JP6094139B2 - 強度−伸びバランスに優れた高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

強度−伸びバランスに優れた高張力鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築、橋梁、貯蔵タンク、圧力容器およびラインパイプなど鉄鋼構造物の用途に供して好適な高張力鋼板およびその製造方法に関し、特に550MPa以上の引張強さと優れた低温靱性を併せて付与することにより、強度−伸びバランスの有利な向上を図ろうとするものである。
橋梁、貯蔵タンク、圧力容器およびラインパイプなどの鉄鋼構造物に用いられる鋼板は、強度が高く、靱性に優れていることは勿論であるが、これらに加え、耐震性の観点から高い延性が求められる。一般に、建築用鋼材では、耐震性確保のために低降伏比化することで塑性変形能を高めている。
しかしながら、これらの鋼材は、2相域焼入れなどの手段により、マルテンサイトまたはベイナイト主体の組織中に軟質のフェライト組織を導入し、ミクロ的に不均一な組織とすることによって低降伏比を実現しているため、鋼材の降伏現象を早期に発生させることに繋がり、高い負荷がかかる構造物などで必要とされる降伏強度とのバランスをとることが難しく、また複雑な熱処理工程を必要とすることから、実用的な大量生産品としては必ずしも適当ではなかった。
一方、伸びが大きいことも鋼材の安全性の指標となる。伸び特性が高いほど外部からの応力による変形量が大きいため、変形が始まってから破壊するまでに変形する量が大きいことを意味しており、構造物の倒壊や、圧力容器、ラインパイプなどの破壊が抑制される。
一般に、伸びの向上には、複相組織化が有効であると考えられている。その例として、特許文献1や特許文献2などが挙げられる。
特許文献1では、オーステナイトの再結晶温度域で圧延終了後、2相域での冷却を制御することによってフェライト+マルテンサイト組織とする方法が示されている。
しかしながら、この方法では、一様伸びは向上するものの、フェライト粒が粗大化するために、低温靱性は良好とは言えない。また、ミクロ組織が不均一であることから、局部伸びが著しく低下するおそれもある。
特許文献2では、残留オーステナイトを生成させて伸びを向上させる手法が示されている。薄鋼板などでは、残留オーステナイトを生成させたTRIP鋼等が実用化されているが、厚鋼板の分野では、実用化された例はない。その理由として、残留オーステナイトを生成させるためには合金添加が必要となるため、成分コストが高くなることや、溶接性との両立が困難であることが挙げられる。
また、一方で、Cu析出を利用することにより、伸びが向上することが報告されている。これは、軟質な強化粒子を使うことにより、強化粒子自体の塑性変形能が高いことから、ミクロ的な不均一変形が抑制されるためと考えられている。例えば、特許文献3に、その手法が示されている。
しかしながら、Cu析出強化を発現させるには、概ね1%以上のCu添加が必要であることから、製造コストおよび特性の安定性の観点から、実用鋼としての実現可能性は低い。
特許文献4、5では、特殊な製造条件により表層と中心部の金属組織を制御し、表層はポリゴナルフェライトを含む組織とし、中心部はベイナイト主体組織とすることによる伸び向上の方法が示されている。しかしながらこの方法では、製造可能な板厚に限界があり、また、特に表層の材質のばらつきにより、伸びのばらつきの低減は困難である。
特許第3459501号公報 特開2006−131958号公報 特許第3694383号公報 特開2010−236046号公報 特開2010−236047号公報
上述したとおり、従来の技術では、生産性の低下や製造コストの増大、さらには溶接性や靱性の低下などの問題を残していた。また、伸びのばらつきを低減させる方法については十分に検討がなされていない。本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、鋼板表面のスケールの厚さと組成を制御することにより、生産性の低下や製造コストの増大を招くことなしに、550MPa以上の引張強さと強度−伸びバランスおよび靱性に優れ、しかも鋼板内で材質が均一な高張力鋼板を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
さて、発明者らは、550MPa以上の降伏強度を確保した上で、引張試験片における伸びを向上させ、かつ、鋼板内の伸びのばらつきを小さくする方法について、鋭意研究を進めた。
その結果、同一鋼板内で高い伸びが出たり低い伸びがでたりする原因は、表面の材質ばらつきに起因しており、ベイナイトを主体とする組織の場合、材質のばらつきは硬さのばらつきで表される。
