JP4972869B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は印字の幅以上の記録幅を有する記録ヘッドを用いた画像記録装置に関し、特に複数回の印字により画像記録の品質を向上する画像記録装置に関する。
複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて画像を記録する装置において、記録ヘッドの各記録素子の特性のばらつきが画質に大きな影響を与えることはよく知られている。すなわち、複数の記録素子の間隔が一定でないこと、記録素子が光源の場合に各記録素子の光度やスペクトルにばらつきがあること、記録素子がインクジェットプリンタに用いられるような液滴を吐出するものである場合に、記録素子ごとに液滴の大きさが異なったり液滴吐出の方向に偏りがあるといった原因で、画像の低下を生じる。記録ヘッドの記録素子が記録幅以上にわたって配列された、いわゆるラインヘッドである場合には、記録速度は高いものの、上述のような記録ヘッドの記録素子のばらつきが画質に与える影響が極めて大きい。
この問題を解決するために、記録素子の配列方向に直角な方向の記録媒体の搬送を複数回行い、各搬送毎に画像の一部を記録することによって画像記録を完了させることで画質の低下を防ぐという工夫が従来から行われている。特許文献1及び2のように、記録媒体をドラムに巻き付けて回転させ、記録媒体回転方向と直行する方向(ドラム回転軸と平行な方向)に複数の記録素子を配列したラインヘッドで画像を記録する際に、ドラム回転と同期してラインヘッドを記録素子配列方向に記録素子配列間隔の1/n単位で移動させ、ドラムのn回転で、記録素子配列間隔の1/nの記録密度で画像を記録する方法が知られている。
また、特許文献3のように、ドラム回転と同期してラインヘッドを記録素子配列方向に記録素子配列間隔で移動し、欠陥のある記録素子の記録を他の記録素子で代替する方法が知られている。
また、特許文献4、5及び6のように、回転方向に記録画素ピッチのm倍で記録し、ドラム回転と同期してラインヘッドを記録素子配列方向に記録素子配列間隔で移動して、m回転で画像を完成させ、記録素子の特性ばらつきに起因するスジムラを防止する方法が知られている。
また、特許文献7においても、ラインヘッドによって少なくとも1画素以上間をおいて記録したり、重ね書きすることによって画質の向上を図っている。
特許文献8、9及び10のように、記録媒体をローラやベルトで往復搬送させ、記録媒体搬送方向と直行する方向に複数の記録素子を配列したラインヘッドで画像を記録する際に、記録媒体の往復搬送と同期してラインヘッドを記録素子配列方向に記録素子配列間隔の1/n単位で移動させ、n回の記録媒体搬送で、記録素子配列間隔の1/nの記録密度で画像を記録する方法が知られている。
特開平7−276617号公報 特開平10−235849号公報 特開平11−245396号公報 特開平11−254665号公報 特開平10−315453号公報 特開2000−71481号公報 特開2002−11865号公報 特開平6−71947号公報 特開2000−272113号公報 特開2002−36530号公報
しかしながら、特許文献1−7に記載のドラム回転を用いる方法では、記録開始前後のドラムへの記録媒体着脱に時間がかかることやドラムの周長に対して短い記録媒体に記録する場合でも、ドラムの周長に近い長い記録媒体に記録する場合と同じ時間がかかることなどによって、処理時間が長くなるという問題がある。また、回転ドラム自体や回転ドラムへの記録媒体着脱機構のため、装置の大型化やコストアップを招くという問題がある。
また回転ドラムを用いない特許文献8−10に記載の方法においても、記録媒体の搬送方向を切り替える際に記録媒体自身及び搬送手段の慣性による停止起動時間が必要となり、特に高速記録を行う際には、処理能力が低下するという問題があった。また、記録媒体を往復搬送するために、ラインヘッドの記録媒体搬送方向の両側に無駄な空間が必要となり、装置が大型化するという問題もあった。さらに、奇数回の搬送で画像を記録する場合と、偶数回の搬送で画像を記録する場合とで、記録媒体の排出方向が変わってしまい、モードによって搬送回数を切り替える場合、記録媒体を排出路側に排出するために、無駄な搬送が必要となる場合があった。また、複数の記録媒体に連続して画像を記録する場合、1枚目の画像記録が終了するまで次の画像記録が開始できず、特に複数のラインヘッドで記録を行う場合は、使用していないラインヘッドが生じ記録率が低下して処理能力が低下するという問題があった。これは、特に短い記録媒体に記録を行う場合顕著となる。
本発明はこれらの問題に鑑み、ラインヘッドと、ラインヘッドの記録素子が配列されている方向に対し直交する方向に、記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段を有する画像記録装置において、下記の課題を解決する手段の実現を図るものである。
すなわち、記録媒体に記録される画像の画質向上と画像記録の処理速度の向上を両立させるとともに、装置のコスト低減及び小型化を図ることを課題とする。また前記課題を解決することに加えて、画像記録の画質を優先するか処理速度を優先するかを適切に選択可能な画像記録装置を実現することも本発明の課題である。
上記目的は以下の構成によって達成される。
(請求項1)
記録位置に配置され、記録媒体に画像を記録する複数の記録素子が配列されてなるラインヘッドと、
前記複数の記録素子が配列されている方向に対し直交する方向に、前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
前記ラインヘッドにより画像の記録が完了した記録媒体を排出する記録媒体排出手段とを備えてなる画像記録装置において、
前記記録媒体搬送手段により搬送された画像の記録が完了していない記録媒体を、前記記録媒体搬送手段の搬送方向上流側に循環する記録媒体循環手段と、
前記記録媒体搬送手段により搬送された前記画像の記録が完了した記録媒体または前記画像の記録が完了していない記録媒体を前記記録媒体排出手段または前記記録媒体循環手段に送出する送出切替手段と、
前記複数の記録素子が配列されている方向に前記ラインヘッドの位置を制御するラインヘッド位置制御手段と、を備え、
前記ラインヘッド位置制御手段は、前記記録媒体循環手段により前記画像の記録が完了していない記録媒体が循環された場合に、前記記録素子の配列方向に、前記記録素子の間隔のN倍(N≧1の整数)の距離だけ前記ラインヘッドの位置を移動させて、循環された前記記録媒体の上の前記記録素子の配列方向に対し直交する方向における画素列間の画像が記録されていない位置に画像を記録することを特徴とする画像記録装置。
(請求項2)
前記記録媒体の前記記録素子の配列方向の位置を検知する記録媒***置検知手段を備え、
前記ラインヘッド位置制御手段による前記ラインヘッドの移動量は、前記記録媒***置検出手段により前記記録媒体の最初の搬送時における前記記録素子の配列方向の位置に対するずれ量を検知した後、前記ずれ量に基づいて補正されることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
(請求項
前記ラインヘッド位置制御手段による前記ラインヘッドの移動量の補正は、前記記録媒***置検知手段の検知結果に基づいて、前記記録媒体搬送手段が前記記録媒体を前記記録媒***置検知手段の位置から前記ラインヘッドの位置まで搬送するのに要する時間遅らせて行うことを特徴とする請求項に記載の画像記録装置。
(請求項
複数の記録媒体に画像を記録する場合に、第1の記録媒体に対応する第1の画像の一部を記録した後に第2以下の記録媒体に第2以下の画像の一部を記録することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項
前記記録媒体循環手段の記録媒体が循環される経路の長さを可変としたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項
前記記録媒体循環手段の記録媒体が循環される循環速度を可変としたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項
前記画像記録装置は前記記録媒体搬送手段に記録媒体を給紙する給紙手段と、
前記記録媒体搬送手段に給紙された記録媒体の先端部を検知する先端検知手段と、を有し、
前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体の記録位置における搬送速度を決める駆動ローラを有し、
