JP5410996B2 - カプロラクタム製造のための触媒的脱アミノ化 - Google Patents

カプロラクタム製造のための触媒的脱アミノ化 Download PDF

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Description

政府の利益の陳述
本研究は、助成金番号NSF CHE−0211375、米国国立科学財団からの資金を用いて一部は実施された。米国政府は本技術において一定の権利を有し得る。
背景
本技術は、リシンまたはα−アミノ−ε−カプロラクタムを、ポリマー、医薬品、および他の有用な材料を調製するために誘導体化することができる高価値な化合物へ触媒的に変換するための経路に関する。
リシンは、様々なアザ環状炭化水素を製造するための出発材料として有用である。例えば、Frostによる特許文献1に記載されているように、リシンを使用してα−アミノ−ε−カプロラクタム(「ACL」)を調製することができ、次いで、脱アミノ化してイプシロン−カプロラクタムを形成することができる。B. Palら、Photocatalytic redox−combined synthesis of L−pipecolinic acid from L−lysine by suspended
titania particles: effect of noble metal loading on the selectivity and optical
purity of the product、J. Catal. 217巻:152〜59頁(2003年)(http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/14649/1/JC2003−217−1.pdfにてオンラインで入手可能)に記載されているように、リシンを使用してピペコリン酸(「PCA」)を調製することもできる。
イプシロン−カプロラクタム(以降「カプロラクタム」)は、ナイロン−6製造に広く使用される高価値な化合物であり、例えば、合成繊維、被膜、および塗膜用に他のポリアミドを調製するため;中枢神経抑制薬、筋弛緩薬、抗高血圧薬、およびアンジオテンシン変換酵素阻害薬などの医薬品化合物を調製するため;ならびに様々なポリマー用の可塑剤または架橋剤としても有用である。例えば、Knaupによる特許文献2;Harrisらによる特許文献3;および.H. Skerrittら、Differential
modulation of gamma−aminobutyric acid receptors by caprolactam derivatives with
central nervous system depressant or convulsant activity、Brain Res. 331巻(2号):225〜33頁(1985年4月8日)を参照されたい。
PCAは、高価値な医薬品である様々なPCA誘導体を形成するのにも有用であり、それらの例は、ウイルスプロテアーゼ阻害薬、抗痙攣薬、鎮痛薬、および胆管障害治療薬を包含する。例えば、Nodaらによる特許文献4;Andersonらによる特許文献5;Marchiらによる特許文献6;Vecchiettiらによる特許文献7;J. Heitmanら、Targets for cell cycle arrest by the immunosuppressant rapamycin in yeast、Science 253巻:905〜909頁(1991年8月23日)[doi: 10.1126/science.1715094];S.B. Shukerら、Discovering high−affinity ligands for proteins: SAR by NMR、Science 274巻:1531〜34頁(1996年11月29日)[doi: 10.1126/science.274.5292.1531];F. Couty、Asymmetric syntheses of pipecolic acid and derivatives、Amino Acids 16巻(3〜4号):297〜320頁(1999年9月)(doi: 10.1007/BF01388174);およびR. ParuszewskiらAmino acid derivatives with anticonvulsant activity、Chem. Pharm. Bull. 49巻:629〜31頁(2001年)(doi: 10.1248/cpb.49.629)を参照されたい。
さらに、それらの生物活性効果のため、カプロラクタムおよびPCAは、受容体および/または酵素リガンドなどの医薬品候補化合物を調製するためにも一般的に使用される。ある場合には、そのような化合物の中核が、カプロラクタムまたはPCA残基を含むことがあり、ある場合には、化合物の懸垂部分が、カプロラクタムまたはPCA残基を含むことがある。
出発材料として、容易に得ることができる安価なリシンを用いることは、カプロラクタムの費用のかかる石油化学的合成を避けるという選択肢を提供する。PCAに関して、リシン出発材料を用いることは、生物源から商業量のPCAを単離するため、またはPCAへ還元するために大量の生物ピコリン酸を単離するための大規模な精製ステップを避けるという選択肢を提供する。しかしながら、今日まで、リシンをそのような有用で高価値な材料へ変換するための限定された数の触媒的経路が提供されてきたに過ぎない。特に、ACLの脱アミノ化について記載されてきたが、水素化脱窒素を利用する経路は確認されてこなかった。
石油の水素化脱窒素は、伝統的に、Al上の硫化されたCo−MoおよびAl上の硫化されたNi−Moを用いてきた。T. C. Ho、Catal. Rev. Sci. Eng. 1988年:117〜160頁;およびI. Mochidaら、Japan Pet. Inst. 47巻:145〜163頁(2004年)を参照されたい。石油中のアミンは、ヘテロ環状アミン、アニリン、および脂肪族アミンを包含する。Al上の硫化されたNi−Moを使用する置換シクロヘキシルアミン、他のアルキルアミン、および置換ピリジンの水素化脱窒素は、機構的に研究されてきた。それぞれ、F. Rotaら、J. Catalysis 200巻:389〜399頁(2001年)およびF. Rotaら、J. Catalysis 202巻:195〜199頁(2001年)(シクロヘキシルアミン); Y. Zhaoら、J. Catalysis 222巻:532〜544頁(2004年)およびY. Zhaoら、J. Catalysis 221巻:441〜454頁(2004年)(他のアルキルアミン);ならびにM. Egorovaら、J. Catalysis 206巻:263〜271頁(2002年)(置換ピリジン)を参照されたい。
脂肪族アミン、ヘテロ環状アミン、およびアニリンの気相水素化脱窒素は、化学量論量のSiO上のPtを使用して報告されてきた。M. J. Guttieriら、J.
