JP3924516B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。詳しくは、感光体上に形成した静電潜像を、トナーにより可視像化し、転写材にトナー像を転写した後、感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置においては、近年、より高精度および高精細な画像が形成できるよう、高解像度を有することが要求されている。画像の解像度を向上させる方法の1つとして、感光体としての感光体上の静電潜像を小粒径のトナーで現像することがあげられる。また、この現像に用いられるトナーとしては、従来より転写率を向上させるために、球に近い形状の球形トナーが使われるようになってきている。しかし、この球形トナーでトナー像を形成し、感光体上の転写後の残留トナーをクリーニングブレードで除去するようにした場合には、球形トナーがクリーニングブレードと感光体との当接部を回転しながら通過してしまう。このため、このクリーニングブレードを用いたブレードクリーニング方式のクリーニング手段では、感光体上に残留した球形トナーを除去することが困難であった。
【0003】
また、上記ブレードクリーニング方式のクリーニング手段を用いた画像形成装置では、画像形成プロセスが実行される度に、感光体表面がクリーニングブレードにより繰り返し摺擦される。このため、この画像形成装置においては、感光体表面とクリーニングブレードとの摺擦により、感光体表面に画像品質の悪化の原因となるトナーや紙成分などのフィルミング物質や放電生成物等の付着物が付着しやすい。このような感光体表面の付着物は、画像品質を劣化させる原因となるため、速やかに感光体表面から除去する必要がある。そこで、この種の画像形成装置においては、従来、フィルミング除去ブラシによって感光体上に付着したフィルミング物質を除去してトナー像の画質劣化を防いでいる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ところで、有機感光体は、クリーニングブレードで残留トナーを除去することで、表面に付着した放電生成物が少量ずつ膜ごと削り取られ、感光体表面をリフレッシュできる利点がある。また、この有機感光体は、他の感光体に比べて安価であるので、画像形成装置のコストダウンを図ることができるという利点を有している。しかし、アモルファスシリコンなどの保護層を設けない有機感光体は、一般に柔らかいため、その表面が上記クリーニングブレードによる繰り返し摺擦により表面に膜削れが生じやすいという問題がある。このような有機感光体の膜削れが進むと、感光体表面の感度にムラが生じ、トナー像に画像濃度ムラが現れるという問題がある。また、トナーに添加剤が含まれている場合には、この添加剤が研磨粒子として作用し、上記クリーニングブレードによる感光体表面の膜削れが加速される。このため、この場合には、トナー特性、画像パターンによって膜削れ量が常に変動するため、画像品質や感光体の耐久性が低下するという問題があった。
【0005】
このような有機感光体の耐磨耗性を向上させるために、上記アモルファスシリコンの保護層の替わりに、アルミナなどの強化フィラーを感光体の表層に分散したものがある。この感光体は、その表面に上記フィラーの一部が表出しているため、この表面を上記クリーニングブレードで摺擦すると、フィラーによってブレード欠けが生じることがある。このため、この感光体では、クリーニング不良、ブレードの寿命低下となる。また、この感光体は、その表層に分散されているフィラーによってトナーのバインダーが研磨されるため、感光体表面へのトナー固着も懸念される。
【0006】
一方、上記感光体の表面を帯電させる帯電手段としては、従来、コロナ帯電器が主に用いられてきた。しかし、このコロナ帯電器は、帯電時にオゾンが大量に発生してしまうという不具合がある。また、このコロナ帯電器は、帯電のための5〜10kVという高電圧を印加する高電圧電源が必要となるため、低コスト化を図るのが困難であった。このようなことから、近年、感光体表面に帯電部材を接触させて帯電を行う接触型の帯電器が多く提案されている。しかし、この接触型の帯電器は、上記コロナ器に比べてNOxの発生量が多い。このNOxは、高湿環境下での吸湿により感光体表面の抵抗を低下させる作用があるため、感光体表面の電荷保持能力を全面あるいは部分的に低下させる。このため、この接触型の帯電器を用いた画像形成装置では、感光体表面の電荷が面方向にリークし静電潜像パターンが乱れて画像が流れたようになる画像流れと呼ばれている異常画像現象が発生しやすい。また、NOxは、吸湿すると硝酸イオンとなる。この硝酸イオンは、空気中に存在するアンモニウムイオンと結合すると硝酸アンモニウムとなって感光体表面に付着する。この硝酸アンモニウムが付着した感光体表面は、凸凹した表面状態になっている。また、この硝酸アンモニウムは吸湿により粘着性を帯びるため、その付着部には上記残留トナーが強固に付着しやすい。従って、この残留トナーを上記クリーニングブレードやゴムローラなどの弾性ローラで摺擦して除去した場合には、クリーニング部材と感光体表面との当接が不均一になる。このため、この場合には、感光体表面の残留トナーがスジ状になって残るクリーニング不良が発生しやすくなるという問題が発生する。そこで、このような画像形成装置では、従来、感光体を直接加温するためのヒータを設けたり、温風送風装置により温風を感光体に送風したりして乾燥状態を維持し、NOxの吸湿による感光体の低抵抗化や表面摩擦係数の増大を防止していた。このヒータや温風送風装置などの加温手段を設けた画像形成装置は、コストアップや、装置の大型化が問題となる。
しかし、上記アモルファスシリコンのような表面硬度を高くした感光体を用いる画像形成装置では、上記画像流れが顕著になるため、上記加温手段が不可欠とされている。このため、省エネルギーを目的とした低温定着トナーや小粒径トナーを用いる画像形成装置では、加温手段とクリーニングブレードとの圧接による摩擦熱でトナーが感光体表面に融着しやすい。この感光体表面に融着したトナーは、画像形成が繰り返し行われることにより核を形成して徐々に増大して、画像に黒スジ状の画像欠陥となって現れる。
