JP2007119857A - 耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材 - Google Patents

耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.2%、Si:0.05〜0.4%、Mn:0.05〜1%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、N:0.005%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、平均粒径が25μm以下であるフェライトを主体とする組織を有し、フェライトの硬さをビッカース硬さHVで135以下に調整する。これにより、疲労き裂の伝播が抑制され、耐疲労き裂伝播特性が向上する。さらに、Ca、Mg、Ti、Zr、REMのうちの1種または2種以上、あるいはCr、Cu、Ni、Moのうちの1種または2種以上、あるいはさらに、Alを含有してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、変動荷重が付与される環境下で使用される、船舶、橋梁、海洋構造物などの大型溶接構造物用として好適な鋼材に係り、とくに鋼材の耐疲労き裂伝播特性の改善に関する。なお、ここでいう「鋼材」とは、厚鋼板、形鋼を含むものとする。
大型溶接構造物は、主として厚鋼板、あるいはさらに圧延形鋼を使用して、通常、溶接により所定の構造に組み立てられている。一般に、厚鋼板、形鋼等の鋼材に連続的に変動荷重を負荷すると、疲労き裂が発生する場合がある。とくに溶接部では、母材と溶接金属間で不連続な形状変化や、組織変化、残留応力の変化が存在するため応力集中しやすく、変動荷重が負荷された場合には疲労き裂の発生点になりやすい。そして、溶接部から発生した疲労き裂は、伝播し続けて、結果的に溶接構造物の破壊を引き起こす場合がある。溶接構造物の破壊が生じると、とくに、溶接構造物が船舶、橋梁、海洋構造物などの場合には、人命が危険に晒され、社会的に大きな影響を与えることになる。
そのため、従来から、溶接構造物では、溶接部で疲労き裂が発生しにくいように、応力集中が生じないような構造に設計したり、あるいは溶接部で形状の不連続がなく、滑らかな形状の溶接部となるように丁寧な溶接を行うなどして、応力集中の発生を避ける工夫を行ってきた。しかし、このような方法では、設計に大きな制約が生じ効率的な設計ができないこと、また溶接施工に多大の時間を要し、製造コストの高騰を招く原因となることなどの問題があった。
このような問題に対し、鋼材の疲労き裂伝播速度を遅くし、鋼材の疲労き裂進展を抑制することが考えられている。鋼材の疲労き裂伝播速度が遅ければ、疲労き裂が発生しても、構造物の破壊を生じる前に、定期点検等でき裂を発見し補修することができる。また、鋼材の疲労き裂伝播速度を遅くすることができれば、定期点検の頻度、すなわち補修の頻度を低減することができ、鋼材のライフサイクルコスト的にも有利となる。
鋼材の疲労き裂伝播速度を遅くする方法として、例えば、特許文献1には、フェライト、パーライト、ベイナイトの1種または2種以上で主に構成され、フェライトの平均粒径が8μm以下で、平均存在間隔が20μm以下でかつ平均偏平比5以上の形状をした島状マルテンサイトが0.5〜5体積%の割合で存在する組織を有する、耐疲労伝播特性とアレスト性の優れた鋼板が提案されている。
また、特許文献2には、板厚方向の疲労き裂伝播特性に優れた厚鋼板が提案されている。特許文献2に記載された技術では、厚さが30〜100μm、フェライト面積率が80%以上の層と、厚さが10〜30μm、マルテンサイト面積率が20%以上の層とを、板厚方向に交互に層状に配置した構成の鋼板とすることにより、板厚方向の疲労き裂伝播特性が向上するとしている。
また、特許文献3には、重量%で、C:0.02〜0.20%、Mn:0.30〜2.5%、Al:0.1%以下、N:0.01%以下を含み、P、Sを適正量に調整した組成を有する鋼材において、組織を面積率で60〜90%のフェライト母相と第二相とからなる組織とし、第二相の硬さが、フェライトの硬さと第二相のアスペクト比とに関係する所定の関係式を満足しかつ第二相のアスペクト比が3.42超えであることを特徴とする、フェライトおよび第二相の硬さと、第二相の形態を制御した鋼材が開示されている。これにより、第二相において主き裂から微小き裂を発生させ、主き裂を屈曲・分岐させて、き裂の伝播を遅滞させることができ、鋼材の疲労寿命特性が向上するとしている。
特開平6−271984号公報 特開平8−73980号公報 特開平11−1742号公報
