JP5233483B2 - ステージ装置及び露光装置並びにデバイス製造方法 - Google Patents

ステージ装置及び露光装置並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ステージ装置及び露光装置並びにデバイス製造方法に関するものである。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置においては、基板ステージ等のステージを駆動する際のガイドして、例えば定盤の表面に対してエアを噴出することと並行して負圧吸引を行うことにより、定盤の表面との間に微小量の隙間を形成してステージを非接触とする、いわゆる真空予圧型のエアベアリング(気体軸受)が用いられている。
また、近年では、パターンの微細化を図って、例えば下記特許文献1に開示されているような、露光光として極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光を用いるEUV露光装置が案出されている。
特開2005−32510号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
EUV露光装置は、真空環境下で露光処理を行うため、ステージの駆動ガイドとしてエアベアリングを用いると、エアが各種機器に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、エアベアリングの周囲のエアを吸引しながら駆動ガイドとして用いることも考えられるが、パターンの線幅の微細化に伴い高精度の露光処理が要求されている現状を考慮すると、吸引しきれないエアが及ぼす悪影響を無視することはできない。
また、エアを用いずに他の駆動源(例えば電磁力)を用いることも考えられるが、重量が大きいステージに対して駆動時のガイド精度を確保することは困難である。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、重量が大きな移動体に対しても各種機器に悪影響を与えることなく駆動時のガイド精度を確保できるステージ装置及び露光装置並びにこの露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図8に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明のステージ装置は、移動体(2)を支持して第1方向(Y)に移動する可動子(75A)と、可動子を第1方向に沿って駆動する固定子(74A)とを有するステージ装置(ST)であって、磁力により可動子に対して第1方向と交差する第2方向(Z)に作用する力を発生させて、可動子と固定子とを非接触状態とする第1駆動装置(78)と、可動子と固定子との相対位置に応じて、可動子に対して第2方向に作用する電磁力を発生させ、可動子の第1方向への移動に伴う第1駆動装置の駆動に関する較正に用いられる第2駆動装置(79)とを有するものである。
従って、本発明のステージ装置では、第1駆動装置において磁力により可動子に第2方向の力を作用させることにより、エアによる悪影響を排除しつつ移動体を移動させることができる。また、本発明では、可動子の第1方向への移動時に、第1駆動装置により可動子に第2方向の力を作用させる際の誤差を第2駆動装置による電磁力で較正することにより、移動体の駆動時に第2方向のガイド精度を確保することができる。
また、本発明の露光装置は、先に記載のステージ装置(ST)を備えるものである。
従って、本発明の露光装置では、例えばマスクステージや基板ステージ等の移動体の第1方向の移動時に、エアによる悪影響を排除しつつ、第2方向の移動時のガイド精度を確保することができる。
また、本発明のデバイス製造方法は、先に記載の露光装置(EX)を用いるものである。
従って、本発明のデバイス製造方法では、移動体の移動時のガイド精度を確保しつつ、エアによる悪影響を排除できるため、高品質のデバイスを製造することが可能になる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、重量が大きな移動体に対しても各種機器に悪影響を与えることなく駆動時のガイド精度を確保できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。
ここでは、ステージ装置として、露光装置においてウエハ等の基板を保持して移動する基板ステージに適用する例を用いて説明する。
そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光で基板Pを露光するEUV露光装置である場合を例にして説明する。極端紫外光は、例えば波長5〜50nm程度の軟X線領域の電磁波である。以下の説明において、極端紫外光を適宜、EUV光、と称する。一例として、本実施形態では、波長13.5nmのEUV光を露光光ELとして用いる。
まず、本実施形態に係る露光装置EXの概略について説明する。
図1において、露光装置EXは、パターンが形成されたマスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2を含むステージ装置STと、露光光ELを発生する光源装置3と、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。基板Pは、半導体ウエハ等の基材の表面に感光材(レジスト)等の膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。