【0007】
上記加熱手段を設けたことによる不具合を解消するために、従来、クリーニングブレードの感光体回転方向上流側に感光体表面を研磨するための研磨ローラを配設した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この画像形成装置は、研磨手段としての研磨ローラとトナーとの研磨作用で、アモルファスシリコンからなる感光体を研磨するものである。つまり、この画像形成装置では、研磨ローラの周辺にトナーの滞留部を形成して、研磨ローラの感光体表面を研磨する研磨力が常に一定になるようにしている。この画像形成装置は、上記研磨ローラと上記クリーニングブレードとが研磨手段としての機能を有している。しかし、このような2つの研磨手段による感光体表面の研磨量をバランスさせて、感光体に対して常に一定の研磨力を持つように構成することは困難である。つまり、感光体表面の研磨量は、感光体上の画像パターンや、トナー特性の変化によっても変動する。このため、このような画像形成装置では、感光体表面を経時的に安定して研磨することが難しく、感光体の高耐久化、高寿命化に課題がある。
【0008】
なお、この種の画像形成装置では、感光体表面にタルクが付着すると、感光体特性の劣化現象が生じる。従来、このタルクの付着による感光体特性の劣化現象を解決する方法として、感光体上の残留トナーを除去するクリーニングブレードの摺接部下流側の感光体表面を微量研磨するものがある(例えば、特許文献3参照。)。しかし、この方法では、トナーとして球形トナーを用いた場合に、この球形トナーがクリーニングブレードをすり抜けてクリーニング不良が発生してしまうという問題がある。また、この方法では、ジャム時のように大量の残留トナーが発生する場合にも、トナーがクリーニングブレードをすり抜けやすくなるため対応できない。さらに、この方法では、クリーニングブレードとトナーとの研磨作用によって感光体表面が研磨されるため、感光体表面の研磨量(磨耗量)が画像パターンやトナーの特性に依存したものになってしまうという問題がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平2−191980号公報
【特許文献2】
特開平2000−19917号公報
【特許文献3】
特公平7−117803号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、有機感光体を備えた画像形成装置においては、帯電時の放電により感光体表面の接着性が増大する。特に、接方式の帯電装置を備えた画像形成装置では、有機感光体の表面が近接放電に直接さらされるため、感光体表面の接着性がより増大する。このため、この有機感光体を備えた画像形成装置は、トナー、ワックス、放電生成物、紙成分などの感光体表面への付着や、帯電時のCTL層の放電劣化などによる感光体の劣化が課題となっている。
【0011】
また、従来の画像形成装置におけるクリーニングブレードは、感光体上の残留トナーの除去と同時に、放電生成物、紙粉等の除去も行っており、そのトナー除去機能と感光体表面の研磨機能とが分離されていなかった。つまり、従来の画像形成装置では、クリーニングブレードにより残留トナーが除去される際に、残留トナー及びそれに含まれる添加剤(例えばSiO2やTiO2)が研磨剤として作用して感光体表面が研磨される。このため、このような画像形成装置は、感光体上の画像パターンやトナー特性によって、感光体表面の研磨量が不均一になりやすく、感光体表面を経時的に安定して研磨することが難しかった。なお、特許文献2の画像形成装置は、クリーニングブレードの他に研磨ローラを設けているが、クリーニングブレードのトナー除去機能と感光体表面の研磨機能とが分離されていないため、感光体表面の経時的な安定研磨が難しい。
【0012】
特に、近接帯電方式の画像形成装置は、オゾンや荷電粒子の衝突による樹脂分子鎖の切断による低分子化、高分子鎖の絡み合い度の低下による感光体の化学的劣化がコロナ帯電方式に比べて大きい。このため、この近接帯電方式の画像形成装置では、経時での感光体表面の劣化が問題となっている。また、近接帯電方式の画像形成装置では、従来の放電生成物による画像流れのみならず、放電劣化層に起因する画像流れの防止が課題となっている。この放電劣化層に起因する画像流れの防止には、劣化層の研磨除去が必要となる。しかし、上述のように、クリーニング手段のトナー除去機能と感光体表面の研磨機能とが分離されていない従来の画像形成装置では、上記劣化層を経時的に安定して研磨除去できなため、感光体の高耐久化や長寿命化に障害があった。
【0013】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的とするところは、感光体上の残留トナーを除去するクリーニング手段から独立した、感光体表面の研磨のみを行う研磨手段により、感光体表面を経時的に安定して研磨することができる画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定方向に移動する有機感光体と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該有機感光体上に形成された静電潜像を球形トナーにより可視像化する現像手段と、該現像手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該有機感光体上に形成された球形トナー像を転写材上に転写する転写手段と、該転写手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該転写手段により上記球形トナー像を転写材上に転写した後の有機感光体上に残留した球形トナーを電界により