JP5449674B2 - エラストマー上にグラフト化された耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを製造する方法 - Google Patents
エラストマー上にグラフト化された耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを製造する方法 Download PDFInfo
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Description
より詳細には、本発明は、ビニル芳香族ポリマー又はコポリマーにより構成された剛性マトリックス、及び正確な二峰性(bimodal)分布を有する粒子の形態の、該マトリックスに分散されたエラストマー又はゴム相を含む組成物を製造する方法に関する。
更により詳細には、本発明は、正確な二峰性分布を有する粒子の形態の、マトリックス中に分散されたエラストマー相を含む耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を製造する方法に関する。
Dv=D(4,3)=ΣNi(Di)4/ΣNi(Di)3
(式中、Ni及びDiは、Di直径を有する粒子の数Niを表し(R.D.Cadle“Particle Size Analysis”New York(1965)pages 27-50)及びそれは、簡単に、実験的に以下により決定され得る:
−対照の手段(contrast mean)としてのオスミウム四酸化物を用いる、ポリマー、例えばHIPSの薄層上での電子顕微鏡走査法(T.E.M.)、その後の粒子の見掛け直径の補足、それらの合成及び薄層の厚さのための立体的補正の適用により;
−メチルエチルケトンにおけるサスペンションの間、膨張現象を最小限にする、それらを280℃で窒素においてゴム状粒子を広範囲に網状にするのに十分な時間再加熱した後、顆粒におけるサンプル上で、サスペンションのための媒体としてのメチルエチルケトンを用いるレーザー粒度測定(L.G.)による)。
D(4,3)[T.E.M.]=k・D(4,3)[L.G.]+h
(式中、k及びhは、ある数のサンプルでのキャリブレーションにより得られ得るパラメータであり、及び本件の場合においては、MALVERN companyの計器MS MASTERSIZER NICROPLUSに関連する各々0.76及び0の値を有する。
ゴム、特には耐衝撃性ポリスチレンで強化されたビニル芳香族ポリマーの化学−物理的特徴及び機械的特性は、ポリマーマトリックス上でグラフト化された網状ゴム粒子の寸法の間の多様の因子に依存することが知られる。
また、特には、HIPSにおけるある特性例えば衝撃抵抗性(impact resistance)及び表面光沢は、得られるゴム濃縮物についてのゴム粒子の平均寸法による及び直径分布による2つの対照的な方法において影響されることが知られる。正確には、“大きい”粒子は、光沢を犠牲にして材料の衝撃抵抗性を増加するが、“小さい”粒子は、その靭性を低減するが、材料を高度に光沢にする。
HIPSのケースにおいて、前記組み合わせは、優れた表面光沢で結合された衝撃抵抗性において正の相乗効果を有する製品を得ることを導く。
例えば、米国特許第4,153,645号明細書は、大きいゴム粒子(約2〜5μmの平均直径)を含む耐衝撃性ポリスチレンの15〜50質量%を有する微細なゴム粒子(約0.2〜0.9μmの平均直径を有する)を含む耐衝撃性ポリスチレンの50〜85質量%を機械的に混合(メルト−ブレンド)することにより得られる特性の改良されたバランスを有するHIPSを記載する。前記特許に従って、2つのHIPSのブレンドすることにより得られた最終製品は、他の物理的特性の劣化を示すことなしに混合物のルール(rule)を適用することを期待されるであろうものより高い、衝撃抵抗性又はブレンドに対する抵抗性の値を示す。
米国特許第4,221,883号、第4,334,039号、第4,254,236号明細書、EP(D)M15,752及び96,447及び国際特許出願(petition)WO98/52985及びWO/09080は、衝撃性光沢度バランスの改良を許容する二峰性形態を有するHIPSを製造するためのいわゆる“スプリット−フィード(split-feed)重合”の方法を記載する。前記のタイプの方法に従って、予備重合反応器の三分の二において、小さい粒子を有するプレバレントモードは、スチレン中の低粘性ポリブタジエンゴムの溶液又はスチレン中の適切な組成物を有するブロックコポリマーの溶液を供給することにより製造される。反応器の残りの三分の一において、スチレン中の高粘性ポリブタジエンゴムの第二溶液は、供給される。前に形成されたプレポリマーと接触する高粘性ポリブタジエンは、大きな粒子を形成する、ほとんどグラフト化されず及びそれらの寸法において調節するのが簡単ではない迅速な位相反転を受ける。
“平行重合”方法の簡略バージョンは、大きな粒子が、グラフト化の良好な効率及び正確な寸法制御を保証するような条件におけるビニル芳香族モノマーにおいて高粘度ゴムの適切な溶液を供給する、予備重合反応器の前半(first half)において製造されるものによる、国際特許出願WO 97/39040において記載される。前記反応器の後半(second half)において、大きな粒子のプレポリマーは、前半(the first)のものと直列に置かれた反応器において予め製造された、第二の微細な粒子のプレポリマーと適切な割合において混合される。
−“溶融ブレンド”のケースにおいて、生産原価の増加又はそれ自体を商業化するのが困難なHIPS成分の製造の結果を伴う配合相の使用;
−“平行重合”の又は“スプリット−フィード重合”のケースにおいて、更に多くの複雑な方法(分配略図を備えた反応器、ゴム溶液の供給を遅らせる、平行する予備重合反応器)において構成された及び従来のHIPSの製造のために使用された、順番に重合反応器を有する従来のプラントより特により精緻な制御システムを備えた工業プラントの開発及び建造物集団;