伸びの支配因子は、引張試験片の平行部内における表層の硬さのばらつきであり、硬さばらつきは鋼板表面のスケールの厚さと組成を適正に制御することにより所期した目的が有利に達成されることの知見を得た。
すなわち、フェライトを含まないベイナイト主体のミクロ組織の場合、表層の硬さのばらつきが大きい場合、硬さの低いところで優先的に変形が進行するため、くびれが発生しやすくなり、一様伸びの低下を招く。
制御冷却後の硬さは、制御冷却直前のスケール厚さの影響を受け、スケール厚が厚いほど表面の冷却速度は速くなり、硬さが上昇する。制御冷却直前のスケール厚さを薄くすることにより、冷却により生じる表層の硬さは抑えられると同時に、そのばらつきを抑制することができる。冷却中は、スケールは成長しないことから、冷却後のスケールは冷却直前のスケールとほぼ同等である。
スケールには、鋼板からの拡散によりSiが濃化するが、Siの濃化が小さいスケールとすることで、結果的に薄いスケールが得られやすく、硬さのばらつきが抑制される。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
[1]質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.10〜0.45%、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.005〜0.1%およびN:0.0005〜0.005%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、金属組織がベイナイトを主体とする組織であって、鋼板の表裏面から板厚方向に2mmの領域のミクロ組織が組織分率で30%未満のマルテンサイトとベイナイトからなり、鋼板表層の硬さの板幅方向分布における硬さの最大値と最小値の差がビッカース硬さで45HV以下、表面のスケール厚さが5μm以下であり、引張強さが550MPa以上、TS×Elが板厚12mmで20000MPa・%以上、板厚が30mm以上で26000MPa・%以上、かつvTsが−40℃以下であることを特徴とする強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[2]前記鋼板の表面のスケール中のSiの濃度が質量%で4%以下であることを特徴とする[1]に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[3]前記鋼板が、さらに質量%で、Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下およびTi:0.025%以下のうちから選んだ一種または二種以上を含有することを特徴とする[1]または[2]に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[4]前記鋼板が、さらに質量%で、B:0.0003〜0.002%を含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[5]前記鋼板が、 さらに質量%でCa:0.005%以下を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[6]前記鋼板が、さらに質量%でMg:0.0050%以下及び/または0.02%以下のREMを含有することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の組成を有するスラブを、1000〜1250℃に加熱して熱間圧延し、累積圧下率50%以上で鋼板表面温度がAr以上、900℃以下で熱間圧延を終了し、次いで鋼板表面での噴射流の衝突圧が1MPa以上でデスケーリングを行い、デスケーリング終了後5秒以内に鋼板平均の冷却速度が4℃/s以上で冷却を行い、鋼板を鋼板平均温度で550℃以下まで冷却することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
[8]デスケーリング終了後の鋼板を冷却する際、鋼板表層の温度が300℃以上の範囲にあるとき、0.3秒以上の一時的に水冷されない時間を1回あるいは2回以上で合計の非水冷時間が1.5秒以上、15秒以下となるように設け、鋼板平均の冷却速度が4℃/s以上で冷却を行い、 鋼板を鋼板平均温度で550℃以下まで冷却することを特徴とする[7]に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
[9]前記冷却後に、さらに、500℃以上、700℃以下の温度で焼戻し処理を施すことを特徴とする[7]又は[8]に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
