JP3363759B2 - カーボンナノチューブデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブデバイスおよびその製造方法

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JP3363759B2 JP30551297A JP30551297A JP3363759B2 JP 3363759 B2 JP3363759 B2 JP 3363759B2 JP 30551297 A JP30551297 A JP 30551297A JP 30551297 A JP30551297 A JP 30551297A JP 3363759 B2 JP3363759 B2 JP 3363759B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量子効果デバイ
ス、電子デバイス、マイクロマシーンデバイス、バイオ
デバイスなどの機能性デバイスとして有効なカーボンナ
ノチューブデバイスおよびその製造方法に関し、特にカ
ーボンナノチューブに流れる電流を磁場で制御する電子
デバイスに最適なカーボンナノチューブデバイスおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維状のカーボンを一般的にカーボンフ
ァイバーと呼んでいるが、直径数μm以上の太さの構造
材料として用いられるカーボンファイバーは、従来から
何種類もの製法が研究されてきている。その中で現在で
はPAN系やピッチ系の原料から作製される製法が主流
を占めている。この製法の概略は、PAN繊維や等方性
ピッチ、メソフェーズピッチから紡糸した原料を不融
化、耐炎化し800〜1400℃で炭素化、そして15
00〜3000℃で高速処理する方法である。こうして
得られたカーボンファイバーは強度や弾性率など機械的
特性に優れかつ軽量なのでスポーツ用品や断熱材、航空
宇宙関連や自動車関連の構造材などに複合材料としても
利用されている。
【0003】これとは別に近年発見されたカーボンナノ
チューブは直径1μm以下の太さのチューブ状の材料で
あり、理想的なものとして炭素6角網目の面がチューブ
の軸に平行になって管を形成し、さらにこの管が多重に
なることもある。このカーボンナノチューブはカーボン
でできた6角網目の繋り方やチューブの太さにより金属
的になったり半導体的になったりすることが理論的に予
想され、将来の機能材料として期待されている。カーボ
ンナノチューブの合成にはアーク放電法を利用するのが
一般的になっているが、レーザー蒸発法や熱分解法、プ
ラズマ利用などが近年研究されてきている。
【0004】まず一般的なカーボンファイバーの従来技
術について以下に簡単にまとめる。
【0005】カーボンファイバーには多種類存在し、そ
の用途などにより合成方法を選択しなければならない。
合成されるファイバーの構造は合成方法やその条件によ
り大きく変化することが知られている。これらの詳細は
稲垣道夫著「ニューカーボン材料」(技術堂出版)に記
述されている。以下に主だった3種類の合成方法につい
て簡単に説明する。
【0006】1)PAN系カーボンファイバー 原料にポリアクリロニトリルを用いて前駆体の紡糸、そ
の不融化処理、高温処理の3つの主なプロセスを経て合
成される。不融化処理、高温処理では環化と酸素による
脱水素化、さらに炭素6角網目形成を伴う脱炭化水素化
が行われる。またプロセスの途中でファイバーに延伸操
作を加えることにより炭素6角網目がファイバーの軸方
向に配列するようになり、特性が著しく向上することが
知られている。こうして得られるPAN系カーボンファ
イバーには汎用(General Purpose,GP) グレード、およ
び高強度(High Tensile Strength, HT)タイプがある。
【0007】2)ピッチ系カーボンファイバー ピッチ系カーボンファイバは等方性ピッチからつくられ
る等方性ピッチ系炭素繊維と光学的に異方性を示すメゾ
フェーズ系ピッチ系炭素繊維の主に2種類に分けられ
る。製造プロセスは上記PAN系カーボンファイバーに
類似しており紡糸、不融化処理、高温処理による炭素化
からなっている。
【0008】メゾフェース系ピッチ系炭素繊維はPAN
系カーボンファイバーの場合のような延伸操作を加えな
くても軸方向の良好な配列が得られ、繊維断面の組織も
放射状(ラジアル)、ランダム、同軸円筒状(オニオ
ン)などがピッチの粘度で制御できる。メゾフェース系
ピッチ系炭素繊維は高弾性率(Hiogh Modulus, HM)タイ
プであり将来の複合材料として注目されている。等方性
ピッチ系炭素繊維はGPグレードに属しており断熱材な
どに利用されてきた。
【0009】3)気相成長系カーボンファイバー 代表的な1例を示すと、水素をキャリアガスにしてベン
ゼン蒸気を1050℃前後に保持した電気炉内に送り込
み、鉄微粒子を触媒として基板上に成長させる方法があ
る。成長過程には核形成、極めて細いファイバーの軸方
向の成長、ファイバーの径方向に太さを増す径方向成長
期の3種類が考えられている。触媒には10nm程度の
鉄の超微粒子が必要であり、ファイバーが得られた後で
はファイバーの先端にFe3 Cとして存在する。水素ガ
スには鉄の還元やベンゼンの熱分解の抑制の作用もある
と考えられている。得られたファイバーは中心から中空
チューブ、平坦で薄い網目層、軸にほぼ平行に配列し1
mm程度の網目を持つ厚い外周部からなっている。中心
付近の平坦で薄い網目層を持つ中空チューブは鉄触媒が
核になってできたもので、厚い外周部はベンゼンの熱分
解により得られたものと考えられる。このようなチュー
ブは鉄を触媒として一酸化炭素を気相熱分解した場合に