前記駆動ローラの周面上所定位置の回転角度位置が、前記記録媒体の先端部が前記給紙手段によって前記記録媒体搬送手段に初めて給紙されて前記記録媒体の先端部が前記先端検知手段の検知位置に到達したときと、前記記録媒体が前記記録媒体循環手段によって前記記録媒体搬送手段に循環した後、前記記録媒体の先端部が前記先端検知手段の検知位置に再び到達したときとで略同一となるように制御される第1の循環モードを備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項
前記画像記録装置は前記記録媒体搬送手段に記録媒体を給紙する給紙手段を有し、
前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体の記録位置における搬送速度を決める駆動ローラを有し、
複数の記録媒体に画像を記録する場合に、前記第1の循環モードと、
前記複数の記録媒体が前記記録媒体循環手段によって前記記録媒体搬送手段に循環されたときに前記複数の記録媒体の間隔が最小になるように制御する第2の循環モードと、を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項
記録媒体の種類を検知する記録媒体種類検知手段を備え、
前記記録媒体の種類に応じて前記第1の循環モードを用いて画像記録を行うか、前記第2の循環モードを用いて画像記録を行うか、を判定することを特徴とする請求項に記載の画像記録装置。
(請求項10
前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、を備え、
前記記録媒体の一方の面の画像記録を完了後、前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出し前記記録媒体の表裏を反転してから、前記記録媒体の他方の面の画像記録を行う第1の反転モードを有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項11
前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、を備え、
前記記録媒体に画像の一部を記録した後、各記録毎に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出し前記記録媒体の表裏を反転する第2の反転モードを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項12
前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、
前記記録媒体の種類を検知する記録媒体種類検知手段と、を備え
前記記録媒体種類検知手段の検知結果により前記第1の反転モードと前記第2の反転モードのいずれか一方を選択することを特徴とする請求項10または11に記載の画像記録装置。
(請求項13
前記記録媒体循環手段の経路の近傍に、前記記録媒体を乾燥する記録媒体乾燥手段を設けたことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像記録装置。
(請求項14
画像データを一時保有する画像メモリを有し、前記記録媒体搬送手段による1回の搬送で記録する画像データを前記画像メモリ上の連続する領域に保持し、前記1回の搬送終了毎に記録が終了した画像データ領域を開放することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像記録装置。
請求項1の発明によれば、記録媒体搬送手段による記録媒体の搬送経路と複数回記録のために設けた記録媒体循環手段による循環経路が一方向に周回する周回経路をなし、記録媒体の移動方向が同一の方向になるので、複数回記録による画質の向上と共に、往復運動等のための空間と時間を必要とせず装置の小型化が図られ、処理能力が向上した画像記録装置が実現される。また、記録素子の配列方向に、記録素子の間隔のN倍の距離だけラインヘッドの位置を移動させて、循環された記録媒体の上の記録素子の配列方向に対し直交する方向における画素列間の画像が記録されていない位置に画像を記録するので、ノズル間の吐出量に不均一性があっても、不均一性に起因する画像のムラが低減でき、さらに画質を向上することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項2の発明によれば、循環経路中であるいは記録中に記録媒体が記録素子配列方向にずれても、記録媒***置検出手段により記録媒体の最初の搬送時における記録素子の配列方向の位置に対するずれ量を検知した後、前記ずれ量に基づいて補正されるので、正確な位置に画像を記録することでき、さらに画質を向上することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項の発明によれば、循環経路中であるいは記録中に記録媒体が記録素子配列方向にずれても、記録媒***置検知手段が連続的に記録媒体の位置を検知し、記録媒***置検知手段からラインヘッドまでの記録媒体の搬送時間に相当する時間遅らせて、ラインヘッドの移動量を制御するので、正確な位置に画像を記録することでき、さらに画質を向上することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項の発明によれば、複数の記録媒体に画像を記録する際に各搬送毎の記録媒体の間隔を小さく抑えることが可能になり、さらに画像記録の処理能力が向上する。
請求項の発明によれば、記録媒体循環手段の記録媒体が循環される経路の長さを可変とすることによって、請求項1から4の発明を実施することが容易になる。
請求項の発明によれば、記録媒体循環手段の記録媒体が循環される速度を可変とすることによって、請求項1から5の発明を実施することが容易になる。
請求項の発明によれば、記録媒体の先端部が給紙手段によって記録媒体搬送手段に始めて給紙されて先端検知手段の検知位置に到達したときと、記録媒体が記録媒体循環手段によって循環されて記録媒体の先端部が先端検知手段の検知位置に再び到達したときとで、駆動ローラの周面上所定位置の回転角度位置が略同じになるので、ローラの偏心に起因する各画像記録毎の搬送方向の記録位置ずれを抑制し、さらに画質を向上することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項の発明によれば、複数の記録媒体に画像を記録する場合に、各記録媒体が最初に給紙手段によって記録媒体搬送手段に給紙されたときと、記録媒体循環手段によって記録媒体搬送手段に循環されたときとで、駆動ローラの回転方向の位置が略同じになる第1の循環モードと、各記録媒体が記録媒体循環手段によって記録媒体搬送手段に循環されたときに複数の記録媒体の間隔を小さく保つ第2の循環モードとを備えることにより、画像記録の目的や装置の使用状況によって、画質を優先するか処理速度を優先するか適切に選択することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項の発明によれば、記録媒体の種類を検知して第1の循環モードと第2の循環モードを自動的に選択することにより、記録媒体の種類に応じて、画質を優先するか処理速度を優先するか適切に選択することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項10の発明によれば、請求項1からの発明において両面記録を可能とする記録媒体反転手段を備え、一方の面に複数回の画像記録を連続して行った後、記録媒体を反転して他方の面に複数回の画像記録を連続して行うので、画像記録の処理時間の増大が抑制され、処理速度を優先した画像記録装置が実現される。
請求項11の発明によれば、請求項1から10の発明において両面記録を可能とする記録媒体反転手段を備え、各画像記録毎に記録媒体を反転して複数回の画像記録を行うので、インクジェット記録のような液滴を記録媒体上に吐出して画像記録を行う装置において、一方の面に対する複数回の画像記録の間隔が長くなり、インクの滲みや混色が抑制され画質を優先した画像記録装置が実現される。
請求項12の発明によれば、請求項10または11の発明において両面記録を可能とする記録媒体反転手段を備え、記録媒体の種類によって記録媒体を反転するモードを選択することにより、インクジェット記録のような液滴を記録媒体上に吐出する画像記録装置において、インクの吸収性の良い記録媒体には一方の面に対して複数回の画像記録を連続して行った後他方の面に複数回の画像記録を行うことにより1回の記録媒体反転で両面記録を行うことができて画像記録の処理時間が短縮される一方、インクの吸収性の悪い記録媒体には1回の画像記録毎に記録媒体を反転することにより同一の面に対する画像記録の時間間隔が長くなり、インク滲みや混色を抑えることができて、画質を優先するか処理速度を優先するか適切に選択することが可能な画像記録装置が実現される。