本発明によれば、生産性の低下や製造コストの増大を招くことなしに、550MPa以上の引張強さと強度−伸びバランスおよび靱性に優れ、しかも鋼板内で材質が均一な高張力鋼板を、安定して得ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、鋼の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、組成に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
・C:0.03〜012%
Cは、高張力鋼板の母材強度の確保に必要な元素であるが、含有量が0.03%に満たないとCu,Ni,Cr,Moなどの焼入性向上元素の多量添加が必要となり、コスト高となるだけでなく、溶接性の劣化を招き、また大入熱溶接が施される場合には、溶接金属へのCの希釈が少なくなり、継手強度の確保が困難となる。一方、C量が0.12%を超えると母材靱性および溶接性の劣化を招き、また溶接継手部靱性の劣化を招くため、C量は0.03〜0.12%の範囲に限定した。
・Si:0.10〜0.45%
Siは、母材強度および溶接継手強度を確保する上で有用な元素なので、0.10%以上含有させるものとした。しかしながら、Si量が0.45%を超えると、溶接割れ感受性と溶接継手靱性の劣化を招く。そのため、Si量は0.10〜0.45%の範囲に限定した。
・Mn:0.5〜2.0%
Mnは、母材強度および溶接継手強度を確保する上で有用なので、0.5%以上含有させるものとした。しかしながら、Mn量が2.0%を超えると溶接割れ感受性が劣化するだけでなく、必要以上の焼入性をもたらし母材靱性および継手靱性を劣化させる。そのため、Mn量は0.5〜2.0%の範囲に限定した。
・Al:0.005〜0.1%
Alは、鋼の脱酸剤として有用であるので、0.005%以上含有させる。また、結晶粒の微細化による母材靱性確保のためには0.01%以上の添加が好適である。しかしながら、Al量が0.1%を超えると母材靱性を損なうので、Alは0.005〜0.1%の範囲で含有させるものとした。
・N:0.0005〜0.005%
Nは、AlやNbなどと反応し析出物を形成することで結晶粒を微細化し、母材靱性を向上させる効果がある。しかしながら、含有量が0.0005%未満では結晶粒の微細化および強度確保に必要な析出物が形成されず、一方0.005%を超えるとむしろ母材および大入熱溶接継手の靱性を損なうので、Nは0.0005〜0.005%の範囲で含有させるものとした。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも、Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,V,Ti,BおよびCaのうちから選んだ一種または二種以上を、以下の範囲で適宜含有させることができる。
・Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:
0.05%以下、V:0.1%以下
本発明鋼において、特に板厚が厚い場合や引張強さ600MPa級以上の高張力鋼板を得る場合、耐候性を必要とする場合には、Cu,Ni,Cr,Mo,NbおよびVのうちから選んだ少なくとも一種を添加することが有利である。
この場合、Cu,Ni,Cr,Moについては、いずれも多量の添加は高コストとなり、また、溶接性を低下させるため、それぞれ、Cuについては上限を0.8%、Crについては上限を1%、Niについては上限を2%、Moについては上限を0.8%とした。
またNbは、母材強度確保に有効であるが、多量の添加は強化に寄与せず、逆に溶接継手靱性を劣化させることから、添加する場合の上限は0.05%、好ましくは0.03%である。さらに、Vは、母材強度と溶接継手強度を確保する上で有効に作用するが、0.1%を超える添加は溶接割れ感受性を劣化させるので、上限を0.1%とした。
・Ti:0.025%以下、B:0.0003〜0.002%
Tiは、ミクロ組織の細粒化およびB添加鋼の場合には焼入性に有効なBを確保するために添加するが、0.025%を超える添加は母材靱性を損ねることから、Ti量は0.025%以下とした。また、Bは、ごく微量の添加で焼入性を高める効果が得られるが、過剰に添加するとBNを形成し逆に焼入性の低下を招き、また溶接熱影響部が著しく硬化するため、0.0003〜0.002%の範囲に限定した。
・Ca:0.005%以下
Caは、靱性を劣化させるMnSの析出形態を変化させて、その悪影響を緩和する作用があるが、過剰の添加は焼入性の低下を招くため、上限は0.005%とした。
残部は、Feおよび不可避的不純物である。