も見られる。G. G. Tibbetssはメタンガスを用いても同
様なファイバーが得られることをJ. Cryst. Growth, 73
(1985) 431 で説明している。
【0010】気相成長法では基板に触媒を付けておくシ
ーディング法(Seeding Catalyst Method) と、触媒を気
相中に浮遊させる流動触媒法(Floatong Catalyst Meth
od)がある。流動触媒法ではファイバーの径が細く折れ
曲がった形状になりやすい。またIshioka らはキャリア
ガスに水素と二酸化炭素一酸化炭素の混合ガスを用いる
ことによりファイバーの収率が向上すること、また触媒
としてフェロセンと金属アセチルアセトネイトの混合物
を用いることによりさらにファイバーの収率が向上する
ことをCarbon, 30 (1992) 859 およびCarbon, 30 (199
2) 865 において説明している。
【0011】シーテイング法で得られたファイバーは熱
処理を加えることにより黒鉛的積層構造が発達する。す
なわち2000℃付近で網目構造が発達し、2500℃
付近から網目の積層構造が発達していく。流動触媒法で
作成したファイバーではあまり黒鉛的積層構造は発達し
ない。これらのファイバーを2800℃以上で熱処理す
るとファイバー外壁が多面体になるポリゴニゼイション
が発生する。
【0012】これらの製法を全体的にみると、PAN
系、ピッチ系では空気中150〜400℃の雰囲気で耐
炎化、不融化が必要であり、その後気相成長法も含め炭
素化、黒鉛化の熱処理が必要である。すなわち1300
℃付近の熱処理で炭素化された炭素質の材料と、280
0℃付近で黒鉛化された黒鉛質の材料がある。この加熱
処理に伴って密度は増加し抵抗率は減少する傾向にあ
る。材料別にみると概ね等方性ピッチ系、PAN系、メ
ソフェーズピッチ系、気相成長系の順に密度、引張強
度、引張弾性率は増大し、抵抗率は低下する。等方性カ
ーボンファイバーでは平均面間隔が0.344nm程度
で高温熱処理を施しても乱層構造が残っている。しかし
気相成長系カーボンファイバーでは2400℃以上で高
温熱処理を施すと平均面間隔が0.336nm程度にな
り理想的な積層構造が得られる。これは磁気抵抗値の測
定からも評価できる。
【0013】以上記載した製法で得られるカーボンファ
イバーの径は数μm以上であるが、これらの中で比較し
た場合、気相成長法が最も軸に平行な積層網目構造が得
られ易く、径も細いものが得られカーボンナノチューブ
に近い材料であるといえる。
【0014】次に近年開発されたカーボンナノチューブ
について従来技術を説明する。
【0015】直径がカーボンファイバーよりも細い、1
μm以下の材料は通称カーボンナノチューブと呼びカー
ボンファイバーとは区別しているが、明確な境界はな
い。本明細書中では直径数μm以上の太さで細長い形状
の材料をカーボンファイバー、直径1μm以下の太さで
細長い形状を有している材料をカーボンナノチューブと
呼ぶことにする。また狭義には、カーボンの6角網目の
面が軸とほぼ平行である材料をカーボンナノチューブと
呼び、カーボンナノチューブの周囲にアモルファス的な
カーボンが存在する場合もカーボンナノチューブに含め
ている。
【0016】狭義のカーボンナノチューブをさらに分類
すると6角網目のチューブが1枚の構造のものをシング
ルウォールナノチューブ(SWNTと略称する)、一方
多層の6角網目のチューブから構成されているもののこ
とをマルチウォールナノチューブ(MWNTと略称す
る)と一般的に呼んでいる。どのような構造のカーボン
ナノチューブが得られるかは、合成方法や条件によって
ある程度決定されるが、同一の構造のカーボンナノチュ
ーブのみを生成することはできていない。
【0017】これらのカーボンナノチューブの構造を簡
単にまとめると図1に示すようになる。図1a〜d中、
図の左はカーボンナノチューブやカーボンファイバーを
横から見た簡略図であり、右側はその断面図である。カ
ーボンファイバーでは径が大きく、軸に平行で円筒状の
網目構造が発達していない図1a)のような形状を有
し、触媒を利用した気相熱分解法では図1b)のように
チューブの中心付近に軸に平行でかつチューブ状の網目
構造があるが、その周囲に乱れた構造の炭素が多く付着
している場合が多い。アーク放電法などでは図1c)の
ように中心に軸に平行でかつチューブ状の網目構造が発
達し、周囲のアモルファス状のカーボンの付着量も少な
いMWNTになる。またアーク放電法やレーザー蒸発法
では図1d)のように多重になっていないチューブ状網
目構造が発達し、いわゆるSWNTが得られ易い。
【0018】上記のカーボンナノチューブの製法には現
在主に3種類用いられている。それはカーボンファイバ
ーでの気相成長法と類似の方法、およびアーク放電法、
レーザー蒸発法である。またこの3種類以外にもプラズ
マ合成法や固相反応法が知られている。ここでは代表的
な3種類について以下に簡単に説明する。
【0019】1)触媒を用いた熱分解法 この方法はカーボンファイバーの気相成長法とほぼ同じ
である。このような製法をC.E. SNYDER らがInternatio
nal Patent Applicationの Publication Number=WO
89/07163に記載している。反応容器の中にエチレンやプ
ロパンを水素とともに導入し、同時に金属超微粒子を導
入する。原料ガスはこれ以外にもメタン、エタン、プロ
パン、ブタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの飽和炭
化水素やエチレン、プロピレン、ベンゼン、トルエンな
どの不飽和炭化水素、アセトン、メタノール、一酸化炭
素など酸素を含む原料でもかまわないとしている。また