Org. Chem. 49巻:2875〜2880頁(1984年)を参照されたい。ピリジン水素化脱窒素は、C−担持の硫化されたNiMo、Zr、Ag、Nb、Mo、Rh、およびPd触媒を使用して研究されてきた。M. J. Ledouxら、J. Catalysis 115巻:580〜590頁(1989年)を参照されたい。同時に起こるピリジンの水素化脱窒素およびチオフェンの水素化脱硫は、C−担持のRh、Ru、Pd、Ir、およびPtを用いた。例えば、Z. Vitら、J. Catalysis 119巻:1〜7頁(1989年)を参照されたい。さらに、キノリン水素化脱窒素は、硫化された、C−担持のW、Re、Os、Ir、Pt、Mo、Ru、Rh、Pd、V、Cr、Mn、Fe、Co、およびNiを使用して調べられてきた。S. Eijsboutsら、J. Catalysis 109巻:217〜220頁(1988年)を参照されたい。
国際公開第2005/123669号パンフレット 米国特許第6,504,047号明細書 米国特許第4,520,021号明細書 米国特許出願公開第2001/0056184号明細書 米国特許第5,807,870号明細書 米国特許第5,639,744号明細書 米国特許第4,826,819号明細書
しかしながら、L−リシンおよびアルファ−アミノカプロラクタムの水素化脱窒素は、これまで報告されてこなかった。したがって、簡便なワンポット反応フォーマットで実施することができる新規な水素化脱窒素経路により、安価なリシン出発材料を、カプロラクタム、PCA、およびそれらの誘導体などの有用で高価値な生成物へ変換するための代替法および改良法を提供することは有利であろう。
要旨
様々な実施形態において、本技術は、簡便なワンポット反応フォーマットで実施することができる新規な水素化脱窒素経路により、リシンまたはアルファ−アミノ−カプロラクタム(ACL)出発材料を、カプロラクタム、PCA、およびそれらの誘導体へ変換するための代替法および改良法を提供する。様々な実施形態において、本技術は、
カプロラクタムを含む反応生成物を調製するためのプロセスであって、リシン、アルファアミノカプロラクタム、それらの塩を含む反応剤を、触媒、および水素ガスを含むガスと接触させるステップを含み、触媒は、触媒支持体上に場合により担持されており、場合により、前記接触は、溶媒の存在下で行われるプロセス;
カプロラクタムまたはその誘導体を調製するためのプロセスであって、リシンまたはアルファ−アミノ−カプロラクタム(ACL)を含む出発材料を、溶媒(例えば、有機溶媒)中で、水素化脱窒素触媒と接触させ、その組合せをHガスまたはHガス混合物雰囲気と接触させ、反応混合物を形成すること;反応混合物を、水素化脱窒素反応が進行することができる高温にすること;および反応混合物を、水素化脱窒素反応がカプロラクタムを生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むプロセス;
触媒が、遷移金属水素化脱窒素触媒であるようなプロセス;水素化脱窒素触媒が、硫化遷移金属を含むようなプロセス;そのHガス混合雰囲気が、HSを含むようなプロセス;
そのようにして製造されるカプロラクタムを単離すること、もしくはそのようにして製造されるカプロラクタムの誘導体を調製すること、または両方をさらに含むようなプロセス;
ピペコリン酸またはその誘導体を調製するためのプロセスであって、リシンを含む出発材料を、反応溶媒中で、水素化脱窒素触媒と接触させ、その組合せをHガスまたはHガス混合物雰囲気と接触させ、反応混合物を形成すること;反応混合物を、水素化脱窒素反応が進行することができる高温にすること;および反応混合物を、水素化脱窒素反応がピペコリン酸を生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むプロセス;
触媒が、遷移金属水素化脱窒素触媒であるようなプロセス;反応溶媒が、水を含むようなプロセス;
そのようにして製造されるピペコリン酸を単離すること、もしくはそのようにして製造されるピペコリン酸の誘導体を調製すること、または両方をさらに含むようなプロセス;
カプロラクタムを調製するためのプロセスであって、場合により、第1の触媒の存在下で、リシンを含む反応剤を約50℃〜300℃まで加熱して、アルファアミノカプロラクタムを含む第1の反応生成物を製造すること;前記第1の反応生成物を、水素を含むガスおよび第2の触媒と接触させて、カプロラクタムを含む第2の反応生成物を製造すること;ならびに第2の反応生成物からカプロラクタムを回収して、回収されたカプロラクタムを製造することを含むプロセス;
カプロラクタムまたはカプロラクタム誘導体を調製するためのシステムであって、(1)リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含有する出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)有機水素化脱窒素反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を包含し、(4)の雰囲気下で、(1)、(2)、および(3)の組合せが、加熱すると、リシンまたはACLの水素化脱窒素によりカプロラクタムを生成することができるシステム;
ピペコリン酸またはピペコリン酸誘導体を調製するためのシステムであって、(1)リシンを含有する出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)水性反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を包含し、(4)の雰囲気下で、(1)、(2)、および(3)の組合せが、加熱すると、リシンまたはACLの水素化脱窒素によりピペコリン酸を生成することができるシステム;ならびに
それにより製造されるカプロラクタムおよびカプロラクタム誘導体;ならびにそれにより製造されるピペコリン酸およびピペコリン酸誘導体をさらに提供する。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
カプロラクタムまたはその誘導体を調製するためのプロセスであって、場合により、溶媒の存在下で、リシン、アルファアミノカプロラクタムまたはそれらの塩を含む反応剤を、触媒および水素ガスを含むガスと接触させることを含むプロセス。
(項目2)
前記触媒が、遷移金属触媒を含む、項目1に記載のプロセス。
(項目3)
前記遷移金属触媒が、Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、Ni、またはMoを含む、項目2に記載のプロセス。
(項目4)
前記触媒が、硫化遷移金属触媒を含む、項目2に記載のプロセス。
(項目5)
前記硫化遷移金属触媒が、硫化Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、Ni、またはMoを含む、項目4に記載のプロセス。
(項目6)
前記触媒が、支持体材料上に提供される、項目1に記載のプロセス。
(項目7)
前記支持体材料が、炭素、SiO 、Al 、TiO 、ZrO 、アルミノケイ酸塩、シリカ−チタニア、チタニア−アルミナ、またはNiOを含む、項目6に記載のプロセス。
(項目8)
前記接触が、溶媒の存在下で行われ、前記溶媒が、テトラヒドロフランまたはエタノールを含む、項目1に記載のプロセス。
(項目9)
前記ガスが、H Sをさらに含む、項目1に記載のプロセス。
(項目10)
前記ガスが、前記H Sの約5容量%〜約50容量%を含む、項目9に記載のプロセス。
(項目11)
前記ガスとの前記接触が、前記プロセスの開始時に約50psi〜約3000psi(約0.3MPa〜約21MPa)の圧力にて行われる、項目1に記載のプロセス。
(項目12)
接触が、約50℃〜約300℃の温度にて行われる、項目1に記載のプロセス。
(項目13)
前記温度が、約250℃〜約300℃である、項目12に記載のプロセス。
(項目14)
前記接触が、約0.1時間〜約8時間にわたって行われる、項目1に記載のプロセス。
(項目15)
前記リシンが、L−リシンである、項目1に記載のプロセス。
(項目16)
前記反応剤が、リシンを含み、前記溶媒が、エタノールを含む、項目1に記載のプロセス。
(項目17)
前記プロセスにより製造される前記カプロラクタムを単離することをさらに含む、項目1に記載のプロセス。
(項目18)
前記プロセスにより製造される前記カプロラクタムの誘導体を調製することをさらに含む、項目1に記載のプロセス。
