JP4906407B2 - 水性ナノ複合材分散液の製造方法 - Google Patents

水性ナノ複合材分散液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、ポリマー粘土水性ナノ複合材分散液およびその作成および使用方法に関する。さらに詳細には、本発明は、水性系で非改質粘土を使用してポリマー粘土ナノ複合材を作成する方法に関する。本発明は、例えば、熱可塑性樹脂、キャップストック、被覆剤、シーラント材、コーキング材、接着剤、およびプラスチク接着剤としてのこれらのナノ複合材組成物の使用にも関する。
熱可塑性樹脂は、複合材を形成するために、単独で、または他の材料と組合せるかのいずれかで、プラスチック材料として使用されうる。しかし、プラスチックは、しばしば脆いか、または十分な強度を欠いているので、それらの機械的特性を増大させる必要がある。
熱可塑性樹脂を改善する1つの方法は、熱可塑性樹脂の機械的および溶融加工上の特性を改質するために、ポリマー粒子を添加することによるものである。例えば、塩化ポリビニル樹脂(以降、「PCV」)は、建築用材料として使用するために特に適切にする特性の組合せを示す。しかし、PVCは、脆くなることに悩まされうる。これを救済するために、PVCは、その衝撃強度(例えば、耐衝撃性改良剤として)を改善するためにゴム相を有するポリマー粒子と混合されうる。衝撃改質PVCについての一般的用途としては、建築物のためのサイディング、シャッター、窓および扉枠用の工業用異形材についての技術上のフロファイル、雨水担持システム(例えば、側溝および竪樋)、およびフェンスが挙げられる。耐衝撃性改良剤は、プラスチック製物品の衝撃強度を改善しうるが、改質プラスチックの引張および柔軟強度(すなわち、弾性率)の両方の減少がある。したがって、弾性率の減少を最小にしながら、衝撃強度を提供する熱可塑性樹脂のようなプラスチック物品のためのプラスチック添加剤についての必要がある。
複合材料では、同時押出キャップストック層を有する押出可能な熱可塑性樹脂のような特定の熱可塑性樹脂は、弱いプラスチック基体を有する物品についての堅固で強い外側層を提供するために使用されうる。押出可能な熱可塑性樹脂の例としては、それに限定されないが、PVC、塩素化ポリビニルクロリド(「CPVC」)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリプロピレン(「PP」)およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(「ABS」)が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂を、風化および/または物理的衝撃から保護するために、例えば、アクリル材料のようなキャップストック層が、PVCのような基体の上に同時押出しされうる。結果として生じる複合材料は、改善された擦傷耐性、衝撃強度、引張強度、接着性、外観、および耐候性を示した。キャップストック層は、一般に、基体プラスチックよりいっそう薄く、複合材の総厚みの10〜25%の範囲に入りうる(すなわち、複合材は、キャップストック層および基体プラスチックの組合せと規定される)。
キャップストック材料は、一般に、優れた色の保持および高い機械的強度(たとえば、衝撃および引張)のような例外的耐候特徴を含めた、加工上の特性および他の物理的、化学的、および審美的特性の特定の組合せを保持する。さらに、キャップストック材料は、特に、PVCをそのように広く使用される建築材料にする特性のものに有害には影響しない。特に、キャップストック組成物は、一般に、これらの物理的特性の改善を供するために強力で、堅固である。多段階「コア−シェル」アクリルポリマーのようなラテックスポリマーは、キャップストック層で改質剤として使用されうるが、特性改善の継続的必要がある。
ポリマー特性を改善する1つの方法は、複合材料を形成するために、ポリマーに粘土材料を添加することによるものである。しかし、ポリマーに粘土を組込むことで、ポリマーの物理的特性、特に機械的特性における望ましい改善を提供できない。これは、例えば、材料内の粘土とポリマーとの界面、または境界で、粘土とポリマーとの親和性を欠くためでありうる。これに関連して、粘土とポリマーとの親和性は、粘土材料をポリマー中に均質に分散させることによって、得られたナノ複合材の物理的特性を改善しうる。
均一に分散される場合、粘土の比較的大きな表面領域は、粘土とポリマーとのさらなる界面を提供でき、続いて、これらの界面でポリマー鎖の可動性を減じることにより、物理的特性を改善しうる。対照的に、粘土とポリマーとの親和性の欠如は、均一に分散されるよりむしろ、ポリマー中に濃縮された粘土のポケットを有することにより、組成物の強度に有害な影響を及ぼしうる。粘土とポリマーとの親和性は、本質的に、粘土が一般に親和性であるのに対して、前述の用途で使用されたポリマーのようなポリマーは、一般に疎水性であるという事実に関連する。
粘土鉱物は、一般に、微細に破砕され、板状性質を有する水和珪酸アルミニウムから構成される。典型的な粘土鉱物の結晶質構造は、AlO(OH)八面体の層に結合されるSiO四面体の層の組合せから構成される多層構造である。本明細書で用いられている、語句「ギャラリー」は、層状粘土鉱物の層間空間を示す。本明細書で用いられている、語句「d−間隔」または「基本間隔」は、単層厚み、および多層鉱物の反復単位である層間またはギャラリーの厚みの総計を規定する。粘土鉱物によって、ギャラリーは、水および/またはカリウム、ナトリウム、またはカルシウム陽イオンのような他の構成要素を含みうる。粘土鉱物は、それらの構成要素層および陽イオンの組合せに基づいて変化する。四面体ネットワーク中でSi4+イオンを置換するAl3+またはFe3+、または八面体ネットワーク中で他の陽イオンを置換するAl3+、Mg2+またはFe2+のような、粘土鉱物の陽イオンの同形置換は、一般に起こり、粘土構造での実効負電荷を付与しうる。水分子またはナトリウムまたはカリウム陽イオンのような粘土のギャラリー内で天然に生じる要素は、この実効負電荷により、粘土層の表面に付着される。
ナノ複合材は、その構成要素、たとえば長さ、幅または厚み、の少なくとも1つがナノメートルサイズ範囲である1つ以上の寸法を有する組成物である。本明細書で用いられている、語句「ナノ複合材」は、ポリマー分子が、少なくとも部分的に剥脱された粘土層の中で存在する物質の状態を示す。最近、ポリマー性マトリックス内に分散される約1ナノメートルの厚みのシリケート層を有するモンモリロナイトのような層状粘土材料を含むナノ複合材は、ポリマーの物理的特性を改善する手段として開発されてきた。物理的または機械的特性を有効に改善するために、粘土は、粘土とポリマーとの界面をいっそう促進し、これらの界面でのポリマーに対する粘土の親和性を強化するために、ポリマー中に一般に均質に分散される。さらに、粘土は、ポリマー中に均一に分散される場合、少量の粘土材料が、ナノ複合材の物性を保持しながら、ナノ複合材組成物に添加されうる。
ポリマー/粘土ナノ複合材は、数種の一般的型:挿入ナノ複合材、剥脱ナノ複合材、またはそれらの組合せの内の1つであると特徴付けられうる。本明細書で用いられている、語句「挿入ナノ複合材」は、粘土層間内のポリマーの常時の挿入から構成されるナノ複合材を示す。本明細書で用いられている、語句「剥離ナノ複合材」は、1nm厚の粘土の層が、微量スケールで複合材構造を形成するマトリックス中に分散されるナノ複合材を示す。後者の型の複合材、または剥離ナノ複合材は、ポリマー/粘土相互作用を極大化し、それにより粘土層の全表面をポリマーについて利用可能にする。この改質は、結果物のポリマーの機械的および物理的特性における最も劇的な変化に導きうる。対照的に、本明細書で用いられている、語句「従来の複合材」は、粘土が従来のフィラーとして作用し、ナノスケールでは分散されない複合材を示す。これらの複合材は、一般に、剥離ナノ複合材で見られる機械的および物理的特性における改善を享受しない。本発明の特定の実施形態では、ポリマー/粘土ナノ複合材中の粘土のある程度の部分が、剥離または挿入複合材より大きな構造として存在しうる。
界面で粘土とポリマーとの間で親和性をいっそう促進し、ポリマー内の粘土の均一な分散を提供するために、粘土の層間表面化学は、シリケート層の親水性を低下させるように改質されうる。粘土の層間表面化学を変える先の方法としては、ポリマーへの組込みの前の、粘土分散液を調製するための界面活性剤またはシランのような改質剤の使用が挙げられる。例えば、界面活性剤は、一般に、親水性機能(水または粘土のような極性媒質に親和性を示す)および疎水性機能(油またはポリマーのような有機分子に親和性を示す)を示す分子を含みうる。界面活性剤の使用により、一般にポリマー中に粘土が分散される。本明細書で用いられている、語句「疎水的に改質された粘土」は、界面活性剤、シラン、または他の改質剤のような剤の使用を通して改善されるその表面化学を示しうる粘土を表す。本明細書で用いられている、語句「非改質粘土」は、改質剤により疎水的に改質されなかったか、またはその自然の状態で使用される粘土を表す。
粘土に親水性を低下させるために使用される典型的な改質剤は、これらに限定されないが、アミノ酸、アルキルアンモニウムイオン、シラン、アミノメチルスチレン、またはリビングフリーラジカル重合開始剤(「LFRP」)が挙げられる。ナノ複合材合成のための他の適切な剤のさらに制限なしの例は、文献M.Ogawaらの「積層シリケートへの有機アンモニウムイオンの挿入を通しての無機−有機ナノ複合材の製造(Preparation of inorganic−organic nanocomposites through intercalation of organoammonium ions into layered silicates)」,Bull.Chem.Soc.Jpn.、70巻、2593−2619頁(1997年)で提供される。
アミノ酸界面活性剤は、塩基性アミノ基(−NH)および酸性カルボキシル基(−COOH)から構成されうる分子である。酸性媒質への導入時に、プロトンは、−COOH基から、分子間−NH基に移行されうる。陽イオン交換は、形成される−NH3+官能基と、粘土層の間に存在する自然に生じる陽イオン(すなわち、Na、Kなど)との間に起こると思われる。これは、−NH3+官能基が、自然に生じる陽イオンを置換する個々の層の間で「挟み込まれる」挿入状態を生じる。本明細書で用いられている、語句「挿入する」は、粘土材料の層の間に外来分子、原子、またはイオンを組込むことを言及する。この挿入状態の結果として、粘土は疎水性になる。アミノ酸界面活性剤は、それらの酸官能基が、層間に挿入されるε−カプロラクタムと重合しうるので、ポリアミド6−粘土ハイブリッドの製造に一般に使用される。結果として、ギャラリー間重合は、ポリマーマトリックス中の粘土を離層し、それによりナノ複合材を形成する。
オニウム塩のようなアルカリアンモニウムイオン界面活性剤は、一般に、ナノ複合材材料用の粘土分散液を調製するために使用される。典型的なアルキルアンモニウムイオンについての基本式は、CH−(CH−NH3+(式中、nは、1〜18である)である。アルキルアンモニウムイオンは、挿入状態を生じる、粘土小板の間に存在する自然に生じる陽イオンとも容易に交換しうると考えられる。さらに、アルキルアンモニウムイオンは、粘土層の間のd−間隔を増加でき、粘土の表面エネルギーを低下させて、それにより様々の極性を示す有機種を、粘土層の間に挿入することになりもしうると考えられる。
シランも、不飽和ポリエステル−粘土ナノ複合材の合成に使用されうる。シランは、式R−SiX(式中、Rは、加水分解安定な手段でシリコンに結合した有機官能基であり、Xは、加水分解によりシラノール基に変換されうる加水分解可能な基を示す)によって特徴づけうる有機シリコンモノマーのファミリーである。シランは、主としてシリコン又はアルミニウムに結合するヒドロキシ基を有する粘土のような無機表面と相互作用し、それにより無機表面との結合を形成すると考えられる。