原料ガスと水素の比は1:20〜20:1が良好であ
り、触媒はFeやFeとMo,Cr,Ce,Mnの混合
物が推奨されており、それをfumed アルミナ上に付着さ
せておく方法も提唱されている。反応温度は550〜8
50℃の範囲で、ガスの流量は1インチ径当り水素が1
00sccm、炭素を含む原料ガスが200sccm程
度が好ましく、微粒子を導入して30分〜1時間程度で
カーボンナノチューブが成長する。
【0020】こうして得られるカーボンナノチューブの
形状は直径が3.5〜75nm程度であり、長さは直径
の5〜1000倍に達する。カーボンの網目構造はチュ
ーブの軸に平行になり、チューブ外側の熱分解カーボン
の付着は少ない。
【0021】また生成効率はよくないもののMoを触媒
核にし、一酸化炭素ガスを原料ガスにして1200℃で
反応させるとSWNTが生成されることがH. Daiらによ
ってChemical Physics Letters 260 (1996) p.471-474
に報告されている。
【0022】2)アーク放電法 アーク放電法はIijimaらにより最初に見出され、詳細は
Nature Vol. 354 (1991) p.56-58に記載されている。ア
ーク放電法とは、アルゴン約100Torrの雰囲気中
で炭素棒電極を用いて直流アーク放電を行うという単純
な方法である。カーボンナノチューブは負の電極の表面
の一部分に5〜20nmの炭素微粒子とともに成長す
る。このカーボンナノチューブは直径4〜30nmで長
さ約1μm、2〜50のチューブ状のカーボン網目が重
なった層状構造であり、そのカーボンの網目構造は軸に
平行に螺旋状に形成されている。螺旋のピッチはチュー
ブごと、またチューブ内の層ごとに異なっており、また
多層チューブの場合の層間距離は0.34nmとグラフ
ァイトの層間距離にほぼ一致する。チューブの先端はや
はりカーボンのネットワークで閉じている。
【0023】またT.W. Ebbesenらはアーク放電法でカー
ボンナノチューブを大量に生成する条件をNature Vol.
358 (1992) p.220-222に記載している。陰極に直径9m
m、陽極に直径6mmの炭素棒を用い、チャンバー中で
1mm離して対向するよう設置し、ヘリウム約500T
orrの雰囲気中で約18V、100Aのアーク放電を
発生させる。500Torr以下だとカーボンナノチュ
ーブの割合は少なく、500Torr以上でも全体の生
成量は減少する。最適条件の500Torrだと生成物
中のカーボンナノチューブの割合は75%に達する。投
入電力を変化させたり、雰囲気をアルゴンにしてもカー
ボンナノチューブの収集率は低下した。またナノチュー
ブは生成したカーボンロッドの中心付近に多く存在す
る。
【0024】3)レーザー蒸発法 レーザー蒸発法はT. GuoらによりChemical PhysicsL Le
tters 243 (1995) p.49-54に報告されて、さらにA. The
ssらがScience Vol. 273 (1996) p.483-487 にレーザー
蒸発法によるロープ状SWNTの生成を報告した。この
方法は概略は以下のとおりである。まず、石英管中にC
oやNiを分散させたカーボンロッドを設置し、石英管
中にArを約500Torr満たした後全体を1200
℃程度加熱する。そして石英管の上流側の端からNdY
AGレーザーを集光してカーボンロッドを加熱蒸発させ
る。そうすると石英管の下流側にカーボンナノチューブ
が堆積する。この方法はSWNTを選択的に作成する方
法としては有望であり、またSWNTが集まってロープ
状になり易いなどの特徴がある。
【0025】次にカーボンナノチューブの応用について
従来技術を説明する。
【0026】現時カーボンナノチューブの応用製品は出
ていないが、応用化へ向けた研究活動は活発である。そ
の中で代表的な例を以下に簡単に説明する。
【0027】1)電子源 カーボンナノチューブは先端が先鋭で、かつ電気伝導性
があるため電子源としての研究例が多い。W.A. de Heer
らはScience Vol. 270 (1995) p.1179でアーク放電法で
得られたカーボンナノチューブを精製しフィルターを通
して基板上に立て電子源とした。この報告では電子源は
カーボンナノチューブの集団となっているが、1cm2
の面積から700V印加により100mA以上の放出電
流が安定して得られたとしている。またA.G. Rinzlerら
はScience Vol. 269 (1995) p.1550にてアーク放電法で
得られたカーボンナノチューブの1本を電極に取り付け
特性を評価したところ、約75Vの電圧印加により先端
の閉じたカーボンナノチューブからは約1nA、先端の
開いたカーボンナノチューブからは約0.5μAの放出
電流が得られたとしている。
【0028】2)STM,AFM H. DaiらはNature 384, (1996) p.147においてカーボン
ナノチューブのSTM,AFM応用について報告してい
る。カーボンナノチューブはアーク放電法で作製された
もので、先端部分は直径約5nmのSWNTになってい
る。tip が細く、しなやかであるため、試料の隙間部分
の底でも観察でき、先端のtip crash のない理想的なti
p が得られるといわれている。
【0029】3)水素貯蔵材料 A.C. Dillon らはSWNTを用いることにより、ピッチ
系の原料から生成したカーボンと比較して数倍の水素分
子が貯蔵できることをNature Vo1. 386 (1997)p.377-37
9に報告している。また応用への検討が始まったばかり
ではあるが、従来的には水素自動車などの水素貯蔵材料
として期待されている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のカーボンナ