(項目19)
前記カプロラクタム誘導体が、ポリアミドポリマー、医薬品、または医薬品候補化合物である、項目18に記載のプロセス。
(項目20)
単一ステップで行われる、項目1に記載のプロセス。
(項目21)
ピペコリン酸を調製するためのプロセスであって、リシンを含む反応剤を、水を含む溶媒の存在下で、触媒、および水素ガスを含むガスと接触させるステップを含むプロセス。
(項目22)
前記触媒が、遷移金属触媒を含む、項目21に記載のプロセス。
(項目23)
前記触媒が、Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、NiまたはMoを含む、項目22に記載のプロセス。
(項目24)
前記触媒が、Pd、RuまたはラネーNi触媒を含む、項目23に記載のプロセス。
(項目25)
前記触媒が、炭素、SiO 、Al 、TiO 、ZrO 、アルミノケイ酸塩、シリカ−チタニア、またはチタニア−アルミナを含む支持体材料上に提供される、項目21に記載のプロセス。
(項目26)
前記ガスが、H Sをさらに含む、項目21に記載のプロセス。
(項目27)
前記ガスとの前記接触が、前記プロセスの開始時に約100psi〜約3000psi(約0.6MPa〜約21MPa)の圧力にて行われる、項目21に記載のプロセス。
(項目28)
接触が、約50℃〜約300℃の温度にて行われる、項目21に記載のプロセス。
(項目29)
前記温度が、約200℃である、項目28に記載のプロセス。
(項目30)
前記接触が、約0.1〜約8時間にわたって行われる、項目21に記載のプロセス。
(項目31)
前記リシンが、L−リシンである、項目21に記載のプロセス。
(項目32)
前記プロセスにより製造される前記ピペコリン酸を単離することをさらに含む、項目21に記載のプロセス。
(項目33)
前記プロセスにより製造される前記ピペコリン酸の誘導体を調製することをさらに含む、項目21に記載のプロセス。
(項目34)
前記誘導体が、医薬品または医薬品候補化合物である、項目33に記載のプロセス。
(項目35)
項目1に記載の方法によりリシンから製造されるカプロラクタムまたはその誘導体。
(項目36)
項目21に記載の方法により製造されるピペコリン酸またはその誘導体。
(項目37)
カプロラクタムを調製するためのプロセスであって、
(a)場合により、第1の触媒の存在下で、リシンまたはその塩を含む反応剤を約50℃〜300℃の温度まで加熱して、アルファアミノカプロラクタムを含む第1の反応生成物を製造すること、
(b)該第1の反応生成物を、水素を含むガスおよび第2の触媒と接触させて、カプロラクタムを含む第2の反応生成物を製造すること、
(c)該第2の反応生成物からカプロラクタムを回収して、回収されたカプロラクタムを製造すること
を含むプロセス。
(項目38)
前記加熱が、前記第1の触媒の存在下で行われる、項目37に記載のプロセス。
(項目39)
前記第1の触媒が、前記第2の触媒と同じである、項目38に記載のプロセス。
(項目40)
前記触媒が、遷移金属触媒を含む、項目39に記載のプロセス。
(項目41)
前記遷移金属触媒が、Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、Ni、またはMoを含む、項目40に記載のプロセス。
(項目42)
前記触媒が、硫化遷移金属触媒を含む、項目40に記載のプロセス。
(項目43)
前記硫化遷移金属触媒が、硫化Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、Ni、またはMoを含む、項目42に記載のプロセス。
(項目44)
前記触媒が、支持体材料上に提供される、項目37に記載のプロセス。
(項目45)
前記支持体材料が、炭素、SiO 、Al 、TiO 、ZrO 、アルミノケイ酸塩、シリカ−チタニア、チタニア−アルミナ、またはNiOを含む、項目44に記載のプロセス。
(項目46)
加熱が、溶媒の存在下で行われる、項目37に記載のプロセス。
(項目47)
前記溶媒が、テトラヒドロフランまたはエタノールを含む、項目46に記載のプロセス。
(項目48)
前記ガスが、H Sをさらに含む、項目37に記載のプロセス。
(項目49)
前記ガスが、前記H Sの約5容量%〜約50容量%を含む、項目48に記載のプロセス。
(項目50)
前記ガスとの前記接触が、前記接触ステップの開始時に約50psi〜約3000psi(約0.3MPa〜約21MPa)の圧力にて行われる、項目37に記載のプロセス。
(項目51)
前記接触が、約50℃〜約300℃の温度にて行われる、項目37に記載のプロセス。
(項目52)
前記温度が、約250℃〜約300℃である、項目51に記載のプロセス。
(項目53)
前記反応が、約0.1時間〜約8時間にわたって行われる、項目37に記載のプロセス。
(項目54)
前記アルファアミノカプロラクタムが、アルファ−L−アミノカプロラクタムである、項目37に記載のプロセス。
(項目55) 前記プロセスにより製造されるカプロラクタムを単離することをさらに含む、項目37に記載のプロセス。
(項目56)
前記プロセスにより製造されるカプロラクタムの誘導体を調製することをさらに含む、項目37に記載のプロセス。
(項目57)
前記カプロラクタム誘導体が、ポリアミドポリマー、医薬品、または医薬品候補化合物である、項目56に記載のプロセス。
詳細な説明
下記の技術についての説明は、事実上、1つまたは複数の発明の主題、製造および使用の単なる例示であって、本出願において、または本出願の優先権を主張して出願することができるような他の出願、もしくはそれらから発行する特許において主張されるいかなる具体的な発明の範囲、応用例、もしくは用途も限定することは意図されていない。下記の定義および非限定的な指針は、本明細書に記載されている技術の説明を再検討する際に考慮されなければならない。
本明細書で使用されている表題(「緒言(Introduction)」および「要旨」など)および副題(「出発材料」など)は、本技術の開示内で話題の一般的構成のためにのみ意図されており、本技術またはそのいずれかの態様の開示を限定することは意図されていない。特に、「緒言」に開示されている主題は、1つまたは複数の発明の範囲内で技術の態様を包含することがあり、従来技術の列挙を構成しないことがある。「要旨」に開示されている主題は、本技術の全範囲またはそのいずれかの実施形態の網羅的または完全な開示ではない。
本明細書における参考文献の引用は、それらの参考文献が、従来技術であるか、または本明細書に開示されている本技術の特許性と何らかの関連性を有することを承認するものではない。緒言に引用されている参考文献の内容のいずれの議論も、参考文献の著者によりなされた主張の一般的要旨を単に提供することが意図されており、そのような参考文献の内容の正確性に関して承認するものではない。本明細書の説明の項に引用されているすべての参考文献は、それらの全体として参照により本明細書に組み込まれるものとする。
説明および具体例は、本技術の実施形態を示しているが、例示の目的のみが意図されており、本技術の範囲を限定することは意図されていない。さらに、記述された特徴を有する複数の実施形態の列挙は、追加の特徴を有する他の実施形態、または記述された特徴の異なる組合せを組み入れた他の実施形態を除外することは意図されていない。具体例は、本技術の組成物および方法を製造、使用および実施する方法を例示する目的で提供されており、明示的に別段の定めがない限り、本技術の所与の実施形態が実行もしくは試験されていること、または実行も試験もされたことがないという表現であることは意図されていない。
本明細書の様々な実施形態において、α−アミノカプロラクタムまたはリシンの触媒的水素化脱窒素は、カプロラクタムを、または一部のリシンを利用する実施形態においてはピペコリン酸を提供するために行われる。一部の実施形態において、L−リシンを出発材料として使用することができ、L−リシンは、スキーム1に図示されているように、単純な炭素源から誘導することができる。
Figure 0005410996
スキーム1に示すように、3つの経路を、L−リシンをカプロラクタムへ変換するために企図することができる。「A」と呼ばれる経路は、ACLを経由して進行し、「B」は、直接カプロラクタムに進行し、「C」は、6−アミノカプロン酸を経由する。
