JP5487683B2 - 強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁、貯蔵タンク、圧力容器およびラインパイプなど鉄鋼構造物の用途に供して好適な高張力鋼板およびその製造方法に関し、特に480MPa以上の降伏強度と優れた低温靭性を併せて付与することにより、強度−伸びバランスの有利な向上を図ろうとするものである。
橋梁、貯蔵タンク、圧力容器およびラインパイプなどの鉄鋼構造物に用いられる鋼板は、強度が高く、靭性に優れていることは勿論であるが、これらに加え、耐震性の観点から高い延性が求められる。一般に、建築用鋼材では、耐震性確保のために低降伏比化することで塑性変形能を高めている。
しかしながら、これらの鋼材は、2相域焼入れなどの手段により、マルテンサイトまたはベイナイト主体の組織中に軟質のフェライト組織を導入し、ミクロ的に不均一な組織とすることによって低降伏比を実現しているため、鋼材の降伏現象を早期に発生させることに繋がり、高い負荷がかかる構造物などで必要とされる降伏強度とのバランスをとることが難しく、また複雑な熱処理工程を必要とすることから、実用的な大量生産品としては必ずしも適当ではなかった。
一方で、一様伸びが高いほど耐震性が優れていることが知られていて、ラインパイプなどでは、全伸び(一様伸び+局部伸び)が大きいことが要求される。これは、外部からの応力により変形が始まってから破壊するまでに変形する量が大きいことを意味しており、鋼材に対する安全性の指標となっている。
全伸びを大きくするための手段として、一様伸びと局部伸びのどちらかあるいは両者を良くすることが考えられる。引張試験片の標点距離が長いほど、全伸びに占める一様伸びの比率は大きくなるが、一般的に使用されている引張試験片の範囲内では、局部伸びの割合も40〜50%程度あることが多く、全伸びを大きくするためには、結果的に一様伸びと局部伸びのどちらかが小さくなることは好ましくない。
一般に、伸び(一様伸びを含む)の向上には、複相組織化が有効であると考えられている。その例として、特許文献1や特許文献2などが挙げられる。
特許文献1では、オーステナイトの再結晶温度域で圧延終了後、2相域での冷却を制御することによってフェライト+マルテンサイト組織とする方法が示されている。
しかしながら、この方法では、一様伸びは向上するものの、フェライト粒が粗大化するために、低温靭性は良好とは言えない。また、ミクロ組織が不均一であることから、局部伸びが著しく低下するおそれもある。
特許文献2では、残留オーステナイトを生成させて伸びを向上させる手法が示されている。薄鋼板などでは、残留オーステナイトを生成させたTRIP鋼等が実用化されているが、厚鋼板の分野では、実用化された例はない。その理由として、合金成分コストが高いことや、溶接性との両立が困難であることが挙げられる。
また、一方で、Cu析出を利用することにより、伸びが向上することが報告されている。これは、軟質な強化粒子を使うことにより、強化粒子自体の塑性変形能が高いことから、ミクロ的な不均一変形が抑制されるためと考えられている。例えば、特許文献3に、その手法が示されている。
しかしながら、Cu析出強化を発現させるには、概ね1%以上のCu添加が必要であることから、製造コストおよび特性の安定性の観点から、実用鋼としての実現可能性は低い。
特許第3459501号公報 特開2006-131958号公報 特許第3694383号公報
上述したとおり、従来の技術では、生産性の低下や製造コストの増大、さらには溶接性や靭性の低下などの問題を残していた。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、鋼板の板厚中心部と表層部の組織を個別に制御することにより、生産性の低下や製造コストの増大を招くことなしに、480MPa以上の降伏強度と優れた低温靭性を有し、ひいては強度−伸びバランスに優れ、しかも板厚方向の硬さ分布が一様な高靱性高張力鋼板を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
さて、発明者らは、優れた低温靭性と480MPa以上の降伏強度を確保した上で、全厚引張試験片における全伸びを向上させる方法について、鋭意研究を進めた。
