JPH0449842B2 - - Google Patents

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JPH0449842B2
JPH0449842B2 JP8711784A JP8711784A JPH0449842B2 JP H0449842 B2 JPH0449842 B2 JP H0449842B2 JP 8711784 A JP8711784 A JP 8711784A JP 8711784 A JP8711784 A JP 8711784A JP H0449842 B2 JPH0449842 B2 JP H0449842B2
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JP
Japan
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polymerization
polymer
producing
crumb
radically polymerizable
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JP8711784A
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JPS60229912A (ja
Inventor
Hiroyuki Minematsu
Tadashi Saeki
Aiichi Shirohata
Tetsuya Yamamoto
Masayuki Morya
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Sumika Polycarbonate Ltd
Original Assignee
Sumika Polycarbonate Ltd
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔〕 発明の目的 本発明は製造工程が合理化され、生産性が大幅
に向上した新規な熱可塑性重合体の製造方法に関
する。さらに詳しくは、ラテツクスと単量体から
なるクラムをクラム状態下で重合する新規な製造
方法に関する。
1 産業上の利用分野 熱可塑性樹脂においては、互いに長所・短所を
もつている二種以上の樹脂を混合することによ
り、物性バランスの良好なポリマーブレンド(ア
ロイ)が各種商品化されている。
これらの樹脂の多くは、混合する樹脂成分間の
相溶性を改良するため、一方の樹脂に他方の樹脂
成分の一部をグラフトさせたグラフト重合体や、
一方の樹脂成分に他方の樹脂成分の一部を相互に
からみ合せた、いわゆる相互貫入ポリマー等が用
いられている。
例えばABS樹脂が挙げられる。ABS樹脂は、
ジエン系ゴム成分にアクリロニトリルとスチレン
をグラフト重合させることにより、ゴムとアクリ
ロニトリル−スチレン共重合体との相容性を改良
し、アクリロニトリル−スチレン共重合体の耐衝
撃性を著しく改良したものである。これらの分野
において本技術は特に有効な発明である。
2 従来の技術 グラフト重合体又は相互貫入重合体の製造法と
しては、従来より乳化重合法、溶液重合法、塊状
重合法、懸濁重合法、さらにそれらの重合法を組
み合せた塊状−懸濁重合法、乳化−懸濁重合法、
乳化−塊状重合法などが知られている。
3 発明が解決しようとする問題点 従来の技術の中で有機溶媒などを用いる溶液重
合法では、溶媒の回収、重合熱の除去などの問題
がある。乳化剤または懸濁剤を含む水相系で重合
する乳化重合法及び懸濁重合法では、重合体の回
収に多大の費用を要す点や連続重合性の点などで
問題がある。又、塊状重合法においては、反応系
の粘度が高くなり、幹ポリマー含有量の高い重合
体が得られ難い、又重合熱の除去が困難といつた
問題がある。
さらに、これらの方式を用いて連続重合を行う
際は、幹ポリマーとなる重合体の反応系内での滞
留時間によりグラフト率及び相互貫入度合が大き
く異なる。良好な物性バランスを得るためには最
適なグラフト率及び相互貫入度が必要であり、こ
のため幹ポリマーとなる重合体の反応系内での滞
留時間分布をピストンフローのように狭くして連
続重合する必要がある。
従来の連続重合方法では多段の反応槽が必要と
なり、連続重合の生産性が著しく低く、又、長時
間運転による反応釜へのスケール付着が著しいな
どの欠点を有する。
〔〕 発明の構成 本発明者らは、従来の重合法及び連続重合化に
おける諸問題を解決すべく鋭意研究した結果、重
合体ラテツクスと単量体との混合物を凝固させ
て、クラムを形成させた後、クラム状態下で重合
することにより、従来の重合法に比べ著しく製造
工程が合理化され、かつ、大幅に生産性が向上し
た熱可塑性重合体の製造方法を見出したものであ
る。又、本発明の方法によれば、ピストンフロー
で滞留時間分布が狭く、スケール付着のない連続
重合も可能である。
更に、本発明について以下に詳しく説明する。
本発明において用いられる重合体ラテツクス
は、ラテツクス状態の重合体でよく、重合体の組
成及び製造法などには何ら制限はない。
たとえば、重合体としては、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素
