JP5123441B1 - アンカーユニット、基礎及び土台の構築工法、及び水平化工法 - Google Patents

アンカーユニット、基礎及び土台の構築工法、及び水平化工法 Download PDF

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Abstract

【課題】建物の基礎の強度を低下させることなく水平化工事を容易に施工可能とする。
【解決手段】建物の基礎構造に組み込まれるアンカーユニット10は、少なくとも上端が開口されており、上端部の内周に沿って形成された雌ねじ部23を有するアンカーパイプ20と、下端部の外周に沿って形成されて雌ねじ部23と噛合する雄ねじ部31、及び内周に沿って形成された雌ねじ部33を有しており、雌ねじ部23と雄ねじ部31との噛合によってアンカーパイプ20の上端部に締結された環状の締結ナット30と、外周に沿って形成されて雌ねじ部33と噛合する雄ねじ部41を有しており、雌ねじ部33と雄ねじ部41とが噛合されて下端部がアンカーパイプ20の内部空間に挿入されたアンカーボルト40と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物の基礎に用いられるアンカーユニット、それを利用した基礎及び土台の構築工法、及び水平化工法に関する。
建物の基礎及び土台を構築する工事は、一般的に以下の手順で施工される。まず、支持地盤が軟弱地盤である場合、建物の不同沈下を防止するため、地盤改良が行われる。たとえば、地盤改良のために、地盤にスラリーなどの固化剤が混入される。続けて、改良された支持地盤上に基礎コンクリートが打設され、基礎コンクリート上に建物の土台が設置される。このとき、基礎コンクリートと建物の土台とが、アンカーボルトによって接続される。
このような工事に使用されるアンカーボルトとして、たとえば特許文献1には、螺子を締めるとスリーブが上向きに拡開して、コンクリートの床または壁面に座屈して食い込むことで、支持強度を向上させるものが開示されている。また、特許文献2には、軸線に沿って外周面から突出する補強リブによって、ナット締め付け時の回転を防止するものが開示されている。
しかしながら、地盤改良を行った場合にも、建物の不同沈下が発生する可能性が残る。不同沈下によって建物が傾いた場合、基礎コンクリートから建物の土台を持ち上げることで、建物の土台を水平状態に復帰させる水平化工事が行われる。
水平化工事では、基礎コンクリートから建物の土台を持ち上げる際に、アンカーボルトを切断する必要がある。以下、従来の水平化工事の手順について詳細に説明される。まず、アンカーボルトが埋没された周辺の基礎コンクリートを破壊する。これにより、むき出しとなったアンカーボルトや鉄筋を切断する。続けて、ジャッキなどを用いて、基礎コンクリートに対して建物の土台を持ち上げる。この際、基礎コンクリートと建物の土台との間にできた隙間に支えを挿入して、建物の土台を支持させる。切断されたアンカーボルトや鉄筋に鋼材などを添えて溶接することで、それらを結合する。最後に、基礎コンクリートが破壊された部分に再びコンクリートを打設する。
特開2008−101449号公報 特開2011−001997号公報
上述された水平化工法には、以下のような問題点がある。まず、破壊された基礎コンクリート、及び切断されたアンカーボルトや鉄筋は、元の強度に復帰しない。このため、上述された水平化工法は、基礎の強度を低下させる。また、アンカーボルトや鉄筋を切断する際にガスカッターや高速カッターが用いられるが、これらは、周囲の環境に配慮して使用されなければ火災の危険を伴う。溶接作業についても同様である。さらに、溶接作業は有資格者でなければ行うことができないため、工事を施工可能な者が限られる。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、建物の基礎の強度を低下させることなく水平化工事を容易に施工可能とすることにある。
(1) 本発明に係るアンカーユニットは、少なくとも上端が開口されており、上端部の内周に沿って形成された第1のねじ部を有するアンカーパイプと、下端部の外周に沿って形成されて上記第1のねじ部と噛合する第2のねじ部、及び内周に沿って形成された第3のねじ部を有しており、上記第1のねじ部と上記第2のねじ部との噛合によって上記アンカーパイプの上端部に締結された環状の締結部材と、外周に沿って形成されて上記第3のねじ部と噛合する第4のねじ部を有しており、上記第3のねじ部と上記第4のねじ部とが噛合されて下端部が上記アンカーパイプの内部空間に挿入されたアンカーボルトと、を備えている。
本構成によると、アンカーパイプに対する締結部材の締結を解除することで、アンカーパイプに対してアンカーボルトが長手方向に移動自在となる。したがって、水平化後の基礎コンクリートと建物の土台との間隔に基づいて、アンカーボルトの全長を容易に変更することができる。すなわち、水平化作業においてアンカーボルトを切断する必要がない。また、ねじの噛合によって各部材が連結されているため、十分な引っ張り強度を確保することができる。
(2) 上記第1のねじ部、上記第2のねじ部、上記第3のねじ部、及び上記第4のねじ部が有するねじ山の間隔が互いに等しくてもよい。