上記した従来技術はいずれも、軟質なフェライト相中に硬質なパーライトやベイナイト、あるいはマルテンサイトなどの第二相を分散させた組織とし、該第二相の硬さや分散状態、分散量、あるいは軟質なフェライト相と硬質な第二相との硬度差等を調整し、疲労き裂の伝播を抑制しようとするものである。しかし、これら従来技術により製造された鋼材を用いてもなお、船舶、橋梁、海洋構造物等の大型構造物においては、疲労き裂の伝播を十分に抑制することができない場合があり、耐疲労き裂伝播特性の更なる向上が要望されていた。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、厳しい環境下で使用される船舶、橋梁、海洋構造物等の大型構造物においても疲労き裂の伝播速度を十分に遅くすることができる、耐疲労き裂伝播特性に優れた鋼材を提供することを目的とする。また、本発明では、優れた耐疲労き裂伝播特性に加えて、構造物における脆性破壊の発生抑制の観点から、靭性にも優れた、高靭性鋼材の提供を目的とする。
なお、本発明でいう鋼材は、降伏強さ(降伏点):235 MPa以上、引張強さ:400 MPa以上を有する鋼材を対象とする。また、本発明でいう「高靭性」とは、JIS Z 2242−2005の規定に準拠してVノッチ試験片を用いて行ったシャルピー衝撃試験の破面遷移温度vTrs50が0℃以下の場合をいうものとする。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、疲労き裂伝播速度に影響する各種要因について鋭意考究した。その結果、疲労き裂伝播速度には、従来注目されていなかったフェライトの硬さが大きく影響することを知見した。まず、本発明の基礎になった実験結果について説明する。
C、Mn含有量を主として種々変化した、あるいはさらにNb、Crを添加した、質量%で、0.084〜0.166%C−0.19〜0.34%Si−0.03〜1.57%Mn−0.014〜0.018%P−0.003〜0.005%S−0.021〜0.038%Al−0.007〜0.015%Ti系の組成を有する鋼素材に、熱間圧延を施し、熱間圧延後空冷して、18〜25mmの厚鋼板とした。
得られた各厚鋼板から、ASTM E 647に準拠したCT試験片を採取し、疲労き裂伝播試験を実施し、疲労伝播速度を求めた。疲労き裂伝播試験は、ASTM E 647に準拠し、クラックゲージ法で行い、応力拡大係数ΔK:25 MPa・m1/2における疲労き裂伝播速度(:da/dn)を求め、耐疲労き裂伝播特性を評価した。また、得られた厚鋼板から硬さ試験片を採取して、フェライト粒の硬さを測定した。硬さ測定は、微小ビッカース硬さ計(荷重:0.245N(25gf))を用いて、ビッカース硬さHV0.245を求めた。なお、フェライト粒の硬さは、少なくとも10個のフェライト粒について測定し、その算術平均をその鋼板のフェライト硬さとした。
得られた結果を、疲労き裂伝播速度da/dnとフェライト硬さHV0.245の関係で図1に示す。図1から、フェライト硬さの低下とともに、疲労き裂伝播速度da/dnが低下する傾向を示しているが、フェライト硬さをビッカース硬さHV で135以下とすることにより、疲労き裂伝播速度da/dnが顕著に低下することがわかる。すなわち、図1から、フェライト硬さをビッカース硬さHV で135 以下に調整することにより、耐疲労き裂伝播特性が顕著に向上するという知見を得た。この現象の詳細については、現在のところ明確になっていないが、本発明者らは、フェライト硬さの低下により、き裂先端の歪領域の拡大や繰返し応力負荷時の加工硬化の減少に起因すると推察している。なお、本発明者らは、応力拡大係数がさらに小さい領域においても、同様の傾向であるという知見を得ている。
さらに、得られた各厚鋼板から、JIS Z 2242−2005の規定に準拠して、Vノッチ試験片を採取し、シャルピー衝撃試験を実施して破面遷移温度vTrs50を求めた。また、得られた各厚鋼板について光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡を用いて組織を観察し、組織を撮像して、画像解析によりフェライト粒の平均面積を求め、円相当直径に換算して、フェライト粒の平均粒径とした。
得られた結果を、破面遷移温度vTrs50とフェライトの平均粒径との関係で図2(a)に示す。また、疲労き裂伝播速度da/dnとフェライトの平均粒径との関係で図2(b)に示す。図2(a)、(b)から、フェライト硬さをビッカース硬さHV で135以下にしてさらに、フェライト平均粒径を25μm以下に調整することにより、vTrs50が概ね0℃以下となり靭性に優れるうえ、疲労き裂伝播速度da/dnが顕著に減少して耐疲労き裂伝播特性に優れ、靭性と耐疲労き裂伝播特性がともに優れた鋼材とすることができることがわかる。なお、本発明者らの研究から、フェライト硬さをビッカース硬さHV で135以下とするには、鋼材組成および製造条件を適正範囲に調整することにより可能であるという結果を得ている。