−双方のケースにおいて、“小さい”粒子を有するゴム相の製造は、それらの高い商業原価のために知られる、スチレン−ブタジエンコポリマーブロック及び/又はラジアル(radial)構造(低粘度)ポリタジエンのいずれかの強制的な使用を必要とする。
予備形成された製品の混合による強化されたゴム粒子の二峰性分布を有するビニル芳香族コポリマーの製造を構想(envisage)するシステムに加えて、反応混合配合物上で操作することにより前記の特定の形態を得ることを許容し及び従来のHIPSのために使用された従来の製品利点(asset)の使用を許容する種々の代替的“化学的”方法が、提案されている。
同様に、ヨーロッパ特許EP 731,016は、媒体シス及び低粘度ポリブタジエンにより及び高シス高粘度ポリブタジエンにより構成されたエラストマー相(スチレンにおいて溶解される)を有する反応器の従来のセットアップを用いて二峰性形態HIPSを得るための方法を記載する。
ヨーロッパ特許726,280は、反応器の従来のセットアップを用いるHIPS重合において安定したニトロキシル基の特別の濃度を導入する二峰性形態HIPSを得るための方法を記載する。同様に、特許出願WO 03/033559は、反応器の従来のセットアップを用いて、HIPSの重合における官能化されたナノ複合材料の特別の濃度を導入して得られた擬似−二峰性形態HIPSを記載する。ナノ複合材料の機能は、小さいゴム粒子における大きなゴム粒子の一部を転換することである。
最終的に、ヨーロッパ特許EP第620,236明細書において、“二峰性”分布HIPSを得るための方法が、提案される。前記方法に従って、大きい粒子を有する少量のHIPSは、スチレンにおいて、小さい粒子のプレバレントモードを製造するために必要である、ポリブタジエンゴム又はスチレン−ブタジエンブロックコポリマーと一緒に溶解される。そのようにして得られた溶液は、次いで、従来の反応器セットアップで重合される。全体の重合を通して、行われたHIPSの網状ゴム粒子は、バックインバーション(back-inversion)に付されず、しかし、不変のそれらの構造及び寸法を維持するが、ポリブタジエンゴム又はスチレン−ブタジエンコポリマーは、対応する構造及び寸法を有する微細な粒子を製造する。前記特許の提案された技術的解決課題の基本的限界は、スチレンにおいてゴム(5%未満)と一緒に溶解され得る行われたHIPSの最大パーセンテージにより表される。
出願人は、分散されたエラストマー相の粒子の直径分布が、“正確な二峰性”であり及び必ずしも使用されるエラストマーのタイプに依存しない最終製品を得るのを許容する、また、ポリブタジエンであってもよい、安定したラジカル開始剤を含む触媒系により、エラストマー上でグラフト化されたビニル芳香族(コ)ポリマーの制御された方法における製造方法を見出した。更に、溶剤が、重合相において使用されている場合、液化又はストリッピング相後に、回収された最終未反応生成物(溶剤+モノマー)は、その単一構成物質において分離されることを必要とせず、しかし、存在する場合、エラストマーの溶液を助ける(favor)ための、例えばアクリル酸又はメタクリル酸からの誘導体としての、可能性ある極性モノマーのファイスアウト(phase-out)を、最大で(at the most)、構想するそれ自体、使用され及びリサイクルされ得る。
i)1〜3、好ましくは1〜2のモル比(I)/G・Fを有する、基=N−O又は基=N−O−R’(I)を含む、安定した遊離基開始剤及びエラストマーポリマー鎖からプロトンを引き抜くことが可能である、F官能性を有する、遊離基開始剤(G)により構成された官能化/重合の触媒系でエラストマーの第一部分(X1)を官能化する工程であって、Fは、分解により、2つの遊離基を製造する、開始剤分子あたりの官能基の数に等しく、R’は、場合により、N、O、Sのようなヘテロ原子を含んでいてもよい、(イソ)アルキル基C1-6又はアリールアルキル基C7-20であり、R’は、好ましくは、2−フェニルエチル又は2−メチル−2−シアノプロピルである工程;
(ii)官能化されたエラストマー(X 1 )をエラストマーの第二部分(X2)と、均質組成物を得るのに十分な時間混合する工程;
(iii)X1+X2/ビニル芳香族モノマー質量比8/92以上、一般には8/92〜22/78を有し、質量比60/40〜90/10を有するビニル芳香族モノマー/重合溶剤混合物を本質的に含む液体相に(ii)で得られた混合物を添加する工程;
(iv)ビニル芳香族モノマーを、場合により1以上のコモノマーの存在下で、120℃以上の温度で重合する工程;
(v)得られた耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを、重合の終了時に回収する工程;及び
(vi)場合により、回収相から生じる溶剤/モノマー混合物を、工程(i)で、可能性ある極性コモノマーの分離に続いて、リサイクルする工程。
エラストマーの官能化の方法は、本発明の方法対象物において使用され得る。一般には、その溶融状態において又は溶剤においてエラストマーを官能化することが好ましい。第一のケースにおいて、エラストマー及び触媒系は、押し出し機、又はブラベンダータイプの同様のデバイスにおいて充填され、温度にさらされ及びエラストマーの官能化を得るのに十分な時間、該状態において維持される。
第二のケースにおいて、エラストマー及び触媒系は、特に投下された(devoted)溶剤、例えば重合の間使用される同一の溶剤中に溶解され、及び官能化は、110℃より下、好ましくは80℃〜110℃の温度で起こる。その後、そのようにして得られた官能化溶液は、以下の重合相のために移送される。
重合のものと異なる場合の溶剤は、触媒系の成分のために不活性であり及び官能化温度より高い沸点を有する。