本構成によると、アンカーパイプとアンカーボルトとを相対的に回転させることなく、両者に対して締結部材のみを回転させることができる。つまり、アンカーユニットの全長を維持した状態で、アンカーパイプに対する締結部材の締結及び締結の解除が容易に行われる。
(3) 上記アンカーボルトの上端面に凹溝を有していてもよい。
本構成によると、たとえば、建物の土台に取り付けられた金具などの突起をアンカーボルトの凹溝に挿入することで、建物の土台に対するアンカーボルトの回転を防止できる。これにより、アンカーボルトに対して締結部材を回転させるときに、両者が一体に回転してしまうことを防止できる。
(4) 上記アンカーパイプは、下端に、平面視が長方形であって当該下端から側方へ突出する形状の平板が設けられたものであってもよい。
平板によって基礎コンクリートに対するアンカーパイプの支持強度が向上される。
(5) 上記締結部材の上端部は、上記アンカーパイプの上端より上方に位置し、且つ外周が多角形状であってもよい。
本構成によると、スパナなどの工具を用いてアンカーパイプに対する締結部材の締結又は締結の解除が容易に行われる。
(6) 本発明は、上記アンカーユニットによって、建物の基礎及び土台を構築する工法と捉えることもできる。本発明に係る基礎及び土台の構築工法は、上記アンカーボルトの長手方向を鉛直方向として支持された上記アンカーユニットの周囲に基礎コンクリートを打設し、上記アンカーパイプを上記基礎コンクリートに埋没させる基礎コンクリート打設工程と、固化された上記基礎コンクリート上に建物の土台を設置し、上記基礎コンクリートから突出された上記アンカーボルトが上記建物の土台を貫通した状態で、上記アンカーボルトと上記建物の土台とを締結する土台設置工程と、を含む。
本発明に係るアンカーユニットは、たとえば上記のような工法で、建物の基礎及び土台に組み込まれる。
(7) 上記土台設置工程において、上記基礎コンクリートと上記土台との間に、上記締結部材の上端部を露出させるパッキンが介設されてもよい。
パッキンによって基礎コンクリートと土台との間に間隙が形成されるため、締結部材を回転させることが容易となる。
(8) 上記基礎コンクリート打設工程において、上記締結部材が回転可能な空間を有する凹陥部が上記基礎コンクリートの上面に形成されてもよい。
本構成では、基礎コンクリートによって締結部材の回転が阻害されることが防止される。
(9) 本発明に係る基礎及び土台の構築工法は、突起を有した第1の金具を上記アンカーボルト及び上記建物の土台に取り付ける金具取付工程をさらに含んでいてもよい。上記第1の金具は、上記突起が上記アンカーボルトの上端に形成された溝に挿入された状態で、上記建物の土台に固定される。
このような金具によって、建物の土台に対するアンカーボルトの回転が係止されるため、アンカーボルトに対して締結部材を回転させるときに、両者が一体に回転してしまうことが防止される。
(10) 上記基礎コンクリート打設工程において、上記アンカーユニットは、上記基礎コンクリートの骨組みに引っかけられるフックと、上記アンカーパイプが挿通される孔とを有した第2の金具を介して、上記骨組みに取り付けられてもよい。
本構成によると、流し込まれたコンクリートによってアンカーボルトが傾いたり、倒れてしまうことが防止される。また、このような金具によって、アンカーボルトを骨組みに取り付けることが容易に行われる。
(11) 本発明はまた、上記基礎及び土台の構築工法によって構築された、建物の基礎及び土台と捉えることもできる。
(12) 本発明はまた、上記建物の基礎に適用される水平化工法と捉えることもできる。本発明に係る水平化工法は、上記アンカーパイプに対する上記締結部材の締結を解除する締結解除工程と、上記締結部材の締結が解除された状態において、ジャッキによって上記建物の土台を上記基礎コンクリートから持ち上げて、上記アンカーボルトを上記アンカーパイプに対してスライドさせる持ち上げ工程と、ジャッキによって上記建物の土台を持ち上げた状態において、上記締結部材を上記アンカーパイプの上端部に締結させる再締結工程と、を含む。
このような水平化工法は、短時間で容易に施工される。また、アンカーボルトを切断する必要がないため、水平化工事ののちも建物の基礎の強度が低下することがない。
本発明によると、建物の基礎の強度を低下させることなく水平化工事を容易に施工可能となる。
図1は、本発明の実機形態に係るアンカーユニット10の斜視図である。 図2は、アンカーユニット10の分解斜視図である。 図3は、アンカーユニット10の長手方向に沿った断面図である。 図4(A)は、基礎コンクリート50の打設前に、骨組み52にアンカーユニット10が取り付けられた状態を示す斜視図である。図4(B)は、図4(A)の状態を型枠93と共に示す断面図である。 図5は、金具55に対するアンカーユニット10の取り付けの詳細を示す斜視図である。(A)は取り付けられる直前の状態、(B)は取り付けられた後の状態を示している。 図6は、基礎コンクリート50が打設された直後のアンカーユニット10の周辺を示す断面図である。 図7(A)は、基礎コンクリート50及び土台51がアンカーユニット10によって接続された状態を示す断面図である。図7(B)は、金具64を示す斜視図である。 図8は、水平化工事におけるアンカーユニット10の周辺を示す断面図である。(A)は、Oリング58が取り外されて締結ナット30の締結が解除された状態を示している。(B)は、(A)ののち、ジャッキによって土台51が持ち上げられた状態を示している。(C)は、(B)ののち、締結ナット30がアンカーパイプ20の上端に締結された状態を示している。(D)は、(C)ののち、角柱部32がキャップ69によって被覆された状態を示している。 図9は、ジャッキ機構94によって土台51をジャッキアップの様子を示す図である。 図10は、土台51の水平化が完了した後、間隙61にモルタルが流し込まれる直前の状態を示す断面図である。 図11(A)は、実施形態の変形例において、基礎コンクリート50及び芯80がアンカーユニット10によって接続された状態を示す断面図である。図11(B)は、金具83を示す斜視図である。