除去する電界クリーニング手段と、上記有機感光体の表面を研磨するための研磨手段とを有する画像形成装置において、上記研磨手段は、上記電界クリーニング手段の有機感光体移動方向下流側と上記現像手段の有機感光体移動方向上流側との間の有機感光体の表面を研磨する部位に配設され、該有機感光体の表面を研磨する研磨機能のみを有し、該研磨手段を、該有機感光体の表面に対して先端がトレーリング方向に接触するように配置されたブレード状部材で構成したことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記潜像形成手段の上記有機感光体移動方向上流側の部位で該有機感光体の表面を帯電する帯電手段が、該有機感光体の表面に近接配置された帯電手段であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記電界クリーニング手段は、上記有機感光体上に残留した球形トナーを除去するための導電性ファーブラシを有していることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記電界クリーニング手段は、上記導電性ファーブラシにより除去した上記有機感光体上に残留した球形トナーを該導電性ファーブラシから回収するためのトナー回収手段を有していることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項3又は4の画像形成装置において、上記導電性ファーブラシは、導電性部材を絶縁体で被覆したブラシ繊維で構成されていることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項3、4又は5の画像形成装置において、上記導電性ファーブラシに、放電開始電圧以下のバイアスを印加するためのバイアス印加手段を有していることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、上記ブレード状部材は、ウレタンゴムで構成されていることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、上記ブレード状部材は、研磨粒子が分散されたウレタンゴムで構成されていることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記研磨粒子は、アルミナであることを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置において、上記電界クリーニング手段により除去される球形トナーの極性を、正規の帯電極性に戻すように制御する極性制御手段を有していることを特徴とするものである。
請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、上記研磨手段のブレード状部材が二層構造を有し、上記有機感光体と当接する層に比べて、もう一方の層の熱伝導率が低いことを特徴とするものである。
これらの画像形成装置においては、上記研磨手段により、上記電界クリーニング手段の有機感光体移動方向下流側と上記現像手段の有機感光体移動方向上流側との間の有機感光体の表面が、クリーニングされることなく研磨される。このように、これらの画像形成装置は、上記クリーニング手段によるトナー除去機能と、上記研磨手段による有機感光体表面の研磨機能とが分離されている。これにより、この有機感光体表面が、経時的に安定して研磨されるようになり、有機感光体の高耐久化や長寿命化が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用される画像形成装置について説明する。図1に、後述する各実施形態に共通した構成を有する画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、有機感光体からなる感光体1を備えている。図1において、感光体1は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が近接帯電方式の主帯電装置2により所定の極性に均一に帯電される。帯電された感光体1の表面には、露光装置3によって光像が露光され、所定の静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4から感光体1の表面に供給される現像剤としての小粒径の球形トナー(以下、単に「トナー」という」により現像されて、トナー像として可視像化される。
【0016】
一方、図示しない給紙部からは記録媒体としての転写紙が感光体1に向けて給送される。この転写紙には、感光体1に対向配置されている転写装置5によって感光体1上のトナー像が転写紙上に転写される。トナー像が転写された転写紙は、感光体1から分離した後、転写材搬送経路10に沿って定着装置6に搬送されて、トナー像が定着される。転写紙にトナー像を転写した後の感光体1上に残留している残留トナーとしての転写残トナー11は、クリーニング装置7によって感光体1上から除去される。また、転写残トナー11が除去された後の感光体表面の残留電荷は、除電装置9により除去される。このようにして、感光体1は繰り返し使用される。
【0017】
ところが、上述のように構成を有する従来の画像形成装置は、前述したように、上記クリーニング装置7のトナー除去機能と感光体1の表面の研磨機能とが分離されていなかった。このため、この従来の画像形成装置では、感光体表面の劣化層を経時的に安定して研磨除去できないため、感光体1の高耐久化や長寿命化が難しいという問題があった。
このような問題は、以下に説明する各実施形態に係る画像形成装置を用いることにより解決することができる。なお、以下の実施形態に係る画像形成装置の各構成要素のうち、図に示した画像形成装置の各構成要素と同等の構成及び機能を有するものには、この画像形成装置の各構成要素に付した符号と同符号を付してその説明を省略する。
【0018】
【実施形態1】