重合の終了時で、官能化部分は、残りの非官能化部分と混合される。前記混合操作は、好ましくは、均質組成物を得るのに本質的に必要な時間、接触して2つの部分を維持する溶剤中で行う。その終了時に、そのようにして得られた均質組成物を、直接、重合に対して、中間貯蔵(intermadiate storage)なしで供給することが好ましい。
その部分の混合は、溶剤中で行う。後者は、官能化及び/又は重合相において使用される同一の溶剤であってもよい。
同一の重合溶剤の存在下での官能化及び混合のケースにおいて、代替方法による本発明の方法対象を行うことが可能である。
a)エラストマーの第一部分(X1)を、エラストマー/ビニル芳香族モノマー比8/92以上、一般には8/92〜22/78を有し、質量比60/40〜100/0、好ましくは60/40〜90/10を有する重合のビニル芳香族モノマー/溶剤の混合物を含む液体相に、溶解する工程;
b)溶液に対して、1〜3、好ましくは1〜2のモル比(I)/G・Fを有する、基=N−O又は基=N−O−R’(I)を含む、安定した遊離基開始剤及びエラストマーポリマー鎖からプロトンを引き抜くのが可能である、F官能基を有する、遊離基開始剤(G)により構成された官能化/重合の触媒系を添加する工程であって、Fは、分解により、2つの遊離基を製造する開始剤の分子あたりの官能基の数に等しく、R’は、場合により、N、O、Sのようなヘテロ原子を含んでいてもよい、(イソ)アルキル基C1-6又はアリールアルキル基C7-20であり、R’は、好ましくは、2−フェニルエチル又は2−メチル−2−シアノプロピルである工程;
c)攪拌しながら、工程(b)において得られた混合物を80〜110℃の温度に、エラストマーの官能化を得るのに十分な時間加熱する工程;
d)溶液における官能化エラストマー(X 1 )、エラストマーの第二部分(X2)及び場合により溶剤及び/又はビニル芳香族モノマー及び/又はコモノマーを含む混合物において供給し、得られた混合物を均質化し及び120℃以上、好ましくは120〜200℃の温度で重合する工程;
e)得られた耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを重合の終了時に回収する工程;及び
f)場合により、回収相から生じる溶剤/モノマー混合物を、工程a)に、可能性ある極性コモノマーの分離後、リサイクルする工程。
本発明の方法に従って、エラストマーの官能化/溶解相の前後、エラストマーの第一部分X1及び第二部分X2の間の質量比を制御することにより簡単に小さい及び大きい粒子の間の比を制御することが可能である、正確な二峰性分布を有するエラストマーを用いて強化されたビニル芳香族(コ)ポリマーを製造することが可能である。好ましい質量比X1/X2は、99/1〜40/60である。
あるいはまた、本発明の方法対象は、バッチ−反応器タイプの攪拌オートクレーブを用いて、塊−サスペンションにおけるバッチ方法と全く同等な方法において実現され得る。そのような場合において、エラストマー留分X1/X2を溶解し及び均質にした後、塊は、位相反転が、発生するまで加熱、重合され及び引き続きそれは、水を含むオートクレーブにおいて移送され、ここで、重合は、従来の方法による“サスペンションで”続く。
本件明細書において及びクレームにおいて使用されるような用語“ビニル芳香族(コ)ポリマー”は、本質的に、以下の一般式(II)に対応する少なくともモノマーの(共)重合から得られた(コ)ポリマーを意味する:
上の確認された一般式を有するビニル芳香族モノマーのいくつかの例は、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、ブチルスチレン、ジメチルスチレン、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−及びペンタ−クロロスチレン、ブロモ−スチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレンなど:である。好ましいビニル芳香族モノマーは、スチレン及び/又はα−メチルスチレンである。
一般式(I)のビニル芳香族モノマーは、それら自身で又は他の共重合可能なモノマーを用いる50質量%までの混合物において使用され得る。前記モノマーのいくつかの例は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルC1-4、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、(メタ)アクリル酸のアミド及びニトリル、例えばアクリルアミド、メタアクリルアミド、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、ブタジエン、エチレン、ジビニルベンゼン、無水マレイン酸など:である。好ましい共重可能なモノマーは、アクリロニトリル及びメチルメタクリレートである。
ポリブタジエンとの混合物において使用され得る他のエラストマーは、スチレン、アクリロニトリル、α−メチルスチレン、メチルアクリレート及びエチルアクリレートより選択されるモノエチレン的に不飽されたモノマーである1以上のモノマーの0〜60質量%及びモノマー1,2−アルカジエンの40〜100質量%を含む1,3−アルカジエン、例えば、ブタジエン、イソプレン又はペンタジエンのホモポリマー及びコポリマーより選択され得る。
本発明の方法対象において使用され得るエラストマーの他の例は、ヨーロッパ特許第606,931号明細書において記載されるものである。使用されるエラストマーは何でも、それは、エラストマー+ビニル芳香族モノマー+溶剤の合計に関連して最終濃度5〜16%で使用される。
上記エラストマーは、重合溶剤及びビニル芳香族モノマーを含む液相において溶解されていてもよい。本発明による好ましい溶剤は、エチルベンゼンであり、しかし、他の芳香族溶剤、例えば、トルエン又はキシレン、又は脂肪族溶剤、例えば、ヘキサン又はシクロへキサンが、使用されてもよい。
