JP5192939B2 - 超音波探傷による欠陥高さ推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を用いて被検査体内部に存在する面状欠陥を検出する超音波探傷による欠陥高さ推定方法に関し、特に面状欠陥の欠陥高さを精度良く推定するようにした超音波探傷による欠陥高さ推定方法に関する。
一般に、被検査体の内部欠陥を検出する非破壊検査法の一つとして、超音波探傷法が様々な産業分野で多く用いられている。超音波探傷による欠陥検出は、超音波が欠陥で反射する現象を利用して行われる。これは、超音波を送信・受信する超音波探触子を被検査体の表面に配置し、超音波探触子から超音波パルスを送信し、その反射エコーを超音波探触子で受信する。この受信した反射エコーを信号処理し、所定高さ以上の反射エコーの有無に基づいて被検査体内部の欠陥の有無を判定する。このとき、図15(a)に示されるように一つの探触子1A又は1Bで超音波の送受を行うものを一探触子法、(b)に示されるように送信と受信とを別々に二つの探触子1a、1bを用いて行う方法をニ探触子法(タンデム法)という。このような超音波パルス探傷法は、特に金属材料の溶接部の面状欠陥を検出する時に多く用いられ、これは日本工業規格の鋼溶接部の超音波探傷法(JIS Z3060−2002)などに記載されている。そして、超音波探傷により得られる反射エコーの反射源の位置、エコー高さ等に基づいて欠陥の位置、さらには欠陥長さ、欠陥高さが求められる。
欠陥長さの測定については、L線検出法、6dBダウン検出法(JIS Z3060)などの測定方法が規格化されている。一方、寿命診断に有効である板厚方向の欠陥高さの評価方法としては、端部エコー法、TOFD法を用いた方法などが挙げられる。端部エコー法は、図13(b)に示すように、超音波探触子1から面状欠陥7に対して斜めに超音波を入射させると、図13(a)に示すような反射エコーの波形が得られる。この反射エコーのピークを示す位置が欠陥の上端と下端を表す。超音波探触子から欠陥上端、下端までの夫々のビーム路程と、超音波探触子の屈折角とに基づいて欠陥高さが求められる。TOFD(Time of Flight Diffraction)法は、図14に示すように、送信用探触子1aと受信用探触子1bを一定距離を隔てて対向配置し、送信用探触子1aから被検査体中に超音波を送信すると、超音波の拡散により被検査体表面を直接伝搬してくる表面波、欠陥先端部を経由して伝搬してくる回折波又は散乱波、及び裏面で反射して伝搬してくる底面反射波が受信用探触子1bにて受信される。このうち、面状欠陥の先端部からの回折波又は散乱波を検出し、その伝搬時間と入射点間距離とに基づいて幾何学的に欠陥高さを測定するようになっている。また、反射エコー法では、反射エコーの感度校正が行われる。感度校正は、予め超音波パルスの伝搬速度と反射源の大きさが分かっている試験体で超音波探傷を行い、基準となる擬似欠陥から所定レベルの反射エコーを検出するための校正である。
ここで、従来の超音波探傷による面状欠陥の検出方法の具体的一例を図12に示す。まず、被検査体の面状欠陥の位置、進展方向性を想定し(S51)、超音波探傷法(UT)によるプローブの探傷屈折角を選定する(S52)。実際に被検査体を検査する前に、校正用試験体を用いて感度校正を行う。校正用試験体には、予め横穴等の擬似欠陥が設けられており、この反射エコーに基づいて感度校正が行われ、欠陥検出レベルが設定される(S54)。そして、超音波探触子による探傷を行い(S55)、得られた反射エコーに基づき欠陥エコーを検出する(S56)。この欠陥エコーから上記した手法により欠陥長さLを求めるとともに、最大エコー高さAを求める。欠陥高さHは、図16に示すように、予め設定された検出レベルに基づいた反射エコーを欠陥エコーとして認識し、エコー高さと欠陥高さの相関線図に基づいて最大エコー高さAから算出する(S57)。エコー高さと欠陥高さの相関線図は、図11に示されるように、所定の超音波における欠陥高さとエコー高さの相関からなり、夫々板厚に依存した形態となっている。図11(a)は2MHzの超音波を用いた場合、(b)は5MHzの超音波を用いた場合を示している。
