JP4928972B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、被清掃体としてトナー像転写後の感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段としては、ゴム製のブレードを感光体に当接させてトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。ブレードクリーニング方式では、ブレードと感光体表面との密着の精度が低いとトナーがすり抜けてしまいクリーニング性が低下しやすい。これを防止するために、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けることがおこなわれている。しかしながら、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けると、ブレードのめくれが発生し、スジ状あるいは帯状のクリーニング不良を引き起こしてしまい、安定したクリーニング性能を保ちつづけることが困難であった。また、長期的には、感光体の表面膜削れを増進させ、感光体寿命を短くさせてしまう。
また、近年、高画質化の要望が高まり、トナーを小粒径化する傾向にある。さらに、トナー製造コスト低減及び転写率向上の要望から、粉砕(不定形)トナーから重合法による球形トナーを採用する画像形成装置が製品化されている。このような小粒径、球形トナーを用いると、ブレードクリーニング方式ではクリーニング性が粉砕トナーに比べて劣ることが知られている。
小粒径トナーや球形トナーのクリーニング時にも良好なクリーニング性を備え、かつ、感光体の表面膜削れを軽減できる機械的な摺擦を抑えたクリーニング方式として、特許文献1に記載されているような静電ブラシクリーニング方式がある。静電ブラシクリーニング方式は、感光体表面に接触摺擦するようにクリーニングブラシを配し、さらにクリーニングブラシに接触して清掃部材たる回収ローラを配し、回収ローラでトナーを除去する。この際、クリーニングブラシあるいはクリーニングブラシと回収ローラとの両方に電圧を印加する。そして、クリーニングブラシに印加した電圧と逆極性に帯電したトナーを静電気力でクリーニングブラシのブラシ繊維に付着させて感光体からトナーを除去するものである。このため、小粒径トナーや球形トナーに対してもクリーニング性能が得られる。
特開2005−265907号公報
一般的に画像形成装置では、転写工程では現像後のトナー極性と逆極性の電圧を印加して感光体上のトナーを転写する。このため、転写工程で現像時のトナー帯電極性と逆極性の電荷が感光体上のトナーに注入される。その結果、帯電電位の絶対値が小さいトナーは、上述の電荷注入によって、現像後のトナー極性と逆極性に帯電してしまう。従って、転写後に感光体上に残ったトナーは現像後のトナー極性のままのトナー、逆極性に帯電したトナーの混合物となる。すなわち、感光体上には、クリーニングブラシに印加する電圧と逆極性に帯電したトナーの他に、クリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーも存在する。そして、この感光体上のクリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーは、静電気力でクリーニングブラシに付着せずに、クリーニングブラシを通過して、クリーニング不良が生じる問題があった。
本発明は、前記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、クリーニングブラシに印加する電圧と逆極性に帯電したトナーおよびクリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーをクリーニングブラシでクリーニングすることのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の該潜像担持体の表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、上記潜像担持体クリーニング手段は、前記潜像担持体上転写残トナーを、電圧が印加されたクリーニングブラシに付着させることにより除去するものであり、前記クリーニングブラシとして、前記潜像担持体との摺擦により、前記クリーニングブラシに印加される電圧の極性と逆極性に摩擦帯電するクリーニングブラシを用い、前記クリーニングブラシが前記潜像担持体上のトナーを除去する位置に対して前記潜像担持体表面移動方向上流側の該被潜像担持体の表面と対向する位置に、前記クリーニングブラシに印加される電圧と逆極性の電圧が印加され、前記潜像担持体上のトナーの帯電を制御する帯電制御部材として、前記被清掃体と当接する導電性ブレードを用い、非画像形成時に、前記クリーニングブラシに印加される電圧と同極性の電圧を前記導電性ブレードに印加し、且つ、前記潜像担持体を画像形成時とは逆方向に回転させたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記クリーニングブラシのブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項2の画像形成装置において、前記クリーニングブラシは、回転しながらトナーを除去するクリーニングブラシ形状であって、前記クリーニングブラシの前記ブラシ繊維は、前記クリーニングブラシの回転方向後方に傾斜していることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、前記潜像担持体クリーニング手段は、電圧が印加され、前記クリーニングブラシと接触する清掃部材と、該清掃部材に印加する電圧の極性を切替える切替手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、前記クリーニングブラシよりも前記潜像担持体移動方向下流側に前記潜像担持体表面を研磨する研磨手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、一つの潜像担持体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至6いずれかの画像形成装置において、一つの像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、前記潜像担持体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、前記潜像担持体として、架橋型の高分子材料を含有する表面保護層を有するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1乃至11いずれかの画像形成装置において、前記潜像担持体と少なくとも前記潜像担持体クリーニング手段とを一体に支持し、当該装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを備えたことを特徴とするものである。
本発明者らは、後述する鋭意研究の結果、クリーニングブラシに印加する電圧の極性と逆極性に帯電するクリーニングブラシを用いることで、クリーニングブラシに印加する電圧と逆極性に帯電したトナーだけでなく、クリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーも付着できることを見出した。すなわち、クリーニングブラシに印加される電圧の影響で、クリーニングブラシに印加される電圧の極性と逆極性のトナーがブラシ繊維に付着する。また、クリーニングブラシが被清掃体と摺擦してクリーニングブラシに印加される電圧の極性と逆極性に摩擦帯電することで、クリーニングブラシに印加される電圧の極性と同極性のトナーがブラシ繊維に付着するのである。これにより、ブラシ繊維に付着せずに、被清掃体に付着したままクリーニングブラシを通過してしまうトナーをほとんどなくすことができる。
本発明によれば、クリーニングブラシに印加される電圧の極性と逆極性に帯電するクリーニングブラシを用いることで、被清掃体表面上のマイナス極性に帯電したトナーとプラス極性の帯電したトナーの両方をブラシ繊維に付着させることができる。これにより、ブラシ繊維に付着せずに、被清掃体に付着したままクリーニングブラシを通過してしまうトナーをほとんどなくすことができ、クリーニング不良を抑制することができる。
[実施形態1]
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタ100という)に適用した実施形態(以下、実施形態1と呼ぶ)について説明する。
[全体構成]
図1は本実施形態1に係る画像形成装置の要部及びその作像工程を説明するための概略構成図である。潜像担持体としてのドラム状の感光体1は、矢印方向に250mm/secの速度で回転している。感光体1の表面は帯電手段たる帯電装置2により一様に帯電された後、図示しない原稿読み取り装置で読み取った画像のデータに基づいて制御された潜像形成手段たる書き込み装置により原稿画像光3が露光される。この露光により、感光体1上に静電潜像が形成される。感光体1上の静電潜像は、現像手段たる現像装置4によりトナーで現像され可視像化される。図示した現像装置4は、トナーとキャリアを有する乾式現像剤を担持して搬送する現像ローラ5を有し、そのトナーは所定の極性、本実施形態1ではマイナス極性に摩擦帯電されている。そして、現像ローラ5に担持されて搬送された現像剤中のトナーが静電潜像に静電的に移行して潜像が可視像化される。
次に、図示していない給紙装置から転写紙が矢印A方向に給送され、転写装置6によって感光体1上のトナー像が転写紙に転写される。
トナー像を転写されてきた転写紙は、定着装置8に導かれ、加熱及び加圧を受けてトナー像が定着された状態で図示しない排紙部へ排紙される。
トナー像を転写したあとの感光体1の表面に残った転写残留トナーはクリーニング装置8で除去される。クリーニング装置8によるクリーニング位置を通過した感光体1の表面に残留する電荷は、除電ランプ9により除電する。
[帯電装置]
図1に示した帯電装置2は、導電性の基体とその表面に設けられた抵抗層とを有する帯電ローラ2aにより構成されている。かかる帯電ローラ2aは図示しない加圧手段によって所定の圧力で感光体1の表面に例えば500gfの力で圧接している。また、帯電ローラ2aは感光体1の回転駆動により連れ回り回転する。但し、帯電ローラ2aの表面の静止摩擦係数が十分に小さい場合には連れ回りしなくなることも有るので、安定な接触状態を得るために、帯電ローラ2aを回転駆動する駆動装置を設けてもよい。また、帯電ローラ2aより成る帯電装置2は、その長手方向(軸方向)の寸法が最大画像幅A4横(約300mm)よりも少し長く設定されている。
帯電ローラ2aの導電性基体には図示しない電源が接続され、感光体1と帯電ローラ2aとの電位差が放電開始電圧以上になる電圧が帯電ローラ2aに印加される。本例では、感光体1の表面電位が−700Vに帯電するような電圧が帯電ローラ2aに印加され、これにより、帯電ローラ2aと感光体1との接触部の近傍で放電が起こり、感光体面が均一に帯電される。印加電圧はDC電圧にAC電圧を重畳した電圧が用いられ、本例では周波数:1.8kHz、ピーク電圧:2kV、オフセット電圧:−740Vを印加している。しかし、DC電圧印加時のほうがAC重畳タイプに比較してNOxの発生量は少ないので、オゾン、NOxの発生を抑制したい場合はDC電圧を印加するほうが良い。ただしDC電圧印加よりAC重畳のほうが均一な表面電位が得られる。かかる帯電装置としては、帯電ローラ2aのほかに、帯電ブレードや帯電ブラシなどを用いることもできる。
上述のように本例の帯電ローラ2aは、感光体表面に当接して位置しているが、例えば帯電ローラ2aを感光体表面に近接して配置することもできる。かかる非接触タイプの帯電装置を用いた場合も、その帯電装置に所定の電圧を印加することにより、その帯電装置と感光体との間に放電を生ぜしめ、感光体を所定の極性に帯電することができる。このように、実施形態1においては、感光体表面に対して微小ギャップをあけて近接配置、又は当接配置する帯電装置を好適に用いることができる。
[転写装置]
図1に示した転写装置6は、感光体1の表面に対して接離可能な転写ベルト6aと転写ローラ6b、駆動ローラ6c等より成るベルト転写装置である。
感光体1上に形成された潜像を現像装置4により現像後、そのトナー像を転写紙に転写するとき、転写装置6の転写ローラ6bには、そのトナー像のトナー帯電極性と逆極性(実施形態1ではプラス極性)の転写電圧、たとえば30μAで定電流制御された電圧が印加される。このため、トナー像の転写が行われる転写位置を通過した感光体表面に付着する転写残トナーのなかには、前記転写電圧の影響を受けて、現像時の帯電極性と逆極性、すなわちプラス極性に帯電したものが存在することがある。プラスとマイナスに帯電した転写残トナーが混在する。
なお、図示した転写装置6は、像担持体1の表面に対して接離可能な転写ベルトと転写ローラ、駆動ローラ等より成るベルト転写装置であるが、他の適宜な形態の転写装置を用いることもできる。
[クリーニング装置]
次に、クリーニング装置について、説明する。
図2は、クリーニング装置7の拡大構成図である。
図に示すように、クリーニング装置7は、極性制御部材としての導電性ブレード11と、クリーニングブラシ111とを有している。導電性ブレード11は、クリーニングブラシ111よりも感光体1の表面移動方向上流側に設けられている。導電性ブレード11は、電気抵抗が105〜9Ω・cmのゴムなどの弾性体からなり、感光体1と当接圧20〜40g/cmでカウンター当接されている。また、導電性ブレード11は、クリーニング装置内のブレードホルダ17に設置されている。また、導電性ブレード11には、電極22aが長手方向に渡って貼り付けられており、電極22aには電極22aに電圧を印加する第1電源回路22が接続されている。このように、導電性ブレード11に電圧を印加することで、導電性ブレード11をすり抜けるトナーに電荷を注入して、導電性ブレード11通過後の転写残トナーを単一極性の揃えるようにしている。
クリーニングブラシ111は、図示しない駆動手段により、感光体の回転方向と同方向に回転している。クリーニングブラシ111は、例えば、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の絶縁性繊維の中にカーボンやイオン系導電剤などの導電物質を挿入して導電性を持たせた、導電性ブラシ繊維を基布に植毛したものをSUSなどの芯金に巻きつけてブラシに成形したものである。また、クリーニングブラシ111には、第3電源回路123が接続されており、この第3電源回路123から導電性ブレード11に印加する電圧の極性と反対極性の電圧がクリーニングブラシ111に印加される。
また、クリーニング装置7は、クリーニングブラシ111に当接する回収ローラ117を備え、回収ローラ117に電圧を印加する第2電源回路122を備えている。第2電源回路122は、クリーニングブラシ111に印加される電圧の極性と同極性、かつ、クリーニングブラシ111に印加される電圧の絶対値によりも高い電圧を印加する第1電源部122aと、クリーニングブラシ111に印加される電圧の極性と逆極性の電圧を印加する第2電源部122bとを備えている。また、第2電源回路122には、回収ローラ117に第1電源部からの電圧を印加するか、第2電源部からの電圧を印加するかを切替える切替手段122cを備えている。この切替手段を切替えることで、回収ローラに印加する電圧の極性が切替えられる。また、回収ローラ117に当接するスクレーパ118を備え、さらに不図示の搬送コイル等を備えている。
クリーニングブラシ111は、導電性ブレード11をすり抜けた導電性ブレード11に印加される電圧の極性と同極性の転写残トナーを静電的に吸着する。クリーニングブラシ111に吸着された転写残トナーは、クリーニングブラシ111の回転によって回収ローラ117との対向位置に搬送され、回収ローラ117に静電的に付着する。回収ローラ117に付着した転写残トナーは、スクレーパ118に掻き落され、図示しない搬送コイルにより、図示しない廃トナー収容部に搬送される。
次に、転写残トナーとして、感光体1表面に付着し、クリーニング装置7との対向部に到達するトナーの帯電量について説明する。
