JP5105108B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
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Description
このような液晶セルにおいては、液晶分子を基板面に対し所定の方向に配向させるため、基板表面に液晶配向膜を設ける必要がある。この液晶配向膜は、通常、基板表面に形成された有機膜表面をレーヨンなどの布材で一方向にこする方法(ラビング法)により形成されている。しかし、液晶配向膜の形成をラビング処理により行うと、工程内でほこりや静電気が発生し易いため、配向膜表面にほこりが付着して表示不良発生の原因となるという問題があるほか、TFT(Thin Film Transistor)素子を有する基板の場合には、発生した静電気によってTFT素子の回路破壊が起こり、歩留まり低下の原因となるという問題もある。さらに、今後ますます高精細化される液晶表示素子においては、画素の高密度化に伴い不可避的に基板表面に凹凸が生じるため、均一にラビング処理を行うことがより困難となりつつある。
液晶セルにおける液晶を配向させる別の手段として、基板表面に形成したポリビニルシンナメート、ポリイミド、アゾベンゼン誘導体などの感放射線性薄膜に偏光または非偏光の放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が知られている。この方法によれば、静電気やほこりを発生することなく、均一な液晶配向を実現することができる(特開平6−287453号公報、特開平10−251646号公報、特開平11−2815号公報、特開平11−152475号公報、特開2000−144136号公報、特開2000−319510号公報、特開2000−281724号公報、特開平9−297313号公報、特開2003−307736号公報、特開2004−163646号公報および特開2002−250924号公報参照)。
ところで、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型などの液晶セルにおいては、液晶配向膜は、液晶分子を基板面に対して所定の角度で傾斜配向させる、プレチルト角特性を有する必要がある。光配向法により液晶配向膜を形成する場合においては、プレチルト角特性は、通常、照射する放射線の基板面への入射方向を基板法線から傾斜させることにより付与される。
前記光配向法は、垂直配向モードの液晶セルにおいて液晶分子の傾き方向を制御する方法としても有用であることが知られている。すなわち、光配向法により配向規制能およびプレチルト角特性を付与した垂直配向膜を用いることにより、電圧印加時の液晶分子の傾き方向を均一に制御できることが知られている(特開2003−307736号公報、特開2004−163646号公報、特開2004−83810号公報、特開平9−211468号公報および特開2003−114437号公報参照)。
光配向法により製造した液晶配向膜は、各種の液晶表示素子に有効に適用されうるものである。しかしながら、光配向法に適用できる液晶配向剤として従来知られているものは、大きなプレチルト角を得るために要する放射線照射量が多いという問題があった。例えば、アゾベンゼン誘導体を含有する薄膜に光配向法によって液晶配向能を付与する場合、十分なプレチルト角を得るためにはその光軸が基板法線から傾斜された放射線を10,000J/m2以上照射しなければならないことが報告されている(特開2002−250924号公報、特開2004−83810号公報およびJ.of the SID 11/3,2003,p579参照)。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
(A)下記式(1)
(式(1)中、R1は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数5〜50の脂環式基であり、これらアルキル基または脂環式基の水素原子の一部または全部はフッ素原子、シアノ基またはアリール基で置換されていてもよく、R2およびR4はそれぞれ独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−COS−、−SCO−、−O−CO−O−、−NH−COO−、−O−CO−NH−または−CO−であり、R3は炭素数6〜20の2価の芳香族基、炭素数5〜30の2価の脂環式基、炭素数6〜30の縮合環を有する2価の基または員数5〜30の2価の複素環式基であり、R3の2価の芳香族基、2価の脂環式基、縮合環を有する2価の基または2価の複素環式基の水素原子の一部または全部はフッ素原子、メチル基またはシアノ基で置換されていてもよく、R5は単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−NR7−(ただしR7は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。)または下記式(2)
(式(2)中、R8はフッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、R9は単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−COS−、−SCO−、−O−CO−O−、−NH−COO−、−O−CO−NH−または−CO−であり、eは0〜4の整数であり、ただし式(2)の「*」を付した結合手が基−(CH2)b−と結合する。)
で表される2価の基であり、R6はフッ素原子、メチル基またはシアノ基より選ばれ、Zは水酸基またはカルボキシル基であり、aは0〜3の整数であり、R5が上記式(2)で表される2価の基である場合にはbは0〜20の整数であり、R5が単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−または−NR7−(ただしR7は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。)である場合にはbは1〜20の整数であり、cは0〜4の整数であり、dは0〜4の整数である。)
で表される化合物、
(B)一分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物、ならびに
(C)ポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む重合体
を含有する液晶配向剤によって達成される。
本発明の上記目的は第2に、基板上に上記の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に放射線を照射する液晶配向膜の形成方法によって達成される。
さらに本発明の上記目的は、第3に上記液晶配向剤から形成された液晶配向膜によって達成され、第4に該液晶配向膜を具備する液晶表示素子によって達成される。