ここに、不可避的不純物としては、P,Sなどが考えられるが、健全な母材および溶接継手を得るためには、いずれも0.015%以下に抑制することが望ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記以外の成分の含有、たとえば、靱性改善を目的として、0.0050%以下のMg及び/または0.02%以下のREM(希土類金属)の含有、を拒むものではない。
次に、本発明において、金属組織や鋼板表面のスケール厚等を前記のように限定した理由について説明する。
(金属組織について)
引張強さ550MPa以上の高強度化を図るために、本発明の高張力鋼板では、金属組織はベイナイト主体の組織とする。特に鋼板の表裏面から板厚方向に2mm以内の鋼板表層部にマルテンサイトが生成すると硬さが上昇し、鋼板内の表層硬さのばらつきが増大し、伸び低下の原因となるため、鋼板表層のマルテンサイトの体積分率は30%未満とする。ベイナイトとマルテンサイト以外の金属組織(フェライト、パーライト、島状マルテンサイト、残留オーステナイトなど)を含む場合、強度低下や靱性の低下、また表層硬さを上昇させるが、微量であれば影響は小さいため、ベイナイトとマルテンサイト以外の金属組織の合計が5%以下の体積分率であれば、1種または2種以上を含有してもよい。
なお、鋼板表層部(表裏面から板厚方向に2mm以内の領域)以外の金属組織は上述のようにベイナイト主体の組織とするが、ベイナイト以外の組織(フェライト、パーライト、島状マルテンサイトなど)が体積分率で25%を超えると所定の引張強さが得られなくなることから、ベイナイト以外の組織は25%以下とする。
(スケールについて)
・スケール厚さ:5μm以下
鋼板表面のスケール厚さは5μm以下とする。高冷却速度の制御冷却を行う場合、冷却停止温度のばらつきは低減されて鋼板形状は改善されるが、スケール厚さが大きいほど、表層部の冷却速度が増大し、表層硬さが上昇する。スケール厚さが5μmを超える場合、表層部の冷却速度増大により、マルテンサイトや島状マルテンサイト(MA)等の硬質相が生成して、表層硬さが上昇するとともに表層硬さのばらつきも大きくなる。よって、表層の硬さおよびそのばらつきを抑制するために、鋼板表面のスケール厚さは、5μm以下とする。好ましくは、4μm以下である。
・鋼板表層の硬さの板幅方向分布における硬さの最大値と最小値の差:45HV以下
板幅方向の硬さのばらつきをビッカース硬さで45HV以下とする。鋼板の強度や伸び、成形性などの観点から、鋼板内の硬さのばらつき抑制が要求される。板幅方向の硬さのばらつきがビッカース硬さで45HVを超えた場合は、上記特性に悪影響を及ぼす。例えば、板幅方向の硬さ分布が45HVを超えた場合は、成形時に硬い部分と軟らかい部分で変形の仕方に差が生じて所望の形状が得られなかったり、小板に切断した場合にそれぞれの小板で強度や伸びが異なったりする。鋼板内の材質均一性の観点から、板厚方向の硬さのばらつきがビッカース硬さで45HV以下とするが、板幅方向の硬さのばらつきがビッカース硬さで35HV以下であることがより好ましい。
・スケール中のSi濃度:4%以下
鋼板からスケールへのSiの濃化が進み、スケール中のSi濃度が高い場合、部分的に地鉄との密着性が高まり、圧延時のデスケーリングや圧延によるスケールの剥離にむらが生じるため、制御冷却時の冷却速度にばらつきが生じ、表層硬さのばらつきの原因となる。したがって、スケール中のSi濃度は4%以下とするが、3%以下とすることがより好ましい。
なお、本発明では、対象とする鋼板の板厚が10mm以上の場合が多い。その理由は次のとおりである。
すなわち、引張強さが550MPa以上の構造用鋼として一般に必要とされる鋼材を対象としているが、この種の鋼材は板厚は10mm以上が多いためである。もちろん本発明は板厚10mm未満の厚鋼板にも適用して構わない。
次に、本発明の製造方法について説明する。
前記した成分組成になる溶鋼を、転炉や電気炉等の公知の炉を用いて溶製した後、連続鋳造法や造塊−分塊法でスラブとする。スラブは、以下に記載するように、熱間圧延加工が施される。
(熱間圧延について)
・スラブ加熱温度:1000〜1250℃
スラブ(鋼素材)の加熱は、鋼中の成分を均一化とMo,Nb,Vなどの析出強化元素を固溶させるために少なくとも1000℃を確保する必要があるが、加熱温度があまりに高くなると、結晶粒が粗大化し板厚中心においてはマイクロボイドの発生を助長することに加え、母材の靱性劣化を招くため、1000〜1250℃の範囲に限定した。好ましくは1200℃以下である。
・熱間圧延における累積圧下率:50%以上
