JP2003115255A - 電界電子放出電極およびその製造方法 - Google Patents

電界電子放出電極およびその製造方法

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JP2003115255A
JP2003115255A JP2001308244A JP2001308244A JP2003115255A JP 2003115255 A JP2003115255 A JP 2003115255A JP 2001308244 A JP2001308244 A JP 2001308244A JP 2001308244 A JP2001308244 A JP 2001308244A JP 2003115255 A JP2003115255 A JP 2003115255A
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electron emission
field electron
electrode
carbon nanotubes
sea urchin
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JP2001308244A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Taji
和幸 田路
Hiroyuki Ito
啓之 伊藤
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布により製造が可能な、カーボンナノチュ
ーブを用いた電界電子放出電極およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 電極基板上にウニ状のカーボンナノチュ
ーブおよびバインダを含む電界電子放出層を形成し電界
電子放出電極とする。該電界電子放出電極は電極基板上
にウニ状のカーボンナノチューブ、バインダおよび溶剤
を含む塗料を塗布し、次いで乾燥して電界電子放出層を
形成することにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンナノチュ
ーブの有する高い電界電子放出特性を利用して電界放出
型ディスプレイ、走査トンネル顕微鏡あるいは電界放出
顕微鏡などの用途に用いられる電界電子放出電極および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブの研究は、199
1年にフラーレンの副生成物として多層カーボンナノチ
ューブが飯島らによって発見されたことから始まった。
多層カーボンナノチューブはグラファイト棒のアーク放
電によるフラーレン合成の際の陰極堆積物に含まれ、多
層のグラファイトシート(グラフェンシート)が丸まっ
た同心円筒状の構造を持ち、直径は数十nm程度の微細
物である。その後、1993年に飯島らは鉄粉末を触媒
としたアーク放電により、直径が1nm前後の単層カー
ボンナノチューブを含む煤の合成に成功した。また、そ
れと同時期にコバルトを触媒としたアーク放電により直
径が1.2nmの単層カーボンナノチューブを発見し
た。単層カーボンナノチューブは一枚のグラファイトシ
ート(グラフェンシート)が円筒状に巻かれた構造で、
直径は数nmである。多層カーボンナノチューブの合成
には金属触媒を必要としないが、単層カーボンナノチュ
ーブの合成には金属触媒が必要不可欠である。また、金
属触媒の種類により、異なる直径の単層カーボンナノチ
ューブを選択的に合成することができる。
【0003】カーボンナノチューブは、その幾何学的、
物理化学的特徴を利用してさまざまな分野の電子材料や
ナノテクノロジーとしての応用が考えられる。近年、こ
のような応用例として、例えばフラットパネルディスプ
レイ(電界電子放出型)、電界放出型電子源、走査型プ
ローブ顕微鏡の探針、ナノオーダー半導体集積回路、水
素ガス吸蔵物質、ナノボンベなどへの用途が期待されて
いるが、なかでも高い電界電子放出効率を利用した電界
電子放出電極が注目されている。
【0004】このような高電界電子放出電極を利用する
ものとして、電界放出型ディスプレイ(FED:Fie
ld Emission Display)、走査トン
ネル顕微鏡(STM:Scanning Tunnel
ing Microscope)あるいは電界放出顕微
鏡(FEM:Field Emission Micr
oscope)などがあり、これらの用途への応用を目
的として研究が進められている。