エラストマーポリマー鎖からプロトンを引き抜くのが可能である遊離基開始剤は、アゾ誘導体、例えば、4,4’−ビス−(ジ−イソブチロニトリル)、4,4’−ビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などより、又は過酸化物、ヒドロペルオキシド、過炭酸塩、過酸エステル及び過酸塩、例えば、過硫酸塩、例えば、過硫酸カリウム又はアンモニウムより選択される。一般には、好ましい遊離基開始剤は、t−ブチルイソプロピルモノペルオキシカーボネート、t−ブチル2−エチルエシル(esil)モノペルオキシカーボネート、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,35−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシアセテート、クミルt−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート及びt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートより選択される過酸化物である。
基=N−Oにより又は基=N−O−R’により特徴付けられる安定した遊離基開始剤は、一般式(III)のものより選択される:
一般式(III)の開始剤及びそれらの製造は、米国特許第4,581,429号明細書において記載される。
重合は、本件分野における専門家によく知られる、可能性ある添加剤、例えば、連鎖移動剤、抗酸化剤、沈殿防止剤、安定化剤などの存在下で行う。詳細な情報は、(1)C.B.Bucknall.“Toughened Plastics”, Applied science Publishers Ltd. London, (1977), pages 66-105;(2)A. Echte,“Rubber Toughened Plastics”, Advances in Chemistry Series N°222, (1989), pages 15-64 (Riew K. C. Ed.);(3)A. E. Platt, “Comprehensive Polymer in Science”, Pergamon Press, (1989), vol. 6, pages 437-450;(4)J. L. Hanfeld, B. D. Dalke,“Encyclopedia of Polymer Science and Engineering”2nd edition, Wiley Interscience, (1989), vol. 16, pages 1-71において知ることができる。
重合の終了時に、ポリマーは、可能性ある溶剤から、及び可能性ある極性コポリマーの例外を伴って、他からの分離なしで使用可能であるべきそのような比にあり得る未反応モノマーから分離される。
本発明をより理解するために及びそれを実現するために、これより、いくつかの説明的で非制限的な例を記載する。
温度調節器及びアンカー(anchor)攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.63kgのエチルベンゼン、5.06kgのスチレンモノマー(SM)及び2.17kgのポリブタジエンINTENE 50(スチレンモノマーの5%の溶液における粘度=150CPS)を導入した。攪拌器の回転数は、80rpmにした。システムの温度は、1時間で80℃に上げ及び次の4時間は一定に維持した。その後、28.7gのベンゾイルペルオキシド(BPO)及び20gの4OH-TEMPOを添加した。温度を、3時間で105℃に上げ及び次の2時間は一定に維持した。24.1kgのスチレンモノマーを反応混合物に添加し、それを、次いで、30分で125℃に加熱した。温度を、この値で6時間維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の温度)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー(Pfaudler)攪拌器を備えた100リットルのオートクレーブ中に移送した。重合溶液の移送が、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転数を270rpmに高めた。混合物の温度は、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保ち、次いで、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち及び最終的に、それを、45分で155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び水及び有機材料の混合物を、オートクレーブを3時間で145°に加熱して、ストリップした(5リットル/時間、5リットルの脱塩水で復帰(reintegrate)する)。前記温度は、毎時5リットルの水/有機材料の混合物をストリップすることを続けて8時間保った(5リットルの脱塩水で復帰する)。その後、40℃に冷却することを続け及びオートクレーブを取り外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び80℃で5時間乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、0.77μmの粒子を有する単一モードエラストマー相を示した(図1)。