その結果、全厚引張試験片での全伸びの支配因子としては、板厚中心部および表裏層のミクロ組織、表裏層の硬さおよび試験片内での材質の均一性が挙げられ、これらを適正に制御することにより、所期した目的が有利に達成されることの知見を得た。
すなわち、
(1) フェライト+ベイナイト組織とすることにより伸びが向上する、
(2) 圧延で表裏層に導入された加工フェライトは伸びには不利である、
(3) TMCPプロセスにおいて冷却開始温度および冷却停止温度を制御することにより、板厚中心を単相組織にすることができ、これにより延性低下の原因となるマイクロボイドの発生を抑制できる
ことを明らかにした。
また、
(4) これらのミクロ組織制御により、比較的高い降伏強度が得られる
ことを見出した。
さらに、
(5) 表層のみを優先的に加熱する焼戻し処理を施すことにより、伸びが向上する
(6) また、表層を加熱することで、鋼板内の表面硬さが軽減し伸びが向上する
ことを見出した。
そして、かような鋼材は、
(7) ライン上に配置された加速冷却、加熱設備を駆使して一連の工程で造り込むことにより、高効率で得られる
ことを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、C:0.03〜0.18%、Si:0.01〜0.55%、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.005〜0.1%およびN:0.0005〜0.005%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、ミクロ組織がフェライトとベイナイトの混合組織であって、板厚中心の上下1mmを含む領域のミクロ組織は、加工フェライトを含まず、ポリゴナルフェライトが面積率で5%以下のベイナイト主体の組織、一方、表裏面から板厚方向に1.5mmの領域のミクロ組織は、加工フェライトの面積率が5%以下、ポリゴナルフェライトの面積率が10%以上の、フェライトとベイナイトの混合組織になり、鋼板の表裏面下0.5mmより内部側における板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差がビッカース硬さで30HV未満で、かつ板厚が20mm以上、降伏強度が480MPa以上であることを特徴とする強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板。
ここに、加工フェライトおよびポリゴナルフェライトについては、3%ナイタールで腐食したサンプルの光学顕微鏡観察写真でフェライトのアスペクト比(長軸/短軸)を測定し、このアスペクト比が3.0以上のものを加工フェライト、3.0未満のものをポリゴナルフェライトと定義する。
2.前記鋼板が、さらに質量%で、Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下、Ti:0.025%以下、B:0.002%以下およびCa:0.005%以下のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成になることを特徴とする前記1に記載の強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板。
3.前記1または2に記載の高靭性高張力鋼板の製造方法であって、
前記1または2に記載の成分組成になるスラブを、1050〜1250℃の温度に加熱後、累積圧下率:50%以上、鋼板表面温度:Ar3以上、Ar3+15℃以下の条件で熱間圧延を終了し、ついで板厚中心がAr3以上の温度から加速冷却を開始し、鋼板平均温度が350℃以上550℃以下の温度域まで冷却したのち、空冷するものとし、該加速冷却の際、鋼板表面温度が300℃以上の温度域において、0.3秒以上の一時的に冷却されない期間を1回または2回以上、かつ合計時間が1.5秒以上、15秒以下の非冷却期間を設けることを特徴とする強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板の製造方法。
4.前記非冷却期間を含む前記加速冷却後、さらに誘導加熱により、鋼板の板厚中心温度が650℃以下かつ表面の最高到達温度が580℃以上730℃以下に急速加熱する焼戻し処理を施すことを特徴とする上記3に記載の強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板の製造方法。