上述したように、端部エコー法やTOFD法では、面状欠陥の欠陥高さを評価するために検出するエコーは欠陥端部からの回折波であり、非常に微弱である。そのため、他のノイズと識別しながら正確に回折波を求めるにはかなりの経験と技量が必要とされる。特に、SUSなどの高ノイズ材料でのノイズ識別や、微小欠陥でのエコー識別は困難であった。
そこで、例えば特許文献1(特開2007−71755号公報)には、溶接部の材料、開先条件をもとに探傷条件を設定し、超音波探傷により得られた波形データをもとに信号処理を行い、この信号処理で得られた特性値を求め、この信号処理結果を、予めこの信号処理と同一の信号に基づいて求められた欠陥検出結果と材料ノイズ信号とに区分した情報と比較して、検出信号が欠陥検出信号か材料ノイズ信号かを識別し、該識別された欠陥検出信号に基づいて欠陥位置、深さを評価する方法が開示されている。
特開2007−71755号公報
しかしながら、特許文献1等に代表される従来の超音波探傷法では、被検査体内部に存在する欠陥が、ある程度の面積を有する面状欠陥である場合には、欠陥高さの推定結果に誤差が大きいという問題があった。これは、エコー高さを推定する際に、エコー高さと欠陥高さの相関線図に基づいて算出していたが、本来、面状欠陥からエコーが反射された場合には、そのエコー高さは欠陥高さではなく面状欠陥の反射面積に依存するため、エコー高さのみによる欠陥高さの推定には誤差が大きく、精度良く欠陥高さを評価することは困難であった。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、被検査体内部に存在する面状欠陥の欠陥高さを精度良く推定することを可能とした超音波探傷による欠陥高さ推定方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、被検査体表面に配置された超音波探触子から被検査体内部の面状欠陥が存在する可能性ある部分に超音波を送信し、反射源から反射される反射波波形に基づいて前記被検査体内部に存在する面状欠陥の欠陥高さを推定する超音波探傷による欠陥高さ推定方法において、
予め反射面積が求められている(該反射面積が既知な)反射面を有する反射源が内部に設けられた校正用試験体を用いて超音波探傷を行って感度校正レベルを設定しておき、
前記超音波探触子から前記被検査体に超音波を送信して面状欠陥の欠陥エコーを検出した後、
前記検出した欠陥エコーに基づき、面状欠陥の欠陥長さ(L)と、欠陥検出位置のビーム路程(PL)を求め、
さらに、前記超音波探触子の構成から予め求めておいたビーム指向角(φ)と、ビーム路程(PL)とから欠陥検出位置でのビーム径(B)を求め、
前記校正用試験体の反射面積と、前記設定された感度校正レベルと、前記面状欠陥の検出位置における超音波ビーム径とを係数にもつ算出式を用いて、前記欠陥エコーから面状欠陥の欠陥高さを推定することを特徴とする。
本発明によれば、面状欠陥の欠陥高さの推定において、欠陥エコー高さの情報に加えて、校正用試験体の予め求められている反射面積と、感度校正レベルと、超音波探触子の構成(仕様)から予め求めておいたビーム指向角(φ)と、ビーム路程(PL)とから欠陥検出位置でのビーム径(B)を用いることで、反射面積に依存する面状欠陥の欠陥高さを高精度に推定可能となる。
また、端部エコー法やTOFD法などの他の欠陥高さ測定法に比べて、微小き裂での欠陥高さの評価に有効であるとともに、微弱な回折波を検出する必要がないため高ノイズ材料での欠陥高さの評価に有効である。従って、特殊な検査員技量が必要なく、エコー高さの情報から寿命評価に重要とされる欠陥高さを精度よく推定できるため、検査の信頼性が向上する。
また、前記算出式において、前記欠陥エコーから求めた欠陥長さが前記超音波ビーム径(B)より短い時、前記超音波ビーム径として前記欠陥長さを用いることを特徴とする。
