JP4940392B2 - カーボンナノ構造材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、フィールドエミッションディスプレイの電子源のカソード電極やテレビの電子銃、エックス線発生源の電子銃、あるいはSPM(走査型プローブ顕微鏡)用のSTM(走査型トンネル顕微鏡)やAFM(原子間力顕微鏡)等の探針、微小な針、もしくはマニュピレータ用プローブに用いられるカーボンナノファイバやカーボンナノチューブであるカーボンナノ構造材の製造方法に関する。
フラットパネルディスプレイとして、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)が実用化されているが、近年、これら以外にもフィールドエミッションディスプレイ(FED)が注目されている(例えば、非特許文献1参照。)。
図6は、フィールドエミッションディスプレイの画素を示す概略構成図である。図6に示すように、該ディスプレイの画素は、カーボンナノ構造材のカーボンナノファイバ103またはカーボンナノチューブを有するカソード側と、蛍光体105を有するアノード側とからなる。画素のカソード側は、ガラス基板100上にカソード電極(陰極電極)101を設け、そのカソード電極101上にFe、Co、Ni、Pt等のいずれかの単膜あるいはそれらを主成分とする合金膜からなる触媒金属膜102を成膜して、該触媒金属膜102を触媒としてカソード電極101上に複数のカーボンナノファイバ103を成膜してなっている。画素のアノード側は、カソード電極101の前方側に配置したアノード電極(透明電極)104上に蛍光体105を塗布により設け、該蛍光体105上にガラス基板106を設けてなっている。カソード側とアノード側とは、カソード電極101とアノード電極104とが所定の隙間を有するように位置されるとともに、これらの間が所定の真空度に調整されている。
このカソード電極101とアノード電極104との間に電源107によって数kVの電圧を印加すると、カーボンナノファイバ103の先端部の電界が高くなり、その先端部からトンネル効果で電子が放出され、放出された電子が加速されて前方のアノード電極104を通って蛍光材105に衝突し、蛍光材105を励起して蛍光材に応じた3原色のうちの1色の光を放出し発光する。かくして複数の画素によって3原色の色合いを調整した多用な色の所望の画像を再現する。図中、カーボンナノファイバの等電位面を点線で示す。
ところで、カソード電極101上の多数本のカーボンナノファイバ103は、ファイバ103が密集し、ある程度高さが揃っていると、1本1本のファイバ103の電界強度が高くても、全体として電界が平滑化されて、個々のファイバ103の先端部周囲の等電位面が鋭角にならず、ファイバ103の先端部から電子が放出されづらくなる(この現象はシールディング効果と呼ばれている)。また図7に示すように、カーボンナノファイバ103の高さが多少異なっていても、ファイバ103が密集していると、ファイバ103の先端部の等電位面はやはり鋭角にならず、電子が放出されなくなる。またカーボンナノファイバ103は、1本1本単独で存在する場合もあるが、概ね複数本のファイバ103が束(バンドル状態)になっていることが多く、その場合、図8に示すように、複数本のファイバ103が絡まって先端部を形成するので、同様に電界が平滑化され、電子の放出が阻害される。
このようなことから、本発明者らは、シリコン基板上にカーボンナノ構造材のカーボンナノファイバあるいはカーボンナノチューブを密集させずに1本1本バラけた疎の状態で得るべく、基板の表面に炭素皮膜を形成し、その炭素皮膜を形成した基板の表面に、図1に示すような成長装置を用いてイオンビームを照射して、炭素皮膜をカーボンナノ構造材に成長させる実験研究を数年前から行っている。
基板には、例えば直径4インチのシリコン基板を使用する。まず、このシリコン基板の表面に、アークイオンプレィティング法により厚さ0.1〜3μmの炭素皮膜を予め形成して被覆する。その炭素皮膜を形成したシリコン基板を成長装置の基板ステージ3に搭載し、チャンバ5を閉じ、ロータリーポンプ7、ついでターボ分子ポンプ6でチャンバ1内を真空排気し、到達圧力が1×10-5Torr以下に達したところで、マスフローコントローラ8を用いてイオン源2にアルゴンガスを導入し、イオン源2を作動させて、Arイオンを0.3〜5kVの加速電圧で引き出し、220μA/cm2程度以上のイオン電流密度でステージ3上の基板の表面にアルゴンイオンを照射する。イオン照射に先立って基板は、加熱ヒータ4で約200℃まで加熱しておく。カーボンナノファイバの成長が可能な温度範囲は、室温〜1200℃である。
上記のイオン照射を100分間程度行うと、図2に示すように、シリコン基板10の表面に炭素皮膜からなる多数の微小な円錐状の突起(成長用の突起)11が形成され、その各突起11の頂部にナノカーボンが成長し、直径約数nm〜数100nm、長さ0.1μm〜10μmのカーボンナノファイバ12が1本ずつ形成される。かくして、基板10上にカーボンナノファイバ12を密集させずに1本1ずつバラけた疎の状態で得ることができる。