本発明によれば、生産性の低下や製造コストの増大を招くことなしに、高い降伏強度と優れた低温靭性を有し、ひいては強度−伸びバランスに優れ、しかも板厚方向の硬さ分布が一様な高靱性高張力鋼板を、安定して得ることができる。
加工フェライト(a)とポリゴナルフェライト(b)を比較して示した写真である。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、鋼の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.03〜0.18%
Cは、高張力鋼板の母材強度の確保に必要な元素であるが、含有量が0.03%に満たないとCu,Ni,Cr,Moなどの焼入性向上元素の多量添加が必要となり、コスト高となるだけでなく、溶接性の劣化を招き、また大入熱溶接が施される場合には、溶接金属へのCの希釈が少なくなり、継手強度の確保が困難となる。一方、C量が0.18%を超えると母材靭性および溶接性の劣化を招き、また溶接継手部靭性の劣化を招くため、C量は0.03〜0.18%の範囲に限定した。
Si:0.01〜0.55%
Siは、母材強度および溶接継手強度を確保する上で有用な元素なので、0.01%以上含有させるものとした。しかしながら、Si量が0.55%を超えると、溶接割れ感受性と溶接継手靭性の劣化を招く。そのため、Si量は0.01〜0.55%の範囲に限定した。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは、母材強度および溶接継手強度を確保する上で有用なので、0.5%以上含有させるものとした。しかしながら、Mn量が2.0%を超えると溶接割れ感受性が劣化させるだけでなく、必要以上の焼入性をもたらし母材靭性および継手靭性を劣化させる。そのため、Mn量は0.5〜2.0%の範囲に限定した。
Al:0.005〜0.1%
Alは、鋼の脱酸剤として有用であるので、0.005%以上含有させる。また、結晶粒の微細化による母材靭性確保のためには0.01%以上の添加が好適である。しかしながら、Al量が0.1%を超えると母材靭性を損なうので、Alは0.005〜0.1%の範囲で含有させるものとした。
N:0.0005〜0.005%
Nは、AlやNbなどと反応し析出物を形成することで結晶粒を微細化し、母材靭性を向上させる効果がある。しかしながら、含有量が0.0005%未満では結晶粒の微細化および強度確保に必要な析出物が形成されず、一方0.005%を超えるとむしろ母材および大入熱溶接継手の靭性を損なうので、Nは0.0005〜0.005%の範囲で含有させるものとした。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも、Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,V,Ti,BおよびCaのうちから選んだ一種または二種以上を、以下の範囲で適宜含有させることができる。
Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下
本発明鋼において、特に引張強さ600MPa級以上の高張力鋼板を得る場合や、耐候性を必要とする場合には、Cu,Ni,Cr,Mo,NbおよひVのうちから選んだ少なくとも一種を添加することが有利である。この場合、Cu、Ni、Cr、Moについては、いずれも多量の添加は高コストとなり、また、溶接性を低下させるため、それぞれ、Cuについては上限を0.8%、Crについては上限を1%、Niについては上限を2%、Moについては上限を0.8%とした。また、Nbは、母材強度確保に有効であるが、多量の添加は強化に寄与せず、逆に、溶接継手靭性を劣化させることから、添加する場合の上限は0.05%、好ましくは0.03%である。さらに、Vは、母材強度と溶接継手強度を確保する上で有効に作用するが、0.1%を超える添加は溶接割れ感受性を劣化させるので、上限を0.1%とした。
Ti:0.025%以下、B:0.002%以下