したがって、本技術による様々な実施形態において、リシン、例えば、D−、L−、またはラセミリシンを、ワンポット反応においてカプロラクタムまたはピペコリン酸(PCA)へ変換することができる。本明細書の様々な実施形態において、α−アミノ−ε−カプロラクタム(ACL)、例えば、D−、L−、またはラセミACLを、ワンポット反応においてカプロラクタムへ変換することができる。これらの変換は、水素化脱窒素条件および触媒を使用して行われる。
出発材料
FrostによるWO2005/123669に記載されているように、様々な経路を使用してリシンを提供することができ、例えば、単純な炭素源をリシンに生物変換することができる。そこにも記載されているように、リシンを環化し、α−アミノカプロラクタム(ACL)を形成することができる。そのような経路は、本技術の様々な実施形態による反応のために出発材料を提供するのに有用である。リシンまたはACLの様々な商業源も有用である。一部の実施形態において、リシンまたはACLは、L−リシンまたはL−ACLであってもよい。
出発材料は、リシンまたはACL、ならびに反応を阻害しない他の成分を含むことができる。したがって、ニートすなわち生のか部分的に精製されたかのどちらかのリシンまたはACL源を様々な実施形態において使用することができる。出発材料は、1種または複数の溶媒、1種または複数の緩衝液、遊離ラジカルスカベンジャー、および1つまたは複数の触媒反応を亢進するか阻害しない他の成分を含むことができる。
触媒
本明細書の反応は、水素化脱窒素触媒を利用する。当技術分野において知られているような様々な水素化脱窒素触媒を使用することができる。それらの一般例は、(1)遷移金属化合物、例えば、酸化物、炭化物、ならびに(2)遷移金属およびそれらの合金を包含する。本明細書の様々な実施形態において、選択される水素化脱窒素触媒は、遷移金属水素化脱窒素触媒または遷移金属組合せまたは合金水素化脱窒素触媒であってもよい。遷移金属および合金水素化脱窒素触媒の中で、IB族、VB族、VIB族、VIIB族、またはVIIIB族遷移金属を含むものが望ましいと見なされ、様々な実施形態において、触媒は、VIB族、VIIB族、もしくはVIIIB族遷移金属、またはAuを含むことができ、一部の実施形態において、触媒は、VIIB族もしくはVIIIB族遷移金属、またはAuを含むことができる。
一部の実施形態において、貴金属またはMoもしくはMo合金/組合せ触媒を使用することができる。有用なそれらの例は、Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、およびIr;ならびにNi−MoおよびCo−Mo合金を包含する。一部の実施形態において、Ni金属触媒を使用することができる。リシンをピペコリン酸へ変換する反応において、Ni金属触媒も有用であり、その一部の実施形態において、触媒は、ラネーニッケルであってもよい。本明細書のリシンをピペコリン酸へ変換する一部の実施形態において、触媒は、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、またはNiを含むことができる。
本明細書において有用な他の触媒は、例えば、M. F. Williams、「Sulfur and Nitrogen Sensitivity of Supported Pt−Hydrogenation Catalysts」(2005年6月)(博士論文;Technische Universitat Munchen)(http://deposit.ddb.de/cgi−bin/dokserv?idn=97769531x&dok_var=dl&dok_ext=pdf&filename=9776953lx.pdfにてオンラインで入手可能);Y. Zhao、「Mechanisms of Hydrodenitrogenation of Amines over Sulfided NiMo, CoMo, and Mo Supported on Al」、(2004年)(博士論文;Swiss Federal Institute of Technology、Zurich)(http://e−collection.ethbib.ethz.ch/ecol−pool/diss/fulltext/ethl5555.pdfにてオンラインで入手可能);「Catalysts comprising layered chalcogenides of group IVb−group VIIb prepared by a low temperature nonaqueous precipitate technique」としてChianelliらによるUS4,368,115;ならびにそれぞれ「Hydrotreating process using novel multimetallic sulfide catalysts」、および「Multimetallic sulfide catalyst containing noble metals for hydrodenitrogenation」としてSinghalらによるUS5,252,199および5,278,121に記載されているものを包含する。
一部の実施形態において、金属または合金水素化脱窒素触媒は、HSガス、例えば、H/HS混合物との高温における接触などにより、使用する前に硫化することができ、一部の実施形態において、硫化は、例えば、希ガスを流すことなどにより、吸着している酸素および/または窒素の大部分またはすべてが除去された触媒材料を使用して行うことができる。
本明細書の反応において使用される1種または複数の触媒は、粒子、例えば、ミクロ粒子もしくはナノ粒子として、またはモノリシックなもしくは多孔性の固体の形態で、または触媒種の少なくとも1つの接触表面領域、例えば、ナノテクスチャの貴金属表面を提供するいずれかのフォーマットで提供することができる。触媒は、様々な実施形態において固体支持体上に提供することができる。触媒支持体が使用される実施形態において、支持体は、当技術分野において知られているいずれの有用な支持体であってもよい。そのような支持体材料は、炭素;SiO;1種または複数の金属;1種または複数の合金;および1種または複数の金属化合物、例えば、金属塩、炭化物、または、NiO、Al、TiO、ZrOなどの酸化物、アルミノケイ酸塩、シリカ−チタニア、チタニア−アルミナ、および混合酸化物(例えば、Ti−Zr−V混合酸化物)など、ならびにそれらの混合物を包含する。
支持体粒子は、いずれの形態であってもよく、例えば、実質的に楕円体またはn−面体(例えば、3<n<25)であってもよい。繊維およびウィスカー実施形態も、一部の実施形態において有用である。様々な実施形態において、支持体は、ゼオライトもしくは他のモレキュラーシーブなどのマクロ多孔性もしくはミクロ多孔性の固体、またはその細孔が、断面ハニカムもしくは他の形状を有するマクロ多孔性の固体であってもよい。本明細書の一部の実施形態において、支持体は、炭素粒子、シリカ粒子、またはNiO粒子を含む。
触媒種は、スパッタコーティングなどにより、または金属種の塩の水溶液を、支持体材料が接触する溶液と共に加熱することを含む沈着により、当技術分野においてそれ故に有用であることが知られている様々な方法のいずれかを利用して支持体に沈着させることができる。金属塩溶液を加熱することを用いる実施形態において、金属ハロゲン化物、例えば、金属塩化物を使用することができ、それらの例は、HPtClおよびHAuClを包含する。
反応条件
様々な実施形態において、本明細書の水素化脱窒素反応は、水素化脱窒素反応溶媒中でリシンまたはACL出発材料を水素化脱窒素触媒と混ぜ合わせることを含む。得られる組合せを、HガスまたはHガス混合物の雰囲気下に置き、反応混合物を形成する。反応混合物を、典型的には、反応容器内に置き、様々な実施形態において、反応容器は、最高で、例えば、約1000psi、約5000psi、またはそれ以上の圧力で充填することに耐えることができる反応容器であってもよい。ガラスおよびステンレススチール容器が一般的に用いられ、反応容器を、例えば、ガラス、PTFE、PHFP、PFEP(例えば、TEFLON)、または他の反応しない物質の層でライニングすることができる。
カプロラクタムを製造するために用いられる本明細書の水素化脱窒素反応において、反応溶媒は、有機反応溶媒であってもよい。一部の実施形態において、有機反応溶媒を、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロベンゼン、クロロホルム、ピリジン、およびそれらの組合せの中から選択することができる。一部の実施形態において、THFを、有機反応溶媒として使用することができる。リシンのカプロラクタムへの変換が触媒される一部の実施形態において、反応溶媒は、エタノールであってもよい。
