JP2022152081A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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【課題】インクの増粘や乾燥によるノズルの目詰まりを抑制しつつ、不要なフラッシングによるインクの消費も抑制可能なインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置は、インクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、複数の開口部を有し、記録媒体を順次搬送する搬送ベルトと、記録ヘッドにより画像が形成された記録媒体を加熱して乾燥させる乾燥器と、乾燥器を通過した記録媒体を面方向に反転させて搬送ベルトの上流側に再搬送する反転搬送路と、フラッシング制御部と、を備える。フラッシング制御部は、画像形成とは異なるタイミングで記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを実行させる。フラッシング制御部は、記録媒体の両面に画像形成を行う場合、記録媒体の片面に画像形成を行う場合に比べてインクの吐出回数を増加させてフラッシングを実行する。【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置において、インクの乾燥によるノズルの目詰まりを低減または予防するために、定期的にノズルからインクを吐き出すフラッシング(空吐出)が行われている。例えば特許文献1のインクジェット記録装置では、記録媒体を搬送する搬送ベルトに開口部を設け、記録ヘッドの各ノズルからインクを吐出させて、搬送ベルトの開口部を通過させるようにしている。
特開2011-213095号公報
記録媒体の両面に画像形成を行う両面印刷では、記録媒体の1面目(表面)を上向きにして記録ヘッドの下を通過させて1面目の印刷を行った後、乾燥器を通過させてインクを乾燥させる。その後、記録媒体を反転させて2面目(裏面)を上向きにして再び記録ヘッドの下を通過させて2面目の印刷を行う。印字後に通過する乾燥器では、インクを速やかに乾燥させるために記録媒体に大量の熱を与える必要があり、記録ヘッドの下を通過する記録媒体の温度は、1面目を印刷する場合と比較して2面目を印刷する場合の方が高くなる。
そのため、両面印刷時に2面目の印刷を行うときの方が、1面目を印刷するときよりも記録ヘッドのノズル面でのインクの蒸発量が多くなり、インクの増粘や乾燥によるノズルの目詰まりが発生し易くなる。また、両面印刷時以外でも、直前の印字終了からの経過時間が長くなるとノズル面でのインクの蒸発量が多くなるため、両面印刷時と同様にノズルの目詰まりが発生し易くなる。
本発明は、上記問題点に鑑み、インクの増粘や乾燥によるノズルの目詰まりを抑制しつつ、不要なフラッシングによるインクの消費も抑制可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、記録ヘッドと、搬送ベルトと、乾燥器と、反転搬送路と、フラッシング制御部と、を備えたインクジェット記録装置である。記録ヘッドは、インクを吐出する複数のノズルを有する。搬送ベルトは、複数の開口部を有し、記録媒体を順次搬送する。乾燥器は、記録媒体の搬送方向に対し搬送ベルトの下流側に配置され、記録ヘッドにより画像が形成された記録媒体を加熱して乾燥させる。反転搬送路は、記録媒体の両面に画像形成を行う場合に、乾燥器を通過した記録媒体を面方向に反転させて搬送ベルトの上流側に再搬送する。フラッシング制御部は、画像形成に寄与するタイミングとは異なるタイミングで記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを、記録ヘッドに実行させる。複数の開口部は、搬送ベルトの幅方向に所定の間隔を隔てて形成され、且つ、搬送ベルトの幅方向において開口部が重なる重複部分を有するように、搬送ベルトの搬送方向に所定の間隔を隔てて配列されている。フラッシング制御部は、記録媒体の両面に画像形成を行う場合、記録媒体の片面に画像形成を行う場合に比べてノズルからのインクの吐出回数を増加させてフラッシングを実行する。
本発明の第1の構成によれば、記録媒体の両面に画像形成を行う両面印刷時にフラッシングを行う場合、片面印刷時に比べてノズルからのインクの吐出回数を増加させる。これにより、乾燥器を通過して温度が高くなった記録媒体の通過によってノズル内のインクが乾燥し易い両面印刷時に、ノズルの目詰まりを防止するのに十分なフラッシングを行うことができ、両面印刷時の吐出不良を効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置としてのプリンターの概略の構成を示す説明図 上記プリンターが備える記録部の平面図 上記プリンターの給紙カセットから第1搬送ユニットを介して第2搬送ユニットに至る用紙の搬送経路の周辺の構成を模式的に示す説明図 上記プリンターの主要部のハードウェア構成を示すブロック図 上記第1搬送ユニットが有する第1搬送ベルトの一構成例を示す平面図 図9における第1搬送ベルトの開口部群周辺の部分拡大図 紙間フラッシングに用いるフラッシングデータの生成方法を模式的に示す説明図 複数の用紙に連続して両面印刷を行う場合の開口部群と用紙の搬送位置との関係を示す図 上記プリンターにおいて実行される両面印刷時のフラッシング制御例を示すフローチャート 直前の印字動作からの経過時間と、フラッシング時に必要なインク吐出回数との関係を示すグラフ 開口部の吐出可能領域を示す平面図 上記プリンターにおいて実行される、印刷開始時のフラッシング制御例を示すフローチャート 上記フラッシングデータの他の生成方法を模式的に示す説明図であって、開口部読取データ上での各開口部を縮小してフラッシングデータを生成する方法を示す図
〔1.インクジェット記録装置の構成〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置としてのプリンター100の概略の構成を示す説明図である。プリンター100は、用紙収容部である給紙カセット2を備えている。給紙カセット2は、プリンター本体1の内部下方に配置されている。給紙カセット2の内部には、記録媒体の一例である用紙Pが収容されている。
給紙カセット2の用紙搬送方向下流側、すなわち図1における給紙カセット2の右側の上方には給紙装置3が配置されている。この給紙装置3により、用紙Pは図1において給紙カセット2の右上方に向け、1枚ずつ分離されて送り出される。
プリンター100は、その内部に第1用紙搬送路4aを備えている。第1用紙搬送路4aは、給紙カセット2に対してその給紙方向である右上方に位置する。給紙カセット2から送り出された用紙Pは、第1用紙搬送路4aにより、プリンター本体1の側面に沿って垂直上方に搬送される。
用紙搬送方向において第1用紙搬送路4aの下流端には、レジストローラー対13が設けられている。さらに、レジストローラー対13の用紙搬送方向下流側直近には、第1搬送ユニット5および記録部9が配置されている。給紙カセット2から送り出された用紙Pは、第1用紙搬送路4aを通ってレジストローラー対13に到達する。レジストローラー対13は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、記録部9が実行するインク吐出動作とのタイミングを計り、第1搬送ユニット5(特に後述する第1搬送ベルト8)に向かって用紙Pを送り出す。