熱間圧延によりオーステナイト粒の微細化を図ると共に、後工程での冷却(加速冷却)により、ベイナイト変態の促進およびフェライト粒の微細化を図るためには、熱間圧延における累積圧下率を50%以上とする必要がある。また、母材の靱性を向上させ、より安定に確保する観点からは、1000℃以下900℃以上の温度域で20%以上の累積圧下を付与することが望ましい。これにより、オーステナイト(γ)粒の再結晶に伴って組織が細粒化し、母材の靱性を向上かつ安定化させる。これと同じ効果の面からは、各圧延パス毎の圧下量を5%以上、好ましくは10%以上とすることが望ましい。
・熱間圧延終了時の鋼板表面温度:Ar以上、900℃以下
表層のフェライト析出を抑制する上で、最も重要な制御項目である。熱間圧延をAr変態点よりもより低い温度で終了すると、初析フェライトを加工することになり、転位を含む加工フェライトが生成するので、圧延終了時における鋼板表面温度はAr以上とする。一方、圧延終了温度がAr以上であれば加工フェライトの生成は抑制できるものの、高温すぎると結晶粒が粗大化し、靱性の低下や伸びの低下を招く。よって、圧延終了時における鋼板表面温度は900℃以下とする。
なお、Ar点は、例えば、次に示す関係式を用いて算出することができる。
Ar(℃)=910−310[%C]−80[%Mn]−20[%Cu]−
15[%Cr]−55[%Ni]−80[%Mo]
但し、[%M]は、M元素の含有量(質量%)を表す。
(熱間圧延後の冷却について)
・熱間圧延後の鋼板平均の冷却速度:4℃/s以上
熱間圧延後の鋼板平均の冷却速度は4℃/s以上とする。これは、冷却速度が4℃/sに満たないと、冷却途中に一部にフェライトが生成し、強度低下するためである。
・熱間圧延後の冷却の停止温度:鋼板平均温度で550℃以下
熱間圧延後の冷却の停止温度が550℃超では、ベイナイト変態が十分進行しないため、高張力鋼板としての強度を確保するのが困難となるだけでなく、粗大なパーライト組織が生成し、延性が低下する。ベイナイト主体の組織とするために、冷却停止温度は鋼板平均温度で550℃以下の範囲とする。冷却停止温度の下限温度の規定はないが、冷却停止温度が400℃以下の場合には、後述の焼戻し処理を行うことが望ましい。なお、加速冷却終了後は、後述の焼戻し処理を実施する場合を除き、空冷することが望ましい。
ここで、冷却時の温度を板厚方向の平均温度で規定した理由は、鋼板の板厚が大きい場合や冷却速度が速い場合には、板厚方向の各部位で温度履歴が異なってしまい、基準が明確でなくなることを防ぐために、鋼材の全体的な材質として最も良く関係する平均温度を基準としたのである。
なお、平均温度は、板厚、表面温度および冷却条件等が与えられた場合に、シミュレーション計算等により求められるものを用いることができる。例えば、差分法を用い、板厚方向の温度分布を平均化することにより得られた温度を平均温度とすることができる。
本発明では、熱間圧延後の加速冷却過程において非冷却時間を設けることにより、生産性を低下させることなく、経済性に優れ、強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板を製造することもできる。
この製造方法によれば、熱間圧延後の加速冷却過程において非冷却時間を設けることにより、表裏層に比べ高温である板厚内部からの熱により表裏層は復熱し、これにより表裏層のみの硬さが低下する。その際、鋼板の中央部に近くなるほど、非冷却時間を設けることによる復熱の影響は小さく、鋼板の中央部およびその周辺では、冷却熱履歴の変化は小さく、冷却速度の低下はほとんど無いかあるいはごく僅かに抑えることができるため、硬さはほとんど低下しない。従って、全厚としての強度を大きく低下させることなく、また、熱間圧延後の冷却に要する時間は変わらないため、生産性を低下させることなく、加工性に優れた高張力鋼板を製造することができる。
復熱により到達する表面温度は、Acを超えない温度とする。Acを超えると部分的にオーステナイトへ変態するため、その後の冷却過程でマルテンサイトや島状マルテンサイト(MA)等の硬質層が生成して、表層硬さが上昇するとともに、表層硬さのばらつきも大きくなる。よって、非冷却時間を設けることにより復熱させる表面温度はAc以下とする。
水冷されない時間は、0.3秒より短い場合、表層の復熱が十分でなく、期待する効果が得られないため、0.3秒以上、好ましくは0.8秒以上とする。
また、非水冷時間の長さと回数は製品板厚、サイズ、強度レベルに応じて設定することができる。しかし、合計の非冷却時間が短すぎる場合、表層が復熱される時間が十分でなく、期待する効果が得られず、また、長過ぎると、板厚中心部およびその周辺の冷却速度が低下することにより、通常の連続冷却を行う製造方法に比べ強度が低下することに加え、生産性の低下を招くことになる。従って、合計の非水冷時間は1.5秒以上、15秒以下、好ましくは3秒以上、13秒以下とする。