化ポリエチレン、ポリブチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート−アクリロニトリル共重合体など
が挙げられる。乳化重合により得られた重合体ラ
テツクスでもよく、又、他の重合方法により得ら
れた重合体をラテツクス状にしたものでもよい。
重合体ラテツクスの固型分濃度についても特に
制限はないが、固型分濃度の高い方がクラムの含
水率を低くする事ができ、生産性の面からも好ま
しい。
固型分濃度の非常に低い重合体ラテツクスを使
用した場合、クラム形成時クラムより水分が分離
してくる事があるが、その際はかかる水分を除去
して使用すればよい。
また、単量体もラジカル重合性のある単量体で
あれば特に制限はない。ラジカル重合体単量体と
しては、スチレンなどの芳香族ビニル、アクリロ
ニトリルなどの不飽和ニトリル、メチルメタクリ
レートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル、塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル、マレイ
ミド、メチルマレイミド、フエニルマレイミドな
どのマレイミド系単量体などが挙げられ、一種又
は二種以上用いることができる。又、この際必要
であれば幹ポリマーと同一の単量体を用いること
ができる。
さらに、重合体ラテツクス(固型分)ラジカル
重合性単量体との混合比率にも特に制限はなく、
最終重合体の特性面より適宜選択することができ
る。なお、混合比率は重合体ラテツクスのラジカ
ル重合性単量体に対する膨潤能力に左右される
が、混合することにより、単量体がクラムより分
離しない範囲であればよい。
一般的には重合体ラテツクス(固型分)/単量
体=10/90〜95/5(重量比)の範囲で使用でき
る。この際、膨潤能力を高めるため溶媒を一部使
用する事もできる。
重合体ラテツクスとラジカル重合性単量体と混
合物を凝固する方法としては、凝固剤の添加又は
凍結凝固法等が例示される。
凝固剤とは、ラテツクスを凝固させる能力を有
する化合物であればよく、例えば硫酸アルミニウ
ム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩酸、
酢酸、硫酸等が挙げられる。これらの凝固剤で固
体のものは水溶液の形で用いる方が好ましい。た
だし、クラム中の含水率をできるだけ低く抑える
ことが望ましいため、凝固剤濃度の高い水溶液で
用いた方が好ましい。
クラム状態での重合開始方法についても特に制
限はない。重合開始剤を用いず熱重合させること
も可能であるが、ラジカル性重合開始剤を用いる
方が重合温度を低くできるので好ましい。用いら
れる重合開始剤は、重合温度、用いられる単量体
の種類又は量、及びグラフト反応としやすさ等に
より適宜選択される。
重合開始剤としては、t−ブチルパーオキシピ
バレート、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、α・α′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパー
オキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどが挙げら
れ、一種又は二種以上用いることができる。分解
温度の異なる二種以上の開始剤を用いて反応温度
を二段階以上に分けて重合する事も可能である。
さらに、重合開始剤の添加時期についても何ら
制限はなく、単量体に予め添加しておいてもよ
く、又、凝固時に添加してもよい。
重合体ラテツクスとラジカル重合性単量体、場
合によつては凝固剤および重合開始剤を含む混合
物より、公知の混合機、混練機等を用いて凝固な
らびにクラムを形成させることができる。
本発明の製造方法は、固体重合ともいうべきも
のであり、溶媒や水のような液体を媒体として用
いずにクラム状態下で重合を行うものである。
クラム状態下で重合する機器としては、クラム
を加熱できる装置を備えているものであればいか
なるものでもよい。
バツチ方式で重合する事も可能であるが、重合
後の重合体の取扱いならびに生産性の面より、ク
ラムを加熱及び冷却できる装置を備え、かつ、反
応物の滞留時間をコントロールできるスクリユー
などを有する筒型の反応器で連続的に製造するこ
とが好ましい。
なお、重合に際しては、公知の重合度調節剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、可塑
剤、充填剤などを添加することができる。
又、本発明により得られた重合体は、他の樹脂
と混合することもできる。
以下に実施例により本発明を更に詳述する。
実施例 1 (重量部) Γ ポリブタジエンラテツクス(固型分濃度50
%,ゲル85%平均粒経0.3μ) 50 Γ スチレン 35 Γ アクリロニトリル 15 Γ t−ブチルパーオキシピバレート(開始剤)
0.2 Γ n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′・5′77−第三ブチルフエニル)プロピオネー