Tiは、ミクロ組織の細粒化およびB添加鋼の場合には焼入性に有効なBを確保するために添加するが、0.025%を超える添加は母材靭性を損ねることから、Ti量は0.025%以下とした。また、Bは、ごく微量の添加で焼入性を高める効果が得られるが、過剰に添加するとBNを形成し逆に焼入性の低下を招き、また溶接熱影響部が著しく硬化するため、Bの上限は0.002%とした。
Ca:0.005%以下
Caは、靭性を劣化させるMnSの析出形態を変化させて、その悪影響を緩和する作用があるが、過剰の添加は焼入性の低下を招くため、上限は0.005%とした。
残部は、Feおよび不可避的不純物である。
ここに、不可避的不純物としては、P,Sなどが考えられるが、健全な母材および溶接継手を得るためには、いずれも0.015%以下に抑制することが望ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記以外の成分の含有、たとえば、靱性改善を目的として、0.0050%以下のMg及び/または0.02%以下のREM(希土類金属)の含有、を拒むものではない。
次に、本発明において、鋼組織を前記のように限定した理由について説明する。
本発明のミクロ組織は、フェライトとベイナイトの混合組織であるが、本発明では、鋼板の中心部と表層部とで組織を個別に制御する。
板厚中心部のミクロ組織:ベイナイト主体組織
鋼材の全厚引張試験において最高荷重到達後鋼板の中心部からボイドが発生し、それらが成長、連結することにより破断に至る。従って、板厚中心部でのボイドの発生を抑制するためには、ボイドの発生源である異相組織の界面を低減する必要があり、そのためには、板厚中心の上下1mmを含む領域のミクロ組織を、加工フェライトを含まず、かつポリゴナルフェライトが面積率で5%以下のベイナイト主体組織とすることが重要である。なお、面積率とは、鋼板断面のミクロ組織から測定される領域内の平均の面積分率を示す。
ここに、板厚中心部の組織制御を行うべき領域を、板厚中心の上下1mmを含む領域としたのは、少なくとも板厚中心の上下1mm以内の領域を上記したように組織制御すれば、ボイドの発生が効果的に抑制されるためである。
また、加工フェライトは伸びに対して不利な組織であるので、この領域には加工フェライトは存在させないことにした。
さらに、この領域におけるポリゴナルフェライトの量が面積率で5%を超えると、ポリゴナルフェライトとベイナイトの強度差のために、界面でボイドが発生しやすく伸びの低下を招くので、ポリゴナルフェライトの量は面積率で5%以下に制限した。
表層部のミクロ組織:フェライトとベイナイトの混合組織
高い一様伸びを確保するためには、加工フェライトを抑制すると共に、延性に優れるポリゴナルフェライトの導入が有効であり、同時に表裏層の硬さを低下させることで延性も向上する。
ただし、ポリゴナルフェライトが面積率で10%未満では、一様伸びや延性の改善効果が小さいので、表裏面から板厚方向に1.5mmの鋼板表層部のミクロ組織は、加工フェライトの面積率が5%以下、ポリゴナルフェライトの面積率が10%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上の、フェライトとベイナイトの混合組織とする。
図1(a),(b)にそれぞれ、加工フェライトとポリゴナルフェライトの写真を比較して示す。
加工フェライトは、フェライト変態後に圧延により歪が加えられるため、偏平な形状となる。一方、ポリゴナルフェライトは、フェライト変態後に圧延により歪が加えられることがないので、比較的等軸な形状である。従って、加工フェライトとポリゴナルフェライトは、内部の転位密度が異なるなどの違いがあるが、その形状の違いから両者を判別することができる。
本発明では、3%ナイタールで腐食したサンプルの光学顕微鏡観察写真でフェライトのアスペクト比(長軸/短軸)を測定し、このアスペクト比が3.0以上のものを加工フェライト、3.0未満のものをポリゴナルフェライトと定義する。
板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差:ビッカース硬さで30HV未満
板厚方向の硬さ分布が大きいと、硬さが大きい部分の伸びが他の硬さの小さい部分の伸びに比べて小さいため、同じ強度で比較した場合に伸びが低くなるなどの問題が生じるので、この硬さ分布を極力小さくすることが望ましい。