非水冷時間を設ける温度は、鋼板の温度が低い場合は表裏層の復熱が小さくなり、期待される効果が十分得られないため、鋼板の表面温度が300℃以上とする。
(デスケーリングについて)
・熱間圧延後のデスケーリング
さらに上記製造方法に加えて、熱間圧延後の冷却の直前に高衝突圧のデスケーリングを行うことが望ましい。圧延後の鋼板においては、圧延前および圧延中のデスケーリング等によりスケールが除去されている。しかし、複数回の冷却中に鋼板表面が復熱により高温状態にある時間が長くなると、再びスケールの厚みが増加する。スケール厚みが大きくなると、部分的にスケールの剥離が生じることがある。スケール厚みにばらつきがあるとその厚みに応じて鋼板表面の冷却速度も変化してしまい、その冷却速度に応じて鋼板表面の硬度も変化してしまう。その対策として、熱間圧延後の冷却の直前にデスケーリングを行うことによりスケール厚みを、スケール生成により冷却速度に大きな差が生じない程度に薄くすることができる。
本発明では、熱間圧延後の制御冷却の直前に鋼板表面での噴射流の衝突圧が1MPa以上でデスケーリングを行い、その後5秒以内に制御冷却を行うことが望ましい。
鋼板表面での噴射流の衝突圧が1MPa未満では、デスケーリングが不十分でスケールむらが生じる場合があり、表層硬さのばらつきが生じるため、噴射流の衝突圧は1MPa以上とする。また、1MPa以上とすることでSi濃度の高いスケールが除去できる。デスケーリングは高圧水を用いて行うが、鋼板表面での噴射流の衝突圧が1MPa以上であれば、他の噴射流を用いても構わない。
デスケーリング後、5秒を超えてから制御冷却を開始する場合、スケールが成長して
Siが濃化したり、硬さのばらつきが大きくなったりするため、デスケーリングから制御冷却までの時間を5秒以内とする。
(焼戻し処理について)
・焼戻し温度:500℃以上、700℃以下
冷却停止温度が400℃以下の場合はとくに焼戻し処理が有効である。焼戻し温度は、目標の強度となる適正な温度とする必要があるが、500℃未満では焼戻しによる靱性回復などの効果が十分でなく、一方700℃を超えると強度が大幅に低下するおそれがあるだけでなく、炭化物の粗大化により靱性が低下する。従って、焼戻し処理における加熱温度は、500℃以上、700℃以下とする。
なお、焼戻し処理に誘導加熱を用いることも可能であり、それにより、生産性が向上する。
表1に示す成分組成になる鋼を溶製し、鋼塊を作製したのち、表2に示す製造条件にて所定の板厚に熱間圧延後、同じく表2に示す種々の条件で供試鋼板を製造した。
鋼番A〜Fは成分組成が本発明の適正範囲を満足する適合鋼であり、鋼番G〜Jは成分組成が本発明の適正範囲外の比較鋼である。
Figure 0006094139
表層部の金属組織の分率は、3%ナイタールで腐食したサンプルの表層直下から0.3mm間隔で400倍の光学顕微鏡写真を5枚撮影し、画像解析によりベイナイトとマルテンサイトの組織分率を算出した。
腐食していないサンプルを400倍の光学顕微鏡で10視野観察し、その平均のスケール厚を測定し、同視野の地鉄とスケール界面を中心にEPMAによるSiの面分析を行い、その最大濃度を求めた。
母材の機械的性質の評価として、JIS 5号引張試験片を用いた全厚引張試験、ビッカース硬さによる幅方向の硬さばらつきは表層下1mm位置の硬さで評価した。また、1/2t位置でのシャルピー衝撃試験を行った。伸びはTSと相関関係があることから、伸びの評価としてTS×El(全伸び)の値を用い、この値が大きいほど、強度−伸びバランス(TS×El)が優れると評価した。TS×Elは、板厚12mmで20000MPa・%以上、板厚30mm以上で26000MPa・%以上を、またvTsは、−40℃以下を目標値とした。
各供試鋼のミクロ組織および機械的性質について調べた結果を、表2示す。
No.1、3、4、6、7、8、10、13、14、15、20、22、23、25は発明例であり、No.2、5、9、11、12、16、17、18、19、21、24は比較例である。
なお、No.20〜25では、熱間圧延後の冷却過程において非冷却時間が設けられている。
Figure 0006094139
本発明に従い得られた発明例はいずれも、引張り強さが550MPa以上、表面のスケール厚さが5μm以下、鋼板表層の硬さの板幅方向分布における硬さの最大値と最小値の差ΔHVが45HV以下であり、vTsが−40℃以下、TS×Elが板厚12mmでは20000MPa・%以上、板厚30mm以上では26000MPa・%以上という優れた特性が得られている。
No.2は、冷却停止温度が適正温度範囲より高いため、必要な引張強さが得られていない。
No.5は、スケールの厚さが本発明の範囲外であり、硬さのばらつき(ΔHV)が大きく、伸びが低いため、強度−伸びバランス(TS×El)が劣っている。