温度調節器及びアンカー攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.63kgのエチルベンゼン、6.06kgのスチレンモノマー及び1.52kgのポリブタジエンINTENE50(スチレンモノマーの5%の溶液中の粘度=150CPS)を導入した。攪拌器の回転数は、80rpmにした。システムの温度は、1時間で80℃に上げ及び次の4時間一定を維持した。その後、20.1gのペンゾイルペルオキシド(BPO)及び14gの4OH-TEMPOを添加した。温度は、3時間で105℃に上げ及び次の2時間一定を維持した。その後、反応混合物を、1時間で40℃に冷却し及び24.1kgのスチレンモノマー及び0.65kgのINTENE 50を、反応混合物に添加した。反応浴温度を、30分で80℃に上昇し及び80℃を3時間維持した。エラストマーの第二部分の溶解が終了した時、温度を、30分で125℃に上げた。温度を、前記の値で5時間半維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の温度)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー攪拌器を備えた、100リットルのオートクレーブ内に移送した。反応混合物の移送が、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転を、270rpmに上げた。混合の温度を、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保ち、その後、それを、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち及び最終的に、それを、45分で155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が、過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び混合水/有機材料を、3時間で145℃にオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記温度を、毎時5リットルの水/有機材料の混合物をストリップすることを続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、混合物を、40℃に冷却し及びオートクレーブを、外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び5時間80℃で乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、62%の大きい2.3μmの粒子及び38%の小さい0.37μmの粒子を有する二峰性エラストマー相を示した(図2)。
温度調節器及びアンカー攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.63kgのエチルベンゼン、6.02kgのスチレンモノマー及び2.13kgのポリブタジエンINTENE 40(SM5%の溶液における粘度=95CPS)を、導入した。攪拌器の回転数を、80rpmにした。システムの温度を、1時間で80℃に上げ及び次の4時間一定を維持した。その後、28.8gのベンゾイルペルオキシド(BPO)及び22.6gの40H-TEMPOを添加した。温度を、3時間で105℃に上げ及び次の2時間一定を維持した。その後、反応混合物を、1時間で40℃に冷却し及び23.6kgのスチレンモノマー及び0.64kgのINTENE 40を、反応混合物に添加した。反応浴を、30分で80℃の温度に上げ及び80℃を、3時間維持した。エラストマーの第二部分の溶解を、終了した時、温度を、30分で125℃に上げた。温度を、前記の値で5時間半維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の温度)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー攪拌器を備えた100リットルのオートクレーブに移送した。反応混合物の移送を、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転を、270rpmに上げた。混合の温度を、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保ち;その後、それを、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち、及び最終的に、それを、155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が、過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び混合水/有機材料を、3時間で145℃にオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記温度を、毎時5リットルの水/有機材料混合物をストリップし続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、40℃に冷却することを続け及びオートクレーブを、取り外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び80℃で5時間乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、20%の大きい2.1μmの粒子及び80%の小さい0.3μmの粒子を有する二峰性エラストマー相を示した(図3)。