このように、面状欠陥の欠陥長さが超音波ビーム径よりも短い時には、超音波ビーム径として前記欠陥長さを用いることにより、より高精度に欠陥高さを推定することが可能となる。尚、面状欠陥の欠陥長さが超音波ビーム径(B)以上である時は、超音波ビーム径(B)を用いるものとする。
さらに、前記校正用試験体に設けられた反射源は、平底穴若しくはスリットであることを特徴とする。
このように、校正用試験体に設けられた反射源として平底穴若しくはスリットを用いることにより、少なくとも一部に面を有した反射源を、校正用試験体に対して簡単に形成することが可能である。
さらにまた、前記超音波ビーム径(B)は、前記超音波探触子の径と前記超音波の周波数と前記被検査体の音速から得られる超音波ビーム指向角と、前記欠陥エコーから求められた欠陥検出位置における超音波ビーム路程と、から算出されることを特徴とする。
これにより、超音波ビーム径を正確に求めることができ、欠陥高さの推定精度をより一層向上させることができる。
以上記載のごとく本発明によれば、面状欠陥の欠陥高さの推定において、欠陥エコー高さの情報に加えて、校正用試験体の反射面積と、感度校正レベルと、超音波探触子の構成(仕様)から求められる超音波ビーム径(B)を用いることで、反射面積に依存する面状欠陥の欠陥高さを高精度に推定可能となる。また、特殊な検査員技量が必要なく、エコー高さの情報から寿命評価に重要とされる欠陥高さを精度よく推定できるため、検査の信頼性が向上する。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本実施形態は、超音波探傷により被検査体内部に存在する面状欠陥を検出し、その欠陥高さを推定する方法を示す。被検査体としては、内部に面状欠陥が存在する可能性を有し、且つその面状欠陥の位置、進展方向性がある程度想定可能な部品、構造体、組立体に広く用いられ、例えば蒸気タービンの翼植込み部やテノン部、溶接部等が挙げられる。本実施形態に用いられる超音波探傷法は超音波パルス探傷法であり、一探触子法、ニ探触子法(タンデム法)、探触子をアレイ状に並べて複数配置したタンデムアレイ法の何れであってもよく、被検査体に応じて適宜選択する。また、同様に斜角探傷、垂直探傷の何れかは被検査体の形状、面状欠陥の位置や進展方向性等に基づき適宜選択する。
図1を参照して、本発明の実施形態に係る欠陥高さ推定方法の処理手順を、その具体的構成とともに説明する。
まず、被検査体内部の面状欠陥を、被検査体の応力を含む設計条件や過去のき裂発生事例により想定する(S1)。被検査体が溶接部の場合は、溶接条件から想定する。そして、この想定した面状欠陥の位置、進展方向性に応じた超音波探触子(プローブ)の探傷屈折角を選定する(S2)。
図2及び図3に、本実施形態で用いられる超音波探傷法の一例を示す。図2は被検査体がタービンであり、(A)は翼植込み溝に発生するき裂(面状欠陥)を検出する場合を示す。タービンのディスク部51に設けられた翼植込み溝511の形状と応力からき裂7の位置と進展方向性を想定し、想定された面状欠陥7の面に対して略直角方向に超音波が入射するように超音波探触子1の探傷屈折角を選定する。ここでは斜角探傷を用いている。超音波探触子1は、被検査体表面に当接配置するため、必要に応じて所定角度を有する台座3を被検査体51と超音波探触子1の間に介在させる。図2(B)は、ブレード52のシュラウド521、522が嵌合されるテノン部に発生したき裂7を検出する場合を示す。この場合、想定されるき裂7に対してテノン部より略直角に超音波が入射するように超音波探触子1を設置する。ここでは垂直探傷を用いている。
図3は溶接部の探傷例を示し、被検査体5の溶接部6にて、溶接条件から面状欠陥7の位置及び進展方向性を推定し、超音波探触子1の探傷屈折角を設定して斜角探傷している。図3(A)は、超音波探触子1から送信した超音波を欠陥に直接当てる直接波を用いる場合と、被検査体5の底面で反射した超音波を欠陥に当てる反射波を用いる場合であり、(B)は被検査体1の表面に沿って直進するクリーピング波、又は被検査体1の底面で反射する際に生じるクリーピング波を用いる場合であり、(C)は超音波が反射してモード変換したモード変換波を用いる場合であり、これらは、想定される面状欠陥7の肉厚方向の位置等によって適宜選択される。