ト(酸化防止剤) 0.2 Γ t−ドデシルメルカプタン(重合度調節剤)
0.2 上記の物質を攪拌機を備えたビーカーに入れ、
5分間攪拌後、攪拌下に硫酸アルミニウム0.5重
量部と水5重量部からなる塩折剤溶液を添加して
混合物がパンくず状のクラムになつた時点で攪拌
を停止した。クラムを入れたビーカーを65℃の温
水につけ60分間放置し、重合を完結させた。
得られた重合体は、含水率33%、単量体の転化
率(*1)98%、グラフト率(*2)48%であつ
た。得られた重合体と他のスチレン系樹脂とから
なる組成物の物性を表−1に示す。
実施例 2 実施例−1と同様の方法にて作成したクラムを
図−1に示されるようなジヤケツト及びスクリユ
ーを備えた反応機に導入し、平均滞留時間30分
間、ジヤケツト温度65℃となるように制御し、40
時間連続重合した。
反応機出口より連続的に押出される重合体の含
水率、単量体の転化率、グラフト率は以下のとお
りであつた。
運転開始後 含水率 転化率 グラフト率 3時間目 33% 98% 51% 10時間目 33% 98% 50% 40時間目 33% 98% 51% なお、3時間目及び40時間目に得られたそれぞ
れの重合体の物理的特性間に差もなく、いずれも
優れた物性を示した。得られた重合体と他のスチ
レン系樹脂とからなる組成物の物性を表−1に示
す。
実施例 3 実施例−1におけるt−ドデシルメルカプタン
0.2重量部を0.4重量部に変更した以外はすべて実
施例−1と同様にして重合を行つた。
得られた重合体は、含水率33%、単量体の転化
率98%、グラフト率35%であつた。得られた重合
体と他のスチレン系樹脂とからなる組成物の物性
を表−1に示す。
実施例 4 (重量部) Γ スチレン−ブタジエン共重合体ラテツクス
(スチレン/ブタジエン=20/80,固型分濃度35
%,平均粒子径0.15μ,ゲル90%) 70 Γ スチレン 15 Γ メチルメタクリレート 15 Γ ラウリルパーオキサイド(開始剤) 0.2 Γ n−オクタデテル−3−(4′−ヒドロキシ−
0.1 3′・5′−ジ−第三ブチルフエニル)プロピオネ
ート(酸化防止剤) 0.1 上記の物質を攪拌機を備えたビーカーに入れ、
5分間攪拌後、攪拌下に硫酸マグネシウム1.0重
量部と水5重量部からなる塩折剤溶液を添加して
混合物がクラム状になつた時点で攪拌を停止し
た。作成したクラムを図−1に示すような反応機
に導入し、平均滞留時間30分、ジヤケツト温度75
℃となるように制御し40時間連続重合した。
反応機出口より連続的に押出される重合体の含
水率、単量体の転化率、グラフト率は以下のとお
りであつた。
運転開始後 含水率 転化率 グラフト率 3時間目 57% 99% 34% 10時間目 57% 99% 34% 40時間目 57% 99% 33% 得られた重合体と他のスチレン系樹脂とからな
る組成物の物性を表−1に示す。
〔〕 発明の効果 本発明は、上述のとおり従来の重合方法におい
て問題であつた溶媒の回収工程および塩折工程が
不要であり、又、ゴム分の高い重合体をも容易に
製造することができる。
さらに、連続重合化も容易である。
【図面の簡単な説明】
図−1は、本発明の熱可塑性重合体の連続重合
に用いられる反応機の一例である。 1はクラム投入口、2はクラム、3はジヤケツ
ト、4はスクリユー、5はジヤケツト熱媒体入
口、6はジヤケツト熱媒体出口、7は重合体出口
を示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合体ラテツクスとラジカル重合性単量体と
    の混合物を凝固させてクラムを形成させた後、ク
    ラム状態下で重合させることを特徴とする熱可塑
    性重合体の製造方法。 2 凝固剤を用いて重合体ラテツクスとラジカル
    重合性単量体を凝固させる特許請求の範囲第1項
    記載の熱可塑性重合体の製造方法。 3 ラジカル性重合開始剤を用いて重合させる特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載の熱可塑性重
    合体の製造方法。 4 重合体ラテツクスの固型分とラジカル重合性
    単量体との重量比が10:90〜95:5の範囲である
    特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項記載の
    熱可塑性重合体の製造方法。 5 重合体ラテツクスがジエン系重合体ラテツク
    スである特許請求の範囲第1項、第2項、第3項
    又は第4項記載の熱可塑性重合体の製造方法。 6 ラジカル重合性単量体が芳香族ビニル、不飽
    和ニトリル、不飽和カルボン酸アルキルエステル
    よりなる群から選ばれた一種又は二種以上の単量
    体である特許請求の範囲第1項、第2項、第3
    項、第4項又は第5項記載の熱可塑性重合体の製
    造方法。
JP8711784A 1984-04-27 1984-04-27 熱可塑性重合体の製造方法 Granted JPS60229912A (ja)

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