この実施形態1に係る画像形成装置は、図1に示した画像形成装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。図2に、本実施形態1に係る画像形成装置の一例を示す。図2において、クリーニング装置7は、電界クリーニング手段13を備えている。この電界クリーニング手段13の感光体回転方向下流側には、感光体1の表面を研磨するための研磨手段14が配設されている。ここで、クリーニング装置7の電界クリーニング手段13は、感光体1上の残留トナー11を除去するトナー除去機能のみを有している。一方、研磨手段14は、感光体1の表面を研磨する研磨機能のみを有している。このように、本実施形態1に係る画像形成装置は、上記トナー除去機能と感光体表面の研磨機能とが完全に分離・独立している。つまり、上記電界クリーニング手段13は、感光体1の表面を研磨する機能を備えていない。
【0019】
上記クリーニング装置7、及び研磨手段14は、図3及び図4に示すような中間転写体20を用いたフルカラー画像形成装置に搭載することができる。
図3に示したフルカラー画像形成装置は、図2に示すような構成の画像形成手段を、中間転写体20に沿って複数個(ここでは、4個)配置して構成されたタンデム型の画像形成装置である。このタンデム型の画像形成装置では、各画像形成手段の感光体1上に形成したシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナー画像を中間転写体20に順次重ね合わせて1次転写する。次に、紙転写部21で中間転写体20上のカラートナー画像(1次転写画像)を転写紙22に2次転写する。
一方、図4に示したフルカラー画像形成装置は、上記現像装置4が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナーを1つの感光体1に供給する4個の現像装置4C,4M,4Y,4Kで構成されている。この1ドラム型のフルカラー画像形成装置では、各現像装置4C,4M,4Y,4Kの動作を切りかえることで、1つの感光体1上にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナー画像が順次形成される。その後、上記タンデム型の画像形成装置と同様に、感光体1上に形成したシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナー画像を中間転写体20に順次重ね合わせて1次転写する。次に、紙転写部21で中間転写体20上のカラートナー画像(1次転写画像)を転写紙22に2次転写する。
【0020】
次に、本実施形態1に係る画像形成装置におけるクリーニング装置7の電界クリーニング手段13について説明する。上記転写残トナー11は、図2に示すように、極性制御装置19によって、極性反転している転写残トナー11が正規の帯電極性に戻される。これにより、転写残トナー11は、感光体1の表面に対する静電付着力が弱められた状態で、電界クリーニング手段13に達する。この電界クリーニング手段13は、電界が付与された導電性ファーブラシ13aで構成されている。この導電性ファーブラシ13aが感光体1の表面をカウンタ方向に摺るように回転することによって、感光体1上から転写残トナー11が除去される。この感光体1上から除去されて導電性ファーブラシ13aに付着した転写残トナー11は、導電性ファーブラシ13aを摺るように回転する回収ローラ15の表面に静電的に付着して回収される。この回収ローラ15の表面に静電的に付着した転写残トナー11は、回収ローラ15の表面に当接配置されたスクレーパー16によって、回収ローラ15の表面から掻き落とされる。導電性ファーブラシ13aには所定の電圧が印加されるようになっている。この導電性ファーブラシ13aへの電圧印加は、図2に示すように、クリーナー電源17によって電圧印加された上記回収ローラ15との当接によって行なわれる。ここで、上記回収ローラ15としては、SUSなどの金属や、その表面の静止摩擦係数を下げるためにフッ素系樹脂を塗布又は分散、あるいは金属との共析メッキ処理を施したものが望ましい。また、上記スクレーパー16としては、ウレタンゴムブレードを用いることができるが、この限りではない。
【0021】
本実施形態1に係る画像形成装置で用いている球形トナーは、前述したように、ブレードなどの除去手段をすり抜けやすい。そこで、ここでは、上記回収ローラ15として弾性ローラを用い、金属製ブレードで構成したスクレーパー16を、回収ローラ15の表面に所定量だけ食い込むように当接させて、球形トナーの回収性を維持するようにしている。また、上記導電性ファーブラシ13aの外径位置の接線速度Vfと、回収ローラ15の表面の接線速度Vkとの関係が、Vk/Vf≧0.8の範囲となるように設定することで、球形トナーの望ましい回収効率となった。これにより、回収ローラ15によってトナーが回収されて常にトナー付着がないフレッシュな状態の導電性ファーブラシ13aにより、感光体1から転写残トナー11が除去されるようになる。従って、本実施形態1に係る画像形成装置では、感光体1へのトナー固着や、クリーニング部材としてのブラシと感光体1との間で転写残トナー11が研磨粒子として作用することによる感光体表面の磨耗が生じなくなる。
【0022】
ここで、転写残トナー11の除去手段としてクリーニングブレードを用いた場合には、このクリーニングブレードにより感光体表面の研磨作用が発生する。また、この場合には、このクリーニングブレードと感光体1との間で転写残トナー11が研磨粒子として作用するようになる。このため、このような感光体表面の研磨は、感光体1上の画像パターンや、トナーの添加剤により感光体研磨量が変動しやすく、感光体表面の削れ量が成り行き任せとなり、感光体表面を経時的に安定して研磨することができない。また、この場合には、上記球形トナーのクリーニング不良が生し、クリーニングブレードの下流側に配置されている研磨手段14に球形トナーが送られてしまうため、研磨手段14による感光体表面の研磨量が不安定になってしまう。