ノチューブの構成や製法では、得られるカーボンナノチ
ューブは太さも方向もかなりランダムなものであり、ま
た成長直後ではカーボンナノチューブに電極は接合され
ていない。すなわち、カーボンナノチューブは利用に際
して、合成後に回収して精製し、さらに利用する形態に
合わせて特定の形状に形成しなければならない。例えば
電子源として利用しようとする場合にはA.G.Rinzlerら
はSCIENCE Vol. 269 (1995) p.1550-1553 に示されてい
るようにカーボンファイバーの1本を取り出し、片方を
電極に接着する必要がある。またWalt A. de Heer らは
SCIENCE Vol. 270 (1995) p.1179-1180 およびSCIENCE
Vol.268 (1995) p.845-847 に示されるように、アーク
放電で作製したカーボンナノチューブは精製して後セラ
ミックフィルターを用いて基板上にチューブを立たせる
工程が必要である。この場合には積極的に電極とカーボ
ンナノチューブを接合してはいない。
【0031】シーディングの触媒を用いた熱分解法でも
基体上に直接カーボンナノチューブを成長させることが
できるが、基板温度も高く、また成長するカーボンナノ
チューブの方向は制御できず、太さも制御しずらくチュ
ーブの周壁にはアモルファス状のカーボンが成長し易か
った。また基体とカーボンナノチューブの接合も弱いも
のであった。
【0032】さらにアーク放電では大電流が必要であ
り、かつカーボンナノチューブの成長部分の温度が極め
て高く、石英や金属の基板などのような基体上に直接カ
ーボンナノチューブを成長させることは不可能であっ
た。
【0033】同様にレーザー蒸発法においても、カーボ
ンナノチューブは高温フレーム中で成長し、ガス下流の
低温部分にただ降り積もるだけなので、特定の基体上に
成長させることはできなかった。
【0034】また磁場によりカーボンナノチューブに流
す電流量を制御する技術はなかった。
【0035】以上の従来技術から理解されるように特定
の基体上に特定の方向にナノチューブを形成するのは非
常に困難であり、さらにカーボンナノチューブの片端、
もしくは両端を電極に接合した状態での成長は不可能で
あった。
【0036】本発明の目的はこれらの問題点を解決する
ことにある。
【0037】すなわち本発明の目的はカーボンナノチュ
ーブの片方、もしくは両端を基体上の電極に接合しカー
ボンナノチューブに電流を効率よく流すデバイスを提供
することである。
【0038】また本発明の別の目的は基体上のカーボン
ナノチューブに流れる電流量を磁場で制御できるデバイ
スを提供することである。
【0039】また本発明の別の目的は基体上のカーボン
ナノチューブに流れる電流量を磁場で制御できるデバイ
スの製造法を提供することである。
【0040】また本発明の別の目的は基体上に特定の方
向性を有したカーボンナノチューブを成長させる製造法
を提供することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明の以
下のデバイスおよびその製法により解決できる。すなわ
ち、本発明のデバイスはカーボンナノチューブを用いた
デバイスであって、該カーボンナノチューブの片方が基
体に接続してあり、かつその接合部分にFe,Co,N
iのうち1種類以上からなる金属を含有する触媒超微粒
子があり、該触媒超微粒子がCu,Ag,Au,Crの
うち1種類以上からなる金属が主成分である材料に分散
されているカーボンナノチューブデバイスである。
【0042】また、本発明の製造法は、基体上に触媒を
用いた熱分解法によりカーボンナノチューブを成長させ
るカーボンナノチューブデバイスの製造法において、F
e,Co,Niのうち1種類以上からなる金属を含有す
る触媒超微粒子がCu,Ag,Au,Crのうち1種類
以上からなる金属が主成分である材料に分散されている
基体の表面からカーボンナノチューブを成長させ、その
際、該触媒超微粒子分散部分を有する基体を、エチレ
ン、アセチレン、一酸化炭素ガスのいずれか、または混
合されたガスを原料ガスとして含む雰囲気中で400℃
〜800℃の範囲で加熱して原料ガスの熱分解反応を起
こさせるカーボンナノチューブデバイスの製造方法であ
る。
【0043】本発明のカーボンナノチューブデバイス
は、カーボンナノチューブに流れる電流が外部磁場で変
調できる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。
【0045】本発明のデバイスにおいて、基体がSiで
あり、かつ触媒超微粒子がFe,Coの1種類以上から
なる金属であり、該触媒超微粒子がCuを主成分とする
材料に分散されているカーボンナノチューブデバイスが
特に好ましい。Fe,Coを含有する金属を触媒超微粒
子とし、その触媒微粒子が銅を主成分とする膜中に分散
されていることがSi基板を利用する上でも、カーボン
ナノチューブの低温成長や電流磁場制御、銅中への分散
の3点において好ましい。
【0046】またしたがって、カーボンナノチューブを
用いたデバイスの製法においては、FeもしくはCoを
含有する触媒超微粒子が銅を主成分とする材料に分散さ
れているSi基体の表面からカーボンナノチューブを成
長させるのが、好ましい発明の実施形態である。その
際、該基体をエチレン、アセチレン、一酸化炭素ガスの
いずれか、または混合されたガスを原料ガスとして含む
雰囲気中で400℃〜800℃の範囲で加熱して原料ガ
スの熱分解を起こさせることが、カーボンナノチューブ
の特性上、また触媒超微粒子の分散から考えても好まし
い。もちろんこれらのガス以外にもシクロヘキサンやベ