本実施形態において、マスクMは、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクである。露光装置EXは、多層膜でパターンが形成されたマスクMの表面(反射面)を照明光EL(EUV光)で照明し、そのマスクMで反射した露光光ELで感光性を有する基板Pを露光する。
本実施形態の露光装置EXは、露光光ELが進行する第1空間5を覆って所定状態の環境に設定可能なチャンバ装置(収容体)6を備えている。チャンバ装置6は、露光光ELが進行する第1空間5を形成する第1空間形成部材7と、第1空間5の環境を調整する第1調整装置8とを備える。
本実施形態において、第1調整装置8は、真空システムを含み、第1空間5を真空状態に調整する。制御装置4は、第1調整装置8を用いて、露光光ELが進行する第1空間5をほぼ真空状態に調整する。一例として、本実施形態においては、第1空間5の圧力は、1×10−7〔Pa〕程度の減圧雰囲気に調整される。
光源装置3から射出された照明光は、第1空間5を進行する。本実施形態においては、第1空間5に、照明光学系ILの少なくとも一部、及び投影光学系PLが配置される。光源装置3から射出された照明光は、第1空間5に配置されている照明光学系ILを通ってマスクMを照明する。そして、マスクMのパターンの像の情報を含む露光光ELとなって投影光学系PLを通る。また、本実施形態においては、第1空間5に基板ステージ2が配置される。
なお、本実施の形態での説明では、光源装置3からマスクMを照明するまでのEUV光を照明光、マスクMで反射して基板Pに投影されるまでのEUV光を露光光ELとして説明するが、説明の都合上名称を使い分けたものであり、両者を露光光ELとして扱ってもよい。
第1空間形成部材7は、第1開口9と、第1開口9の周囲に設けられた第1面11とを有する。第1開口9は、第1空間5を進行した照明光が入射可能な位置に形成されている。また、本実施形態においては、第1開口9は、照明光学系ILから射出された照明光が入射可能な位置に形成されている。
マスクステージ1は、マスクMを保持しつつ、このマスク1を移動させるように構成されており、第1開口9を覆うように配置される。マスクステージ1は、第1空間形成部材7(ガイド部材18)に設けられた第1面11と対向する第2面12を有し、この第2面12は第1面11にガイドされつつ第1開口9との間で相対運動が可能である。本実施形態において、第1空間形成部材7の第1面11とマスクステージ1の第2面12との間にガスシール機構10が形成される。このとき、第1面11と第2面12との間に所定のギャップG1が形成される。ギャップG1は、所定量(例えば0.1〜1μm程度)に調整されており、ギャップG1を介して第1空間5の内側にガスが流入することが抑制されている。本実施形態においては、第1開口9がマスクステージ1によって覆われ、前述のように、第1面11と第2面12との間にガスシール機構10が形成されることによって、第1空間5は、ほぼ密閉された状態となる。これにより、チャンバ装置6は、第1空間5を所定状態(真空状態)に制御することができる。
マスクステージ1は、第1開口9を介して、マスクMが第1空間5に配置されるように、そのマスクMを保持する。本実施形態においては、マスクステージ1は、第1空間5の+Z側に配置され、マスクMの反射面が−Z側(第1空間5側)を向くように、マスクMを保持する。また、本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの反射面とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。照明光学系ILから射出された照明光は、マスクステージ1に保持されているマスクMの反射面に照射される。
マスクステージ1についてさらに詳述すると、マスクステージ1は、第1開口9より大きく、第2面12が形成されて、第1面11および第1開口に対して移動可能に構成された第1ステージ13と、第1開口9より小さく、マスクMを保持しながら第1ステージ13に対して移動可能に構成された第2ステージ14とを含む。第1ステージ13は、第1開口9を覆うように配置され、その第1ステージ13の第2面12と第1空間形成部材7の第1面11との間にガスシール機構10が形成される。第1ステージ13は、第1面11にガイドされつつ、第1面11および第1開口9に対して移動可能である。第2ステージ14は、第1ステージ13の−Z側(第1空間5側)に配置されている。第2ステージ14に保持されたマスクMは、第1開口9を介して第1空間5に配置される。第2ステージ14は、マスクMを保持した状態で、第1ステージ13に対して移動可能である。このような構成により、マスクMを移動させるための粗動ステージとして第1ステージ13を機能させ、マスクMを移動させるための微動ステージとして第2ステージを機能させることができる。なお、第1ステージ13、第2ステージ14は、図示されていないが、各ステージをそれぞれ移動させる駆動装置を有している。