そこで、本発明では、板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差を、ビッカース硬さで30HV未満に抑制するものとした。
ここに、このような一様な硬さ分布を得るには、後述する製造工程において、本発明に従う加速冷却後、誘導加熱を利用した焼戻し処理を施せば良い。
なお、従来の板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差は、ビッカース硬さでせいぜい50HV程度までしか低減できていなかった。
なお、本発明では、対象とする鋼板の板厚を20mm以上とするが、その理由は次のとおりである。
すなわち、本発明のミクロ組織を有する鋼板を本発明の製造方法で実現するためには、以下に述べるとおり、冷却開始時に表層および板厚中心の温度を規定する必要があるが、板厚が20mm未満では現実的に制御が困難であるため、板厚は20mm以上とした。
次に、本発明の製造方法について説明する。
前記した成分組成になる溶鋼を、転炉や電気炉等の公知の炉を用いて溶製した後、連続鋳造法や造塊−分塊法でスラブとする。
ついで、得られたスラブを、1050〜1250℃の温度に加熱後、累積圧下率:50%以上、鋼板表面温度:Ar3以上、Ar3+15℃以下の条件で熱間圧延を終了し、ついで板厚中心がAr3以上の温度から加速冷却を行い、鋼板平均温度が350℃以上550℃以下の温度域まで冷却したのち、空冷することにより、本発明で所期した強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板を製造する。
以下、製造条件を上記の範囲に限定した理由について説明する。
加熱温度:1050〜1250℃
スラブ加熱は、鋼中の成分を均一化とMo,Nb,Vなどの析出強化元素を固溶させるために少なくとも1050℃を確保する必要があるが、加熱温度があまりに高くなると、結晶粒が粗大化し板厚中心においてはマイクロボイドの発生を助長することに加え、母材の靭性劣化を招くため、1050〜1250℃の範囲に限定した。好ましくは1200℃以下である。
熱間圧延における累積圧下率:50%以上
熱間圧延によりオーステナイト粒の微細化を図ると共に、後工程での加速冷却により、ベイナイト変態の促進およびフェライト粒の微細化を図るためには、熱間圧延における累積圧下率を50%以上とする必要がある。また、母材の靭性を向上させ、より安定に確保する観点からは、1050℃以下900℃以上の温度域で20%以上の累積圧下を付与することが望ましい。これにより、オーステナイト(γ)粒の再結晶に伴って組織が細粒化し、母材の靭性を向上かつ安定化させる。これと同じ効果の面からは、各圧延パス毎の圧下量を5%以上、好ましくは10%以上とすることが望ましい。
圧延終了時の鋼板表面温度:Ar3以上、Ar3+15℃以下
加工フェライトを抑制する上で、最も重要な制御項目である。圧延をAr3変態点よりもより低い温度で終了すると、初析フェライトを加工することになり、転位を含む加工フェライトが生成するので、圧延終了時における鋼板表面温度はAr3以上とする。一方、圧延終了温度がAr3以上であれば加工フェライトの生成は抑制できるものの、高温すぎると結晶粒が粗大化し、靭性の低下や伸びの低下を招く。よって、圧延終了時における鋼板表面温度はAr3+15℃以下とする。
なお、Ar3点は、例えば、次に示す関係式を用いて算出することができる。
Ar3(℃)=910−310[%C]−80[%Mn]−20[%Cu]−15[%Cr]−55[%Ni]−80[%Mo] 但し、[%M]は、M元素の含有量(質量%)を表す。
加速冷却の開始温度:板厚中心がAr3以上
圧延終了温度が上記した温度域の場合、圧延終了後すぐに表層部からフェライト変態が進行する。したがって、表層部においては、直ちに加速冷却を行っても目標とするフェライト分率を確保することが可能であるが、板厚中心部では、ベイナイト主体の組織とする必要があるため、加速冷却開始前のフェライト変態を抑制することを目的として、この加速冷却は板厚中心がAr3以上の温度から行うこととした。好適な加速冷却の開始温度は、Ar3+5〜50℃の範囲である。
ここに、板厚中心温度は、板厚、表面温度および冷却条件等が与えられた場合に、シミュレーション計算等により求められるものを用いることができる。