レジストローラー対13によって第1搬送ユニット5に送り出された用紙Pは、第1搬送ベルト8によって記録部9(特に後述する記録ヘッド17a~17c)との対向位置に搬送される。記録部9から用紙Pにインクが吐出されることにより、用紙P上に画像が記録される。このとき、記録部9におけるインクの吐出は、プリンター100の内部の制御装置110によって制御される。
用紙搬送方向において、第1搬送ユニット5の下流側(図1の左側)には、第2搬送ユニット12が配置されている。記録部9によって画像が記録された用紙Pは、第2搬送ユニット12へ送られる。用紙Pの表面に吐出されたインクは、第2搬送ユニット12を通過する間に乾燥される。
用紙搬送方向において、第2搬送ユニット12の下流側であってプリンター本体1の左側面近傍には、デカーラー部14が設けられている。第2搬送ユニット12によってインクが乾燥された用紙Pは、デカーラー部14へ送られて、用紙Pに生じたカールが矯正される。
用紙搬送方向において、デカーラー部14の下流側(図1の上方)には、第2用紙搬送路4bが設けられている。デカーラー部14を通過した用紙Pは、両面印刷を行わない場合、第2用紙搬送路4bを通り、プリンター100の左側面外部に設けられた用紙排出トレイ15aに排出される。用紙排出トレイ15aの下方には、印字不良等の発生した不要な用紙P(損紙)を排出するサブ排出トレイ15bが設けられている。
プリンター本体1の上部であって記録部9および第2搬送ユニット12の上方には、両面印刷を行うための反転搬送路16が設けられている。両面印刷を行う場合、用紙Pの一方の面(第1面)への記録が終了して第2搬送ユニット12およびデカーラー部14を通過した用紙Pは、第2用紙搬送路4bを通って反転搬送路16へ送られる。
反転搬送路16へ送られた用紙Pは、続いて用紙Pの他方の面(第2面)への記録のために搬送方向が切り替えられる。そして、用紙Pは、プリンター本体1の上部を通過して右側に向かって送られ、レジストローラー対13を経て第2面を上向きにした状態で再び第1搬送ユニット5へ送られる。第1搬送ユニット5では、記録部9との対向位置に用紙Pが搬送され、記録部9からのインク吐出によって第2面に画像が記録される。両面印刷後の用紙Pは、第2搬送ユニット12、デカーラー部14、第2用紙搬送路4bを順に通過して用紙排出トレイ15aに排出される。
また、第2搬送ユニット12の下方には、メンテナンスユニット19およびキャップユニット20が配置されている。メンテナンスユニット19は、パージを実行する際に記録部9の下方に水平移動し、記録ヘッドのインク吐出口から押出されたインクを拭き取り、拭き取られたインクを回収する。なお、パージとは、インク吐出口内の増粘インク、異物、気泡を排出するために、記録ヘッドのインク吐出口からインクを強制的に押し出す動作を言う。キャップユニット20は、記録ヘッドのインク吐出面をキャッピングする際に記録部9の下方に水平移動し、さらに上方に移動して記録ヘッドの下面に装着される。
図2は、記録部9の平面図である。記録部9は、ヘッドハウジング10と、ラインヘッド11Y、11M、11C、11Kとを備えている。ラインヘッド11Y~11Kは、駆動ローラー6a、従動ローラー6b、テンションローラー7aおよび7b(図3参照)を含む複数のローラーに張架された無端状の第1搬送ベルト8の搬送面に対して、所定の間隔(例えば1mm)が形成される高さでヘッドハウジング10に保持される。駆動ローラー6aは、第1搬送ベルト8を用紙Pの搬送方向(矢印A方向)に走行させる。この駆動ローラー6aの駆動は、制御装置110の主制御部110d(図4参照)によって制御される。なお、上記複数のローラーは、第1搬送ベルト8の走行方向に沿って、テンションローラー7a、テンションローラー7b、従動ローラー6b、および駆動ローラー6aの順に配置されている(図3参照)。
ラインヘッド11Y~11Kは、複数(ここでは3個)の記録ヘッド17a~17cをそれぞれ有している。記録ヘッド17a~17cは、用紙搬送方向(矢印A方向)と直交する用紙幅方向(矢印BB′方向)に沿って千鳥状に配列されている。記録ヘッド17a~17cは、複数のインク吐出口18(ノズル)を有している。各インク吐出口18は、記録ヘッドの幅方向、つまり、用紙幅方向(矢印BB’方向)に等間隔で並んで配置されている。ラインヘッド11Y~11Kからは、記録ヘッド17a~17cのインク吐出口18を介して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインクが、第1搬送ベルト8で搬送される用紙Pに向かってそれぞれ吐出される。
図3は、給紙カセット2から第1搬送ユニット5を介して第2搬送ユニット12に至る用紙Pの搬送経路の周辺の構成を模式的に示している。また、図4は、プリンター100の主要部のハードウェア構成を示すブロック図である。プリンター100は、上記の構成に加えて、レジストセンサー21と、用紙検知センサー22と、開口部検知用CIS23と、用紙サイズ検知用CIS24と、蛇行量検知センサー25と、蛇行補正機構26と、をさらに備えている。なお、CISは、Contact Image Sensor(密着型イメージセンサー)の略称であり、本実施形態では透過型であるが、反射型であってもよい。開口部検知用CIS23および用紙サイズ検知用CIS24は、用紙幅方向に沿って長尺状に形成されている(図6参照)。
レジストセンサー21は、用紙カセット2から給紙装置3によって搬送され、レジストローラー対13に送られる用紙Pを検知する。このレジストセンサー21は、レジストローラー対13よりも用紙Pの供給方向の上流側に位置している。制御装置110の後述する主制御部110dは、レジストセンサー21での検知結果に基づき、レジストローラー対13の回転開始タイミングを制御することができる。例えば、主制御部110dは、レジストセンサー21での検知結果に基づき、レジストローラー対13によるスキュー(斜行)補正後の用紙Pの第1搬送ベルト8への供給タイミングを制御することができる。
用紙検知センサー22は、用紙Pを検知して検知信号を出力する記録媒体検知センサーである。本実施形態では、用紙検知センサー22は、第1搬送ベルト8の用紙搬送方向における最も上流側のラインヘッド11Kとレジストローラー対13との間に配置され、レジストローラー対13から第1搬送ベルト8に供給される用紙Pの先端および後端の通過(タイミング)を検知する。
用紙検知センサー22は、用紙搬送方向において開口部検知用CIS23よりも上流側に位置しているが、開口部検知用CIS23よりも下流側に位置していてもよい。また、用紙検知センサー22は、透過型または反射型の光学センサーで構成されるが、CISで構成されてもよい。制御装置110(例えば後述する主制御部110d)は、用紙検知センサー22での用紙Pの検知結果に基づき、第1搬送ベルト8によってラインヘッド11Y~11K(記録ヘッド17a~17c)と対向する位置に到達する用紙Pに対するインクの吐出タイミングを制御することができる。
なお、本実施形態では、用紙Pの通過を検知する別の用紙検知センサー22が、最も下流側のラインヘッド11Yのさらに下流側に配置されているが、その設置は省略されてもよい。
開口部検知用CIS23は、第1搬送ベルト8の後述する各開口部80(図5参照)を読み取って、開口部読取データを取得する。開口部検知用CIS23は、用紙搬送方向(第1搬送ベルト8の走行方向)において記録部9の上流側で用紙検知センサー22よりも下流側に位置している。なお、開口部検知用CIS23は、用紙検知センサー22を兼ねていてもよい。