請求項13の発明によれば、記録媒体循環手段の経路の近傍に、記録媒体を乾燥する記録媒体乾燥手段を備えることにより、吸収性の悪い記録媒体であっても、複数回の画像記録によるインク滲みや混色を抑えることができて、画質を向上した画像記録装置が実現される。
請求項14の発明によれば、各画像記録毎に画像データを画像メモリ上の連続する領域に保持し、それぞれの画像記録後はその領域をすぐ開放できるので、画像メモリの非使用領域が分断されず、効率的に画像メモリを使用することができるので、実装するメモリ容量を削減しコストダウンが図れる。また、画像データ転送が早く終了し、ホストを早く開放することができるので、処理速度を向上した画像記録装置が実現される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明はラインヘッドを用いた画像記録装置のうち、インクジェットプリンタのように、インク滴を吐出することによって画像を記録する画像記録装置に特に好適な発明であり、先ずその一例であるインクジェットプリンタ100の主要な構成と機能を、その概要を示した図1を用いて説明する。しかし、本発明はインクジェットプリンタに限られず、LEDと略称される発光ダイオードを用い、その発光素子を多数配列してラインヘッドを構成したLEDラインプリンタ等、その他の種類のラインヘッドを用いた画像記録装置にも効果を有するものである。
インクジェットプリンタ100は、記録媒体である用紙1を収納する用紙カセット2、用紙1を用紙カセット2から送出する給紙手段3、給紙手段3から送出された用紙1を搬送する記録媒体搬送手段4(以下単に、搬送手段4ともいう。)、用紙1が搬送手段4に進入するときの方向を所定の方向に規制する記録媒体方向規制手段5(以下単に方向規制手段5ともいう。)、搬送手段4の搬送方向に関して上流側の近傍に配置され、用紙1の先端が搬送手段4の所定位置に到達したことを検知する記録媒体先端検知手段6(以下単に先端検知手段6ともいう。)、搬送される用紙1の搬送方向に直角な方向の位置を検知する記録媒***置検知手段7、搬送手段4の上部に配置されカラー記録に対応するための4色分のインクジェットヘッド8Y、8M、8C、8Kからなるインクジェットヘッド8、インクジェットヘッド8を、後述する記録素子であるノズルの配列方向の位置を制御するラインヘッド位置制御手段9(以下単に、位置制御手段9ともいう。)、画像記録が完了した用紙1を排出するための記録媒体排出手段10(以下単に排出手段10ともいう。)、搬送手段4で搬送された用紙1を搬送手段4の搬送方向上流側に循環する記録媒体循環手段11(以下単に循環手段11ともいう。)、用紙1を排出手段10に送出するか循環手段11に送出するかを切り替える送出切替手段12、記録媒体を搬送手段4に循環する前に用紙1の表裏を反転する記録媒体反転手段13、循環手段11の経路の前後または経路中に設けられた、記録媒体反転手段13に用紙1を送出して用紙1の表裏を反転するか記録媒体反転手段13に用紙1を送出せず用紙1の表裏を反転しないかを切り替える反転切替手段14等からなる。図1中の破線で示された矢印は、以上説明したような用紙1がインクジェットプリンタ100中で移動する方向を示す。
図1に示すインクジェットプリンタ100では、用紙カセット2の個数は1個であり用紙供給の方法は、所定のサイズに切断されたカット紙を供給するものであるが、用紙のサイズや種類が多い画像記録装置の場合は用紙カセット2を複数個備えると好ましく、またロール状の用紙を各画像記録毎に画像の大きさに合わせて切断して供給するものであっても良い。
搬送手段4は記録される画像の画質を良好に保つために用紙1を搬送する速度、搬送方向に直角方向の位置、用紙1の面に直角な方向の位置、搬送時の用紙1の方向等を精密に維持可能なように構成されている。
搬送時の用紙1の方向は搬送手段4に用紙1が進入するときに、方向規制手段5によって所定の向きに規制され、進入後は搬送手段4によって保持される。方向規制手段5は通常は用紙1の先端部が搬送方向に直角になるように規制することによって、各辺がたがいに直角に切断された用紙1の幅方向両側の辺を搬送方向に平行に規制する。
搬送手段4は、搬送手段4の下流側に設けられ搬送手段による搬送速度を決める搬送手段駆動ローラ41(以下単に駆動ローラ41ともいう。)、搬送手段4の上流側に設けられた従動ローラ42、前記両ローラに張架され搬送時に用紙1を保持する無端ベルト43を有している。また、無端ベルト43の用紙1の面に直角な方向の位置を一定に保つため1個以上の補助ローラ44を設けると、無端ベルト43の用紙1の面に直角方向の位置が安定して用紙1とラインヘッド8の間隔が一定に保たれて好ましい。従動ローラ42に補助的に駆動力を与えても良いが、搬送速度が駆動ローラ41の回転速度によって決まる状態が保たれることが必要である。
搬送手段4の上流側のローラを駆動ローラ41としても良いが、無端ベルト43が記録位置においてたるみを生じないようにするためには、搬送手段4の下流側のローラを駆動ローラ41とするのが好ましい。
また循環手段11の経路の近傍に用紙1を乾燥させるための記録媒体乾燥手段15が設けられている。
インクジェットプリンタ100には、用紙1を高精度に搬送するために、用紙1が無端ベルト43が移動する速度と同一の速度で搬送されるべく用紙1を無端ベルト43に確実に密着させるための補助的なローラあるいはその他の手段が設けられているが図示を省略する。前記その他の手段の一例として、静電的な力で用紙を無端ベルトに吸着させる方法も好ましく用いることができる。一方搬送手段4から用紙1を送出切替手段12に向けて送出する箇所においては、用紙1を無端ベルト43から確実に引き離すことが必要で、そのための手段も設けられているが図示を省略する。以上述べたように用紙1を制御する手段については循環手段11についても同様に構成されているが図示を省略する。
次に図2を用いて本発明のラインヘッドの一例であるインクジェットヘッド8について説明する。インクジェットプリンタ100は4色のインクジェットヘッド8K、8C、8M、8Yを有し、Kは黒、Cはシアン、Mはマゼンタ、Yは黄色の各色を意味する。その1個をインクジェットヘッド8として説明する。
図2aはインクジェットヘッド8を画像記録時の搬送方向に平行な方向から見た断面図であり、図2bはインクジェットヘッド8を図2aの矢印Aに対向する方向から見た図である。
インクジェットヘッド8は、インクジェットヘッド本体80、インクジェットヘッド本体80内に形成された、吐出されるインクを保持するためのインク室81、本体80に接合されたノズルプレート82、ノズルプレート82上に形成され各インク室81に保持されたインクを吐出するインクジェットノズル83(以下単にノズル83ともいう。)、各インク室に液を供給するための共通インク室84、共通インク室84に矢印Bで示すよう方向にインクを供給するためのインク供給管85等からなる。
インク室81の内壁に設けられた不図示の電極に電圧を印加する等の方法で、ノズル83から図2aの矢印Aで示すようにインク滴が吐出される。
インク室81及びノズル83はこの例ではA4サイズの幅210mmをプリント可能なように、216mmにわたり0.141mm間隔で1532個並べられているが、図2では端部の一部のみを示す。
インクジェットヘッドの中には、技術的な困難さを解消するためにノズルを1個おきに配列方向に直角な方向に所定の距離だけずらせた千鳥状の配置を用いる場合がある。また必要な記録幅より短い記録ヘッドを複数個、同様に千鳥状に配置することで、全体の長さが必要な記録幅を越えるように構成される場合もある。いずれの場合もそのずれ量と用紙1を搬送する速度から決まる時間だけ、インク滴を射出する時間をずらせれば良い。
ここで説明するインクジェットヘッド8は、図2に示すように全てのノズル83が配列方向に一つの直線上に設けられている例であるが、上記のような搬送方向に千鳥状のずれを有するインクジェットヘッドを用いることも可能である。
次に本発明のインクジェットプリンタ100の主な構成要素間の制御関係について、機能ブロック図である図3を用いて説明する。
図3において、ホストシステムからインクジェットプリンタ100のインターフェース201を通して記録すべき画像の画像データが画像メモリ202に送出され、前記画像データに基づいて、各色毎に備えられたラインヘッドドライバ203がラインヘッドであるインクジェットヘッド8を駆動してインク滴吐出を行う。
一方、プリンタ制御部204は前記ホストシステムからの指令に基づき、また記録媒***置検知手段7、先端検知手段6及び記録媒体種類検知手段16からの検知データに基づいて、以下に説明するように、インクジェットプリンタ100の各構成要素の制御や駆動を行う。