疎水的に改質された粘土は、ナノ複合材材料の製造にしばしば使用されてきた。Xavier Kornmannによる記事「熱硬化性粘土ナノ複合材の合成および特徴付け(Synthesis and Characterization of Thermoset−Clay Nanocomposites)」(ここで「Kornmann」と称される)は、その場重合、溶融体挿入、または溶液基本の重合方法を用いて、疎水的に改質された粘土を用いてナノ複合材を合成するいくつかの例を提供する。その場合成方法では、その記事で、「有機粘土」と称される疎水的に改質された粘土をモノマー中で膨潤させ、その後、硬化剤を添加すること、または温度を上昇させることにより、重合反応が開始されて、ナノ複合材を形成する。重合反応が、粘土の離層に至ると考えられる。溶融体挿入方法では、溶融熱可塑性樹脂を疎水的に改質された粘土と混合し、その後、そのポリマーのガラス転移温度より上の温度でアニールされて、ナノ複合材を形成する。最後に、溶液重合方法では、疎水的に改質された粘土を、最初に、トルエンまたはN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒中で膨潤させた。その後、ポリマーを、それが粘土層の間に挿入する溶媒中に溶解させる。その後、溶媒は蒸発により生じたナノ複合材から除去される。
Dong Choo LeeおよびLee Wook Jangによって書かれた、記事「乳化重合によるPMMA−粘土ハイブリッド複合材の調製および特徴付け(Preparation and Characterization of PMMA−Clay Hybrid Composite by Emulsion Polymerization)」、Journal of Applied Polymer Science,61巻7号、1996年8月15日(「Lee」としてここに称される)では、メチルメタクリレート(「MMA」)モノマーが、水相に分散され、ナトリウムモンモリロナイト粘土の存在下で、水性ラジカル開始剤で重合されることを特徴とするバッチ乳化重合方法が検討される。結果として生じるポリマー粘土ナノ複合材は、強度における上昇に伴って高いTgを示す。我々は、驚くべきことに、予想外にも、示差走査熱量計(「DSC」)により測定されたときに、強度における上昇をなお示すが、Tgにおける予想される上昇は示さない低いTgを示すポリマー粘土ナノ複合材を形成することが望ましいことを見出した。Leeは、ナノ複合材内のポリマーと粘土との間の親和性を驚くべきことに、予想外にさらに増強し、それにより改善された物理的特性を生じる酸含有モノマーの重合を開示しない。Leeは、バッチエマルションポリマー方法との比較で、中でも、粒子サイズ、発熱温度、および固形分含有率のより優れた制御を可能にする半バッチまたは漸次添加方法を介したエマルションポリマーの調製も開示しない。さらに、Leeは、コアシェルナノ複合材ポリマー組成物を開示しない。
疎水的に改質された粘土を用いて、水性分散液中でナノ複合材を調製するときに、直面する顕著な加工上の困難が存在する。これに関連して、Elspassらに対して刊行された米国特許第5,883,173号(以降、「Elspass」)は、積層(粘土)材料の分散液の存在下でラテックスポリマーを重合または混合することにより、単段ゴム状ナノ複合材料を調製する方法を記述している。提供された水性ラテックス方法で、Elspassは、積層材料を、層を分離するためのオミウム塩のような界面活性剤と共に水中に分散させ、その後、モノマーをおよそ46時間重合して、そのポリマーを層の間に挿入させることを開示する。
層を剥離させるために界面活性剤を添加する工程は、時間のかかるものである(例えば、Elspassは、さらに26時間重合する前に、20時間、粘土、界面活性剤、およびモノマースラリーを混合することを開示する)。さらに、剥離粘土分散液は非常に粘性であり、それにより加工上の問題を引起す傾向にある。本発明の方法は、添加された界面活性剤で粘土を剥離させることを要求せず、従って、Elspassにより開示されたものより早く、低粘度である。
文献、Huangら、「懸濁および乳化重合によるPMMAナノ複合材の合成および特徴付け(Synthesis and Characterization of PMMA Nanocomposites by Suspension and Emulsion Polymerization)」、Amer.Chem.S.(2000)(「Huang」)は、乳化重合を介してPMMAナノ複合材を形成するための疎水的に改質された粘土の使用を記述する。乳化重合の間に、界面活性剤は乳化剤として使用され、非改質粘土が重合の後に添加された。結果として生じるナノ複合材のTgは、ここに開示される用途の多くに有用であるには高すぎる。さらに、ナノ複合材は、水性系ではなく「溶融加圧」加工によって形成される。
疎水的に改質された粘土を用いることの別の欠点は、粘土を改質するために使用される界面活性剤、特に陰イオン性界面活性剤が、ポリマーラテックスエマルションを不安定化する可能性があることである。粘土を分散させるために使用されるオニウム塩のような界面活性剤の多くは、乳化剤でもある。いくつかの場合には、このようなオニウム塩改質粘土の存在下での安定なポリマーラテックスを調製にする際に、極度の困難さに直面する可能性がある。このようなオニウム塩の存在下で、このようなエマルションを安定に維持するために、多量の乳化剤が一般に必要とされる。多量の乳化剤は、それの最終用途でポリマーの特性を下げうる(例えば、より不十分な耐水性)。さらに、多量の乳化剤は、ポリマーラテックス粒子の形成に破壊的に影響しうる。不均一なポリマーラテックス粒子形成は、不均一なポリマー粒子サイズを生じるエマルション液滴サイズにおける変動を導きうる。多量の乳化剤は、さらに、粒子サイズ分布を広げる可能性のある「二次粒子」の形成をも導きうる。同様に、しばしば、エマルションの剪断不安定性、ポリマーの分子量における変動性(ポリマー加工および特性における変動を導く)、および粉末に乾燥される場合の特性の分解(例えば、小型ポリマー粒子の存在から生じる塵)のような広範な粒子サイズ分布に関連した問題がある。
前述の問題は、乳化重合プロセスを用いたラテックスポリマー粒子の形成を悪化させる。さらに詳細には、前述の問題は、多段ラテックスポリマー粒子の形成を悪化させる。これらの問題に影響されやすい多段ポリマー加工の例としては、「コア−シェル」ポリマー粒子の製造、漸次モノマー添加、または「漸次添加」プロセスを使用することが挙げられる。
米国特許第5,883,173号明細書 M.Ogawaらの「積層シリケートへの有機アンモニウムイオンの挿入を通しての無機−有機ナノ複合材の製造(Preparation of inorganic−organic nanocomposites through intercalation of organoammonium ions into layered silicates)」,Bull.Chem.Soc.Jpn.、70巻、2593−2619頁(1997年) Xavier Kornmannによる記事「熱硬化性粘土ナノ複合材の合成および特徴付け(Synthesis and Characterization of Thermoset−Clay Nanocomposites)」 Dong Choo LeeおよびLee Wook Jangによって書かれた、記事「乳化重合によるPMMA−粘土ハイブリッド複合材の調製および特徴付け(Preparation and Characterization of PMMA−Clay Hybrid Composite by Emulsion Polymerization)」、Journal of Applied Polymer Science,61巻7号、1996年8月15日 Huangら、「懸濁および乳化重合によるPMMAナノ複合材の合成および特徴付け(Synthesis and Characterization of PMMA Nanocomposites by Suspension and Emulsion Polymerization)」、Amer.Chem.S.(2000)
本発明は、剥離状態を作成するために、界面活性剤のような改質剤の使用を要求しない。したがって、本発明は、改質粘土を用いて、エマルションポリマーで水性ナノ複合材分散液を調製することに関連した前述の問題を解決することに向けられる。
したがって、乳化重合のような水性系に非改質粘土を組込むポリマー粘土ナノ複合材を調製することは、驚くべきであり、予想外である。本発明の方法は、粒子サイズの制御、安定性、および高い重合速度を示すポリマー粘土ナノ複合材を提供する。本発明の方法は、工業または商業製品にとって有利である温度のような反応条件の制御に対処する。本発明の方法は、結果として生じる水性ナノ複合材分散液の粘度の制御にも対処し、それにより高粘度に関連した加工上の問題を回避する。さらに、本発明は、予想されるTgの増加なしに、強度における増加を示す軟質フィルム形成性ポリマー粘土ナノ複合材を形成する方法を提供する。
本発明の方法にしたがって生成されたナノ複合材は、好ましくは、例えば、被覆剤、シーラント材、熱硬化性樹脂、布地、布地バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤のような多様な組成物の直接使用するために適切な形態で提供されうる。本発明のポリマー粘土ナノ複合材は、バリア特性、柔軟性等のような補助的特性にほとんど、またはまったく有害な影響を示さずに向上した引張強度のような、0.1〜20%の粘土濃度で、明らかな特性改善を示す。対照的に、従来の複合材は、一般に、有意な強化を見出すために、15〜30%のフィラーを必要とする。この濃度のフィラーで、バリア特性、柔軟性等のような補助的特性は低下する。
本発明は、部分的に、水性系でのナノ複合材組成物、およびそれを調製する方法に向けられる。特に、本発明の1つの実施形態では、第一および第二水性反応混合液が、供給され、混合され、その後、第一および第二水性反応混合液中の該エチレン性不飽和モノマーの少なくとも一部が重合される、水性ナノ複合材分散液を調製する方法が提供される。第一の水性反応混合液は、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを包含し、第二の水性反応混合液は、少なくとも1つの非改質粘土を有する少なくとも部分的に剥離された水性粘土分散液、および少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーを含む。特定の実施形態では、モノマーは、組合せ工程の後に重合される。しかし、これらの工程は、多様な異なる順序で行われうることが分かる。例えば、1つの実施形態では、第二の供給工程および組合せ工程は、重合工程の前、または後のいずれかで行われうる。
本発明の別の実施形態では、ポリマーシードが、乾燥重量基準で、該ナノ複合材分散液中の総乾燥ポリマー重量の0.1〜10%の範囲にある量で、エマルション中に存在する、20〜500ナノメートルの範囲にある平均粒径を示す複数のポリマーシードを含むエマルションを供給し;少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を供給し;モノマー混合物と水性エマルションを合せ、その後、水性分散液をそのエマルションに添加する段階を含むことを特徴とする、水性ナノ複合材分散液を調製する方法の提供がある。この水性分散液は、乾燥重量基準で、ナノ複合材中の総乾燥重量の0.1〜20重量%の積層非改質粘土を含む。モノマーの一部が、重合され、それにより、ポリマー粘土ナノ複合材分散液を形成する。しかし、これらの段階は、多様な異なる順序で行われうることが分かる。
本発明のさらに別の実施形態では、本発明の方法によって調製される被覆剤、接着剤、コーキング材、シーラント材、プラスチック添加剤、熱硬化性樹脂、布地、布地バインダー、および熱可塑性樹脂が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、本発明の方法によって調製されるナノ複合材ポリマー粒子分散液を乾燥させることによって調製されるポリマー粘土ナノ複合材粉末が提供される。
本発明のさらに別の実施形態では、第一段階コアポリマーおよび第二段階ナノ複合材シェルを含むコア−シェルナノ複合材ポリマー組成物が提供される。この実施形態では、第二段階ナノ複合材シェルは、少なくとも10部の少なくとも部分的に剥離した非改質粘土、および90部までの少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー単位から誘導されるポリマーを含む。