図3は、感光体1上に担持されたトナーの転写直前(現像後)における黒色トナーの帯電電位分布と、転写後に感光体1上に残留した黒色転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフである。図3に示すように、転写直前の感光体1表面上のトナーは、マイナス極性に帯電している。転写前は、マイナス極性に帯電していたトナーは、転写ローラ6bに印加されたプラス極性の電荷注入を受けるなどして、一部のトナーの帯電極性がプラス極性に反転したり、無帯電トナーとなったりする。よって、転写後の感光体1表面上の転写残トナーは図3に示すように、プラス極性のトナーとマイナス極性のトナーとが混在した分布となる。
転写ローラ6bとの対向部を通過した感光体1表面上に付着する転写残トナーは、感光体1の表面移動により導電性ブレード11との対向位置まで到達する。クリーニングブレード11との対向位置まで到達した転写残トナーのほとんどはクリーニングブレード11によって機械的に掻き落とされる。しかし、導電性ブレード11は図4に示すように感光体1の回転方向に当接状態が変化する。これは、感光体1と導電性ブレード11の接触部がゴムの持つ弾性によって伸ばされながら感光体回転方向に引っ張られ、伸びに耐えられなくなるとスリップしながらもとの形状に戻る、所謂スティックスリップが発生するからである。このような当接状態の変化が起こる中、導電性ブレード11が図4でD状態からC状態になった時すり抜けが発生する。
図5は、実験的に試験機で現像トナーにコロナイオンを付着させてプラス極性に帯電させたトナーを、電気的にフロートにした導電性ブレードを通過させたときの帯電量の変化を示す図である。図に示すように、導電性ブレード11との対向部を通過することにより、若干マイナス極性に帯電され、トナーの正規帯電極性側にシフトする。これは、導電性ブレード11との対向部をすり抜けるときに、トナーの一部は導電性ブレード11の押圧力によりマイナス極性に摩擦帯電されるためと考えられる。しかし、図からわかるように、それでもプラス極性のトナーとマイナス極性のトナーとが混在した分布となる。
転写残トナーの帯電量分布は図3に示すようにブロードであるため、導電性ブレード11をすり抜けた転写残トナーの全てが単一の極性(正規の帯電極性)に帯電されていない。正規の帯電極性に帯電されていないトナーまたは、正規の帯電極性に帯電されたトナーのどちらか一方は、クリーニングブラシ111で回収することができず、クリーニング不良となる虞がある。
そこで、上述のように導電性ブレード11に電圧を印加して、導電性ブレード11をすり抜けるトナーに電荷を注入して、導電性ブレード11通過後の転写残トナーを単一極性に揃えるようにしている。
導電性ブレード11に印加する印加電圧が放電開始電圧よりも十分小さい値である場合は、次のようにして、転写残トナーが、導電性ブレード11の印加電圧の極性に帯電されると考えられる。すなわち、転写トナーが導電性ブレード11と感光体1との間をすり抜けるときに、転写残トナーは、導電性ブレード11と感光体1との間に挟まれる。このように、転写残トナーが感光体1と導電性ブレード11との間にはさまれると、コンデンサーが充電されるようなモデルで転写残トナーが印加電圧の極性に帯電する。これをトナーへの電荷注入と呼ぶ。このように、電荷が注入されることによって、導電性ブレード11を通過した転写残トナーが、導電性ブレード11の印加電圧の極性に帯電されると考えられる。
また、印加電圧が、導電性ブレード11とトナー間あるいは導電性ブレードと感光体間の微小ギャップに対して、放電を開始する電圧、いわゆる放電開始電圧に近い電圧、あるいはそれ以上の電圧の場合は、次のようにして、導電性ブレード11の印加電圧の極性に帯電されると考えられる。すなわち、感光体1と導電性ブレード11とで形成されたくさび部の入り口と出口の微小ギャップ部の放電により転写残トナーが、導電性ブレード11の印加電圧と同極性に帯電すると考えられる。
しかしながら、導電性ブレード11に電圧を印加して、導電性ブレードをすり抜けるすり抜けトナーの帯電量制御を行なったところ、トナーの極性を単一極性に制御できる割合が常に100%にはならない場合があった。これは、次のような点が原因と考えられる。すなわち、トナーの種類によって帯電量制御しにくいトナーがある点。また、導電性ブレードに入力されるトナー、すなわち転写残トナーの帯電量分布は、使用環境や現像トナーの単位面積当たりの付着量、転写電流、画像の面積率、トナーの種類などによって変わるため常に一定ではなく、いろいろな分布のトナーが入力される点である。以上の点により、導電性ブレード11すり抜け後の転写残トナー全てを、導電性ブレードの印加電圧の極性と同極性に帯電できない場合が発生する。このような場合が発生すると、クリーニングブラシ111で静電的に吸着されないトナーが発生し、クリーニング不良が生じてしまう。
例えば、図6〜図8に示すように、使用環境によってトナーの帯電量分布が変化する。
なお、図6〜図8に示す帯電量分布は細川ミクロン製 E−スパートアナライザで計測した。図6〜8のグラフの横軸はトナー1個の帯電量Qをそのトナーの直径dで割ったQ/d値を表す。単位は[fC/10μm]である。縦軸は収集した全個数に対してQ/d値がある範囲内にある割合を「頻度(%)」としてヒストグラムで表している。なお、全収集個数は転写残トナーが少ない為500個とした。
図6は使用環境が高温高湿(30℃、90%)、常温常湿(20℃、50%)、低温低湿(10℃、15%)での現像後トナーの変化を示す。トナーはキャリアとの摩擦帯電で帯電される為、湿度が高くなると帯電しにくくなり帯電量が下がる。従って図に示す帯電量分布は常温常湿に比べてより[0]に近づいてくる。又低温低湿になればより帯電され分布がより「0」より離れてくる。
図7は高温高湿時、図8は低温低湿時の現像後トナーと転写残トナーを比較したものである。図7の高温高湿時は(常温常湿)に比べ転写残トナーは+極性側が増加した分布になり、図8の低温低湿は(常温常湿)に比べ転写残トナーは−極性側が増加した分布になる。又紙厚による転写条件等でも変化する。
しかし、このような環境条件、紙厚、転写条件、画像面積率によって、トナーの帯電量が振れても、導電性ブレード11に印加する印加電圧の適正化を行えば、導電性ブレード11すり抜け後の転写残トナーの90%を導電性ブレード11に印加する印加電圧の極性と同極性にすることができる。ただし、トナーの種類によっては、例えば、導電性ブレード11に印加する印加電圧を1kVにしても、約80%しか導電性ブレード11すり抜け後の転写残トナーの極性が制御されない場合もある。現在のところ、トナー種類のどの因子が原因で極性制御されにくいのかはわかっていない。しかし、20%が反対極性となるトナーでも、下記に記すブラシクリーニング装置とすることにより、導電性ブレード11すり抜け後の反対極性のトナーも、クリーニングブラシ111に付着させることができ、クリーニングブラシに付着せずに、クリーニングブラシを通過することが抑制された。以下に、具体的に説明する。
実施形態1のクリーニング装置は、クリーニングブラシ111のブラシ繊維を次のような特徴をもつブラシ繊維としている。すなわち、感光体1との摺擦により導電性ブレード11に印加する印加電圧と同極性に摩擦帯電するブラシ繊維としたのである。言い換えれば、ブラシ繊維が、感光体表面材質との摩擦帯電系列において、導電性ブレード11に印加する印加電圧と同極性に帯電する材質のクリーニングブラシを用いたのである。
クリーニングブラシ111に印加された導電性ブレード印加電圧極性と逆の電圧極性の電圧によって、導電性ブレード11をすり抜けたトナーのうち90%以上を占める、導電性ブレードによって導電性ブレード印加電圧極性と同極性に帯電制御されたすり抜けトナーが、静電的に付着する。
導電性ブレードによって導電性ブレード印加電圧極性と同極性に帯電制御されなかった残り10%未満の導電性ブレード印加電圧極性と逆極性のすり抜けトナーは、ブラシ繊維が感光体と摺擦して、導電性ブレード印加電圧極性と同極性に摩擦帯電することで、クリーニングブラシの絶縁層の摩擦帯電電位とトナー帯電量との間に働く静電引力によってクリーニングブラシに付着する。
ブラシの摩擦帯電によりブラシ繊維に捕捉されるトナーは、導電性ブレード11により極性に制御し切れなかったトナーであり、導電性ブレード通過前は、導電性ブレード印加電圧極性と逆極性(プラス)の帯電量が大きかったトナーが、導電性ブレードによる電荷注入によっても極性が反転しなかったトナーである。しかし、導電性ブレード通過のプラス極性のトナーは、導電性ブレードによる電荷注入によって、帯電量が減り、弱帯電トナーとなっていると考えられる。このため、感光体との静電的付着力は小さく、摩擦帯電したブラシとの摺擦によって捕捉されやすいと考えられる。また、ブラシ繊維に付着後も、弱帯電であるため、感光体とクリーニングブラシとの間に働く電界の影響よりも、ブラシ繊維との分子間力や、ブラシ繊維と繊維との間に捕捉される力の方が強く、ブラシの摩擦帯電によって捕捉されたトナーが、感光体表面に再付着することはほとんどなく、ブラシ繊維に付着し続けると考えられる。
次に、本発明者らは、次のような実験を行った。クリーニングブラシ111を電気的に浮いた状態にし、回収ローラに300Vの電圧を印加した。ブラシ繊維が、ポリエステル繊維であり、感光体表面材質との摩擦帯電系列が−帯電する材質のクリーニングブラシを用いた。なお、クリーニングブラシのブラシ繊維として、斜毛を用いた。そして、導電性ブレード111を外し、静電気的にはクリーニングできないプラストナーが存在する状態にするために、転写電流(It)を20μA、38μA、42μAの3種類に設定してプラス極性とマイナス極性が混在したベタ画像の転写残トナーをクリーニングブラシに入力した。クリーニング入力前のトナーの帯電量分布を図9(a)に、クリーニング後のブラシに付着したトナーの帯電量分布を図9(b)に示す。また、クリーニング動作中のブラシの先端に電気的に浮いている金属板を接触させ、その金属板の表面電位を表面電位計を用いてブラシの先端電位を測定したところ、回収ローラ(300V印加)よりも低い220Vであった。
ブラシ先端電位が220Vであるにもかかわらず、図9(b)のブラシ付着トナーの帯電量分布をみると、プラストナーがブラシに付着していることがわかる。このような結果から、ブラシ繊維が感光体と摺擦して、マイナス極性に摩擦帯電したため、プラス極性のトナーもクリーニングブラシに付着したのではないかと考えられる。
次に、本発明者らが行った検証実験について説明する。
導電性ポリエステル繊維からなるブラシ基布を金属芯金に巻きつけて製造したクリーニングブラシを電気的にフロートにし、後述の電子写真感光体Aおよび電子写真感光体Bを暗中に置き、表面電位0Vの状態で電子写真感光体AおよびBの導電性基体をアースする。ブラシ及び感光体ドラムを回転させながら、クリーニングブラシ111の芯金の電位を表面電位計で測定したところ、ブラシ繊維が−30Vに摩擦帯電した。一方、クリーニングブラシが上述のような導電剤を内包したナイロン繊維からなるもので同様な実験を行なうと、クリーニングブラシ111の芯金の電位は+70Vに帯電した。
導電性ポリエステルブラシ111の芯金に+200V印加し、導電性ポリエステルブラシ111に接触回転してクリーニングブラシからトナーを回収する回収ローラ117に+300Vの電圧を印加しながら、導電性ブレードからすリ抜けたトナーのうち90%が−極性、10%が+極性のトナーをクリーニングした。その結果、良好にクリーニングすることができた。なお、このとき用いた回収ローラはSUS製のローラ表面に100μmのPVDFチューブを被覆し、さらに3μmの絶縁コート層を塗膜した、高抵抗回収ローラである。高抵抗回収ローラを用いることにより、詳細は後述するが、クリーニングブラシと回収ローラ間の電位差を安定にしてクリーニングブラシから回収ローラへのトナー回収を安定して行なえる。
一方、導電性ナイロンブラシにより同様な印加電圧条件で、導電性ブレードからすリ抜けたトナーのうち90%が−極性、10%が+極性のトナーをクリーニングしても、クリーニング性は不良となった。
次に、導電性ナイロンブラシ111の芯金に−200V印加し、回収ローラ117にー300Vの電圧を印加しながら導電性ブレードに+極性を印加し、導電性ブレードからすり抜けたトナーのうち90%が+極性、10%が−極性のトナーを、クリーニングしたところ、良好にクリーニングすることができた。
一方導電性ポリエステルブラシにより同様な印加電圧条件で、導電性ブレードからすリ抜けたトナーのうち90%が+極性、10%が−極性のトナーをクリーニングしても、クリーニング性は不良となった。
上述の検証実験を行った結果、感光体1との摺擦により導電性ブレード11に印加する印加電圧と同極性に摩擦帯電するブラシ繊維を用いることで、良好なクリーニング性を得ることができることがわかった。
図10(a)及び図10(b)のように、導電性材料32がブラシ繊維31の表層に分散されているクリーニングブラシ111を用いた場合、導電性材料32とトナーとが接触する確率が高くなり、トナーに電流の流れ込みが発生しやすくなる。その結果、トナーはクリーニングブラシ111に印加されている電圧の極性側に強帯電する確率が高くなる。
また、導電性ブレード11により極性を制御する時、転写残トナーの帯電量分布が影響してくる。転写残トナーの帯電量分布が極端にプラス側に偏った場合は導電性導電性ブレード11で極性制御しても帯電量が低いトナー負極性トナーや正極性トナーが存在する。そして、そのトナーがクリーニング領域Eでクリーニングブラシ111へ電荷注入され、クリーニングブラシ111に印加されている電圧の極性側に強帯電する確率が高くなる。
また、このようなトナーの電荷注入は、クリーニングブラシと回収ローラとが接触する清掃領域Fでも発生し、弱帯電の負極性トナーや正極性トナーは、クリーニングブラシ111に印加されている電圧の極性側に強帯電し回収ローラ117へは移動せずクリーニングブラシ111上に残ったままクリーニングブラシ111の回転で再び感光体1と出会い、感光体1へ再度付着し、クリーニング残トナーとなり感光体1上に残る。
図11は、実施形態1のクリーニング装置20が備えるクリーニングブラシ111の感光体1と接触する一本のブラシ繊維31の縦断面図である。また、図12は、クリーニングブラシ111のブラシ繊維31の断面図であり、図12(a)は、一つ目の実施例の断面図であり、図12(b)は、二つ目の実施例の断面図である。
図11及び図12に示すように、クリーニングブラシ111のブラシ繊維31は、内部が導電性材料32からなり、表面部が絶縁性材料33からなる二層構造の芯鞘構造となっている。このような芯鞘構造のブラシ繊維31は表面部である表層が絶縁性材料33の為、繊維の切断面以外は導電性材料32とトナーとが接触しない。これにより、クリーニングブラシ111から除去するトナーへの電荷注入を抑制することができる。
ブラシ繊維31としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の絶縁材料が一般的で、何れの材料の場合もクリーニングブラシ111から除去するトナーへの電荷注入を抑制することができる。また、芯鞘構造の代表的な繊維は特開平10−310974、特開平10−131035、特開平01−292116、特公平07−033637、特公平07−033606、及び特公平03−064604などに開示されている。
ブラシ繊維への導電性付与の方法は、たとえば繊維表面へコーティング、あるいは繊維中に分散、挿入する方法などがあるが、表面は絶縁性であることが望ましい。表面が導電性であると、摩擦帯電しにくいため、あるいは摩擦帯電後に電荷が散逸しまうためかどちらの理由かは不明だが、摩擦帯電性が悪く、感光体上で極性制御できなかったトナーのクリーニング性が悪い。また、ブラシ繊維の抵抗はlogΩ=6.5、8の繊維を用いて実験を行なったが、どちらも性能に差はなかった。
なお、実験の条件は、以下のとおりである。
ファーブラシ原糸抵抗:10Ω・cm、ファーブラシ植毛密度:10万本/inch
スクレーパ当接角度:20°、回収ローラへのスクレーパ喰い込み量1mm
スクレーパ材質:ポリウレタンゴム
回収ローラ:金属ローラ
実験条件:ローラ軸に電圧印加ありの場合、ブラシ軸に電圧印加なしの場合
実施形態1のクリーニングブラシ111のブラシ繊維31は、図11に示すようにクリーニングブラシ111の回転方向(図中矢印B方向)後方側に繊維を倒した、所謂、斜毛(倒毛とも言う)となっている。