温度調節器及びアンカー攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.61kgのエチルベンゼン、6.09kgのスチレンモノマー及び2.15kgのポリブタジエンINTENE 40(SM5%の溶液における粘度=95CPS)を、導入した。攪拌器の回転数を、80rpmにした。システムの温度を、1時間で80℃に上げ及び次の4時間一定を維持した。その後、28.5gのベンゾイルペルオキシド(BPO)及び22.8gの4OH-TEMPOを、添加した。温度を、3時間で105℃に上げ及び次の2時間一定を維持した。その後、反応混合物を、1時間で40℃に冷却し及び23.9kgのスチレンモノマー及び0.21kgのINTENE 60(5%SM溶液における粘度=250CPS)を、反応混合物に添加した。反応浴を、30分で80℃の温度に上げ及び80℃を、3時間維持した。エラストマーの第二部分の溶解を、終了した時、温度を、30分で125℃に上げた。温度を、前記の値で、5時間半維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の室温)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー攪拌器を備えた100リットルのオートクレーブ内に移送した。反応混物の移送を、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転を、270rpmに上げた。混合物の温度を、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保った。その後、それを、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち及び最終的に、45分で155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が、過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び混合水/有機材料を、3時間で145℃にオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記温度を、毎時5リットルの水/有機材料混合物をストリップし続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、40℃に冷却することを続け及びオートクレーブを、取り外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び80℃で5時間乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、20%の大きい2.1μmの粒子及び80%の小さい0.3μmの粒子を有する二峰性エラストマー相を示した(図4)。
温度調節器及びアンカー攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.63kgのエチルベンゼン、6.02kgのスチレンモノマー及び2.13kgのポリブタジエンINTENE 40(SM5%の溶液における粘度=95CPS)を、導入した。攪拌器の回転数を、80rpmにした。システムの温度を、1時間で80℃に上げ及び次の4時間一定を維持した。その後、28.8gのベンゾイルペルオキシド(BPO)及び22.6gの4OH-TEMPOを、添加した。温度を、3時間で105℃に上げ及び次の2時間一定を維持した。その後、反応混合物を、1時間で40℃に冷却し及び23.6kgのスチレンモノマー及び0.64kgのINTENE 40を、反応混合物に添加した。反応浴を、30分で80℃の温度に上げ及び80℃を、3時間維持した。エラストマーの第二部分の溶解を、終了した時、温度を、30分で125℃に上げた。温度を、前記の値で、5時間半維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の温度)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー攪拌器を備えた100リットルのオートクレーブに移送した。反応混合物の移送が、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転を、270rpmに上げた。混合物の温度を、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保ち;その後、それを、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち、及び最終的に、それを、155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が、過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び混合物水/有機材料を、3時間で145℃にオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記温度を、毎時5リットルの水/有機材料混合物をストリップし続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、40℃に冷却することを続け及びオートクレーブを、取り外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び80℃で5時間乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、57%の大きい3.1μmの粒子及び43%の小さい0.36μmの粒子を有する二峰性エラストマー相を示した(図5)。