[アンカーユニット10の概要]
図1〜図3に示されるアンカーユニット10は、筒状のアンカーパイプ20に棒状のアンカーボルト40が挿入された状態で、アンカーパイプ20とアンカーボルト40とが締結ナット30によって連結されたものである。アンカーボルト40は、アンカーパイプ20に対して長手方向の任意の位置に位置決めされうる。これにより、アンカーユニット10が長手方向に伸縮自在とされている。
アンカーユニット10は、地盤に打設された基礎コンクリート50(図7(A))と建物の土台51(図7(A))とを接続するために用いられる。建物の不同沈下が発生した場合、土台51を基礎コンクリート50から持ち上げて水平状態に復帰させる水平化工事が施工される。水平化工事によって、土台51と基礎コンクリート50との間隔は大きくなる。本実施形態に係るアンカーユニット10は、長手方向に伸縮することで、土台51と基礎コンクリート50との間隔の変化に容易に対応可能である。以下、アンカーユニット10を構成する各部材がより詳細に説明される。
[アンカーパイプ20]
図1〜図3に示されるアンカーパイプ20は、鉄鋼などの金属材料から製造されており、概ね円筒状の外観を呈している。アンカーパイプ20の下端は、平面視で長方形状の閉塞板21(本発明の平板の一例。)によって閉塞されている。閉塞板21もまた、鉄鋼などの金属材料から製造されている。閉塞板21は、溶接などの方法でアンカーパイプ20の下端に取り付けられている。また、アンカーパイプ20の上端部には、部分的に外径及び内径が大きくされた拡径部22が形成されている。図2,図3に示されるように、拡径部22の上端は開口され、アンカーパイプ20の内部空間と外部とを連通している。拡径部22の内周に沿ってねじ山が切られており、雌ねじ部23(本発明の第1のねじ部の一例。)が形成されている。雌ねじ部23は、後述の締結ナット30をアンカーパイプ20の上端に締結するためのものである。なお、図には表現されていないが、雌ねじ部23は、緩やかなテーパー状とされている。つまり、拡径部22は、下側に向かうほど、内径が少しずつ小さくされている。
アンカーパイプ20の各寸法は、建物の基礎構造に組み込まれた際に必要とされる剛性、及びアンカーパイプ20が基礎コンクリート50に埋没される深さなどに基づいて、当業者によって適宜決定される。一例として、アンカーパイプ20の外径は20〜30mm程度であり、内径は15mm〜20mm程度である。また、アンカーパイプ20の全長は200〜400mm程度である。
アンカーパイプ20は、外径及び内径の異なる2種類の筒体から製造されうる。すなわち、アンカーパイプ20は、拡径部22に対応する筒体と、それ以外の部分に対応する筒体とが、長手方向に継合されて溶接されたものであってもよい。
[締結ナット30]
図1〜図3に示される締結ナット30は、アンカーパイプ20とアンカーボルト40とを連結するものである。図2,図3に示されるように、締結ナット30の下端側は円柱形状とされている。円柱の外周に沿って、ねじ山が切られており、アンカーパイプ20の雌ねじ部23と噛合する雄ねじ部31(本発明の第2のねじ部の一例。)が形成されている。これにより、締結ナット30は、アンカーパイプ20の上端に締結される。なお、図には表現されていないが、雄ねじ部31は、雌ねじ部23と対応するテーパー状とされている。雄ねじ部31の上側には、概ね六角柱の形状である角柱部32が形成されている。角柱部32の最大径は雄ねじ部31の外径より大きい。角柱部32は、締結ナット30をアンカーパイプ20に締結する際に、スパナなどの工具によってトルクが与えられる部位である。図1,図3に示されるように、締結ナット30がアンカーパイプ20に締結された状態において、角柱部32は、アンカーパイプ20の上端よりも上方に位置している。
図2,図3に示されるように、締結ナット30は、長手方向に沿ってアンカーボルト40が挿入される内部空間を有している。すなわち、締結ナット30は概ね環状である。角柱部32の内周に沿ってねじ山が切られており、雌ねじ部33(本発明の第3のねじ部の一例。)が形成されている。
[アンカーボルト40]
図1〜図3に示されるアンカーボルト40は、アンカーパイプ20と同様に鉄鋼などの金属材料から製造されている。アンカーボルト40は、丸棒状の外観を呈している。アンカーボルト40の外周面に沿ってねじ山が切られており、締結ナット30の雌ねじ部33と噛合する雄ねじ部41(本発明の第4のねじ部の一例。)が形成されている。雄ねじ部41は、アンカーボルト40の全長に亘って形成されている。