また、チャンバ装置6は、第1空間形成部材7の外面との間で、第2空間15を形成する第2部材16と、第2空間15の環境を調整する第2調整装置17とを備えている。第2空間15は、マスクステージ1の少なくとも一部(例えば、第1ステージ13等)を収容する。本実施形態において、第1空間5及び第2空間15の外側は、大気空間であり、その圧力は、大気圧である。第2調整装置17は、第2空間15を、第1空間5の圧力よりも高く、大気圧よりも低い圧力に調整する。一例として、本実施形態においては、第2空間15の圧力は、1×10−1〔Pa〕程度の減圧雰囲気に調整される。
以上のような構成により、マスクステージ1の少なくとも一部は第2空間15に配置され、マスクステージ1に保持されたマスクMは、第1空間5に配置される。
露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、マスクMの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、基板Pの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pのショット領域を投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板Pのショット領域のY軸方向への移動と同期して、照明光学系ILの照明領域に対してマスクMのパターン形成領域をY軸方向に移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明し、そのマスクMからの露光光ELを基板Pに照射して、その基板Pを露光する。
マスクステージ1の第1ステージ13は、基板P上の1つのショット領域の走査露光中に、マスクMのパターン形成領域全体が照明光学系ILの照明領域を通過するように、Y軸方向(走査方向)に、比較的大きなストロークを有している。第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第1ステージ13に支持されている第2ステージ14も、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。したがって、第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第2ステージ14に保持されているマスクMも、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。第2ステージ14は、第1ステージ13に対して、微かに移動可能であり、第1ステージ13のストロークよりも小さなストロークで移動するようになっている。また、第2ステージ14が第1ステージ13に対してX方向にも小さなストロークで移動できるようにしてもよい。
また、第1空間形成部材7の第1面11と第1ステージ13の第2面12との間にガスシール機構10が形成されており、第1空間形成部材7に対して第1ステージ13を移動した場合においても、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制される。また、本実施形態においては、第1面11と第2面12とのギャップG1を調整するギャップ調整機構が設けられており、第1空間形成部材7に対して第1ステージ13を移動している状態においても、第1面11と第2面12とのギャップG1は所定量に維持される。
これにより、第1空間形成部材7に対して第1ステージ13を移動した場合においても、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制される。
第1空間形成部材7は、第1面11が形成されたガイド部材18と、ガイド部材18の少なくとも一部と対向するチャンバ部材19とを含む。ガイド部材18は、マスクステージ1の移動をガイドする。マスクステージ1(第1ステージ13)は、前述のように、ガイド部材18の第1面11にガイドされつつ、第1開口9に対して移動する。
チャンバ装置6は、第1空間形成部材7と第1調整装置8の他に、ガイド部材18とチャンバ部材19とを接続するベローズ部材20を有する。べローズ部材20は、可撓性を有し、弾性変形可能である。本実施形態において、ベローズ部材20はステンレス製である。ステンレスは、脱ガス(アウトガス)が少ない。そのため、ベローズ部材20が第1空間5に与える影響を抑制することができる。なお、ベローズ部材20を用いたのは一例であり、脱ガス等の影響が少なければ、ステンレス以外の材料を用いることも可能である。
第1空間形成部材7は、第1の開口9、第1面11を有する共に、ガイド部材18、チャンバ部材19を含むように構成される。そして、ガイド部材18、チャンバ部材19、ベローズ部材20、マスクステージ1(主に第1ステージ13)、及びステージ装置STに設けられたチャンバ部材SC(収容体の一部、詳細は後述)によって、ほぼ密閉された第1空間5が形成される。チャンバ部材19は、ガイド部材18の下面18Bと対向する上面19Aを有し、ベローズ部材20は、ガイド部材18の下面18Bとチャンバ部材19の上面19Aとを接続するように配置されている。