またSPM(走査型プローブ顕微鏡)用のSTM(走査型トンネル顕微鏡)やAFM(原子間力顕微鏡)等の探針には、探針用の突起上にカーボンナノファイバを形成して探針を構成することがある。図3のように、基板10の表面にSPM用のSTMやAFM等の探針用の突起13を間隔を開けて予め多数形成しておき、その状態で基板10の表面に炭素皮膜を形成し、上記のイオン照射を行うと、微小な成長用の突起11の形成が、基板10の平面部でなく、突起13の頂部上に選択的に起こりやすく、さらにイオン照射を続けると、各突起11の頂部にナノカーボンが成長する。これにより、基板10上の探針用の突起13に細いカーボンナノファイバ12を1本ずつ形成することができる。
突起13の大きさは、高さ約0.1〜50μm、底辺の幅約0.05〜25μmである。突起13を形成するには、基板10に対し半導体加工法を用いる。具体的には、フォトリソグラフィを用いてマスクを転写した後、シリコン基板であればアルカリ溶液、例えばKOH(水酸化カリウム)やTMAH(tetramethyl ammonium hydroxide(テトラメチル水酸化アンモニウム))溶液でエッチング加工する。他の基板材料においても、ドライエッチングであるRIE(反応性イオンエッチング)やIPC(誘導結合型プラズマ)エッチングを用いて、基板上に突起を形成することが可能である。
図3において、符号14は探針を保持する支持部を基板10から切り離すための貫通孔で、カーボンナノファイバ12を形成後に貫通孔14のところで基板10を切断して、探針用の突起13を個々に分離するように使用する。分離用の貫通孔14は、大きさが数十μm以上で、突起13を形成したときと同様にアルカリ溶液またはドライエッチングを用いて基板10に形成する。
"光の話題"、「ディスプレイ市場の今後について」、2002年8月5日掲載、経済産業省 技術調査室、[平成16年4月28日検索],インターネット<URL:http://www.oitda.or.jp/main/hw/hw01302-j.html>
上記したように、基板の表面にアークイオンプレィティング法で成膜した炭素皮膜をカーボンナノファイバの成長用に使用した場合、直径4インチの基板に対し220μA/cm2程度以上のイオン電流密度で約100分のイオン照射を行わなければならず、イオン電流密度が大きい。このため、大型基板にカーボンナノファイバやカーボンナノチューブのカーボンナノ構造材を形成するには、大電流のイオン源が必要となる。
このような問題は、アーク蒸着法やECRプラズマCVD法等で成膜した炭素膜からカーボンナノファイバ等のカーボンナノ構造材を成長させる場合にも同様に確認されている。これらの方法で炭素膜を被覆した直径4インチの基板に、イオン電流密度約220μA/cm2、照射時間100分の条件でイオン照射すると、カーボンナノ構造材を成長させることができる。したがって、大型基板にカーボンナノ構造材を形成させるには、同様に、大電流のイオン源が必要である。
なお、上記のアークイオンプレィティングやアーク蒸着法、ECRプラズマCVD法等は、いずれも、非常に緻密で硬い炭素皮膜を得ることができる成膜方法である。このうちアークイオンプレィティング法やアーク蒸着法は、従来、主に工具のコーティングに用いられ、ECRプラズマCVD法は、主にハードディスクの保護膜の形成に用いられている。
したがって、本発明の課題は、表面に炭素皮膜を形成した基板をイオン照射して、基板の表面に形成された各微小突起の頂部に1本ずつカーボンナノファイバを成長させて、基板上にカーボンナノファイバやカーボンナノチューブであるカーボンナノ構造材をバラけた疎の状態で得るに際し、基板の表面に形成する炭素皮膜を適切なものに選択することによって、低い電流密度のイオン照射によってナノ構造材を疎な状態で成長可能としたカーボンナノ構造材の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のカーボンナノ構造材の製造方法は、基板の表面にアクリロニトリル系、ピッチ系又はフェノール樹脂系の有機ポリマー溶液を塗布し、前記有機ポリマー溶液が塗布された基板を真空加熱炉で加熱処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成し、前記炭素皮膜が形成された基板の表面に真空槽で、電流密度30〜150μA/cm イオンビームを照射して、前記基板の表面に形成された多数の突起のそれぞれの頂部にカーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブであるカーボンナノ構造材が1本成長した態様で、前記基板の表面にカーボンナノ構造材を形成することを特徴とする。
