JP6085151B2 - 床開口部穴埋め工法及びそれに使用する型枠 - Google Patents
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Description
図4は工事の対象である床の開口部100aを示し、図4Aに平面視を、図4Bには断面側面視を表している。図5及び図6は工事の手順を示す説明図であり、図において、左側には平面視を、そして右側には断面側面視を表している。
図6Cのステップ5では、固化したモルタル5の上下面から張り出した番線4部分を切除する。床下の床スラブ100の下面では、番線4はニッパで切断しても残存してしまう。モルタル5の上面5aは仕上げモルタル6で被い、床スラブ100の上面に合致させる。
即ち、モルタル5の下面から下方へ張り出した番線4部分は前記ステップ5にて切除するが、このとき番線4をモルタル5の下面に合致させて切断することは不可能であり、番線4の切断箇所が外観部に現れる状態となる。このため開口部100aの塞ぎ箇所の下面の見栄えが損なわれる。そして、この番線4の切断箇所がモルタル5の上面にも同様に現れることから、仕上げモルタルの塗り代を余分に多く見ておかなければならず、その手間がわずらわしい。
図1は本工法に係るネジ具101を示し、Aは分解した状態の正面図であり、Bは使用状態の正面図である。
各ネジ棒7、8、9は、第1ナット10、第2ナット11及び第3ナット12と螺合する箇所にネジ山が設けられていれば、必ずしもその全長範囲に雄ネジを形成しなくてもよい。
ここでは、モルタルを打設することにより図4中のA、Bに示す開口部100aを塞ぐ工事を行うこととする。
図2は本工法の手順を示す説明図であり、図中、右側は平面視を示し、左側は側面視による断面を示す。図3は図2に示す工事手順に続いて行われる工事手順を説明するための図であり、右側は平面視を示し、左側は側面視による断面を示す。
ステップ2では、床スラブ100の上面に適当数(例えば2本)の梁材30を水平状に、開口部100aの対向周面間に橋渡し状に床上の作業員により載置して位置させる。梁材としては先に示した従来例と同様にアングル材を用いるのが良い。
ここで、ステップ1とステップ2の間に、図3Cに示すステップ1’を行うと、より効率的に作業を進められる。すなわち、スラブ100の厚みは予めわかっていることが多いので、前もっての段取りとして開口部100a位置での組立を省くため、コンパネ2の第2ネジ棒8を貫通させるために予め開口させる貫通孔2a毎に、ワッシャ13dと第3ナット12を一端から螺設させた第2ネジ棒8を各々貫通させ、第2ネジ棒8のもう一端からワッシャ13c及びロングナットである第1ナット10をコンパネ2に対してワッシャ13cが当接するように蝶着して、コンパネ2に垂直に第1ナット10が立設するように固定する。その後第1ネジ棒を第1ナット10に蝶着した後、第2ナット11を第1ネジ棒7の他端に蝶着させ、コンパネ上面と第2ナット11の上端の間隔を、型枠に初期に流し込まれるモルタル厚さとほほ同じ長さになるように調整する。そして、第2ナット11が回転しないように第3ネジ棒9を蝶着してネジ具を形成しておく。これを現地ではない作業場で予めセットしておくことで作業性が向上する。このセットを、開口部100aの下面から、床下の作業者がネジ具を上向きにして開口部100aの下面に当接するように押し付ける(図3Cのイ)。このセットを開口部100aの下面から押し付けた後、床上では、第2ナット11の上端が初期に流し込まれるモルタル厚さレベルであることを確認後、第2ナット11の雌ネジをめがけて第3ネジ棒9を螺着して立設した後、ワッシャ13bを第2ナット11上端を載置後、梁材30の貫通孔3aを通し、貫通孔3aの上方からワッシャ13a、第3ナット12を第3ネジ棒9に螺着して、コンパネ2を梁材30によりしっかりと上方へ吊り上げ固定する。
アングル材3である梁材30の位置あわせが自動ででき、かつ、ワッシャ13a、第3ナット12の梁材30を介しての蝶着により、床上の作業もとてもスムーズに行える。
ステップ4では、モルタル5が硬化した後、床スラブ100の下面側において第3ナット12、ワッシャ13c、13d、コンパネ2及び梁材31を第2ネジ棒8から取り外し、第2ネジ棒8を第1ナット10から取り外す。また床スラブ100の上面側において第3ナット12、ワッシャ13a、13b及び梁材30を第3ネジ棒9から取り外すと共に第3ネジ棒9を第2ナット11から取り外す。