本実施形態において、露光装置EXは、ベース部材21と、ベース部材21上に第1防振システム22を介して支持された第1支持部材23とを備えている。チャンバ部材19は、第1支持部材23に支持されている。また、ベース部材21上には、第1フレーム部材24が配置されている。第1フレーム部材24は、支柱部25と、支柱部25の上端に接続された支持部26とを含む。支持部26上には、ガイド部材18の下面を支持する第2支持部材27が接続されている。チャンバ部材19と第2支持部材27とは離れている。また、チャンバ部材19と第1フレーム部材24とは離れており、チャンバ部材19と第1フレーム部材24との間に、ベローズ部材等の可撓性(弾性)を有するシール機構が配置される。チャンバ部材19は、第2支持部材27に支持されたガイド部材18の下面18Bと対向する上面19Aを有する。ベローズ部材20は、ガイド部材18の下面18Bとチャンバ部材19の上面19Aとを接続するように配置されている。
光源装置3は、例えばキセノン(Xe)等のターゲット材料にレーザー光を照射して、そのターゲット材料をプラズマ化し、EUV光を発生させるレーザ生成プラズマ光源装置、所謂LPP(Laser Produced Plasma)方式の光源装置である。なお、光源装置3としては、所定ガス中で放電を発生させて、その所定ガスをプラズマ化し、EUV光を発生させる放電生成プラズマ光源装置、所謂DPP(Discharge Produced Plasma)方式の光源装置であってもよい。光源装置3で発生したEUV光(照明光)は、波長選択フィルタ(不図示)を介して、照明光学系ILに入射する。ここで、波長選択フィルタは、光源装置3が供給する光から、所定波長(たとえば13.4nm)のEUV光だけを選択的に透過させ、他の波長の光の透過を遮る特性を有する。波長選択フィルタを透過したEUV光は、照明光学系ILを介して、転写すべきパターンが形成された反射型のマスク(レチクル)Mを照明する。
照明光学系ILは、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する。照明光学系ILは、複数の光学素子を含み、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明光学系ILの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
マスクステージ1の第1ステージ13は、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向の3つの方向に移動可能である。マスクステージ1の第2ステージ14は、マスクM保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。本実施形態においては、マスクステージ1(マスクM)の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(不図示)、及びマスクMの反射面の面位置情報を検出可能なフォーカス・レベリング検出システム(不図示)が設けられており、制御装置4は、レーザ干渉計の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置を制御する。
マスクステージ1の第1ステージ13及び第2ステージ14は、金属製である。一例として、本実施形態の第1ステージ13及び第2ステージ14は、脱ガス(アウトガス)が少ないステンレス製である。
図1に戻り、投影光学系PLは、複数の光学素子を含み、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒28に保持されている。鏡筒28は、フランジ29を有する。フランジ29には、第2フレーム部材30の下端が接続されている。第2フレーム部材30の上端は、防振システム31を介して、第1フレーム部材24の支持部26と接続されている。鏡筒28(フランジ29)は、第2フレーム部材30に吊り下げられている。
図2は、ステージ装置STの外観斜視図である。
図2に示すように、ステージ装置STは、定盤JBと、ウエハ等の基板を保持してY軸方向に連続移動するとともにX軸方向にステップ移動し、更にθZ方向に微少移動可能な基板ステージ(移動体)2とを主体に構成されている。
基板ステージ2を駆動する駆動装置は、基板ステージ2をX方向にロングストロークで駆動するとともに、Y方向、Z方向、θx、θy、θzに微小駆動する第1駆動系90と、基板ステージ2及び第1駆動系90をY方向(第1方向)にロングストロークで駆動する第2駆動系73A、73Bとを備えている。これら第1駆動系90、第2駆動系73A、73Bの駆動は、制御装置4に制御される。
第2駆動系73Aは、Y方向に延びる固定子74Aと、当該固定子74Aに対して駆動されるY粗動ステージである可動子75Aとから構成される。同様に、第2駆動系73Bは、Y方向に延びる固定子74Bと、当該固定子74Bに対して駆動されるY粗動ステージである可動子75Bとから構成される。
固定子74Aは、内部に複数のコイル体(不図示)を有し、当該コイル体への通電を制御することにより、可動子75AをY方向及びX方向(第3方向)の2方向に(2自由度で)駆動する。
図3は、第2駆動系73AをXZ平面で断面した図であり、図4はYZ平面で断面した図である。