図13は、内部が導電性材料32、表面部が絶縁性材料33からなる芯鞘構造のブラシ繊維31が、ブラシ回転軸111aに放射状に取り付けられた、所謂、直毛の場合の一本のブラシ繊維31の縦断面図である。図13中の矢印Bは、クリーニングブラシ111の回転方向、すなわち、ブラシ繊維31の移動方向を示す。図13に示すように、ブラシ繊維31が直毛であると、ブラシ繊維31先端の繊維の断面で導電性材料32とトナーTとが接触し、クリーニングブラシ111からトナーへの電荷注入が発生するおそれがある。
一方、ブラシ繊維31が斜毛であれば、図11に示すように、ブラシ繊維31内部の導電性材料32はトナーTとほとんど接触しない。これにより、クリーニング領域E、清掃領域Fで、クリーニングブラシ111からトナーへの電荷注入を抑制することができる。
次に電荷注入が発生する部位について、図2に示すクリーニングブラシ111が直毛の例で説明する。
トナーへの電荷注入は、図2中の領域E及び領域Fで発生する。回収ローラ117に電圧が印加され、回収ローラ117からクリーニングブラシ111へ給電されトナーを感光体1上からクリーニングブラシ111へ移動させる。
領域Eでの電荷注入はトナーがブラシ繊維の導電材料と接触した瞬間に起き、弱帯電トナーは印加電圧側の極性に強帯電する。この印加電圧側の極性に強帯電したトナーは、感光体表面との静電的な付着力が強くなり、摩擦帯電したブラシとの摺擦によって捕捉されずに、そのままクリーニングブラシ111を通過してクリーニング残トナーとなる。また、クリーニングブラシ印加電圧と逆極性に強帯電した(帯電量の高い)トナーでも電荷注入はするが、帯電量が高い為トナーの極性は反転せずクリーニングブラシ111に移動する。
一方、領域Fでは感光体1からクリーニングブラシ111へ移動した印加電圧と逆極性のトナーは、今度は回収ローラ117へ移動する。このとき、感光体1とクリーニングブラシ111間と同じ事が起き、印加電圧側の極性に強帯電し回収ローラ117へは移動せずクリーニングブラシ111上に残ったままクリーニングブラシ111の回転で再び感光体1と出会う。印加電圧側の極性に強帯電したトナーは、感光体表面とクリーニングブラシと間の電界の影響を強く受け、感光体1へ再度付着し、クリーニング残トナーとなり感光体1上に残る。
一方、実施形態1のように、クリーニングブラシ111のブラシ繊維31を、芯鞘構造の斜毛ブラシにすることにより、図11に示すようにブラシ繊維31内部の導電性材料32とトナーとは接触しない。そして、感光体1とクリーニングブラシ111間、クリーニングブラシ111と回収ローラ117間でのトナーへの電荷注入を低減することができる。これにより、クリーニングブラシに付着した負極性および正極性の弱帯電トナーが、クリーニングブラシ印加電圧側に強帯電することが抑制される。
次の領域E及び領域Fで電荷注入が発生していることの確認を行った。
図14は、図1を用いて説明した構成から、転写部と導電性ブレード11を外しクリーニングブラシ111への入力トナーを現像後のほぼ100[%]マイナス極性トナーにしてクリーニングさせた。
トナー像先端がクリーニングブラシ111と感光体1の接触部からクリーニングブラシ111の周長の2倍分(2回転)を過ぎた所で感光体1を停止し、クリーニングブラシ111の2周目に相当する感光体1上のトナーq/d分布を計測した。
クリーニングブラシ111がトナー像をクリーニングし始めてから1回転して感光体1と再び出会う時は、回収ローラ117とは1度接触しているのでクリーニングブラシ111と回収ローラ117との間での電荷注入は発生しておりクリーニングブラシ111が2回転した時の感光体1上のトナーq/d分布を計測すれば電荷注入しているかどうかの判断ができる。
クリーニングブラシ111として、直毛ブラシを用いた構成を構成Aとし、クリーニングブラシ111として斜毛ブラシを用いた構成を構成Bとする。
また、電荷注入が主にクリーニングブラシ111と回収ローラ117間で発生する事を計測する為、構成Bから回収ローラ117とスクレーパ27を外し、クリーニングブラシ111のブラシ回転軸23aに電圧を印加した構成Cでも実験を行なった。。感光体1の停止位置は図14の構成の場合と同じでクリーニングブラシ111を2回転で停止させた。
図15は、構成A、B、Cでのクリーニング性を比較した結果を示すグラフである。図15では横軸が回収ローラ117又はクリーニングブラシ111への印加電圧、縦軸がクリーニング残IDである。
縦軸のクリーニング残ID次のようにして求める。先ず、クリーニングブラシ111によってクリーニングした後の感光体1上のトナーをスコッチテープでテープ転写する。次に、このスコッチテープ紙上に貼り付けてそれを分光測色計((X−Rite社製 X―Rite)で測定する。一方、スコッチテープでテープのみを紙上に貼り付けて分光測色計で測定し、感光体1上の反射濃度からスコッチテープでテープのみを引いた値がクリーニング残IDで有る。
IDとトナー個数は相関関係が有り、トナー個数が多いとIDの値は増加する。従ってIDでクリーニング性の判断ができる。
図15に示すように、構成Aより構成Bのほうが、また構成Bよりも構成Cの方がクリーニング残IDの値が低くなる。印加電圧を高くした時のクリーニング残トナーは全て印加電圧極性側に強帯電したトナー、つまり電荷注入されたトナーである。逆に印加電圧が低い方のクリーニング残IDはクリーニングできないトナーである。この場合500[V]以上のクリーニング残IDは全てプラス極性トナーである。一方、図中200[V](構成Aでは100V)以下のトナーは全てマイナス極性トナーである。
図15のグラフから解るように電荷注入がそれぞれ感光体1とクリーニングブラシ111との間、クリーニングブラシ111と回収ローラ117との間で発生している事がわかる。図構成Cの結果を見れば、クリーニングブラシ111のブラシ繊維として斜毛ブラシを使用すればほとんど電化注入が発生していない事がわかる。
次に、実施形態1に適用可能なクリーニングブラシ111及び回収ローラ117の具体的な構成を下記に示す。
・回収ローラ材質:SUS、径:Φ10[mm]
・ブラシ材質:導電性ポリエステル、幅:5[mm]、毛足長さ:[5mm]
・ブラシの感光体への食いこみ量:1[mm]
・ブラシ原糸抵抗:10[Ω・cm]
・ブラシ植毛密度:10[万本/inch
次に、スクレーパ118の具体的な構成を以下に示す。
・スクレーパ当接角度:20[°]
・回収ローラへ喰い込み量:1[mm]
・スクレーパ材質:ポリウレタンゴム
ブラシ繊維31の倒れ量は感光体1、回収ローラ117の径で異なる為、感光体1または回収ローラ117とブラシ繊維31との導電性材料32とが接触しないように適宜決めればよい。
クリーニングブラシ111の斜毛方法は、通常の直毛(軸に対して放射状)状態からクリーニングブラシ111の径と同じの内径に作られた冶具に熱を加えながら回転させてブラシ繊維31を永久的に変形させる事でブラシ繊維31を傾斜させる。
ブラシ回転軸23aからブラシ繊維31先端までの長さは、直毛の場合より長くしておく必要がある。
また、ブラシ繊維31が曲がった形状でなくとも、ブラシの付け根からブラシの先端までの長さがブラシの付け根から感光体1表面までの距離よりも十分に長く、感光体1に対してブラシ繊維31の側面が接触し、先端部が接触しない程度の長さのブラシ繊維31を備え、感光体1表面に対してカウンター方向に回転するクリーニングブラシ111であれば、ブラシ繊維31の先端部がトナーと接触することを抑制することができ、クリーニングブラシ111からトナーへの電荷注入を抑制することができる。
また、ブラシ繊維として導電性ポリエステル繊維を用いることで、導電性ブレードからすリ抜けた両極性のトナーを良好にブラシ繊維に付着させることができる。
次に、導電性ブレード11の具体的な構成を以下に示す。
導電性ブレード11は感光体1とカウンター方向で当接し、当接角度は20[°]、当接圧は[20g/cm]で構成されている。また、導電性ブレード11は板金のブレードホルダ17上に接着された板状によって構成され、厚みが2[mm]、自由長が7[mm]、JIS−A硬度計で60〜80、反発弾性は30[%]である。なお、この値以外でも適用可能である。
導電性ブレード11によるトナーの除去は、100[%]クリーニングできず、トナーのすり抜け量が多少増減しても問題はない。以上の構成は、除去するトナーが粉砕トナーである場合の構成だが、球形トナーでも同様の構成である。
また、導電性ブレード11、クリーニングブラシ111、回収ローラ117への印加電圧の極性は上述した実施形態1とは逆でも可能である。
除去するトナーが球形トナーの場合は導電性ブレード11による感光体1上からのトナー除去は少なくなる。しかし、トナーすり抜けが多くても上述したように導電性ブレード11でトナー帯電量を片側に揃えて、クリーニングブラシ111で感光体1上から除去するため、粉砕トナーの場合と同様に、クリーニングブラシ111からトナーへの電荷注入を抑制し、感光体1上から良好に除去することができる。
導電性ブレード11に静電的に吸着されたトナーは時間とともに電荷注入又は放電により、徐々に印加電圧側の極性に変わり導電性ブレード11をすり抜けて行く。しかしながら導電性ブレード11に吸着されたトナーが導電性ブレード11をすり抜けて行く量より導電性ブレード11に吸着される量のほうが多く導電性ブレード11の感光体1との接触部が汚れてくる。導電性ブレード11の感光体1との接触部が汚れてくると電荷注入又は放電性能が低下し導電性ブレード11をすり抜けるトナーの帯電極性が印加電圧側の極性にならなくなる量が多くなる。その結果、導電性ブレード印加電圧の極性と逆極性のすり抜けトナーが下流に配置されている摩擦帯電したクリーニングブラシによって完全に除去できなくなる問題が発生するおそれがある。従って導電性ブレード11の感光体1との接触部は定期的に清掃する必要がある。
導電性ブレード11の感光体1との当接部の清掃は非画像形成時、画像形成時とは逆の電圧を導電性ブレード11へ印加し、且つ感光体1を画像形成時とは逆方向に回転させる。感光体1を逆方向に回転させると、導電性ブレード11の感光体1回転方向上流側の面(放電してトナーの帯電量を反転させる面)は感光体1と接触し、容易に感光体1へ転位する。又導電性ブレード11へ静電的に吸着されているトナーはほとんどが印加電圧と逆極性トナーである為、導電性ブレード11へ静電的に吸着されたトナーと同極性の電圧を印加するので容易に感光体1に転位する。これにより、導電性ブレード11へ静電的に吸着された画像形成時に導電性ブレード11印加電圧と逆極性に帯電したトナーを感光体1へ転位させ、感光体1回転方向導電性ブレード11上流へ移動させることができる。そして、次の画像形成時に感光体1に転移した導電性ブレード11に吸着していたトナーは、再び導電性ブレード11で機械的に除去又は電荷注入させる。なお、非画像形成時は具体的には、予め設定された一定枚数後、1JOB後、電源投入後であれば何れの場合でも可能である。
感光体1の逆転の量は導電性ブレード11とクリーニングブラシ111の接触部間の距離分が望ましい。これは、感光体1が長時間停止すると導電性ブレード11とクリーニングブラシ111間の感光体1上のトナーは、次第に帯電量が低下し、極端な場合は無帯電になってしまう。このような無帯電トナーは下流に配置されたクリーニングブラシ111ではクリーニングできなくなる為導電性ブレードと感光体1との接触部より上流まで移動させ再び導電性ブレードで帯電させ感光体移動方向下流のクリーニングブラシ111でクリーニングさせる。
次に、回収ローラ上のトナーの回収について、詳述する。
絶縁性のスクレーパ118を用いて、回収ローラ117上のトナーを機械的に除去する場合、用いるトナーが球形トナーだと、回収ローラ117からのトナー除去が困難である。
回収ローラ117はクリーニングブラシ111に付着したトナーをクリーニングブラシ111と回収ローラ117との間の電位勾配で回収ローラ117へ転位させる機能があれば良い。すなわち、回収ローラ117の表面が導電性であればよく、感光体1と異なり材料の選択肢は多い。そこで、回収ローラ117の表面を摩擦係数の低い材料でコーティングしたり、金属ローラに摩擦係数の低い導電性チューブを巻いたりして、耐磨耗性を高めて、スクレーパ118の当接圧を高く設定する。これにより、球形トナーでも容易に絶縁性スクレーパ118で回収ローラ117上のトナーを除去できる。
耐磨耗性を高める構成として、具体的にはフッ素コーティングやPVDF、PFAチューブを巻いた回収ローラ117にすればよい。
また、図16に示すように、感光体上の転写残トナーに電荷を注入して、転写残トナーの帯電を制御する帯電制御部材を、導電性ブラシ12としてもよい。導電性ブラシ12の電気抵抗は105〜9Ω・cm、植毛密度は10万本/inch、毛足長さは基布を含めて5mm、感光体1に対する喰い込み量は1mmである。
図16では導電性ブラシ12に接触している導電性回収ローラ16に電圧を印加し、導電性回収ローラを通じて導電性ブラシ12に電圧を印加している。導電性回収ローラ16を用いて、電圧を印加されたブラシによって感光体1上のトナーを極性制御する。また、ブラシの軸電位と回収ローラ電位に電位差が生じることを利用して、ブラシに付着したトナーを導電性回収ローラ16で回収することができる。これにより、ブラシの清掃も行うことができ、長期にわたり極性制御が安定して行なえる。また、配置の工夫で、ブラシ付着トナーが自然に落下する場合や、フリッカーバーなどの振動により、静電的なブラシからのトナー回収を必要としない場合には、図17のような帯状ブラシ14にしてもよい。このようにすると装置を簡略化することができる。
図18は、図17の構成で、実験的にワイヤーに高電圧を印加してトナーにコロナを照射し、+極性のトナーと−極性の混合トナーをつくり、帯状ブラシ14に+300Vを印加してトナーの極性制御をおこなったときのトナー帯電分布図である。図中「ブラシ前」が「+極性のトナーと−極性を約50%ずつ混合したトナー」、「ブラシ後」が「導電性ブラシにより極性制御されたトナー」である。サンプリング方法は前述のE−スパートアナライザを用いて、同様に行なったものである。帯状ブラシ14のブラシ繊維は導電性ナイロンを用いたが、ナイロンに限らず、ポリエステル、アクリルなどカーボンやイオン系導電剤などを含有することで導電性を付与することができる繊維ならいずれも使用可能である。
次に、導電性ブラシに印加される電圧の極性と逆極性のトナーが、導電性ブラシ12をすり抜けて行く過程でトナーの帯電極性が変わる(導電性ブラシに印加される電圧の極性と同極性となる)時の詳細について図16を用いて説明する。印加電圧が放電開始電圧よりも十分小さい値である場合は、トナーが電圧を印加された導電性ブラシ12と感光体1との間にはさまれると、コンデンサーが充電されるようなモデルでトナーが印加電圧極性に帯電すると考えられる。これをトナーへの電荷注入と呼ぶ。トナーはその後導電性ブラシ12を通過する。また、印加電圧が、導電性ブラシ12とトナー間あるいは導電性ブラシ12と感光体間の微小ギャップに対して、放電を開始する電圧、いわゆる放電開始電圧に近い電圧、あるいはそれ以上の電圧になると、感光体ドラム1と導電性ブラシ12で形成された楔部の入り口と出口の微小ギャップ部の放電によりトナーは印加電圧と同極性に帯電する。
導電性ブラシ12のブラシ繊維は、先の図10(a)及び図10(b)のように、導電性材料がブラシ繊維の表層に分散されているものが好ましい。導電性材料が表層に分散することで、導電性材料とトナーとが接触する確率が高くなり、トナーに電流が流れ込みが発生しやすくなる。その結果、トナーはクリーニングブラシ111に印加されている電圧の極性側に帯電する確率が高くなり、感光体上のトナーの帯電極性を一方に揃えやすくなる。
また、図19に示すように、クリーニングブラシ111よりも感光体移動方向下流側に感光体に対して接離可能に支持され、感光体表面を研磨する研磨手段たる研磨ブレード71を設けてもよい。なお、図19は、研磨用ブレード71を感光体1表面に当接させた状態を示す図である。
トナーが感光体まわりの現像装置、転写装置、クリーニング装置など接触する部材との接触によりトナー母体成分が感光体に融着したようなもの、トナーの流動性や帯電性能を持たせるためにトナー表面に付着させてある添加剤が離脱したもの、帯電装置からの放電により生成した放電生成物が付着したもの、紙のタルク、などが混じりあい感光体に付着したいわゆるフィルミング物質を導電性ブレード11やクリーニングブラシ111で除去することは困難である。このフィルミング物質が少量感光体に付着している場合にはすぐに画像劣化などの問題にならないことが多い。しかし、放置しておくと部分的に成長して、均一帯電を阻害したり、画像形成できない箇所となったりする。よって、フィルミング物質を除去する必要がある。