【0005】電界電子放出電極は、真空中で金属材料や
半導体材料に、閾値以上の電界を印加することによって
金属材料表面や半導体材料表面のエネルギー障壁が下が
り、トンネル現象によって、このエネルギー障壁を乗り
越えることができる電子が増大するため、常温でも真空
中に電子が放出される現象を利用するものである。
【0006】従来、例えば電界放出型ディスプレイ(F
ED)の電極を製造するプロセスとしては、フォトリソ
グラフィ、スパッタリングあるいは蒸着などの半導体製
造プロセスに応用される高度な加工技術が用いられてお
り、真空中での積層加工により電極が製造されている。
その製造の代表的な例としては、電極基板表面に絶縁層
を形成し、その絶縁層表面上に電子引出し用の電極膜を
形成する。その上にレジストを塗布し、所定の形状にマ
スクを形成してウエットエッチングにより電極アレイ一
つ一つに孔を形成する。次いで電子放出用の電極材料を
蒸着して電子放出電極を形成した後、レジストを除去す
ることにより電極が完成する。電子放出用の電極材料と
してはモリブデン(Mo)が用いられており、円錐形状
を形成するようにプロセス制御して作られている。円錐
形状にする理由は、先端が鋭利な形状をしていることに
より電界電子放出効率が高くなるためである。このよう
な特殊な形状に成形するために、真空中での複雑な制御
と多数の加工プロセスが必要となり、かつ加工プロセス
には長時間を要する。
【0007】前記のように従来の技術でFEDをディス
プレイとして利用するには加工プロセスに問題があり、
電極の大型化が困難であるという欠点があった。このた
め、真空中での加工プロセス数が少なく、簡便に制御で
きる技術とそれに利用できる電界電子放出材料の開発が
望まれている。
【0008】前記要求に対する材料としてカーボンナノ
チューブは先端が細長く、電圧を印加することでその先
端に強い電場が生じ、比較的低い電圧で電子を放出する
ことができるため有望視されている。
【0009】カーボンナノチューブを電界電子放出電極
として利用するためには、電界電子放出電極において、
カーボンナノチューブが電極基板面に対して垂直方向に
直立して配向していることが望ましい。これによって、
電界電子放出電極から放出された電子が引出し電極方向
に効率的に引き出され、放出電子が最大限に利用される
ことになる。なお、引出し電極は、電界電子放出電極と
電気的に絶縁され、わずかに隔てて陽極方向に面して配
置されている。
【0010】また、カーボンナノチューブの先端は電界
電子放出電極の表面において、少なくとも突出した形態
である必要がある。この理由は、電圧印加により電子は
カーボンナノチューブの先端から放出されるためであ
り、先端が例えば結合剤(バインダ)などにより覆われ
ていた場合、電子は放出できなくなる。また、先端が突
出したカーボンナノチューブは均一な面密度で存在して
いる必要がある。面密度が均一でないと、例えばディス
プレイに応用した場合、表示画面の均等な輝度が得られ
ない。
【0011】前記のようなカーボンナノチューブの垂直
方向への配向、先端の突出などの条件を満たすため、種
々の方法が研究されている。以下に従来の方法を例示す
る。カーボンナノチューブを垂直方向に直立配向させる
方法としては、次のような方法がある。
【0012】(1)SiC単結晶を用いた方法(特開2
000−100317公報) α−SiC(0001)ウエハーを用いて、真空加熱炉
(圧力1×10―4Torr(1.33×10―2
a))中で1300〜1700℃で加熱することによ
り、結晶中に含まれるSi原子と雰囲気中に残存するO
2分子とを反応させSiO2として放出し、単層ナノチュ
ーブを結晶面に対して垂直方向に直立させて成長させる
方法である。この手法を用いることによって高密度の単
層カーボンナノチューブが直立した状態で生成する。
【0013】(2)導電性基板上にパターン蒸着した金
属触媒を核に単層カーボンナノチューブを成長させる方
法 まず銅などの金属性基板上に所定の電極パターンとなる
ように、鉄もしくはニッケルを蒸着して触媒の核を形成
し、次いでアセチレンなどの反応性気体を導入したチャ
ンバー内で600℃程度にて化学気相法(CVD)によ
りカーボンナノチューブを成長させる。これによって触
媒を核として直立した単層カーボンナノチューブの束が
成長する。
【0014】(3)多孔質SiO2基板を用いてCVD
により単層カーボンナノチューブを成長させる方法 テトラエトキシシラン(Si(OC254)からゾル
ゲル法によって多孔質SiO2基板を生成した後、生じ
た孔の内部にFeなどの触媒を蒸着する。その後、CV