すなわち、給紙手段3を動作させるための給紙手段駆動モータ211、搬送手段4を駆動する駆動ローラ41を駆動する搬送手段駆動モータ212、方向規制手段5の後述するローラ51、52を駆動する方向規制手段駆動モータ213、循環手段11を駆動する循環手段駆動モータ215、循環手段11の循環経路の長さを調整可能とすべく設けられた循環手段調整モータ216、送出切替手段12を駆動する送出切替手段駆動モータ217、反転切替手段14を駆動する反転切替手段駆動モータ218、記録媒体反転手段13を駆動する記録媒体反転手段駆動モータ219等を制御し駆動する。
駆動するための手段はモータに限られず、駆動する対象が送出切替手段12や反転切替手段14等、位置を切り替えるものであれば駆動手段はモータでなく例えばロータリーソレノイドを用いても良い。
また、各色毎に備えられたラインヘッド位置制御手段駆動モータ220を制御し駆動することにより、各色のインクジェットヘッド8の位置が制御される。
これらの駆動の制御は、ホストシステムからの制御情報と記録媒***置検知手段7や先端検知手段6からの検知データに基づいて、プリンタ制御部204に設けられたCPU205によって行われる。
以下、本発明をより詳細に説明するために、本発明の画像記録装置による画像記録動作について、実施形態により説明する。
(実施形態1)
図1乃至図11を用いて実施形態1を説明する。
図3に示すホストシステムから、画像データがインターフェイス部201を経由して画像メモリ202に送られ記憶される。またプリンタ制御部204からの指令により給紙手段3が用紙1の1枚について給紙を開始し、用紙1が方向規制手段5に到達する。
方向規制手段5は用紙1を所定の方向に向けることを目的とし、通常は用紙1の先端がなす直線を搬送手段4の搬送方向に直角な方向に規制する。このための方法は種々知られているが図4を用いて概略を説明する。図4は方向規制手段5の動作を示す図であり、図4aは用紙1が最初に給紙手段3から給紙されてきた場合を示し、図4bは用紙1が循環手段11によって循環されてきた場合を示す。
図4a1は用紙1が方向規制手段5に到達して短時間経過後の状態を示し、図4a2は用紙1が方向規制手段5によって方向を規制されてから方向規制手段5によって搬送手段4に向けて送出が開始された状態を示す。
図4a1においては、方向規制手段5を構成する2個のローラ51とローラ52は回転を停止された状態であり、給紙手段3によって用紙1の先端部がローラ51、ローラ52の接する箇所に到達しさらに給紙手段3による給紙が継続された状態を示す。ローラ51及びローラ52は共にその回転軸が搬送手段4の搬送方向に直角になるように配置されている。用紙1の先端部はローラ51、ローラ52の接する箇所に押しつけられることでその接する箇所がなす直線に平行になり、従って搬送手段4の搬送方向に対して直角になる。これは用紙1が図示のように湾曲を生じ、湾曲部分が方向規制手段5に到達する前には搬送方向に対して直角から傾いていた分を吸収することによる。
この状態で方向規制手段5のローラ51及びローラ52を、ローラ51及びローラ52により用紙1が搬送手段4に向けて送出される速度が、搬送手段4によって用紙1が搬送される速度に一致するように回転させることにより、先端部が搬送方向に直角に規制された用紙1が搬送手段4に向けて送出される。図4b1及び図4b2に示すように、用紙1が循環手段11から循環されてきて方向規制手段5に到達した場合も同様である。このように用紙1の先端部を搬送方向に直角に規制することにより、用紙1の幅方向の両側の辺が搬送方向に平行に規制されるので、記録すべき画像が用紙1に対して所定の位置と角度で精度良く記録される。
次に先端検知手段6の動作について、図5を用いて説明する。図5は用紙1が方向規制手段のローラ対51、52から送出され先端検知手段6を通過する様子を搬送方向に直角な方向から見た図である。レンズ62がなす光学系の、用紙1が通過する面と共役な位置に、CCDラインセンサのセンサ面が配置される。
この構成によって、用紙1の矢印Aで示す先端部が搬送手段4の上部に配置された先端検知手段6に到達すると、光源61、レンズ62、受光素子としてのCCDラインセンサ63によってその時刻が検知される。CCDラインセンサ63は、CCDの各画素の間隔が充分に小さいものを用いることやレンズ62がなす光学系の倍率を適切に定めることによって、用紙1の先端部の搬送方向の位置を極めて精度良く検知することが可能である。
なお先端検知手段6として、CCDラインセンサのように複数の受光素子を多数有するものに限らず、画像記録装置において用紙の検知に広く用いられるフォトトランジスタを用いても良い。本発明の画像記録装置においては、検知精度や検知分解能が記録される画像の画素間隔より充分小さいことが必要なので、レンズ62がなす光学系の、用紙1が通過する面と共役な位置に、精度良く作られたスリットやピンホールを配置してその後方にフォトトランジスタを配置すると好ましい。
搬送手段4の搬送速度は精密に制御されているので、前記時刻を基準時刻とすることにより、搬送手段4による用紙1の搬送中、用紙1の搬送方向の位置が正確に把握される。
次に記録媒***置検知手段7の動作について、図6を用いて説明する。記録媒***置検知手段7は、用紙1の搬送方向に直角な方向の位置を検知することを目的とする。図6aは用紙1が記録媒***置検知手段7を通過する様子を搬送方向に直角な方向から見た図であり、図6bは用紙1が記録媒***置検知手段7を通過する様子を搬送方向に平行な方向の上流側から見た図である。
図6bに示すように、記録媒***置検知手段7は用紙1の幅方向の端部の矢印Aで示す方向すなわち搬送方向に直角な方向の位置を、光源71、レンズ72、CCDラインセンサー73によって検知するものであり、レンズ72がなす光学系の、用紙1が通過する面と共役な位置に、CCDラインセンサのセンサ面が配置される。この構成によって用紙1の幅方向の端部が光源によって照射され、該端部の像がCCDラインセンサー上に結像されることにより、該端部が所定の位置に対して用紙1の幅方向にどれだけずれているかが検知される。
次にインクジェットヘッド8が駆動されて用紙1に画像が記録される工程について説明する。インクジェットヘッド8が駆動されるということは、画像データに基づいてラインヘッドドライバ203がインクジェットヘッド8を駆動して、インク滴が吐出されることを意味する。インクジェットヘッド8の駆動は各色毎のインクジェットヘッド8K、8C、8M、8Yについて行われるがここではその一つをインクジェットヘッド8として説明する。
また、ノズル83の配列方向を主走査方向、搬送手段4による搬送方向を副走査方向として説明する。
インクジェットヘッド8の駆動はその制御を前述のように先端検知手段6で検知された時刻を基準に行われるが、本発明のインクジェットプリンタ100では、それに加えてインクジェットヘッド8の主走査方向に関する位置を制御した上で駆動を行う。
この目的のため、インクジェットヘッド8は位置制御手段9によって保持され各色のインクジェットヘッド8K、8C、8M、8Yについて個別に主走査方向の位置を制御される。なお、各色のインクジェットヘッド8を同一方向に同一の量だけ移動させる場合は全てのインクジェットヘッド8K、8C、8M、8Yを一体に移動させても良い。
次に位置制御手段9の一例を図7を用いて説明する。図7は搬送手段4の上方に配置された位置制御手段9を搬送手段4の上方から見た図である。図1と同じ構成要素には同じ番号を付している。
図7に示す位置制御手段9は、偏心カム91とバネ92が各色毎にインクジェットヘッド8に対して設けられ、バネ92は一端をバネ保持部材93に固定され他端がインクジェットヘッド8に固定されている。偏心カム91は、図7には不図示の、図3の機能ブロック図に示すラインヘッド位置制御手段駆動モータ220によって矢印Aで示すように回動され、偏心カム91の回動角度と偏心量によって決まる移動量をインクジェットヘッド8に矢印Bで示す方向に与える。本発明の位置制御手段9としては図7に示す構成に限られるものでは無く、本発明の目的を達するのに充分な移動距離を、精度良く得られる移動方法で有れば良い。電磁的な移動制御手段や圧電素子を用いた移動制御手段も、好ましく用いることができる。
次に図8を用いて、1回目の搬送によって画像の一部が用紙1に記録され、該用紙1が循環手段11によって、搬送手段4の搬送方向上流側に循環され、画像の未記録の部分をインクジェットヘッド8が記録素子の配列方向にその位置を制御された上で記録する様子を説明する。