用紙サイズ検知用CIS24は、給紙装置3から第1搬送ベルト8に供給される用紙Pのサイズ(特に用紙幅方向の長さ)および用紙幅方向の搬送位置を検知する。これにより、制御装置110(例えば主制御部110d)は、用いる用紙Pのサイズおよび用紙幅方向の位置に応じて、記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18からのインクの吐出を制御して、用紙P上に画像を形成することができる。
蛇行量検知センサー25は、第1搬送ベルト8の蛇行量を検知する。なお、蛇行量とは、第1搬送ベルト8のベルト幅方向における基準位置からの変位量を指す。このような蛇行量検知センサー25は、例えば第1搬送ベルト8の側面(片側)の変位を検知することによって蛇行量を検知する接触式または非接触式の変位センサーで構成される。なお、蛇行量検知センサー25は、ベルト幅方向に長尺状のCISで構成されてもよい。蛇行量検知センサー25は、第1搬送ベルト8の走行方向の複数箇所に位置している。より具体的には、蛇行量検知センサー25は、第1搬送ベルト8の走行方向において、テンションローラー7aよりも下流側に位置する第1蛇行量検知センサー25aと、第1蛇行量検知センサー25aよりもさらに下流側でテンションローラー7bよりも上流側に位置する第2蛇行量検知センサー25bとを含む。
蛇行補正機構26は、第1搬送ベルト8を張架するローラー(例えばテンションローラー7b)の回転軸を傾けることにより、第1搬送ベルト8の蛇行を補正する機構である。主制御部110dは、蛇行量検知センサー25によって検知された第1搬送ベルト8の蛇行量に基づいて、蛇行補正機構26を制御する。これにより、第1搬送ベルト8の蛇行が補正される。
また、プリンター100は、操作パネル27と、記憶部28と、通信部29と、フラッシングカウント部30と、をさらに備えている。
操作パネル27は、各種の設定入力を受け付けるための操作部である。例えば、ユーザーは、操作パネル27を操作して、給紙カセット2にセットする用紙Pのサイズ、つまり、第1搬送ベルト8によって搬送する用紙Pのサイズの情報を入力することができる。また、ユーザーは、操作パネル27を操作して、印刷する用紙Pの枚数の入力や、印刷ジョブの開始を指示することもできる。また、操作パネル27は、プリンター100の動作状況(画像記録や後述するフラッシング)に関する通知を行う通知装置としての機能も有する。
記憶部28は、制御装置110の動作プログラムを記憶するとともに、各種の情報を記憶するメモリであり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリなどを含んで構成されている。操作パネル27によって設定された情報は、記憶部28に記憶される。
通信部29は、外部機器(例えばパーソナルコンピュータ(PC))との間で情報を送受信するための通信インターフェースである。例えば、ユーザーがPCを操作し、プリンター100に対して画像データとともに印刷コマンドを送信すると、上記の画像データおよび印刷コマンドが通信部29を介してプリンター100に入力される。プリンター100では、主制御部110dが上記画像データに基づいて記録ヘッド17a~17cを制御してインクを吐出させることにより、用紙Pに画像を記録することができる。
フラッシングカウント部30は、後述するフラッシング動作の実行時に、記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18からのフラッシング回数(インク吐出回数)を個別にカウントする。カウントされたフラッシング回数は主制御部110dに送信される。
また、本実施形態のプリンター100は、制御装置110を備えている。制御装置110は、例えばCPU(Central Processing Unit)とメモリとを含んで構成されている。具体的には、制御装置110は、データ生成部110aと、フラッシング制御部110bと、データ格納部110bと、主制御部110dと、を備える。
データ生成部110aは、フラッシングの実行時に、記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるための駆動データであるフラッシングデータを生成する。ここで、フラッシングとは、インクの乾燥によるインク吐出口18の目詰まりを低減または予防する目的で、用紙Pへの画像形成(画像記録)に寄与するタイミングとは異なるタイミングでインク吐出口18からインクを吐出することを言う。なお、フラッシングデータを生成せずに、予め記憶部28に記憶されたフラッシングデータに基づいて記録ヘッド17a~17cを駆動することによってフラッシングを実行してもよい。
フラッシング制御部110bは、データ生成部110aで生成されたフラッシングデータに基づいて、記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18を駆動して、記録ヘッド17a~17cにフラッシングを実行させる。データ格納部110cは、上記の開口部読取データ、後述するフラッシング用の元データ、およびデータ生成部110aで生成されたフラッシングデータなどを一時的に格納する。このようなデータ格納部110cは、例えばRAMや不揮発性メモリで構成される。主制御部110dは、プリンター100の各部の動作を制御する。なお、制御装置110は、必要な演算を行う演算部や、時間を計時する計時部をさらに備えていてもよい。また、データ生成部110a、フラッシング制御部110bおよび主制御部110dが、上記の演算部や計時部を兼ねていてもよい。
また、図3に示すように、プリンター100は、第1搬送ベルト8の内周面側に、インク受け部31Y、31M、31C、31Kを有している。インク受け部31Y~31Kは、フラッシングを記録ヘッド17a~17cに実行させたときに、記録ヘッド17a~17cから吐出されて第1搬送ベルト8の開口部80を通過したインクを受けて回収する。したがって、インク受け部31Y~31Kは、ラインヘッド11Y~11Kの記録ヘッド17a~17cと、第1搬送ベルト8を介して対向する位置に設けられている。なお、インク受け部31Y~31Kで回収されたインクは、例えば廃インクタンク(図示せず)に送られて廃棄されるが、廃棄せずに再利用されてもよい。
上述した第2搬送ユニット12は、第2搬送ベルト12aと、乾燥器12bとを有して構成されている。第2搬送ベルト12aは、2つの駆動ローラー12cおよび従動ローラー12dによって張架されている。第1搬送ユニット5によって搬送され、記録部9によるインク吐出によって画像が記録された用紙Pは、第2搬送ベルト12aによって搬送され、搬送中に乾燥器12bによって乾燥されて上述したデカーラー部14に搬送される。
〔2.第1搬送ベルトの詳細〕
次に、第1搬送ユニット5の第1搬送ベルト8の詳細について説明する。図5は、プリンター100に用いられる第1搬送ベルト8の一構成例を示す平面図である。図6は、図9における第1搬送ベルト8の開口部群82a、82b周辺の部分拡大図である。
本実施形態では、用紙Pを負圧吸引によって第1搬送ベルト8に吸着させて搬送する負圧吸引方式を採用している。そのため、第1搬送ベルト8の全域には、用紙Pを負圧吸引によって第1搬送ベルト8に吸着させるための吸引風を通過させる多数の吸引孔8aが形成されている。