本発明の別の実施形態では、ナノ複合材分散液の乾燥重量を基準として0.1〜20部を構成する、少なくとも部分的に剥離された非改質水性粘土分散液を供給する工程;ナノ複合材分散液の乾燥重量を基準として80〜99.9%を含む、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを添加する工程;モノマーを重合させて、ポリマー粘土ナノ複合材分散液を形成する工程を含む、水性ナノ複合材分散液を調製する方法が提供される。
本発明のさらに別の実施形態では、水性エマルションポリマーと少なくとも0.1%の積層非改質粘土を混合する工程を含む、水性ナノ複合材分散液を調製する方法が提供される。
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の詳細な説明から明らかになる。
本発明は、乳化重合系のための非改質粘土を用いて、ナノ複合材組成物、粒子、コロイド、および分散液を調製する方法に向けられる。多段階および漸次添加重合のような種々の乳化重合方法は、粘土層を剥離するために界面活性剤のような改質剤を必要としない、ナノ複合材重合材料を調製するために有用であることがここで分かった。本発明は、先行技術の疎水的に改質された粘土を用いて一般に遭遇する、粒子サイズ、粘度、または他の要因のようなこれらの加工上の困難を克服する。本発明は、例えば、被覆剤、シーラント材、熱硬化性樹脂、布地、布地バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤のような、これらの水性ナノ複合材組成物のための用途をも提供する。
本発明のある種の実施形態では、ナノ複合材が、エマルションベースの重合技術を介して調製される。例えば、水性ナノ複合材分散液の調製に関連して、2つの別個の水性反応混合液が最初に調製され、反応混合液内のモノマーの多段乳化重合に続く。本発明の用途は、主として2段階として多段重合を検討が、2段階より多いモノマーの重合が、さらに意図されることが分かる。本明細書で用いられている、語句「段階」、「多段」、および「コアシェル」は、例えば、「段階」および「多段」ポリマーを達成する種々の方法を開示する米国特許第3,793,402号、第3,971,835号、第5,534,594号、および第5,599,854号で伝達される意味のような、その最も広範な可能性のある意味を含むことが意図される。第一の水性反応混合液は、一般にモノマー混合物を含むのに対して、第二の水性反応混合液は、水性粘土分散液、および任意にモノマー混合物を含む。しかし、特定の実施形態では、第一の水性反応混合液は、水性粘土分散液をも含みうる。語句「水性ナノ複合材分散液」は、さらに水性、または水相を含む粘土およびポリマーナノ複合材に関する。特定の実施形態では、第一および/または第二の水性反応混合液中のモノマー混合物は、乳化されうる。こ本発明の1つの実施形態では、水性ナノ複合材分散液内のモノマーの総量に対する粘土の重量百分率は、0.05%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、より好ましくは0.1%〜10%、さらにいっそう好ましくは0.5%〜5%の範囲にありうる。
水性ナノ複合材分散液は、少なくとも1つの型のエチレン性不飽和モノマーから誘導される重合単位を含む。本明細書で用いられている、語句「から誘導される単位」は、ポリマーが、その構成要素モノマー「から誘導される単位」を含む既知重合技術により合成されるポリマー分子をいう。好ましくは、水性ナノ複合材分散液内の重合単位が水不溶性である、すなわち水溶性が低いか、または水溶性がないことを示すようなエチレン性不飽和モノマーが選択される。「水不溶性」とは、25℃〜50℃で、150ミリモル/リットル以下のモノマーの水溶性を有することを意味する。
モノマー混合物の調製は、一般に、水、および乳化剤と、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーとの激しい混合を含む。本発明の他の実施形態では、モノマーが、「そのまま」、すなわち水なしで添加されうる。モノマー混合物中のモノマー、水、および乳化剤の量は、例えば、選択される特定のモノマーおよび/または乳化剤、意図される最終用途等によって変化しうる。特定の実施形態では、モノマー混合物中のモノマーの量は、好ましくは、25〜100、好ましくは40〜90、さらにいっそう好ましくは60〜80重量%の範囲内にある。水性である場合、モノマー混合物中の水の量は、乳化モノマー混合物(例えば、モノマー、乳化剤、および水)の総重量を基準として、0.1〜75、より好ましくは10〜60、さらにいっそう好ましくは20〜40重量%の量にある。添加される場合、モノマー混合物中の乳化剤の量は、好ましくは、0.01〜10、好ましくは0.05〜2、さらにいっそう好ましくは0.1〜1重量%の範囲内にある。乳化剤量が低すぎる場合、それによりモノマーエマルション液滴サイズは、大きすぎるか、または不安定なエマルションを引起しうる。乳化剤量が多すぎる場合、それにより過剰の乳化剤が、重合方法を妨害する可能性がある。
重合されうるモノマーとしては、ポリマーハンドブック(The Polymer Handbook)、第3版、BrandrupおよびImmergut編、ウィリー・インターサイエンス(Wiley Interscience)、第2章、(1989年)に列挙されるもののような、当業界で一般に知られるいずれかのエチレン性不飽和モノマーが挙げられる。適切なエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、C〜C18アルキル(メタ)アクリレートモノマー(例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、n−ブチル−、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル−、イソボルニル−、ヘキシル−、ヘプチル−、n−オクチル−、2−エチルヘキシル−、デシル−、ウンデシル−、ドデシル−、ラウリル、セチル、およびステアリル−(メタ)アクリレート等);ビニル芳香族モノマー(例えば、スチレン、アルファ−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、ビニルナフタレン、イソプロペニルナフタレン、ジビニルベンゼン等);ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル;ビニルバーサテート等);ビニル不飽和カルボン酸モノマー(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸);窒素含有ビニル不飽和モノマー(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびC〜C18アルキル(メタ)アクリルアミド等);ジエン(例えば、ブタジエンおよびイソプレン);エチレン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。本明細書で用いられている、語句「アルキル(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの両方をいう。
風化に対する望ましい耐性を示すナノ複合材組成物を調製する目的のために、アルキル(メタ)アクリレートのクラスから選択されるモノマーを使用することが好ましい。費用が安くて、市販可能な水性ナノ複合材分散液を提供する目的のために、エチレン性不飽和モノマーが、C〜C18アルキルメタクリレート、C〜C18アルキルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ブタジエン、ビニル芳香族モノマー等から成る群から選択されることが好ましい。被覆剤および接着剤を調製するための水性ナノ複合材分散液を使用する目的のために、C〜C18アルキル(メタ)アクリレートモノマー;アクリル酸;メタクリル酸;イタコン酸;酢酸ビニル;ビニルバーサテート;ビニル芳香族モノマー等を使用することが好ましい。それらが比較的安価で市販で入手可能なことにより、多様な用途での水性ナノ複合材分散液を提供する目的のために、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、スチレン、ブタジエン、アクリル酸、およびメタクリル酸モノマーを使用することがさらにいっそう好ましいであろう。
ポリマーおよび/またはグラフト結合多段ポリマー(例えば、コア−シェル2段ポリマー粒子を調製するために)を共有結合で架橋することが望ましい場合、架橋剤および/またはグラフトリンカーも、モノマー混合物中に含まれうる。本明細書で用いられている、語句「架橋剤」は、同じ型のポリマー分子の間に2つ以上の共有結合を形成できる多官能モノマーを言及する。本明細書で用いられている、語句「グラフトリンカー」は、1つの型のポリマー分子と、別の型のポリマー分子との間に2つ以上の共有結合を形成できる多官能モノマーを言及する。適切なクロスリンカーまたはグラフトリンカーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ブチレングリコールジメタクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、オリゴエチレングリコールジアクリレート、オリゴエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロール−プロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロール−プロパントリアクリレート(「TMPTA」)またはトリメチロールプロパントリメタクリレートのようなアルカンポリオール−ポリアクリレートまたはアルカンポリオール−ポリメタクリレート、およびアリルアクリレート、ジアリルマレート、および特にアリルメタクリレートのような不飽和カルボン酸アリルエステル等が挙げられる。
特定の好ましい実施形態では、モノマー混合物内の少なくとも1つのモノマーは、極性モノマーである。本明細書で用いられている、語句「極性モノマー」は、部分的に、または完全に負の荷電を有するモノマーを示す。これらのモノマーの例としては、これらに限定されないが、カルボン酸、リン酸、または硫酸官能基を含むモノマーが挙げられる。極性モノマーのさらに別の例は、水酸基、エステル、エーテル、アルデヒドおよびケトン官能基を含むモノマーである。好ましくは、極性モノマーは、カルボン酸含有モノマーである。本明細書で用いられている、語句「酸含有モノマー」は、1つまたはそれ以上の酸官能基、または無水物、例えば、メタクリル酸無水物、マレイン酸無水物、またはイタコン酸無水物のような酸を形成することができる官能基を含む任意のエチレン性不飽和モノマーを言及する。酸含有モノマーの例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸およびフマル酸のようなカルボン酸担持エチレン性不飽和モノマー;アクリルオキシプロピオン酸および(メタ)アクリルオキシプロピオン酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、エチルメタクリレート−2−スルホン酸、または2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸担持モノマー;ホスホエチルメタクリレート;酸含有モノマーの対応する塩;またはこれらの組合せが挙げられる。本発明の他の実施形態では、極性モノマーは、部分的に、または完全に負の荷電を有し、末端不飽和のような1つまたはそれ以上の点の不飽和化を有する、トリマーのような極性オリゴマーまたは不飽和オリゴマーを含む。本発明の特定の他の実施形態では、極性モノマーは、塩基に溶解性でありうる(すなわち、多くのCOH基を含み、アルカリ溶解性である)低分子量のポリマー性安定化剤を含む。これらの極性のポリマー性安定化剤のある種の限定されない例としては、登録商標モレズ(MOREZ)101または登録商標タモール(TAMOL)731が挙げられ、その両方は、ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia,PA)のローム・アンド・ハース,インク.(Rohm and Haas,Inc.)によって製造される。これらの実施形態で、系内の極性安定化剤の量は、15〜50重量%の範囲でありうる。