リシンをピペコリン酸へ変換する場合、反応溶媒は、水性、例えば、水であってもよい。
反応容器中の雰囲気は、HまたはH−および−HS混合物を含むことができる。H/HS混合物が使用される場合、HSは、少数成分として、すなわち、雰囲気の全ガス含量の50容量%未満および約または少なくとも1容量%で存在することができる。一部の実施形態において、約もしくは少なくとも5容量%、または約もしくは少なくとも10もしくは15容量%のHSが存在することができる。一部の実施形態において、約もしくは最高で40容量%、または最高でもしくは約35もしくは30容量%のHSが存在することができる。様々なそのような実施形態において、約5〜約40容量%のHSが存在することができ、または約5〜約30、もしくは約5〜約25、もしくは約10〜約25、もしくは約20容量%のHSが存在することができる。
反応容器雰囲気の圧力を上昇させることができる。一部の実施形態において、反応の開始時に、圧力は、約50〜約3000psi、または約100〜約1000psi、または最高で約500もしくは200もしくは250psiであってもよく、一部の実施形態において、圧力は、約50〜約150psiであってもよい。反応容器が、約50〜約150psiのガスで充填される反応において、反応中に、温度は、典型的には、約600〜650psiまで上昇する。
様々な実施形態において、反応混合物を加熱し、水素化脱窒素反応が進行することができる高温に維持する。様々な実施形態において、高温は、少なくともまたは約100℃であってもよいが、反応が進行することができないか、反応剤または生成物が燃焼されるかさもなければ回収不能に破壊されるかのどちらかの温度未満に保たれる。一部の実施形態において、高温は、約50℃〜約300℃、または約200℃〜約300℃、または約250℃であってもよい。
反応を行う際に、リシンまたはACLを含有する出発材料を、反応溶媒中で触媒と接触させ、この組合せを、上記に記載されているような雰囲気下に置き(すなわち、接触させ)、この記述を、組合せを、別のステップとしてそのような雰囲気と接触させることができるか、または記述された雰囲気下で調製することができることを示すために本明細書において使用する。このことは、バッチフォーマットで使用することに反応を限定するものではない。
様々な異なる反応フォーマットが本明細書において有用である。バッチ反応プロセスを使用することができるが、望ましい生成物および/または標的にされた副生成物を断続的か連続的のどちらかで反応混合物から取り出す抽出フォーマットがそうであるように、連続的および流加回分(fed−batch)フォーマットも有用である。撹拌槽、還流、および他の循環フォーマットを同様に用いることができる。これらのおよび他の有用な反応フォーマットならびに、混合が望ましい場合に、混合モードは、当技術分野においてよく知られており、それ故に有用であることが知られているいずれのそのような技法も用いることができる。
様々な実施形態において、反応混合物は、反応を進行させるのに十分な時間にわたって、室温を超えたままであるかまたは望ましい高温に維持される。様々な実施形態において、そのような反応時間は、約0.1〜12時間、または約1〜約10、または約2〜約8時間または約4〜約8時間であってもよい。
所与の反応の後に、望ましい生成物を回収することができる。また、触媒を再使用することができる。一部の実施形態において、カプロラクタムまたはピペコリン酸生成物をさらに処理し、その誘導体を製造することができる。まず、そのような誘導体を調製するのに使用されるカプロラクタムまたはピペコリン酸を、一部の実施形態において、例えば、分離により、いずれかの望ましい純度まで、反応混合物から回収することができる。
本明細書の様々な実施形態において有用な他の材料および方法は、当業者に知られている。有用な材料および方法の一部のソースは、T. C. Ho、Catal. Rev. Sci. Eng. 1988年:117〜160頁;I. Mochidaら、Japan Pet. Inst. 47巻:145〜163頁(2004年);F. Rotaら、J. Catalysis 200巻:389〜399頁(2001年);F. Rotaら、J. Catalysis 202巻:195〜199頁(2001年);Y. Zhaoら、J. Catalysis 222巻:532〜544頁(2004年);Y. Zhaoら、J. Catalysis 221巻:441〜454頁(2004年);M. Egorovaら、J. Catalysis 206巻:263〜271頁(2002年);M. J. Guttieriら、J. Org. Chem. 49巻:2875〜2880頁(1984年);M. J. Ledouxら、J. Catalysis 115巻:580〜590頁(1989年);Z. Vitら、J. Catalysis 119巻:1〜7頁(1989年);S. Eijsboutsら、J. Catalysis 109巻:217〜220頁(1988年);M. S. Chenら、Science 306巻:252〜255頁(2004年);およびA. Cormaら、Science 313巻:332〜334頁(2006年)を包含する。
さらなる実施形態
上述のように、本明細書の様々な反応フォーマットは、リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含む出発材料を使用し、本明細書の様々な実施形態による触媒的水素化脱窒素反応を行うために、反応器への反応材料(反応剤、溶媒、ガス)、触媒、および他の成分の異なる添加順序を用いることができる。
本明細書において用いることができる水素化脱窒素触媒は、当技術分野においてそれ故に有用であることが知られているいずれの触媒も包含し、それらの一般例は、Mo、Ni−Mo、Co−Mo、W、Ni−W、Co−W触媒;1種または複数のそのような金属を含む触媒;および上記のいずれかの硫化物、リン化物、窒化物、炭化物、またはホウ化物、例えば、MoS、MoP、MoN、MoC、WP、NiP、CoMoP、NiMoPなどのVIB族金属を含むものを包含する。それらの組合せを一部の実施形態において使用することができる。一部の実施形態において、1種または複数の遷移金属酸化物を代替触媒または補助触媒として使用することができる。一部の実施形態において、触媒は、上記に記載されている材料との組合せで1種または複数の追加の遷移金属をさらに含むことができる。一部の実施形態において、バリウムなどの非遷移金属プロモーターを、触媒中に、または触媒と共に包含することができる。それ故に有用であるとして当技術分野において知られているいずれの方法も、選択された1種または複数の触媒を調製するために適用することができる。
典型的には、選択された触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、または他の不活性な材料などの固体支持体上に配置されて提供され、これは、非晶質または例えば、ゼオライト、ハニカム、もしくは他の構造を有する構造化材料であってもよい。担持触媒は、固定床反応器については多孔性またはモノリシックな固体塊の形態で、または撹拌槽、移動床、流動床、浮動床、回転床、もしくは他の望ましい反応器形状にとって有用ないずれかの望ましい粒子性もしくは他のフォーマットで提供することができる。一部の実施形態において、触媒組合せを、例えば、反応器の異なるミクロゾーン、メソゾーン、またはマクロゾーンを占める異なる触媒と共に使用することができる。多床反応器を、本明細書の一部の実施形態において使用することができる。一部の多床反応器実施形態において、各床は、同じ触媒もしくは触媒組合せまたは異なる触媒もしくは触媒組合せを含むことができる。異なる触媒を、同じまたは異なる固体支持体材料を使用して調製することができ、同様に、同じ触媒の異なる担持バージョンを、本明細書の一部の実施形態において使用することができる。
本明細書の様々な実施形態の反応条件は、典型的には、一般的には有機反応溶媒である反応溶媒を用いる。様々な実施形態において、有用な有機反応溶媒の例は、最高でまたは約C18、典型的には、約C5〜約C16、または約C6〜約C10の炭化水素を包含する。一部の実施形態において、溶媒は、ホモ炭化水素(homohydrocarbon)溶媒であってもよい。溶媒は、脂肪族、脂環式、または芳香族であってもよい。脂肪族または脂環式溶媒を用いる一部の実施形態において、溶媒は、飽和されていてもよい。一般的に有用な溶媒の例は、ヘキサン、オクタン、デカン、ヘキサデカン、シクロヘキサン、ベンゼン、およびトルエン、ならびにそれらの組合せを包含する。
