JP5283881B2 - 湯面レベルの昇降に特徴を有する鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
上記説明は一般的な垂直曲げ型連鋳機に関する説明であるが、本実施形態は上記の連鋳機に限られるものではなく、曲げ型連鋳機、垂直型連鋳機におても同様に行われる。
・鋳型幅W[mm]は、600〜2400とする。
・鋳型厚みD[mm]は、200〜300とする。
・鋳型高さH[mm]は、800〜1200とする。
・鋳造速度Vc[m/min]は、0.5〜2.5とする。
・溶鋼過熱度ΔT[℃]は、10〜45とする。
・比水量Wt[L/kgSteel]は、0.2〜5とする。
・鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、0〜1200とする。
・溶鋼成分は、当事者間の協定に基づく。代表的な成分は、CやSi、Mnである。これに、CrやMoなどが適宜に添加される。一般にP及びSは極力少なくなるように調整されるが、鋼材の用途により添加される場合がある。その他の不可避の不純物を含む。
・鋳型幅W[mm]及び鋳型厚みD[mm]は、鋳型1の上端で観念される。
・鋳造速度Vc[m/min]は、鋳片の引抜速度であって、前記複数のロール対3・3・・・のうち何れかのロール対3の周速度で観念される。
・溶鋼過熱度ΔT[℃]は、鋳型1内へ注湯される溶鋼の温度の指標である。詳細は、本明細書の末尾に記載する。
・メニスカス距離M[m]は、鋳型1内の溶鋼の湯面(メニスカス)を起点とし、鋳造経路Qに沿って観念する距離[m]を意味する。
・比水量Wt[L/kgSteel]は、鋼1kgに対して用いられる冷却水の容積を意味する。この冷却水は、上記の2次冷却帯で鋳片に対して噴射/噴霧される。
・鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、鋳型1内の溶鋼を攪拌するために作用される磁場の強度の指標である。詳細は、本明細書の末尾に記載する。
「ノロカミ」とは、モールドパウダの塊によって発生する鋳片表面の窪みを意味する。図5を参照されたい。図5は、スカーフィング前のノロカミ個数率と、スカーフィング後のノロカミ個数率と、の関係を示すグラフである。「ノロカミ個数率npa[個/m2]」とは、連続鋳造機100によって鋳造された鋳片を例えば5.5〜12.5[m]ごとに切断して得られる所謂一次切断スラブの反基準面(前述した水平経路部において上側となる面)を冷間(概ね20[℃])で目視確認したときに確認できたノロカミの個数を該反基準面の面積[m2]で除して得られる値である。本図において「スカーフィング」は反基準面に対して1.5[mm]の深さで為されるスカーフィングを意味する。本図によれば、スカーフィング前のノロカミ個数率npa[個/m2]が0.008以下であると、スカーフィングによってノロカミ個数率npa[個/m2]を0とできることが判る。このことから、先ず、スカーフィング前のノロカミ個数率npa[個/m2]が0のとき「ノロカミ」についての評価を「○」とし、次に、スカーフィング前のノロカミ個数率npa[個/m2]が0<npa≦0.008を満たすとき「ノロカミ」についての評価を「△」とし、スカーフィング前のノロカミ個数率npa[個/m2]がnpa>0.008を満たすとき「ノロカミ」についての評価を「×」とした。
下記表1を参照されたい。表1は、スカーフィング前の縦割長さと、スカーフィング後の縦割長さと、の関係を示す表である。「縦割長さ[mm]」とは、連続鋳造機100によって鋳造された鋳片を例えば5.5〜12.5[m]ごとに切断して得られる所謂一次切断スラブの反基準面(前述した水平経路部において上側となる面)を冷間(概ね20[℃])で目視確認したときに確認できた縦割の長さ[mm]である。本表において「スカーフィング」は反基準面に対して1.5[mm]の深さで為されるスカーフィングを意味する。本表によれば、スカーフィング前の縦割長さ[mm]が200以下であると、スカーフィングによって縦割長さ[mm]を0とできることが判る。このことから、先ず、スカーフィング前の縦割がなかったとき「縦割」についての評価を「○」とし、次に、スカーフィング前の縦割長さ[mm]が200以下のとき「縦割」についての評価を「△」とし、スカーフィング前の縦割長さ[mm]が200を超えたとき「縦割」についての評価を「×」とした。
上述した指標と同じであるから、その説明は割愛する。
上述した指標と同じであるから、その説明は割愛する。
鋳型1内の溶鋼の湯面レベルを測定するには、例えば、公知の渦流式レベル計が適している。
鋳型1内の溶鋼の湯面レベルの変更は、一般的に、浸漬ノズル2からのスループットの一時的な増減による。
定義:鋳型内へ注湯される溶鋼の温度の指標である。
(1)『測定時刻』は、「事前に充分に加熱されたタンディッシュを用いて鋳造を開始して同一鋳型幅で鋳造速度が一定になりかつタンディッシュ内溶鋼の体積が一定になる、即ち、取鍋からタンディッシュへの注湯量速度(ton/min.)とタンディッシュから鋳型への注湯量速度(ton/min.)が略一致する、定常状態に至った時刻」とする。
(2)『測定地点』は、以下の通りとする。即ち、「水平位置」はタンディッシュの底面に備え付けられる浸漬ノズルの軸心とし、「鉛直位置」はタンディッシュ内に保持されている溶鋼の湯面を基準として深さ100mmとする。
(3)『測定器具』は、消耗型熱電対を用いる構成とする。上記の通り、深さ100mmの地点に消耗型熱電対を浸漬させることから、適宜に用意した棒の先端に消耗型熱電対を取着した構成が適する。
(4)上記の『測定時刻』及び『測定地点』、『測定器具』に準じて測定した溶鋼の温度から、溶鋼の溶鋼成分により唯一に求められる液相線温度と、を比較する。そして上述した溶鋼過熱度ΔT[℃]は、前者から後者を引いた残りとして求めることとする。
(5)なお、種々の観点から、上記溶鋼過熱度ΔT[℃]は、10〜45が好ましい。
定義:鋳型1内の溶鋼を攪拌するために作用される磁場の強度の指標である。
(1)『測定時刻』は、任意である。
(2)『測定地点』は、以下の通りとする。即ち、「水平位置」は、(i)鋳型幅方向においては中央とし、(ii)鋳型厚み方向においては鋳型内壁面から中心へ向かって15[mm]とし、(iii)鋳型高さ方向においては鋳型に埋設される電磁コイルのコイル中心と揃えるものとする。
(3)『測定器具』は、適宜のガウスメータを用いる。
(4)上記の『測定時刻』及び『測定地点』、『測定器具』に準じて複数回測定する。そして上述した鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、上記複数の測定値を平均化して求めることとする。
(5)なお、種々の観点から、上記鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は0〜1000が好ましいとされ、鋳型内の溶鋼に作用される磁場の周波数[Hz](「磁場の周波数」とは、上記電磁コイルに導通される電流が1秒間に向きを変える回数を意味する。)は1〜5が好ましいとされ、一般に、この磁場の周波数[Hz]として2が採用される。
2 浸漬ノズル
100 連続鋳造機
p 突部
Vup 湯面レベルの上昇速度[mm/sec]
Vdown 湯面レベルの下降速度[mm/sec]
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