ここで、上記した加速冷却の具体的な冷却速度としては、4℃/s以上程度とすることが好ましい。というのは、冷却速度が4℃/sに満たないと、冷却途中に一部にフェライトが生成し、強度低下するためである。
加速冷却の停止温度:鋼板平均温度で350℃以上550℃以下
冷却停止温度が鋼板平均温度で350℃未満になると、加速冷却によりマルテンサイトが生成し、靭性が劣化する。一方、冷却停止温度が鋼板平均温度で550℃超では、ベイナイト変態が十分進行しないため、高張力鋼板としての強度を確保するのが困難となるだけでなく、粗大なパーライト組織が生成し、延性が低下する。従って、板厚中心をベイナイト主体組織とするために、冷却停止温度は鋼板平均温度で350℃以上550℃以下の範囲とする。加速冷却終了後は、後述の誘導加熱を実施する場合を除き、空冷することが望ましい。
ここで、冷却時の温度を板厚方向の平均温度で規定した理由は、鋼板の板厚が大きい場合や冷却速度が速い場合には、板厚方向の各部位で温度履歴が異なってしまい、基準が明確でなくなることを防ぐために、鋼材の全体的な材質として最も良く関係する平均温度を基準としたのである。
なお、平均温度は、板厚、表面温度および冷却条件等が与えられた場合に、シミュレーション計算等により求められるものを用いることができる。例えば、差分法を用い、板厚方向の温度分布を平均化することにより得られた温度を平均温度とすることができる。
加速冷却時の非冷却期間:合計時間が1.5秒以上、15秒以下
熱間圧延後の加速冷却過程における連続冷却の際に、非冷却期間を設けることにより、表裏層に比べ高温である板厚内部からの熱により表裏層は復熱し、これにより表裏層のみの硬さが低下する。その際、鋼板の中央部に近くなるほど、非冷却期間を設けることによる復熱の影響は小さく、鋼板の中央部およびその周辺では、冷却熱履歴の変化は小さく、冷却速度の低下はほとんど無いかあるいはごく僅かに抑えることができるため、硬さはほとんど低下しない。従って、全厚としての強度を大きく低下させることなく、また熱間圧延後の冷却に要する時間は変わらないため、生産性を低下させることなしに、強度−伸びバランスに優れた高張力鋼板を得ることができる。
ここに、1回当たりの非冷却期間が0.3秒より短い場合、表裏層硬さの低下が十分でなく、期待する効果が得られないため、1回当たりの非冷却期間は0.3秒以上とする。好ましくは0.8秒以上である。
また、非冷却期間の長さと回数は、製品板厚やサイズ、強度レベルに応じて設定することができる。しかしながら、合計した非冷却時間が短すぎると、表裏層硬さの低下が十分でなく、期待する効果が得られず、一方長過ぎると、板厚中心部およびその周辺の冷却速度が低下することにより、通常の直接焼入れに比べて強度が低下するだけでなく、生産性の低下を招く。従って、非冷却期間の合計時間は1.5秒以上、15秒以下とする。好ましくは3秒以上、13秒以下である。
さらに、上記したような非冷却時間を設ける温度域については、鋼板の温度が低い場合は表裏層の復熱が小さくなって期待される効果が十分得られなくなるため、鋼板の表面温度が300℃以上の温度域とする。
また、本発明では、上記した非冷却期間を含む加速冷却の後、さらに誘導加熱により、鋼板の板厚中心温度が650℃以下かつ表面の最高到達温度が580℃以上730℃以下に急速加熱する焼戻し処理を施すことが有利である。
上述した冷却方法により、従来に比べて表層硬さは低下し、伸びは向上するが、鋼板表面のスケールの性状による加速冷却時の冷却速度ばらつきなどに起因して、同一鋼板内でも表面の硬さにばらつきは存在する。引張試験片の平行部にこのようなばらつきが存在することは、伸びの低下を招く。そこで、表面を加熱することにより、同一鋼板内での表面の硬さのばらつきを軽減するのである。
この場合の加熱温度は、板厚中心部あるいは全厚での強度が目標の強度となる適正な温度とする必要があるが、表面の最高到達温度が580℃未満では、表層部の硬さの低減効果や加工フェライトの回復効果が十分でなく、一方730℃を超えると鋼板内部の温度上昇により、全厚としての強度が大幅に低下するおそれがあるだけでなく、炭化物の粗大化により靭性が低下する。また、板厚中心部の温度が650℃超では靭性が低下するおそれがある。従って、この焼戻し処理における加熱温度は、中心温度で650℃以下、鋼板の表面温度で580℃以上、好ましくは620℃以上、730℃以下とした。ここで、板厚中心温度とは、誘導加熱後、鋼板内部の温度分布がほぼ均一になった時の温度を指す。なお、誘導加熱後の冷却条件は特に規定するものではなく、通常の空冷でよいが、積極的に冷却してもさしつかえない。