図8に示すインクジェットヘッド8はノズル83の間隔が記録しようとする画像の画素間隔の2倍となっている。図8aは1回目の搬送による記録が終了した状態を示し、図8bは2回目の搬送による記録が完了した状態を示す。なお判りやすいように、一列おきの各列については全ての画素についてインク滴が吐出されたように描いているが、実際の画像記録は画像データに基づき行われ、前記の列の全ての画素についてインク滴が吐出されるとは限らない。
図8に示す例では1回目の記録のあと、用紙1が循環手段11によって再び搬送手段4に循環されて行われる2回目の記録時には、インクジェットヘッド8が記録素子の配列方向に矢印Cで示す方向と距離すなわち画像上の3画素に相当する距離を移動されている。この移動によって例えば3番目のノズル83−3が1回目に記録した画像上の矢印Aで示す列と、同じノズル83−3が2回目に記録した画像上の矢印Cで示す列は、画像上で3画素分離れている。従ってノズル83−3に他のノズルに比べて吐出される液滴が小さいといったような不均一性があっても、その不均一性に起因する画像のムラが低減され、画質が向上する。なお、ノズル83の間隔は記録しようとする画像の画素間隔と同一でも良く、その場合は各搬送毎の画像記録はノズル83を1個おきに用いれば良い。矢印D及び矢印Eは用紙1の搬送方向を示す。
図9に示すように画像記録を行うこともできる。図9に示す例では、インクジェットヘッド8のノズル83が記録される画像の画素間隔と同じ間隔で配列されている。図9aは1回目の搬送による記録が終了した状態を示し、図9bは記録媒体が循環されて2回目の搬送が行われて画像記録が完了した状態を示す。1回目の記録では搬送方向に直角な方向の列について1列おきに画像を記録して、2回目の記録でその間の列を埋める。そして1回目と2回目で各ノズル83がノズル83の配列方向に矢印Aで示す列から矢印Bで示す列へ矢印Cで示す方向に2画素分離れたところを記録するので、ノズル83に起因する画像のむらが低減され画質が向上する。この場合は図8に示す場合と異なり、移動量は画像上の画素数で奇数画素である必要は無い。また2画素に限られず3画素以上であっても良い。
以上説明した画像記録装置によれば、搬送手段4とは別途に設けられ搬送手段4の搬送方向と同一の周回方向で用紙1を搬送手段4に循環させる循環手段11によって複数回の搬送を効率良く行うことができる。また従来技術の回転ドラムを用いた方法や往復運動のために搬送方向の両側に大きな空間を必要とする方法に比べて小型の画像記録装置を実現できる。そして複数回記録による画質の向上という効果と相俟って、処理速度向上と装置の小型化と画質向上が併せて実現された画像記録装置を提供できる。
また、以上説明した画像記録装置によれば、循環手段11によって搬送手段4に循環された用紙1の搬送方向に直角な方向の位置すなわち主走査方向の位置が最初の搬送時に比べてずれた場合に、そのずれ量を記録媒***置検知手段7によって検知して、検知結果をプリンタ制御部204に取り込みCPU05による演算で位置制御手段9による移動量に補正を加える。これによって前記の用紙1のずれが補正され記録される画像の画質が保たれる。
さらに、以上説明した画像記録装置によれば、記録媒***置検知手段7によるずれ量の検知を連続的に行い、記録媒***置検知手段7の検知位置と、インクジェットヘッドによる記録位置の間を搬送手段4で搬送するのに要する時間だけ遅らせて上記のような制御を行うものであり、さらに良好に画質が向上される。
次に、実施形態1の画像記録装置の別例について、図10を用いて説明する。別例は、循環手段11によって搬送手段4に循環された用紙1の搬送方向に直角な方向の位置すなわち主走査方向の位置が最初の搬送時に比べてずれた場合に、そのずれ量を記録媒***置検知手段7によって検知するものであるが、検知結果に基づいてインクジェットヘッド8の記録素子と画像データの関係を制御する。
図10の図10aにおいて1回目の搬送でノズル83−4によって記録された矢印Aで示す最左端の列が、循環手段によって循環されて2回目の搬送時には用紙1が搬送方向に直角な方向にずれることにより、前記の最左端の列が矢印Cで示す方向に矢印Bで示す位置までずれたとする。そして矢印Bはノズル83の配列方向に関してノズル83−2に略近い位置に有る場合に、最左端の列に記録されるべき画像データをラインヘッドドライバ203によってノズル83−2に送出して画像を記録する。他の列に関しても同様にノズル83の2個離れたノズルを用いて画像記録を行う。
矢印Bで示す位置とノズル83−2のノズル83の配列方向に関して、記号Dで示すようにノズル間隔の端数分ずれている分は、記録媒***置検知手段7による検知結果に基づいて位置制御手段9によって制御することでそのずれを解消する。なお上記で説明した例では位置制御手段9によりノズル間隔の端数分のみを制御したが、それに限らず、位置制御手段9によってインクジェットヘッド8の位置をノズル間隔の整数分の一部とノズル間隔の端数分とを制御しても良い。
用紙1の最左端の列はこのような記録方法で記録することによって、1回目はノズル83−4によって、2回目はノズル83−2によって画像が記録されるので、実施形態1の画像記録装置と同様に画質の低下が防止される。
図8及び図9の説明で述べたように本実施形態の画像記録装置は、複数回の搬送毎にインクジェットヘッド8の主走査方向の位置を制御しながら、画像の一部を記録して所定の回数の搬送によって、記録すべき全ての画像データに基づいた記録が行われる。
各搬送毎に記録する画像の一部は、一定の規則性を持って周期的に選択したものであると、画像データの処理やラインヘッドドライバ203の制御が簡単になって好ましいが、必ずしもそれに限られるものでなく、最初の搬送において不規則に選択した画像データの一部を記録し、引き続く搬送によって未記録の画像データに基づいて画像を記録するものであっても良い。
画像記録を完了するまでの、搬送と画像記録の回数はこれまでの説明では2回の場合について説明したが、その回数は2回に限られず3回以上の搬送と画像記録によって画像記録を完了するものであっても良い。
次に図11を用いて送出切替手段12の動作について説明する。図11は図1に示したインクジェットプリンタ100の一部を拡大して示したものである。図11に示す送出切替手段12は図3の機能ブロック図に示したプリンタ制御部204によって送出切替手段駆動モータ217が駆動されることで、その位置を制御される。画像の一部が未記録である用紙1が搬送手段4から送出されてきた場合は、その位置を実線で示す位置に制御され、また反転切替手段14が実線で示す位置に制御されることにより、用紙1は循環手段11に向けて送出される。画像の記録が完了した用紙1が搬送されてきた場合は、送出切替手段12がその位置を破線で示す位置に制御されることにより、用紙1は排出手段10に向けて送出される。
以上説明した画像記録装置は、このような複数回記録による画質の向上のために用紙1を搬送手段に繰り返し供給する手段として、循環手段11を用いることにより、前述の課題を解決することを図るものである。
(実施形態2)
次に図12乃至図13を用いて、本発明の他の実施形態である実施形態2について説明する。なおこれまでの説明で用いた図面も適宜参照する。図12は複数の用紙に連続して画像を記録する例を示し、図1と同じ構成要素には同じ番号を付している。また実施形態2の説明に直接関係ないものは図示を省略した。また図12以下の図面において、搬送手段4や循環手段11が有する無端ベルトに密着して搬送または循環される用紙1を、図面を判りやすくするため無端ベルトから離して図示している場合がある。
図12は、複数の用紙1a、1b、1c、1dが給紙手段3によって所定の間隔で給紙されて、搬送手段4によって搬送され送出切替手段12及び循環手段11によって再び搬送手段4の搬送方向上流側に循環されていく様子を示す。用紙1dはまだ搬送手段4上に有り、用紙1aは1回目の画像記録が終了して、送出切替手段12及び循環手段11によって再び搬送手段4の搬送方向上流側に循環され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達した状態を示す。破線で示した用紙1aは、最初に給紙手段3によって搬送手段4に給紙され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときの状態を示す。
搬送手段4による最初の搬送で、実施形態1の図8及び図9の説明で述べたように画像の一部がそれぞれの用紙1a、1b、1c、1dに記録され、循環手段11によって循環され最初の搬送と同じ順で搬送手段4に向けて循環される。そして2回目の搬送時に未記録の画像データが順次記録される。
このように記録することによって、4枚の用紙1a、1b、1c、1dについて、先ず用紙1aについて2回の搬送を行い画像の記録を完了してから次に用紙1bに同様に記録するという方法で画像の記録を行う場合に比べて、各記録毎の時間的間隔を狭くすることができ、全体として処理速度を向上できる。