図19に示す、研磨用ブレード71は、弾性材料に研磨剤粒子を含有させてなる研磨剤粒子含有層を有するものである。研磨用ブレード71は、その研磨剤粒子含有層72が感光体1表面に接触するように設置されるが、このとき重要なのは、研磨用ブレード71の接触面が研磨剤粒子で満たされていることである。具体的には、研磨用ブレード71は、この接触面における研磨剤粒子の体積占有率が50%以上90%以下とするのが好ましい。接触面における研磨剤粒子の体積占有率が50%未満では、感光体1表面に接触する研磨剤粒子の量が少なく、感光体1上のフィルミングを効率的に除去することができない。また、体積占有率が90%を超えると表面に出ている研磨剤粒子が剥がれ落ちやすいため好ましくない。
研磨用ブレード71は、研磨剤粒子含有層の1層構造からなるものであっても良いし、研磨剤粒子含有層とブレード母体層の2層構造からなるものであっても良い。図19は、1層構造からなるものを示している。
1層構造の場合は、弾性材料に研磨剤粒子を混合して遠心成形によりシート状に成形し、それを切断することにより研磨用ブレード71が得られるので、製造工程を簡易にできるという利点がある。一方、2層構造の場合は、上記の1層構造の場合よりも弾性材料、研磨剤粒子の量を減らして薄いシートを成形し、それを切断して研磨剤粒子含有層からなる薄いブレードとし、ゴム、樹脂、金属等の材質からなるブレード母体層に接着させるか、あるいは、上記の研磨剤粒子を含有して成形された薄いシートの上に、ブレード母体層を形成する樹脂、金属等の材料を流し込み、遠心成形により一体のシート状に成形して、その後切断するかによって得られる。また、図20に示すように研磨手段を研磨ローラ75としてもよい。研磨ローラ75は、ローラ状に成型した部材に研磨粒子を含有させてなる研磨粒子含有層を有している。
次に、本実施形態1に好適に用いられるトナーについて説明する。
本発明者らは、各色のトナーとして、粒子の形状係数SF1が100であるもの、150であるもの、160であるもの、の3種類を用意して、それぞれのトナーでテスト画像を出力した場合における感光体表面上の転写残トナー付着量を比較する実験を行った。この実験においては、各トナーでそれぞれ、感光体表面上のテスト画像に対する単位面積あたりの付着量を同等にするように、現像バイアスを適宜調整した。感光体表面上における現像直後のテスト画像に付着しているトナーを吸引治具によって採取し、その重量を測定することで、現像トナー付着量M1を求めた。また、中間転写ベルト21に一次転写されたテスト画像に付着しているトナーを吸引治具によって採取し、その重量を測定することで、転写トナー付着量M2を求めた。そして、前者から後者を減じることで、転写残トナー付着量を求めた。この結果を、図21にグラフとして示す。
グラフからわかるように、感光体上に残った転写残トナーの感光体に対する単位面積あたりの付着量である転写残トナー付着量は、形状係数SF1が100のトナーを用いた場合に最も少なくなった。形状係数SF1が大きくなるにつれて、転写残トナー付着量が増加していくのがわかる。よって、形状係数SF1の小さなトナーを用いるほど、転写残トナー付着量を少なくし得ることになる。一般に、転写残トナー付着量が少なくなるほど、クリーニング装置の負担が少なく、長寿命が図れる。このため、形状係数SF1の小さなトナーを用いるほど、クリーニング装置の長寿命化を図ることができる。そこで、第2実施例に係るプリンタでは、各色のトナーとして、粒子の形状係数SF1が100〜150であるものを用いるようになっている。
トナーとしては、有機溶媒中にウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、水系媒体中で粒子化するとともに重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られたものを実験に用いた。平均円形度を大きくしたいわゆる球形トナーを得る製造として、前述した方法の他に、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いても良いし、従来の粉砕法で得られたトナーを熱処理によって球形化処理してもよい。
なお、形状係数SF1とは、球状物質における形状の丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面状に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割った後、100π/4を乗ずることで求めることができる。つまり、「SF1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)」という公式で求めることができる。トナーからトナー粒子を無作為で100個以上抽出し、それぞれについてのSF1の平均値を、トナー粉体としてのSF1とする。
また、転写残トナー付着量の測定方法としては、上述以外に、次にような測定方法でもよい。すなわち、面積A[cm]のトナーパッチパターンを感光体上に作像し、現像、転写の各プロセス終了後に複写機本体のメインスイッチを強制的にOFFにする。次に、感光体上に形成された1次転写後に転写残りトナーとして残っているトナー像をトナー採取用のフィルターを取り付けた吸引治具を用いてエアーポンプで吸引し重量M[mg]を測定する。吸引治具により吸引したトナーの重量M[mg]とトナーパッチの面積面積A[cm]から単位あたりの転写残トナー付着量[mg/cm]を求める。
次に、実施形態1に係る画像形成装置に用いられる感光体1について詳しく説明する。
実施形態1に係る画像形成装置に用いられる感光体1は、導電性基体上に直接または中間層を介して感光層を有するものである。この感光層が少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と粒子状物質を含有し、かかる感光層の粒子状物質が導電性基体側より最も離れた表面側の含有率を多くすることにより、耐摩耗性の向上、電気特性の安定化が達成され、高感度、高耐久の感光体を得ることができる。また、感光体の基本的構成を、導電性支持体、感光層、粒子状物質を含有した表面層としてもよい。また、感光層としては帯電可能な電気絶縁性で有ることが必要であるが、非光導電性の誘電層又は光導電性を有した感光層が使用可能で有る。
粒子状物質はバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、及び高分子電荷輸送物質と粉砕、分散し、塗工される。粒子状物質含有表面層中の粒子状物質の含有量は5〜50重量%で好ましくは10〜40重量%であり、10重量%以下であると耐摩耗性はあるものの十分でない、50重量%以上であると感光層の透明性が損なわれる、平均粒径が0.05〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.8μmに粉砕、分散するのが好ましい。
粒子状物質としては表面層の構成樹脂より堅い粒子状物質であれば使用可能であり、無為物質、有機物質が使用可能である。
例えば、酸化チタン、シリカ、酸化錫、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、窒化ケイ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の金属酸化物が挙げられるが、特に良好なものとして酸化チタン、シリカ、酸化ジルコニウム等が挙げられる。これら粒子状物質は分散性向上などの理由から無機物、有機物で表面処理されてもよい。一般に撥水性処理としてシランカップリング剤で処理したもの、あるいはフッ素系シランカップリング剤処理したもの、高級脂肪酸処理したもの。無機物処理としてはフィラー表面をアルミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理したものが使用可能である。
表面層の高分子材料については、例えば1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成したものを例示することができる。この網目構造により、優れた耐摩耗性を発揮することができる。電気的な安定性、耐刷性、寿命等の観点から、前述した反応性モノマーとして、全部もしくは一部に電荷輸送能を有するモノマーを使用すると非常に効果的である。かかるモノマーを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位を形成して、耐摩耗性を更に向上させることができる。
電荷輸送能を有する反応性モノマーとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とカルボキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等を例示することができる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料を、単独で用いてもよいし、2種以上混合して使用してもよい。
さらに好ましくは、電荷輸送能を有するモノマーとして、電気的・化学的安定性が高いこと、キャリアの移動度が速いこと等から、トリアリールアミン構造を有する反応性モノマーを用いるとよい。塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することもできる。これらの重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが使用可能である。
架橋型の高分子材料については、熱または光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行う。熱によって重合反応を行う場合には、熱エネルギーのみで重合反応が進行する場合と重合開始剤が必要となる場合があるが、より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、開始剤を添加することが好ましい。光によって重合反応を行う場合には、光として紫外線を用いることが好ましいが、光エネルギーのみで反応が進行することはごく稀であり、一般には光重合開始剤が併用される。この場合の重合開始剤とは、主には波長400[nm]以下の紫外線を吸収してラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。熱及び光重合開始剤を併用することも可能である。このように形成した網目構造を有する電荷輸送層は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。このような場合には、表面層を積層構造として、下層(感光層側)には低分子分散ポリマーの表面層を使用し、上層(表面側)に架橋構造を有する表面層を形成しても良い。
<電子感光体A>
電子感光体Aは、次のようにして製造されたものである。即ち、メチルトリメトキシシラン182部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40部、2−プロパノール225部、2%酢酸106部、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1部を混合し、表面層用の塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上に塗布・乾燥し、110[℃]、1時間の加熱硬化を行い、膜厚3[μm]の表面層を形成した。
<電子感光体B>
電子感光体Bは、次のようにして製造されたものである。即ち、正孔輸送性化合物(化1)を30部、アクリルモノマー(化2)及び光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面層用塗料を調製した。これをスプレーコーティング法によって電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500[mW/cm]の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5[μm]の表面層を得た。
Figure 0004928972
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本発明においては、導電性ブレード11によって導電性ブレードに印加される電圧の極性に揃えることのできなかったわずかのトナーもクリーニングブラシによって感光体上から除去することができる。しかし、導電性ブレードに印加される電圧の極性と逆極性のトナーは、回収ローラには回収されない極性なので、ブラシに溜まってしまい、ブラシとトナー、感光体との摩擦帯電を阻害するようになる。よって、ブラシに付着した導電性ブレードに印加される電圧の極性と逆極性のトナーを回収ローラで、回収する手段が必要となる。以下に、その手段について、実施形態2として、説明を行う。
[実施形態2]
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタ100という)に適用した実施形態(以下、実施形態2と呼ぶ)について説明する。
図22は、実施形態2に係る画像形成装置の要部及びその作像工程を説明するための概略構成図である。実施形態2の画像形成装置における画像形成の一連のプロセスは、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いている。
図示していない操作部のプリントボタンが押されると、図中の非接触帯電ローラ2、現像ローラ5、転写装置6、導電性ブレード11、クリーニングブラシ111、回収ローラ117、図示しない除電ランプにそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。それとほぼ同時に感光体1、非接触帯電ローラ2、転写装置6、現像ローラ5、左スクリュー43、右スクリュー42、クリーニングブラシ111、回収ローラ117、トナー排出スクリュー27は所定の方向に回転し始める。感光体回転速度は200[mm/s]、クリーニングブラシ111の回転速度、回収ローラ117の回転速度も200[mm/s]である。
感光体1は非接触配置された非接触帯電ローラ2で一様に負に帯電(−700V)され、レーザ光3で潜像形成(黒ベタ電位は−120V)が行われる。その潜像が現像ローラ5で形成される磁気ブラシにより現像(現像バイアスは−450V)されトナー像が形成される。そして、そのトナー像が感光体1と転写装置6との間に図示していない給紙機構から給送され、図示しないレジストローラで画像先端と同期を取り供給された転写紙上にトナー像が転写される。トナー像が転写されるとき、転写ローラ6bに+10[μA]の電流が印加されることで、感光体上のトナー像が転写紙上に静電転写される。転写紙は図示しない分離機構で感光体1より分離され、図示しない定着装置を経てコピー画像として排出される。
転写装置6で転写され、残った感光体1上の転写残トナーは、「+極性」と「−極性」が混在した分布のトナーとなり、感光体1の回転で導電性ブレード11の位置まで移送される。導電性ブレード11は、感光体1の回転方向に対してカウンター方向で当接させて配置している。この導電性ブレード11は、例えばポリウレタンゴムを素材とした弾性体で、導電性を持たせる。その厚みは50〜2000[μm]の範囲内、好ましくは100〜500[μm]の範囲内とするのが良い。厚さが薄すぎると、感光体1表面及び導電性ブレード11自体のうねり等によって導電性ブレード11の感光体1への押しつけ量が確保しにくくなる。厚さが厚すぎると、図示しない振動部材からの振動を吸収し、導電性ブレード11先端部への振動が十分伝達されない。その結果、導電性ブレード111に付着したトナーを振動部材によって、振り落とすことができず、導電性ブレード111によるトナーの極性制御性が低下する。導電性ブレード11の材料としてJISA硬度で85〜100°の範囲内の硬い部材を使用することで、振動の伝達効率を上げることができる。
実施形態2においては、導電性ブレード11は、当接角度は20°、当接圧は20g/cm、感光体への喰い込みは0.6mmで構成されている。また、電気抵抗は、1×10の6乗Ω・cmとした。電気抵抗は、2×10の5乗Ω・cm〜5×10の7乗Ω・cmくらいがよい。