表層を優先的に加熱する方法としては、通常のガス燃焼による加熱に代えて、誘導加熱を用い、鋼板表層部に誘導電流を集中させることによって、鋼板内部に比べて表層部の温度が高くなる温度分布を与えることができる。この誘導加熱処理は、オンラインでもオフラインでも構わないが、エネルギーコストの観点からは、焼入れ直後に加熱が可能なオンラインとすることが有利である。
また、誘導加熱を用いることにより、従来に比べ短時間で焼戻し処理ができるため、生産性が向上するのと同時に、鋼板表層と板厚中心部との硬度差がさらに小さくすることができる。すなわち、鋼板の表裏面下0.5mmより内部側における板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差をビッカース硬さで30HV未満とすることができる。
かくして、480MPa以上の降伏強度と優れた低温靱性を有する、強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板の安定した製造が可能となる。
表1に示す成分組成になる鋼を溶製し、鋼塊を作製したのち、表2に示す製造条件にて所定の板厚に熱間圧延後、同じく表2に示す種々の条件で供試鋼を製造した。鋼記号C、鋼記号Kはそれぞれ、C量、Mn量が本発明の適正範囲外の比較鋼であるが、その他の鋼種は成分組成が本発明の適正範囲を満足する適合鋼である。
鋼板中心部のポリゴナルフェライトの面積率は、板厚中央の上下1mmの領域において、3%ナイタールで腐食した400倍の光学顕微鏡写真をランダムに5枚撮影し、画像解析によりポリゴナルフェライト分率を算出した。また、表層部の加工フェライトおよびポリゴナルフェライト分率は、表層直下から0.3mm間隔で400倍の光学顕微鏡写真を5枚撮影し、画像解析により加工フェライトとポリゴナルフェライト分率を算出した。
また、母材の機械的性質の評価として、JIS 5号引張試験片を用いた全厚引張試験、ビッカース硬さによる板厚方向の硬さ分布測定、および1/2t位置でのシャルピー衝撃試験を行った。伸びはTSと相関関係があることから、伸びの評価としてTS×El(全伸び)の値を用い、この値が大きいほど、強度−伸びバランス(TS×El)が優れると評価した。TS×Elは、板厚:25mmで30000MPa・%以上、板厚:35mmで35000MPa・%以上を、またvTsは、−70℃以下を目標値とした。
各供試鋼のミクロ組織および機械的性質について調べた結果を、表3示す。
表3中、No.1〜3、9〜11、13、15〜21は発明例であり、No.4〜8、12、14、22は比較例である。なお、No.9〜12に関しては、圧延後、誘導加熱を用いた焼戻し処理を施した。
Figure 0005487683
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本発明に従い得られた発明例はいずれも、降伏強度(YS)が480MPa以上、vTsが−70℃以下で、TS×Elが30000MPa・%以上という優れた特性が得られている。
これに対し、比較例のうち、No.1及びNo.2は、加速冷却時に非冷却期間を設けなかったため、板厚方向の硬さ分布が小さくならなかった。
No.9は、加速冷却時の非冷却期間が長すぎたために、強度が低下した。
No.13は、加速冷却時に非冷却期間を設けた温度域が低すぎたために、表面硬さ分布の低下効果が得られていない。
No.17は、加速冷却開始温度が低く、板厚中心部のフェライト分率が高いために、強度が低く、靱性も低値である。
No.18は、圧延終了温度が高かったために、表層でポリゴナルフェライトが十分に確保されておらず、またNo.19は、圧延終了温度が低く冷却開始温度が守られていなかったために、加工フェライトが導入されて表層部が硬くなり、強度−伸びバランスが低かった。
No.20は、冷却停止温度が低かったために、表層が硬化し、表層と中心部の硬度差が大きく、伸びが低値であり、靱性も低下した。