Dによって基板上に単層カーボンナノチューブを成長さ
せる。
【0015】前記各種方法のうち高密度に配向が揃った
カーボンナノチューブを製造するためには、基板にCV
Dによってカーボンナノチューブを成長させる方法が最
も制御しやすい。しかし、CVDプロセスは成長速度が
遅いため製造に時間がかかるほか、高温雰囲気温度に耐
えられるような基板を使用する必要があるため実用化に
至っていない。また、大形ディスプレイ用途を想定する
と製造装置も大型化せざるを得ない。このため、小型用
途向けには実用性はあるが大型用途には向かない。ま
た、前記他の方法も同様にいずれもプロセスが複雑で、
加工プロセス数が多いという問題があるほか電界電子放
出電極形成に長時間を要するため、大型化が難しいとい
う問題がある。
【0016】一方、電極の大型化を目的とした方法とし
ては、電極基板上に予めバインダを塗布し、紫外線を照
射することでバインダにクラックを形成し、そのクラッ
ク内にカーボンナノチューブを入りこませてカーボンナ
ノチューブの先端を上方に配向させる方法、あるいは電
極基板にカーボンナノチューブを含んだバインダを塗布
し、レーザ照射もしくはプラズマによって揮発させてカ
ーボンナノチューブの先端部を突出させる方法、または
カーボンナノチューブを揮発性溶液中に超音波分散した
後、導電性の電極基板上に堆積させる方法、もしくは分
散状態のカーボンナノチューブをセラミックフィルター
上に採り、カーボンナノチューブをバインダによりフィ
ルター上方から押しつけフィルターの網目に入り込ませ
て直立させ、カーボンナノチューブ電極を形成する方法
などがある。
【0017】しかし、これらの方法はいずれも絡み合っ
てランダムに配向した状態のカーボンナノチューブを用
いるため、電極基板に対して垂直方向に直立して配向す
るカーボンナノチューブは少なく、かつ電極表面に突出
しにくい。このため、電子放出源として利用できるカー
ボンナノチューブの割合が少なく電子放出効率が低いと
いう問題がある。
【0018】前記のような各種方法の中で、カーボンナ
ノチューブをバインダと混合して塗料とし、塗布技術に
よって電極基板上に電界電子放出層を形成する塗布方式
は大形化や大量生産に向いており、加工プロセス、加工
時間の点から有望な方法として期待されている。
【0019】しかし、塗布方式の場合、カーボンナノチ
ューブは前記のように糸状のチューブが絡み合ってラン
ダムに配向しているため、カーボンナノチューブを電極
基板上に垂直に直立して配向させることが困難なこと、
またカーボンナノチューブの先端を電界電子放出層の表
面上に突出させることが難しいことから現在実用化に至
っていない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の技
術では、塗布方式による場合、カーボンナノチューブを
基板面上で垂直方向に配向させることが難しく、直立方
向の面密度を均一にすることができないという問題があ
った。また、電界電子放出層の表面上にカーボンナノチ
ューブの先端を突出させることが難しく、このため、電
子放出効率が低下するという問題もあった。
【0021】このように、従来の方法では高効率で安定
した電界電子放出電極を製造することができないため、
加工プロセスが簡便で短時間に済み、大型化や量産に向
いた塗布型のカーボンナノチューブを含有した電界電子
放出電極の製造方法の開発が要望されていた。
【0022】本発明は、上記従来技術の問題点に対処し
てなされたものであり、塗布方式により電極基板上に電
界電子放出層を形成するだけで高い電子放出効率を示す
電界電子放出電極とその製造方法を提供することを目的
とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電極
基板上にウニ状のカーボンナノチューブおよびバインダ
を含む電界電子放出層が形成されてなることを特徴とす
る電界電子放出電極である。
【0024】触媒を核としてその表面から放射状に生成
したウニ状のカーボンナノチューブを含む炭素起因生成
物をそのまま、あるいはカーボンナノチューブを精製し
てバインダとともに塗布し、電極基板上に電界電子放出
層を形成することによって、電極基板に対してカーボン
ナノチューブが垂直に直立して配向し、その先端が電極
表面上に突出し、これにより高い電子放出効率を示す。
【0025】請求項2の発明は、前記ウニ状のカーボン
ナノチューブが、パラジウム、ロジウム、白金、イット
リウム、ランタン、スカンジウムまたはセリウムを触媒
として該触媒から放射状に成長させたものであることを