これらの図に示すように、第2駆動系73Aには、磁力により可動子75AをZ方向(第2方向)に作用させる力を発生させて、可動子75Aと固定子74Aとを非接触状態とするE型コアとI型コアとの結合によるEIコア型の第1駆動装置78が設けられている。
第1駆動装置78は、第2駆動系73Aにおける固定子74AのZ方向両側に、可動子75Aの移動範囲に亘る長さ(すなわち固定子74Aと同等の長さ)でY方向に延在して設けられたI型コア78Aと、可動子75Aの内部にY方向に互いに間隔をあけて配置され、それぞれI型コア78AとZ方向に対向して設けられた複数(ここでは2つ)のE型コア78Bとから構成される。第1駆動装置78においては、E型コア78Bに巻回されたコイル部78Cの通電を制御することにより、I型コア78Aを接近させるZ方向の力が付与される。
また、第2駆動系73Aには、固定子74Aと可動子75AとをZ方向に相対移動させる第2駆動装置79が設けられている。 第2駆動装置79は、固定子74Aの−Z側に延出し、可動子75Aの移動範囲に亘る長さ(すなわち固定子74Aと同等の長さ)でY方向に延在して設けられた固定子79Aと、可動子75Aの内部にY方向に間隔をあけて配置され、それぞれ固定子79Aを挟んだX方向両側に対向して設けられた可動子79Bとから構成される。可動子79Bは、Y方向についてE型コア78Bと略同一の位置に配置されている。
本実施形態における第2駆動装置79としては、可動子79Bに対してZ方向に作用する電磁力を作用させる、例えばボイスコイルモータが用いられている。この第2駆動装置79は、後述するように、第1駆動装置78の駆動に関する較正に用いられるものである。
これら第1駆動装置78、第2駆動装置79の駆動は、制御装置4に制御される。
第2駆動系73Bは、Y方向に延びる固定子74Bと、当該固定子74Bに対して駆動されるY粗動ステージである可動子75Bとから構成される。
固定子74Bは、内部に複数のコイル体(不図示)を有し、当該コイル体への通電を制御することにより、可動子75BをY方向及びZ方向(ここでは第3方向)の2方向に駆動可能である。すなわち、第2駆動系73Aと第2駆動系73Bとは、基板ステージ2を挟んだ両側に設けられるが、可動子75A、75Bを駆動する方向が長ストロークのY方向については同一方向であるが、短ストロークで駆動する方向についてはX方向とZ方向とで異ならせてある。
図5は、第2駆動系73BをXZ平面で断面した図である。
第2駆動系73Bにおいても、第2駆動系73Aと同様に、磁力により可動子75BをZ方向に作用させる力を発生させて、可動子75Bと固定子74Bとを非接触状態とするE型コアとI型コアとの結合によるEIコア型の第1駆動装置88が設けられている。
第1駆動装置88は、第2駆動系73Bにおける固定子74Bの+X側端部に、可動子75Bの移動範囲に亘る長さ(すなわち固定子74Bと同等の長さ)でY方向に延在して設けられたI型コア88Aと、可動子75Bの内部にY方向に互いに間隔をあけて複数(ここでは2つ)配置され、それぞれI型コア88AとZ方向に対向して設けられたE型コア88Bとから構成される。第1駆動装置88においては、E型コア88Bに巻回されたコイル部(不図示)の通電を制御することにより、I型コア88Aを接近させるZ方向の力が付与される。
基板ステージ2は、図2に示すように、可動子75A、75Bの間にX方向に延在する固定子90Aと、図6に示すように、当該基板ステージ2に設けられ固定子90Aに対してX方向に相対移動する可動子90Bとを有するリニアモータ等の上記第1駆動系90の駆動により、固定子90Aに沿ってX方向に移動する。
また、第1駆動系90には、第2駆動系73Aと同様に、磁力により可動子90B(基板ステージ2)をZ方向に作用させる力を発生させて、可動子90Bと固定子90Aとを非接触状態とするE型コアとI型コアとの結合によるEIコア型の第1駆動装置98が設けられている。
第1駆動装置98は、固定子90AのZ方向両側に、可動子90B(基板ステージ2)の移動範囲に亘る長さ(すなわち固定子90Aと同等の長さ)でX方向に延在して設けられたI型コア98Aと、基板ステージ2の内部にX方向に互いに間隔をあけて複数(ここでは2つ)配置され、それぞれI型コア78AとZ方向に対向して設けられたE型コア98Bとから構成される。第1駆動装置98においては、E型コア98Bに巻回されたコイル部(不図示)の通電を制御することにより、I型コア98Aを接近させるZ方向の力が付与される。
また、第1駆動系90には、固定子98Aと可動子90B(基板ステージ2)とをZ方向に相対移動させる第2駆動装置99が設けられている。 第2駆動装置99は、固定子98Aの−Z側に延出し、可動子90Bの移動範囲に亘る長さ(すなわち固定子98Aと同等の長さ)でX方向に延在して設けられた固定子99Aと、基板ステージ2の内部にX方向に互いに間隔をあけて複数(ここでは2つ)配置され、それぞれ固定子99Aを挟んだY方向両側に対向して設けられた可動子99Bとから構成される。可動子99Bは、X方向についてE型コア98Bと略同一の位置に配置されている。
本実施形態における第2駆動装置99としては、可動子99Bに対してZ方向に作用する電磁力を作用させる、例えばボイスコイルモータが用いられている。この第2駆動装置99は、後述するように、第1駆動装置98の駆動に関する較正に用いられるものである。