ンゼンのように最初液体であるものを蒸発させて原料ガ
スとして用いてもかまわないが、低温成長の観点からエ
チレン、アセチレン、一酸化炭素ガスが好ましい。また
水素ガスを混合することが原料の脱水素作用には好まし
い場合もある。
【0047】本発明における触媒超微粒子は径が数nm
〜数100nmの範囲のものが好ましい。
【0048】以下、本発明の作用の説明には微粒子分散
型のGMR膜を利用するので、まずこの微粒子分散型の
GMRについて説明する。
【0049】GMRとはGiant Managnetic Resistance
(巨大磁気抵抗)の略であり、磁場の印加により特定の
構成を有する膜の電気抵抗率が低下する現象である。一
般的には金属の積層薄膜を用いるが、それにはFe/C
rやCo/Cuなどの組み合わせが有効である。このよ
うなGMR効果は金属積層膜のみならず超微粒子分散膜
(グラニュラー合金膜)においてもみられる。このGM
R効果はFeやCoの金属薄膜層や微粒子の磁気モーメ
ントが外部磁場により平行になり、その結果伝導電子の
スピンに依存した散乱が減少することが原因と考えられ
ている。
【0050】上記超微粒子分散膜は同時スパッタリング
法やICB法(クラスターイオンビーム法)などの方法
により作製可能である。銅中に分散させたFeやCoの
微粒子径は成膜中の基板加熱や成膜後のアニールにより
ある程度制御可能であり、微粒子径は数nm〜数10n
mになる。このようにして得られた超微粒子分散膜の表
面にもFe,Coなどの超微粒子が存在し、カーボンナ
ノチューブ成長の成長核として利用できる。
【0051】この触媒超微粒子成長核を有する基体に、
カーボンナノチューブを成長させるには、基体を原料ガ
スの他、希釈ガスや成長促進ガスなどを加えたガス雰囲
気中で加熱処理する方法が有効である。原料ガスとして
は前述したようにカーボンを含むガスの多くが利用可能
である。例えば炭素と水素のみからなるメタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレ
ン、アセチアレン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ンなどのやその他の元素を含むベンゾニトリル、アセト
ン、エチルアルコール、メチルアルコール、一酸化炭素
などが挙げられる。これらの中で好ましい原料は基体の
種類や成長核などの組成や成長温度や圧力によって若干
異なるものの、炭素と水素および酸素からなる原料の方
が不純物が入りにくくてよい。またカーボンナノチュー
ブの低温から考えるとエチレン、アセチレン、一酸化炭
素が好ましい。また成長促進ガスとしては水素が挙げら
れるが、水素の有効性は原料ガスや反応温度、成長核の
組成などに依存するので、特になくてもかまわない。ま
た希釈ガスは成長が速すぎる場合や、原料ガスの毒性や
爆発性を緩和したい場合に有効であり、アルゴンやヘリ
ウムなどの不活性ガスや窒素などが挙げられる。
【0052】こうして得られるカーボンナノチューブデ
バイスの作製プロセスの例を図2,4に示す。図2はプ
ロセスを説明するための簡略断面図であるが、図2にお
いて20は基体、21はアニール前超微粒子分散膜、2
2はアニール後超微粒子分散膜、23は触媒超微粒子、
24はCuなどを主元素とする超微粒子支持膜、25は
カーボンナノチューブである。この図を元にカーボンナ
ノチューブの製法の概念を説明すると以下のようにな
る。まず図2a)のように基体上にCu,Ag,Au,
Crを主成分とする膜にFe,Co,Niを主成分とす
る金属超微粒子が均質に分散した薄膜を作製しておく。
この成膜方法としては例えばCuとCoをターゲットと
した2元同時スパッタリング法が挙げられる。成膜後還
元雰囲気中400〜800℃でアニールすることにより
分散の均質性が壊れ、Cuなどを主成分とする超微粒子
支持膜24の中や表面にCoなどの触媒超微粒子23が
析出した微粒子分散膜22が得られる。この分散状態は
完全なものではなく、触媒微粒子中にCuが若干固溶し
たり、逆に微粒子支持膜であるCu膜中にFeやCoが
若干固溶している。
【0053】次に図4に示すような反応装置内でカーボ
ンナノチューブを成長させる。ここで、装置概略図であ
る図4について説明する。図4中41は反応容器であ
り、42は基体、43は赤外線吸収板であり基体ホルダ
ーの役割も担っている。44はエチレンなどの原料ガス
を導入する管であり、基体付近での原料ガス濃度が均一
になるよう配置されていることが好ましい。45は水素
などの反応促進ガスやヘリウムなどの希釈ガスを導入す
る管であり、赤外線透過窓49が原料ガスの分解で曇る
ことの防止にも役立つ。46はガスの排気ラインであ
り、ターボ分子ポンプやロータリーポンプへと接続され
ている。47は基板加熱用の赤外線ランプであり、48
は赤外線を効率よく赤外線吸収板へ集めるための集光ミ
ラーである。図では省略してあるが、この他容器内の圧
力をモニターする真空ゲージや基体の温度を測定する熱
電対などが組み込まれている。もちろんここで説明した
装置ばかりでなく、外部から全体を加熱する電気炉型の
装置であってもかまわない。実際のカーボンナノチュー
ブの成長では、例えば原料ガスにエチレンを44から1
0sccm導入し、45から水素を10sccm導入
し、容器内の圧力を1000パスカルにして、赤外線ラ
ンプにより基体を700℃にして60分間反応させる。
【0054】このようにして得られたものを図2c)に
示す。カーボンナノチューブの径は触媒超微粒子の径や
その他の反応条件に依存して、数nm〜サブミクロンの
直径を有し、長さは数10nm〜数10μmになる。ま
たチューブの片端、もしくは両端が既に基体と結合して
いるので電界電子放出やSTMなどの探針や量子デバイ