特徴とする。
【0026】請求項2に記載の触媒を用いることによ
り、ウニ状のカーボンナノチューブを合成することがで
きる。このウニ状のカーボンナノチューブを含む炭素起
因生成物をそのまま、あるいは精製して用いれば電極基
板に対するカーボンナノチューブの垂直配向成分が層表
面上に突出し、これにより高い電子放出効率を示す。
【0027】請求項3の発明は、前記電界電子放出層
が、導電性物質をさらに含むことを特徴とする。電界電
子放出層に導電性物質を含むことによって電界電子放出
層の電気電導性がさらに向上し、これによって電界電子
放出電極の電子放出特性が向上する。
【0028】請求項4の発明は前記電極基板と前記電界
電子放出層との間に、導電性物質を含む中間層が形成さ
れていることを特徴とする。導電性中間層により電界電
子放出層の導電性が向上し、これによって電界電子放出
電極の電界電子放出特性が向上する。
【0029】請求項5の発明は、前記電界電子放出層に
隣接する層の上層面にテクスチャが形成されていること
を特徴とする。電界電子放出層に隣接する層の上層面に
形成されたテクスチャにより、電界電子放出層と隣接層
の接着性が強化され、電界電子放出層中のカーボンナノ
チューブの分散性が高まる。
【0030】請求項6の発明は、電極基板上にウニ状の
カーボンナノチューブ、バインダおよび溶剤を含む塗料
を塗布し、次いで乾燥して電界電子放出層を形成するこ
とを特徴とする電界電子放出電極の製造方法である。
【0031】ウニ状のカーボンナノチューブを含む炭素
起因生成物をそのまま、あるいは精製してバインダおよ
び溶剤と混合し塗料化することにより塗布方式が採用で
きる。これによって電界電子放出電極製造の加工プロセ
ス数が削減され、加工プロセスは簡便で短時間となり量
産化と大型化が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明は、電極基板上にウニ状のカーボン
ナノチューブおよびバインダを含む電界電子放出層が形
成されてなる電界電子放出電極である。
【0033】本発明において使用されるウニ状のカーボ
ンナノチューブは、アーク放電により合成することがで
きる。アーク放電は、不活性ガス中で炭素電極間に電圧
を印加し放電させる方法である。アーク放電により電極
間の温度は数千度に達し、気化した陽極炭素が不活性ガ
スで冷却され、陰極および装置内壁に煤が堆積する。ア
ーク放電により得られるカーボンナノチューブの結晶性
は高く、ウニ状のカーボンナノチューブを合成する場合
には、触媒が必要である。
【0034】本発明のウニ状のカーボンナノチューブを
合成するためには、パラジウム、ロジウム、白金、イッ
トリウム、ランタン、スカンジウムあるいはセリウム触
媒が好ましい。これらの触媒を選択し、触媒をグラファ
イト棒と一体にしてアーク放電させることにより、触媒
を核としてカーボンナノチューブが放射状に成長した、
いわゆるウニ状のカーボンナノチューブとして煤中に生
成する。なお、鉄、ニッケルあるいはコバルトなどの金
属触媒を使用して合成すると単に糸状の形態をした単層
カーボンナノチューブが煤中に生成する。
【0035】ウニ状のカーボンナノチューブは触媒の全
表面に直立状態のカーボンナノチューブが放射状に成長
した構造を有している。このため、バインダに混ぜて電
極基板に塗布して電界電子放出層を形成した場合、複雑
な加工プロセスを必要とせず自然に、カーボンナノチュ
ーブの一部は電極基板に対して直立配向することにな
る。また、直立配向したカーボンナノチューブの先端
は、電界電子放出層の表面から突出しやすいため、特殊
な加工プロセスを要せずに電子放出が効率良くなされ
る。
【0036】アーク放電により生成したウニ状のカーボ
ンナノチューブを含む煤をそのまま電界電子放出層に用
いることもできるが、煤中に含まれるウニ状のカーボン
ナノチューブ以外の副生成物、例えばアモルファスカー
ボン、グラファイト微粒子、カーボンナノ粒子などを除
去し、ウニ状のカーボンナノチューブを精製して電極と
して利用してもよい。ウニ状のカーボンナノチューブを
含む煤をそのまま使用すると純度は低下するが大量生産
に適した方法として電界電子放出電極を製造することが
できる。なお、本発明のウニ状カーボンナノチューブの
直径は用いる触媒によって異なり、Y23を用いた時は
2μm前後、CeOを用いた時は0.04μm前後であ
り、通常、直径0.03〜3μm程度である。
【0037】また、前記電界電子放出層は、導電性物質
をさらに含むことができる。さらに、前記電極基板と前