【0023】
これに対し、上記電界クリーニング手段13として導電性ファーブラシ13aを用いた場合には、感光体1の表面に機械的ストレスを与えることがない。従って、この場合には、転写残トナー11に機械的ストレスを与えて、感光体表面にトナーを固着させることがなく、転写残トナー11の除去のみを行なうことができる。このように、導電性ファーブラシ13aを用いて転写残トナー11を除去した場合には、感光体表面との間に介在した転写残トナー11が研磨粒子として作用しなくなり、上記電界クリーニング手段13の研磨機能がなくなる。
【0024】
この導電性ファーブラシ13aは、上記感光体1の表面にアルミナなどの強化フィラーを分散し表面硬度を増大させて耐磨耗性を向上した感光体を使用した画像形成装置にも、効果的に用いることができる。つまり、導電性ファーブラシ13aは、上記トナー固着、感光体1の不均一な磨耗、上記フィラーによるブレード割れを原因とするクリーニング不良などの諸問題が発生することがない。従って、導電性ファーブラシ13aを用いることで、経時的に安定したクリーニング性の維持と感光体1の高耐久化との両効果が得られる。
【0025】
ところで、上記導電性ファーブラシ13aによる感光体の低ハザード化のためには、導電性ファーブラシ13aの線速を、感光体1の線速に比べてわずかに速くして、感光体表面に対しトレーリング方向に回転させることが望ましい。感光体1の線速は、通常、100〜200[mm/sec]程度に設定されている。なお、導電性ファーブラシ13aによる転写残トナー11の除去性は、導電性ファーブラシ13aの感光体表面に対する回転方向を、カウンタ方向にした方が向上する。しかし、このように導電性ファーブラシ13aをカウンタ方向に回転させた場合には、この導電性ファーブラシ13aの過剰な機械的摺擦力による感光体磨耗やトナー固着が生じるおそれがある。従って、このようなおそれをなくすためには、導電性ファーブラシ13aを感光体表面に対しトレーリング方向に回転させることが望ましい。特に、静電的制御に優れる球形トナーを用いた場合には、電界が付与された導電性ファーブラシ13をトレーリング方向に回転させることで十分なトナー除去性を発揮することができるようになる。
【0026】
上記導電性ファーブラシ13aに用いられる導電性繊維としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの繊維にカーボンなどの導電材料を添加したものを用いることができる。この導電性ファーブラシ13aに用いられる導電性繊維は、導電性繊維であればどのようなものであってもよく、上記繊維にかぎらない。
この導電性ファーブラシ13aのブラシ繊維は、その導電化の方法により、例えば、図5に示すような、外部導電被覆型、分散型、外部絶縁被覆型に分類することができる。外部導電被覆型のブラシ繊維は、図5(a)に示すように、ナイロン24からなるブラシ繊維の表面に導電物質23をコーティングしたものである。分散型のブラシ繊維は、図5(b)に示すように、アクリル25からなる繊維中に導電物質23を分散させたものである。外部絶縁被覆型の繊維は、図5(c)に示すように、ポリエステル26からなる繊維中に導電物質23を挿入したものである。ここで、発明者らが行った実験では、導電物質が繊維表面に露出していない上記外部絶縁被覆型のブラシ繊維で構成した導電性ファーブラシ13aが、環境経時で良好なクリーニング性を示すことが分かった。そこで、上記導電性ファーブラシ13aとしては、ポリエステル26からなる繊維に導電性物質23を挿入し、原糸比抵抗が106〜109[Ω・cm]、直毛のブラシ繊維で構成したものを用いた。なお、このポリエステル26の繊維に挿入される導電性物質23の形状は、図5に示す星形状に限らず、導電性物質がブラシ繊維で被覆されていれば、どの様な形状であってもよい。
【0027】
このような導電性物質がブラシ繊維表面に露出していないブラシ繊維は、環境経時で良好なクリーニング性を維持することができる。すなわち、静電ブラシクリーニングでは、少なくとも次の2つの条件が要求される。(1)使用環境の温度変化、湿度変化によらず、ブラシ繊維先端に一定の電圧、電流を保持し、トナー吸着電界の強度が一定であること。(2)経時の使用において、ブラシ繊維の絡み、毛倒れ、ブラシ繊維の脱落、磨耗によるブラシ繊維材質の脱離がないこと。
上記外部導電被覆型、及び分散型のブラシ繊維のように、導電物質をブラシ繊維表面にコーティングしたり分散したりしたものは、ブラシ繊維表面に導電物質が露出する。このようなブラシ繊維は、特に高温高湿環境化では、雰囲気中の水分が導電物質に付着し、ブラシ繊維の低抵抗化が発生するため、トナー吸着電界が環境に依存してしまう。また、導電物質として用いられるカーボンは耐磨耗性が低いため、導電物質が繊維表面に露出していない上記外部絶縁被覆型のブラシ繊維に比べて耐久性が低い。また、上記分散型のブラシ繊維の場合には、微粉末状の導電物質の感光体表面への脱離付着による感光体汚染が起きる。
図6に、上記分散型のブラシ繊維と、上記外部絶縁被覆型のブラシ繊維とのクリーニング性を比較したグラフを示す。このグラフは、横軸がクリーニング前のブラシ入力トナー量を示し、縦軸がクリーニング後の残トナー量をID値で示したものである。このグラフから、ブラシ繊維表面に導電性物質が露出していない上記外部絶縁被覆型のブラシ繊維の方が、上記分散型のブラシ繊維に比べて、特に高温高湿環境でのクリーニング性が勝っていることがわかる。
【0028】