No.21は、冷却停止温度が高かったために、板厚中心部で粗大なパーライトが生成し、フェライト及びパーライトを主体とする組織となり、ベイナイト主体の組織とはならなかったため、強度及び靱性が低下した。
No.25は、誘導加熱処理における温度が高すぎたために、強度が低下し、靱性も低下した。
No.27およびNo.35は、成分が請求範囲外であったために、目標とする降伏応力が得られなかった。
本発明に従って得られる高張力鋼板は、YS:480MPa以上という高い降伏強度と、vTs:−70℃以下という優れた低温靱性と共に、TS×El:30000MPa・%以上(板厚:25mmの場合)という優れた強度−伸びバランス、さらには板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差がビッカース硬さで30HV未満という一様な硬さ分布をそなえているので、橋梁や貯蔵タンク、圧力容器、ラインパイプなどの鉄鋼構造物の用途に供して極めて有用である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.18%、Si:0.01〜0.55%、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.005〜0.1%およびN:0.0005〜0.005%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、ミクロ組織がフェライトとベイナイトの混合組織であって、板厚中心の上下1mmを含む領域のミクロ組織は、加工フェライトを含まず、ポリゴナルフェライトが面積率で5%以下のベイナイト主体の組織、一方、表裏面から板厚方向に1.5mmの領域のミクロ組織は、加工フェライトの面積率が5%以下、ポリゴナルフェライトの面積率が10%以上の、フェライトとベイナイトの混合組織になり、鋼板の表裏面下0.5mmより内部側における板厚方向の硬さ分布の最大値と最小値の差がビッカース硬さで30HV未満で、かつ板厚が20mm以上、降伏強度が480MPa以上であることを特徴とする強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板。
    ここに、加工フェライトおよびポリゴナルフェライトについては、3%ナイタールで腐食したサンプルの光学顕微鏡観察写真でフェライトのアスペクト比(長軸/短軸)を測定し、このアスペクト比が3.0以上のものを加工フェライト、3.0未満のものをポリゴナルフェライトと定義する。
  2. 前記鋼板が、さらに質量%で、Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下、Ti:0.025%以下、B:0.002%以下およびCa:0.005%以下のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成になることを特徴とする請求項1に記載の強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の高靭性高張力鋼板の製造方法であって、
    請求項1または2に記載の成分組成になるスラブを、1050〜1250℃の温度に加熱後、累積圧下率:50%以上、鋼板表面温度:Ar3以上、Ar3+15℃以下の条件で熱間圧延を終了し、ついで板厚中心がAr3以上の温度から加速冷却を開始し、鋼板平均温度が350℃以上550℃以下の温度域まで冷却したのち、空冷するものとし、該加速冷却の際、鋼板表面温度が300℃以上の温度域において、0.3秒以上の一時的に冷却されない期間を1回または2回以上、かつ合計時間が1.5秒以上、15秒以下の非冷却期間を設けることを特徴とする強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板の製造方法。
  4. 前記非冷却期間を含む前記加速冷却後、さらに誘導加熱により、鋼板の板厚中心温度が650℃以下かつ表面の最高到達温度が580℃以上730℃以下に急速加熱する焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の強度−伸びバランスに優れた高靭性高張力鋼板の製造方法。
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