ス、マイクロマシンの振動子や各種電極などに用いる応
用の場合には特に都合がよい。またカーボンが化学的に
も安定でかつ高強度なため基体表面の改質法としても利
用可能である。
【0055】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、適宜本発明の範囲内で変更できるものである。
【0056】実施例1 本発明に係るカーボンナノチューブデバイスとその製法
を、図3のプロセスを説明するための簡略断面図と図4
の装置概略図を用いて説明する。
【0057】図4中41は反応容器であり、42は基
体、43はグラファイト製の赤外線吸収体であり基体ホ
ルダーの役割も担っている。44は原料ガスを導入する
管であり、基体付近での原料ガス濃度が均一になるよう
配置されている。45は水素ガスを導入する管であり、
赤外線透過窓49が原料ガスの分解で曇ることの防止に
も役立つように窓付近に配置されている。46はガスの
排気ラインであり、ターボ分子ポンプとロータリーポン
プへと接続されている。47は基板加熱用の赤外線ラン
プであり、48は赤外線を効率よく赤外線吸収板ヘ集め
るための集光ミラーである。この他容器内の圧力をモニ
ターする真空ゲージと基体の温度を測定する熱電対が組
み込まれている。
【0058】まずカーボンナノチューブを成長させる前
の基体の準備について説明する。
【0059】最初に基体上に電極を作製する。基体とし
て清浄したサファイヤ基板、Siウエハー基板を用い、
RFスパッタリング法によりCoを100nm成膜し
た。スパッタリング条件はRF電力400W、Ar=5
mTorr雰囲気である。次に作製した電極上の一部に
超微粒子分散膜を作製するためにそれ以外の部分をメタ
ルマスクで覆い、CuとCo、CrとFe、AgとN
i、AuとCoとNiを電極成膜と同様な条件で同時ス
パッタリング、もしくは同時抵抗加熱法により約200
nm成膜した。このときA(Cu,Cr,Ag,A
u):B(Fe,Co,Ni)の比は5:1程度とし
た。この基体を図4に示した反応装置に設置して水素4
%、ヘリウム96%の雰囲気中で600℃で20分間ア
ニールすると、基体の表面には粒径数〜数10nmのF
e,Co,Niの触媒超微粒子33がCu,Cr,A
g,Auの超微粒子支持膜34中や表面にかなり高密度
に分散された超微粒子分散膜32の状態になった。
【0060】次にこの触媒超微粒子を有する基体を同じ
反応装置中に設置したまま、まず45から水素ガスを1
0sccm導入して反応容器内の圧力を500パスカル
にした。そして赤外線ランプを点灯して基体温度を40
0〜800℃にした。温度が安定した後、44からメタ
ン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素、ベンゼンの原
料ガスを約10sccm導入して反応容器内の圧力を1
000パスカルにして20分間保持した。そして赤外線
ランプを消して、ガス供給を遮断した後基板温度を室温
にしてから基体を大気中に取り出した。
【0061】取り出した基体の表面をFE−SEM(Fi
eld Emission-Scanning ElectronMicroscope: 電界放出
走査型電子顕微鏡)にて観察したところ、いずれの基体
も図3d)に示すように超微粒子分散膜上にのみカーボ
ンナノチューブが成長していた。カーボンナノチューブ
は原料ガスや触媒超微粒子に依存して直径数nm〜数1
0nmであり、基板にチューブの片側、もしくは両端を
接合させた状態で、基板からある程度垂直方向に成長し
ていた。ただしメタンがソースガスの場合にはカーボン
ナノチューブの成長は少なかった。またベンゼンがソー
スガスの場合にはカーボンナノチューブの径にはバラツ
キがあり、太いものは数100nmになっていた。カー
ボンナノチューブの成長最適温度は一酸化炭素、アセチ
レン、エチレン、ベンゼン、メタンの順に高くなった。
またSiウエハー基板では触媒超微粒子をCuに分散さ
せた場合が最もカーボンナノチューブの成長が進んでい
た。
【0062】得られたカーボンナノチューブデバイスを
特性評価するため、基体の電極膜に電極を付けた後真空
チャンバー内に設置し、基板と平行でかつ基板と0.1
mm離した位置に対向電極を設置した。そしてチャンバ
ー内を10-8Torrに排気した後対向電極に正の電圧
を印加してゆき、カーボンナノチューブからの電子放出
量を測定した。その結果電流量はカーボンナノチューブ
を単に分散させた膜と比較して1桁ほど大きかった。こ
れはカーボンナノチューブが電極に十分接合されている
ことが効果となっていると考えられる。またこのデバイ
スの膜に平行に磁場を1000(Oe)印加したとこ
ろ、電子放出量が10%向上した。これはカーボンナノ
チューブに接合されているFe,Co,Niなどの超微
粒子のスピンが磁場により整列したことが原因と考えら
れる。電極上にカーボンナノチューブを分散させただけ
の膜では、磁場による電流変化は観測されなかった。こ
のことから本発明のデバイスは磁場によりアクティブに
応答することが確認された。
【0063】実施例2 次に横型のカーボンナノチューブデバイスの構成とその
製法の例を、図5の簡略図と図4の装置概略図を用いて
説明する。図5において、a)は上からみた平面略図、
b)は横断面略図である。
【0064】実施例1と同様にRF同時スパッタリング
法によりまずCo/Cu分散膜をメタルマスクを用いて
基本50上に膜厚200nm成膜した。このときのスパ
ッタリング条件はRF電力400W、Ar=5mTor
r雰囲気であり、Co:Cuの成分比は1:4程度であ
った。この基体を図4に示した反応装置に設置して10
-7Torrの真空中で450℃で20分間アニールする
と、分散膜中のCoが析出して粒径数〜数10nmのC