特定の実施形態では、水性粘土分散液、または第二の反応混合液は、陰イオン性モノマーである少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーのモノマー混合物を含みうる。好ましくは、陰イオン性モノマーは、酸含有モノマーである。これらの実施形態では、陰イオン性モノマーの一部が「段階化される」、すなわち、陰イオン性モノマーの一部、50%以下、好ましくは25%以下、さらにいっそう好ましくは10%以下が、粘土を含まない第一の水性反応混合液に添加され、残りの陰イオン性モノマーは、第二の水性反応混合液に添加される。酸含有モノマーに関与する実施形態では、酸含有モノマー、酸官能基を粘土ギャラリー内で平衡にさせ、重合プロセスの間そこに留めると考えられる。酸含有モノマーは、粘土を含む水性反応混合液の粘度を低下させる助けとなり、粘土表面に対するポリマーの親和性を増強しうる。この陰イオン性モノマー添加の段階化方法は、第一の水性反応混合液に陰イオン性モノマーを直接添加するのに比べて、物理的特性における改善を有益に生じうる。
酸添加モノマーが段階化される実施形態では、粘土を含む第二の水性反応混合液で段階化される酸の量は、水性ナノ複合材分散液内に添加された総酸の0%より多く100%未満の範囲に入りうる。第二の水性反応混合液は、水性ナノ複合材分散液内に1%〜50%、好ましくは5%〜25%、さらにいっそう好ましくは5%〜15%の酸含有モノマーを含みうる。高濃度の酸(すなわち、水性ナノ複合材分散液内の総モノマーの10%以上は、酸含有モノマーである)を利用する実施形態のものについて、またはポリマー分散液の安定化のために陰イオン性界面活性剤を使用する実施形態のものについては、低い百分率の酸含有モノマーが、第二の水性反応混合液に組込まれる。酸含有モノマーの最適な量は、反応混合液の組成、および酸の型により変化する。従って、ポリマーと粘土との親和性を増強するための最適な量は、1つの粘土酸基、1つの二価イオン、および1つの酸含有モノマーを含む。最適な量は、ポリマーで粘土を改質するために、第二の水性反応混合液中で必要な限り多くの酸含有モノマーのみを使用し;その後、第一の水性反応混合液内の残りの量の酸含有モノマーは、成長中のポリマー/粘土ナノ複合材粒子を安定化する助けとなる。
例えば、アルキルエトキシ化界面活性剤のような非イオン性重合性安定化剤が使用される実施形態では、第一の水性反応モノマーに対する、第二の水性反応混合液内の酸含有モノマーの相対的量が、ナノ複合材中の酸含有混合物の総量に対してより高い百分率となる傾向にある。これらの実施形態では、酸含有モノマーは、ポリマー粒子の安定化のためでなく、粘土の挿入および剥離に、具体的に助けとなることが意図される。
特定の実施形態では、反応混合液は、ポリマーラテックスまたはポリマーラテックス粒子を包含しうる。これらの実施形態では、ポリマーラテックスは、前述のモノマーのいずれかから調製、または重合されうる。好ましくは、ポリマーラテックスまたはポリマーラテックス粒子は、粘土粒子の不在下で、水性媒質中で重合される。1つの実施形態では、ポリマーラテックスは、酸含有モノマーが、イタコン酸およびアルコールのリン酸二水素エステルであってそのアルコールが重合可能なオレフィン基を含むもの、リン酸、またはメタクリル酸から選択される、少なくとも1つの重合可能な酸含有モノマーを含むモノマー混合物を用いた乳化重合を介して調製される。本発明のポリマーラテックスまたはポリマーラテックス粒子で使用される追加のモノマーは、例えば、Vogelらの国際公開WO93/12184号で提供される。
適切な乳化剤としては、これらに限定されないが、アルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−スルフェートまたはスルホネートの塩;アルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)エーテル;アルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)スルフェート;オレイン酸カリウム、特にアルキルジフェニロキシドジスルホネートのような長鎖脂肪酸のアルカリ塩等のような、乳化重合に従来的に使用されるものが挙げられうる。好ましい乳化剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホネートおよびジオクチルスルホスクシネートが挙げられうる。
第二の水性反応混合液は、水性粘土分散液を含む。水性粘土分散液は、水性ナノ複合材分散液中の乾燥モノマーの重量を基準として、少なくとも0.05、典型的には0.1〜20、より典型的には0.1〜15、さらにいっそう典型的には0.1〜10、最も典型的には0.5〜5重量%の非改質粘土を含む。水性粘土分散液中に存在する水の量は、70からほぼ100重量%である。特定の実施形態では、水性粘土分散液は、ここに開示されるモノマーのような少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物をも包含しうる。モノマー混合物が、水性粘土分散液に添加される実施形態では、水性粘土分散液内のモノマーの重量%は、0.01%〜100重量%でありうる。
本発明の特定の実施形態では、水相中の粘土の重量%は、それが、水性ナノ複合材分散液のナノ複合材/ポリマー相に組込まれるようになるにつれて、減少しうる。粘土濃度におけるこの減少は、ポリマーが粘土(すなわち、剥離粘土層および/または非剥離粘土粒子)を形成し、ナノ複合材粒子に組込むにつれて、重合工程の間に起こりうる。
水性粘土分散液のための適切な粘土としては、挿入または剥離されることのできる任意の天然または合成積層鉱物が挙げられる。このような粘土の例としては、例えば、積層シリケート鉱物が挙げられる。使用されうる積層シリケート鉱物としては、層間化合物を形成することのできる天然および合成鉱物が挙げられる。ある種の自然に生じる鉱物の例としては、これらに限定されないが、スメクタイト、フィロシリケート、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、モントロナイト、ヘクトライト、スティーブンサイト、バーミキュライト、カオリナイトおよびハロサイトとして知られるものが挙げられる。好ましくは、これらの鉱物の中でも、モンモリロナイトがある。合成鉱物、または合成フィロシリケートのある種の限定なしの例としては、ノースカロナイナ州シャルロッテ(Charlotte,North Carolina)のラポルテ・インダストリーズ,リミテッド(Laporte Industries,Ltd.)によって製造される登録商標ラポナイト(LAPONITE)、マガジイテ(magadiite)、およびフルオロヘクトライトが挙げられうる。
粘土は、一般に、粘土表面の実効負電荷に引きつけられる、それらのギャラリー内に存在するカリウム、カルシウム、またはナトリウムのような少なくとも1つの天然に生じる陽イオン、または第一の陽イオンを有する。例えば、モンモリロナイトのような粘土は、ナトリウムまたはカルシウムのような天然に生じるか、または第一の陽イオンと共に利用されうる。語句「ナトリウム形態」または「カルシウム形態」は、それぞれ、ナトリウムまたはカルシウムである第一の陽イオンを有する粘土に該当する。
粘土の陽イオン交換許容量(「CEC」)は、コロイド粒子の単位質量当たりの正の荷電として表現される、粘土のイオン交換容量、または粘土表面に吸着されうる正の荷電の総量に関する。例示の粘土鉱物についてのある種のCEC値は、以下の通りである:モンモリロナイト粘土は、70〜150meq/100gの範囲にある;ハロサイト粘土は、40〜50meq/100gの範囲にある;およびカオリナイト粘土は、1〜10meq/100gの範囲にある。本発明の特定の実施形態では、選択される粘土は、好ましくは、高いCEC値を有する。好ましい形態では、本発明に使用される粘土は、約40meq/100g以上のCEC許容量、好ましくは約70meq/100g以上のCEC許容量、より好ましくは約90meq/100g以上のCEC許容量、さらにいっそう好ましくは約100meq/100g以上のCEC許容量を有しうる。本発明の特定の実施形態では、モノマーの少なくとも一部の重合の前に、粘土を電気化学的に還元することによって、ナノ複合材分散液内のポリマーに対する粘土の親和性を向上させる粘土のCEC許容量を、増加しうる。
水性粘土分散液は、少なくとも1つの非改質粘土を含む水性粘土混合物を、粘土を部分的におよび/または十分に剥離させる機械的混合によるような、剪断力にかけることによって製造されうる。界面活性剤のような改質剤を要求せずに、粘土を少なくとも部分的に剥離させるために、水中の粘土粒子の物理的に完全な状態を破壊する種々の高剪断方法も予想される。これらの方法としては、それに制限されないが、超音波、メガソニケーション(megasonication)、粉砕/破砕、高速混合、均質化等が挙げられる。水性粘土分散液は、粘土層を剥離させる上でさらに助けになるために、10〜150℃、好ましくは20〜100℃、より好ましくは20〜90℃の範囲にある温度で剪断力にもかけられうる。このような高剪断方法は、本発明の方法で使用されうるが、これらの方法は、少なくとも部分的に剥離された状態を達成するために要求されはしない。本発明の種々の実施形態では、粘土は、剥離粘土層と非剥離粘土粒子の両方を含みうる。本発明の特定の実施形態では、粘土分散液の均質化は要求されない。
本発明では、水性粘土分散液内の粘土は、部分的または完全にのいずれかで剥離されうる。好ましくは、粘土は、少なくとも部分的に剥離された粘土である。本明細書で用いられている、語句「少なくとも部分的に剥離された粘土」は、一般に、層が、互いから完全にまたは部分的に分離された粘土に該当する。対照的に、語句「非剥離粘土」は、一般に、分離された層として存在しない粘土の物理的状態に該当する。語句「挿入」は、一般に、ポリマーが、系内の粘土の層の間に差し挟まれる状態に該当する。語句「部分的に挿入される」は、一般に、系内の粘土層のいくつかが層の間にポリマーを有し、他の粘土層は有しない状態に該当する。ポリマーおよび粘土系の種々の状態のいずれもが、本発明に使用されうる。
一般に、完全に(「十分に」)剥離した粘土の水性分散液は、数%以上の粘土濃度で非常に粘性および/またはゼラチン性である。このような非常に粘性のゲルを形成する粘土の正確な重量%(濃度)は、これらに限定されないが、粘土の型、温度、pH等を含めた多数の因子によることは、当業者に予想されるに違いない。典型的には、粘土分散液は粘性ゲルよりむしろ自由流動体を形成する。
本発明で、100%完全未満までに剥離の程度を限定すること、すなわち、部分的剥離(100%未満)は、一般に、減少された粘性および/または非ゲル化流動体状態を粘土分散液を提供する。従って、粘土層に剥離される粘土の一部は、一般に、粘性増加に対して主要な寄与を提供する一方で、非剥離部分(すなわち、粘土粒子)は、粘性増加に対して僅かな寄与を供する。従って、水性粘土分散液中の部分的に剥離した粘土の総量は、一般に、分散液の総重量を基準として、約数重量%未満、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、さらにいっそう好ましくは3重量%以下である。粘土のさらなる剥離は、乳化重合の工程のような連続処理の間に起こりうる。水性粘土分散液の粘性の減少が、これらに限定されないが、ポリリン酸のような分散剤によって支援されうることが予想される。これらは、重合プロセスの間、または重合製品に添加されうる。
しばしば、高剪断を要求しない中程度の機械的混合は、水中の少なくとも部分的に剥離された粘土の分散を提供するのに適切でありうる。十分に剥離した粘土は、反応媒質中の高粘性および/またはゲルの存在に関連した加工上の問題を引起す場合、剥離の程度は、完全より少くすべきである。同様に、所望の化学的および物理的特性を達成させるために、粘土は、少なくとも部分的に剥離されるべきである。同様に、水性環境で粘土を剪断する工程は、一般に、水性環境の粘度増加を生じる。通常には、剥離の程度が大きくなればなるほど、粘性の増加も大きくなる。