本発明の液晶配向剤は、(A)上記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(A)」ともいう。)、
(B)一分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物(以下、「(B)エポキシ化合物」ともいう。)、ならびに
(C)ポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む重合体(以下、「重合体(C)」ともいう。)を含有する。以下、本発明の液晶配向剤が含有する各成分について詳細に説明する。
[化合物(A)]
本発明で用いられる化合物(A)は上記式(1)で表される化合物である。上記式(1)におけるR1としては、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基または炭素数17〜30の脂環式基が好ましい。これらの具体例としては、炭素数1〜8のアルキル基として、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などを;
炭素数1〜6のフルオロアルキル基として、例えば4,4,4−トリフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキシル基などを;
炭素数17〜30の脂環式基として、例えばコレステニル基、コレスタニル基などを、それぞれ挙げることができる。
R2およびR4としては、それぞれ独立に単結合、−O−、−COO−または−OCO−が好ましい。
R3の具体例としては、例えば1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、2,5−チオフェンジイル基、2,5−フラニレン基またはCH基が窒素原子によって置換されていてもよい1,4−ナフチレン基もしくは2,6−ナフチレン基を挙げることができる。中でも1,4−フェニレン基が好ましい。
R5が上記式(2)で表される2価の基であるときのeとしては、0または1が好ましい。R5としては単結合もしくは−O−または上記式(2)で表される2価の基のうちの1,4−フェニレン基、下記式(2−1)、(2−2)もしくは(2−3)
(上記式中、「*」を付した結合手が基−(CH2)b−と結合する。)
で表される2価の基が好ましい。
R6としてはフッ素原子が好ましい。
aとしては0または1が好ましい。
R5が単結合または上記式(2)で表される2価の基である場合のbとしては0〜10の整数が好ましく、R5が−O−、−S−、−COO−、−OCO−または−NR7−(ただしR7は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。)である場合のbとしては1〜10の整数が好ましい。
cとしては0または1が好ましい。
dとしては0または1が好ましい。
上記のとおりZは水酸基またはカルボキシル基であるが、cが0である場合のZとしては水酸基であることが好ましい。
本発明で用いられる化合物(A)の好ましい例としては、例えば下記式(1−1)〜(1−26)
(式(1−1)〜(1−26)中、R1およびbは、それぞれ、上記式(1)におけるのと同じ意味である。)
のそれぞれで表される化合物などを挙げることができる。
上記式(1)で表される化合物を合成する方法は特に限定されず、有機化学の常法により適宜に行うことができる。以下、上記式(1)で表される化合物のうちの数種の化合物につき、その合成方法の例を説明するが、合成法はこれらに限定されるものではない。
例えば上記式(1−2)で表される化合物は、例えばヒドロキシ桂皮酸と化合物R1X(ここで、R1は上記式(1)におけるのと同じ意味であり、Xはハロゲン原子である。)とを塩基(例えば炭酸カリウムなど)の存在下で反応させ、次いでアルカリ金属化合物(例えば水酸化ナトリウムなど)の存在下で加水分解することにより合成することができる。Xのハロゲン原子としては、ヨウ素原子、臭素原子または塩素原子であることが好ましい。
上記式(1−4)で表される化合物は、例えば次の反応経路により合成することができる。すなわち、先ずヒドロキシ安息香酸メチルと化合物R1X(R1およびXは上記と同じ意味である。)とを塩基(例えば炭酸カリウムなど)の存在下で反応させ、続いてアルカリ金属化合物(例えば水酸化ナトリウムなど)の存在下で加水分解することにより、下記式(1−4−a)
(式(1−4−a)中、R1は上記式(1−4)におけるのと同じ意味である。)
で表される中間体を得る。次いでこれを酸クロライドとした後に塩基(例えば炭酸カリウムなど)の存在下でヒドロキシ桂皮酸と反応させることにより、式(1−4)で表される化合物を得ることができる。
上記式(1−24)で表される化合物は、例えばヒドロキシベンズアルデヒドと化合物R1X(R1およびXは上記と同じ意味である。)とを塩基(例えば炭酸カリウムなど)の存在下で反応させ、次いでこの反応生成物をアルカリ金属化合物(例えば水酸化ナトリウムなど)の存在下でアセチル安息香酸とアルドール縮合し、脱水することにより合成することができる。
上記式(1−25)で表される化合物は、上記の式(1−24)で表される化合物の合成においてアセチル安息香酸の代わりにアセチルフェノールを使用することにより合成することができる。
さらに、上記式(1−26)で表される化合物は、上記式(1−25)で表される化合物と無水コハク酸とを、有機塩基(例えばトリエチルアミンなど)の存在下で反応させることにより、合成することができる。
[(B)エポキシ化合物]
本発明で用いられる(B)エポキシ化合物は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、加熱により架橋反応をする機能を有する。
(B)エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルジアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、エポキシ基を有するアクリル樹脂などを挙げることができる。これらの市販品としては、例えばエポライト400E、同3002(共栄社化学(株)製)、エピコート828、同152、エポキシノボラック180S(ジャパンエポキシレジン(株)製)などを挙げることができる。
これらのうち、グリシジルジアミン系エポキシ樹脂が好ましく、さらに好ましくは下記式(3)
(式(3)中、Rは芳香環またはシクロヘキサン環を有し炭素数が6〜40の2価の有機基であり、ただし基R中に酸素原子または硫黄原子が含まれていてもよい。)
で表される化合物である。
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(3−1)〜(3−14)
のそれぞれで表される化合物を挙げることができる。
(B)エポキシ化合物は、架橋反応を効率よく起こす目的で、塩基触媒と併用してもよい。かかる塩基触媒としては、例えば1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどを挙げることができる。