次いで、超音波探傷の感度校正を行う(S3)。感度校正は、予め擬似欠陥となる反射源を形成した校正用試験体に対して超音波探触子により超音波を送信して校正エコー高さを検出し、該校正エコー高さと反射源の反射面積に基づき感度校正レベルを設定する。
擬似欠陥は、少なくとも一部に面を有する反射源とし、例えば平底穴やEDM(放電加工)スリットが挙げられる。
図4(A)に、上記図2(A)に示した翼植込み溝(試験体)51にスリット8を形成した図を示し、図4(B)に、上記図2(B)に示したテノン部(試験体)52にスリット8を形成した図を示す。このとき、スリット8は前記想定される面状欠陥と同位置に形成する。図5に、図3に示した溶接部6に平底穴9、9を形成した図を示す。これも想定される面状欠陥と同位置に形成する。
図6(a)に示すようにEDMスリット8を用いる場合、予めEDMスリット8の反射面積を求めておく。EDMスリットの反射面の辺をa、bとすると、反射面積(スリット寸法)はa×bとなる。図6(b)に示すように平底穴9を用いる場合、予め平底穴9の外径φdから反射面積を求めておく。これらの反射面積と校正エコーに基づいて感度校正レベルAcを設定しておく。
そして、予め欠陥検出レベルを設定しておき(S4)、被検査体1により超音波探傷を行って(S5)、欠陥を表すエコーを検出する(S6)。
前記検出した欠陥エコーに基づき、面状欠陥7の欠陥長さLと、欠陥検出位置のビーム路程PLを求める。
欠陥長さLは、周知の方法で行うことができるが、例えばJIS Z3060に規定される超音波探傷法により求められる。これは、超音波探傷により図7に示す波形グラフにおいて、エコー高さがL線を越える超音波探触子1の移動距離l、lを欠陥長さLとする。
さらに、超音波探触子1の構成から予め求めておいたビーム指向角φと、ビーム路程PLとから欠陥検出位置でのビーム径Bを求める。
前記ビーム指向角φは、超音波探触子1のプローブ径Dと、プローブ周波数fと、材料音速Cと、波長λから以下の式(1)、(2)により求められる。式(1)はゼロふく射角φを導出する式、式(2)は−6dB実行指向角φ0.5を導出する式である。
Figure 0005192939
図8に示すように、ビーム径Bは、被検査体5の表面に設置された超音波探触子1から面状欠陥7までのビーム路程PLと、上記して求めた−6dB実行指向角φ0.5とから以下の式により求められる。
B=2×PL×tanφ0.5
このようにして求めた感度校正レベルAcと、最大エコー高さAと、欠陥長さLと、ビーム径Bとから欠陥高さHを算出する(S7)。
このとき、欠陥長さLとビーム径Bとを比較し、図9に示すように、欠陥長さLがビーム径B以上(欠陥長さL≧ビーム径B)の場合は、下記式(3)、(4)により欠陥高さHを算出する。尚、図9(a)は校正用試験体の平底穴9と超音波ビーム領域2を示し、(b)は面状欠陥7と超音波ビーム領域2を示している。
Figure 0005192939
一方、図10に示すように、欠陥長さLがビーム径Bより短い(欠陥長さL<ビーム径B)場合は、上記式(3)、(4)においてビーム径Bを欠陥長さLに置き換えた下記式(5)、(6)により欠陥高さHを算出する。尚、図10(a)は校正用試験体の平底穴9と超音波ビーム領域2を示し、(b)は面状欠陥7と超音波ビーム領域2を示している。
Figure 0005192939
これらの式において、πd/4は校正用試験体の平底穴の反射面積であり、EDMスリットを用いる場合には、a(高さ)×b(幅)となる(図6(a)参照)。
このように、上記した式(4)、(6)に示されるように、面状欠陥の欠陥高さHは、校正用試験体の反射面積と、感度校正レベルAcと、面状欠陥の検出位置における超音波ビーム径Bとを係数にもつ算出式を用いて、前記欠陥エコーから面状欠陥の欠陥高さを算出することができる。
本実施形態によれば、面状欠陥の欠陥高さの推定において、欠陥エコー高さの情報に加えて、校正用試験体の反射面積と、感度校正レベルと、超音波探触子の構成(仕様)から求められる超音波ビーム径を用いることで、反射面積に依存する面状欠陥の欠陥高さを高精度に推定可能となる。