粘土の剥離の程度を増大させるほかに、水性ナノ複合材分散液内の粘土濃度を増大させることも、粘度の増大を生じうる。このために、粘度は、反応媒質および/または粘土分散液の、水のような適切な液体による希釈により制御されうる。典型的に、反応媒質および/または粘土分散液の粘度を、重合工程の前の希釈により制御することが望ましい可能性がある。例えば、本発明のナノ複合材中で高濃度の粘土富化(例えば、水性ナノ複合材分散液内の総重量ポリマーを基準として、5%より大きな粘土量)を得るために、反応媒質は、連続重合工程より前に十分量の水で希釈され、粘度を減少させうる。特定の粘度レベルを達成するために必要である希釈の量は、当業者によって容易に決定されうる。一般に、引き続く反応体の添加の前に適当な粘度範囲を得るために、反応媒質の固形分濃度は、50%未満、典型的に10%〜40%の間、いっそうさらに典型的には20%〜30%の間に制御されうる。特定の実施形態では、反応体を添加する前の水性分散液の粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)の粘度計を用い、分当たり60回転(「rpm」)で、3番スピンドルを使用して測定され場合に、5,000センチポイズ(「cps」)までの範囲に入る。
本発明の1つの実施形態の第三工程では、第一および第二の水性反応混合液、または水性混合液および水性粘土分散液は、多段階で乳化重合される。このような多段乳化重合は、好ましくは、第一のモノマー混合物のモノマーが、ポリマー粒子分散液を形成するために80%より大きい、好ましくは90%より大きい、さらにいっそう好ましくは95%より大きい転化度まで重合される、2つまたはそれ以上のモノマー混合物の逐次重合に関与する。この重合では、好ましくは、ポリマー粒子とともに別のポリマー(例えば、周囲のポリマーシェルまたはポリマー粒子内のドメイン)、および/または別のポリマー粒子を形成するために、ポリマー粒子分散液の存在下で、粘土分散液を含む第二のモノマー混合物の重合が続いて行われる。
本発明の別の態様では、水性分散液は、組成が異なる少なくとも2つの段階が、逐次形態で重合される、多段乳化重合工程により調製されうる。このような工程は、通常少なくとも2つの相互に非相溶性のポリマー組成物の形成を生じ、それにより、水性ナノ複合材分散液中のポリマー粒子内に少なくとも2つの相の形成を生じる。このような粒子は、例えば、コア/シェルまたはコア/シース粒子、コアを不完全に封入するシェル相を有するコア/シェル粒子、多様なコアを有するコア/シェル粒子、および貫入ネットワーク粒子のような種々の構造の2つまたはそれ以上の相から構成される。これらの場合の全てにおいて、粒子の過半の表面領域は、少なくとも1つの外側相によって占有され、粒子の内側は、少なくとも1つの内側相によって占有される。水性ナノ複合材分散液内の多段エマルションポリマーの段の各々は、エマルションポリマーについて上でここに開示されるのと同じモノマー、界面活性剤、酸化還元開始系、連鎖移動剤などを含みうる。例えば、米国特許第4,325,856号;第4,654,397号;および第4,814,373号のようなこのような多段エマルションポリマーを調製するために使用される重合技術は、当業界でよく知られている。
この工程の間に、第一および第二の水性反応混合液が、いずれかの順で、多段重合にかけられうると認識されるべきである。乾燥粉末の形態でナノ複合材組成物を調製するために、粘土含有混合液、または第二の水性反応混合液内のモノマーが、第一の水性反応混合液内のモノマーの後に重合されることが好ましい。
本発明の1つの実施形態では、粘土は、モノマーおよび非改質粘土を含む第二の反応混合液中のモノマーの重合の間に少なくとも部分的に剥離されうる。この実施形態では、粘土/モノマー混合物は、多段重合の第一の段階であってよく、その結果、多段ポリマーの内側ポリマーコア部分は、好ましくは、非改質粘土の少なくとも一部を含む。別の実施形態では、この粘土/モノマー混合物は、多段重合の第二の段階であってよく、その結果、多段ポリマーの外側ポリマーシェル部分は、一般に、非改質粘土の少なくとも一部を含む。別の実施形態では、両方の段階が非改質粘土を含みうる。
乳化重合工程は、一般に、適切な反応器で行われ、そこでは反応体(モノマー、開始剤、乳化剤、水性非改質粘土分散液、および連鎖移動剤)が適切に合せられ、混合され、水性媒質中で反応され、そして熱が反応器に移動され、放出されうる。反応体は、典型的には、反応器に、時間をかけてゆっくりと(半バッチ方法で、徐々に)、継続的に、または「ショット」(バッチ様)として早く添加される。典型的には、反応体は、反応器に徐々に添加(「漸次添加」される。
他の実施形態では、本発明のナノ複合材分散液は、乳化重合以外の技術を通して重合されうる。例えば、本発明のナノ複合材分散液は、懸濁重合またはミニ乳化重合を介しても重合されうる。
本発明の特定の実施形態では、懸濁重合を介して、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーおよび非改質粘土を含む懸濁液を重合させて、重合後に、粘土が水中に分散さているナノ複合材分散液を形成させる、水性ナノ複合材分散液を調製する方法が提供される。懸濁液中に存在するモノマーの量は、懸濁液内の成分の乾燥重量を基準として、30重量%〜99重量%、好ましくは45重量%〜99重量%、さらに好ましくは60重量%〜98重量%である。本明細書で用いられている、懸濁重合は、一般に、モノマーが液滴として重合される液体媒質中の1つ以上のモノマーの懸濁液を分散させることを含む。液体媒質は、好ましくは、水であるが、しかし、ペルフルオロカーボンのような他の媒質も使用されうる。機械的撹拌を伴う、懸濁液への1つまたはそれ以上の安定化剤の添加は、モノマー液滴の凝集を避けるのに助けになる。懸濁重合のさらなる制限なしの例は、George Odian、重合の原理(Principles of Polymerization)、第2版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、ニューヨーク(NY)(1981年)、287〜288頁で提供される。
本明細書で用いられている、分散重合は、懸濁重合の変法である。しかし、分散重合に使用される開始剤および懸濁剤は、水性でありうるのに対して、懸濁重合では、分散剤は、液体媒質が水である場合、水不溶性でありうる。本発明の特定の実施形態に使用されうる水不溶性の無機安定化剤または分散剤のいくつかの制限なしの例としては、例えば、ヒドロキシアパタイト、硫酸バリウム、カオリン、および珪酸マグネシウムが挙げられる。水溶性安定化剤または分散剤の例は、例えば、ゼラチン、メチルセルロース、ポリ(ビニル)アルコール、およびポリ(メタクリル酸)のアルカリ塩のような有機ポリマー、および任意に、無機電解質と共同したものが挙げられうる。本発明の特定の実施形態で使用されうる別の安定化剤または分散剤は、例えば、米国特許第4,582,859号に提供される。好ましくは、懸濁液内に使用される安定化剤は、水または別の溶媒でありうる液体媒質内で分散性または溶解性である。懸濁液に添加される安定化剤または分散剤の量は、懸濁液内の成分の乾燥重量を基準として、0.01%〜10%、好ましくは0.01%〜5%、さらにいっそう好ましくは.01%〜2%である。任意に、塩は、液体媒質内のモノマーの溶解性を減少させるために、懸濁液に対して0%〜無制限の量の範囲にある量で添加されうる。懸濁液に添加されうる開始剤は、利用される重合技術および液体媒質により変化する。使用される重合技術および液体媒質によって、開始剤は、水不溶性でありうる。
本発明の特定の実施形態では、ミニ乳化重合を介して、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーおよび非改質粘土を含む懸濁液を重合させて、重合後に、粘土が水に分散されてるナノ複合材コロイドを形成することを特徴とするポリマー粘土ナノ複合材コロイドの調製方法が提供される。本発明の特定の好ましい実施形態では、少なくとも1つの界面活性剤および非改質粘土を含む水性粘土混合液を重合させ;少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、任意に、少なくとも1つの界面活性剤、および任意に、少なくとも1つの共界面活性剤を供給して、モノマーエマルションを提供し;撹拌条件下で、水性粘土混合液にモノマーエマルションを添加して、モノマー粘土水性分散液を提供し;モノマー粘土水性分散液を加工して、モノマーおよび粘土を含む複数のミニエマルション液滴を提供し;ミニエマルション液滴内でモノマーを重合させて、ポリマー粘土ナノ複合材コロイドを形成することを特徴とするポリマー粘土ナノ複合材コロイドの調製方法が提供される。
本明細書で用いられている、語句「コロイド」は、0.05〜1μmの範囲にある数平均粒子サイズを有する複合材粒子に該当する。本明細書で用いられている、語句「ミニ乳化重合」は、一般に、分散液内のモノマー液滴のサイズが、0.05〜1μmの範囲に入りうる安定なサブミクロンの水中油状分散液を含む方法に関する。ミニ乳化重合技術のさらなる検討は、E.D.Sudolら、乳化重合およびエマルションポリマー(Emulsion Polymerization and Emulsion Polymers),ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、ニューヨーク(NY)(1997年)、700〜722頁による「ミニ乳化重合(Miniemulsion Polymerization)」に提供される。文献Erdemら、「ミニ乳化重合を介した無機粒子の封入(Encapsulation of Inorganic Particles via Miniemulsion Polymerization)」、Proc.Am.Chem.Soc.(Div Polym Mater Sci Eng)、1999、80、583およびErdemら、「ミニ乳化重合を介した無機粒子の封入、III封入の特徴付け(Encapsulation of Inorganic Particles via Miniemulsion Polymerization.III.Characterization of Encapsulation)」、Journal of Polymer Science:PartA:Polymer Chemistry、第38巻、4441〜4450頁(2000年)は、ミニ乳化重合のためのいくつかの例示の方法を提供する。分散液は、典型的には、油、水、界面活性剤、および任意に共界面活性剤を含む系を剪断することによって得られる。水性分散液の小型液滴サイズのため、ミニエマルション内のモノマー液滴は、粒子核形成にとって優勢な場所になる可能性があることが分かる。
種々の開始剤系が、フリーラジカル開始の業界で知られており、ここに記述される方法で使用されうる。開始剤系の選択は、使用される重合技術によって変化しうる。これらに限定されないが、過硫酸塩のような熱開始剤が、使用されうる。代わりに、フリーラジカル酸化還元開始剤系も使用されうる。このような系の例としては、例えば、メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、2−ヒドロキシスルホナト酢酸等のような還元剤または還元体と組合せた、過硫酸塩、アゾ、過酸化物(例えば、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド)のような酸化剤または酸化体等が挙げられる。
種々の工程の方法で一般に使用されるフリーラジカル開始剤は、10℃〜100℃、好ましくは20℃〜95℃、より好ましくは55℃〜90℃の温度範囲で行われるフリーラジカル酸化還元重合で従来的に利用されるものである。100℃より高い温度は、高圧用に設計された設備を使用して可能である。酸化還元開始に関与するある種の実施形態では、開始温度は、好ましくは、酸化還元開始のために85℃未満、より好ましくは55℃未満に維持される。過硫酸塩を用いた熱開始に関与する他の実施形態では、80℃〜90℃の範囲の温度が使用される。
特定の実施形態では、本発明は、粘土表面の改質を開始し、粘土の層の間のモノマーの重合を助けるために酸化還元法を使用しうる。粘土の重量の比較的大きな百分率、特に2重量%以上は、ギャラリー内および/または粘土の表面層内に存在する、鉄、銅、マンガン等のような酸化還元活性の多価金属イオンを含む。粘土内で固有であるか、または系に添加されたこれらの酸化還元活性多価金属イオンは、酸化還元活性開始剤成分からラジカル発生を促進させるために使用されうる。酸化還元法では、FeIIまたはFeIIIのような金属イオンを含む粘土を、それぞれ、酸化体または還元体のいずれかの存在下で反応させて、ラジカルを形成させうる。酸化還元誘導ラジカルは、粘土層の間の空間に、または粘土表面で形成され、粘土の挿入および/または剥離を助長する。さらに、酸化還元法は、酸化還元のない場合より、高度のフィルム透明性を示すポリマー粘土ナノ複合材を発生しうる。