本発明によれば、前記有機ポリマー溶液はアクリロニトリル系重合体の溶液であり、前記重合体を基板の表面に塗布し、ついで前記基板を酸素含有雰囲気中で200〜400℃の温度で焼成して前記アクリロニトリル系重合体の塗膜を予備酸化処理し、ついで前記基板を不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成することによって前記塗膜を炭化処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成するようにすることができる。もしくは、前記有機ポリマー溶液はピッチ溶液であり、前記ピッチ系溶液を基板の表面に塗布し、ついで前記基板を不活性ガス雰囲気中で350〜450℃の温度で加熱して前記ピッチの塗膜を炭化処理することによって、前記基板の表面に炭素皮膜を形成してもよい。あるいは、前記有機ポリマー溶液はレゾール型またはノボラック型のフェノール樹脂溶液であり、前記フェノール樹脂溶液を基板の表面に塗布し、ついで150℃の温度で加熱して硬化し、ついで前記基板を不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成することによって前記フェノール樹脂の塗膜を炭化処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成するようにしてもよい。
また本発明によれば、炭素皮膜が形成された基板の表面に、真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種の原子またはイオンを膜厚1nm〜300nmで蒸着した後、もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射するようにしてもよい。あるいは、基板表面に真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種を0.1〜50.0原子%含むカーボン混合膜を蒸着した後、もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射するようにしてもよい。
本発明では、炭素皮膜を形成した基板の表面にイオンビームを照射することによってカーボンナノファイバやカーボンナノチューブであるカーボンナノ構造材を形成するに際し、炭素皮膜をポリアクリロニトリル系溶液等の有機ポリマー溶液を用いて形成するので、イオンビームの照射を電流密度を低減して行っても、基板の表面に形成された多数の突起のそれぞれの頂部に1本のカーボンナノ構造材が成長した態様で、基板の表面にカーボンナノ構造材を得ることができる。したがって、大電流のイオン源を用いなくても、大型基板にカーボンナノ構造材を形成させることができる。
また基板表面に、真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種の原子またはイオンを膜厚1nm〜300nmで蒸着し、あるいは、これらの金属元素の少なくとも1種を0.1〜50.0原子%含むカーボン混合膜を蒸着し、蒸着後もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射する場合には、金属微粒子によって炭素原子の拡散が制御されるので、基板上への突起の形成速度の速い遅いを調節できることから、突起の形成速度を制御することにより、結果としてカーボンナノ構造材の成長を調節することができ、カーボンナノ構造材の長さ、太さ、数、および密度を制御することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明は、炭素皮膜が形成された基板の表面に真空槽でイオンビームを照射することによって、基板の表面に形成されたそれぞれの突起の頂部に、カーボンナノ構造材のカーボンナノファイバあるいはカーボンナノチューブを1本ずつ成長させて、基板の表面にカーボンナノ構造材を1本1本バラけた疎な状態で形成するものである。本発明では、そのイオンビーム照射の電流密度を低くしても、基板表面にカーボンナノ構造材を疎な状態で形成させるために、基板表面にアークイオンプレィティングやアーク蒸着法、ECRプラズマCVD法によってではなく、有機ポリマー溶液によって炭素皮膜を形成することが大きな特徴である。
本発明において、有機ポリマー溶液としては、炭素繊維等の素材となるものが使用でき、アクリロニトリル系、ピッチ系、フェノール樹脂系の溶液を使用する。
アクリロニトリル系溶液は、アクリロニトリル系重合体を有機溶媒に溶解したもので、紡糸によってアクリル繊維を得ることができる前駆体(プリカーサ)である。アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリル単量体の繰り返し単位からなるものの他、これと共重合可能なオレフィン単量体とからなる繰り返し単位からなるものであってもよい。アクリロニトリルの製造法としては、いくつかの方法が知られているが、プロピレンとアンモニアとを空気中で酸化的に反応させることにより、メチル基をシアノ基に変換するアンモ酸化法(ソハイオ法)によって、工業的に大量に製造されている。