[重合体(C)]
本発明で用いられる重合体(C)は、ポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである。
[ポリアミック酸]
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを、好ましくは有機溶媒中で反応させることにより合成することができる。
ポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−8−メチル−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、下記式(T−1)〜(T−14)
のそれぞれで表されるテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、下記式(T−15)〜(T−18)
のそれぞれで表されるテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
これらのうち好ましいものとして、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−8−メチル−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物ならびに上記式(T−1)、(T−2)および(T−15)〜(T−18)のそれぞれで表されるテトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
これらはのテトラカルボン酸二無水物は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、8−(4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、1−ドデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−テトラデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−ペンタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−ヘキサデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、テトラデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、ペンタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、ヘキサデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、オクタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレステリルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレスタニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、(2,4−ジアミノフェノキシ)パルミテート、(2,4−ジアミノフェノキシ)ステアリレート、(2,4−ジアミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゾエート、下記式(D−1)〜(D−5)
のそれぞれで表されるジアミン化合物などの芳香族ジアミン;
ジアミノテトラフェニルチオフェンなどのヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;
メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族または脂環式ジアミン;
ジアミノヘキサメチルジシロキサンなどのジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。
これらのうち好ましいものとして、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、1−ヘキサデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、オクタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレステリルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレスタニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)および上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表されるジアミン化合物を挙げることができる。
これらのジアミン化合物は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下において、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは2〜10時間行われる。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。有機溶媒の使用量(a:ただし、有機溶媒と後述の貧溶媒とを併用する場合には、これらの合計の使用量をいう。)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の合計量(b)が反応溶液の全量(a+b)に対して好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%となるような量である。
なお、前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
ポリアミック酸の製造に際して有機溶媒中に上記の如き貧溶媒を併用する場合、その使用割合は生成するポリアミック酸が析出しない範囲において適宜に設定することができるが、好ましくは全溶媒のうちの50重量%以下である。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回または数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
[ポリイミド]