温度調節器及びアンカー攪拌器システムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、室温で、2.61kgのエチルベンゼン、6.09kgのスチレンモノマー及び2.15kgのポリブタジエンINTENE 40(SM5%の溶液における粘度=95CPS)を、導入した。攪拌器の回転数を、80rpmにした。システムの温度を、1時間で80℃に上げ及び次の4時間一定を維持した。その後、28.5gのベンゾイルペルオキシド(BPO)及び22.8gの4OH-TEMPOを、添加した。温度を、3時間で105℃に上げ及び次の2時間一定を維持した。その後、反応混合物を、1時間で40℃に冷却し及び23.9kgのスチレンモノマー及び0.21kgのINTENE 60(5%のSM溶液における粘度=250CPS)を、反応混合物に添加した。反応浴を、30分で80℃の温度に上げ及び80℃を、3時間維持した。エラストマーの第二部分の溶解を、終了した時、温度を、30分で125℃に上げた。温度を、前記の値で、5時間半維持した。その後、反応混合物を、31.5kgの脱塩水(103℃の温度)、40.5gのETHAPOL 1000、93gのスルホン酸ナフタレンナトリウム及び33gの塩化ナトリウムを含有する、プファウドラー攪拌器を備えた100リットルのオートクレーブ内に移送した。反応混合物の移送を、終了した後、30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び攪拌器の回転を、270rpmに上げた。混合物の温度を、45分で120℃に上げ及び1時間一定を保った。その後、それを、30分で140℃に上げ及び2時間一定を保ち及び最終的に、45分で155℃に上げ及び3時間一定を保った。3時間が、過ぎた時、40分で115℃に冷却することを続け及び混合水/有機材料を、3時間で145℃にオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記の温度を、毎時5リットルの水/有機材料混合物をストリップし続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、40℃に冷却することを続け及びオートクレーブを、取り外した。そのようにして得られたポリマーを、ろ過し及び80℃で5時間乾燥した。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、38%の大きい3.6μmの粒子及び62%の小さい0.36μmの粒子を有する二峰性エラストマー相を示した(図6)。
ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエンブロックポリマーをベースとする混合物の使用が、正確な二峰性直径分布を有するエラストマー粒子を得るに至らないことを証明するいくつかの比較試験を、これから続ける。
温度調節器及びアンカー攪拌器シシテムを備えた60リットルのバッチタイプのオートクレーブにおいて、溶液を、4.2kgのスチレンブタジエン40/60BUNA BL 6533 TC(BAYER)(5%のSM溶液における粘度=40CPS)、0.90kgのワセリン油PRIMOL 352(ESSO)及び30gの抗酸化剤ANOX PP 18(24.9のスチレンモノマー中)を用いて、5時間85℃で攪拌して製造した。次いで、24gの移送剤(transferring agent)TDMを、添加し及びグラフト化での重合及び位相反転を、そのようにして得られた溶液を5時間半120℃で加熱し及び攪拌して行なった。予備−重合の間、2つのTDM3g用量を、120℃の加熱のスタートから3時間後及び5時間後添加した。終了時に、プレ−ポリマーを、プファウドラー攪拌器を備えた第二の100リットルのオートクレーブ内に移送し及びそれを、NaCl(0.11質量%)、ナフタレンスルホン酸ナトリウム(0.31質量%)及びETHAPOL 1000(0.13質量%)を含有する水相(水/有機材料比=1/1)に懸濁した。30gのジ−第三−ブチルペルオキシドを、添加し及び重合を、1時間120℃で、2時間140℃で、3時間155℃で攪拌しながら加熱して、モノマーの全体の転化及びエラストマー相の全体の網状化に到るまで行う。3時間が、過ぎた時、40分で115°に冷却を続け及び水及び有機材料の混合物を、3時間で145℃でオートクレーブを加熱して、ストリップした(5リットル/時、5リットルの脱塩水で復帰)。前記温度を、毎時5リットルの混合水/有機材料をストリップし続けて、8時間維持した(5リットルの脱塩水で復帰)。その後、40℃で冷却することを続け及びオートクレーブを、取り外した。ビード形態(bead form)におけるポリマーを洗浄し、80℃で5時間乾燥し及び押出機において粒状にした。
レーザー粒度計分析は、D(4,3)=0.38μmの粒子を有する単一モードのエラストマー相を示した(図7)。
試験1を、繰り返し、その単なる相違は、コポリマーBUNA 6533 TCのみを使用する代わりに、3.6kgのコポリマーBUNA BL 6533 TCにより及び0.6kgのポリブタジエンINTENE 60 AFにより構成された混合物を使用することであった(5%のSM溶液における粘度=250CPS)。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、D(4,3)=0.43μmの粒子を有する単一モードのエラストマー相を示した(図8)。
試験3
試験1を、繰り返し、その単なる相違は、コポリマーBUNA BL 6533 TCのみを使用する代わりに、2.9kgのコポリマーBUNA BL 6533 TCにより及び1.3kgのポリブタジエンINTENE 60 AFにより構成された混合物を使用することであった(5%のSM溶液における粘度=250CPS)。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、D(4,3)=0.61μmの粒子を有する単一モードのエラストマー相を示した(図9)。
試験2を、繰り返し、その単なる相違は、コポリマーBUNA BL 6533 TCの代わりに、同一組成物を有するが、しかし、溶液中に低粘度(5%のSM溶液における粘度=10CPS)さえ有するコポリマー(NS 318 S Nippon Zeon)が、使用されることであった。
ポリマーのレーザー粒度計分析は、D(4,3)=0.43μmの粒子を有する単一モードのエラストマー相を示した(図10)。
試験5