第1搬送ベルト8は、フラッシングの際に記録ヘッド17a~17cの各ノズル(インク吐出口18)から吐出されるインクを通過させる開口部80を複数有している。各開口部80は、ベルト幅方向(矢印BB ′方向)に長尺の孔で形成されている。各開口部80の平面視での形状は、本実施形態では、図9のように長方形の角部に相当する領域が丸みを帯びた形状であるが、長方形状であってもよいし、その他の形状(例えば楕円形状)であってもよい。
本実施形態では、複数の開口部80で構成される開口部群82a~82cが、用紙搬送方向(矢印A方向)に所定の間隔で複数箇所(ここでは第1搬送ベルト8の1周期S内に3箇所)に配置されている。各開口部群82a~82cは、2つの開口部列81aおよび81bで構成されている。各開口部群82a~82cは、第1搬送ベルト8の周方向において等間隔に形成されている。即ち、用紙搬送方向において、隣り合う開口部群82a~82cの間隔は一定である。このとき、用紙搬送方向に隣り合う2つの開口部群82a~82cの最大間隔は、印字可能な最小サイズ(例えばA4サイズ横置き)の用紙Pが第1搬送ベルト8上に載置されたときの用紙Pの用紙搬送方向の長さよりも長い。
各開口部列81aおよび81bは、複数の開口部80をベルト幅方向(矢印BB′方向)に等間隔で有している。より詳細には、一方の開口部列81aに属する各開口部80、および他方の開口部列81bに属する各開口部80は、第1搬送ベルト8のベルト幅方向の中心を搬送方向に結ぶ中心線に対して線対称となる形状および位置にそれぞれ形成されている。この結果、一方の開口部列81aに属する開口部80の数(6個)は、他方の開口部列81bに属する開口部80の数(5個)よりも1つだけ多くなっている。また、一方の開口部列81aの各開口部80は、用紙Pの搬送方向(矢印A方向)から見て、他方の開口部列81bの各開口部80とベルト幅方向の一部(長手方向の端部)が重なる(重複部分Dを有する)ように配置されている。つまり、第1搬送ベルト8において、複数の開口部80は千鳥状に配置されている。なお、後述する図7に示すように、一方の開口部列81aの開口部80の数と、他方の開口部列81bの開口部80の数とは同じであってもよい。
ここで、ラインヘッド11Y~11K(記録ヘッド17a~17c)のヘッド幅をW1(mm)としたとき、開口部群82のベルト幅方向の幅W2(mm)は、W1よりも大きい。この結果、記録ヘッド17a~17cがフラッシングを実行したとき、記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18から吐出されるインクは、開口部列81aの各開口部80または開口部列81bの各開口部80のいずれかを通過する。したがって、記録ヘッド17a~17cにヘッド幅全体にわたってフラッシングを実行させて、全てのインク吐出口18についてインクの乾燥による目詰まりを低減することが可能となる。
本実施形態では、制御装置110(例えばフラッシング制御部110b)は、第1搬送ベルト8の1周期Sにおいて、フラッシングの際に用いる複数の開口部群82の用紙搬送方向のパターン(組み合わせ)を、用紙Pのサイズに応じて決定する。より詳細には、例えば開口部検知用CIS23により第1搬送ベルト8の基準位置(ホームポジション)を読み取り、開口部群82の位置情報と用紙Pのサイズ情報とに基づいてレジストローラー対13から第1搬送ベルト8への用紙Pの搬送タイミングを変化させることで、連続して搬送される用紙Pの紙間に一定の周期で開口部群82a~82cのいずれかが位置するように制御される。
用いる用紙Pのサイズは、制御装置110が、記憶部28に記憶された情報(例えば操作パネル27によって入力された用紙Pのサイズ情報)、または用紙サイズ検知用CIS24の検知結果に基づいて認識することができる。なお、フラッシングを行うタイミングは「紙間」には限定されない。例えば、先頭の用紙Pに画像を形成する前や、最後尾の用紙Pに画像を形成した後でもフラッシングを行うことは可能である。
〔3.フラッシング制御について〕
次に、本実施形態における記録ヘッド17a~17cのフラッシング制御について説明する。図7は、紙間フラッシングに用いるフラッシングデータの生成方法を模式的に示す説明図である。なお、「紙間フラッシング」とは、第1搬送ベルト8上に順次搬送されて載置される用紙Pと用紙Pとの間に位置する開口部80に対して、記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるフラッシング動作のことを言う。
(3-1.用紙の検知)
まず、用紙Pがレジストローラー対13から第1搬送ベルト8に向かって搬送されると、用紙Pの幅(サイズ)が用紙サイズ検知用CIS24で検知される。その後、用紙検知センサー22が用紙Pの通過を検知すると、用紙検知センサー22から用紙Pの検知信号(垂直同期信号VSYNC)が出力される。上記検知信号は、用紙Pが検知される期間ではハイレベルとなり、用紙Pが検知されない期間ではローレベルとなる信号である。
(3-2.開口部読取データの取得)
続いて、用紙Pが第1搬送ベルト8上に供給されると、開口部検知用CIS23が、第1搬送ベルト8の開口部80を読み取って、開口部読取データを取得する。
開口部検知用CIS23は、例えば透過型であり、発光部および受光部が第1搬送ベルト8を介して互いに反対側に配置されて構成されている。発光部と受光部との間に第1搬送ベルト8の開口部80が位置するとき、発光部から出射された光は開口部80を通過して受光部に到達する。一方、発光部と受光部との間に第1搬送ベルト8の開口部80以外の部分(例えば第1搬送ベルト8のベルト部分や用紙P)が位置するとき、発光部から出射された光はベルト面または用紙Pで反射または吸収され、受光部には到達しない。したがって、開口部検知用CIS23では、図7に示すように、第1搬送ベルト8の開口部80の領域では白(ハッチングなしで示す)となり、開口部80以外の領域では黒(ハッチングありで示す)となる2値のデータが開口部読取データとして得られる。得られた開口部読取データは、例えばデータ格納部110cに格納される。
(3-3.フラッシングデータの生成)
次に、データ生成部110aは、第1搬送ベルト8上で用紙Pと搬送方向にずれた位置にある各開口部80に対して記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるためのフラッシングデータを生成する。より詳しくは、以下の通りである。
(開口部読取データにおける紙間の開口部の認識)
まず、データ生成部110aは、データ格納部110cから開口部読取データを読み出す。このときの開口部読取データの読み出し開始のタイミングは、用紙検知センサー22の検知信号(VSYNC)のネゲートタイミングから、用紙検知センサー22と開口部検知用CIS23との間の距離を用紙Pが搬送される時間だけ遅れたタイミングとする。これにより、データ生成部110aは、開口部読取データに含まれる複数の開口部80の領域のうち、用紙検知センサー22によって検知された用紙Pと搬送方向にずれて位置する開口部80の領域80Rを認識することが可能となる。例えば、用紙検知センサー22が先頭から3枚目の用紙Pと4枚目の用紙Pとを順に検知した場合、データ生成部110aは、上記タイミングで開口部読取データをデータ格納部110cから読み出すことにより、第1搬送ベルト8上で3枚目の用紙Pと4枚目の用紙Pとの間に位置する開口部80の、開口部読取データ上での領域80Rを認識することが可能となる。