図3に示されるように、アンカーボルト40は、雄ねじ部41が締結ナット30の雌ねじ部33と噛合した状態で、締結ナット30及びアンカーパイプ20に挿入されている。すなわち、アンカーボルト40は、締結ナット30を介してアンカーパイプ20に固定されている。アンカーボルト40の下端は、アンカーパイプ20の内部空間に位置している。図1,図3に示されるように、アンカーボルト40の上端は、締結ナット30から上方へ突出され、外部に露出されている。雄ねじ部41は、アンカーボルト40の全長に亘って形成されているため、雄ねじ部41と締結ナット30の雌ねじ部33とが噛合する位置に応じて、アンカーボルト40は、アンカーパイプ20に対して長手方向の異なる位置に位置決めされる。これにより、アンカーユニット10は、長手方向に伸縮することができる。
アンカーボルト40の各寸法は、アンカーパイプ20に対応するように決定されている。アンカーボルト40の外径はアンカーパイプ20の内径よりも小さく、一例として、12mm〜17mm程度である。これにより、アンカーボルト40がアンカーパイプ20の内部空間を長手方向に移動自在とされている。アンカーボルト40の全長は、アンカーパイプ20の全長よりも長く、一例として、300mm〜500mm程度である。これにより、アンカーボルト40の上端は、常に締結ナット30よりも上方に位置することになる。
アンカーボルト40の上端面に、凹溝42が形成されている。凹溝42は、アンカーボルト40を土台51(図7(A))に対して回転不可能な状態で固定するために使用される。詳細については後述される。
[基礎コンクリート50及び土台51の構築]
以下、上述されたアンカーユニット10を用いて地盤に基礎コンクリート50及び土台51を構築する工法が説明される。アンカーユニット10は、以下に説明される工法によって、建物の基礎構造に組み込まれる。
まず、前準備として、アンカーユニット10に、樹脂又は金属製のOリング58(図4〜図6)が取り付けられる。そのために、作業者は、アンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結を解除し、アンカーボルト40をアンカーパイプ20から抜きだす。作業者は、Oリング58にアンカーボルト40を挿通させ、Oリング58越しに、アンカーパイプ20に締結ナット30を締結する。その結果、Oリング58は、締結ナット30の外周を囲繞しつつ、アンカーパイプ20の上端面と締結ナット30の角柱部32との間に挟み込まれる(図6の状態)。なお、Oリング58は、基礎コンクリート50に凹陥部59(図7(A))を形成し、基礎コンクリート50が角柱部32の周囲を覆うことを防止するものである。
図4に示されるように、適切な支持強度を有した地盤48(図4(B))上に、骨組み52が構築される。骨組み52は、鉄鋼などの金属材料で製造された縦筋53と横筋54とが組み立てられたものである。縦筋53と横筋54とは、溶接あるいは針金などが巻き付けられることで互いに結合されている。図4(B)に示されるように、地盤48から数10cmほど上方において、複数の横筋54が、第1方向8及び第2方向9に沿ってメッシュ状に張り巡らされている。そこから上方に向かって、複数の縦筋53が突出されている。縦筋53の下端部周辺は、それぞれ横筋54と結合されている。図4(A)に示されるように、複数の縦筋53は第1方向8に沿って並んでおり、所定の高さにおいて、横筋54によって互いに連結されている。なお、図4(B)においては、骨組み52が地盤48から浮いているように描かれているが、実際は、地盤48上の所定の位置に配置されたスぺーサブロック(不図示)が骨組み52を支持している。骨組み52は、地盤48に打設される基礎コンクリート50の強度を高めるためのものである。
以下に説明される基礎コンクリート50は、布基礎又はベタ基礎であり、基礎立ち上がりの厚さが120mm以上のものが好適である。ただし、図4では布基礎の例が示されている。なお、以下では、基礎コンクリート50がベース部分と立ち上がり部分との2段階に分けて打設される例が説明されるが、これは一例に過ぎない。すなわち、ベース部分と立ち上がり部分とが同時に打設されてもよい。
まず、地盤48上に設置された型枠(不図示)などにコンクリートが流し込まれて固化される。これにより、基礎コンクリート50のベース部分であるベースコンクリート49(図4(B))が構築される。骨組み52のうち、上述されたメッシュ部分がベースコンクリート49に埋没され、縦筋53がベースコンクリート49から上方へ突出される。
ベースコンクリート49が構築された後、アンカーパイプ20は、以下に説明される手順によって、金具55(本発明の第2の金具の一例。)を介して横筋54に取り付けられる(図4(A)の状態)。また、その状態において、アンカーボルト40は、金具95によって吊り下げられる(図4(B)の状態)。なお、図4(A)では、ベースコンクリート49、型枠93及び金具95が省略されている。