記電界電子放出層との間に、導電性物質を含む中間層を
形成することができる。本発明の電界電子放出層あるい
は中間層に加える導電性物質としては、例えばカーボン
微粒子、銀、銅、鉄あるいはニッケルなどの金属微粒
子、ポリアセチレン、ポリアニリンあるいはポリピロー
ルなどの有機溶媒可溶性のアニリン系重合体あるいは他
の導電性高分子などを混合することによって導電性を高
めることができる。
【0038】本発明の電界電子放出層に隣接する層、す
なわち電極基板や中間層の上層面には縞状、格子状、点
状あるいは波状のテクスチャを設けることができる。こ
のようなテクスチャを設けることにより、電界電子放出
層と下層面の接着性が高められるほか、電界電子放出層
中のカーボンナノチューブの分散状態が良くなる。
【0039】また、本発明は、電極基板上にウニ状のカ
ーボンナノチューブ、バインダおよび溶剤を含む塗料を
塗布し、次いで乾燥して電界電子放出層を形成すること
を特徴とする電界電子放出電極の製造方法に関する。
【0040】本発明の塗料は、ウニ状のカーボンナノチ
ューブ、バインダおよび溶剤から構成されているため、
簡便な塗布操作によって、広い面積への塗膜形成が短時
間で可能である。
【0041】本発明に用いるバインダとしては、用いる
溶媒への溶解性があり、電界電子放出層に要求される性
能を備えるものであれば公知のもので構わないが、通常
は有機系バインダが加工プロセスの容易性の点から好ま
しい。
【0042】本発明の塗料は、溶剤によって希釈されて
いるため薄膜の塗布が可能であり、触媒表面上で放射状
に成長したウニ状のカーボンナノチューブの少なくとも
一部が電極基板に対して直立配向した状態で、かつカー
ボンナノチューブの先端が塗布膜、すなわち電界電子放
出層の表面を突き破り突出しやすい。このため、電子放
出特性の良い電界電子放出電極が得られる。
【0043】また、前記塗料は、導電性物質をさらに含
むことができる。さらにまた、前記電極基板上に導電性
物質を含む中間層を塗布形成し、次いで前記電界電子放
出層を塗布形成することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに説明するが、本発明は下記例に何ら限定されるもの
ではない。
【0045】(1)ウニ状カーボンナノチューブの合成 図1に示すカーボンナノチューブ製造装置10によりウ
ニ状のカーボンナノチューブを合成した。合成に際し
て、直径6mmで純度99.95%のグラファイト棒に
直径3.2mmの穴を形成し、炭素粉末と所定の触媒を
所望の重量比になるように混合し、該形成した穴に充填
した。この棒を触媒含有黒鉛材5として陽極9に取り付
けた。また、陰極8に取り付ける黒鉛材4には直径10
mmで純度99.95%のグラファイト棒を用いた。
【0046】図1において、まず触媒含有黒鉛材5を陽
極9に、黒鉛材4を陰極8に、両電極材が接触した状態
で取りつけた後、ロータリーポンプ1で放電室3内部を
排気した。所定の圧力に達したところで100Aの直流
電流を電極間に流して陽極9側の触媒含有黒鉛材5のグ
ラファイトおよび触媒混合炭素粉末を通電抵抗加熱によ
り焼結させた。次いで放電室3内にHeガスをHeガス
導入口6から導入し、真空計2にて確認しながら100
Torr(1.33×104Pa)まで満たした後、電
極間を離した(約5mm)状態で直流電源11により電
圧を印加し、直流電流70Aでアーク放電を行った。ア
ーク放電により触媒含有黒鉛材5のグラファイトが蒸発
し、減少するため、放電中は均一な電圧がかかるように
陽極を送りこみながら電極間距離を約5mmに保持し
た。放電後、ウニ状カーボンナノチューブが高濃度で含
まれる放電室3内壁上部と天板に付着した煤を煤回収口
7より回収した。
【0047】(2)煤およびウニ状カーボンナノチュー
ブの純度評価 回収煤(未精製物)および回収煤から精製したカーボン
ナノチューブの評価は走査型電子顕微鏡(SEM、日立
製作所製、冷陰極電界放射型走査型電子顕微鏡;S41
00:加速電圧5kV)、透過型電子顕微鏡(TEM、
日立製作所製、冷陰極電界照射型透過型電子顕微鏡;H
F2000:加速電圧200kV)およびラマン散乱分
光計を用いて行った。評価の結果、未精製物の煤のウニ
状カーボンナノチューブの純度は30%〜40%程度で
あり、精製した場合のウニ状カーボンナノチューブの純
度は70%〜80%程度で、グラファイトやカーボンナ
ノ粒子などを不純物として含む。
【0048】(実施例1)Y23を触媒として合成した
ウニ状カーボンナノチューブを含む未精製物の煤をその