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.2%、Si:0.05〜0.4%、Mn:0.05〜1%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、N:0.005%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、平均粒径が25μm以下であるフェライトを主体とする組織を有し、該フェライトの硬さがビッカース硬さHV で135以下であることを特徴とする耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.005%、Mg:0.0005〜0.005%、Ti:0.001〜0.03%、Zr:0.0005〜0.003%、REM:0.001〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする高靭性鋼材。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.05〜3%、Cu:0.05〜0.7%、Ni:0.05〜3%、Mo:0.01〜1%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする高靭性鋼材。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.001〜0.07%を含有する組成とすることを特徴とする高靭性鋼材。
本発明によれば、靭性と耐疲労き裂伝播特性がともに優れた鋼材を安価に提供でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、構造部材として汎用的に多量に用いられる、降伏強さ:235MPa級の鋼材を、信頼性高く提供できるという効果もある。
まず、本発明の鋼材の組成限定理由について説明する。以下は、とくに断わらない限り、%は質量%を意味するものとする。
C:0.05〜0.2%
Cは、第二相であるパーライト相の組織分率の決定に大きく寄与する元素であり、疲労き裂の伝播を抑制する第二相を所定量確保するうえで、本発明では0.05%以上の含有を必要とする。一方、0.2%を超えて含有すると、溶接性が低下する。このため、本発明ではCは0.05〜0.2%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.08%超0.18%以下である。
Si:0.05〜0.4%
Siは、固溶して鋼の強度を増加させる元素であり、多量の含有は、フェライトの硬さを上昇させ、耐疲労き裂伝播特性を低下させる。このため、Siは0.4%を上限とした。また、Siは、脱酸剤として作用し、鋼材の清浄性を高める作用を有するため、0.05%以上の含有を必要とする。また、Siが0.05%未満では、溶製プロセスが複雑化するとともに、圧延スケールが剥離しやすく表面品質が低下する。このようなことから、Siは0.05〜0.4%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.25%以下である。
Mn:0.05〜1%
Mnは、固溶強化により強度を増加させる元素であり、本発明では0.05%以上の含有を必要とする。一方、1%を超えて含有すると、フェライト硬さを急激に増加させ、耐疲労き裂伝播特性を低下させる。このため、Mnは0.05〜1%の範囲に限定した。なお、硬質相の分散の観点から、好ましくは0.1〜0.8%である。
P:0.03%以下
Pは、パ−ライトバンドの形成を促進し、耐疲労き裂伝播特性を低下させる元素であり、本発明ではできるだけ低減することが好ましい。しかし、過度のP低減は、溶製コストを高騰させ、経済的に不利となる。このため、Pは0.03%以下に限定した。なお、好ましくは0.025%以下である。
S:0.02%以下
Sは、MnSを形成し、フェライトの変態核となり、結果的にパ−ライトバンドの形成を促進し、耐疲労き裂伝播特性を低下させるため、できるだけ低減することが好ましい。しかし、過度のS低減は、溶製コストを高騰させ、経済的に不利となる。このため、Sは0.02%以下に限定した。なお、好ましくは0.015%以下である。
N:0.005%以下
Nは、き裂先端の歪場での加工硬化を助長し、耐疲労き裂伝播特性を低下させるため、できるだけ低減することが好ましい。しかし、過度のN低減は、溶製コストを高騰させ、経済的に不利となる。このため、Nは0.005%以下に限定した。なお、好ましくは0.0040%以下である。また、実用上、0.0010%未満とすることは困難であり、実用的にはNは0.0010%以上となる。
上記した基本成分に加えて必要に応じてさらに、Ca:0.0005〜0.005%、Mg:0.0005〜0.005%、Ti:0.001〜0.03%、Zr:0.0005〜0.003%、REM:0.001〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Cr:0.05〜3%、Cu:0.05〜0.7%、Ni:0.05〜3%、Mo:0.01〜1%のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Al:0.001〜0.07%を、選択して含有してもよい。
Ca:0.0005〜0.005%、Mg:0.0005〜0.005%、Ti:0.001〜0.03%、Zr:0.0005〜0.003%、REM:0.001〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上