本発明におけるポリイミドは、上記の如きポリアミック酸の有するアミック酸構造を脱水閉環することにより製造することができる。このとき、アミック酸構造の全部を脱水閉環して完全にイミド化してもよく、あるいはアミック酸構造のうちの一部のみを脱水閉環してアミック酸構造とイミド構造とが併存する部分イミド化物としてもよい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるポリイミドの分子量が低下することがある。ポリアミック酸を加熱する方法における反応時間は、好ましくは0.5〜48時間であり、より好ましくは2〜20時間である。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、アミック酸構造単位の1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃であり、反応時間は好ましくは0.5〜20時間であり、より好ましくは1〜8時間である。
上記方法(i)において得られるポリイミドは、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、あるいは得られるポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。一方、上記方法(ii)においてはポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換などの方法を適用することができる。ポリイミドの単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法として上記したのと同様の操作を行うことにより行うことができる。
[他の重合体]
本発明における重合体(C)は、上記の如きポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種のみからなっていてもよく、ポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種のほかに他の重合体を含んでいてもよい。他の重合体は、溶液特性および電気特性の改善のために使用することができ、その例としては、例えばポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
本発明における重合体(C)が他の重合体を含むものである場合、その含有割合としては、重合体(C)の全量に対して、好ましくは50重量%以下である。本発明における重合体(C)としては、他の重合体を含まないものであることが、最も好ましい。
[液晶配向剤]
本発明の液晶配向剤は、上記の如き化合物(A)、(B)エポキシ化合物および重合体(C)を必須成分として含有し、好ましくは溶液として調製される。
本発明の液晶配向剤は、上記(A)〜(C)成分のほか、必要に応じてその他の成分を含有することができる。かかるその他の成分としては、例えば感放射線性架橋剤、感応性シラン化合物などを挙げることができる。
上記感放射線性架橋剤としては、例えば上記式(1)で表される化合物と上記グリシジルジアミン系エポキシ樹脂との反応物などを挙げることができる。
上記式(1)で表される化合物とグリシジルジアミン系エポキシ樹脂との反応に際して使用する両者の割合としては、グリシジルジアミン系エポキシ樹脂の1当量に対する上記式(1)で表される化合物の量として、好ましくは0.01〜10当量であり、より好ましくは0.2〜2当量である。反応温度は好ましくは20〜250℃、より好ましくは50〜180℃であり、反応時間は好ましくは0.5〜200時間、より好ましくは1〜10時間である。反応に際しては、必要に応じて適当な塩基触媒などを添加して反応を促進してもよい。
反応は有機溶剤中で行うことが好ましい。ここで使用できる有機溶媒としては、非プロトン性の有機溶剤が好ましく、具体的には例えば1−メチル−2−ピロリドンなどを挙げることができる。有機溶媒中で反応を行う場合、反応溶液の全量に対する上記式(1)で表される化合物と上記グリシジルジアミン系エポキシ樹脂との合計重量の割合(固形分濃度)は、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは5〜50重量%である。
上記官能性シラン化合物は、得られる液晶配向膜の基板との接着性を向上する目的で使用することができる。官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができ、さらに特開昭63ー291922号公報に記載されている、テトラカルボン酸二無水物とアミノ基を有するシラン化合物との反応物などを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に含有される各成分の使用割合は、以下の如くである。
化合物(A)の使用割合は、重合体の合計(重合体(C)の合計、すなわちポリアミック酸、ポリイミドおよび他の重合体の合計をいう。以下同じ。)の100重量部に対して好ましくは1〜100重量部であり、より好ましくは10〜50重量部である。
(B)エポキシ化合物の使用割合は、重合体の合計100重量部に対して好ましくは1〜100重量部であり、より好ましくは10〜50重量部である。(B)エポキシ化合物とともに塩基触媒を使用する場合、塩基触媒の使用割合としては、エポキシ化合物100重量部に対して好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
本発明の液晶配向剤が感熱性架橋剤を含有する場合、その使用割合としては、重合体の合計100重量部に対して好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
本発明の液晶配向剤が感放射線性架橋剤を含有する場合、その使用割合としては、重合体の合計100重量部に対して好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
本発明の液晶配向剤が感応性シラン化合物を含有する場合、その使用割合としては、重合体の合計100重量部に対して好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
本発明の液晶配向剤を溶液状態として調製する際に用いられる溶剤としては、上記した(A)〜(C)の各成分および任意的に含有されるその他の成分を溶解し、これらと反応しない有機溶剤であれば特に制限はない。このような溶媒としては、例えばポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒などを挙げることができる。このとき、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した貧溶媒を併用してもよい。これら有機溶媒は単独で使用することができ、または2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の液晶配向剤の調製に用いられる好ましい溶媒は、上記有機溶媒のうちの1種または2種以上を組み合わせて得られるものであって、下記の好ましい固形分濃度において液晶配向剤に含有される各成分が析出せず、且つ液晶配向剤の表面張力が25〜40mN/mの範囲となるものである。