アクリロニトリルと共重合可能なオレフィン単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそれらのエステル、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、N−置換マレインイミド、ブタジエン、イソブレン等を挙げることができる。アクリロニトリル系重合体を溶解する有機溶媒としては、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等を好ましく使用することができる。アクリロニトリル系重合体と有機溶媒との割合は、アクリロニトリル系重合体5〜35重量%に対し有機溶媒95〜65重量%とすることが好ましい。
このアクリロニトリル系溶液を基板の表面に炭化後の膜厚が約0.1〜3μmとなる量で、滴下法またはスピナー等によって塗布し、ついで基板を加熱炉に入れて酸素含有雰囲気中で200〜400℃の温度で3〜4分間焼成し、アクリロニトリルの塗膜を予備酸化処理(耐炎化)する。ついで基板を焼成炉に入れて窒素ガス等の不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成して塗膜を炭化処理し、基板の表面に炭化または黒鉛化した炭素皮膜を得る。
ピッチ系溶液としては、コールタールピッチや石油系ピッチ等が挙げられる。より具体的には、石炭系のコールタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系のピッチ、例えばFCCオイル、コーカーオイルまたはそれらの蒸留残渣、またはナフタレン、アントラセンを、触媒やホルマリン誘導体で重縮合反応させ製造した芳香族樹脂、あるいはアルキルベンゼンを強酸性触媒下でホルムアルデヒド類を架橋したオリゴマーを加熱−減圧蒸留し製造したピッチを好ましく使用することができる。
このピッチ系溶液を基板の表面に炭化後の膜厚が約0.1〜3μmとなる量で塗布し、基板を加熱炉に入れ不活性雰囲気中で200〜400℃の温度で1〜6時間焼成してピッチの塗膜を炭化処理し、基板の表面に炭素皮膜を得る。
フェノール系樹脂溶液としては、レゾール型、ノボラック型のフェノール樹脂を好ましく用いることでき、これらは有機溶媒に溶解して使用する。レゾール樹脂(レゾール型フェノール樹脂)は液状のフェノール樹脂で、水酸化ナトリウム、アンモニアまたは有機アミンのような塩基性触媒(約0.2〜2%)の存在下で、フェノールとホルムアルデヒドをモル比1対1〜2のホルムアルデヒド過剰の条件下で反応することによって得られる。ノボラック樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)は、例えばシュウ酸のような酸触媒(約0.2〜2%)の存在下で、フェノールとホルムアルデヒドをモル比1対0.7〜0.9のフェノール過剰の条件下で反応することによって得られる。これらのフェノール樹脂は、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、アミド等の有機溶媒に溶解して使用する。好ましくは、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール等のアルコールがよい。
このフェノール系樹脂溶液を基板の表面に炭化後の膜厚が約0.1〜3μmとなる量で塗布し、基板を加熱炉に入れて150℃の温度で加熱してフェノール樹脂の塗膜を硬化し、ついで基板を不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成して塗膜を炭化処理し、基板の表面に炭素皮膜を得る。
基板としてはシリコン基板等を使用することができる。基板の表面に有機ポリマー溶液で炭素皮膜を形成したら、その基板の表面にイオンビームを照射して、基板表面にカーボンナノ構造材を形成させる。本発明では、炭素皮膜を有機ポリマー溶液を用いて形成しているので、イオンビームは低電流密度の照射でよく、低電流密度のイオンビーム照射によって、図2に模式的に示すように、基板10の表面に炭素皮膜からなる高さ約0.5μm〜2μmの円錐状の微小突起11が約0.2〜30μmの間隔で多数形成され、その各突起11の頂部から1本ずつカーボンナノファイバ12が成長して、基板10の表面にカーボンナノファイバ12が長さが不揃いで1本1本バラけた疎の状態で形成される。
イオン照射の電流密度としては、30〜150μA/cm、好ましくは50〜100μA/cm程度がよい。照射時間としては、限定するものではないが、3〜150分、好ましくは15〜100分程度である。
本発明によれば、基板の表面にイオンビームを照射するに先立って、真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種の原子またはイオンを膜厚1nm〜300nmで蒸着し、あるいは、これらの金属元素の少なくとも1種を0.1〜50.0原子%含むカーボン混合膜を蒸着し、この蒸着後もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射することができる。これによれば、金属微粒子によって炭素原子の拡散が制御されるので、基板上への突起の形成速度の速い遅いを制御できるので、その形成速度を制御することにより、カーボンナノファイバの成長を調節することができ、カーボンナノファイバの長さ、太さ、数、密度を制御することができる。以上はカーボンナノチューブについても同様である。