Ca、Mg、Ti、Zr、REMはいずれも、溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素であり、必要に応じて1種または2種以上含有することができる。
Caは、硫酸化物系介在物の形態制御により溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素であり、優れた溶接熱影響部靭性を要求される場合に含有することができる。このような効果は0.0005%以上の含有で顕著となる。一方、0.005%を超える含有は清浄性を阻害する。このため、含有する場合には、Caは0.0005〜0.005%の範囲に限定することが好ましい。
Mgは、Mg酸化物を形成して、オーステナイト粒を微細化することにより溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素であり、優れた溶接熱影響部靭性を要求される場合に含有することができる。このような効果は0.0005%以上の含有で顕著となる。一方、0.005%を超える含有は清浄性を阻害する。このため、含有する場合には、Mgは0.0005〜0.005%の範囲に限定することが好ましい。
Zrは、Zr酸化物を形成して、オーステナイト粒を微細化することにより溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素であり、優れた溶接熱影響部靭性を要求される場合に含有することができる。このような効果は0.0005%以上の含有で顕著となる。一方、0.003%を超える含有は清浄性を阻害する。このため、含有する場合には、Mgは0.0005〜0.003%の範囲に限定することが好ましい。
REMは、REM酸化物を形成して、オーステナイト粒を微細化することにより溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素であり、優れた溶接熱影響部靭性を要求される場合に含有することができる。このような効果は0.001%以上の含有で顕著となる。一方、0.02%を超える含有は清浄性を阻害する。このため、含有する場合には、REMは0.001〜0.02%の範囲に限定することが好ましい。
Tiは、鋼中のNと結合して、TiNを形成して、鋼中のNを固定し、母材靭性および溶接熱影響部の靭性を向上させる作用を有する元素である。このような効果は0.001%以上の含有で顕著となるが、0.03%を超える含有は、TiCの析出が顕著となりフェライト硬さを増加させる。このため、含有する場合には、Tiは0.001〜0.03%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.005〜0.020%である。また、Tiは、固溶Nを減少させ、Nによるき裂先端での歪場における加工硬化を抑制するため、耐疲労き裂伝播特性向上にも有効である。
Cr:0.05〜3%、Cu:0.05〜0.7%、Ni:0.05〜3%、Mo:0.01〜1%のうちから選ばれた1種または2種以上
Cr、Cu、Ni、Moはいずれも、鋼材の強度を増加させる元素であり、必要に応じて選択して1種または2種以上含有できる。
Crは、鋼材の強度を増加させるとともに、多量に含有してもミクロ偏析に伴うAr変態点への影響が小さく、パーライトの球状化に対し有効な元素であり、しかも比較的安価である有用な元素である。このような効果は0.05%以上の含有で顕著となる。一方、3%を超える含有は、溶接性を低下させる。このため、含有する場合には、Crは0.05〜3%の範囲に限定することが好ましい。
Cuは、鋼材の強度を増加させる有用な元素である。このような効果は0.05%以上の含有で顕著となる。一方、0.7%を超える含有は、Cu析出に伴うフェライトの硬化を招く。このため、含有する場合には、Cuは0.05〜0.7%の範囲に限定することが好ましい。
Niは、母材や溶接熱影響部の靭性を損なうことなく強度を増加させる有効な元素であり、このような効果は0.05%以上の含有で顕著となる。一方、Niは高価な元素であり、3%を超える含有は製造コストを高騰させる。このため、Niを含有する場合には、実用性を考慮して0.05〜3%の範囲に限定することが好ましい。
Moは、パーライトを球状化したまま、強度を増加させる有効な元素であり、このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、1%を超えて含有すると、フェライト中にMo炭化物が析出しフェライト硬さを増加させ、耐疲労き裂伝播特性を低下させる。このため、含有する場合には、Moは0.01〜1%の範囲に限定することが好ましい。
Al:0.001〜0.07%