本発明の液晶配向剤の固形分濃度、すなわち液晶配向剤中の溶媒以外の全成分の重量が液晶配向剤の全重量に占める割合は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜を形成するが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難い場合がある。一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が不足する場合がある。特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に採用する方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それによって溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とするのが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それによって溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とするのが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは、0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
[液晶配向膜の形成方法]
本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜を形成するために好適に使用することができる。液晶配向膜を形成する方法としては、例えば基板上に本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成し、次いで該塗膜に放射線を照射することにより液晶配向能を付与する方法を挙げることができる。
まず、パターン状の透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの適宜の塗布方法により塗布する。塗布後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、より好ましくは40〜150℃であり、特に好ましくは40〜100℃である。プレベーク時間は、好ましくは0.1〜10分であり、より好ましくは0.5〜5分である。その後、溶剤を完全に除去することなどを目的として、焼成(ポストベーク)工程が実施される。このポストベーク温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。ポストベーク時間は、好ましくは1〜300分であり、より好ましくは2〜120分である。ここで形成される塗膜の膜厚は、溶媒除去後の厚さとして、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
前記基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスの如きガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートの如きプラスチックからなる透明基板などを用いることができる。
前記透明導電膜としては、SnO2からなるNESA膜、In2O3−SnO2からなるITO膜などを用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や透明導電膜を形成する際にマスクを用いる方法などが用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板または透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板および透明導電膜上に、予め官能性シラン化合物、チタネートなどを塗布しておいてもよい。
次いで、前記塗膜に直線偏光もしくは部分偏光された放射線または無偏光の放射線を照射し、場合によってさらに150〜250℃の温度で好ましくは1〜120分間加熱処理を行うことにより、液晶配向能を付与する。ここで、放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線および可視光線を用いることができるが、300〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。用いる放射線が直線偏光または部分偏光している場合には、照射は基板面に垂直の方向から行っても、プレチルト角を付与するために斜め方向から行ってもよく、また、これらを組み合わせて行ってもよい。無偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向である必要がある。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマーレーザーなどを使用することができる。前記の好ましい波長領域の紫外線は、前記光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。
放射線の照射量としては、好ましくは1J/m2以上10,000J/m2未満であり、より好ましくは10〜3,000J/m2である。なお、従来知られている液晶配向剤から形成された塗膜に光配向法により液晶配向能を付与する場合、10,000J/m2以上の放射線照射量が必要であった。しかし本発明の液晶配向剤を用いると、光配向法の際の放射線照射量が10,000J/m2未満、さらに3,000J/m2以下、特に1,000J/m2以下、就中800J/m2以下であっても良好な液晶配向性を付与することができ、液晶表示素子の製造コストの削減に資する。
なお、本発明における「プレチルト角」とは、基板面と平行な方向からの液晶分子の傾きの角度を表す。
[液晶表示素子の製造方法]
本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶表示素子は、例えば以下のようにして製造することができる。
上述のようにして液晶配向膜が形成された基板を1対(2枚)準備し、これらの有する液晶配向膜を、照射した直線偏光放射線の偏光方向が所定の角度となるように対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシールし、液晶を注入、充填し、液晶注入口を封止して液晶セルを構成する。次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで冷却して、注入時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、その両面に、偏光板をその偏光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜の配向容易軸と所定の角度をなすように貼り合わせることにより、液晶表示素子とする。液晶配向膜が水平配向性である場合、液晶配向膜が形成された2枚の基板における、照射した直線偏光放射線の偏光方向のなす角度およびそれぞれの基板と偏光板との角度を調整することにより、TN型またはSTN型液晶セルを有する液晶表示素子を得ることができる。一方、液晶配向膜が垂直配向性である場合には、液晶配向膜が形成された2枚の基板における配向容易軸の方向が平行となるようにセルを構成し、これに、偏光板を、その偏光方向が配向容易軸と45°の角度をなすように貼り合わせることにより、垂直配向型液晶セルを有する液晶表示素子とすることができる。