本実施形態1に係る画像形成装置では、上述のように、上記回収ローラ15を介して導電性ファーブラシ13aに電圧を印加している。この導電性ファーブラシ13aの原糸比抵抗は106〜109[Ω・cm]、通常印加電圧は100V〜300Vに設定することが望ましい。ここで、例えば、印加電圧が500Vの場合には、導電性ファーブラシ13aに付着した転写残トナー11の極性が反転し、回収ローラ15によって回収されずに、感光体1の表面に再度付着することがある。また、この場合には、雰囲気条件によっては導電性ファーブラシ13aと感光体1との間で放電が発生し、転写残トナー11の極性反転と共に、感光体1の放電による劣化が起こるおそれがある。従って、少なくとも感光体1の高耐久化、高寿命化のためには、上記印加電圧は放電開始電圧以下であることが望ましい。
【0029】
本実施形態1に係る画像形成装置における感光体1の表面は、図2に示すように、電界クリーニング手段13の導電性ファーブラシ13aの下流に設置された研磨手段14によって研磨される。この研磨により、感光体表面の像流れ物質、感光体1の放電劣化層、微細傷、フィルミング物質が、感光体表面から研磨除去される。この研磨手段14が配置されている部位の感光体表面は、その上流の導電性ファーブラシ13aによって、感光体表面を削ることなく転写残トナー11が感光体表面から予め除去されている。これにより、この研磨手段14は、転写残トナー11の影響を受けることなく、感光体表面を単独で研磨することができる。従って、この研磨手段14で感光体表面を研磨することで、感光体表面の放電生成物や紙粉、及び近接放電を用いた帯電装置12による感光体放電劣化層を経時的に一定の研磨量で研磨除去できるようになる。また、この研磨時にトナーのようなイレギュラーな粒子が介在すると感光体表面の偏磨耗が加速される。しかし、この画像形成装置では、このような偏磨耗を加速させる粒子が上流の導電性ファーブラシ13aにより予め除去されているのでその心配もない。
なお、上記感光体放電劣化層は、次のようにして発生する。図2に示すように、帯電装置12として、例えば、50μm程度の微小ギャップをもって感光体1と近接配置して、感光体1の表面を近接放電により帯電したとする。本実施形態1では、感光体の帯電条件を、帯電後の感光体表面電位は−700V、印加電圧はAC電圧を用い、周波数:900Hz,ピーク電圧:2.2kV、オフセット電圧:−660Vを印加した。このような近接放電により感光体表面を帯電すると、経時で感光体表面が白く粉をふいたように劣化する。これは、近接放電では、オゾンや荷電粒子の衝突による樹脂分子鎖の切断による低分子化、高分子鎖の絡み合い度の低下による感光体1の化学的劣化がコロナ帯電に比べて大きいことによる。なお、上記帯電手段12は、感光体表面との間に微小ギャップが形成されているので、クリーニング不良により感光体表面に付着しているトナーが帯電装置12を汚して帯電不良を起こすことがない。
【0030】
上記研磨手段14としては、例えば、ポリウレタンゴムなどからなるブレード状部材を用いることができる。このブレード部材からなる研磨手段14は、図2に示すように、ブレード部材を感光体回転方向に対してトレーリング方向に当接配置すると効果的である。
すなわち、このブレード部材を感光体回転方向に対してカウンタ方向に当接配置させた場合には、ブレード部材の先端にメクレが起きる可能性が高い。また、感光体1の強化のためにフィラーが添加されている場合には、このフィラーによってブレード部材の先端に欠けが生じやすくなり、ブレード部材による感光体表面の研磨量を一定に維持することができなくなる。
これに対し、ブレード部材を上記トレーリング方向に当接配置した場合には、クリーニング不良によりトナーが研磨手段14に達した場合でも、このトナーは研磨手段14を通過できるので研磨粒子として作用することがない。
【0031】
この画像形成装置を用いて、高湿環境下で連続プリントを実行したところ、その感光体1は、画像流れが生じることなく、30万回以上の画像プリントを安定して行うことができる長寿命で信頼性の高いものとなることが確認された。
【0032】
【実施形態2】
この実施形態2に係る画像形成装置は、図2乃至図6を参照して説明した画像形成装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。
前記近接帯電方式による感光体劣化が感光体1の表層から深くまで及んでいる場合には、前述のようなウレタンゴムからなるブレード部材で構成した研磨手段14で感光体劣化層を除去することが難しくなる。この実施形態2に係る画像形成装置の研磨手段は、上述のような除去が難しくなった感光体劣化層を除去する機能を備えている。すなわち、この画像形成装置は、例えば、図7(a)に示すように、ブレード部材からなる研磨手段14が、その表面に研磨粒子27を表出させた構成を有している。この研磨手段14を用いて、図7(b)に示すように、感光体1の表面を研磨した場合には、その表面に表出させた研磨粒子27により、除去が難しくなった感光体劣化層を積極的に除去できるようになる。これにより、感光体表面のリフレッシュ効果を高めることができる。上記研磨粒子27としては、アルミナ、酸化チタン、シリコンカーバイトなどが用いることができるが、この限りではない。
なお、上記研磨粒子27は、図7(c)に示すように、研磨手段14としてのブレード部材の内部に分散するようにしてもよい。このような研磨手段14を用いた場合には、ブレード部材が磨耗により新しい研磨粒子27が表出されるので、感光体表面を経時的に安定して研磨することができるようになる。
【0033】
【実施形態3】
この実施形態3に係る画像形成装置は、図2乃至図7を参照して説明した画像形成装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。