Alは、脱酸剤として有効な元素であり、鋼中の酸化物系介在物を低減することを介して鋼材の靭性、延性を向上させる。このような効果を得るためには0.001%以上含有することが好ましいが、0.07%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、含有する場合には、Alは0.001〜0.07%の範囲に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、Nb:0.005%未満、V:0.005%未満が許容できる。なお、Alを含有しない場合にはAl:0.005%未満とすることが好ましい。
Nb、Vは、微量の含有でもフェライト粒の微細化に寄与するとともに、フェライト相中に炭窒化物として析出し、フェライト相の硬さ増加に寄与する元素であり、耐疲労き裂伝播特性を低下させると考えられるため、本発明では不可避的不純物としても、含有をできるだけ避けるべき元素である。0.005%未満のNb、Vの含有であれば、フェライト相の硬さ増加に影響が少なくなり、耐疲労き裂伝播特性を低下させることが少なくなる。このため、Nb、Vはともに0.005%未満とすることが好ましい。なお、より好ましくは0.003%以下である。
本発明の鋼材は、上記した組成を有し、さらに平均粒径が25μm以下であるフェライトを主体とする組織を有する。
「フェライトを主体とする組織」とは、面積率で50%以上、好ましくは70%以上のフェライト相と、面積率で50%以下好ましくは30%以下の第二相とからなる組織をいうものとする。第二相は、パーライト相、ベイナイト相とすることが好ましい。第二相が面積率で、10%未満では、疲労き裂の伝播を抑制できなくなるため、10%以上とすることが好ましい。一方、第二相が面積率で、50%を超えて多くなると、延靭性が低下する。
また、フェライトの平均粒径は25μm以下に限定する。フェライトの平均粒径が25μmを超えて大きくなると、優れた靭性および優れた耐疲労き裂伝播特性を兼備することができなくなる。なお、フェライトの平均粒径は、組織観察で得た組織写真から、画像解析によりフェライト粒の平均面積を求め、円相当直径に換算して、平均粒径を求めるものとする
さらに、本発明の鋼材では、フェライトの硬さをビッカース硬さHV で135以下に限定する。フェライトの硬さが135を超えて高くなると、疲労き裂伝播速度が小さくならず、耐疲労き裂伝播特性が低下する。なお、フェライト硬さの測定は、粒界を含まないフェライト自体の硬さを測定できるように、フェライトの粒径に応じて、圧痕サイズがフェライト粒内に収まるように荷重を選択することが好ましい。なお、フェライトの平均粒径が25μm以下であれば、概ね荷重:0.294N(30gf)以下とすることが好ましい。
つぎに、本発明鋼材の好ましい製造方法について説明する。
上記した組成の溶鋼を、公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法、造塊−分塊圧延法等の公知の方法で、スラブ等の鋼素材とすることが好ましい。ついで、これら鋼素材に、熱間圧延を施したのち、冷却して厚鋼板、形鋼といった鋼材とすることが好ましい。
熱間圧延では、鋼素材の加熱温度は1000〜1350℃とすることが好ましい。
鋼素材の加熱温度が1000℃未満では、バンド状の第二相が形成されやすく、耐疲労き裂伝播特性が低下する。一方、1350℃を超えて高温とすると、オーステナイト(γ)粒径が粗大化し、その結果、γから生成するフェライト(α)粒も粗大化するため、耐疲労き裂伝播特性が低下するとともに、靭性も低下する。このようなことから鋼素材の加熱温度は1000〜1350℃とすることが好ましい。
また、熱間圧延では、圧延仕上温度は750〜950℃とすることが好ましい。
圧延仕上温度が750℃未満では、フェライト相が強化され耐疲労き裂伝播特性が低下する。一方、950℃を超えて高くなると、フェライト粒の粗大化が著しくなり、耐疲労き裂伝播特性が低下するとともに、靭性も低下する。このようなことから、熱間圧延の圧延仕上温度は750〜950℃の範囲とすることが好ましい。また、要求特性に応じて、さらに制御圧延などのプロセスを採用してもよい。なお、形鋼では、熱間圧延の圧延仕上温度は、粗圧延の圧延仕上温度を意味する。
熱間圧延終了後の冷却は、放冷とすることが好ましい。なお、組織微細化の観点からは、加速冷却を施してもよい。とくに、厚肉鋼材や降伏強さが355MPa以上の鋼材の場合には、フェライト粒の微細化を図り所望の強度を確保するために、加速冷却を施すことが好ましい。なお、加速冷却では、冷却開始温度をAr変態点±50℃、冷却速度を40℃/s以下、冷却停止温度を500〜700℃とすることが好ましい。上記した条件の加速冷却であれば、バンド状組織の生成が抑制され、耐疲労き裂伝播特性への影響が少ない。
表1に示す組成の鋼素材を、表2に示す熱間圧延条件、冷却条件で、表2に示す板厚(肉厚)の鋼材(厚鋼板、形鋼)とした。なお、形鋼の板厚(肉厚)はフランジ部あるいは短辺側の肉厚を表示している。冷却は放冷あるいは表2に示す条件の加速冷却(ACC)とした。なお、鋼素材は、常用の溶製方法、鋳造方法で製造した。
得られた鋼材(厚鋼板、形鋼)について、組織調査、引張試験、硬さ測定、衝撃試験、疲労き裂伝播試験を実施した。試験方法は次の通りである。
(1)組織調査