FeIIを有する粘土が、酸化体の存在下で反応される酸化還元法では、化学的還元体は、それの自然なFeII形態での粘土、任意に界面活性剤を含む水性反応混合液に添加される。好ましくは、添加される還元体の量は、粘土内に含まれるあらゆる鉄のモル数を減少させるのに十分な量にある。それのFeIIIからFeIIへの粘土の還元の確認は、水性反応混合液の色の変化を観察することによって行われうる。水性反応混合液は、外観で灰色/緑色になりうる。いったん鉄が還元されたら、化学的酸化体は、1つまたはそれ以上のモノマーと一緒に水性反応混合液に添加される。酸化体とのFeIIの相互作用は、粘土と会合した鉄から、酸化体への電子の移動を生じる電気化学的反応を起こす。酸化体の還元は、酸化体を、陰イオン、およびその後、粘土の表面で、または粘土層の間のギャラリー空間でのいずれかで、ポリマー連鎖を開始させうる、酸化還元で誘導されたラジカルに分解される。この手段では、酸化還元開始系は、ポリマー/粘土ナノ複合材の挿入および/または剥離で助けとなりうる。この酸化還元方法は、全ナノ複合材形成の間じゅう重合を開始および/または重合を維持するために使用されうる。さらに、酸化還元方法は、粘土のCEC値を変えるために使用されうる。
代替的実施形態では、FeIII型粘土は還元体の存在下で反応され、見られるモノマー乳状物は、その天然のFeIII型で粘土を含む水性反応混合液に添加される。還元体は粘土のFeIII基と相互作用し、酸化され、それは、粘土の表面で、またはその付近でラジカル形成および連続ポリマー連鎖開始を引起しうる。いったんシード形成が完了すると、ナノ複合材ラテックスは、ここに開示される標準方法によって形成される。この酸化還元方法も、全ナノ複合材形成の間じゅう重合を開始および/または重合を維持するために使用されうる。さらに、酸化還元方法は粘土のCEC値を変えるために使用されうる。
酸化還元系が、ラジカルの唯一の起源である特定の実施形態では、ポリマー鎖成長は、鉄が粘土板に、または粘土の表面上の変換空間にのいずれかにのみ閉じこめられている限りにおいて、粘土表面付近の領域で現れ続く可能性がある。粘土に見られるか、または別個に添加される酸化還元活性多価金属イオンと一緒の、還元体(ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、イソアルコビン酸等のような)および酸化体(過硫酸アンモニウム、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド等のような)の使用も、本発明のポリマー/粘土ナノ複合材を調製する有用な方法である。
本発明の1つの実施形態では、モノマーは、反応器に、バッチ様(「ショット」で添加されるか、または時間をかけて継続的に供給されうる。0.5〜18時間、好ましくは1〜12時間、さらにいっそう好ましくは2〜6時間の時間をかけて、水性反応混合液を反応器に徐々に添加することによる継続的供給は、反応温度を制御するのに有用である。
任意に、少なくとも1つの連鎖移動剤が、ポリマーの分子量を制御するために、重合中に組込まれうる。連鎖移動剤の例としては、これらに限定されないが、メルカプタン、ポリメルカプタン、およびポリハロゲン化合物が挙げられる。さらに、連鎖移動剤の限定なしの例としては、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、イソアミルメルカプタン、t−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン;メチルメルカプトプロピオネートおよび3−メルカプトプロピオン酸のようなメルカプトカルボン酸およびそれらのエステル;イソプロパノール、イソブタノール、ラウリルアルコール、およびt−オクチルアルコールのようなアルコール;および四塩化炭素、テトラクロロエチレン、およびトリクロロ−ブロモエタンのようなハロゲン化化合物が挙げられる。一般に、モノマー混合物の重量を基準として、0〜10重量%が使用されうる。ポリマー分子量は、モノマーに対する開始剤の比を選択することのような他の技術によっても制御されうる。
安定化界面活性剤は、ポリマー性ラテックス粒子の凝集を妨げるために反応混合液の一方または両方に添加されうる。一般に、成長中のラテックス粒子は、陰イオン性または非イオン性界面活性剤のような1つまたはそれ以上の界面活性剤、またはその混合物により、乳化重合の間、安定化される。乳化重合に適する界面活性剤の例は、毎年刊行されるマカッチャンの洗剤および乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)(ニュージャージー州グレン・ロック(Glen Rock,N.J.)のエムシー・パブリッシング・シーオー.(MC Publishing Co.))で提供される。保護的コロイドのような他の安定化剤が使用されうる。
緩衝剤も、乳化混合の間に反応混合液中に存在しうる。緩衝剤は、一般に、これらに限定されないが、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウムのような弱酸の塩である。添加される場合は、反応混合液中に存在しうる緩衝剤の量は、重合に利用される総モノマーを基準として、0.01〜5重量%の範囲に入りうる。一般に、アンモニアまたは水酸化ナトリウムのような低濃度の強塩基は、重合のpHを制御するためにも使用されうる。これらの剤は、重合工程の前、間、または後のいずれかの時に添加されうる。緩衝剤は、特定のモノマーの加水分解を制御し、重合(N−メチロアクリルアミドモノマーが使用される場合のような)中に早すぎる架橋の程度に影響を与えるか、開始剤の分解の速度に影響するか、および/またはコロイド安定性を制御するために、カルボン酸モノマーおよび界面活性剤の解離の程度に影響を及ぼすためにさらに使用されうる。
モノマーの第一の混合物は、所望の粒子サイズを制御するために、予備形成ポリマー分散液(「シード」ラテックス)の存在下で重合されうる。シードは、一般に、生じるポリマーの構造および/または形態を制御するためにも使用される。「シード」ラテックスは、結果として生じるエマルションポリマーの所望の用途により小粒子を含んでもよい。特定の実施形態において、これらの粒子は200nm未満、好ましくは100nm未満、さらにいっそう好ましくは65nm未満の平均直径を有しうる。より大きなエマルションポリマー粒子サイズが望まれる場合のような他の実施形態では、粒子は、250nm未満、好ましくは200nm未満、いっそうさらに好ましくは110nm未満の平均直径を有しうる。一般的なシードラテックス粒子は、多段ナノ複合材の第一段またはシードされた単段ナノ複合材ポリマーの第一段を調製する上で使用されるモノマーの組成と、類似するか、または異なる組成を示しうる。予備形成ポリマー分散液は、ゴム状材料のポリマー粒子を包含し得て、コアポリマーに対して組成で類似であるか、または異なりうる。本明細書で用いられている、語句「ゴム状」は、それのガラス転移温度より上のポリマーの熱力学的状態を示す。代わりに、シードとしては、Myersら、米国特許第3,971,835号で教示されるとおり、屈折率を調節するために使用されうる硬質非ゴム状ポリマー粒子(例えば、ポリスチレンまたはポリメチルメタクリレート)が挙げられる。
本発明の特定の実施形態では、第一の水性反応混合液は、乾燥重量基準で、生じたナノ複合材分散液中の総乾燥ポリマー重量の0.1〜20、好ましくは0.1〜15、より好ましくは0.1〜10%の範囲にある量で、エマルション中に存在する複数のポリマーシードを含む分散液を含む。乾燥重量基準で、上記ナノ複合材中の総乾燥ポリマー重量の少なくとも0.1〜20%の層状粘土を含む水性分散液は、エマルションに、好ましくは漸次方式で添加される。少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物は、水性分散液の前に、またはそれと一緒にかのいずれかで、シードを含むエマルションと混合される。その後、モノマーの少なくとも一部は、重合され、それによりポリマー粘土ナノ複合材分散液を形成する。特定の実施例では、水性エマルションのポリマーシードは、モノマーが合成される同じ反応容器で形成される。これらの実施形態では、水性粘土分散液は、層状粘土の乾燥重量を基準として200重量%までの粘土を包みうる。反応容器内の低い固形分百分率により、通常の粘度を維持しつつ、誰もが高い粘土濃度を添加できる。
本発明の別の方法は、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、および非改質層状粘土を含む水性分散液を、1つまたはそれ以上のエマルションポリマーシードに徐々に添加し重合することに関与する。この方法で、エマルションポリマーシードは、好ましくは20〜500nm、より好ましくは30〜400nm、さらにいっそう好ましくは40〜300nmの粒子直径を有する。エマルションポリマーシードは、該ナノ複合材分散液中の総ポリマー重量の乾燥重量を基準として、0.1〜10%、好ましくは0.5%〜8%、さらにいっそう好ましくは1%〜5%である。ポリマーシードが、一般に粘土を含まなくてよい一方で、この実施形態ではさらに、ポリマーシードが、該ナノ複合材分散液中の総ポリマー重量の乾燥重量を基準として、20%までの粘土、好ましくは10%までの粘土、より好ましくは5%までの粘土を含みうると意図している。
この方法での水性分散液は、乾燥重量を基準として、該ナノ複合材分散液中の総ポリマー重量の80〜99.95%、好ましくは85〜99.9%、さらにいっそう好ましくは90〜99.9%の少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、および乾燥重量を基準として、該ナノ複合材分散液中の総ポリマー重量の0.05%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、さらにいっそう好ましくは0.1%〜10%の層状粘土を含む。
各段階の重合の後、モノマーの重量を基準として、少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%、さらにいっそう好ましくは99%は、逐次重合段階が始められる前に、反応器中で重合されることが望ましい。
エマルションポリマーシードは、モノマーが重合されるものと同じ反応容器で形成されることができ、および/または別の反応容器で製造され、モノマーが重合される反応容器に連続的に導入されうる。さらなる実施形態では、ポリマーシードは少なくとも部分的に剥離した非改質層状粘土を含みうる。この実施形態では、粘土の量は、乾燥重量を基準で、ポリマーシード中の総乾燥ポリマー重量の0.05%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、さらにいっそう好ましくは0.1%〜10%の範囲にある。
本発明の別の方法は、水性エマルションポリマーと、該エマルションポリマーの乾燥重量を基準として0.1〜10%の、層状粘土とを混合させることによって、水性ナノ複合材分散液を調製することに関与する。この方法では、水性エマルションポリマーは、典型的には、乳化重合の技術によってエマルションポリマーを調製する種々の公知方法のいずれかによって調製される。この方法の1つの実施形態では、ナノ複合材分散液が、徐徐な添加「漸次添加(grad−add)」方法を使用して調製されることが典型的である。この実施形態では、ナノ複合材ポリマーがゴムコアおよび硬質シェルを有するコア−シェルポリマー粒子のような、多段重合により調製されることも典型的である。この実施態様においては、粘土の量は乾燥重量を基準として、ポリマーシード中のポリマーの乾燥重量の0.05%から20%、好ましくは0.1%から15%、さらに好ましくは0.1%から10%の量である。
本発明は、重合または追加の重合段階の前に形成されるナノ複合材ポリマー粒子を包含しうる。これらの段階は、粘土を含む段階の形成の前、間、または後に起こりうる。したがって、第一段階コアポリマー粒子は、ゴム状ポリマーを含みうる。ゴム状ポリマーを含むナノ複合材の水性分散液は、プラスチック添加剤衝撃改質剤;キャップストック用途用のような、柔軟性および/または優れた衝撃強度を示す熱可塑性樹脂;熱可塑性エラストマー;被覆剤、コーキング材、シーラント材、および接着剤のためのバインダー等のような多数の用途で有用である。