本明細書の反応材料は、水素化脱窒素される化合物の他に、Hを含むガスを包含する。一部の実施形態において、ガスは、Hと1種または複数の追加のガス、例えば、不活性ガス、または、触媒を維持するのに有用なガスとの混合物を含むことができる。例えば、硫化された触媒が使用される一部の実施形態において、HSをガスに包含することができる。
様々な実施形態において、本明細書の触媒的水素化脱窒素プロセスにとって有用な反応条件は、高圧および高温、すなわち、約25〜45℃および約0.1MPaの周囲条件を超える高圧および高温を包含する。一部の実施形態において、典型的には、最高でまたは約20MPaの全反応圧力上昇を使用することができ、これは、少なくともまたは約0.5、1、2、3、5、10、もしくは15MPa、または15、10、もしくは5MPa未満もしくは約15、10、もしくは5MPaであってもよく、典型的圧力は、約2〜約10MPa、または2〜約5MPaの範囲内であってもよい。一部の実施形態において、温度は、約175〜約500℃であってもよく、これは、少なくともまたは約200、250、もしくは300℃、および500、450、400、350、もしくは300℃未満または約500、450、400、350、もしくは300℃であってもよく、典型的温度は、約250〜約500℃、約250〜約450℃、約250〜約400℃、または約250〜約350℃の範囲内であってもよい。
本発明において有用な水素化脱窒素プロセスのための触媒、溶媒、反応条件、および反応器形状の他の例は、例えば、すべてが参照により本明細書に組み込まれているBludisらによるUS4,022,683、QuayleによるUS4,465,790、LaineらによるUS4,716,142、MathesonらによるUS4,740,487、WeissmanらによるUS5,409,600、PowersらによるUS5,855,767、SudhakarらによるUS6,162,351、IijimaらによるUS6,267,874、およびChouによるUS7,112,312に記載されているものを包含する。
添加順序に関しては、様々な実施形態において、選択された触媒を、反応材料を添加する前に反応器に装填することができ、または反応材料を、触媒を添加する前に反応器に添加することができるが、前者のタイプのフォーマットは、本明細書の一部の実施形態において特に有用であると見なされる。同様に、ガスおよび他の反応材料を、反応器へ入れる前に混ぜ合わせる場合、それらの各々を、混合する前に加熱することができ、またはそれらを、まず混合し、次いで加熱することができるが、後者のフォーマットは、本明細書の一部の実施形態において特に有用であることがある。反応器に添加されるいずれの材料も、同様に、予備加熱されるか、予備加熱されないかのどちらかであってもよい。
一部の実施形態において、水素化脱窒素される1種または複数の化合物を、反応器に入れる前にガス化することができ、または、そのような1種または複数の化合物を含む液体を、例えば、反応溶媒と一緒に、反応器に入れる前にガス化することができる。これを、典型的には、約240または250℃まで予備加熱することにより行うことができる。
一部の実施形態において、Hを含むまたはHおよび補助的ガス、例えば、HSを含むガスを、水素化脱窒素される化合物、化合物を含む液体、またはそのガス化バージョンを添加する前に反応器に提供することができ、一部の実施形態において、ガスおよび液体を、反応器に入れる前に、混ぜ合わせ、反応材料の混合物を形成することができる。ガスを、水素化脱窒素される化合物を添加する前に反応器に入れる実施形態において、反応器は、触媒および反応溶媒を同様に含有することができ、一部の実施形態において、そのような装填反応器を、水素化脱窒素される化合物、化合物を含む液体、またはそのガス化バージョンを入れる前に、運転する温度および圧力、すなわち、水素化脱窒素反応が進行することができる温度および圧力にすることができる。水素化脱窒素される化合物を含む液体は、前記1種または複数の化合物と一緒に反応溶媒を含むことができ、この溶媒は、反応器中にすでに存在することがある反応溶媒とは別であってもよい。反応溶媒が、反応器中に予備装填された状態と水素化脱窒素のための化合物との組合せの両方で存在する場合、それらは、同じかまたは異なる反応溶媒であってもよいが、普通は、同じ溶媒が選択される。
一部の実施形態において、反応材料を、反応器中に入れ、次いで、加熱することができ、または予備加熱することができ、一部の実施形態において、反応器を、反応材料を添加する前に予備加熱することができる。触媒、および1個または複数の反応材料、すなわち、液体か液体−ガス混合物のどちらかを、得られる触媒を含有する組合せを、加熱するための予備加熱されたまたは予備加熱されていない反応器に添加する前に混合することが可能であるが、反応材料の予備加熱されているもしくは予備加熱されていない液体(または、ガス化液体)または液体−ガス混合物を、触媒を含有する反応器に添加する実施形態などの他の実施形態が典型的には選択される。
様々な実施形態において、反応材料、すなわち、水素化脱窒される化合物を含む液体かHを含むガスとのその混合物のどちらかを、約または少なくとも200〜250℃の範囲の温度まで予備加熱することができる。一部の実施形態において、反応材料を、均一な気相を得るために予備加熱し、次いで、触媒をすでに含有する反応器に入れる。反応器は、予備加熱されている反応器であってもよい。水素化脱窒素反応は、発熱性であるため、反応器温度を、望ましい高温範囲内、典型的には、約250〜約500℃、または約300〜約450℃の範囲内に維持するために一般的に制御する。
したがって、本明細書の一部の実施形態は、カプロラクタムまたはその誘導体を調製するためのプロセスであって、(A)(1)リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含む出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)有機反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を含む反応混合物を提供すること(混合物は、水素化脱窒素反応が進行することができる高温状態にある)、および(B)反応混合物を、水素化脱窒素反応がカプロラクタムを生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むプロセスを用いることができる。
本明細書の一部の実施形態は、(A)(1)リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含む出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)有機反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を提供すること、(B)出発材料を、ガスまたはガス混合物の雰囲気下で、溶媒中、触媒と接触させて反応混合物を形成すること、(C)反応混合物を、水素化脱窒素反応が進行することができる高温にすること、ならびに(D)反応混合物を、水素化脱窒素反応がカプロラクタムを生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むことができる。
一部のそのような実施形態は、(A)(1)リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含む出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)有機反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を提供すること、(B)出発材料を、溶媒中、触媒と接触させ、得られる組合せを、ガスまたはガス混合物の雰囲気下に置き、反応混合物を形成すること、(C)反応混合物を、水素化脱窒素反応が進行することができる高温にすること、ならびに(D)反応混合物を、水素化脱窒素反応がカプロラクタムを生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むことができる。