また、導電性ブレード11は板状で、板金上のブレードホルダ17接着されており、厚みが2mm、自由長が7mm、JIS−A硬度計で60〜80、反発弾性は30%とした。なお、この値以外でもよい。例えば、JIS−A硬度計で40〜85の範囲内であればよく、導電性ブレード11で100%クリーニングできず多少すり抜け量が増減しても問題ない。
導電性ブレード11ではほとんどのトナーは機械的に掻き落されるが、導電性ブレード11は所謂スティックスリップが発生し一部はすり抜けて行く。導電性ブレード11へは、第1電源回路22からトナーの正規帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーが導電性ブレード11をすり抜けて行く時トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電する。導電性ブレード11に印加する電圧値の一例としては、−450Vである。
導電性ブレード11をすり抜けるトナーは感光体1と導電性ブレード11の圧力で摩擦帯電され図23に示すようにトナーの正規帯電極性側にシフトする。これをさらに安定に正規帯電極性側に極性制御するために、電圧を印加する。トナーが導電性ブレード11と感光体1との間にはさまれた時、トナー極性制御ブレード22に印加された電圧でトナーに電流が流れ込みトナーは印加電圧側の極性に帯電してトナー極性制御ブレード22を通過する。また、感光体1と導電性ブレード11で形成された楔部の入り口と出口の微小ギャップ部のマイクロ放電によりトナーは印加電圧と同極性に帯電する。しかしながら、導電性ブレード11からすり抜けたトナーの帯電量分布をE−スパートアナライザで数回測定してみると、90%以上の極性制御率であり、常時10%以下の極性制御されなかった弱帯電トナーが存在する。
導電性ブレード11をすり抜けたトナーは、感光体1の回転により入口シール部材26を越えて、回動するクリーニングブラシ111の部位に達する。クリーニングブラシ111のブラシ繊維は、導電性ポリエステルにより形成してあり、このクリーニングブラシ111に接するように回収ローラ117が設けてある。クリーニングブラシ111、回収ローラ117、トナー排出スクリュー27は、いずれも感光体1の駆動手段から駆動伝達手段により駆動を伝達されて回転する。回収ローラ117はSUSにて形成されており、非接触帯電ローラ2の電圧印加タイミングと同時に第2電源回路122より300Vの直流電圧が印加される。なお、感光体からのトナー除去性を考慮して、交流成分を重畳してもよい。
クリーニングブラシ111は電気的に浮いている状態であるが、回収ローラ117との接触部を介する形態で回収ローラ117に印加されたバイアス電圧よりも幾分低い電位となっている。
クリーニングブラシ111の部位へ送られて来た感光体1上の残留トナーは、ほとんどがマイナス極性であるので、プラスの電位をもっているクリーニングブラシ111の回転摺擦によりブラシ繊維に静電的に捕獲され、回収ローラ117に印加される電圧により、回収ローラ117上に静電回収される。回収ローラ117上に回収されたトナーは、回収ローラ117に接触配置したスクレーパ118へ回収ローラ117の回転とともに送られ、スクレーパ118と回収ローラ117の表面との摺擦効果により掻き落とされる。
一方、導電性ブレード111を通過したものの正規の帯電極性に帯電されなかったトナーも、上述した正規極性に帯電したトナーとともに感光体1の回転により入口シール部材26を超えて、クリーニングブラシ111が感光体と接触しているクリーニング領域に達する。クリーニングブラシ111は導電性カーボンを内部に含有したポリエステルにより形成してあり、ブラシ繊維の表面はポリエステル繊維である。ポリエステルは帯電系列でいうと−極性に帯電しやすい傾向を有しており、アルミニウムの素管の表面に感光物質を含有するポリカーボネートの薄膜を形成した感光体との摩擦でも、−極性に帯電する。よって、クリーニングブラシ111のブラシ繊維は、感光体1との摺擦により−極性に帯電し、正規の帯電極性に帯電されなかったプラス極性のトナーがクリーニングブラシのブラシ繊維に静電的に捕獲され、感光体から除去される。
このようにして、感光体上の極性制御できなかった少量のプラス極性トナーはブラシクリーニングされるものの、この導電性ブレード印加電圧の極性と逆極性(プラス)トナーは回収ローラには回収されない極性なので、ブラシに溜まってしまい、ブラシとトナー、感光体との摩擦帯電を阻害するようになる。よって、ブラシから回収する手段が必要となる。そこで、定められたタイミングに従って、極性制御されなかったトナーの回収動作を行なう。なお、ブラシの摩擦帯電によりブラシ繊維に捕捉されるトナーは、導電性ブレード11により単一極性に制御しきれなかった弱帯電プラストナーである。よって、回収ローラに回収されずに再び感光体とクリーニングブラシとが接触するクリーニング領域にプラス極性のトナーが移動しても、感光体とクリーニングブラシ間の電界の影響をあまり受けず、ブラシ繊維に付着し続けて、感光体に付着することはほとんどない。
図22に示すように、第2電源回路122には、回収ローラに300Vの電圧を印加する第1電源部122aと、回収ローラに−300Vの電圧を印加する第2電源部122bとを備えている。また、回収ローラ117に第1電源部からの電圧を印加するか、第2電源部からの電圧を印加するかを切替える切替手段122cを備えている。この切替手段122cを切替えることで、回収ローラ117に印加する電圧の極性が切替えられる。
前述のように、通常のクリーニング動作時には、第1電源部122aから回収ローラ117に300V電圧が印加されるように、切替手段122cは、第1電源部122aと接続する。これにより、クリーニングブラシ111が220Vと回収ローラ117より若干弱い電位に帯電する。これにより、クリーニングブラシ111に付着している帯電制御された(導電性ブレードの印加電圧と同極性)マイナストナーが、回収ローラに静電的に付着して、クリーニングブラシ111から除去される。回収ローラ1117に静電的に付着したマイナストナーは、回収ローラ117の回転に伴い、スクレーパ118にてかきとられ、落下する。その後、トナー排出スクリュー27により、クリーニング装置外の廃トナータンクに搬送される。
一方、極性制御されなかった(導電性ブレードの印加電圧と逆極性)プラス極性のトナーの回収動作時、切替手段122cは、回収ローラ117に電圧を印加する電源部を第1電源部112aから第2電源部122bに切替える。これにより、回収ローラ117に−300Vの電圧が印加される。回収ローラ117に−300Vが印加されることによってブラシ先端は約−200Vに帯電し、クリーニングブラシ111に付着していたプラストナーは、よりマイナス方向の電界が強い回収ローラ117のほうに移動し、回収ローラ117に付着する。これにより、クリーニングブラシ111から、極性制御されなかったプラス極性のトナーを除去することができる。回収ローラ117に付着したプラス極性のトナーは、回収ローラ117の回転に伴い、スクレーパ118にてかきとられ、落下する。その後、トナー排出スクリュー27により、クリーニング装置外の廃トナータンクに搬送される。
なお、極性制御されなかった(導電性ブレード11の印加電圧と逆極性)トナーの回収動作は、1ジョブの終了後や紙間のタイミングなどに実行する。トナー回収の際にはトナーの帯電量が0[fC]まで低下すると静電気的に回収できないので、長時間放置後などのようにトナーの電荷が減衰しているタイミングは望ましくない。よって、ジョブ終了後がもっとも望ましいと考えられる。また、1ジョブが長時間にわたり連続して作像をおこなうような場合には、作像途中の定められた時間に極性制御されなかったトナーの回収動作を実行させるようにしても良い。また、回収ローラ117に−300Vを印加する時間は、クリーニングブラシ111が1回転以上回転する時間がよく、より望ましくは5回転以上がよい。
[変形例1]
図24は、実施形態2の変形例1に係る画像形成装置の要部概略構成図である。
この変形例1は、表面層が高抵抗の回収ローラ117a(以下、高抵抗回収ローラと称する)とし、クリーニングブラシ111のブラシ繊維表面に電荷を付与するブラシ電荷付与手段と、回収ローラの表面に電荷を付与する回収ローラ表面電荷付与手段とを設けたものである。
高抵抗回収ローラは、直径16mmのSUSの芯金表面にPVDFを100μmの厚みでコーティングし、さらにその表面にアクリル系のUV硬化樹脂層を有するものである。ローラ抵抗はlogΩ=12である。
ブラシ電荷付与手段は、ブラシ電荷付与部材124aと第4電源回路124bとで構成されている。ブラシ電荷付与部材124aは、クリーニングブラシ111と高抵抗回収ローラ117aとが接触する清掃領域よりもクリーニングブラシ移動方向下流側、かつ、クリーニングブラシと感光体とが接触するクリーニング領域よりクリーニングブラシ移動方向上流側に配置している。ブラシ電荷付与部材124aは、ブラシ軸方向に延びるステンレス棒からなっており、ブラシ先端から1mm食い込んだ位置に配置されている。ブラシ電荷付与部材124aには、第4電源回路124bが接続されており、ブラシ電荷付与部材124aに、導電性ブレード11印加電圧の極性と逆極性の電圧が印加される。なお、電荷付与部材124aはステンレスに限らず、導電性を有する部材であればよい。また、棒状の形状でなく、板状でも良い。
回収ローラ表面電荷付与手段は、導電性ポリウレタンブレードからなる導電性スクレーパ118と、導電性スクレーパ118に電圧を印加する第5電源回路125とで構成されている。第5電源回路125は、導電性スクレーパ118にプラス極性の電圧を印加する第1電源部125aと、導電性スクレーパ118にマイナス極性の電圧を印加する第2電源部125bとを備えている。また、導電性スクレーパ118に第1電源部125からの電圧を印加するか、第2電源部からの電圧を印加するかを切替える切替手段125cを備えている。
また、変形例1においては、クリーニングブラシ111の芯金に第3電源回路123から導電性ブレード印加電圧の極性と逆極性の電圧が印加されている。
高抵抗回収ローラ117aを用いることで、回収ローラのクリーニングブラシに付着したトナーの回収能力を向上させることができ、クリーニングブラシのクリーニング性能も向上させることができる。以下に、具体的に説明する。
図25(a)は、32℃80%環境(高温・高湿度環境)にて、金属(SUS)回収ローラを用い、ブラシ軸に500Vを印加して、回収ローラ軸に550〜700Vを印加したときの、ブラシ軸電位、ブラシ先端電位、回収ローラ軸電位、回収ローラ表面電位、(回収ローラ表面電位―ブラシ先端電位の)電位差、を示したものである。また、図25(b)は、32℃80%環境にて、高抵抗回収ローラを用い、ブラシ軸に500Vを印加して、回収ローラ軸に500V〜800Vを印加したときの、ブラシ軸電位、ブラシ先端電位、回収ローラ軸電位、回収ローラ表面電位、(回収ローラ表面電位―ブラシ先端電位の)電位差、を示したものである。
図25(a)、(b)に示すように、回収ローラの表面電位が約700Vのときにおけるブラシ先端電位は、金属回収ローラに比べて、高抵抗回収ローラの方が低くなり、高抵抗回収ローラの方が、回収ローラ軸印加電圧を上げたときの2部材表面間の電位差が大きくなることがわかる。このように、電位差が大きくなると、クリーニングブラシに静電的に付着しているトナーを回収ローラへ静電的に移動させる力が大きくなり、回収ローラのトナー回収能力が向上する。
図26は、ブラシ先端電位と回収ローラ表面電位の電位差を横軸に取り、縦軸に回収率を取ったグラフである。ここで、回収率とは、実験的に既知のトナー量(ここでは計算しやすいように単位面積当たりのトナー量[mg/cm]を用いる。)を感光体上に付着させ、クリーニングブラシでクリーニング後に回収ローラに回収されたトナー量(単位面積あたりのトナー量)を測定し、下記の式で計算したものである。
回収率[%]=(回収ローラ上M/A)/(ブラシに入力したトナーM/A)×100
但しM/A:単位面積当たりのトナー質量[単位:mg/cm
図26からわかるように、金属回収ローラは、回収率が80%どまりなのに対し、高抵抗ローラは、回収率が100%以上になるものが存在する。ここで、回収率が100%を超えているのは、トナー入力を10秒間行なったため、毎回のブラシ・回収ローラ回転で最初の数秒間は100%のトナー回収ができずにブラシにトナーが溜まり、次に溜まったトナーと逐次入力してくるトナーをあわせた量の数十%の量を回収ローラが回収しているため、その回収量が入力量を上回ってしまうことがあるためである。
図25(a)、(b)、図26の示す結果からわかるように、金属回収ローラよりも高抵抗回収ローラのほうが回収性が良いことがわかる。
図27は、クリーニング残IDと、回収ローラ印加電圧との関係を示す図である。なお、縦軸のクリーニング残IDというのは次のような指標である。「クリーニング残ID」はブラシローラ23によるクリーニング後の感光体1上のトナーをスコッチテープでテープ転写し、白紙上に貼り付けそれを分光測色計(X−Rite938)で測定し、一方スコッチテープでテープのみを同じ白紙に貼り付け分光測色計で測定し、トナーとテープと白紙をあわせた反射濃度(ID:Image Density)からスコッチテープでテープと白紙をあわせた反射濃度(ID)の分を引いた値である。IDとトナー個数は相関関係が有り、トナー個数が多いとIDの値は増加する。従ってIDでクリーニング性の判断ができる。クリーニング残IDが小さいほどクリーニング性が良いという指標である。
図に示すように、金属回収ローラと比較して高抵抗回収ローラは回収ローラ印加電圧を高くしたときのクリーニング残IDに対しての印加電圧の余裕度が大きく、印加電圧を上げたときでもクリーニング性が良好に維持されている。
その理由として、以下のように考えている。極性制御部材たる導電性ブレード11通過後の感光体表面電位よりブラシ先端電位が高くなるように設定された正極性電圧V1をブラシ軸に正極性電圧V1印加し、回収ローラ軸に正極性電圧V2(ここでV2>V1)を印加して、転写工程を経て、クリーニング前の導電性ブレード11を通過して負極性に制御されたトナーを回収する場合、負極性トナーは正極性を帯びたブラシに付着する。また、ブラシの摩擦帯電により極性制御ブレードにより単一極性に制御しきれなかった弱帯電正極性トナーがブラシ繊維に付着する。ついでブラシよりもより正極性で高電圧な回収ローラに負極性トナーが付着して回収される。回収ローラがブラシ毛及びブラシ付着トナーに接触すると、回収ローラ表面と同電位になるまでブラシ毛およびブラシ付着トナーに電荷を供給しつづけようとする。金属回収ローラ表面が、ブラシやトナーに電荷を与えてから、電源からまた電荷が供給されて、回収ローラ表面が電源と同電位になるまでのスピードは、高抵抗回収ローラに比べて速いと推測される。そのため、金属(SUS)回収ローラは、高抵抗回収ローラに比べて、ブラシが回収ローラと接触する回収領域において、ブラシ付着トナーに与える電荷が多い。回収ローラ印加電圧が高くなると、ブラシ付着トナーに与える電荷が多くなり、ブラシの摩擦帯電により付着した弱帯電正極性トナーが強帯電正極性トナーとなる。また、ブラシに付着した負極性トナーも極性が反転して強帯電正極性トナーとなる。その結果、ブラシ中に強帯電正極性トナーが多く存在することになり、感光体電位はブラシ先端の電位よりも負極性側にあるので、ブラシから感光体に強帯電正極性トナーが付着してクリーニング残IDが多くなったと考えられる。一方、回収ローラ表面が1010〜1013Ω/□の高抵抗回収ローラの場合はブラシ毛と回収ローラとに挟まれたトナーへの電荷付与量が少ないので、回収ローラ印加電圧が高くても正極性に強帯電するトナーが少なく、金属回収ローラに比べてクリーニング残IDが少ないと考えられる。
以上のように、高温高湿環境においては回収ローラ表面を高抵抗層(1010Ω・cm以上)、あるいは絶縁層にした場合には、ブラシ繊維と回収ローラに挟まれたトナーを正極性に強帯電させにくいというメリットがある。
但し、高抵抗ローラを使用すると、低温低湿環境で以下に記すような「ブラシ先端電位変動」及び「回収ローラ電位変動」問題がある。
図28に示す実験装置で低温低湿環境(10℃15%)にてクリーニング実験を行い、トナーが高抵抗回収ローラ表面に付着した後、スクレーパで清掃した後の図28中B点で高抵抗回収ローラ表面電位を測定した。その結果、高抵抗回収ローラ表面電位が低下することがわかった。また、同時にその高抵抗回収ローラに接触・回転しているブラシローラのA点での先端電位を表面電位計を用いて測定したところ、ブラシ先端電位も数百V単位で変動することがわかった。
