JP5236763B2 - 車両用ドア - Google Patents
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Description
特許文献2の車両用ドアには、アウタリップ部の車内側に折り曲げ用の切り溝(折曲げ溝)を設けることが開示されている。
請求項1に係る発明では、車両用ドアに、車体に設けられたドア開口部と、ドア開口部を開閉自在に覆うドア本体と、ドア本体に取付けられ、ドア開口部の縁部に当接するドアシールと、を備える。
ドア本体に、ドア本体の縁部とドア開口部の縁部との間の距離が一定な一般部と、一般部に連なるとともに一般部から離れるに連れてドア本体の縁部とドア開口部の縁部との距離が長くなる変化部と、を備える。
ドアシールに、一般部から変化部に亘って連続的に形成されドア本体に支持されるシール基部と、シール基部からドア開口部の縁部側へ延出され、先端がドア開口部の縁部へ当接するアウタリップ部と、アウタリップ部とシール基部との間で且つ車外側に設けられた座ぐり部と、を備える。
変化部における座ぐり部からアウタリップ部の先端までの距離が、一般部における座ぐり部からアウタリップ部の先端までの距離よりも長く設定される。
変化部におけるアウタリップ部の車内側に、車外に向けて凹となる折り曲げ用の折曲げ溝が設けられ、折曲げ溝の形成方向に延長線を引くときに、アウタリップ部の車外側面と延長線の交点からアウタリップ部の先端までの距離を、一般部における座ぐり部からアウタリップ部の先端までの距離に略同一とした。すなわち、アウタリップ部の車外側面におけるアウタリップ部の折曲げ基点を、一般部と変化部とで略同一にすることができるので、ドアシールの見栄えの悪化やシール性の悪化を防ぐことができる。
また、一般部では座ぐり部を基点としてアウタリップ部を安定して折り曲げることができる。
当接部の反力によってドアシールがドア本体の裏面から離れる側に力を受ける。当接部の突出長さが、一般部よりも変化部の方が長く形成されたので、変化部において反カをより大きく受けることができる。従って、変化部におけるアウタリップ部が座ぐり部を基点として折り曲げられることを抑制することができる。
また、一般部から変化部への当接部の長さの変化を緩やかにできるので、ドア本体と当接部とを確実に当接させることができる。なお、急激に当接部の長さを変化させると当接部とドア本体との間に隙間ができる恐れがある。
また、インサート部材が設けられるインサート部分から当接部の突出長さを戻していくので、例えば、コーナを境にしてドアシールの延びる方向が変わるときに、変わった部分の一般部に連続的に接続することができる。
また、座ぐり部の深さ自体が浅くなることから、アウタリップ部の剛性が増し、アウタリップ部の全体的な倒れ込みを抑制することができる。
また、インサート部材が設けられる部位から座ぐり部の深さを戻していくので、例えば、コーナを境にしてドアシールの延びる方向が変わるときに、変わった部分の一般部に連続的に接続することができる。
さらに、ガーニッシュによって車内側に押されてしまう範囲にインサート部材が設けられているので、必要以上にインサート部材を大きくすることなく、ドアシールの倒れ込みを防止できる。
詳細にはガーニッシュ32は、ドア本体21に設けられる部材であり、後述するドアシール23の一部を、車外側から覆う部材である。
なお、ドア本体21の前コーナ部38は、前ガーニッシュ31の上部前角部が相当し、ドア本体21の後コーナ部39(以下「コーナ39」と記載する)は、ガーニッシュ32の上部後角部が相当する。
変化部42は、一般部41からドア本体21のコーナ39(ガーニッシュ32の上部後角部)に向けて設けられる部位である。
なお、図4〜図9において、ドアシール23のアウタリップ部52及び中空シール部54は、ドア開口部14に沿って変形される。また、ウェザーストリップ15も、ドア本体21のウェザーストリップ当接部47に沿って変形される。
インサート部材62は、ガーニッシュ当接部61が設けられている範囲に設けられる。 また、ドアシール一般部56は押出成形され、ドアシール変化部57とドアシールコーナ部58は型成形されている。
また、アウタリップ部52は、変化部42における車内12側に、車外に向けて凹となる折り曲げ用の折曲げ溝71が設けられる。
さらに、アウタリップ部52は、折曲げ溝71の形成方向に延長線L1を引くときに、アウタリップ部52の車外側面52bと延長線L1の交点P1からアウタリップ部52の先端52aまでの距離c1を、一般部41における座ぐり部53からアウタリップ部52の先端52aまでの距離a1に略同一とする。なお、折曲げ溝71は、V溝(V字型の溝)である。また、延長線L1は、V字型の折曲げ溝71の頂点を通り、V字のなす角度を角度θ1,θ1で等角になるように引いた線分である。
図11(a),(b)に示されたように、変化部42におけるドアシール23の当接部65の突出長さH1は、一般部41側からインサート部材62に向かうに連れて長く形成され、インサート部材62のインサート範囲G1ではコーナ39に向かうに連れて短く形成され、コーナ39側の端部では、一般部41における突出長さと略同一となる。