これら第1駆動装置88、98、第2駆動装置99の駆動は、制御装置4に制御される。
次に、上述の構成を有する露光装置EXのうち、ステージ装置STの動作の一例について説明する。
基板ステージ2は、第1駆動系90の駆動により固定子90Aに沿ってX方向に移動し、第2駆動系73A、73Bの駆動による可動子75A、75Bの移動に伴って、固定子90Aを介してY方向に移動する。
基板ステージ2のX方向の移動時には、第1駆動装置98の駆動による(E型コア98Bへの通電量制御による)Z方向へ作用する磁力で浮上し(磁気浮上し)、基板ステージ2は固定子90Aに対して非接触状態が維持される。同様に、可動子75A、75Bを介した基板ステージ2のY方向の移動時には、第1駆動装置78、88の駆動による(E型コア78B、88Bへの通電量制御による)Z方向へ作用する磁力で浮上し、可動子75A、75Bは固定子74A、74Bに対して非接触状態が維持される。
ここで、第1駆動装置98は、可動子98Bが固定子98Aに対してバネ性を有しているため、基板ステージ2のX方向への移動時に可動子98BのZ方向の位置が、基板ステージ2のX方向の位置に応じて変動する可能性がある。すなわち、基板ステージ2のX方向への移動時に基板ステージ2のZ方向の位置が基板ステージ2のX方向の位置に応じて変動する可能性がある。
同様の理由により、第1駆動装置78、88は、可動子78B、88Bが固定子78A、88Aに対してそれぞれバネ性を有しているため、可動子75A、75BのY方向への移動時に可動子78B、88BのZ方向の位置が、可動子75A、75BのY方向の位置に応じて変動する可能性がある。すなわち、基板ステージ2のY方向への移動時に基板ステージ2のZ方向の位置が基板ステージ2のY方向の位置に応じて変動する可能性がある。
そのため、本実施形態では、可動子75A、75BのY方向への移動に伴う第1駆動装置78、88の駆動に関して第2駆動装置79を用いて較正する。同様に、基板ステージ2のX方向への移動に伴う第1駆動装置98の駆動に関して第2駆動装置99を用いて較正する。
具体的には、例えば基板ステージ2をX方向に駆動する際には、第1駆動装置98の駆動により、固定子90Aに対して可動子90B(基板ステージ2)を所定量の隙間をもって浮上させた状態とし、また第2駆動装置99における可動子99Bが固定子99Aに対して相対移動する力を計測しながら基板ステージ2を移動させる。
基板ステージ2の移動に伴い、バネ性により固定子98Aに対する可動子98BのZ方向の位置が変動すると、第2駆動装置99において固定子99Aに対する可動子99BのZ方向の位置も変動するため、制御装置4は計測装置として、第2駆動装置99における推力の変動に基づいて、基板ステージ2のX方向の位置に応じた可動子98BのZ方向の位置変動を計測することができる。そして、計測した可動子98BのZ方向の位置変動をキャンセルする補正値を基板ステージ2のX方向の位置に応じて求め記憶しておく。
同様に、例えば基板ステージ2をY方向に駆動する際には、第1駆動装置78、88の駆動により、固定子74Aに対して可動子75Aを所定量の隙間をもって浮上させるとともに、固定子74Bに対して可動子75Bを所定量の隙間をもって浮上させた状態とし、また第2駆動装置79における可動子79Bが固定子79Aに対して相対移動する力を計測しながら可動子75A、75Bを移動させる。
可動子75A、75Bの移動に伴い、バネ性により固定子78Aに対する可動子78BのZ方向の位置が変動すると、第2駆動装置79において固定子79Aに対する可動子79BのZ方向の位置も変動するため、制御装置4は計測装置として、第2駆動装置79における推力の変動に基づいて、基板ステージ2のY方向の位置に応じた可動子78BのZ方向の位置変動を計測することができる。そして、計測した可動子78BのZ方向の位置変動をキャンセルする補正値を基板ステージ2のY方向の位置に応じて求め記憶しておく。
このように、露光処理前に基板ステージ2のX方向、及びY方向への移動に伴う第1駆動装置98、78、88の補正量が求められたら、実際の露光処理時の基板ステージ2の移動の際に、制御装置4は基板ステージ2のX方向の位置及びY方向の位置、及び当該位置に対応する補正量を用いて、第1駆動装置98、78、88の駆動を調整する。
これにより、基板ステージ2は、Z方向の位置が変動することなく、所定の軌跡で移動することになる。なお、露光処理時には、第2駆動装置79、99の作動は停止させればよい。
次に、上述の構成を有する露光装置EXの動作の一例について説明する。
第1空間5は、第1調整装置8によって、真空状態(第1の圧力値)に調整される。また、第2空間15が、第2調整装置17によって、第1空間5の圧力とほぼ同じか、または第1空間5の圧力より高く、かつ大気圧よりも低い圧力(第2の圧力値)に調整される。あるいは、第2空間15が第1空間5よりも低い圧力に設定されるようにしてもよい。第1面11と第2面12とのギャップG1は、ギャップ調整機構35によって所定量に調整されており、第1面11と第2面12との間に形成されたガスシール機構10によって、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制されている。これにより、第1空間5の真空状態、環境が維持される。