まま用いて、この煤をバインダ(アクリル系樹脂)、溶
媒(トルエン)および銀粉末を含有する銀ペーストに混
合して塗料化した。この塗料を銅製の電極基板上に均一
に塗布した後、銅基板とウニ状カーボンナノチューブの
密着性を高めるため、電気炉にて450℃で1時間加熱
処理して電界電子放出層を形成し、電界電子放出電極を
得た。得られた電極を下記電子放出特性評価用サンプル
とした。
【0049】(実施例2)実施例1と同様に未精製物の
煤を用い、これとバインダ(アクリル系樹脂)、溶媒
(トルエン)および導電性物質(ポリピロール)とを混
合して塗料化した。得られた塗料を実施例1と同様にし
て銅製の電極基板上に均一に塗布した後、電気炉にて4
50℃で1時間加熱処理し、電界電子放出層を形成して
電界電子放出電極を得た。得られた電極を下記電子放出
特性評価用サンプルとした。
【0050】(実施例3)実施例2においてポリピロー
ルの代りに導電性物質としてカーボンブラックを用いた
以外は、実施例2と同様にして塗料を調製し、この塗料
を用いて銅製の電極基板上に電界電子放出層を形成して
電界電子放出電極を得た。得られた電極を下記電子放出
特性評価用サンプルとした。
【0051】(実施例4)実施例1において電界電子放
出層を形成する側の銅製電極基板表面にあらかじめ線状
のテクスチャを設けた以外は、実施例1と同様にして電
極基板上に電界電子放出層を形成し、電界電子放出電極
を得た。得られた電極を下記電子放出特性評価用サンプ
ルとした。
【0052】(実施例5)導電性物質を含む中間層用塗
料として、金属微粒子(Ni粉φ200nm)とバイン
ダ(アクリル系樹脂)および溶媒(トルエン)とを混合
調製した。得られた塗料を銅製の電極基板上に塗布、乾
燥して中間層を形成した。次に、実施例1と同様に未精
製の煤を用い、これとバインダ(アクリル系樹脂)、溶
媒(トルエン)とを混合して塗料化した。得られた塗料
を中間層の表面に塗布した後、電気炉にて450℃で1
時間加熱処理して電界電子放出層を形成し、電界電子放
出電極を得た。得られた電極を下記電子放出特性評価用
サンプルとした。
【0053】(実施例6)実施例5において、中間層用
塗料のバインダ含有量を少なくし、これによって金属微
粒子(Ni粉φ200nm)サイズ程度の凹凸が表面に
発現するように塗料調製して中間層を形成した以外は、
実施例5と同様にして電界電子放出電極を得た。得られ
た電極を下記電子放出特性評価用サンプルとした。
【0054】(実施例7)実施例1において未精製煤の
ウニ状カーボンナノチューブの代りに精製したウニ状カ
ーボンナノチューブを用いた以外は、実施例1と同様に
して塗料を調製し、電界電子放出電極を得た。得られた
電極を下記電子放出特性評価用サンプルとした。
【0055】(比較例)実施例1のY23触媒により合
成したウニ状カーボンナノチューブを含む未精製物の煤
を用いる代りに、Fe/Ni触媒を用いて合成したカー
ボンナノチューブを含む煤(未精製)を用いた以外は、
実施例1と同様にして電界電子放出電極を得た。得られ
た電極を下記電子放出特性評価用サンプルとした。
【0056】(電子放出特性の評価)実施例1〜7およ
び比較例で得られた電極を用いて図2に示す電気回路構
成で電子放出特性の評価を行った。すなわち、銅製の電
極基板12に直流電源18にて電圧を印加し、電子引出
し用のニッケル製メッシュ電極15によって電界電子放
出層13から電子を引き出す。引き出された電子は加速
され銅製の陽極16に衝突する。可変抵抗19により陽
極−陰極間電圧を変化させることで放出電流、すなわち
陽極に衝突する電子は変化するが、この電流変化を電流
計17にて測定した。なお、メッシュ電極の孔の直径は
1.128mm、陽極−陰極間の距離は0.1mmとし
た。結果を表1に示す。表1では放出電流値が10mA
/cm2(陽極−陰極間電流=0.1mA相当)に達し
た時の陽極−陰極間の印加電圧で示した。すなわち、印
加電圧の低いほど電子放出特性が良好であることを示し
ている。
【0057】
【表1】
【0058】上記評価結果から、合成したウニ状カーボ
ンナノチューブとバインダ、溶剤からなる塗料を用いて
塗布、形成した電界電子放出層を有する電極は、未精製
あるいは精製のいずれの場合でも比較例に比べて良好な
電子放出特性を示している。また、精製したウニ状カー
ボンナノチューブを用いた場合には、未精製物の煤をそ
のまま用いたものに比べて電子放出量が大きく、電子放
出効率の高いことが確認された。すなわち、ウニ状カー
ボンナノチューブを用いることによりカーボンナノチュ
ーブの先端が効率良く電極基板状で垂直方向に配列し、