ゴム状成分を有する材料を調製するために、ポリマー相の少なくとも1つの構成要素ガラス転移温度が、使用温度(例えば、周囲条件で使用される用途については約25℃)より低いことが望ましい。ガラス転移を制御するために要求されるモノマーの選択および量は、ポリマー業界でよく知られフォックス方程式の使用を通して容易に決定されうる。
ポリマーは、コポリマー(例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、星型(スター)ポリマー、およびそれらの種々の組合せ)を形成するために、少なくとも1つの任意の前述のエチレン性不飽和共重合可能なモノマーから誘導される少なくとも1つの追加のポリマーをも含みうる。
本発明の方法の1つの実施形態では、第一の水性反応混合液は、重合されて、20〜7000ナノメートル、好ましくは50〜2000ナノメートル、さらにいっそう好ましくは50〜800ナノメートルの粒径を有する第一段階エマルションポリマーコア粒子を形成しうる。この実施形態では、ポリマーは、乾燥重量基準で、そのナノ複合材分散液中の総乾燥ポリマー重量の約0.1〜99%であり、第二の水性反応混合液は、重合されて、上記コア粒子の周囲に第二段階のエマルションポリマーシェルを形成しうる。
より大きなコアシェルナノ複合材、例えば1,000ナノメートル以上は、エマルションポリマー以外の重合技術によって形成されうる。これらのより大きなコアシェルナノ複合材は、ここに開示されるとおりの懸濁重合を介して、または例えば、「ポリマー−オリゴマー粒子の水性分散物(Aqueous Dispersions of Polymer−Oligomer Particles)」、ポリマーコロイドII、編集者Robert Fitch、プレナム・プレス(Plenum Press)、ニューヨーク州ニューヨーク(New York、N.Y.)、1980年、83〜93頁に開示される技術のような「膨潤技術」を介して形成されうる。例えば、ラテックスは、従来の乳化重合技術によって調製されうる。重合の後、ラテックスはモノマーおよび連鎖移動剤で膨張され、その後、モノマーが重合されて、水性分散液中にオリゴマーを形成する。その後、オリゴマーおよび乳化剤の水性分散液は、モノマーで膨張されて、重合されて、より大きなサイズの粒子を供給する。軽度に改質された粘土は、より大きなコアシェルナノ複合材を供給する工程の間のいくつかの点で添加されうる。これらのより大きなコアシェルナノ複合材は、そのまま、または例えば、プラスチック添加剤中のコアとして有用でありうる。
本発明の別の実施形態では、ゴム状の第一段階ポリマーおよび第二段階ナノ複合材シェルを含むコア−シェル形態を有するナノ複合材ポリマー組成物が、提供される。このナノ複合材ポリマー組成物は、ゴム状第一段階コアポリマーの重量を基準として、1〜99、好ましくは30〜70、より好ましくは35〜60、さらにいっそう好ましくは35〜45部、および第二段階ナノ複合材シェルの重量を基準として、99〜1、好ましくは70〜30、より好ましくは40〜65、さらにいっそう好ましくは55〜65部を含みうる。本明細書で用いられている、語句「部」は、「重量に基づいた部」を意味することが意図される。
コア−シェルナノ複合材ポリマー組成物では、ゴム状の第一段階コアポリマーは、45〜99.9、好ましくは80〜99.5、さらにいっそう好ましくは94〜99.5重量%の少なくとも1つのC〜Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された単位を含む。これらのポリマーは、0〜35、好ましくは0〜20、さらにいっそう好ましくは0〜4.5重量%の少なくとも1つのC〜Cアルキルアクリレートモノマーとは異なる、少なくとも1つのエチレン性不飽和共重合性モノマーから誘導された単位を含む。これらの第一段階コアポリマーは、さらに、単位の重量に基づいて0.1〜5、好ましくは0.1〜2、さらにいっそう好ましくは0.5〜1.5重量%の少なくとも1つの架橋剤またはグラフト化剤から誘導される単位を含む。
コア−シェルナノ複合材ポリマー組成物では、第二段階ナノ複合材シェルは、0.05%〜25%、好ましくは0.2%〜15%、さらにいっそう好ましくは、モノマーと粘土の合計重量に基づいて、0.5%〜10%の範囲内の非改質粘土と、残りの、C〜C18アルキル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ブタジエン、およびビニル芳香族モノマーからなる群から選択される少なくとも1つのエチレン性不飽和単位から誘導されるポリマーと共に有する。この実施形態では、シェルは、典型的には硬質であり;硬質シェルは、一般にナノ複合材ポリマー組成物を、乾燥粉末形態で提供させる。比較的軟質なシェルを含む乾燥粉末形態のナノ複合材は、粉末調製の分野で知られるとおり、種々の粉末流動助剤を使用して提供されうる。さらに、シェルは、ナノ複合材ポリマーが、それの水性分散液形態(例えば、被覆剤、接着剤、コーキング材、シーラント材、およびプラスチック添加剤)で使用される場合に、硬質または軟質でありうる。
本発明のポリマー粘土ナノ複合材粉末は、種々の方法で、ナノ複合材ポリマー粒子分散液から単離されうる。粉末単離方法のいくつかの限定されない例としては、スプレー乾燥または凝集が挙げられる。ポリマー粘土ナノ複合材粒子を単離する別の技術としては、例えば、米国特許第4,897,462号に開示される技術が挙げられる。これらの技術は、乾燥される場合には、従来の単離粉末より優れた粉末流動性、低ダスト、およびより高い嵩密度を示す、ほぼ球状の製品を生成するために単離の間にエマルションにも適用しうる。
ポリマー粘土ナノ複合材粉末は、さらに、重量を基準として0〜5部の粉末流動助剤を含みうる。適切な粉末流動助剤は、乾燥粉末キャップストック組成物を回収するために使用されるスプレードライ工程に組込まれうる。粉末流動助剤の1つの限定されない例は、ステアリン酸被覆炭酸カルシウムである。文献米国特許第4,278,576号も、ポリマー粒子のスプレー乾燥エマルションに有用でありうる流動助剤の別の例を提供する。
本発明の方法は、一般に、熱可塑性樹脂の必須の加工および物理的特徴を示すナノ複合材樹脂粉末を調製するために使用される。上に記述されるとおり、ナノ複合材ポリマーの乾燥粉末は、一般に、スプレー乾燥によるか、または凝集、続いて湿潤ケーク乾燥によるかいずれかにより粒子を回収することによって調製される。これらのナノ複合材ポリマーは、熱可塑性樹脂として使用されうる乾燥粉末混合物を調製するために適切な粉末混合装置(例えば、リボンブレンダー)を用いて一緒に連続的に混合される個々の粉末として別々に回収されうる。代わりに、別個の軽度に改質された水性粘土分散液および粘土不含のエマルションポリマーは、乳化状態で混合され、同時スプレー乾燥、または凝集続いて乾燥のいずれかにより、混合された乾燥粉末ブレンドとして連続的に回収されうる。
UV安定化剤、顔料、PVC樹脂、艶消剤、流動助剤、加工助剤、滑剤、フィラー等のような、ナノ複合材樹脂組成物中の追加の成分は、ナノ複合材樹脂粉末と、粉末または液体形態のいずれかで混合されうる。これらの成分は、例えば、キャップストック組成物のためのベース樹脂中で使用されうる。例えば、UV光安定化剤のような個々の添加剤は、乳化され、ナノ複合材樹脂粒子分散液に添加され、共スプレー乾燥されうる。別法として、顔料分散液のような乳化添加剤は、熱の添加および水の除去に対処するのに適切な混合装置中でナノ複合材樹脂粉末に直接的に添加されうる。同様に、PVC湿潤ケークは、粉末または水性のナノ複合材樹脂粒子分散液とも混合されうる。エマルションベースの添加剤および粉末を混合し、続いて乾燥する多数の組合せは、当業者によって予想されうる。
別の実施形態では、ポリマー粘土ナノ複合材組成物のペレット化形態が予想される。このようなペレットは、例えば、熱可塑性樹脂フィルム、シート、および他の種々の物品を製造するために使用されうる。ある種の環境では、ペレット形態のポリマー粘土ナノ複合材は、塵形成のような粉末に共通の特定の問題を避けるために、粉末形態を使用することより、いっそう望ましい可能性がある。したがって、粉末は、任意の適切なプラスチックペレット化装置、またはプラスチック加工技術で知られる他の方法を使用して、ペレットに形成されうる。これらのペレット形成工程は、ポリマー粘土ナノ複合材樹脂組成物の成分が、配合(混合)され、その後、標準のプラスチック加工装置を用いてペレット化されうる混合工程と合わされうる。
本発明の別の方法は、水性エマルションポリマーと、該エマルションポリマーの乾燥重量を基準として0.1〜10%の、層状粘土とを混合させることによって、水性ナノ複合材分散液を調製することに関与する。この方法では、水性エマルションポリマーは、一般に、乳化重合の技術によってエマルションポリマーを調製する種々の公知方法のいずれかによって調製される。この方法の1つの実施形態では、ナノ複合材分散液が、穏かな添加「漸次添加(grad−add)」方法を使用して調製されることが一般的である。この実施形態では、ゴムコアおよび硬質シェルを有するコア−シェルポリマー粒子のようなナノ複合材ポリマーが、多段重合により調製されることも一般的である。この実施形態では、粘土の量は、乾燥重量基準で、ポリマーシード中の総乾燥ポリマー重量の0.05%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、さらにいっそう好ましくは0.1%〜10%の範囲にある。
この実施形態での改質層状粘土の混合工程は、好ましくは、界面活性剤のような粘土改質剤を必要とせずに完了される。別の実施形態では、粘土は、水中に予め分散され、水性エマルションポリマーと混合される。粘土粒子が、少なくとも部分的に剥離される限り、あらゆる機械的混合装置が適しうる。より好ましくは、粘土粒子を混合して、ナノ複合材分散液内に粘土を均一に分散させる。例えば、登録商標コウレス(COWLES)機械的混合機は、20%までの粘土を含む改質水性粘土分散液を調製するために使用されうる。しかし、0.1〜10%の粘土を含む水性粘土分散液を調製するために機械的ホモジナイザーを使用することがさらに好ましい。
本発明の水性ナノ複合材粘土−ポリマー分散液は、逆相乳化重合を利用しても調製される。例えば、米国特許第3,284,393号、第3,826,771号、第4,745,154号で、そこに付随する文献で記述される方法は、酸含有ポリマー(高いまたは低い濃度の酸)を作るために使用するときに、これらの重合の水相に、粘土を組込むのに利用されうる。粘土により改質された水溶性ポリマー(たとえば、ポリアクリルアミド)もこの方法により作ることができる。逆相乳化重合方法は、そこに含まれる水溶性モノマーおよび混合物に基く、高分子量のポリマーまたはコポリマーを生じうる。これらのモノマーの水性溶液は、油中水乳化剤の手段により油相に分散され、引き続いてフリーラジカル形成条件下で連続して重合されうる。
水性ナノ複合材粘土−ポリマー分散液は、例えば、被覆剤、シーラント材、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤として有用でありうる。水性ナノ複合材粘土−ポリマー分散液を含む被覆剤組成物は、対ブロック性、耐プリント性およびダートピックアップ性のような改善された特性、向上されたバリア特性、および向上された難燃性を示しうる。さらに、本発明の水性ナノ複合材を含む被覆剤組成物は、フィルム形成のための追加の融合剤(溶媒)の必要性なしに、より柔軟なバインダーを利用する能力を示し、乾燥フィルム中に十分な硬度、靭性、および低い粘着性をなお維持しうる。本発明の被覆剤組成物について適切な用途としては、建築用被覆剤(特に、半光沢および光沢のための低VOC用途);工場用被覆剤(金属および木、熱可塑性および熱硬化性);補修用被覆剤(例えば、金属の上);自動車用被覆剤;コンクリート屋根タイル被覆剤;エラストマー性屋根用被覆剤;エラストマー性壁用被覆剤;外部絶縁仕上げシステム;およびインクが挙げられる。被覆剤用途に対する添加剤として供される場合に、水性ナノ複合材分散液は、硬度を付与しうることが、さらに意図される。水性ナノ複合材分散液についての別の用途は、不透明ポリマーおよび中空球体顔料用である。水性ナノ複合材分散液の混入は、例えば、より硬く、より破壊耐性のシェルを提供しうるか、または繊維の改質のために適切でありうる。水性粘土−ポリマーナノ複合材分散液のための用途のいっそう別の制限なしの例としては、艶出剤;バインダー(不織布、紙用被覆剤、顔料印刷、またはインクジェット用のバインダーのような);接着剤(感圧接着剤、凝固接着剤、または他の水性接着剤のような);プラスチック用接着剤;イオン交換樹脂;整髪用固定剤;コーキング材;トラフィックペイント;およびシーラント材である。水性粘土−ポリマーナノ複合材分散液は、前述の用途に対して強度および靭性を付与しうる。