トナーを入力しながら回収ローラ表面電位とブラシ先端電位を表面電位計を用いて10秒間測定した結果を図29(a)に、2秒間測定した例を図29(b)に示す。また、トナーを入力しなかったときに回収ローラ表面電位とブラシ先端電位を表面電位計を用いて10秒間測定した結果を図29(c)に示す。なお、電位測定時の高抵抗回収ローラ軸への印加電圧は、1000V、クリーニングブラシ軸への印加電圧700Vとした。また、このときの感光体上入力トナーの単位面積当たりのトナー質量(M/A)は0.1[mg/cm]、Q/M(単位質量あたりの電荷量)は−5〜−11[μC/g]であった。通常、転写後に感光体上に残留する転写残トナーの単位面積当たりの質量は、変動はあるものの、およそ0.02〜0.08[mg/cm]と見積もられ、今回の条件はこれを多少上回るように設定した。
図29(a)に示す10秒間測定した例では、回収ローラ表面電位がクリーニング開始時に比べて、10秒後には、400Vも低下している。また、ブラシ先端電位も、約250V電位変動している。また、クリーニング開始時は、約400V程度あった電位差が、10秒後には、約30Vに低下している。
図29(b)に示す2秒間測定した例では、回収ローラ表面の電位低下およびブラシ先端電位の変動がはじまっているものの、まだ電位差は150Vほどある。図29(c)の、トナーの入力をしないで10秒間電位を測定した例では、回収ローラ表面の数百V単位の電位の低下や、ブラシ先端の数百V単位の電位変動はみられない。
ブラシ先端電位変動および回収ローラ表面電位低下の原因はまだ明らかになっていないが、トナーの有り無しと相関があることから、トナーの授受がなんらかの影響を与えていることは確かである。現在、回収ローラ表面電位低下は、回収ローラ表面に付着した電荷を持ったトナーがスクレーパで掻き落とされるときに剥離放電がおきて高抵抗層・あるいは絶縁層に負極性の電荷を与えてしまうためと考えられる。もしくはトナー付着により回収ローラ表面層に負極性の電荷を与え、スクレーパでトナーを掻き落としても与えた電荷が残ってしまうためと考えている。
図29(a)のように両部材の電位差がほとんどなくなってしまうと、当然トナー回収ができず、ブラシにトナーが溜まる一方となり、感光体クリーニング性が悪化する。このため、上述したように、変形例1では、回収ローラ表面電荷付与手段で高抵抗回収ローラの表面に電荷を与えて、回収ローラ表面電位の低下を抑えている。
図30は、ブラシローラ軸に700V、回収ローラ軸に1000V、スクレーパに1000V印加したときの高抵抗回収ローラ表面電位と、ブラシ先端電位とを、トナーを入力しながら表面電位計で測定した結果である。図29(a)と図30とを比べてわかるように、回収ローラ表面電荷付与手段で高抵抗回収ローラの表面に電荷を付与することで高抵抗回収ローラの表面電位の低下が抑えられているのがわかる。その結果、クリーニングを開始してから約10秒経過しても、回収ローラ表面とブラシ先端との電位差を大きくできている。スクレーパの抵抗を低抵抗にする、あるいはスクレーパの印加電圧を上昇させることによって、さらに回収ローラ表面電位を上昇させ、一定値に維持できる。
図31は、低温低湿(10℃15%)環境におけるブラシ先端電位と感光体上クリーニング残IDとの関係を示す図であり、図32は、高温高湿環境におけるブラシ先端電位と感光体上クリーニング残IDとの関係を示す図である。図31に示すように、低温低湿(10℃15%)環境ではブラシ先端電位が400V〜1000Vでクリーニング残IDが目標の0.01以下となり良好であることがわかる。また、図32に示すように、高温高湿(32℃80%)環境ではブラシ先端電位が300V〜500Vで良好である。このことから、低温低湿でも高温高湿でもクリーニング性良好なブラシ先端電位は400〜500Vであることがわかる。
しかしながら、図29(a)、(b)に示すように、高抵抗回収ローラを用いた場合低温低湿環境においてクリーニング動作開始から終了までの時間が2秒以上あるとブラシ先端電位が大きく変動する。このため、上述したように、変形例1では、ブラシ電荷付与手段でブラシ先端に電荷を与えて、ブラシ先端の電位変動を抑えている。この変形例1では、ブラシ電荷付与部材124aを、ブラシ先端から1mm食い込んだ位置に配置し、第4電源回路124bから500Vの電圧を印加している。
図33は、ブラシローラ軸に700V、ブラシ電荷付与部材に700V、回収ローラ軸に1000V、スクレーパに1000V印加したときのブラシ先端電位を、トナーを入力しながら表面電位計で測定した結果である。図からわかるように、図29(a)にしめすような電位の大きな変動が抑制されているのがわかる。また、図29(a)に比べて、電位低下が抑えられている。
図34は、回収ローラ表面電荷付与部材であるスクレーパに印加する電圧を1000V、1500V、2000Vと高くしていった場合におけるブラシ先端電位と高抵抗回収ローラの表面電位とをトナーを入力しながら表面電位計で測定した結果である。なお、ブラシ電荷付与部材124aは、銅板とし、ブラシローラ軸に700V、ブラシ電荷付与部材に700V、回収ローラ軸に1000Vをそれぞれ印加した。
図に示すように、回収ローラ表面電荷付与部材であるスクレーパに印加する電圧を高くすることで、回収ローラ表面電位の低下をより一層抑制することができることがわかった。なお、スクレーパの体積抵抗は10Ω・cmのものを用いたが、高抵抗回収ローラ上トナーのクリーニング性を低下させない範囲で、低抵抗のブレード材料を選ぶほうが電荷付与の効果が高くなる。高温高湿時にはあまり問題とならないが、低温低湿時にはとくにスクレーパの抵抗値が高抵抗にならないようなブレード材料を選定することが望ましい。
ここで、ブラシローラ軸、ブラシ電荷付与部材、回収ローラ軸、スクレーパに印加する電圧は、上記の電圧値に限るものではなく、トナーの特性や極性制御ブレード後の感光体表面電位、また像担持体を帯電した後の感光体表面電位、ブラシの抵抗などにより適正な電圧値が変動する。したがって、これら電圧値の設定は適宜選択すればよい。
次に、変形例1における感光体表面のクリーニングについて説明する。
先の図24に示すように、マイナス極性の電圧が印加された導電性ブレード11により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、感光体1の回転により入口シール26を越えて、回動するクリーニングブラシローラ111の部位に達する。ブラシローラ111の芯金へは第3電源回路123により極性制御された正規帯電トナーの帯電極性とは逆の電圧(+極性)が印加され、導電性ブレード11をすり抜けた正規帯電極性に制御されたトナーを静電的に吸着する。
一方、導電性ブレード11を通過したものの正規の帯電極性に帯電されなかったトナーも、上述した正規極性に帯電したトナーとともに感光体1の回転により入口シール26を超えて、回動するブラシクリーニングの部位に達する。感光体上の極性制御できなかった少量のトナーは、感光体と摺擦により摩擦帯電したブラシ繊維に静電的に吸着する。
通常のクリーニング動作時には、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に800V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに1000Vを印加する。これにより、クリーニングブラシに付着したトナーのうち、極性制御された(マイナス極性)トナーが、ブラシ先端と高抵抗回収ローラ表面との電位差により高抵抗回収ローラに付着する。そして、高抵抗回収ローラに付着した帯電制御されたトナーは、スクレーパによってかきとられ、排出スクリュー27で機外に排出又は現像器に戻される。
一方、上述同様、1ジョブの終了後や紙間のタイミングなど定められたタイミングとなったら、極性制御されなかったトナーの回収動作を実行する。具体的には、切り替え手段122cで、高抵抗回収ローラに印加する電源部を、第1電源部122aから第2電源部122bに切替える。また、第5電源回路125の切替え手段で、スクレーパに印加する電源部を第1電源部125aから第2電源部に切替える。これにより、極性制御されなかったトナーの回収動作時には、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に−100V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに−500Vの電圧が印加される。これにより、クリーニングブラシに付着している極性制御されなかったトナー(プラス極性トナー)が、ブラシ先端と高抵抗回収ローラとの電位差により、回収ローラ側へ静電的に移動して回収ローラに付着する。高抵抗回収ローラに付着したプラス極性トナーは高抵抗回収ローラの回転に伴いスクレーパにかきとられ、落下する。そして、排出スクリュー27により、クリーニング装置外の廃トナータンクに搬送される。
この変形例1においては、ブラシ電荷付与手段と、回収ローラ表面電荷付与手段とを設けてブラシ先端と高抵抗回収ローラ表面との電位差の変動を抑制しているので、クリーニングブラシに付着している極性制御された(マイナス極性)トナーおよび極性制御されなかった(プラス極性)トナーを安定してトナー回収を行なうことが出来る。
[変形例2]
次に、変形例2について説明する。
図35は、実施形態2の変形例2に係る画像形成装置の要部概略構成図である。この変形例2においては、極性制御されなかったトナーの回収動作を実行するときの回収ローラ表面電荷付与部材であるスクレーパに電圧を印加しないようにしたものである。このため、第5電源回路125を、第1電源部125と、スイッチ125dとで構成している以外は、変形例1の画像形成装置と同様な構成を有している。
クリーニングブラシに付着した極性制御されたマイナス極性のトナーを回収する通常のクリーニング動作時には、変形例1同様、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に800V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに1000Vを印加する。これにより、クリーニングブラシに付着したトナーのうち、極性制御された(マイナス極性)トナーが、ブラシ先端と高抵抗回収ローラ表面との電位差により高抵抗回収ローラに付着する。そして、高抵抗回収ローラに付着した帯電制御されたトナーは、スクレーパによってかきとられ、排出スクリュー27で機外に排出又は現像器に戻される。
一方、極性制御されなかったトナーの回収動作を実行時は、切り替え手段122cで、高抵抗回収ローラに印加する電源部を、第1電源部122aから第2電源部122bに切替える。また、第5電源回路125のスイッチ125dをOFFにして、スクレーパに第1電源部125aからの電圧を印加しないようにする。すなわち、極性制御されなかったトナーの回収動作時には、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に−500V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに0Vの電圧が印加される。
高抵抗回収ローラ軸に−500V印加することによってクリーニングブラシに付着している極性制御されなかったトナー(プラス極性トナー)が、ブラシ先端と高抵抗回収ローラとの電位差により、回収ローラ側へ静電的に移動して回収ローラに付着する。これにより、クリーニングブラシから極性制御されなかったプラス極性のトナーが回収される。
この変形例2においては、極性制御されなかったトナーを回収するとき、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパにマイナスの電圧を印加しないため、変形例1の画像形成装置に比べてその分の電源コストが少なくてすむメリットがある。ただし、高抵抗回収ローラ表面電位が、回収ローラ軸印加電圧の印加によって低下しない時間内だけ電圧を印加することが条件となる。具体的には、図29(b)に示したように、変形例2においては2秒間までならスクレーパに電圧を印加しなくてもブラシ先端電位と回収ローラ表面電位の電位差が保たれているため、極性制御されなかったトナーの回収動作が2秒以内で行える場合、変形例2の構成は有効である。
ただし、上記2秒は、一例であり、使用するブラシ、高抵抗回収ローラ、トナー、感光体の抵抗やそれらを構成する表面層の厚み、回転速度などによっても、ブラシ先端電位と回収ローラ表面電位の電位差が保たれる時間は異なる。よって、実験によって極性制御されなかったトナー回収動作の時間を決定するのが好ましい。
また、図36に示すように、極性制御されなかったトナーの回収動作を実行するときに高抵抗回収ローラに電圧を印加しないようにしてもよい。この場合は、回収ローラ117に電圧を印加する第2電源回路122を第1電源部122aと、スイッチ122dとで構成する。
クリーニングブラシに付着した極性制御されたマイナス極性のトナーを回収する通常のクリーニング動作時には、上述同様、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に800V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに1000Vを印加する。
一方、極性制御されなかったトナーの回収動作を実行時は、第2電源回路のスイッチをOFFにして、高抵抗回収ローラに第1電源部122aからの電圧が印加されないようにする。第5電源回路125の切替手段125cで、スクレーパに印加する電源部を、第1電源部125aから第2電源部125bに切替える。すなわち、極性制御されなかったトナーの回収動作時には、ブラシ軸に500V、ブラシ電荷付与部材124aに500V、高抵抗回収ローラ軸に0V、回収ローラ表面電荷付与部材たるスクレーパに−500Vの電圧が印加される。
スクレーパに−500Vの電圧を印加することでブラシ先端と高抵抗回収ローラ表面との間に電位差が生じ、クリーニングブラシに付着している帯電制御されなかったプラス極性のトナーが回収ローラ側へ静電的に移動して回収ローラに付着する。これにより、クリーニングブラシから極性制御されなかったプラス極性のトナーが回収される。
図36に示すような構成でも、変形例1の画像形成装置に比べてその分の電源コストが少なくてすむメリットがある。この図36においても、回収ローラ軸印加電圧の印加によって低下しない時間内で極性制御されなかったトナーの回収動作を行う。
また、図37に示すように、感光体1とクリーニング装置7とを枠体83内に一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ300としてもよい。なお、図37では、感光体1及びクリーニング装置7のほか、帯電ローラ2及び現像装置4も一体に支持したプロセスカートリッジであるが、少なくとも、感光体1及びクリーニング装置7を一体に支持したものであればよい。
次に、本発明のクリーニング装置7をカラー画像形成装置に適用した例について、図38、図39、図40を用いて説明する。
図38は、本発明のクリーニング装置7をいわゆるタンデム型のフルカラー画像形成装置に適用した例を示す図である。この画像形成装置は、水平面上に設置したときに、水平方向に長尺な状態となるように、複数のローラ65、64、67に張架された中間転写ベルト69を備えている。この中間転写ベルト69は、図中矢印Dの向きに表面移動する。中間転写ベルト69における水平方向に延在する平面部分には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を形成するための上述したプロセスカ−トリッジ300Y、300M、300C、300Kが並んで配設されている。なお、プロセスカ−トリッジ300は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で説明したが、この順番に特定されるものではなく、どの順番で並置してもよい。
通常、カラーの画像形成装置は複数の画像形成部を有するため装置が大きくなってしまう。また、クリーニングや帯電などの各ユニットが個別で故障したり、寿命による交換時期がきたりした場合は、装置が複雑でユニットの交換に非常に手間がかかることになる。そこで、感光体、帯電ローラ、現像装置、クリーニング装置の構成要素をプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成することによって、ユーザーによる交換も可能な小型で高耐久のカラー画像形成装置を提供することができる。