電界電子放出層表面上に突出していることが分かる。実
施例で得られた電子放出量、電子放出効率は現行の製造
方法により製作されたモリブデン製円錐型電極の場合よ
りも良好であることが認められた。このことから、本発
明のウニ状カーボンナノチューブを電極として利用すれ
ば、より低エネルギーで例えばフラットなパネルディス
プレイ等の表示装置へ利用できる可能性のあることが分
かった。
【0059】
【発明の効果】塗布方式において、ウニ状のカーボンナ
ノチューブを電子放出材料としてウニ状のカーボンナノ
チューブを用いれば、電極基板に垂直方向にその一部が
配向し、かつカーボンナノチューブの先端を電界電子放
出層の表面に突出させることができる。これによって高
効率な電子放出が可能となる。また、カーボンナノチュ
ーブとバインダと溶剤とを含む塗料を用いた塗布方式に
よる加工プロセスにより電界電子放出電極を製造すれ
ば、加工プロセスが簡便になり、短時間で処理すること
ができ、量産化とディスプレイの大型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウニ状カーボンナノチューブを合成するための
カーボンナノチューブ製造装置の一例を示す模式図であ
る。
【図2】実施例で得た電界電子放出電極の電子放出特性
を評価する電気回路構成図である。
【符号の説明】
1……ロータリーポンプ、2……真空計、3……放電
室、4……黒鉛材、5……触媒含有黒鉛材、6……He
ガス導入口、7……煤回収口、8……陰極、9……陽
極、10……カーボンナノチューブ製造装置、11……
直流電源、12……電極基板、13……電界電子放出
層、14……セラミック絶縁膜、15……ニッケル製メ
ッシュ電極、16……陽極、17……電流計、18……
直流電源、19……可変抵抗。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 啓之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極基板上にウニ状のカーボンナノチュ
    ーブおよびバインダを含む電界電子放出層が形成されて
    なることを特徴とする電界電子放出電極。
  2. 【請求項2】 前記ウニ状のカーボンナノチューブは、
    パラジウム、ロジウム、白金、イットリウム、ランタ
    ン、スカンジウムまたはセリウムを触媒として該触媒か
    ら放射状に成長させたものであることを特徴とする請求
    項1記載の電界電子放出電極。
  3. 【請求項3】 前記電界電子放出層は、導電性物質をさ
    らに含むことを特徴とする請求項1記載の電界電子放出
    電極。
  4. 【請求項4】 前記電極基板と前記電界電子放出層との
    間に、導電性物質を含む中間層が形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の電界電子放出電極。
  5. 【請求項5】 前記電界電子放出層に隣接する層の上層
    面にはテクスチャが形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の電界電子放出電極。
  6. 【請求項6】 電極基板上にウニ状のカーボンナノチュ
    ーブ、バインダおよび溶剤を含む塗料を塗布し、次いで
    乾燥して電界電子放出層を形成することを特徴とする電
    界電子放出電極の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ウニ状のカーボンナノチューブは、
    パラジウム、ロジウム、白金、イットリウム、ランタ
    ン、スカンジウムまたはセリウムを触媒として該触媒か
    ら放射状に成長させたものであることを特徴とする請求
    項6記載の電界電子放出電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記塗料は、導電性物質をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項6記載の電界電子放出電極の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記電極基板上に導電性物質を含む中間
    層を塗布形成し、次いで前記電界電子放出層を塗布形成
    することを特徴とする請求項6記載の電界電子放出電極
    の製造方法。
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