なお、上記の読み出し開始タイミングは、用紙検知センサー22と開口部検知用CIS23とが図3で示した位置関係にあるとき、つまり、用紙検知センサー22が開口部検知用CIS23に対して用紙Pの搬送方向の上流側に位置するときのタイミングである。仮に、開口部検知用CIS23が用紙検知センサー22に対して用紙Pの搬送方向の上流側に位置するとき、開口部読取データの読み出し開始のタイミングは、用紙検知センサー22の検知信号(VSYNC)のネゲートタイミングから、用紙検知センサー22と開口部検知用CIS23との間の距離を用紙Pが搬送される時間だけ遡ったタイミングとすればよい。
(元データの読み出し)
制御装置110のデータ格納部110cには、元データが予め格納されている。この元データは、記録ヘッド17a~17cの全てのインク吐出口18からインクを吐出させる吐出ONの駆動データであり、例えば第1搬送ベルト8の1周分のデータ長を有する。データ生成部110aは、このようなフラッシング用の元データを、データ格納部110cから読み出す。
(フラッシングデータ生成)
データ生成部110aは、認識した開口部80の領域80Rに応じた(領域80Rの位置および形状に合った)フラッシングデータを生成する。より具体的には、データ生成部110aは、データ格納部110cから読み出したフラッシング用の元データを、同じくデータ格納部110cから読み出した開口部読取データでマスクする。これにより、元データのうち、開口部80の領域80Rと重なるデータのみが残る。つまり、元データのうち、第1搬送ベルト8上で用紙Pと搬送方向にずれた位置にある各開口部80の領域80Rと対応するデータのみが残る。データ生成部110aは、開口部80の領域80Rと対応して残る上記のデータを、フラッシングデータとする。データ生成部110aによって生成されたフラッシングデータは、例えばデータ格納部110cに格納される。
(3-4.フラッシングの実行)
フラッシング制御部110bは、用紙検知センサー22から出力される検知信号に基づいて、非画像形成期間(紙間)Tfを少なくとも1つ認識する。この非画像形成期間Tfは、開口部80(開口部群82a~82c)が第1搬送ベルト8の走行によって記録ヘッド17a~17cと対向する位置を通過する期間を指す。用紙検知センサー22と記録ヘッド17a~17cとの間の距離、および用紙Pの搬送速度は既知であるため、用紙検知センサー22から記録ヘッド17a~17cとの対向位置までの用紙Pの搬送時間は求まる。したがって、フラッシング制御部110bは、用紙検知センサー22から出力される検知信号がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミング(時刻)に上記の搬送時間を加えたタイミング(時刻)から、上記検知信号がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミング(時刻)に上記の搬送時間を加えたタイミング(時刻)までを、非画像形成期間Tfとして認識することができる。
そして、フラッシング制御部110bは、上記の非画像形成期間Tfにおいて、データ生成部110aが生成したフラッシングデータに基づいて、記録ヘッド17a~17cにフラッシングを実行させる。このとき、開口部検知用CIS23と記録ヘッド17a~17cとの間の距離、および第1搬送ベルト8の走行速度は既知であるため、開口部検知用CIS23から記録ヘッド17a~17cとの対向位置までの第1搬送ベルト8の開口部80の移動時間は求まる。したがって、フラッシング制御部110bは、開口部検知用CIS23で開口部80を検知してから、上記移動時間に対応する所定時間経過後に、上記フラッシングデータに基づいて記録ヘッド17a~17cにフラッシングを実行させる。このフラッシングにより、記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18から吐出されたインクは、第1搬送ベルト8において、用紙Pと搬送方向にずれた位置にある各開口部80のいずれかを通過する。そして、各開口部80を通過したインクは、インク受け部31Y~31K(図3参照)で回収され、その後、廃インクタンクに送液される。
なお、フラッシングデータには、開口部列81aの開口部80にインクを吐出させる駆動データと、開口部列81bの開口部80にインクを吐出させる駆動データとが含まれる。各インク吐出口18をどちらの駆動データで駆動するかについては、各インク吐出口18のベルト幅方向の位置(開口部列81aおよび81bのどちらの開口部80と対向するか)によって決定されればよい。また、開口部列81aの開口部80と開口部列81bの開口部との両方と対向することが可能なインク吐出口18については、上記2種類の駆動データのいずれで駆動されてもよい。
なお、用紙検知センサー22から出力される検知信号がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミング(時刻)に上記搬送時間を加えたタイミング(時刻)から、検知信号がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミング(時刻)に上記搬送時間を加えたタイミング(時刻)までの期間は、用紙検知センサー22で検知された用紙Pが記録ヘッド17a~17cと対向する位置を通過する画像形成期間Tmとして認識することができる。したがって、画像形成期間Tmでは、記録ヘッド17a~17cを画像データに基づいて駆動することにより、用紙Pに画像を形成することができる。
(3-5.両面印刷時におけるフラッシングの回数制御)
次に、両面印刷時における記録ヘッド17a~17cのフラッシングの回数制御について説明する。図8は、用紙Pに連続して両面印刷を行う場合の開口部群82a~82cと用紙Pの搬送位置との関係を示す図である。図8では、用紙Pの1面目(表面)と2面目(裏面)に交互に印刷を行う場合について示している。
両面印刷が開始されると、1枚目の用紙P1の印字直前の非画像形成期間Tf0においてフラッシングが実行される。そして、非画像形成期間Tf0に続く1面目の画像形成期間Tm1において用紙P1の1面目(表面)の印刷が行われ、1面目の印刷後の非画像形成期間Tf1においてフラッシングが実行される。1面目の印刷が終了した用紙P1は、第1搬送ユニット5から第2搬送ユニット12に搬送され、第2搬送ユニット12の乾燥器12b(図3参照)により加熱されてインクが乾燥される。その後、用紙P1は反転搬送路16およびレジストローラー対13を通過して表裏が反転された状態で再び第1搬送ユニット5に搬送される。
次に、2面目の画像形成期間Tm2において用紙P1の2面目(裏面)の印刷が行われ、2面目の印刷後の非画像形成期間Tf2においてフラッシングが実行される。2面目の印刷が終了した用紙P1は、第1搬送ユニット5から第2搬送ユニット12に搬送され、インクが乾燥された後、第2用紙搬送路4bを通過して用紙排出トレイ15a(図1参照)に排出される。
なお、1面目の印刷後、用紙P1が再び第1搬送ユニット5に搬送されるまでに一定の時間を要するため、非画像形成期間Tf1と2面目の画像形成期間Tm2との間にはタイムラグが発生する。そのため、1面目の印刷後(非画像形成期間Tf1)にフラッシングを行う開口部群82a~82cと、2面目の印刷後(非画像形成期間Tf2)にフラッシングを行う開口部群82a~82cは連続しているとは限らない。