次に図13aは循環手段11の循環経路の長さを可変とする手段の例を示す。駆動ローラ111及び従動ローラ112によって用紙1を担持する無端ベルト113が張架される。駆動ローラ111は該ローラに係合する循環手段駆動モータ215によって回転される。送出切替手段12から循環手段11に送出されてきた用紙1は、無端ベルト113上をAで示す矢印の方向に従動ローラ112から駆動ローラ111の方向に送られて搬送手段4に循環される。無端ベルト113は弾性的に伸縮可能な部材からなり、上側押圧部材114及び下側押圧部材115の図中の矢印Bで示す上下方向の位置を本図には不図示で図3の説明で述べた循環手段調整モータ216を駆動して変えることにより、循環手段11の循環経路長が可変とされる。このように循環手段11の循環経路長を可変とすることにより、複数の用紙1に対し適切な間隔で画像記録を行うことができ、また循環経路長を長くすることによって連続記録する用紙1の枚数を増加できる。
次に図13bは循環手段11の循環速度を可変とするものであり、通常は駆動ローラ111の回転速度を可変とする。この目的のためプリンタ制御部204は駆動ローラ111に係合する循環手段駆動モータ215を適宜制御して駆動ローラの回転速度を可変とする。このようにして循環手段11による循環速度を可変とすることで、搬送手段4の搬送速度や同時に記録しようとする用紙の枚数に応じた適切な循環が行われ、搬送手段4上を搬送される複数の用紙1の間隔が必要以上に空いたり、反対に用紙1が重なったり、またインクジェットヘッド8に対してラインヘッドドライバ203を経由した画像データの送出が間に合わないということを避けることができる。循環手段11の循環経路の長さと循環速度の両方を可変としても良い。
このように、循環手段の循環経路長や循環速度を可変とすることで、以下のような様々な効果を有する用紙の搬送や循環の制御を行うことができる。
図12において、搬送手段4は用紙1を搬送する速度が搬送手段4の下流側に設けられた駆動ローラ41の回転によって決められる。この駆動ローラ41に偏心が有ると搬送手段の搬送速度が、駆動ローラ41の回転角度位置によって変動する。従って用紙1が最初に給紙手段3によって搬送手段4に給紙され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときと、1回目の画像記録が終了して循環手段11によって搬送手段4に搬送方向上流側から循環され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときで、駆動ローラ41は回転角度位置が略同じであることが望ましい。これによって駆動ローラ41に偏心がありその結果として搬送速度のむらが生じてもその搬送速度むらは用紙1の同じ部分に対して同じように生じるので複数回の搬送によって搬送方向の位置ずれを低減できる。
破線で示した用紙1aは、最初に給紙手段3によって、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときの状態を示し、実線で示した用紙1aの位置は、循環手段11によって搬送手段4に搬送方向上流側から循環され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達した状態を示す。
上記二つの状態のときに、駆動ローラ41の回転方向の位置が例えば矢印Aで示す同一の回転位置にあるように制御することによって、画像記録の画質を向上することが可能になる。なおこの場合の駆動ローラ41の回転方向の位置は矢印Aで示した方向に限られず、上記二つの場合に同一の方向で有ればよい。
複数の記録媒体に図12で説明したような連続記録を行う場合に、た第1の循環モードと、搬送手段4に循環された複数の記録媒体の間隔が最小になるように制御する第2の循環モードを備えた画像記録装置第2の循環モードについて図14を用いて説明する。
図14では図12に比べて複数の用紙1の間隔が狭くなっていて、最初に給紙された用紙1aが循環されて先端検知手段6の位置に到達したとき、引き続く4枚の用紙1b、1c、1d、1eが給紙手段3によってすでに給紙が行われている。
これは、循環速度を可変とする手段を用いて、搬送手段4に循環された複数の記録媒体の間隔が最小になるように制御を行った結果である。必要な場合は、循環手段11の循環経路の長さを可変とする手段を単独でまたは循環速度を可変とする手段と併用しても良い。そしてこの場合、図12に示した場合と異なり用紙1aが最初に給紙手段3によって、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときと、循環手段11によって搬送手段4に搬送方向上流側から循環され、その先端部が先端検知手段6の検知位置に到達したときとで、駆動ローラの回転方向の位置は通常は一致せず矢印Aと矢印Bで示すように異なる回転位置に有る。
前記最小の間隔は、画像メモリ202に保持された画像データをラインヘッドドライバ203に転送する速度や、方向規制手段5による方向規制に必要な時間等を考慮して、また用紙を循環させる速度の誤差の大きさ等を考慮して決められる。
次の画像記録装置は、第1の循環モードを用いるか第2の循環モードを用いるかを、記録媒体の種類によって自動判別するものであり、記録媒体の種類に応じて、記録される画像の画質を優先する場合には第1の循環モードを、画像記録の処理速度を優先する場合は第2の循環モードを用いるように、画像記録を設定するか、記録媒体の種類を図3に示した記録媒体種類検知手段16によって自動判別して自動的に設定して行う。
(実施形態3)
次に本発明の実施形態3について、図11及び図15を用いて説明する。実施形態3は、循環手段11の経路の前後または経路中に用紙の裏表を反転する記録媒体反転手段13を設け、また記録媒体反転手段13によって用紙1の表裏反転を行うか記録媒体反転手段13を用いず用紙1の表裏反転を行わないかを切り替える反転切替手段14を設けた例である。
図11に示したように反転切替手段14は実線で示す位置にあるときは用紙1を記録媒体反転手段13に送出せずに循環手段11に送出し、破線で示す位置にあるときは用紙1を記録媒体反転手段13に送出する。以降の説明で反転切替手段13の説明のため反転される用紙1の位置と状態を用紙1a、1b、1cと標記して説明する。
本実施形態の記録媒体反転手段13は、送出されて来た用紙1を1aとして示したように入口ローラ対131から取り込み、1bとして示したように反転ローラ対132で狭持したあと、反転ローラ対132の回転方向を逆転して、1cとして示したように出口ローラ対133から送出することにより、記録媒体反転手段13を用いない場合に対して循環手段11における用紙1の表裏が反転される。各ローラ対131乃至133は図3の機能ブロック図に示す図11には不図示の反転手段駆動モータ219によって駆動される。ガイド部材134を実線で示す位置と破線で示す位置で適宜切り替えることにより、記録媒体反転手段13による反転動作がより確実になって好ましい。このように3対のローラを設けることは必須ではないが、反転ローラ対132に加えて入口ローラ対131と出口ローラ対133とを設け、入口ローラ対131、出口ローラ対133と反転ローラ対132の間の距離を適当に選ぶことで、用紙1を複数枚受け入れることができ処理速度が向上して好ましい。
このような構成で用紙1の表裏を反転すると、表裏を反転しない場合と反転する場合で搬送手段4における用紙1の前後が搬送方向に関して反転するが、反転する場合には記録される画像データの読みだし順を反転するように制御することで、所期の画像記録が行われる。
表裏を反転する方法として、図による説明は省略するが用紙1の移動方向に平行な直線を回転軸として用紙1を180度回転する方法でも良く、その場合搬送手段4における用紙1の搬送方向が前後反転しないので好ましい。
以上説明した記録媒体反転手段13と反転切替手段14を用いたインクジェットプリンタ100の制御の基本的な流れを、図15に示すフロチャートに基づいて説明する。
ステップS100でホストシステムから画像記録開始の指令が出されると、ステップS101で記録媒体のインク吸収速度が所定値より大きいか小さいかを判断される。大きい場合にはステップS102で反転モード1に設定され、小さい場合にはステップS103で反転モード2に設定される。
これまで説明してきたように、本発明の画像記録装置では画像記録を複数回に分けて行うが、その回数をieとし、ie回目に至るまでの画像記録の回数を整数iで表す。なお、iは用紙1の表裏それぞれ分けて数える。