図1に、本発明でカーボンナノ構造材の形成に使用する成長装置を示す。図は、チャンバの上下壁および前側を含む周囲壁の一部を除いて示してある。
本成長装置は、アークプラズマガン1と、イオン源2と、基板ステージ3と、加熱ヒータ4とを有するチャンバ5を備え、チャンバ5にはターボ分子ポンプ6と、これに直列接続したロータリーポンプ7とが取付けられ、イオン源2には、ガス導入用マスフローコントローラ8を介して図示しないアルゴンガスボンベが接続されている。アークプラズマガン1とイオン源2とは、中心軸線を基板ステージ3に向けてチャンバ5の対向位置の側壁に45°の角度で取付けられている。基板ステージ3はチャンバ1の中央下部に設置され、該ステージ4に載せた基板の法線方向にアークプラズマガン1とイオン源2が位置するように、水平に対し±45°の角度でチルト可能になっている。本発明では、上記したように、基板の表面にポリマー溶液を塗布して炭素皮膜を形成するようになっており、アークプラズマガン1は、炭素皮膜上に蒸着触媒皮膜を形成するアーク蒸着源として使用する。図中、9はイオン源2のアルゴンイオン出口の前方に配置したファラデーカップ(フルエンス測定器)である。
表面に厚さ約0.1〜3μmの炭素皮膜を形成したシリコン基板を装置1の基板ステージ3に搭載し、チャンバ5を閉じ、ロータリーポンプ7、ついでターボ分子ポンプ6でチャンバ5内を真空排気し、到達圧力が1×10-5Torr以下に達したところで、マスフローコントローラ8を用いてイオン源2にアルゴンガスを導入し、イオン源2を作動させて、Arイオンを0.3〜5kVの加速電圧で引き出し、ステージ3上の加熱ヒータ4で室温〜約1200℃まで加熱した基板の表面に所定の電流密度でイオンを照射する。これによって、基板の表面にカーボンナノファイバが形成される。
上記製造方法により製造されたカーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブは、フィールドエミッションディスプレイの電子源のカソード電極として、あるいは走査型プローブ顕微鏡用の探針として適用可能である。
フィールドエミッションディスプレイの電子源のカソード電極として用いる場合には、基板上にカーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブを密集させずに、1本1本を疎の状態で形成できるため、電子放出効率を著しく向上させることができる。
走査型プローブ顕微鏡用探針としては、シリコン基板上の微小突起に選択的にカーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブを成長させることができるため、カーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブ探針をバッチ処理で容易に製造することができる。そのため低コスト化が実現できるとともに、従来の接着法とは異なり、突起部より直接成長させることができるため、高耐久性で高アスペクト比の探針が形成可能となる。
本発明の実施例について説明する。
実施例1
有機ポリマー溶液として、アクリロニトリル重合体であるレジスト液(クラリアントジャパン(株)製AZ P1350(粘度4.2cp))を使用し、これを直径4インチのシリコン基板の一方の表面全体にスポイトで滴下し塗布した。この基板を赤外線加熱方式の真空乾燥炉(アルバック理工(株)製RTA−6)のチャンバに入れ、ロータリーポンプで真空引きをしながらチャンバ内圧力が1〜2Paになったところで、基板を450℃で15分間焼成した。得られる膜厚を厚くするために、このレジストの塗布と焼成のプロセスを3回繰返して、基板の表面にアクリロニトリルの焼成炭素膜が膜厚約3μmで形成された。
図1の装置を使用して、アクリロニトリルの炭素皮膜が形成された基板の表面に電流密度約70μA/cm2で100分間のイオン照射を行ったところ、基板表面にカーボンナノファイバをバラけた状態で得ることができた。得られた基板表面のカーボンナノファイバのSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図4に示す。
実施例2
基板の表面にイオン照射をする前に、基板表面の炭素皮膜上に鉄含有の蒸着皮膜を形成した他は、実施例1と同様にした。その結果、電流密度約70μA/cm2で100分間のイオン照射によって、基板の表面に実施例1と同様なカーボンナノファイバを得ることができた。
実施例3