マスクMがマスクステージ1に保持されるとともに、基板Pが基板ステージ2に保持された後、制御装置4は、基板Pの露光処理を開始する。マスクMを照明光で照明するために、制御装置4は、光源装置3の発光動作を開始する。
光源装置3の発光動作により光源装置3から射出されたEUV光は、照明光学系ILに入射する。照明光学系ILに入射したEUV光は、その照明光学系ILを進行した後、第1開口9に供給される。第1開口9に供給されたEUV光は、照明光として、第1開口9を介してマスクステージ1に保持されているマスクMに入射する。つまり、マスクステージ1に保持されているマスクMは、光源装置3より射出され、照明光学系ILを介した照明光(EUV光)で照明される。マスクMの反射面に照射され、その反射面で反射した照明光は、マスクMのパターンの像の情報を含む露光光ELとして第1空間5に配置されている投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射した露光光ELは、その投影光学系PLを進行した後、基板ステージ2に保持されている基板Pに照射される。
制御装置4は、マスクMのY軸方向への移動と同期して、第2駆動系73A、73Bの駆動により基板PをY軸方向に走査移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。そして、制御装置4は、第1駆動系90の駆動による基板PのX軸方向へのステップ移動と、上記第2駆動系73A、73Bの駆動による基板PのY軸方向への走査移動とを繰り返すことにより、基板PにマスクMのパターンを露光する。
以上、説明したように、本実施形態では、第1駆動装置78、88、98を用いて基板ステージ2を磁力により浮上させるため、重量が大きな基板ステージ2に対しても、真空環境下でエアベアリング等の気体軸受を用いた場合のような気体に起因する各種機器に与える悪影響を回避しつつ移動させることが可能である。また、本実施形態では、E型コアとI型コアとを有するEIコア型の第1駆動装置78、98の駆動時に生じる可能性があるバネ性による位置変動に対しても、予め第2駆動装置79、99を用いて較正しているため、基板ステージ2の駆動時のガイド精度を容易、且つ確実に確保することができる。
また、本実施形態では、第2駆動系73A、73Bで可動子に対する駆動方向を異ならせているため、例えば可動子75Bの+Z方向への突出量を可動子75Aの+Z方向への突出量よりも小さくすることができる。そのため、本実施形態では、例えばレーザ干渉計等の検知光を用いて基板ステージ2の位置を計測する場合に、可動子75Bに遮光されることなく基板ステージ2における最適な位置に検知光を投光することが可能になり、基板Pの位置検出精度を効果的に高めることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第2駆動装置79、99の推力変動に基づいて、可動子75A、90B(基板ステージ2)の位置変動を計測する構成としたが、これに加えて、例えば可動子75A、基板ステージ2に固定子74A、90Aに臨ませて静電容量センサ等の位置計測装置を設け、位置計測結果と併用する構成とすることで、位置計測精度をより高めることも可能である。
また、上記実施形態では、可動子75Aの位置変動の補正量を可動子75Bの位置変動の較正に用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば第2駆動系73Bについても第2駆動系73Aと同様に、第1駆動装置88の駆動に関する較正用にボイスコイルモータ等からなる第2駆動装置を設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、固定子74A、74B、90AのZ方向両側に第1駆動装置78、88、98をそれぞれ配置する構成としたが、これに限られず、第1駆動装置78、88、98が基板ステージ2等の重量を支持可能な十分な推力を発現できる場合には、−Z側のみ配置する構成としてもよい。
また、上記実施形態ではステージ装置STに本発明を適用した場合について説明したが、マスクステージ1にも適用することができ、更にはマスクステージ1とステージ装置STの両ステージに適用することも可能である。
また、露光装置以外でも本発明を使用することができる。例えば、真空環境下で用いられる各種計測機器や製造装置に対しても本発明は適用可能である。本発明の技術思想及び技術的範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
また、ステージ装置STにおいても、基板ステージ2に電力、エア等の用力を供給するための各種用力部材を支持・中継し、例えばY方向に関しては可動子75A、75Bに接続されて基板ステージ2と一体的に移動し、X方向に関しては、基板ステージ2と同期移動するチューブキャリア(配線用ステージ)が設けられる構成であっても本発明を適用可能である。
この場合、従来では基板ステージ2に搭載されていたセンサ類(照明むらセンサ等)をチューブキャリアに設ける構成としてもよい。
これにより、基板ステージ2の軽量化を図ることができ、基板ステージ2の駆動に伴う発熱を抑制することができる。