試験3を、繰り返し、その単なる相違は、コポリマーBUNA BL 6533 TCの代わりに、同一組成物を有するが、しかし、溶液中に低粘度(5%のSM溶液における粘度=10CPS)さえ有するコポリマー(NS 318 S Nippon Zeon)が、使用されることであった。
レーザー粒度計分析は、D(4,3)=0.65μmの粒子を有する単一モードのエラストマー相を示した(図11)。
Claims (15)
- ビニル芳香族ポリマー又はコポリマーにより形成された剛性マトリックスと、正確な二峰性直径分布を有する粒子の形態の、該剛性マトリックスに分散されたエラストマー相とを含む、エラストマー上にグラフト化された耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを製造する方法であって、以下の工程(i)〜(v)を含む方法:
(i)1〜3のモル比(I)/G・Fを有する、基=N−O・又は基=N−O−R’(I)を含む、安定した遊離基開始剤及びF官能性を有する、遊離基開始剤(G)により形成された官能化/重合の触媒系でエラストマーの第一部分(X1)を官能化する工程であって、Fは、分解により、2つの遊離基を製造する、開始剤分子あたりの官能基の数に等しく、R’は、ヘテロ原子を含んでいてもよい(イソ)アルキル基C1-6又はアリールアルキル基C7-20である工程;
(ii)官能化されたエラストマー(X 1 )をエラストマーの第二部分(X2)と混合する工程;
(iii)X1+X2/ビニル芳香族モノマー質量比8/92以上を有し、質量比60/40〜100/0を有する重合混合物のビニル芳香族モノマー/溶剤により構成された液体相に(ii)で得られた混合物を添加する工程;
(iv)ビニル芳香族モノマーを、120℃以上の温度で重合する工程;及び
(v)得られた耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを、重合の終了時に回収する工程
ここで、前記安定した遊離基開始剤が、一般式(III)のものより選択され
- エラストマーの官能化を、溶融状態において行う請求項1に記載の方法。
- エラストマーの官能化を、溶剤中で行う請求項1に記載の方法。
- 溶剤が、重合の間使用されるものと同一のものであり及び官能化を、110℃より低い温度で行う請求項1又は3に記載の方法。
- 官能化エラストマーX1と非官能化エラストマーX2の混合を、溶剤中で行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 溶剤が、重合の間使用されるものと同一のものである請求項1又は5に記載の方法。
- 請求項1及び3〜6のいずれか1項に記載の、ビニル芳香族ポリマー又はコポリマーにより構成された剛性マトリックスと、正確な二峰性直径分布を有する粒子の形態の、該剛性マトリックスに分散されたエラストマー相とを含む、エラストマー上でグラフト化された耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを製造する方法であって、以下の工程a)〜e)含む方法:
a)エラストマーの第一部分(X1)を、エラストマー/ビニル芳香族モノマー質量比8/92以上を有し、質量比60/40〜100/0を有する重合混合物のビニル芳香族モノマー/溶剤により構成された液体相に、溶解する工程;
b)溶液に、1〜3のモル比(I)/G・Fを有する、基=N−O・又は基=N−O−R’(I)を含む、安定した遊離基開始剤及びF官能基を有する、遊離基開始剤(G)により構成された官能化及び重合触媒系を添加する工程であって、Fは、分解により、2つの遊離基を製造する開始剤分子あたりの官能基の数に等しく、R’は、ヘテロ原子を含んでいてもよい(イソ)アルキル基C1-6又はアリールアルキル基C7-20である工程;
c)攪拌しながら、工程(b)において得られた混合物を80〜110℃の温度で加熱する工程;
d)溶液中の官能化エラストマー(X 1 )及びエラストマーの第二部分(X2)を含む混合物に供給し、得られた混合物を均質化し及び120℃以上の温度で重合する工程;及び
e)得られた耐衝撃性ビニル芳香族(コ)ポリマーを重合の終了時に回収する工程、
ここで、前記安定した遊離基開始剤が、一般式(III)のものより選択され
- エラストマーの第一部分X1及び第二部分X2の間の質量比が、99/1〜40/60で変動する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- エラストマーが、数平均分子量(Mn)50,000〜350,000及び質量平均分子量(Mw)100,000〜500,000を有するポリブタジエンホモポリマーである請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- エラストマーが、エチルプロピレン(EPR)又はEPDMゴムより選択される請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 重合触媒系が、エラストマーの全体に対して0.1〜2.5質量%の量で添加される請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 安定した遊離基開始剤が、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、及び1,1,3,3−テトラエチルイソインドリン−2−ヒロキシルより選択される請求項1に記載の方法。
- 前記工程(iv)が、1以上のモノマーの存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(d)に記載の混合物が、溶剤及び又はビニル芳香族モノマーを含む、請求項7に記載の方法。
- 前記工程(d)に記載の温度が、120〜200℃である、請求項7に記載の方法。
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