前記シール剤としては、例えばスペーサーとしての酸化アルミニウム球および硬化剤を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
前記液晶としては、例えばネマティック型液晶、スメクティック型液晶などを用いることができる。TN型液晶セルまたはSTN型液晶セルの場合、正の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。また前記液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを、さらに添加して使用することもできる。
一方、垂直配向型液晶セルの場合には、負の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましく、例えばジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶などが用いられる。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
<化合物(A)の合成>
合成例1
1Lのナス型フラスコにp−ヒドロキシ桂皮酸82g、炭酸カリウム304gおよびN−メチル−2−ピロリドン400mLを仕込み、室温で1時間撹拌を行った後、1−ブロモペンタン166gを加えて100℃で5時間撹拌した。その後、減圧にて溶剤を留去した。次に、水酸化ナトリウム48gおよび水400mLを加えて3時間還流して加水分解反応を行った。反応終了後、反応系を塩酸で中和し、生じた沈殿を回収してエタノールで再結晶することにより、下記式(1−2−1)
で表される化合物(以下、「化合物(1−2−1)」という。)の白色結晶を80g得た。
合成例2
合成例1において、1−ブロモペンタンの代わりに1−ヨード−4,4,4−トリフルオロブタン262gを使用したほかは合成例1と同様にして、下記式(1−2−2)
で表される化合物(以下、「化合物(1−2−2)」という。)の白色結晶を90g得た。
合成例3
1Lのナス型フラスコに4−ヒドロキシ安息香酸メチル91.3g、炭酸カリウム182.4gおよびN−メチル−2−ピロリドン320mLを仕込み、室温で1時間撹拌を行った後、1−ブロモペンタン99.7gを加えて100℃で5時間撹拌した。反応終了後、水で再沈殿を行った。次に、この沈殿に水酸化ナトリウム48gおよび水400mLを加えて3時間還流して加水分解反応を行った。反応終了後、塩酸で中和し、生じた沈殿を回収してエタノールで再結晶することにより、下記式(1−4−1−a)
で表される化合物の白色結晶を102g得た。
このうちの10.41gを200mLのナス型フラスコ中にとり、これに塩化チオニル100mLおよびN,N−ジメチルホルムアミド77μLを加えて80℃で1時間撹拌した。次に、減圧下で塩化チオニルを留去し、塩化メチレンを加えて炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、テトラヒドロフラン200mLを加えた。
一方、上記とは別の500mLの三口フラスコにヒドロキシ桂皮酸7.39g、炭酸カリウム13.82g、テトラブチルアンモニウム0.48gおよび水100mLを仕込んだ。この水溶液を氷冷し、ここに上記のテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、さらに2時間撹拌を行った。反応終了後、塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、エタノールで再結晶することにより、下記式(1−4−1)
で表される化合物(以下、「化合物(1−4−1)」という。)の白色結晶を9.0g得た。
合成例4
合成例3において、1−ブロモペンタンの代わりに1−ヨード−4,4,4−トリフルオロブタン157gを使用したほかは合成例3と同様にして、下記式(1−4−2)
で表される化合物(以下、「化合物(1−4−2)」という。)の白色結晶を10g得た。
<ポリアミック酸およびポリイミドの合成>
合成例5
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.42g)と1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン0.1モル(14.23g)とをN−メチル−2−ピロリドン146.6gに溶解し、60℃で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させ、回収した沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、対数粘度0.71dl/gのポリアミック酸(以下、「重合体1a」という)32gを得た。
合成例6
上記合成例5で合成した重合体1aのうちの15gをとり、これにN−メチル−2−ピロリドン60g、ピリジン1.80gおよび無水酢酸2.31gを加え、120℃で4時間のイミド化反応を行った。次いで、この反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下で15時間乾燥することにより、ポリイミド(以下、「重合体1b」という)12gを得た。重合体1bのイミド化率は、50%であった。
実施例1
(1)液晶配向剤の調製
化合物(A)として上記合成例1で合成した化合物(1−2−1)を25重量部、(B)エポキシ化合物として上記式(3−2)で表されるエポキシ化合物を25重量部および重合体(C)として上記合成例5で得られた重合体1aを100重量部をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して固形分濃度3.0重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤1を調製した。
(2)液晶表示素子の製造
上記で調製した液晶配向剤1を、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上にスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートにて1分間プレベークを行った後、さらに200℃にて1時間ポストベークすることにより、膜厚0.1μmの塗膜を形成した。この塗膜の表面に、Hg−Xeランプおよびグランテーラープリズムを用いて、313nmの輝線を含む偏光紫外線1,000J/m2を基板法線から40°傾いた方向から照射することにより、液晶配向能を付与して液晶配向膜を形成した。