いずれの反転モードを用いる場合も先ずステップ104においてiを1と設定してステップS105に進み画像記録が開始される。
ステップS106で反転モード1か反転モード2かを判定して、反転モード1の場合はステップS107、反転モード2の場合はステップS112に進む。
反転モード1は用紙1の一方の面にi回の画像記録を行ってから他方の面にi回の画像記録を行い、反転モード2は1回の画像記録毎に用紙1の表裏を反転して画像記録を行うものであり、反転モード1はインクの吸収速度が速い記録媒体を用紙1として用いる場合に適し、反転モード2はインクの吸収速度が遅い記録媒体を用紙1として用いる場合に適する。
ステップS107に進んだ場合は、i=ieに達するまでステップS109により、i=i+1とした上でステップS105に戻りi番目の画像記録で画像データiが記録される。i=ieに達すると、ステップS108でまだ一方の面のみしか記録されてないか両面記録が完了しているかを判定して、両面記録が終了なら全体が終了し、両面記録が終了していない場合はステップS110で用紙1の反転を行いステップS111でi=1と設定した上でステップS105に戻る。
反転モード2を用いる場合はステップS106からステップS112に進んで用紙1を反転した上、ステップS113でi番目の画像記録が両面について終了しているかいないかを判定し、終了していない場合はステップS105に戻り、終了している場合はステップS114でi=ieに達しているか否かを判定して、達している場合は画像記録を終了し達していない場合はステップS115でi=i+1とした上でステップS105に戻る。
次の画像記録装置は、以上説明した図15の説明において、反転モード1を用いる画像記録装置であり、記録媒体反転手段13と反転切替手段14を制御して、先ず記録媒体反転手段13を用いずに用紙1の一方の面に複数回の搬送で画像の記録を完了してから、記録媒体反転手段13を用いて用紙1の表裏を反転して循環手段11に送出して搬送手段4に用紙1を循環し、以後は画像がまだ記録されてないもう一方の面に複数回の搬送によって画像の記録が完了するまで記録媒体反転手段13による反転を行わない。
これによって先ず用紙1の両面にそれぞれ複数回の搬送により画像記録を行うに当たり、用紙1の表裏反転は1回のみであり処理速度を優先した画像記録ができて好ましい。
次の画像記録装置は、図15の説明において、反転モード2を用いる画像記録装置であり、反転切替手段14を図11の実線で示す位置にくるように制御して、記録媒体反転手段13により各搬送及び循環毎に、用紙1の表裏を反転する。この発明によって用紙の一方の面に複数回画像を記録する時間間隔が長くなるので、インクのにじみによる画質の低下が防止され、画質を優先した画像記録が可能となり好ましい。
次の画像記録装置以上説明した反転モード1を用いる画像記録方法と反転モード2を用いる画像記録方法を、用紙1として用いる記録媒体の種類によって選択することを可能とした画像記録装置であり、高品質用の記録媒体や通常の画質用の記録媒体等記録媒体の種類に応じた画像記録方法を選択することが可能な画像記録装置を実現できて好ましい。
次の画像記録装置は、循環手段11の経路中または循環手段11の前後の経路に沿って、用紙1を乾燥する手段を設けた画像記録装置である。図11に示す本実施形態では循環手段11の内部に設けているが、搬送手段4や循環手段11の寸法や位置関係によって可能であれば、循環手段11と搬送手段4の中間の経路に沿って設けても良い。
乾燥させるための手段は図11に示す本実施形態では記録媒体乾燥手段15のヒータ151に不図示のヒータ電源で通電して加熱で乾燥させるものであり、機械的可動部が無く騒音が生じなくて好ましい。乾燥させるための手段はファンを用いて用紙1に向けて送風することで乾燥させるものであっても良く、装置全体の発熱が少なくて済み送風による冷却効果も有って好ましい。
(実施形態4)
次に図3及び図16を用いて、実施形態4について説明する。実施形態4は本発明の画像記録装置において、複数の用紙に連続して画像を記録する場合に、複数の用紙に先ず画像データの一部を記録した後、前記複数の用紙について画像データの他の部分を記録する場合の例であり、図3に示す画像メモリ202に画像データを保持する方法に関する。
本実施形態では4枚の用紙1a、用紙1b、用紙1c、用紙1dに連続して画像を記録する例を示すが、連続記録する用紙の枚数は4枚に限られるものではない。実施形態4は、各用紙に画像データを2回に分けて画像を記録する例であるが、画像データを分ける回数は2回に限られない。各用紙につき1回目の記録に用いる画像データを画像データ1、2回目の記録に用いる画像データを画像データ2とする。
図3の画像メモリ202にはラインヘッドドライバ203に向けて送出されるべく画像データが保持される。図16aは画像記録を開始する前の画像メモリ202の状態を示す。図16bは用紙1aに記録する画像データ1の記録が終了して用紙1bへの画像記録を開始する前の状態を示す。図16cは用紙1bに記録する画像データ1の記録が終了して用紙1cへの画像記録を開始する前の状態を示す。
図16aに示すように、本実施形態では各用紙に記録される画像データについて、画像データ1と画像データ2が区分されて画像メモリ202上に割り付けられている。この構成により図16bに示す段階では用紙1aの画像データ1が保持されていた領域は開放することができ、その領域に図16bに示すように用紙1cの画像データ2を割り付けることができる。また図16cに示す段階では用紙1bの画像データ1が不要になり、その領域に用紙1dの画像データ1を割り付けることができる。
このように各搬送毎に用いられる画像データを画像メモリ202上の連続する領域に保持して、記録が終了次第開放するので、画像メモリ202の非使用領域が分断されず、効率的に画像メモリ202を使用することができ、実装する画像メモリ202を削減しコストダウンが可能となる。また画像データ転送が早く終了するので、図3に示すホストシステムを早く開放することができ、ホストシステムが制御するシステム全体の処理速度が向上する。
一方、以上説明した方法と異なり、図16dに示すように画像メモリ202に各用紙1a乃至1dの画像データを1回目の記録用と2回目の記録用で分けることなく割り付けておくと、各用紙1a乃至1dの画像データが割り付けられた画像メモリの領域を、2回目の画像記録が終わるまで開放することができないため、画像メモリ202として大きな容量が必要になる。
以上説明してきたように、発明によって、記録媒体に記録される画像の画質向上と画像記録の処理速度の向上を両立させるとともに、装置のコスト低減及び小型化を図るという本発明の課題が達成される。また、前記課題に加えて画像記録の画質を優先するか処理速度を優先するかを適切に選択可能な画像記録装置を実現するという課題も達成される。
本発明の画像記録装置の全体を示す概要図である。 本発明の画像記録装置に用いるインクジェットヘッドの一例を示す概要図である。 本発明の画像記録装置の各構成要素相互の制御関係の一例を示す図である。 本発明の画像記録装置に好適な記録媒体の方向を規制する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いる記録媒体の先端を検知する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いる記録媒体の搬送方向に直角な方向の位置ずれを検知する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いるインクジェットヘッドの搬送方向に直角な方向の位置を制御する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う、複数回の搬送によって画像の一部を記録する一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う、複数回の搬送によって画像の一部を記録する他の例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う、複数回の搬送によって画像の一部を記録するさらに他の例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いる、記録媒体を循環するか排出するかを切り替える手段及び記録媒体を反転する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いる、記録媒体を循環したときの駆動ローラの回転方向の位置制御する手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置に用いる、記録媒体を循環する手段の循環経路の長さを可変とする手段及び循環速度を可変とする手段の一例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う、記録媒体を循環したときに記録媒体の間隔を最小になるよう制御した例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う、インクジェットヘッドに用いるインクの記録媒体への吸収速度によって、記録媒体を反転する制御の例を説明する図である。 本発明の画像記録装置で行う画像データのメモリへの割付の一例を説明する図である。