本明細書の一部の実施形態は、(A)(1)リシンまたはアルファ−アミノカプロラクタム(ACL)を含む出発材料、(2)水素化脱窒素触媒、(3)有機反応溶媒、および(4)HガスまたはHガス混合物を提供すること、(B)出発材料を、溶媒およびガスまたはガス混合物と接触させ、反応混合物を形成すること、(C)反応混合物を、混合物が均一なガスに変換される高温にすること、(D)得られる均一なガス反応混合物を、水素化脱窒素反応が進行することができる高温にて触媒と接触させること、ならびに(E)反応混合物を、水素化脱窒素反応がカプロラクタムを生成するのに十分な時間にわたって高温に維持することを含むことができる。
一般。LAB−LINE HEET−CABオーブン(型番3515)を、一定温度にて触媒を乾燥するために使用する。石英U字管反応器を、温度プログラム可能なBarnstead Thermolyne Furnace(型番F6020C)の内部に据える。水素化脱窒素は、Parr4575高圧反応器およびParr4842コントローラーを用いる。ピペコリン酸およびカプロラクタムの濃度を決定するために、粗製残渣濃縮物をDOに溶かし、乾固状態まで濃縮し、次いで、10mMナトリウム3−(トリメチルシリル)プロピオネート−2,2,3,3−d(TSP、δ0.0ppm)を含有するDO1mLに溶かす。
濃度を、ピペコリン酸およびカプロラクタムに対応する積算したH NMR共鳴とTSP(δ0.0)に対応する積算したH NMR共鳴を比較することにより決定する。標準較正曲線を、ピペコリン酸およびカプロラクタムの標準試料から調製される既知濃度の溶液を使用し、ピペコリン酸およびカプロラクタムについて個々に決定する。下記の共鳴;ピペコリン酸(δ2.96、dd、1H);カプロラクタム(δ2.46、m、2H)を使用し、各分子を定量化する。
水中のL−リシンの水素化脱窒素。L−リシン塩酸塩(1.83g、10mmol)、水(100mL)およびラネーNi(0.58g、10mmol)を、Parr高圧反応器の反応チャンバーに加え、容器を組み立てる。反応チャンバーに、Arを10分にわたって流し、次いで、100psi(689.48kPa)までHで加圧する。次いで、反応チャンバーの出口弁を大気に開放する。このプロセスを、さらに2回繰り返す。100psiのHで反応容器を再加圧した後に、撹拌した反応容器の温度を200℃まで上げると、300psiの反応圧力となる。反応を、8時間にわたって200℃に保つ。rt(室温)まで冷却し、加圧反応容器のHをヒュームフード内で排出する。濾過の後に、反応溶液を濃縮する。
Pt−S/Cの調製。活性炭(8.37g、698mmol)を、HPtCl・6HO(4.30g、8.3mmol)および水(200mL)と混ぜ、90℃にて1時間にわたって加熱する。次いで、水を減圧下で除去する。得られる固体を、80℃にて12時間にわたってオーブン中で乾燥する。温度プログラム可能な炉内の石英U字管に移した後に、触媒を、He下(流速:100mL min−1)で室温から130℃(加熱速度:5℃ min−1)まで加熱し、1時間にわたってこの温度にて加熱する。石英U字管に入るガスを、H/HS(10:1)(流速:100mL min−1)に切り換え、温度を400℃(加熱速度:5℃ min−1)まで上げ、2時間にわたって400℃に保つ。続いて、反応器を、He下(流速:100mL min−1)で室温まで冷却し、硫化された触媒(Pt−S/C)をAr下で保存する。予備硫化プロセス中に、石英U字管反応器の出口から流出するガスを、ヒュームフード内で漂白溶液に通して泡立て、HSをクエンチする。
Au−S/NiOの調製。支持体NiO(6g、80mmol)を、HAuCl(0.86g、2.52mmol)および尿素(15.12g、252mmol)の水溶液600mLに加える。懸濁液を4時間にわたって80℃にて激しく撹拌すると、溶液は、pH2からpH8に変化する。HAuClとNiOの混合物を、遠心分離(10分にわたって15000g)により回収し、水600mLに再懸濁し、再び遠心分離する。この水洗浄と、続く、遠心分離を、4回繰り返す。HAuClとNiOの洗浄した混合物を、2時間にわたって100℃にて真空下で乾燥し、温度プログラム可能な炉内の石英U字管に移し、He下(流速:80mL min−1)で室温から100℃(加熱速度:2℃ min−1)まで加熱する。次いで、ガスを、H/HS(10:1)(流速:80mL min−1)に切り換え、温度を300℃まで(加熱速度:2℃ min−1)上げ、2時間にわたって300℃に保つ。反応器を、He下(流速:100mL min−1)で室温まで冷却し、硫化された触媒(HAuCl−S/NiO)をAr下で保存する。予備硫化プロセス中に、石英U字管反応器の出口から流出するガスを、ヒュームフード内で漂白溶液に通して泡立て、HSをクエンチする。
α−アミノ−ε−カプロラクタムの触媒的水素化脱窒素。Ar下、α−アミノ−ε−カプロラクタム(1.28g、10mmol)、THF(100mL)および16.3重量%Pt−S/C(0.8mmol)を、Parr高圧反応器の反応チャンバーに加え、容器を組み立てる。反応チャンバーに、Arを10分にわたって流し、次いで、100psiまでH/HS(5:1)で加圧する。次いで、反応チャンバー出口弁を大気に開放する。このプロセスを、さらに2回繰り返す。100psiまでH/HS(5:1)で反応容器を再加圧した後に、撹拌した反応容器の温度を250℃まで上げると、650psiの反応圧力となる。撹拌した反応容器を、8時間にわたって250℃に保つ。室温まで冷却し、加圧反応容器のH/HS雰囲気を、ヒュームフード内で漂白溶液に通して排出する。濾過の後に、反応溶液を濃縮し、残渣をEtOAcに溶かす。EtOAc溶液を水で抽出し、続いて、水層を活性炭と共に撹拌する。濾過および濃縮により、粗製のカプロラクタムが得られる。
L−リシンのカプロラクタムへの直接変換。Ar下、L−リシン塩酸塩(1.83g、10mmol)、NaOH(0.4g、10mmol)、EtOH(100mL)および16重量%Pt−S/C(0.12g、0.1mmol)を、Parr高圧反応器の反応チャンバーに加え、容器を組み立てる。反応チャンバーに、Arを10分にわたって流し、次いで、100psiまでH/HS(10:1)で加圧する。次いで、反応チャンバー出口弁を大気に開放する。このプロセスを、さらに2回繰り返す。150psiまでH/HS(10:1)で反応容器を再加圧した後に、撹拌した反応容器の温度を250℃まで上げると、600psiの反応圧力となる。撹拌した反応容器を、8時間にわたって250℃に保つ。室温まで冷却し、加圧反応容器のH/HS(10:1)雰囲気を、ヒュームフード内で漂白溶液に通して排出する。濾過の後に、反応溶液を濃縮すると、粗製のカプロラクタムが得られる。
(実施例1)
L−リシンのピペコリン酸への水素化脱窒素。
L−リシンの水素化脱窒素を、異なる水圧下で、ラネーNi、C上のRu、またはC上のPdを触媒として使用し、水中で行う。6−アミノカプロン酸がかなり生成することが予想されるが、触媒的水素化脱窒素は、下記の反応に従って、ピペコリン酸を与え、検出可能な6−アミノカプロン酸を与えないことが分かる。
Figure 0005410996
結果を、表1に示す。
Figure 0005410996
これは、遷移金属水素化脱窒素触媒を使用し、比較的高収率でワンポット反応でリシンをピペコリン酸へ変換することができることを示している。
(実施例2)
ACLのカプロラクタムへの水素化脱窒素。
アルファ−アミノ−カプロラクタム(ACL)の水素化脱窒素を、下記の反応による様々な触媒および条件を利用して試みる。
Figure 0005410996
最初の試みは、C上のPt対C上の予備硫化されたPtおよびH対H/HS雰囲気の使用により触媒されるテトラヒドロフラン(THF)中の水素化脱窒素に焦点を当てる(表2)。カプロラクタムの収率増加は、Ptが予備硫化されている場合(エントリー3対エントリー1、表2)およびH/HS雰囲気が使用される場合(エントリー2対エントリー1、エントリー4対エントリー3、表2)に観察される。触媒予備硫化とH/HS雰囲気の両方の組合せは、α−アミノカプロラクタムから製造されるカプロラクタムの最高収率を与える(エントリー4、表2)。
Figure 0005410996
触媒としてのC上の硫化されたPt(Pt−S/C)の使用、温度、および反応時間を一定に保ち、H/HS雰囲気を変える(表3)。80psi/20psi;H/HSの初期雰囲気が、最良の混合物であると判断される(エントリー3、表3)。
Figure 0005410996