また、画像形成装置は、複数枚の記録材としての記録紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙Pは、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、二次転写ローラ66と中間転写ベルト69との間の二次転写領域に送り出される。
図38の画像形成装置において画像形成を行う場合、まず、各感光体1を図38中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写ベルト69を図38中反時計方向に回転駆動する。そして、各感光体1の表面を帯電ローラ2で一様に帯電した後、各感光体1の表面に対して画像データで変調されたレーザー光3を照射して、各感光体1の表面に各色の静電潜像を形成する。各感光体1の表面上の各色静電潜像には、現像装置4により各色トナーがそれぞれ付着し、これにより各色トナー像が形成される。この各色トナー像は、中間転写ベルト69上に互いに重なり合うように一次転写される。中間転写ベルト69上の各色トナー像は、互いに重なり合った状態で、二次転写ローラ66により二次転写領域に搬送されてきた記録紙P上に転写される。このようにしてトナー像が転写された記録紙Pは、図示しない定着部に搬送され、記録紙Pを加熱、加圧して、記録紙P上のトナー像を記録紙Pに定着させる。定着後の記録紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の各感光体1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7で除去される。また、中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置220で除去される。この中間転写ベルトクリーニング装置220も本発明のクリーニング装置7と同様の構成を適用できる。
図38に示すタンデム型のフルカラー画像形成装置において、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段として、クリーニング装置7を用いることで、転写残トナーの帯電極性が、プラス極性とマイナス極性とが混在していても、感光体1表面から転写残トナーを良好に除去することができる。また、転写紙に転写されずに中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーをクリーニングする中間転写ベルトのクリーニング手段として、中間転写ベルトクリーニング装置220を用いることで、中間転写ベルト69上の転写残トナーの帯電極性が、プラス極性とマイナス極性とが混在していても、中間転写ベルト69表面から転写残トナーを良好に除去することができる。
図39は、本発明のクリーニング装置7をいわゆる1ドラム型のフルカラー画像形成装置に適用した例を示す図である。この画像形成装置では、図示しない本体筐体内に、感光体1が収納されている。この感光体1の周囲には、それぞれ、帯電手段としての帯電ローラ2、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色に対応した現像装置4C,4M,4Y,4K、中間転写手段としての中間転写部70、クリーニング手段としてのクリーニング装置7等が設けられている。また、この画像形成装置は、複数枚の記録材としての記録紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、二次転写ローラ77と中間転写部70との間の二次転写領域に送り出される。
現像装置4C,4M,4Y,4Kは、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体1の表面に接触させて回転する図示しない現像スリーブと、現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する図示しない現像剤パドルなどで構成されている。各現像装置内のトナーはフェライトキャリアとの撹拌によって本例では負極性に−10〜−25μC/gに帯電される。また、各現像スリーブには図示しない現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源によって負の直流電圧Vdcに交流電圧Vacが重畳された現像バイアス、又は直流電圧のみの現像バイアスが印加され、図示しない現像スリーブが感光体1の金属基体層に対して所定電位にバイアスされている。
中間転写部70は、中間転写ベルト69、ベルトクリーニング装置220などで構成されている。中間転写ベルト69は駆動ローラ61、バイアスローラ62、クリーニング対向ローラ63及び従動ローラ64、65に張架されており、図示しない駆動モータにより駆動制御される。中間転写ベルト69は、カーボン分散のフッ素系樹脂ETFE(エチレンテトラフロロエチレン)で構成され、電気抵抗は、体積抵抗率が1010Ω・cm、表面抵抗率が109Ω・□のものを用いた。また、二次転写ローラ77は、ヒドリンゴムローラにPFEチューブを被覆したものであり体積抵抗率が10Ω・cmにものを用いた。二次転写ローラ77には、図示しない二次バイアス印加手段としての二次バイアス電源によって、直流電圧に交流電圧が重畳された二次転写バイアス、又は直流電圧のみの二次転写バイアスが印加される。
図39の画像形成装置において画像形成を行う場合、まず、図示しないカラースキャナが、コンタクトガラス上の原稿の画像を照明ランプ、ミラー群及びレンズを介してカラーセンサに結像して、原稿のカラー画像情報を、例えばRed,Green,Blue(以下、それぞれR,G,Bという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。カラーセンサは、本例ではR,G,Bの色分解手段とCCDのような光電変換素子で構成され、原稿の画像を色分解した3色のカラー画像を同時に読み取っている。そして、このカラースキャナで得たR,G,Bの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換処理を行い、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)のカラー画像データを得る。
上記K,C,M,Yのカラー画像データを得るためのカラースキャナの動作は次のとおりである。後述のカラープリンタの動作とタイミングを取ったスキャナスタート信号を受けて、照明ランプ及びミラー群等からなる光学系が矢印左方向へ原稿を走査し、1回の走査毎に1色のカラー画像データを得る。この動作を合計4回繰り返すことによって、順次4色のカラー画像データを得る。
感光体1を図39中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写部70の中間転写ベルト69を図39中時計方向に回転駆動する。そして、感光体1の表面を帯電ローラ2で−500〜−700Vに一様に帯電した後、感光体1の表面に対してC用画像データで変調されたレーザー光3を照射して、感光体1の表面に−80〜−130Vの電位を有するC用静電潜像を形成する。そして、このC用静電潜像を現像装置4CによりCトナーで現像を行う。これにより得られたトナー濃度が2〜6wt%のC用トナー像は、中間転写部70の中間転写ベルト上に一次転写される。その後、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニング装置7で除去した後、再び感光体1の表面を帯電ローラ2で一様に帯電する。次に、感光体1の表面に対してM用画像データで変調されたレーザー光3を照射して、感光体1の表面にM用静電潜像を形成する。そして、このM用静電潜像を現像装置4MによりMトナーで現像を行う。これにより得られたM用トナー像は、中間転写部70の中間転写ベルト69上に既に一次転写されているC用トナー像と重なり合うようにして、中間転写ベルト69上に一次転写される。以後、Y及びKについても、同様に中間転写ベルト69上に一次転写する。なお、感光体1上に形成される色の順序は、上述に特定されるものではなく、どの順序で形成してもよい。また、一次転写バイアス電圧は、1色目1200V、2色目1300V、3色目1400V、4色目1500Vとした。このようにして互いに重なり合った状態の中間転写ベルト69上の各色トナー像は、二次転写ローラ77により二次転写領域に搬送されてきた記録紙P上に転写される。なお、二次転写バイアス電圧は、1300Vとした。このようにしてトナー像が転写された記録紙Pは、紙搬送ベルト79によって、図示しない定着部に搬送される。この定着部で、記録紙Pを加熱、加圧して、記録紙P上のトナー像を記録紙Pに定着させる。定着後の記録紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の感光体1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7で除去される。また、中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置220で除去される。この中間転写ベルトクリーニング装置220も本発明のクリーニング装置7と同様の構成を適用できる。
この図39に示した1ドラム型のフルカラー画像形成装置において、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置7として、本発明のクリーニング装置を用いることで、クリーニングブラシで感光体1表面のプラス極性とマイナス極性の両方の極性の転写残トナーを良好に除去することができる。また、転写紙に転写されずに中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーをクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置220として、本発明のクリーニング装置を用いることで、クリーニングブラシで中間転写ベルト69表面のプラス極性とマイナス極性の両方の極性の転写残トナーを良好に除去することができる。
図40は、本発明のクリーニング装置7をいわゆるリボルバー型のフルカラー画像形成装置に適用した例を示す図である。
この画像形成装置では、図40に示す画像形成部100のほか、カラー画像読取部(以下、カラースキャナという)300、給紙部500及び図示しない制御部等で構成されている。
カラースキャナ300は、原稿のカラー画像情報を、例えば赤、緑、青(Red、Green、Blue、以下、それぞれ「R」、「G」、「B」という)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。そして、このカラースキャナ300で得たR、G、Bの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換処理を行い、黒(Black、以下、「Bk」という)、シアン(Cyan、以下、「C」という)、マゼンタ(Magenta、以下、「M」という)、黄(Yellow、以下、「Y」という)のカラー画像データを得る。
図40の画像形成部は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電手段としての帯電チャージャ2、露光手段としての書き込み光学ユニット3、現像手段としてのリボルバ現像ユニット400、クリーニング装置7、中間転写装置70、2次転写装置77、及び定着ローラ対701a、701bを用いた定着装置700等で構成されている。
上記感光体ドラム1は矢印で示すように反時計方向に回転する。当該感光体ドラム1の周りには、帯電チャージャ2、リボルバ現像装置400、クリーニング装置7、中間転写装置70の中間転写体としての中間転写ベルト69が配置されている。
上記リボルバ現像ユニット400は、Kトナーを用いる現像器401K、Cトナーを用いる現像器401C、Mトナーを用いる現像器401M、Yトナーを用いる現像器401Y、及び装置全体を反時計回りに回転させる図示しない現像リボルバ駆動部などで構成されている。コピー動作が開始されると、そのときどきに現像に使用される現像器が感光体ドラム1との対向位置へ移動し、静電潜像形成後1色目トナーで現像する。1色目の後端部が現像位置を通過後、リボルバ現像装置400が回転し、次色トナーにより静電潜像を現像する。
上記中間転写装置70は、一次転写バイアスローラ62、ベルト駆動ローラ61、ベルトテンションローラ63等に張架された中間転写体としての中間転写ベルト69等で構成されている。各ローラは導電性材料で形成され、一次転写バイアスローラ62以外の各ローラは接地されている。一次転写バイアスローラ62には、定電流又は定電圧で制御された一次転写電源(不図示)により、トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流又は電圧に制御された転写バイアスが供給されている。中間転写ベルト69は、図示しない駆動モータで回転駆動されるベルト駆動ローラ61により矢印方向に駆動され、この中間転写ベルト69の周りには、トナー像を記録紙Pに転写する前に、トナー像を均一に帯電する図示しないプレ転写チャージャ(以下、「PTC」という)、二次転写バイアスローラ77、中間転写体クリーニング手段たる中間転写ベルトクリーニング装置220等が対向するように配設されている。
感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト69に転写する転写部(以下、「一次転写部」という)では、一次転写電荷付与手段としての一次転写バイアスローラ62で中間転写ベルト69を感光体1側に押し当てるように張架することにより、感光体1と中間転写ベルト69との間に所定幅のニップ部を形成する。
図40の画像形成装置において、画像形成サイクルが開始されると、まず感光体ドラム1が図示しない駆動モータによって矢印の反時計方向に回転させられ、帯電チャージャ2はコロナ放電によって感光体ドラム1を負電荷で約所定電位に一様帯電させる。そして、書き込み光学ユニット3により、K色カラー画像信号に基づいてラスタ露光を行い静電潜像を形成する。前述したように1色目の現像が行なわれ、中間転写ベルト69は矢印の時計回りに駆動ローラによって回転させられる。中間転写ベルト69の回転に伴ってK色トナー像形成、C色トナー像形成、M色トナー像形成、Y色トナー像形成が行われ、最終的にK、C、M、Yの順に中間転写ベルト69上に重ねてトナー像が形成される。以下、感光体ドラム1から中間転写ベルト69へのトナー像の転写を「ベルト転写」という。
上記中間転写ベルト69には、表層、中間層、ベース層からなる多層構造のベルト材で構成されているものや単一層構造のベルト材で構成されているものがある。この画像形成装置においては、中間転写ベルト69として、厚さ0.15mm、幅368mm、内周長565mmの多層構造の中間転写ベルトを用い、中間転写ベルト69の移動速度を250mm/secに設定した。中間転写ベルト69の表層は厚さ1μm程度の絶縁層で形成し、上記中間層はPVDF(ポリフッ化ビニリデン)からなる厚さ75μm程度の絶縁層(体積抵抗率:約1013Ωcm)で形成し、上記ベース層は、PVDF及び酸化チタンからなる厚さ75μm程度の中抵抗層(体積抵抗率:10〜1011Ωcm)で形成した。このような材質で形成した中間転写ベルト全体の体積抵抗率は、10〜1014Ω・cmであった。上記各体積抵抗率は、JISK 6911に記載されている測定方法を用い、電圧100Vを10秒間印加して測定したものである。また、上記中間転写ベルト69の表層側の表面における表面抵抗率を、油化電子製の抵抗測定器「ハイレスターIP」で測定したところ、10〜1014Ω・cmであった。この表面抵抗率は、上記抵抗測定機を用いるほか、JISK 6911に記載されている表面抵抗測定法で測定することもできる。
上記中間転写ベルト69には、感光体ドラム1に順次形成されるK、C、M、Yのトナー像が同一面に順次位置合わせされて転写される。これにより、中間転写ベルト69上には最大で四色が重ね合わされたトナー像(重畳トナー像)が形成される。この中間転写ベルト69上の重ね合わせトナー像は、図示しないPTCで均一に帯電された後、レジストローラ対501で転写紙とトナー像のレジスト合わせを行なった後に、次の二次転写工程において二次転写バイアスローラ77に印加された転写バイアスで形成された転写バイアスにより一括転写される。その後図示しない除電手段によって転写紙は除電され、中間転写ベルト69から剥離後定着装置700に送られ定着ローラ対701のニップ部でトナー像が溶融定着され、排出ローラ対702で装置本体外に送り出される。