なお、上記各実施形態の基板(物体)としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、本実施形態においては、露光光ELがEUV光である場合を例にして説明したが、露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等を用いることもできる。その場合、第1空間5は必ずしも真空状態に調整される必要はなく、例えば第1空間5を第1のガスで満たすことができる。第1空間5を第1のガスで満たす場合、第1のガスが満たされた第1空間5の環境を維持するために、本実施形態のガスシール機構10を用いることができる。また、第2部材16で形成される第2空間15を第2のガスで満たすことができる。
また、本発明は、基板ステージ(ウエハステージ)が複数設けられるツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号及び6,590,634号)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441号)或いは米国特許6,208,407号に開示されている。更に、本発明を本願出願人が先に出願した特願2004−168481号のウエハステージに適用してもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図7は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図8は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハ等ヘ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等では、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハ等が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99/34255号、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453号、特開2000−29202号等に開示されている。
本発明の実施の形態を示す図であって、露光装置EXを示す概略構成図である。 ステージ装置STの外観斜視図である。 第2駆動系73AをXZ平面で断面した図である。 第2駆動系73AをYZ平面で断面した図である。 第2駆動系73BをXZ平面で断面した図である。 第1駆動系90をYZ平面で断面した図である。 本発明のマイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。 図7におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
符号の説明
EX…露光装置、 ST…ステージ装置、 2…基板ステージ(移動体)、 4…制御装置(計測装置)、 6…チャンバ装置(収容体)、 74A…固定子、 75A…可動子、 78、98…第1駆動装置、 78A、88A…I型コア、 78B、88B…E型コア、 79、99…第2駆動装置

Claims (9)

  1. 移動体を支持して第1方向に移動する可動子と、前記可動子を前記第1方向に沿って駆動する固定子とを有するステージ装置であって、
    磁力により前記可動子に対して前記第1方向と交差する第2方向に作用する力を発生させて、前記可動子と前記固定子とを非接触状態とする第1駆動装置と、
    前記可動子と前記固定子との相対位置に応じて、前記可動子に対して前記第2方向に作用する電磁力を発生させ、前記可動子の前記第1方向への移動に伴う前記第1駆動装置の駆動に関する較正に用いられる第2駆動装置とを有するステージ装置。
  2. 前記可動子の前記第1方向への移動時に、前記第1駆動装置の駆動よる前記可動子と前記固定子との相対位置を前記第2駆動装置の推力に基づいて予め計測する計測装置と、
    前記計測装置の計測結果に基づいて、前記可動子の前記第1方向への移動時に、前記第1駆動装置の駆動を制御する制御装置とを有する請求項1記載のステージ装置。
  3. 前記固定子は前記可動子に対して、前記第1方向及び前記第2方向とそれぞれ交差する第3方向に作用する力を発生させる請求項1または2記載のステージ装置。
  4. 前記固定子及び前記可動子は、前記移動体を挟んだ両側にそれぞれ対で、且つ前記第3方向を異ならせて設けられる請求項3記載のステージ装置。
  5. 前記第1駆動装置は、前記可動子に設けられたE型コアと、前記固定子に前記可動子の移動範囲に亘って設けられたI型コアとを有する請求項1から4のいずれか一項に記載のステージ装置。
  6. 前記第2駆動装置は、リニアモータを有する請求項1から5のいずれか一項に記載のステージ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のステージ装置を備える露光装置。
  8. 前記ステージ装置を収容する空間を負圧状態に維持する収容体を有する請求項7記載の露光措置。
  9. 請求項7または8記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
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