o超微粒子がかなり高密度に分散された状態が得られ、
触媒超微粒子分散膜53になった。次にこの触媒超微粒
子分散膜を有する基体を同じ反応装置中に設置したま
ま、まず45から水素ガスを20sccm導入して反応
容器内の圧力を500パスカルにした。そして赤外線ラ
ンプを点灯して基体温度を600℃にした。温度が安定
した後、窒素でアセチレンを10%まで希釈した混合原
料ガスを20sccm導入して反応容器内の圧力を10
00パスカルにして20分間保持した。ここでアセチレ
ンの流れが基体AからBに流れるよう設置した。そして
赤外線ランプを消して、ガス供給を遮断した後基板温度
を室温にしてから基体を大気中に取り出した。そしてメ
タルマスクでカバーした後スパッタリング法によりCo
電極51,52を膜厚100nmだけ成膜した。この際
カーボンナノチューブ54の先端の大部分は電極52に
よりカバーされ、電気的に接続された。
【0065】得られた基体の表面をFE−SEMにて観
察したところ、図5a,b)に示すように超微粒子分散
膜53からカーボンナノチューブ54がソースガスの流
れに沿ってAからBの方向に成長しており、電極51,
52間はカーボンナノチューブで接合できていた。カー
ボンナノチューブ54の直径は数nm〜数10nmであ
った。
【0066】得られたカーボンナノチューブデバイスの
特性評価するため、基板の電極51,52に配線した後
電圧と磁場を印加してゆき、電流−電圧特性を測定し
た。このとき磁場は図5中A−Bに垂直方向に印加し
た。その結果同じ電圧の場合には1テスラでは最初の無
磁場に比較して約10%多い電流量が観測され、そのま
ま磁場をゼロにし戻しても最初の無磁場電流量より約3
%多かった。このことから本発明のデバイスは磁場のヒ
ステリシスを感知できるデバイスであることが確認され
た。また比較のためカーボンナノチューブを基体上に分
散させて、上から白金電極を作製した素子では、磁場に
応答する現象はみられなかった。
【0067】実施例3 次にTip型カーボンナノチューブデバイスの構成とそ
の製法の例を、図6のプロセスを説明するための簡略断
面図と図4の装置概略図を用いて説明する。
【0068】まず基体60であるSiウエハーをフォト
リソグラフィーにより図6a)のように梁状に形成し、
その上にCo電極61をスパッタリリング法により10
0nmの膜厚で成膜した。そして梁の一部に超微粒子分
散部分62を作製した。超微粒子分散部分62の作製に
は微小オリフィスを有する膜を電極61上に設け、Co
とCuを抵抗加熱法により斜め蒸着し、その後オリフィ
スを取り除く方法により行った。このときのCoとCu
の比は約1:4であった。この基体を図4に示した反応
装置に設置して10-7Torrの真空中で450℃で2
0分間アニールすると、分散膜中のCoが析出して粒径
数〜数10nmのCoの触媒超微粒子63がかなり高密
度に分散された状態が得られた。次にこの触媒超微粒子
分散膜を有する基体を同じ反応装置中に設置したまま、
まず45から水素ガスを20sccm導入して反応容器
内の圧力を500パスカルにした。そして赤外線ランプ
を点灯して基体温度を700℃にした。温度が安定した
後、エチレンガスを20sccm導入して反応容器内の
圧力を1000パルカルにして20分間保持した。そし
て赤外線ランプを消して、ガス供給を遮断した後基板温
度を室温にしてから基体を大気中に取り出した。
【0069】得られた基体の表面をFE−SEMにて観
察したところ、図6c)に示すように超微粒子分散部分
62表面の触媒超微粒子63からカーボンナノチューブ
が成長しており、カーボンナノチューブの直径は数nm
〜数10nmであった。
【0070】得られたカーボンナノチューブデバイスを
特性評価するため、基板をSTM,AFM評価装置に取
り付け、その際電極61も配線した。STM,AFM評
価の結果、カーボンナノチューブTipによる良好な画
像が得られた。またSTMでは着磁した膜のドメイン構
造が観測された。これはカーボンナノチューブがGMR
効果を有する膜に接続されている効果と考えられる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したカーボンナノチューブの製
法を用いることにより以下の効果を達成できる。
【0072】1)電極と電気的接合のよいカーボンナノ
チューブデバイスを提供できる。
【0073】2)磁場により電流量が制御できるカーボ
ンナノチューブデバイスを提供できる。
【0074】3)片側もしくは両端が電極に接合されて
いるカーボンナノチューブを成長できる。
【0075】4)径や方向がある程度均一なカーボンナ
ノチューブが生成されうる。
【0076】5)基板の任意の位置に直接カーボンナノ
チューブを成長できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーボン細線の構造を示す簡略図で、a)は等
方的なカーボンファイバー、b)は周囲にアモルファス
カーボンの付いたカーボンナノチューブ、c)はマルチ
ウォール(カーボン)ナノチューブ、d)はシングルウ
ォール(カーボン)ナノチューブである。
【図2】縦型カーボンナノチューブデバイスの製造プロ
セスを説明するための簡略断面図で、a)は基体上に超
微粒子分散膜(アニール前)を成膜したところ、b)は
その膜をアニールした後の状態、c)はカーボンナノチ
ューブ成長後のデバイスの状態である。
【図3】実施例1のカーボンナノチューブデバイスの製
造プロセスを説明するための簡略断面図で、a)は基体
上に電極膜を成膜したところ、b)はその上に超微粒子
分散膜(アニール前)を成膜したところ、c)はその膜
をアニールした後の状態、d)はカーボンナノチューブ
成長後のデバイスの状態である。