ベースコンクリート49上において、縦筋53の両側には、立ち上がり部分のコンクリートが流し込まれる型枠93(図4(B))が設置される。金具95は、両側の型枠93に架け渡されて支持される。その間にアンカーボルト40が取り付けられる。金具95には、アンカーボルト40を挟み込んで固定するための構造が設けられている。たとえば、金具95は、二股に分かれたクリップ形状であってもよい。アンカーパイプ20が金具55を介して横筋54に取り付けられることで、金具95に吊り下げられた状態でのアンカーユニット10の揺動が制止される。アンカーユニット10の位置は、後述される土台51のボルト穴62の位置との対応によって決定される。なお、アンカーユニット10の吊り下げに必ずしも金具95が使用される必要はなく、任意の方法が用いられてもよい。
図5(A)に示される金具55は、金属板が加工されて製造されたものである。金具55は、横筋54に引っかけられるフック56を一端側に有している。また、金具55は、長方形状の挿通孔57(本発明の孔の一例。)によって厚み方向に貫通されている。金具55における挿通孔57の長辺の長さL1は、閉塞板21の長辺の長さL2よりも長く、挿通孔57の短辺の長さL3は、閉塞板21の短辺の長さL4よりも長い。このため、長辺及び短辺同士が同じ方向を向けられた図5(A)の状態では、アンカーユニット10を下端側から挿通孔57に挿入することができる。また、挿通孔57の短辺の長さL3は、閉塞板21の長辺の長さL2よりも短い。このため、アンカーユニット10が挿通孔57に挿入されたのち90°回転された図5(B)の状態では、閉塞板21が挿通孔57の周縁と係合する。この状態において、単純にアンカーユニット10を金具55に対して上方へ抜き出しただけでは、アンカーユニット10が挿通孔57から抜けることはない。また、図5(B)に示されるように、金具55におけるフック56と反対側を上方側へ屈曲させることで、挿通孔57の内部でのアンカーユニット10のぐらつきを少なくすることができる。
アンカーユニット10が設置された後、型枠93の内側にコンクリートが流し込まれる。このとき、縦筋53及び横筋54は、完全にコンクリートに埋没し、アンカーユニット10は、Oリング58の上端より下側がコンクリートに埋没する。コンクリートが固化されてベースコンクリート49と一体化することで、地盤上に基礎コンクリート50が構築される。型枠93及び金具95は、取り除かれる(図6の状態)。なお、図6〜図8,図11では、骨組み52及び金具55が省略されている。ここまでが本発明の基礎コンクリート打設工程の一例である。
Oリング58が基礎コンクリート50及びアンカーユニット10から取り外される。基礎コンクリート50のうち、Oリング58が取り外された位置に、凹陥部59(図7)。が形成されている。凹陥部59により、締結ナット30が回転するための空間が周囲に確保される。
また、基礎コンクリート50から突出されたアンカーボルト40が回転されて、アンカーボルト40が突出する長さが調整される。この長さは、基礎コンクリート50上に設置される土台51の厚みに応じて決定される。
図7に示されるように、基礎コンクリート50上には、所定の間隔を空けて、複数の基礎パッキン60(本発明のパッキンの一例。)が載置される。基礎パッキン60は厚みが20mm程度の板状である。基礎パッキン60を介して、基礎コンクリート50上に建物の土台51が設置される。土台51は、加工された木材である。基礎パッキン60が設けられていない位置において、土台51と基礎コンクリート50との間には、基礎パッキン60の厚みに対応する間隙61が介在されている。
土台51のうち、アンカーユニット10と対応する位置には、アンカーボルト40が挿通されるためのボルト穴62が開口されている。また、ボルト穴62の周囲であって土台51の下面側には、凹部63が形成されている。凹部63は、締結ナット30の締結が解除されたときに、締結ナット30が上方へ移動するための空間を確保するものである。
アンカーボルト40の上端は、土台51を上方へ貫通する。アンカーボルト40の雄ねじ部41に対応するナット91がワッシャ92を介してアンカーボルト40の上端から取り付けられる。これにより、アンカーボルト40と土台51とが締結される。なお、ここまでが本発明の土台設置工程の一例である。
土台51の上面及びアンカーボルト40の上端に金具64(本発明の第1の金具の一例。)が取り付けられる。図7(B)に示される金具64は、金属板が加工されて製造されたものである。金具64は、中央部65が上方へ***するように屈曲されている。中央部65に対する両端にねじ穴66が開口されている、中央部65から下方へ突片67(本発明の突起の一例。)が突出されている。図7(A)に示されるように、金具64は、ねじ穴66に挿入されたねじ68などによって土台51の上面に取り付けられる。その際、中央部65がアンカーボルト40と対応する位置に位置決めされる。突片67が、アンカーボルト40の上端面の凹溝42に挿入された状態で、金具64が固定される(図7(A)の状態。)。なお、ここまでが本発明の金具取付工程の一例である。なお、基礎コンクリート50に埋没された各アンカーユニット10ごとに、上述された各手順がそれぞれ実施される。
[水平化工事の手順]
建物の不同沈下が発生した際、基礎コンクリート50及び土台51が共に下降する。下降する深さが位置によって異なるため、土台51は水平面に対して傾く。このとき、以下に説明される水平化工事によって、土台51を水平状態に復帰させる。