以下、同様にして2枚目の用紙P2の1面目(表面)の印刷が行われ、1面目の印刷後の非画像形成期間Tf1においてフラッシングが実行される。また、1面目のインクの乾燥および用紙P2の表裏面の反転後、2面目(裏面)の印刷が行われ、2面目の印刷後の非画像形成期間Tf2においてフラッシングが実行される。
ここで、用紙Pの2面目に印刷を行う場合、用紙Pは直前に乾燥器12bを通過しているため、用紙Pの温度は1面目に印刷を行う場合に比べて高くなっている。そのため、2面目の印刷時に用紙Pが記録ヘッド17a~17cを通過する際のインク吐出口18内のインクの蒸発量は、1面目の印刷時に比べて多くなる。
その結果、両面印刷を連続して行う際に、インク吐出量の減少による画像濃度低下や吐出不良が発生するおそれがあった。一方、両面印刷時における画像濃度低下や吐出不良を抑制するために、片面印刷時も含めたフラッシング時のインク吐出量を一律に増加させると、画像記録以外でのインク消費量が増加し、プリンター100のランニングコストが高くなる。
そこで、本実施形態では、両面印刷時にフラッシングを実行する際のインク吐出量(吐出回数)を、片面印刷時に比べて増加させる。これにより、両面印刷時の画像品質を保持しつつ、フラッシングによるインク消費量を極力低減することができる。両面印刷時にフラッシングを実行する際のインク吐出口18からの吐出回数は、片面印刷時にフラッシングを実行する際のインク吐出口18からの吐出回数よりも10%~20%多くする。
また、画像記録以外でのインク消費量をより低減するために、両面印刷の1面目の印刷後におけるフラッシング時のインク吐出量(吐出回数)は増加させずに、両面印刷の2面目の印刷後におけるフラッシング時のインク吐出量(吐出回数)のみを増加させることが好ましい。
図9は、本実施形態のプリンター100において実行される両面印刷時のフラッシング制御例を示すフローチャートである。必要に応じて図1~図8を参照しながら、図9のステップに沿って両面印刷時のフラッシングの回数制御について詳細に説明する。
PC等の外部機器からプリンター100に対して画像データとともに両面印刷コマンドを送信すると、画像データおよび印刷コマンドが通信部29を介してプリンター100に入力され、両面印字が開始される(ステップS1)。次に、用紙Pが第1搬送ベルト8上に供給されると、開口部検知用CIS23が第1搬送ベルト8の開口部80を読み取って、開口部読取データを取得する。データ生成部110aは、取得された開口部読取データに基づいて、第1搬送ベルト8上で用紙Pと搬送方向にずれた位置にある各開口部80に対して記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるためのフラッシングデータを生成する(ステップS2)。
次に、フラッシング制御部110bは、用紙検知センサー22から出力される検知信号に基づいて、非画像形成期間Tfが認識されたか否かを判定する(ステップS3)。非画像形成期間Tfが認識された場合は(ステップS3でYes)、紙間フラッシングの実行タイミングに到達しているため、認識された非画像形成期間Tfが2面目の印刷後の非画像形成期間Tf2であるか否かを判定する(ステップS4)。
非画像形成期間Tf2である場合は(ステップS4でYes)、各インク吐出口18のインク吐出回数を増加させる(ステップS5)。例えば、片面印刷時および両面印刷時の1面目の印刷後の非画像形成期間Tf1の吐出回数が200回であるとき、非画像形成期間Tf2の吐出回数を200×1.2=240回に設定する。一方、非画像形成期間Tf2でない場合は(ステップS4でNo)、1面目の印刷後の非画像形成期間Tf1であるため、インク吐出回数を増加させずに次のステップへ進む。
その後、第1搬送ベルト8により搬送される用紙Pへの印字を停止する(ステップS6)。また、ステップS2で生成したフラッシングデータ、およびステップS5において設定された吐出回数に基づいて、記録ヘッド17a~17cの全てのインク吐出口18に対してフラッシングを実行させる(ステップS7)。同時に、フラッシングカウント部30により各インク吐出口18の吐出回数Nをカウントする(ステップS8)。
次に、フラッシング制御部110bは、吐出回数Nが所定回数(例えば非画像形成期間Tf1のときN=200回、非画像形成期間Tf2のときN=220回)に到達したか否かを判定する(ステップS9)。所定回数に到達していない場合は(ステップS9でNo)、各インク吐出口18からのフラッシング動作および吐出回数のカウントを継続する。所定回数に到達している場合は(ステップS9でYes)、フラッシングカウント部30による各インク吐出口18の吐出回数Nをリセット(N=0)する(ステップS10)。
一方、ステップS3で非画像形成期間Tfが認識されていない場合は(ステップS3でNo)、紙間フラッシングの実行タイミングに到達していないため、第1搬送ベルト8により搬送される用紙Pの1面目または2面目への印字を継続する。
その後、印字が終了したか否かを判定し(ステップS11)、印字が継続している場合は(ステップS11でNo)ステップS3に戻り、以下同様の手順を繰り返す。印字が終了している場合は(ステップS11でYes)処理を終了する。
(3-6.印刷開始時におけるフラッシングの回数制御)
次に、印字開始時における記録ヘッド17a~17cのフラッシングの回数制御について説明する。図10は、直前の印字動作からの経過時間と、フラッシング時に必要なインク吐出回数との関係を示すグラフである。
図10から明らかなように、直前の印字動作からの経過時間(放置時間)が長くなるにつれて、フラッシング時に必要なインク吐出回数(インク吐出量)が増加する。これは、直前の印字動作からの経過時間が長くなるとインク吐出口18内のインクの蒸発(乾燥)が進み、インクが増粘し易くなるため、増粘したインクをより多く吐出する必要があるためである。
そこで、本実施形態では、印字開始時にフラッシングを実行する際の吐出回数を、直前の印字動作からの経過時間に応じて変更する。具体的には、直前の印字動作からの経過時間が長くなるほど吐出回数を多くする。これにより、インク吐出口18内のインクの増粘状態に応じた適切な吐出回数を設定することができ、印字開始直後の画像品質を保持しつつ、フラッシングによるインク消費量を極力低減することができる。
図11は、開口部80の吐出可能領域Rfを示す平面図である。吐出可能領域Rfを超えて吐出すると、開口部80のエッジ部分の近傍をインク滴が通過する。その結果、インク滴から分滴した小滴(ミスト)等の影響を受け易くなり、第1搬送ベルト8の搬送面がインクで汚染されるおそれがある。そのため、1つの開口部80に対して吐出可能領域Rfに収まるような吐出回数を設定する必要がある。
本実施形態では、開口部80の搬送方向の開口幅をw1とし、開口部80の内側の幅w2の領域を吐出可能領域Rfとしている。より詳細には、開口部80の開口幅w1を4.5mm、吐出可能領域Rfの幅w2を4.3mmとして、開口部80のエッジ部分と吐出可能領域Rfとの間に0.1mmのマージン(裕度)を設けている。吐出可能領域Rfには、約200回(4.2mm)の吐出が可能である。
図10に示したように、直前の印字動作からの経過時間が20分である場合、フラッシング時に必要な吐出回数は400回である。一方、1つの開口部80に吐出可能な回数は200回である。そのため、経過時間が10分を超えると1つの開口部80ではフラッシング時に必要なインク吐出回数(吐出量)だけ吐出することができない。