符号の説明
1 記録媒体
2 用紙カセット
3 給紙手段
4 記録媒体搬送手段
5 記録媒体方向規制手段
6 記録媒体先端検知手段
7 記録媒***置検知手段
8 インクジェットヘッド
9 記録媒***置制御手段
10 記録媒体排出手段
11 記録媒体循環手段
12 送出切替手段
13 記録媒体反転手段
14 記録媒体反転切替手段
15 記録媒体乾燥手段
100 インクジェットプリンタ
202 画像メモリ
203 ラインヘッドドライバ
204 プリンタ制御部

Claims (14)

  1. 記録位置に配置され、記録媒体に画像を記録する複数の記録素子が配列されてなるラインヘッドと、
    前記複数の記録素子が配列されている方向に対し直交する方向に、前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
    前記ラインヘッドにより画像の記録が完了した記録媒体を排出する記録媒体排出手段とを備えてなる画像記録装置において、
    前記記録媒体搬送手段により搬送された画像の記録が完了していない記録媒体を、前記記録媒体搬送手段の搬送方向上流側に循環する記録媒体循環手段と、
    前記記録媒体搬送手段により搬送された前記画像の記録が完了した記録媒体または前記画像の記録が完了していない記録媒体を前記記録媒体排出手段または前記記録媒体循環手段に送出する送出切替手段と、
    前記複数の記録素子が配列されている方向に前記ラインヘッドの位置を制御するラインヘッド位置制御手段と、を備え、
    前記ラインヘッド位置制御手段は、前記記録媒体循環手段により前記画像の記録が完了していない記録媒体が循環された場合に、前記記録素子の配列方向に、前記記録素子の間隔のN倍(N≧1の整数)の距離だけ前記ラインヘッドの位置を移動させて、循環された前記記録媒体の上の前記記録素子の配列方向に対し直交する方向における画素列間の画像が記録されていない位置に画像を記録することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録媒体の前記記録素子の配列方向の位置を検知する記録媒***置検知手段を備え、
    前記ラインヘッド位置制御手段による前記ラインヘッドの移動量は、前記記録媒***置検出手段により前記記録媒体の最初の搬送時における前記記録素子の配列方向の位置に対するずれ量を検知した後、前記ずれ量に基づいて補正されることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記ラインヘッド位置制御手段による前記ラインヘッドの移動量の補正は、前記記録媒***置検知手段の検知結果に基づいて、前記記録媒体搬送手段が前記記録媒体を前記記録媒***置検知手段の位置から前記ラインヘッドの位置まで搬送するのに要する時間遅らせて行うことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 複数の記録媒体に画像を記録する場合に、第1の記録媒体に対応する第1の画像の一部を記録した後に第2以下の記録媒体に第2以下の画像の一部を記録することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記記録媒体循環手段の記録媒体が循環される経路の長さを可変としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記記録媒体循環手段の記録媒体が循環される循環速度を可変としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 前記画像記録装置は、前記記録媒体搬送手段に記録媒体を給紙する給紙手段と、
    前記記録媒体搬送手段に給紙された記録媒体の先端部を検知する先端検知手段と、を有し、
    前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体の記録位置における搬送速度を決める駆動ローラを有し、
    前記駆動ローラの周面上所定位置の回転角度位置が、前記記録媒体の先端部が前記給紙手段によって前記記録媒体搬送手段に初めて給紙されて前記記録媒体の先端部が前記先端検知手段の検知位置に到達したときと、前記記録媒体が前記記録媒体循環手段によって前記記録媒体搬送手段に循環した後、前記記録媒体の先端部が前記先端検知手段の検知位置に再び到達したときとで略同一となるように制御される第1の循環モードを備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  8. 前記画像記録装置は前記記録媒体搬送手段に記録媒体を給紙する給紙手段を有し、
    前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体の記録位置における搬送速度を決める駆動ローラを有し、
    複数の記録媒体に画像を記録する場合に、前記第1の循環モードと、
    前記複数の記録媒体が前記記録媒体循環手段によって前記記録媒体搬送手段に循環されたときに前記複数の記録媒体の間隔が最小になるように制御する第2の循環モードと、を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  9. 記録媒体の種類を検知する記録媒体種類検知手段を備え、
    前記記録媒体の種類に応じて前記第1の循環モードを用いて画像記録を行うか、前記第2の循環モードを用いて画像記録を行うか、を判定することを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
  10. 前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
    前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、を備え、
    前記記録媒体の一方の面の画像記録を完了後、前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出し前記記録媒体の表裏を反転してから、前記記録媒体の他方の面の画像記録を行う第1の反転モードを有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  11. 前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
    前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、を備え、
    前記記録媒体に画像の一部を記録した後、各記録毎に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出し前記記録媒体の表裏を反転する第2の反転モードを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記画像記録装置は前記記録媒体の表裏を反転する記録媒体反転手段と、
    前記記録媒体循環手段の経路の前後または経路中に前記記録媒体を前記記録媒体反転手段に送出するか送出しないかを切り替える反転切替手段と、
    前記記録媒体の種類を検知する記録媒体種類検知手段と、を備え
    前記記録媒体種類検知手段の検知結果により前記第1の反転モードと前記第2の反転モードのいずれか一方を選択することを特徴とする請求項10または11に記載の画像記録装置。
  13. 前記記録媒体循環手段の経路の近傍に、前記記録媒体を乾燥する記録媒体乾燥手段を設けたことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  14. 画像データを保持する画像メモリを有し、前記記録媒体搬送手段による1回の搬送で記録する画像データを前記画像メモリ上の連続する領域に保持し、前記1回の搬送終了毎に記録が終了した画像データ領域を開放することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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