まず、作業者は、各アンカーユニット10について、アンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結を解除する。そのために、間隙61にスパナなどの工具を挿入して、締結を解除する向きのトルクを角柱部32に与える。ここで、雄ねじ部31,41及び雌ねじ部23,33(それぞれ図2,図3)のねじ山の間隔が全て等しく形成されている。そのため、作業者は、アンカーパイプ20とアンカーボルト40との相対的な位置関係を維持した状態で、両者に対して締結ナット30を回転させることができる。その結果、締結ナット30がアンカーボルト40に沿って上方へ移動し、アンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結が解除される(図8(A)の状態)。なお、ここまでが本発明の締結解除工程の一例である。
続けて、作業者はジャッキ機構94(図9)を用いて基礎コンクリート50から土台51を持ち上げる(以下、ジャッキアップと称される。)。図9に示されるジャッキ機構94は、油圧式のジャッキ96によって、ベース板97から支圧板を上昇させるものである。支圧板98の一端側(図9の右側)は、上下方向の長さを調整可能なターンバックル99によってベース97と接続されている。支圧板の他端側(図9の左側)は、水平方向に突出されている。支圧板の両端の間にジャッキ96が配置されている。
作業者は、ジャッキ機構94を図9の状態に設置する。すなわち、基礎コンクリート50の側面に沿ってジャッキ機構94を配置し、水平方向に突出された支圧板の他端側を、間隙61に挿入する。ジャッキ96のハンドル100を上下動させることで、支圧板98がジャッキ96によって持ち上げられる。作業者は、この動作と平行して、ターンバックル99の胴99cを回転させる。これにより、全ねじボルト99a,99bが上下に離間し、ターンバックル99が伸張する。こうして、支圧板98を水平に持ち上げることができる。作業者は、各アンカーユニット10の周辺にジャッキ機構94をそれぞれ配置して、土台51の持ち上げを実施する。なお、この段階では、土台51が厳密に水平状態となっている必要はない。
アンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結が解除されているため、アンカーボルト40は、アンカーパイプ40に対して、長手方向に移動自在となっている。このため、ジャッキアップ時には、アンカーボルト40及びアンカーパイプ20は、土台51と一体に上方へ移動する(図8(B)の状態)。
各ジャッキ機構94によるジャッキアップが完了した後、ジャッキアップ後の土台51と基礎コンクリート50との間隔に対応する支持部材(不図示)が間隙61に挿入される。支持部材の挿入の後、基礎パッキン60が取り除かれる。
以上の工程の後、土台51の下側には複数のジャッキ機構94が設置されており、土台51を支持している。作業者は、各ジャッキ機構94を再び動作させて、土台51の傾きを微調整する。こうして、土台51は水平状態に復帰する。なお、ここまでが本発明の持ち上げ工程の一例である。
作業者は、締結ナット30を締結の向きに回転させる。これにより、締結ナット30は、アンカーボルト40に沿って下降する。締結ナット30の下端が拡径部22まで到達すると。雄ねじ部31と雌ねじ部23(それぞれ図2,図3)とが噛合する。さらに締結ナット30が回転されることで、締結ナット30がアンカーパイプ20に締結される(図8(C)の状態)。なお、ここまでが本発明の再締結工程の一例である。
キャップ69が被せられて角柱部32が被覆される(図8(D)の状態)。キャップ69は、主としてゴムなどの弾性材料で成形されている。キャップ69は、アンカーボルト40の側面から嵌め込まれる。そのため、アンカーボルト40を通過させるためのスリットがキャップ69に形成されている。
続けて、作業者は、基礎パッキン60を、再び元の位置に配置する。ジャッキアップによって、間隙61の幅が基礎パッキン60の厚みよりも大きくなっている。このため、図10に示されるように、基礎パッキン60の下に、金属又は樹脂製の敷板70が所定枚数敷かれる。間隙61の幅が特に広い位置では、基礎パッキン60の下に金具71が配置される。金具71は、上板72と下板73とが支柱74によって接続されたものである。支柱74が伸縮することで、上板72と下板73との間隔を調整可能となっている。金具71は、上板72と下板73との間隔が間隙61の幅に適合した状態で各位置に配置される。また、各アンカーボルト40を連結するように、水平方向に沿って鉄筋75が取り付けられる。
最後に、間隙61を覆うようにして、基礎コンクリート50の内側と外側(図10における紙面手前側と奥側)に型枠93(図4(B))が取り付けられる。そして、モルタルポンプによって型枠93の内側にモルタルが流し込まれる。モルタルと土台51との間隔が、不同沈下前の基礎コンクリート50と土台51との間隔と同程度になるまで、モルタルが流し込まれる。モルタルが固化することで、基礎コンクリート50は、モルタルによって上方へ継ぎ足される。このとき、アンカーユニット10の一部はモルタルに埋没する。
[実施形態の作用効果]
本実施形態によると、アンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結を解除することで、アンカーパイプ20に対してアンカーボルト40が長手方向に移動自在となる。したがって、上述された方法で、アンカーボルト40を切断することなく水平化工事を容易に施工することができる。また、ねじの噛合によって各部材が連結されているため、十分な引っ張り強度を確保することができる。