そこで、フラッシング時に必要なインク吐出回数が1つの開口部80での吐出可能回数を超える場合、2つ以上の開口部80に分割して吐出する。これにより、開口部80のエッジ部分へのインク付着を抑制しつつ、フラッシング時に必要なインク吐出回数(吐出量)を確保することができる。
なお、図6に示した開口部80の配列パターンにおいて、経過時間が10~20分である場合は、開口部群82a~82cの重複部分Dにおいては必要回数(200×2=400回)の吐出が可能であるが、重複部分D以外の部分では必要回数(400回)だけ吐出することができない。また、重複部分Dであっても、経過時間が20~30分である場合は必要回数(600回)だけ吐出することができない。そのため、1箇所の開口部群(例えば開口部群82a)で必要回数の吐出ができない場合は、次の開口部群(例えば開口部群82b)の開口部に分割して吐出する。直前の印字動作からの経過時間に応じた吐出回数の設定例を表1に示す。
Figure 2022152081000002
表1に示すように、直前の印字動作からの経過時間が30分以内の場合は、10分毎に使用する開口部80の数を1つずつ増やして吐出回数を200回ずつ増加させ、総吐出回数をフラッシング時に必要なインク吐出回数(図10参照)としている。なお、経過時間が30分を超える場合は、フラッシングではインク吐出口18の吐出不良を解消できないため、インク吐出口18から記録ヘッド17a~17cのインク吐出面にインクを押し出すパージを実行し、メンテナンスユニット19(図1参照)を用いて押し出されたインクを拭き取り、拭き取られたインクを回収する。
図12は、本実施形態のプリンター100において実行される印刷開始時のフラッシング制御例を示すフローチャートである。必要に応じて図1~図8および図10、図11を参照しながら、図12のステップに沿って印刷開始時のフラッシングの回数制御について詳細に説明する。
PC等の外部機器からプリンター100に対して画像データとともに印刷コマンドを送信すると、画像データおよび印刷コマンドが通信部29を介してプリンター100に入力され、印字が開始される(ステップS1)。印字が開始されると、主制御部110dは、直前の印字動作からの経過時間Tを計測する(ステップS2)。
次に、主制御部110dは、経過時間Tが30分以内であるか否かを判定する(ステップS3)。経過時間Tが30分以内である場合は(ステップS3でYes)、フラッシングによりインク吐出口18の吐出不良を解消可能であるため、フラッシング制御部110bは、記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるためのフラッシングデータを生成する(ステップS4)。具体的には、開口部検知用CIS23が第1搬送ベルト8の開口部80を読み取って、開口部読取データを取得する。データ生成部110aは、取得された開口部読取データに基づいて、記録ヘッド17a~17cからインクを吐出させるためのフラッシングデータを生成する。
次に、フラッシング制御部110bは、経過時間Tが10分を超えるか否かを判定する(ステップS5)。経過時間Tが10分を超える場合は(ステップS5でYes)、表1に基づいて各インク吐出口18からのインク吐出回数を基準回数(200回)から増加させる(ステップS6)。経過時間Tが10分以下である場合は(ステップS5でNo)、インク吐出回数を増加させずに次のステップへ進む。
その後、ステップS4で生成したフラッシングデータ、およびステップS6において設定された吐出回数に基づいて、記録ヘッド17a~17cの全てのインク吐出口18に対して印刷開始時フラッシングを実行させる(ステップS7)。同時に、フラッシングカウント部30により各インク吐出口18の吐出回数Nをカウントする(ステップS8)。
次に、フラッシング制御部110bは、吐出回数Nが所定回数(例えば経過時間Tが20分のときN=400回)に到達したか否かを判定する(ステップS9)。所定回数に到達していない場合は(ステップS9でNo)、各インク吐出口18からのフラッシング動作および吐出回数のカウントを継続する。所定回数に到達している場合は(ステップS9でYes)、印刷開始時フラッシングを終了する。
一方、ステップS3で経過時間Tが30分を超える場合は(ステップS3でNo)、フラッシングではインク吐出口18の吐出不良を解消できないため、パージを実行する(ステップS10)。
その後、主制御部110dは画像データに基づいて記録ヘッド17a~17cを制御してインクを吐出させることにより印字を実行する(ステップS11)。さらに、非画像形成期間Tfが検知されたタイミングで紙間フラッシングを実行する(ステップS12)。
その後、印字が終了したか否かを判定し(ステップS13)、印字が継続している場合は(ステップS13でNo)ステップS11に戻り、以下同様の手順を繰り返す。印字が終了している場合は(ステップS13でYes)処理を終了する。
〔4.効果〕
以上のように、本実施形態のプリンター100における両面印刷時のフラッシング制御では、紙間フラッシングのタイミングとして認識された非画像形成期間Tfが、2面目の印刷後の非画像形成期間Tf2である場合は、1面目の印刷後の非画像形成期間Tf1である場合に比べて吐出回数を多くする。これにより、用紙Pの温度が高くなり、インク吐出口18内のインクが乾燥し易い2面目の印刷後に、インク吐出口18からのインク吐出量を増加させることができる。従って、インク吐出量を極力増加させることなくインク吐出口18の目詰まりを防止するのに十分なフラッシングを行うことができ、両面印刷時の吐出不良を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のプリンター100における印刷開始時のフラッシング制御では、直前の印字動作からの経過時間が長くなるほど印刷開始時フラッシングにおける吐出回数を多くする。これにより、直前の印字動作からの経過時間が長くなりインク吐出口18内のインクの乾燥が進んだ状態では、インク吐出口18からのインク吐出量を増加させることができる。従って、インク吐出量を極力増加させることなくインク吐出口18の目詰まりを防止するのに十分なフラッシングを行うことができ、印刷開始時の吐出不良を効果的に抑制することができる。
さらに、フラッシング時に必要なインク吐出回数(吐出長)が1つの開口部80での吐出可能回数(吐出可能領域Rf)を超える場合、搬送方向に並ぶ2つ以上の開口部80に分割して吐出する。これにより、開口部80のエッジ部分へのインク付着を抑制しつつ、フラッシング時に必要なインク吐出回数(吐出量)を確保することができる。
〔5.フラッシングデータの他の生成方法について〕
図13は、フラッシングデータの他の生成方法を模式的に示す説明図である。上記したデータ生成部110aは、開口部読取データ上での各開口部80を縮小し、縮小後のデータと、上述した元データとに基づいて、フラッシングデータを生成してもよい。例えば、データ生成部110aは、開口部読取データを反転させて、開口部80だけを開口部読取データから抽出し、抽出した開口部80を縮小し、縮小後のデータに元データを掛け合わせることにより、フラッシングデータを生成してもよい。具体的には、フラッシングデータが図11に示した吐出可能領域Rfの内側となるように縮小率を調整する。