前述のようなウレタンゴムからなるブレード部材で構成した研磨手段14を用いた場合は、その感光体1の表面との摺擦によってブレード部材が発熱する。この発熱によって、感光体表面のNOxなどの像流れ物質が気化離脱することによって画像のボケを防止することが可能である。そこで、この実施形態3に係る画像形成装置では、図8(a)に示すように、その研磨手段14を二層構造のブレード部材28で構成する。このブレード部材28は、図8(b)に示すように、その感光体1と当接する研磨層28aに比べて、他の支持層28bが熱伝導率の低い素材で構成されている。この二層構造のブレード部材28は、その研磨層28aの感光体1との接触により発生した熱が、熱伝導率の低い素材で構成されている支持層28bにより雰囲気に逃げ難くなる。これにより、ブレード部材28の研磨層28aの熱により、上記像流れ物質を効果的に気化離脱させることができるようになる。ここでは、上記研磨層28aをポリウレタン、上記支持層28bを発泡ポリウレタンで構成した。
【0034】
【実施形態4】
この実施形態4に係る画像形成装置は、図2乃至図8を参照して説明した画像形成装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。
この実施形態4に係る画像形成装置は、平均円径度が0.96以上〜1.00未満のトナーを用いている。このようなトナーを用いることで、トナーの転写率が向上し高画質化が図れる。また、このトナーの転写率の向上によって、上記電界クリーニング手段13の導電性ファーブラシ13aへの入力トナー量が減少する。従って、この実施形態4に係る画像形成装置においては、その導電性ファーブラシ13aのクリーニング余裕度が増し、静電ブラシクリーニングにより転写残トナー11を十分にクリーニングできるクリーニング性が得られる。これにより、上記研磨手段14の研磨位置にトナーが達することがなくなり、研磨手段14による研磨量の変動が起きることなく、感光体1の表面を安定して研磨することができるようになる。
また、上記トナーとしては、重量平均粒径が3.0〜7.0μm、粒径分布が1.20≧Dv/Dn≧1.00のトナーを用いることができる(Dv:体積平均粒径、Dn:個数平均粒径)。このトナーは、その粒径が揃っているので、従来のブレードクリーニングには不利であるが、トナーの帯電量が均一になり、静電ブラシクリーニング方式には有利となる。また、同様の理由によりトナーの転写効率が上がるので、導電性ファーブラシ13aへの入力トナー量が減少し、その導電性ファーブラシ13aのクリーニング余裕度が向上するようになる。
【0035】
上述のように、実施形態1に係る画像形成装置においては、研磨機能のみを有する研磨手段14により、トナーに含まれる微粒子によらずに感光体1の表面が研磨される。これにより、画像パターン、トナー特性変化などによって感光体表面の研磨量が不安定になることがなく、感光体の長寿命化を図ることができるようになる。
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、感光体1の表面から転写残トナー11が導電性ファーブラシ13aで除去されるので、この転写残トナーの除去時におけるトナー固着がなくなる。また、トナー除去時に感光体1の磨耗がないので、感光体1の研磨を研磨手段14によって独立に一定の研磨量で研磨できるようになる
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、感光体1の表面から除去されて導電性ファーブラシ13aに付着している転写残トナー11が、トナー回収ローラ15により除去される。これにより、導電性ファーブラシ13aのトナー除去性能が維持され、研磨手段14にトナーが達しなくなって、感光体1の表面の研磨量が安定的に維持されるようになる。
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、導電性ファーブラシ13aの導電物質が絶縁物質で被覆されているので、導電性ファーブラシ13aの環境経時でのトナー除去能力が維持される。これにより、この導電性ファーブラシ13aの下流の研磨手段14の研磨量が一定に維持されるようになる。
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、導電性ファーブラシ13aに印加されるバイアスが、放電開始電圧以下となる。これにより、導電性ファーブラシ13aのと感光体1との間で放電が起きることによる感光体劣化、トナーの極性変化によるクリーニング不良が防止されるようになる。
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、研磨手段14としてのブレード部材が感光体1に対してトレーリング方向に接しているので、感光体表面からトナーを除去する際のトナー固着が起こらなくなる。また、トナーによる感光体磨耗も起こらないので、感光体1の表面を研磨手段14によって独立に一定の研磨量で研磨できるようになる。
また、実施形態1に係る画像形成装置においては、研磨手段14としてのブレード部材がウレタンゴムで構成されているので、感光体1の表面にうねりがあってもこの表面に対し均一に密着でき、感光体表面の偏磨耗が生じなくなる。また、このウレタンゴムのブレード部材と感光体表面との摺擦熱により、放電生成物の気化離脱を促進させることができるようになる。
また、実施形態2に係る画像形成装置においては、研磨手段14としてのブレード部材に研磨粒子27が分散されているので、ブレード部材が経時で磨耗しても、その研磨作用が低下することなく、安定な研磨が維持されるようになる。
また、実施形態2に係る画像形成装置においては、上記研磨粒子27がアルミナであるので、低コストなブレード部材で感光体研磨を実現できるようになる。
また、実施形態3に係る画像形成装置においては、導電性ファーブラシ13aに進入するトナーの極性が、極性制御装置19により所定の極性に維持されるので、逆極性トナーによるクリーニング不良の発生が起こらなくなる。
また、実施形態3に係る画像形成装置においては、研磨手段13のブレード部材28が二層構造になっているので、感光体1と当接する研磨層28aの熱低下が抑制される。これにより、ブレード部材28と感光体1との摺擦によるNOxなどの像流れ物質の気化離脱が促進されて画像のボケの発生が防止されるようになる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、クリーニング手段のトナー除去機能と感光体表面の研磨機能とが分離されているので、感光体上の付着物や劣化層を経時的に安定して研磨除去でき、感光体の高耐久化や長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の概略構成図。