さらに、座ぐり部53の深さD1は、一般部41での深さよりも変化部42での深さ浅く形成が浅く形成される。詳細には、座ぐり部53の深さD1が、変化部42では一般部41から離れるに連れて浅くなるように形成される。
図2、図4及び図6に示されたように、車両用ドア20では、車体11に設けられたドア開口部14と、ドア開口部14を開閉自在に覆うドア本体21と、ドア本体21に取付けられ、ドア開口部14の縁部14aに当接するドアシール23と、を備える。
図13(a)にはドアシール103の当該部位に対する座ぐり部113の深さD2が示される。なお、横軸はドアシール103の当該部位、縦軸は座ぐり部113の深さD2である。図13(b)にはドアシール103の車両用ドア100の側面図が示される。
ドアシール103は、図2及び図4に示された実施例1の車両用ドア20のドアシール23と略同一構成であり、ドアシール23に比べて、座ぐり部113の深さD2の変化を異なるようにしたものである。
なお、コーナ109は、ガーニッシュ123の上部後角部が相当する。
当接部65の突出長さH1が、インサート部材62のインサート範囲G1ではコーナ39に向かうに連れて短く形成される構成に限定されず、変化部42全域で、一般部41から離れるに連れて長くなるように形成されてもよい。変化部42の一部だけで長さが変化してその他の区間では一定長さとするようにしてもよい。
さらに、本発明に係る車両用ドアでは、図6に示されたように、折曲げ溝71は、延長線L1に対して角度θ1,θ1で等角に振り分けたV溝であったが、これに限るものではなく、U溝、コ字状の溝若しくは円弧溝等の凹状であればよい。
Claims (9)
- 車体に設けられたドア開口部と、該ドア開口部を開閉自在に覆うドア本体と、前記ドア本体に取付けられ、前記ドア開口部の縁部に当接するドアシールと、を備える車両用ドアにおいて、
前記ドア本体は、該ドア本体の縁部と前記ドア開口部の縁部との間の距離が一定な一般部と、該一般部に連なるとともに該一般部から離れるに連れて前記ドア本体の縁部と前記ドア開口部の縁部との距離が長くなる変化部と、を備え、
前記ドアシールは、前記一般部から前記変化部に亘って連続的に形成され前記ドア本体に支持されるシール基部と、該シール基部から前記ドア開口部の縁部側へ延出され、先端が前記ドア開口部の縁部へ当接するアウタリップ部と、該アウタリップ部と前記シール基部との間で且つ車外側に設けられた座ぐり部と、を備え、
前記変化部における前記座ぐり部から前記アウタリップ部の先端までの距離は、前記一般部における前記座ぐり部から前記アウタリップ部の先端までの距離よりも長く設定されるとともに、前記変化部における前記アウタリップ部の車内側に、車外に向けて凹となる折り曲げ用の折曲げ溝が設けられ、
前記折曲げ溝の形成方向に延長線を引くときに、前記アウタリップ部の車外側面と前記延長線の交点から前記アウタリップ部の先端までの距離を、前記一般部における前記座ぐり部から前記アウタリップ部の先端までの距離に略同一とすることを特徴とする車両用ドア。 - 前記シール基部は、前記座ぐり部の近傍に且つ前記ドア本体の裏面側に突出するとともに該ドア本体の裏面に当接する当接部を備え、
前記当接部の突出長さは、前記一般部よりも前記変化部の方が長く形成されることを特徴とする請求項1記載の車両用ドア。 - 前記当接部の突出長さは、前記変化部では前記一般部から離れるに連れて長くなるように形成されることを特徴とする請求項2記載の車両用ドア。
- 前記変化部は、前記一般部から前記ドア本体のコーナに向けて設けられる部位であり、
前記ドアシールの前記ドア本体のコーナ取付部位に、該ドアシールを補強するインサート部材が設けられ、
前記変化部における前記当接部の突出長さは、前記一般部側から前記インサート部材に向かうに連れて長く形成され、前記インサート部材のインサート範囲では前記コーナに向かうに連れて短く形成されたことを特徴とする請求項3記載の車両用ドア。 - 前記座ぐり部の深さは、前記一般部での深さよりも前記変化部での深さを浅く形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ドア。
- 前記座ぐり部の深さは、前記変化部では前記一般部から離れるに連れて浅くなるように形成されることを特徴とする請求項5記載の車両用ドア。
- 前記変化部は、前記一般部から前記ドア本体のコーナに向けて設けられる部位であり、
前記ドアシールの前記ドア本体のコーナ取付部位に、該ドアシールを補強するインサート部材が設けられ、
前記変化部における前記座ぐり部の深さは、前記一般部側から前記インサート部材に向かうに連れて浅く形成され、前記インサート部材のインサート範囲では前記コーナに向かうに連れて深く形成されたことを特徴とする請求項6記載の車両用ドア。 - 前記ドア本体は、車外側に前記ドアシールの一部を覆うガーニッシュが設けられ、
前記ドアシールは、前記ガーニッシュに当接するガーニッシュ当接部が設けられるとともに、前記インサート部材は、前記ガーニッシュ当接部が設けられている範囲に設けられたことを特徴とする請求項4又は請求項7記載の車両用ドア。 - 前記インサート部材は、前記ドア本体の縁部から前記ドア開口部に向かって、前記ガーニッシュ当接部の位置まで延設されたことを特徴とする請求項8記載の車両用ドア。
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