フラッシング制御部110bが、上記のようにして生成されたフラッシングデータに基づいて記録ヘッド17a~17cを駆動すると、記録ヘッド17a~17cから吐出されたインクは、第1搬送ベルト8の開口部80よりも狭い吐出可能領域Rfを通過する。これにより、フラッシングのときに、インクの吐出タイミングが所定のタイミングから少しずれたり、第1搬送ベルト8の搬送速度が所定の速度から少しずれたりしても、吐出されたインクが開口部80の周囲のベルト面に当たらずに開口部80を通過する確率が高くなる。したがって、吐出されたインクが第1搬送ベルト8の開口部80の周囲に付着して第1搬送ベルト8が汚れる事態を低減することができる。
〔6.その他〕
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、開口部群82a~82cが周方向において等間隔に形成されている第1搬送ベルト8を用いたが、開口部群の搬送方向の間隔が等間隔ではなく、搬送される用紙Pのサイズに応じた位置に不定期に形成されている第1搬送ベルト8を用いることもできる。また、複数の開口部80が、第1搬送ベルトの全面に亘って、用紙搬送方向(矢印A方向)および用紙幅方向(矢印BB′方向)に一定間隔で並んで配置される第1搬送ベルト8を用いることもできる。
また、上記実施形態では、用紙Pを負圧吸引によって第1搬送ベルト8に吸着させて搬送する場合について説明したが、第1搬送ベルト8を帯電させ、用紙Pを第1搬送ベルト8に静電吸着させて搬送するようにしてもよい(静電吸着方式)。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置として、4色のインクを用いてカラーの画像を記録するカラープリンターを用いた例について説明したが、ブラックのインクを用いてモノクロの画像を記録するモノクロプリンターを用いた場合でも、本実施形態のフラッシングデータの生成およびフラッシング制御を適用することは可能である。
本発明は、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置に利用可能である。
8 第1搬送ベルト
17a~17c 記録ヘッド
18 インク吐出口(ノズル)
22 用紙検知センサー(記録媒体検知センサー)
23 開口部検知用CIS(開口部検知センサー)
30 フラッシングカウント部
80 開口部
81a、81b 開口部列
82a~82c 開口部群
100 プリンター(インクジェット記録装置)
110a データ生成部
110b フラッシング制御部
110d 主制御部
P 用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. インクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    複数の開口部を有し、記録媒体を順次搬送する搬送ベルトと、
    前記記録媒体の搬送方向に対し前記搬送ベルトの下流側に配置され、前記記録ヘッドにより画像が形成された前記記録媒体を加熱して乾燥させる乾燥器と、
    前記記録媒体の両面に画像形成を行う場合に、前記乾燥器を通過した前記記録媒体を面方向に反転させて前記搬送ベルトの上流側に再搬送する反転搬送路と、
    画像形成に寄与するタイミングとは異なるタイミングで前記記録ヘッドの前記ノズルから前記インクを吐出させて前記複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを、前記記録ヘッドに実行させるフラッシング制御部と、
    を備え、
    複数の前記開口部は、前記搬送ベルトの幅方向に所定の間隔を隔てて形成され、且つ、前記搬送ベルトの幅方向において前記開口部が重なる重複部分を有するように、前記搬送ベルトの搬送方向に所定の間隔を隔てて配列されており、
    前記フラッシング制御部は、前記記録媒体の両面に画像形成を行う場合、前記記録媒体の片面に画像形成を行う場合に比べて前記ノズルからの前記インクの吐出回数を増加させて前記フラッシングを実行することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記フラッシング制御部は、前記記録媒体の1面目の画像形成後に前記フラッシングを実行する際の前記インクの吐出回数は増加させずに、2面目の画像形成後に前記フラッシングを実行する際の前記インクの吐出回数のみを増加させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記2面目の画像形成後に実行する前記フラッシングの前記インクの吐出回数は、前記1面目の画像形成後に実行する前記フラッシングの前記インクの吐出回数よりも10%~20%多いことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. インクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    複数の開口部を有し、記録媒体を順次搬送する搬送ベルトと、
    画像形成に寄与するタイミングとは異なるタイミングで前記記録ヘッドの前記ノズルから前記インクを吐出させて前記複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを、前記記録ヘッドに実行させるフラッシング制御部と、
    を備え、
    複数の前記開口部は、前記搬送ベルトの幅方向に所定の間隔を隔てて形成され、且つ、前記搬送ベルトの幅方向において前記開口部が重なる重複部分を有するように、前記搬送ベルトの搬送方向に所定の間隔を隔てて配列されており、
    前記フラッシング制御部は、画像形成開始時に前記フラッシングを実行する場合、直前の画像形成動作からの経過時間が長くなるにつれて前記インクの吐出回数を増加させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 前記フラッシング制御部は、直前の画像形成動作からの経過時間が所定時間を超える場合、画像形成開始時に前記フラッシングを実行せずに、前記ノズルから前記記録ヘッドのインク吐出面にインクを押し出すパージを実行することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記フラッシング制御部は、前記フラッシングの実行時に必要な前記インクの吐出回数が1つの前記開口部での吐出可能回数を超える場合、搬送方向に並ぶ複数の前記開口部に前記インクを分割して吐出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録媒体を検知して検知信号を出力する記録媒体検知センサーと、
    前記搬送ベルトの前記開口部を読み取って、開口部読取データを取得する開口部検知センサーと、
    前記検知信号に基づいて、前記開口部読取データに含まれる複数の前記開口部の領域のうち、前記記録媒体検知センサーによって検知された前記記録媒体と重ならない前記開口部の領域を認識し、認識した前記開口部の領域に応じたフラッシングデータを生成するデータ生成部と、
    をさらに備え、
    前記フラッシング制御部は、前記フラッシングデータに基づいて前記記録ヘッドに前記フラッシングを実行させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記データ生成部は、前記開口部読取データ上での前記各開口部の領域を縮小し、前記領域の縮小後のデータに基づいて、前記フラッシングデータを生成することを特徴とする請求7に記載のインクジェット記録装置。
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