【図2】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の概略構成図。
【図3】本発明の実施形態1に係るタンデム型の画像形成装置の概略構成図。
【図4】本発明の実施形態1に係る1ドラム型の画像形成装置の概略構成図。
【図5】(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置の導電性ファーブラシのブラシ繊維を示す概略斜視図。
【図6】本発明の上記導電性ファーブラシの種類とクリーニング性との比較グラフ。
【図7】(a)は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置の研磨手段の概略断面図。
(b)は、上記研磨手段の作用を作用を説明するための該略図。
(c)は、上記研磨手段の他の構成例を示す概略断面図。
【図8】(a)は、本発明の実施形態3に係る画像形成装置の研磨手段の概略断面図。
(b)は、上記研磨手段の作用を作用を説明するための該略図。
【符号の説明】
1 感光体
2 主帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 定着装置
7 クリーニング装置
8 クリーニングブレード
9 除電装置
10 転写材搬送経路
11 転写残トナー
12 帯電手段
13 導電性ファーブラシ
14 研磨手段(ブレード部材)
15 回収ローラ
16 スクレーパー
17 クリーナー電源
18 回収コイル
19 極性制御装置
20 中間転写部
21 紙転写部
22 転写紙
23 導電物質
24 ナイロン
25 アクリル
26 ポリエステル
27 研磨粒子
28 ブレード部材

Claims (11)

  1. 所定方向に移動する有機感光体と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該有機感光体上に形成された静電潜像を球形トナーにより可視像化する現像手段と、該現像手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該有機感光体上に形成された球形トナー像を転写材上に転写する転写手段と、該転写手段の有機感光体移動方向下流側の部位で該転写手段により上記球形トナー像を転写材上に転写した後の有機感光体上に残留した球形トナーを電界により除去する電界クリーニング手段と、上記有機感光体の表面を研磨するための研磨手段とを有する画像形成装置において、
    上記研磨手段は、上記電界クリーニング手段の有機感光体移動方向下流側と上記現像手段の有機感光体移動方向上流側との間の有機感光体の表面を研磨する部位に配設され、該有機感光体の表面を研磨する研磨機能のみを有し、
    該研磨手段を、該有機感光体の表面に対して先端がトレーリング方向に接触するように配置されたブレード状部材で構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記潜像形成手段の上記有機感光体移動方向上流側の部位で該有機感光体の表面を帯電する帯電手段が、
    該有機感光体の表面に近接配置された帯電手段であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    上記電界クリーニング手段は、上記有機感光体上に残留した球形トナーを除去するための導電性ファーブラシを有していることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記電界クリーニング手段は、上記導電性ファーブラシにより除去した上記有機感光体上に残留した球形トナーを該導電性ファーブラシから回収するためのトナー回収手段を有していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3又は4の画像形成装置において、
    上記導電性ファーブラシは、導電性部材を絶縁体で被覆したブラシ繊維で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3、4又は5の画像形成装置において、
    上記導電性ファーブラシに、放電開始電圧以下のバイアスを印加するためのバイアス印加手段を有していることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5またはの6の画像形成装置において、
    上記ブレード状部材は、ウレタンゴムで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5またはの6の画像形成装置において、
    上記ブレード状部材は、研磨粒子が分散されたウレタンゴムで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    上記研磨粒子は、アルミナであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置において、
    上記電界クリーニング手段により除去される球形トナーの極性を、正規の帯電極性に戻すように制御する極性制御手段を有していることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、
    上記研磨手段のブレード状部材が二層構造を有し、上記有機感光体と当接する層に比べて、もう一方の層の熱伝導率が低いことを特徴とする画像形成装置。
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