一方、上記転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト69の表面は、中間転写ベルトクリーニング装置220によってクリーニングされる。
以上は、4色フルカラーコピーを得る場合の例である。3色コピーや2色コピーの場合は、指定された色と回数の分について、上記のものと同様の動作が行われる。
この図40に示したリボルバー型のフルカラー画像形成装置において、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置7として、本発明のクリーニング装置を用いることで、クリーニングブラシで感光体1表面のプラス極性とマイナス極性の両方の極性の転写残トナーを良好に除去することができる。また、転写紙に転写されずに中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーをクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置220として、本発明のクリーニング装置を用いることで、クリーニングブラシで中間転写ベルト69表面のプラス極性とマイナス極性の両方の極性の転写残トナーを良好に除去することができる。
以上、本実施形態のクリーニング装置によれば、クリーニングブラシが、被清掃体たる感光体との摺擦で、クリーニンブラシに印加される電圧の極性と逆の極性に摩擦帯電する。感光体上のクリーニンブラシに印加される電圧の極性と逆極性のトナーは、クリーニンブラシに印加される電圧の影響でクリーニングブラシに吸着して感光体上から除去される。一方、感光体上のクリーニンブラシに印加される電圧の極性と同極性のトナーは、クリーニングブラシの摩擦帯電の影響でクリーニングブラシに吸着して感光体上から除去される。これにより、クリーニングブラシにより、プラス極性、マイナス極性両方のトナーを感光体から除去することができ、クリーニング性を向上することができる。
また、帯電制御部材で感光体上のトナーをクリーニングブラシに印加されている電圧の極性の逆極性に感光体上のトナーの帯電を制御して、クリーニングブラシに入力されるトナーにおけるクリーニングブラシに印加されている電圧の極性と同極性のトナー量を減少させるとともに、同極性のトナーの帯電量を減少させて、弱帯電トナーにする。これにより、クリーニングブラシの摩擦帯電によって、クリーニングブラシに印加される電圧の極性と同極性のトナーを良好に除去することができる。
また、帯電制御部材を導電性ブレードとして、感光体と当接させることで、感光体上の転写残トナーを掻き取ることができ、クリーニングブラシに入力される転写残トナー量を低減することができる。また、帯電制御部材を導電性ブラシローラとしたもののように、帯電制御部材に付着したトナーを除去する装置が不要となり、装置を簡素化することができる。
また、帯電制御部材を感光体と当接する導電性ブラシとしてもよい。導電性ブラシは、導電性ブレードに比べて磨耗しにくいので、帯電制御部材を導電性ブレードにしたものに比べて長期に亘り安定してトナーの極性制御を行うことができる。
また、ブラシ表面部が絶縁性材料33からなることにより電圧が印加された導電性材料32とトナーTとが接触することを防止している。これにより、導電性材料32とトナーTとが接触することを防止することにより、クリーニングブラシ23から除去するトナーへの電荷注入を抑制することができる。これにより、トナーがクリーニングブラシ23に印加される電圧側にと強帯電することに起因するクリーニングブラシ23のクリーニング不良を防止することができる。
また、クリーニングブラシ23は、回転しながらトナーTを除去するブラシローラ形状であって、クリーニングブラシ23のブラシ繊維31が、クリーニングブラシ23の回転方向(図中矢印B方向)後方に傾斜していることにより、ブラシ繊維31の先端が感光体1上のトナーTと接触すること防止し、ブラシ繊維31の先端部が切断面となっている場合の、ブラシ繊維31先端部の導電性材料32からトナーTへの電荷注入を防止することができる。
また、クリーニングブラシ23に付着したトナーを除去する清掃手段としての回収ローラ24を備えることにより、クリーニングブラシ23によるクリーニング性を維持することができる。
また、回収ローラに印加する電圧の極性を切替える切替手段を設けることで、クリーニングブラシに付着したプラス極性のトナー、マイナス極性のトナーの両方を回収ローラで清掃することができる。
また、研磨手段たるたる研磨ブレード71を設けることで、クリーニングブラシで除去することのできない感光体上に付着したフィルミング物質を除去することができる。
また、感光体1を清掃する潜像担持体クリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置20を用いることにより、感光体1上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、1ドラム型のフルカラー画像形成装置である場合の潜像担持体クリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置20を用いることにより、感光体1上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。感光体1上の転写残トナーを良好にクリーニングできることにより、感光体1上の転写残トナーが他の色の現像装置6内に混入することを防止することができ、混色の発生を防止することができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、タンデム型のフルカラー画像形成装置である場合の潜像担持体クリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置20を用いることにより、各感光体1上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、球形トナーとして、形状係数SF−1が100〜150の真円度の高い球形トナーを用いている。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体1との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率を高くすることができ、高品の画像を得ることができる。
また、感光体1として、表面層又は感光層にフィラーを分散させた材料からなるものを用いることでも、感光体1の膜削れ量を低減することができ、耐摩耗性を向上することができる。これにより、摩耗によって、感光体表面が削れて凹凸ができるの抑制することができる。その結果、感光体とクリーニングブレードとの接触圧が軸方向で均一に保たれ、トナーのすり抜けが発生し易い感光体とクリーニングブレードとの接触圧が低い部分が生じるのを抑制することができ、トナーのすり抜けを抑制することができる。
また、感光体1に、架橋構造を有するバインダー樹脂からなる表面保護層を設けることにより、感光体1の耐磨耗性を向上することができる。
さらに、バインダー樹脂の構造中に電荷輸送層を設けることにより、感光体1の電気的安定性を高めることができる。
また、感光体1と少なくともクリーニング装置20とを一体に備えたプロセスカートリッジ300とすることで、クリーニング装置20及び感光体1をプリンタに対して容易に着脱することができる。これにより、交換時の操作性が向上する。
実施形態1の画像形成装置の要部構成図。 クリーニング装置の拡大構成図。 感光体上に担持されたトナーの転写直前における帯電電位分布と、転写後に感光体上に残留した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフ。 感光体表面移動時のクリーニングブレードの説明図。 感光体上に担持されたトナーの転写後における帯電電位分布と、導電性ブレードとの対向部を通過した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフ。 環境における転写前の感光体上のトナーの帯電分布を示す図。 高温高湿環境下における転写前の感光体上のトナーの帯電分布と、転写後の感光体上のトナーの帯電分布を示す図。 温低湿環境下における転写前の感光体上のトナーの帯電分布と、転写後の感光体上のトナーの帯電分布とを示す図。 (a)は、各転写電流で転写後のトナーの帯電量分布示す図。(b)は、ブラシに付着したトナーの帯電量分布を示す図。 従来のブラシ繊維の断面図。(a)は一つ目の例、(b)は二つ目の例。 本実施形態のクリーニングブラシのブラシ繊維の縦断面図。 ブラシ繊維の断面図、(a)は一つ目の実施例、(b)は二つ目の実施例。 クリーニングブラシのブラシ繊維が直毛である場合の縦断面図。 図1の構成から、転写部とクリーニングブレードとを外した構成の概略構成図。 構成A、B、Cでのクリーニング性を比較した結果を示すグラフ。 帯電極性部材を導電性ブラシローラとしたクリーニング装置の拡大構成図。 帯電極性部材を導電性帯状ブラシとしたクリーニング装置の拡大構成図。 図17の構成で、実験的にワイヤーに高電圧を印加してトナーにコロナを照射し、+極性のトナーと−極性の混合トナーをつくり、帯状ブラシに+300Vを印加してトナーの極性制御をおこなったときのトナー帯電分布を示す図。 研磨ブレードを設けたクリーニング装置の拡大構成図。 研磨ローラを設けたクリーニング装置の拡大構成図。 SF1係数と転写残トナー量との関係を示すグラフ。 実施形態2の画像形成装置の要部構成図。 実施形態2における感光体上に担持されたトナーの転写後における帯電電位分布と、導電性ブレードとの対向部を通過した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフ。 実施形態2における変形例1の画像形成装置の要部構成図。 (a)は、金属回収ローラにおけるブラシ先端電位と金属回収ローラ表面電位とを調べた結果を示すグラフ。(b)は、高抵抗回収ローラにおけるブラシ先端電位と金属回収ローラ表面電位とを調べた結果を示すグラフ。 各回収ローラにおける回収ローラ表面とブラシ先端との電位差とトナー回収率との関係を示すグラフ。 各回収ローラにおけるクリーニング残IDと、回収ローラ印加電圧 ブラシ先端電位および回収ローラ表面電位を測定を行う実験装置の概略構成図。 (a)は、トナーを入力しながら回収ローラ表面電位とブラシ先端電位を10秒間測定した結果を示すグラフ。(b)は、トナーを入力しながら回収ローラ表面電位とブラシ先端電位を2秒間測定した結果を示すグラフ。(c)は、トナーを入力せずに回収ローラ表面電位とブラシ先端電位を10秒間測定した結果を示すグラフ。 ブラシローラ軸に700V、回収ローラ軸に1000V、スクレーパに1000V印加したときの高抵抗回収ローラ表面電位と、ブラシ先端電位とを、トナーを入力しながら測定した結果を示すグラフ。 低温低湿環境下におけるブラシ先端電位とクリーニングIDとの関係を示すグラフ。 高温高湿環境下におけるブラシ先端電位とクリーニングIDとの関係を示すグラフ。 ブラシローラ軸に700V、ブラシ電荷付与部材に700V、回収ローラ軸に1000V、スクレーパに1000V印加したときのブラシ先端電位を、トナーを入力しながら表面電位計で測定した結果を示すグラフ。 スクレーパに印加する電圧を高くしていった場合におけるブラシ先端電位と高抵抗回収ローラの表面電位とをトナーを入力しながら測定した結果を示すグラフ。 実施形態2における変形例2の画像形成装置の概略構成図。 実施形態2における変形例2の他の構成を示す図。 プロセスカートリッジの概略構成図。 タンデム型フルカラー画像形成装置の要部構成図。 1ドラム型のフルカラー画像形成装置の要部構成図。 リボルバ型フルカラー画像形成装置の要部構成図。
符号の説明
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電ローラ
6 現像装置
8 現像ローラ
15 転写ローラ
19 トナー排出スクリュ
20 クリーニング装置
22 クリーニングブレード
23 クリーニングブラシ
23a ブラシ回転軸
24 回収ローラ
27 回収ローラ用クリーニングブレード
28 回収電源
29 ブレード電源
30 ブラシ電源
31 ブラシ繊維
32 導電性材料
33 絶縁性材料
69 中間転写ベルト
81 紙搬送ベルト
100 プリンタ
120 中間転写ベルトクリーニング装置
220 搬送ベルトクリーニング装置
300 プロセスカートリッジ

Claims (12)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、
    転写後の該潜像担持体の表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    上記潜像担持体クリーニング手段は、前記潜像担持体上転写残トナーを、電圧が印加されたクリーニングブラシに付着させることにより除去するものであり、
    前記クリーニングブラシとして、前記潜像担持体との摺擦により、前記クリーニングブラシに印加される電圧の極性と逆極性に摩擦帯電するクリーニングブラシを用い
    前記クリーニングブラシが前記潜像担持体上のトナーを除去する位置に対して前記潜像担持体表面移動方向上流側の該被潜像担持体の表面と対向する位置に、前記クリーニングブラシに印加される電圧と逆極性の電圧が印加され、前記潜像担持体上のトナーの帯電を制御する帯電制御部材として、前記被清掃体と当接する導電性ブレードを用い、
    非画像形成時に、前記クリーニングブラシに印加される電圧と同極性の電圧を前記導電性ブレードに印加し、且つ、前記潜像担持体を画像形成時とは逆方向に回転させたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 求項1の画像形成装置において、
    前記クリーニングブラシのブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなることを特徴とする画像形成装置
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記クリーニングブラシは、回転しながらトナーを除去するクリーニングブラシ形状であって、前記クリーニングブラシの前記ブラシ繊維は、前記クリーニングブラシの回転方向後方に傾斜していることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、
    前記潜像担持体クリーニング手段は、電圧が印加され、前記クリーニングブラシと接触する清掃部材と、該清掃部材に印加する電圧の極性を切替える切替手段とを有することを特徴とする画像形成装置
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、
    前記クリーニングブラシよりも前記潜像担持体移動方向下流側に前記潜像担持体表面を研磨する研磨手段を設けたことを特徴とする画像形成装置
  6. 請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、
    一つの潜像担持体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかの画像形成装置において、
    一つの像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、
    前記潜像担持体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、
    前記潜像担持体として、架橋型の高分子材料を含有する表面保護層を有するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかの画像形成装置において、
    前記潜像担持体と少なくとも前記潜像担持体クリーニング手段とを一体に支持し、当該装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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