予備硫化されたPt触媒、反応時間、およびH/HS雰囲気を一定に保ち、温度を変える(表4)。これは、250℃(エントリー3、表4)がルーチンな水素化脱窒素反応温度として使用されることにつながる。
Figure 0005410996
初期H/HS雰囲気および用いられる予備硫化されたPt(Pt−S/C)のモル%触媒を最適化する前に、一連の溶媒を調べる(表5)。溶媒としてアセトニトリル(エントリー1、表5)を使用すると、カプロラクタムの生成は観察されない。カプロラクタムの最高収率は、THF(エントリー2、表5)を使用して達成される。2,5−ジメチルテトラヒドロフラン(エントリー3、表5)を使用すると、溶媒としてのTHFの使用に比べて、カプロラクタムの収率が10分の1に低下する(エントリー3対エントリー2、表5)。
Figure 0005410996
THFが、水素化脱窒素のための最良の溶媒であることを確立した後に、カプロラクタムの最高収率を与える出発α−アミノカプロラクタムに対する触媒のモル%を決定する(表6)。モル%触媒の最適化を、初期H/HS雰囲気を最適化する前に完了する。水素化脱窒素収率は、α−アミノカプロラクタムに対するモル%Ptが、2モル%(エントリー1、表6)から4モル%(エントリー2、表6)に、8モル%(エントリー3、表6)に増えるにつれて増加する。しかしながら、収率は、モル%Ptが、8モル%から16モル%に増加した後に増加しない(エントリー3対エントリー4、表6)。
Figure 0005410996
α−アミノカプロラクタムの多重水素化脱窒素のためのPt触媒の再使用も試みる(表7)。最初の水素化脱窒素の後に、Pt触媒を回収する。Pt触媒の再活性化または追加の予備硫化は用いない。α−アミノカプロラクタムの水素化脱窒素を、再使用触媒で4回繰り返すと、生成物カプロラクタムの収率がごくわずかだけ低下する(表7)。
Figure 0005410996
次いで、標準化された反応時間、%モル触媒、時間および溶媒(250℃、8モル%、8時間、およびTHF)で、様々な触媒:C上のRu(表8)、C上のRh(表9)、C上のPd(表10)、C上のRe(表11)、C上のIr(表12)、およびC上のNi−Mo(表13)を試験する。テトラヒドロフラン(THF)中の水素化脱窒素は、C上の金属対C上の予備硫化された金属およびH対H/HS雰囲気の使用により触媒される(表8〜13)。調べたすべての金属について、初期80psi/20psi;H/HS雰囲気下で触媒と共に水素化脱窒素を実行すると、完全なH雰囲気の使用よりも高い収率のカプロラクタムが得られる。この傾向は、触媒が予備硫化されているか否かにかかわらず持続する。最高水素化脱窒素収率(表8〜13)は、触媒が予備硫化されており、初期80psi/20psi;H/HS雰囲気下で実行する場合に達成される。しかしながら、最良の収率(表8〜13)は、80psi/20psi;H/HS雰囲気下でC上の予備硫化されたPtを使用して達成されるカプロラクタムの65%収率よりも低い。
Figure 0005410996
Figure 0005410996
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Figure 0005410996
Figure 0005410996
Figure 0005410996
Figure 0005410996
C上のAuによるα−アミノカプロラクタムのカプロラクタムへの水素化脱窒素も、下記の反応に従って試験する。
Figure 0005410996
この触媒は、Auが、予備硫化されており(Au−S/C)、80psi/20psi;H/HS雰囲気下で実行する場合にカプロラクタムの最高収率を与えることが分かる(エントリー1、表14)。文献におけるAuナノ粒子触媒の広範囲な調査を考慮し、硫化されたAu触媒の水素化脱窒素に対する支持体の影響を試験する。例えば、M. S.
Chenら、Science 306巻:252〜255頁(2004年);およびA. Cormaら、Science 313巻:332〜334頁(2006年)を参照されたい。スクリーニングした支持体(TiO、Fe、Co、NiO、CuO、MgO)の中で、NiOが、硫化されたAuを使用する水素化脱窒素にとって最良であることが分かる(Au−S/NiO)。NiOそれ自体は、わずかな15%収率ではあるが水素化脱窒素を触媒することができる(エントリー2、表14)。予備硫化しないと、NiO担持Auは、水素化脱窒素収率を改善しない(エントリー3対エントリー2、表14)。予備硫化すること(エントリー4対エントリー3、表14)、反応温度を高めることおよび反応時間を短縮すること(エントリー5対エントリー4、表14)、および初期H/HS雰囲気を変えること(エントリー6対エントリー5、表14)の組合せは、水素化脱窒素収率を改善する。硫化されたNiO担持Au(エントリー6、表14)を使用する最高収率(62%)は、C上の硫化されたPtについての収率(65%)とほぼ同じである。
Figure 0005410996
(実施例3)
L−リシンのカプロラクタムへの水素化脱窒素
L−リシンのカプロラクタムへの直接変換を試みる(表15)。これを、初期90psi/10psi;H/HS下で乾燥EtOH中、C上の予備硫化されたPt(1モル%)を使用して試験する。8時間にわたって250℃にて加熱した後に、L−リシンは、15%収率でカプロラクタムに変換されることが分かる。
Figure 0005410996
Figure 0005410996
本明細書に記載されている実施例および他の実施形態は、例示であって、この技術の組成物および方法の全範囲を説明する際に限定していることは意図されていない。具体的な実施形態、材料、組成物および方法の等価な変更、改変および変形は、実質的に類似の結果で、本技術の範囲内で行うことができる。

Claims (9)

  1. カプロラクタムを調製するためのプロセスであって、該プロセスは、水素化脱窒素反応溶媒の存在下で、アルファアミノカプロラクタムまたはそれらの塩を含む反応剤を、触媒および水素ガスを含むガスと接触させることを含み、該水素化脱窒素反応溶媒は、テトラヒドロフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン、1,2−ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサノール、およびそれらの組合せからなる群から選択され
    該触媒が、遷移金属触媒を含み、該遷移金属触媒が、Pt、Au、Pd、Rh、Re、Ru、Ir、Ni、Mo、硫化Pt、硫化Au、硫化Pd、硫化Rh、硫化Re、硫化Ru、硫化Ir、硫化Ni、または硫化Moを含む、
    プロセス。
  2. カプロラクタムを調製するためのプロセスであって、該プロセスは、エタノールを含む溶媒の存在下で、L−リシンまたはそれらの塩を含む反応剤を、炭素を含む支持材料上の硫化されたPtを含む触媒および水素ガスを含むガスと接触させることを含む、プロセス。
  3. 前記アルファアミノカプロラクタムが、アルファ−L−アミノカプロラクタムである、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記接触が、溶媒の存在下で行われ、該溶媒が、テトラヒドロフランを含む、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記プロセスにより製造される前記カプロラクタムを単離することをさらに含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  6. 前記プロセスが、該プロセスにより製造される前記カプロラクタムの誘導体を調製することをさらに含み、該カプロラクタム誘導体が、ポリアミドポリマー、医薬品、または医薬品候補化合物である、請求項1または2に記載のプロセス。
  7. 前記触媒が、支持体材料上に提供され、該支持体材料が、炭素、SiO、Al、TiO、ZrO、アルミノケイ酸塩、シリカ−チタニア、またはチタニア−アルミナを含む、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記ガスとの前記接触が、前記プロセスの開始時に50psi〜3000psi(0.3MPa〜21MPa)の圧力にて、50℃〜300℃の温度で、0.1時間〜8時間にわたって行われる、請求項1または2に記載のプロセス。
  9. 前記ガスが、HSをさらに含む、請求項1または2に記載のプロセス。
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