また、雄ねじ部31,41及び雌ねじ部23,33のねじ山の間隔が全て等しく形成されているため、アンカーパイプ20とアンカーボルト40との相対的な位置関係を維持した状態で、両者に対して締結ナット30を回転させることができる。つまり、アンカーパイプ20及びアンカーボルト40がそれぞれ基礎コンクリート50及び土台51に固定された状態においても、土台51を動かすことなく締結ナット30の締結を容易に解除することができる。
また、アンカーボルト40の上端面に形成された凹溝42に金具64の突片67が挿入されることで、土台51に対するアンカーボルト40の回転が制止される。これにより、締結ナット30をアンカーボルト40の長手方向に沿って移動させる際に、アンカーボルト40が締結ナット30と一体に回転してしまうことが防止される。
また、基礎コンクリート50を打設する際、アンカーボルト40は、金具95に吊り下げられて土台51のボルト穴62と対応する位置に位置決めされる。その状態で、アンカーパイプ20が、金具64を介して横筋54に取り付けられて、アンカーユニット10の水平方向の揺動が制止される。これにより、アンカーユニット10は、流し込まれたコンクリートによって揺動することなく、長手方向が鉛直方向と一致した状態に維持される。
また、閉塞板21によって基礎コンクリート50によるアンカーパイプ20の支持強度が向上する。また、アンカーパイプ20が金具55を介して横筋54に取り付けられた際、閉塞板21が金具55の挿通孔57の周縁と係合した状態となるため、アンカーユニット10が金具55から外れる可能性は低減される。
また、締結ナット30に角柱部32が形成されているため、スパナなどの工具を用いてアンカーパイプ20に対する締結ナット30の締結又は締結の解除が容易に行われる。
また、基礎パッキン60によって、基礎コンクリート50と土台51との間に間隙61が形成されるため、スパナなどの工具によって締結ナット30を回転させることが容易となる。
また、アンカーユニット10に取り付けられたOリング58によって、基礎コンクリート50に凹陥部59が形成されるため、基礎コンクリート50が角柱部32の周囲を覆って、締結ナット30の回転が阻害されることを防止できる。
また、水平化工事において、角柱部32にキャップ69が被せられるため、流し込まれたモルタルが、角柱部32の周囲で固化することが防止される。すなわち、再度の水平化工事を施工する場合に、キャップ69の周辺のモルタルを破壊して、角柱部32からキャップ69を取り除くことで、再び締結ナット30を回転させることができる。
また、水平化工事においては、ジャッキアップされる高さが土台51の位置によって異なるため、アンカーボルト40がアンカーパイプ20に対して傾斜することがある。上述されたように、本実施形態では、雌ねじ部31及び雌ねじ部23が緩やかなテーパー状とされている。このため、ジャッキアップ後に、アンカーボルト40がアンカーパイプ20に対して傾斜していても、その傾斜角が微小であれば、締結ナット30をアンカーパイプ20に締結することができる。
[変形例]
図11に示されるように、アンカーボルト40は、設置される位置に応じて、芯80(基礎芯又は柱芯)に固定されてもよい。芯80の側面には、金具81がボルトなどによって取り付けられる。アンカーボルト40は、金具81の挿通孔82に挿通される。このとき、アンカーボルト40の上端が、金具81より上方に位置する。ナット91がワッシャ92を介してアンカーボルト40の上端から取り付けられる。これにより、アンカーボルト40と金具81とが締結される。
また、芯80には、金具83(本発明の第1の金具の一例。)が取り付けられる。図11(B)に示されるように、金具83は、金属板が段差状に屈曲されたものである。図11(A)に示されるように、金具83は、ねじ穴84に挿入されたねじ85などによって芯80の側面に取り付けられる。その際、ねじ穴84と反対側の端部に形成された突片86(本発明の突起の一例。)が、アンカーボルト40の上端面に形成された凹溝42に挿入された状態で金具83が固定される。このような方法によっても、上述された実施形態と同様に、土台51に対するアンカーボルト40の回転が防止される。
また、上述された実施形態において、アンカーユニット10の詳細な形状は、当業者によって適宜変更される。たとえば締結ナット30は必ずしも角柱部32を有している必要はない。その代わりに、締結ナット30の側面に孔が形成されており、その孔に挿入された専用の工具によって締結ナット30が回転されてもよい。また、各金具55,64,71,81,83,95の形状も、上述された効果を奏する範囲であれば、その詳細な形状は適宜変更されてもよい。
また、上述された実施形態において、基礎コンクリート50と土台51との間に間隙61を形成するために、基礎パッキン60が配置されたが、締結ナット30を回転させるための空間を確保できるのであれば、基礎パッキン60は必ずしも必須のものではない。たとえば、土台51の一部が切り欠き状に加工されることで、締結ナット30の周囲に空間が形成されてもよい。