得られた各鋼材から試験片を採取し、圧延方向と平行な断面について顕微鏡組織を観察し撮像して、画像解析により組織分率を求めた。また、組織写真(デジタル画像)を基にフェライト粒界を明確にしたのち、画像解析によりフェライト粒の面積を測定し円相当直径に換算したのち、それらの平均値をフェライトの平均粒径とした。
(2)引張試験
得られた各鋼材の板厚1/2tの位置からJIS 4 号試験片を引張方向が圧延方向に平行となるように採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し降伏点(降伏強さ)YP、引張強さTS、伸びELを求めた。なお、形鋼ではフランジ部あるいは短辺側から試験片を採取した。
(3)硬さ測定
得られた各鋼材から試験片を採取し、圧延方向と平行な断面について、鏡面研摩し、ナイタール腐食して組織を現出させたのち、微小ビッカース硬さ計(荷重:0.245N(25gf)を用いてフェライト粒のビッカース硬さHV0.245を測定した。なお、荷重は圧痕サイズが概ねフェライト粒径の1/2程度となるように調整した。測定したフェライト粒は各10個以上とし、測定した硬さ値のうち、大きい値から2点、および小さい値から2点を除く、計6点の算術平均値を、各鋼材のフェライト粒硬さとした。
(4)衝撃試験
得られた各鋼材の板厚1/4tの位置から圧延方向に平行にVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242−2005の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、破面遷移温度vTrs50を求めた。なお、形鋼ではフランジ部あるいは短辺側から試験片を採取した。
(5)疲労き裂伝播試験
得られた各鋼材から荷重負荷方向が圧延方向と平行する方向となるようにCT試験片を採取し、疲労き裂伝播試験を実施した。疲労き裂伝播試験は、ASTM E 647に準拠し、クラックゲージ法で行い、応力拡大係数ΔK:25 MPa・m1/2における疲労き裂伝播速度(:da/dn)を求め、耐疲労き裂伝播特性を評価した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2007119857
Figure 2007119857
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本発明例はいずれも、ΔK:25 MPa・m1/2における疲労き裂伝播速度da/dnが8×10−8m/cycle以下と極めて遅く、耐疲労き裂伝播特性に優れた鋼材となっている。さらに、本発明例はいずれも、破面遷移温度が0℃以下と優れた靭性を有する高靭性鋼材となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、フェライト粒が硬いか、あるいはフェライト粒が粗大化しているか、などの理由により、優れた耐疲労き裂伝播特性と優れた靭性とを兼備することができていない。
疲労き裂伝播速度とフェライト硬さとの関係を示すグラフである。 (a)破面遷移温度とフェライト平均粒径の関係を示すグラフであり、(b)疲労き裂伝播速度とフェライト平均粒径の関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.2%、 Si:0.05〜0.4%、
    Mn:0.05〜1%、 P:0.03%以下、
    S:0.02%以下、 N:0.005%以下
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、平均粒径が25μm以下であるフェライトを主体とする組織を有し、該フェライトの硬さがビッカース硬さHVで135以下であることを特徴とする耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材。
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.005%、Mg:0.0005〜0.005%、Ti:0.001〜0.03%、Zr:0.0005〜0.003%、REM:0.001〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1に記載の高靭性鋼材。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.05〜3%、Cu:0.05〜0.7%、Ni:0.05〜3%、Mo:0.01〜1%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の高靭性鋼材。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.001〜0.07%を含有する組成とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高靭性鋼材。
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