【図4】カーボンナノチューブの成長装置の概略図であ
る。
【図5】横型カーボンナノチューブデバイスの構成を説
明するための簡略図で、a)は上からみた平面図、b)
は横断面図である。
【図6】Tip型カーボンナノチューブデバイスの製造
プロセスを説明するための簡略断面図で、a)は基体上
に電極膜を成膜したところ、b)はその上の一部に超微
粒子分散部分を設けた状態、c)はその部分の表面にカ
ーボンナノチューブが成長した後のデバイスの状態であ
る。
【符号の説明】
20 基体 21 超微粒子分散膜(アニール前) 22 超微粒子分散膜(アニール後) 23 触媒超微粒子 24 超微粒子支持膜 25 カーボンナノチューブ 30 基体 31 電極膜 32 超微粒子分散膜 33 触媒超微粒子 34 超微粒子支持膜 35 カーボンナノチューブ 41 反応容器 42 基体 43 赤外線吸収板 44 原料ガス導入管 45 成長促進および希釈ガス導入管 46 排気系ライン 47 赤外線ランプ 48 赤外線集光ミラー 49 赤外線透過窓 50 基体 51 電極 52 電極 53 超微粒子分散膜 54 カーボンナノチューブ 60 基体 61 電極膜 62 超微粒子分散部分 63 触媒超微粒子 64 カーボンナノチューブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 1/04 H01B 1/04 (56)参考文献 特開 平9−228160(JP,A) W.Z.Li,et al,Larg e−Scale Synthesis of Aligned Carbon Nanotubes,SCIENCE, 1996年12月6日,Vol.274,p. 1701−170 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 31/02 D01F 9/08 - 9/32 C23C 16/00 - 16/56 WPI/L(QUESTEL) JICSTファイル(JOIS) INSPEC(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンナノチューブを用いたデバイス
    であって、該カーボンナノチューブの片方が基体に接続
    してあり、かつその接合部分にFe,Co,Niのうち
    1種類以上からなる金属を含有する触媒超微粒子があ
    り、該触媒超微粒子がCu,Ag,Au,Crのうち1
    種類以上からなる金属が主成分である材料に分散されて
    いることを特徴とするカーボンナノチューブデバイス。
  2. 【請求項2】 前記基体がSiであり、前記触媒超微粒
    子がFe,Coのうち1種類以上からなる金属を含有す
    るものであり、かつそれがCuを主成分とする材料に分
    散されている、請求項1に記載のカーボンナノチューブ
    デバイス。
  3. 【請求項3】 前記カーボンナノチューブに流れる電流
    が外部磁場で変調されている、請求項1または2に記載
    のカーボンナノチューブデバイス。
  4. 【請求項4】 基体上に触媒を用いた熱分解法によりカ
    ーボンナノチューブを成長させるカーボンナノチューブ
    デバイスの製造法において、Fe,Co,Niのうち1
    種類以上からなる金属を含有する触媒超微粒子がCu,
    Ag,Au,Crのうち1種類以上からなる金属が主成
    分である材料に分散されている基体の表面からカーボン
    ナノチューブを成長させ、その際、該触媒超微粒子分散
    部分を有する基体を、エチレン、アセチレン、一酸化炭
    素ガスのいずれか、または混合されたガスを原料ガスと
    して含む雰囲気中で400℃〜800℃の範囲で加熱し
    て原料ガスの熱分解反応を起こさせることを特徴とする
    カーボンナノチューブデバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基体がSiであり、前記触媒超微粒
    子がFe,Coのうち1種類以上からなる金属を含有す
    るものであり、かつそれがCuを主成分とする材料に分
    散されている、請求項4に記載のカーボンナノチューブ
    デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記カ−ボンナノチュ−ブの前記片方と
    は別の片方が、電極基板に接続されている請求項1記載
    のカ−ボンナノチュ−ブデバイス。
  7. 【請求項7】 カ−ボンナノチュ−ブデバイスの製造方
    法であって、Fe、Co、Niのうち1種類以上からな
    る金属を含有する触媒超微粒子がCu、Ag、Au、C
    rのうち1種類以上からなる金属が主成分である材料に
    分散されている基体を用意する工程、及び該基体をエチ
    レン、アセチレン、一酸化炭素ガスのいずれか、または
    これらの混合ガスを原料ガスとして含む雰囲気中で40
    0℃〜800℃の範囲で加熱して原料ガスの熱分解反応
    により、該基体に接続されたカ−ボンナノチュ−ブデバ
    イスを成長させる工程を有することを特徴とするカ−ボ
    ンナノチュ−ブデバイスの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基体を用意する工程が、前記触媒微
    粒子と前記金属が主成分である材料とを基板上に成膜
    後、400〜800℃の還元雰囲気中でアニ−ルする工
    程を含む請求項7記載のカ−ボンナノチュ−ブデバイス
    の製造方法。
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