上記と同じ操作を繰り返し、液晶配向膜を透明導電膜面上に有するガラス基板を1対(2枚)作製した。
この1対の基板のそれぞれ液晶配向膜を形成した面の周囲部に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、偏光紫外線照射方向が直交となるように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間加熱して接着剤を熱硬化した。次いで、基板の間隙に液晶注入口よりポジ型のネマティック型液晶(メルク社製、MLC−6221、カイラル剤入り)を注入して充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で10分加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜の偏光方向と平行となるように貼り合わせることにより、TN型の液晶表示素子を製造した。
この液晶表示素子の評価を以下のようにして行った。結果は表2に示した。
(3)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶表示素子に5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を光学顕微鏡により観察し、異常ドメインのない場合を「良好」とした。
(4)電圧保持率の評価
上記で製造した液晶表示素子に、5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。電圧保持率が90%以上の場合を「良」とした。
実施例2〜10
実施例1において、化合物(A)、(B)エポキシ化合物および重合体(C)の種類をそれぞれ表1に記載の通りとしたほかは実施例1と同様にして、液晶配向剤2〜10をそれぞれ合成した。
これらの液晶配向剤をそれぞれ用いて実施例1と同様にして液晶表示素子を製造し、評価した。結果を表2に示した。
実施例11〜20
上記実施例1〜10で調製した液晶配向剤1〜10をそれぞれ用い、偏光紫外線の照射量を200J/m2としたほかは実施例1と同様にして液晶表示素子を製造し、評価した。
結果を表2に示した。
また、本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜は、液晶の配向性が極めて優れているため、これを液晶塗布型の位相差フィルムへ適用することも可能である。
発明の効果
本発明の液晶配向剤は、従来知られている液晶配向剤と比較して、少ない放射線照射量の光配向法により良好且つ均一な配向性能を示す液晶配向膜を得ることができる。それゆえ、この液晶配向膜を液晶表示素子に適用した場合、液晶表示素子を従来より極めて安価に製造できる。
本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子は種々の装置に有効に適用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの装置に好適に用いられる。
本発明の液晶配向剤は、特にTN型の液晶表示素子に適用した場合にその有利な効果を最大限に発揮することができる。
Claims (7)
- (A)下記式(1)
(式(1)中、R1は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数5〜50の脂環式基であり、これらアルキル基または脂環式基の水素原子の一部または全部はフッ素原子、シアノ基またはアリール基で置換されていてもよく、R2およびR4はそれぞれ独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−COS−、−SCO−、−O−CO−O−、−NH−COO−、−O−CO−NH−または−CO−であり、R3は炭素数6〜20の2価の芳香族基、炭素数5〜30の2価の脂環式基、炭素数6〜30の縮合環を有する2価の基または員数5〜30の2価の複素環式基であり、R3の2価の芳香族基、2価の脂環式基、縮合環を有する2価の基または2価の複素環式基の水素原子の一部または全部はフッ素原子、メチル基またはシアノ基で置換されていてもよく、R5は単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−NR7−(ただしR7は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。)または下記式(2)
(式(2)中、R8はフッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、R9は単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−COS−、−SCO−、−O−CO−O−、−NH−COO−、−O−CO−NH−または−CO−であり、eは0〜4の整数であり、ただし式(2)の「*」を付した結合手が基−(CH2)b−と結合する。)
で表される2価の基であり、R6はフッ素原子、メチル基またはシアノ基より選ばれ、Zは水酸基またはカルボキシル基であり、aは0〜3の整数であり、R5が上記式(2)で表される2価の基である場合にはbは0〜20の整数であり、R5が単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−または−NR7−(ただしR7は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。)である場合にはbは1〜20の整数であり、cは0〜4の整数であり、dは0〜4の整数である。)
で表される化合物、
(B)一分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物、ならびに
(C)ポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む重合体
を含有することを特徴とする、液晶配向剤。 - (C)重合体の100重量部に対する(A)化合物の使用割合が1〜100重量部であり、(B)化合物の使用割合が1〜100重量部である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に放射線を照射することを特徴とする、液晶配向膜の形成方法。
- 放射線の照射量が1J/m2以上10,000J/m2未満である、請求項4に記載の液晶配向膜の形成方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜。
- 請求項6に記載の液晶配向膜を具備することを特徴とする、液晶表示素子。
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