また、端部エコー法やTOFD法などの他の欠陥高さ測定法に比べて、微小き裂での欠陥高さの評価に有効であるとともに、微弱な回折波を検出する必要がないため高ノイズ材料での欠陥高さの評価に有効である。従って、特殊な検査員技量が必要なく、エコー高さの情報から寿命評価に重要とされる欠陥高さを精度よく推定できるため、検査の信頼性が向上する。
本発明の実施形態に係る欠陥高さ推定方法の処理手順を示すフロー図である。 タービン翼の超音波探傷法を説明する図で、(A)は斜角探傷を用いた場合の側面図、(B)は垂直探傷を用いた場合の側面図である。 溶接部の超音波探傷法を説明する図で、(A)は直射波・1回反射波を用いる場合、(B)はクリーピング波を用いる場合、(C)はモード変換波を用いる場合を示す図である。 タービン翼の感度校正を説明する図で、(A)は斜角探傷を用いた場合の側面図、(B)は垂直探傷を用いた場合の側面図である。 溶接部の感度校正を説明する図である。 校正用試験体を示す斜視図で、(a)は擬似欠陥としてスリットを有する図、(b)は平底穴を有する図である。 反射エコーの波形グラフを示す図である。 超音波のビーム径を説明する図である。 超音波のビーム径と欠陥長さを比較した図で、欠陥長さがビーム径よりも長い場合を示す。 超音波のビーム径と欠陥長さを比較した図で、欠陥長さがビーム径よりも短い場合を示す。 エコー高さと欠陥高さの相関線図で、(a)は超音波が2MHzの場合、(b)は5MHzの場合を示す。 従来の欠陥高さ推定方法の処理手順を示すフロー図である。 端部エコー法を説明する図で、(a)は反射エコー波形図、(b)は構成図である。 TOFD法を説明する構成図である。 一般的な超音波パルス探傷法の構成図で、(a)は一探触子法を示す図、(b)はニ探触子法を示す図である。 反射エコーによる欠陥検出を説明する図である。
符号の説明
1 超音波探触子(プローブ)
2 超音波ビーム領域
3 台座
5 被検査体
6 溶接部
7 面状欠陥
8 スリット
9 平底穴

Claims (4)

  1. 被検査体表面に配置された超音波探触子から被検査体内部の面状欠陥が存在する可能性ある部分に超音波を送信し、反射源から反射される反射波波形に基づいて前記被検査体内部に存在する面状欠陥の欠陥高さを推定する超音波探傷による欠陥高さ推定方法において、
    予め反射面積が求められている反射面を有する反射源が内部に設けられた校正用試験体を用いて超音波探傷を行って感度校正レベルを設定しておき、
    前記超音波探触子から前記被検査体に超音波を送信して面状欠陥の欠陥エコーを検出した後、
    前記検出した欠陥エコーに基づき、面状欠陥の欠陥長さ(L)と、欠陥検出位置のビーム路程(PL)を求め、
    さらに、前記超音波探触子の構成から予め求めておいたビーム指向角(φ)と、前記ビーム路程(PL)とから欠陥検出位置におけるビーム径(B)を求め、
    前記校正用試験体の反射面積と、前記設定された感度校正レベルと、前記面状欠陥の検出位置における超音波ビーム径(B)とを係数にもつ算出式を用いて、前記欠陥エコーから面状欠陥の欠陥高さを推定することを特徴とする超音波探傷による欠陥高さ推定方法。
  2. 前記算出式において、前記欠陥エコーから求めた欠陥長さが前記超音波ビーム径(B)より短い時、前記超音波ビーム径として前記欠陥長さを用いることを特徴とする請求項1記載の超音波探傷による欠陥高さ推定方法。
  3. 前記校正用試験体に設けられた反射源は、平底穴若しくはスリットであることを特徴とする請求項1記載の超音波探傷による欠陥高さ推定方法。
  4. 前記超音波ビーム径(B)は、前記超音波探触子の径と前記超音波の周波数と前記被検査体の音速から得られる超音波ビーム指向角と、前記欠陥エコーから求められた欠陥検出位置における超音波ビーム路程と、から算出されることを特徴とする請求項1記載の超音波探傷による欠陥高さ推定方法。
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