No.9、21は、表層部のマルテンサイト分率、スケールの厚さが本発明の範囲外であり、硬さのばらつきが大きく、伸びも低いため、強度−伸びバランス(TS×El)が劣っている。
No.11は、表面の圧延終了温度が適正温度範囲より低いため、表層組織にフェライトが生成しており、Siの濃度が本発明の範囲外であり、伸びが低いため、強度−伸びバランス(TS×El)が劣っている。
No.12は、表面の圧延終了温度が適正温度範囲より高いため、硬さのばらつき(ΔHV)が大きく、靭性も低下している。
No.16〜19は、成分組成が本発明の適正範囲外のため、本発明の特性を満足しない。
No.24は、水冷されない時間の合計が17.0秒と長いために、強度・靭性が大幅に低下し、目標の引張強さ、およびvTsを満足しない。

Claims (9)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.10〜0.45%、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.005〜0.1%およびN:0.0005〜0.005%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、金属組織がベイナイトを主体とする組織であって、鋼板の表裏面から板厚方向に2mmの領域のミクロ組織が組織分率で30%未満のマルテンサイトとベイナイトからなり、鋼板表層の硬さの板幅方向分布における硬さの最大値と最小値の差がビッカース硬さで45HV以下、表面のスケール厚さが5μm以下であり、引張強さが550MPa以上、TS×Elが板厚12mmで20000MPa・%以上、板厚が30mm以上で26000MPa・%以上、かつvTsが−40℃以下であることを特徴とする強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  2. 前記鋼板の表面のスケール中のSiの濃度が質量%で4%以下であることを特徴とする請求項1に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  3. 前記鋼板が、さらに質量%で、Cu:0.8%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.8%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下およびTi:0.025%以下のうちから選んだ一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  4. 前記鋼板が、さらに質量%で、B:0.0003〜0.002%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  5. 前記鋼板が、さらに質量%でCa:0.005%以下を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  6. 前記鋼板が、さらに質量%でMg:0.0050%以下及び/または0.02%以下のREMを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成を有するスラブを、1000〜1250℃に加熱して熱間圧延し、累積圧下率50%以上で鋼板表面温度がAr以上、900℃以下で熱間圧延を終了し、次いで鋼板表面での噴射流の衝突圧が1MPa以上でデスケーリングを行い、デスケーリング終了後5秒以内に鋼板平均の冷却速度が4℃/s以上で冷却を行い、鋼板を鋼板平均温度で550℃以下まで冷却することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
  8. デスケーリング終了後の鋼板を冷却する際、鋼板表層の温度が300℃以上の範囲にあるとき、0.3秒以上の一時的に水冷されない時間を1回あるいは2回以上で合計の非水冷時間が1.5秒以上、15秒以下となるように設け、鋼板平均の冷却速度が4℃/s以上で冷却を行い、鋼板を鋼板平均温度で550℃以下まで冷却することを特徴とする請求項7に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
  9. 前記冷却後に、さらに、500℃以上、700℃以下の温度で焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項7又は8に記載の強度−伸びバランスおよび靱性に優れた高張力鋼板の製造方法。
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