シリコン基板として、図3に示す探針用の突起および分離用の貫通孔を形成した基板を使用した。基板の突起(高さ15μm)を形成した凹凸表面に、実施例1で使用したのと同じレジスト液を1μm以下の膜厚で塗布し、実施例1と同様にして焼成して、基板の表面に凹凸を埋めた凹凸のない炭素皮膜を形成した。続いて、基板の炭素皮膜を形成した表面に、鉄を10原子%含むカーボンの混合膜を蒸着しつつ、電流密度約100μA/cm2で60分間のイオン照射を行い、基板上の探針用の突起に、成長用の突起を介してカーボンナノファイバが1本の割りで形成され、より低い電流密度および少ないイオン照射時間で、効率的にカーボンナノファイバを形成することができた。得られた基板表面のカーボンナノファイバのSEM写真を図5に示す。
なお、イオン照射は、Arイオンに限定されるものではなく、Ne(ネオン)、Xe(キセノン)等の希ガスイオン、N(窒素)、C(炭素)を含む反応性イオンであってもよい。
本発明の方法でカーボンナノ構造材の製造に使用する成長装置を示す概略構成図。 本発明の方法でカーボンナノファイバを形成した基板表面を示す模式図。 本発明の方法で探針用突起にカーボンナノファイバを形成した基板表面を示す模式図。 本発明の実施例1で得られた基板表面のカーボンナノファイバを示すSEM写真。 本発明の実施例1で得られた基板表面のカーボンナノファイバを示すSEM写真。 フィールドエミッションディスプレイの画素を示す概略構成図。 図6の画素を構成する基板表面のカーボンナノファイバの不良な形態の一例を示す図。 カーボンナノファイバの不良な形態の他の例を示す図である。
符号の説明
1 アークプラズマガン 2 イオン源
3 基板ステージ 4 加熱ヒータ
5 チャンバ 8 マスフローコントローラ
9 ファラデーカップ 10 基板
11 成長用の突起 12 カーボンナノファイバ
13 探針用の突起

Claims (6)

  1. 基板の表面にアクリロニトリル系、ピッチ系又はフェノール樹脂系の有機ポリマー溶液を塗布し、前記有機ポリマー溶液が塗布された基板を真空加熱炉で加熱処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成し、前記炭素皮膜が形成された基板の表面に真空槽で、電流密度30〜150μA/cmでイオンビームを照射して、前記基板の表面に形成された多数の突起のそれぞれの頂部にカーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブであるカーボンナノ構造材が1本成長した態様で、前記基板の表面にカーボンナノ構造材を形成することを特徴とするカーボンナノ構造材の製造方法。
  2. 前記有機ポリマー溶液はアクリロニトリル系重合体溶液であり、前記重合体を基板の表面に塗布し、ついで前記基板を酸素含有雰囲気中で200〜400℃の温度で焼成して前記アクリロニトリル系重合体の塗膜を予備酸化処理し、ついで前記基板を不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成することによって前記塗膜を炭化処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成することを特徴とする請求項1のカーボンナノ構造材の製造方法。
  3. 前記有機ポリマー溶液はピッチ溶液であり、前記ピッチ系溶液を基板の表面に塗布し、ついで前記基板を不活性ガス雰囲気中で350〜450℃の温度で加熱して前記ピッチの塗膜を炭化処理することによって、前記基板の表面に炭素皮膜を形成することを特徴とする請求項1のカーボンナノ構造材の製造方法。
  4. 前記有機ポリマー溶液はレゾール型またはノボラック型のフェノール樹脂溶液であり、前記フェノール樹脂溶液を基板の表面に塗布し、ついで150℃の温度で加熱して硬化し、ついで前記基板を不活性雰囲気中で少なくとも1000℃の温度で焼成することによって前記フェノール樹脂の塗膜を炭化処理して、前記基板の表面に炭素皮膜を形成することを特徴とする請求項1のカーボンナノ構造材の製造方法。
  5. 前記炭素皮膜が形成された基板の表面にイオンビームを照射するのに先立って、真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種の原子またはイオンを膜厚1nm〜300nmで蒸着し、この蒸着後もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射をすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のカーボンナノ構造材の製造方法。
  6. 前記炭素皮膜が形成された基板の表面にイオンビームを照射するのに先立って、真空アーク蒸着源により鉄、コバルト、モリブデン、ニッケル、パラジウムおよび白金のうちの少なくとも1種を0.1〜50.0原子%含むカーボン混合膜を蒸着し、この蒸着後もしくは蒸着と同時にイオンビームを照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のカーボンナノ構造材の製造方法。
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