また、現地ではない作業場で、第2ネジ棒8、第3ナット12、梁材31、コンパネ2、第1ナット10、第1ネジ棒7、第2ナット11、それぞれのワッシャを予めセットとして組み付け段取りしておけば、開口部100aの対角線寸法が、コンパネ2の必要な平面かぶり寸法やボルト類のさらなる寸法付加をもってしても大きい場合、かつ、開口部100aの周囲を形成した床スラブ100に開けた横穴a1にホールインアンカーを入れて内部に雌ネジを設置し、開口部100a内に水平向きに差す差筋アンカー1の差し込み端部を雄ネジにして前記ホールインアンカーに螺着する構造である場合で差筋アンカー1を脱着することを可能とした場合、床上の作業者が第1ネジ棒7の1本を持って、そのセットを傾けて開口部対角線をかわすことで、床上からコンパネ2を床下に当接することが可能な場合がある。この際は、床下の作業員が不要になる。
2 平板(コンパネ)
3 アングル材
5 モルタル
7 第1ネジ棒
8 第2ネジ棒
9 第3ネジ棒
10 第1ナット
11 第2ナット
13a〜13d ワッシャ
30、31 梁材
Claims (3)
- 床に開いた開口部をモルタルにより埋める工法において、前記開口部の周面から開口部内に水平向きの鉄筋により差筋アンカーを施工し、前記開口部を橋渡しするように前記床の上面に梁材を渡し、前記開口部の下側から平板により当該開口部を覆うにあたり、前記梁材に設けられた貫通孔と前記平板に設けられた貫通孔の間に、前記床の厚さよりも短い第1ネジ棒と、前記第1ネジ棒の一端に一部のネジ山が螺合される第1ナットと、前記第1ネジ棒の他端に一部のネジ山が螺合された第2ナットと、前記第1ナットの他部のネジ山に螺合された第2ネジ棒と、前記第2ナットの他部のネジ山に螺合された第3ネジ棒とからなり、前記第1ナットから第2ナットまでの長さが、前記モルタルにより埋める厚さに相当する長さのネジ具を配置して、予め、前記平板の貫通孔から前記ネジ具の第2ネジを突出させて第3ナットにより螺合しておき、その後、前記ネジ具が蝶合された前記平板を前記開口部の下側から当該開口部を覆うように前記ネジ具の側を上向きに当該開口部周囲にあてがって当接させ、床の上では、開口部周囲にあてがわれた平板に上向きに螺合されている前記ネジ具の第3ネジ棒を前記梁材の貫通孔から突出させ、第3ナットを螺合して、前記平板を前記梁材に支持させたのち、前記開口の上側からモルタルを充填し、前記モルタルが硬化した後、前記第1ナットから第2ナットから前記第2ネジ棒、第3ネジ棒及び前記ナットを外して、梁材、平板を取り外すことを特徴とする床開口部穴埋め工法。
- 前記開口部の対角線寸法が、前記平板の必要な平面かぶり寸法やボルト類のさらなる寸法付加をもってしても大きい場合、前記開口部の周面から開口部内に水平向きに差し込む差筋アンカーの差し込み端部を雄ネジにし、かつ差筋アンカーを入れるために開ける横穴にホールインアンカーを入れて雌ネジを設置することで差筋アンカーを着脱可能とし、前記ネジ具と前記平板とを、前記第2ネジ棒と前記第1ナットと前記第1ネジ棒と前記第2ナットとをそれぞれ螺着し、前記第2ネジ棒に螺着した第3ナットと前記第1ナットとの間に前記平板をそれぞれのワッシャを介して予めセットとして組み付け段取りしておくことで、前記差筋アンカーを着装する前に、床上から前記第1ネジ棒の一本を持って、段取りした前記セットを傾けて前記開口部対角線をかわすことで、床上から前記平板を床下に当接させて、開口部周囲にあてがわれた前記平板に上向きに螺合されている前記ネジ具の第3ネジ棒を前記梁材の貫通孔から突出させ、第3ナットを螺合して、前記平板を前記梁材に支持させ、その後、前記横穴のホールインアンカー内雌ネジに、差し込み端部の雄ネジを螺着することで前記差筋アンカーを設置し、その後前記開口の上側からモルタルを充填することを特徴とする請求項1に記載の床開口部穴埋め工法。
- 前記平板の下に当該平板の下面に当接されるアングル材を配置し、前記第2ネジ棒に前記平板の貫通孔に加えてアングル材に設けられた貫通孔を貫通させてから、ナットを螺合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の床開口部穴埋め工法。
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