また、上述された実施形態において、アンカーボルト40の長手方向の全長に亘って、雄ねじ部41が形成されていたが、雄ねじ部41は、アンカーボルト40の長手方向の一部にのみ形成されていればよい。すなわち、雄ねじ部41は、ナット91が締結される上端部、及び締結ナット30の雌ねじ部33との噛合が必要な範囲にさえ形成されていればよい。締結ナット30の雌ねじ部33との噛合が必要な範囲は、アンカーボルト40をアンカーパイプ20に対してスライド可能とする範囲に対応して決定される。
また、上述された実施形態において、布基礎を例に基礎コンクリート50が説明されていたが、基礎コンクリート50は布基礎に限定されるものではない。たとえば、基礎コンクリート50は、ベタ基礎であってもよい。
10・・・アンカーユニット
20・・・アンカーパイプ
21・・・閉塞板(平板)
23・・・雌ねじ部(第1のねじ部)
30・・・締結ナット(締結部材)
31・・・雄ねじ部(第2のねじ部)
33・・・雌ねじ部(第3のねじ部)
40・・・アンカーボルト
41・・・雄ねじ部(第4のねじ部)
42・・・凹溝
50・・・基礎コンクリート
51・・・土台
52・・・骨組み
55・・・金具(第2の金具)
56・・・フック
57・・・挿通孔(孔)
59・・・凹陥部
60・・・基礎パッキン(パッキン)
64・・・金具(第1の金具)
67・・・突片(突起)
83・・・金具(第1の金具)
86・・・突片(突起)
96・・・ジャッキ

Claims (12)

  1. 少なくとも上端が開口されており、上端部の内周に沿って形成された第1のねじ部を有するアンカーパイプと、
    下端部の外周に沿って形成されて上記第1のねじ部と噛合する第2のねじ部、及び内周に沿って形成された第3のねじ部を有しており、上記第1のねじ部と上記第2のねじ部との噛合によって上記アンカーパイプの上端部に締結された環状の締結部材と、
    外周に沿って形成されて上記第3のねじ部と噛合する第4のねじ部を有しており、上記第3のねじ部と上記第4のねじ部とが噛合されて下端部が上記アンカーパイプの内部空間に挿入されたアンカーボルトと、を備えたアンカーユニット。
  2. 上記第1のねじ部、上記第2のねじ部、上記第3のねじ部、及び上記第4のねじ部が有するねじ山の間隔が互いに等しい請求項1に記載のアンカーユニット。
  3. 上記アンカーボルトは、上端面に凹溝を有する請求項1又は2に記載のアンカーユニット。
  4. 上記アンカーパイプは、下端に、平面視が長方形であって当該下端から側方へ突出する形状の平板が設けられたものである請求項1から3のいずれかに記載のアンカーユニット。
  5. 上記締結部材の上端部は、上記アンカーパイプの上端より上方に位置し、且つ外周が多角形状である請求項1から4のいずれかに記載のアンカーユニット。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のアンカーユニットによって、建物の基礎及び土台を構築する工法であって、
    上記アンカーボルトの長手方向を鉛直方向として支持された上記アンカーユニットの周囲に基礎コンクリートを打設し、上記アンカーパイプを上記基礎コンクリートに埋没させる基礎コンクリート打設工程と、
    固化された上記基礎コンクリート上に建物の土台を設置し、上記基礎コンクリートから突出された上記アンカーボルトが上記建物の土台を貫通した状態で、上記アンカーボルトと上記建物の土台とを締結する土台設置工程と、を含む基礎及び土台の構築工法。
  7. 上記土台設置工程において、上記基礎コンクリートと上記土台との間に、上記締結部材の上端部を露出させるパッキンが介設される請求項6に記載の基礎及び土台の構築工法。
  8. 上記基礎コンクリート打設工程において、上記締結部材が回転可能な空間を有する凹陥部が上記基礎コンクリートの上面に形成される請求項6又は7に記載の基礎及び土台の構築工法。
  9. 突起を有した第1の金具を上記アンカーボルト及び上記建物の土台に取り付ける金具取付工程をさらに含み、
    上記第1の金具は、上記突起が上記アンカーボルトの上端面に形成された凹溝に挿入された状態で、上記建物の土台に固定される請求項6から8のいずれかに記載の基礎及び土台の構築工法。
  10. 上記基礎コンクリート打設工程において、上記アンカーユニットは、上記基礎コンクリートの骨組みに引っかけられるフックと、上記アンカーパイプが挿通される孔とを有した第2の金具を介して、上記骨組みに取り付けられる請求項6から9のいずれか記載の基礎及び土台の構築工法。
  11. 請求項6から10のいずれかに記載の基礎及び土台の構築工法によって構築された建物の基礎及び土台。
  12. 上記アンカーパイプに対する上記締結部材の締結を解除する締結解除工程と、
    上記締結部材の締結が解除された状態において、ジャッキによって上記建物の土台を上記基礎コンクリートから持ち上げて、上記アンカーボルトを上記アンカーパイプに対してスライドさせる持ち上げ工程と、
    ジャッキによって上記建物の土台を持ち上げた状態において、上記締結部材を上記アンカーパイプの上端部に締結させる再締結工程と、を含む請求項11に記載の建物の基礎及び土台に適用される水平化工法。
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