本発明の1つの実施形態では、水性ナノ複合材分散液は、乾燥によりフィルムを形成することができる(例えば、被覆剤および接着剤)。この実施形態では、ナノ複合材のポリマーが、−80℃〜50℃の範囲内のガラス転移温度を有することが好ましい。ガラス転移温度は、フォックス(Fox)方程式を使用して計算されうる(T.G.Fox,Bull.Am.Physics Soc.、第1巻、刊行番号3号、123頁(1956年)参照)。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含むコーキング材およびシーラント材組成物が提供される。前述の被覆剤組成物の種々の成分、工程、および使用法は、好ましくは、これらのナノ複合材含有コーキング材およびシーラント材組成物に使用可能である。さらに、コーキング材およびシーラント材組成物は、好ましくは、ペースト様またはゲル様稠度を示し、好ましくは、被覆剤よりも高い粘度を有する。したがって、コーキング材およびシーラント材は、エマルションポリマーからコーキング材およびシーラント材を調製するのに当業界で知られる一般的配合にしたがって、本発明の水性ナノ複合材分散液を使用して調製されうる。この実施形態では、コーキング材およびシーラント材は、当業界で知られる方法によって、水性ナノ複合材分散液とフィラーを混合することによって調製されうる。
本発明のいくつかの実施形態では、水性ナノ複合材分散液は、可塑剤または凝集剤(例えば、被覆剤および接着剤)の添加と共に、またはなしに、乾燥によりフィルムを望ましく形成する。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーは、−80℃〜10℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。
本発明の1つの実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含む被覆剤組成物が調製される。本発明の被覆剤組成物としては、例えば、建築用被覆剤、補修用被覆剤、工場用途の被覆剤、自動車用被覆剤、エラストマー性壁用または屋根用被覆剤、外装絶縁仕上系被覆剤、紙または厚紙用被覆剤、塗料上塗剤、織物用被覆剤および裏打被覆剤、皮革用被覆剤、セメント状屋根タイル被覆剤、および道路用塗料として当業者で記述されうる被覆剤または塗料組成物が挙げられる。代わりに、被覆剤または塗料組成物は、透明被覆剤、艶消被覆剤、サテン被覆剤、半光沢被覆剤、光沢被覆剤、プライマー、風合加工被覆剤等として記述されうる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーが、0℃〜70℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。
本発明の被覆剤組成物は、さらに、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、有機および無機着色顔料、および層状粘土以外の粘土のような顔料および/またはフィラーを含みうる。このような顔料着色された組成物は、一般に、容積基準で、3〜70%、またはより好ましくは容積基本で15〜60%の二酸化チタンを含む。被覆剤組成物は、被覆剤技術でよく知られる技術によって調製されうる。第一に、任意により少なくとも1つの顔料が、登録商標カウレス(COWLES)混合機によって付与されるような高剪断下で、水性媒質内で分散されるか、代わりに、少なくとも1つのあらかじめ分散された顔料が、使用されうる。その後、水性ナノ複合材分散液は、所望の場合、他の被覆剤アジュバントと一緒に、低剪断攪拌下で添加されうる。代わりに、水性ナノ複合材分散液は、任意の顔料分散工程に含められうる。被覆剤組成物は、例えば、粘着剤、乳化剤、融合剤、可塑剤、緩衝剤、中和剤、増粘剤またはレオロジー改質剤、保湿剤、熱−、湿度−、光−、および他の化学的−またはエネルギー−硬化剤を含めた架橋剤、湿潤剤、殺生物剤、可塑剤、消泡剤、着色剤、ワックス、撥水剤、滑りまたは耐擦傷剤、抗酸化剤等のような従来の被覆剤アジュバントをも含みうる。ここに記述される水性ナノ複合材分散液に加えて、被覆剤組成物は、少なくとも1つの別のポリマー、好ましくは、これらに限定されないが、固形粒子、単独空隙を有する粒子、または多空隙粒子のような重合性顔料を含めたフィルム形成性およびフィルム非形成性エマルションポリマーから選択される追加のエマルションポリマーを含みうる。これらの追加のポリマーは、本発明の被覆剤組成物に添加される場合、乾燥重量を基準として、ナノ複合材分散液中の総乾燥ポリマー重量の0〜200%の量で存在しうる。
被覆剤組成物の固形分含量は、10容積%〜70容積%でありうる。被覆剤組成物の粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)の粘度計を用いて測定される場合に、0.05〜100パスカル−秒(Pa.s)、または50〜100,000センチポイズ(cP)でありうる;異なる使用方法に適切な粘度は、相当に変化する。
被覆剤組成物は、例えば、ロールコーター、ドクターブレード塗布のようなブラシ掛けおよびスプレー方法、印刷方法、空気噴霧スプレー、エアーアシストスプレー、エアレススプレー、高容積低圧スプレー、エアアシスト・エアレススプレー、エアナイフ塗布、トレーリングブレード塗布、カーテン塗布、および押出のような従来の使用方法によって塗布されうる。
被覆剤組成物は、例えば、紙または厚紙;圧縮木製製品;ガラス;プラスチック;木材;金属;下塗りまたは予め塗装された表面;風化表面;アスファルト性基体;セラミックス;皮革;および「生」または硬化形態でのセメント、コンクリート、石膏およびスタッコのような水硬性基体のような基体に塗布されうる。基体に塗布される被覆剤組成物は、10℃〜95℃の温度で、一般に乾燥されるか、または乾燥させる。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含む接着剤組成物が意図される。接着剤組成物としては、例えば、感圧接着剤、積層接着剤、包装用接着剤、ホットメルト接着剤、反応性接着剤、凝固接着剤、および柔軟性または硬質工業用接着剤として当業界で知られるものが挙げられる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーが、−80℃〜80℃の範囲にあるガラス転移温度を示すことが好ましい。接着剤は、一般に、任意の顔料、および被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバントを混合することによって調製される。接着剤組成物は、一般に、フィルム、シート、および強化プラスチック複合材のようなプラスチック基体;金属箔;織布;金属;ガラス;セメント状基体;および木材または木材複合材を含めた基体に塗布される。基体に対する塗布は、一般に、移動ロールコーターにより、または手動塗布装置により機械上で遂行される。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含むコーキング材またはシーラント材が検討される。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーが、−80℃〜0℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。コーキング材またはシーラント材は、一般に、顔料、および適切な場合、被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバントを混合することによって調製される。コーキング材またはシーラント材組成物は、一般に、乾燥での収縮を最小限にするために、70重量%およびそれ以上のような高固形分含有濃度で調製され、結果的に、ゲル様またはペースト様稠度を有しうる。コーキング材またはシーラント材組成物は、一般に、金属;ガラス;セメント状基体;木材または木材複合材;およびそれの組合せを含めた基体の充填および/またはシール接合部に塗布され、一般に、周囲条件下で、乾燥させられる。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含むインク組成物が検討される。インク組成物としては、例えば、フレキソ印刷インキ、グラビアインク、インクジェットインク、および顔料印刷ペーストとして当業界で知られるものが挙げられうる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーが、−50℃〜50℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。インクは、一般に、任意の顔料、あらかじめ分散された顔料、または染料、および被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバントを混合することによって製造される。インク組成物は、一般に、フィルム、シート、および強化プラスチック複合材のようなプラスチック基体;紙または厚紙;金属箔;織布;金属;ガラス;布;および木材または木材複合材を含めた基体に塗布される。基体に対する塗布は、一般に、フレキソ印刷ブランケット、グラビアロール、シルクスクリーンにより機械上で遂行される。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含む不織布バインダーが意図される。不織布バインダー組成物は、例えば、拭き取り繊維および芯地のような消費者用および工業用不織布のためのバインダー、繊維充填物およびガラス繊維のような絶縁不織布のためのバインダー、および油用濾紙のような不織布および紙のためのバインダー/強化剤として知られるものが挙げられる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーは、−60℃〜50℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。不織布バインダーは、一般に、任意の顔料、および適切な場合、被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバントを混合することによって調製される。不織布バインダー組成物は、紙およびレーヨンのようなセルロース性繊維;ポリエステル、アラミド、およびナイロンのような合成繊維;ガラス繊維およびその混合物から形成される不織布をはじめとする基体に適用される。基体への塗布は、一般に、飽和浴、回転塗布機、スプレー等により機械上で遂行される。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含む艶出剤が意図される。艶出剤組成物としては、例えば、床用艶出剤、家具用艶出剤、および自動車用艶出剤として当業界で知られるものが挙げられる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーは、0℃〜50℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。艶出剤は、一般に、任意の顔料、および適切な場合、被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバント、特にワックスを混合することによって調製される。艶出剤組成物は、一般に、材木、ビニルまたはポリウレタンフローリング、セラミックスタイル、塗装金属等を含めた基体に塗布される。基体への塗布は、一般に、スプレー、ローラー、モップ等により遂行される。
本発明の別の実施形態では、水性ナノ複合材分散液を含むプラスチック添加剤が意図される。プラスチック添加剤組成物としては、例えば、加工助剤および衝撃改質剤として当業界に知られるものが挙げられうる。これらの実施形態では、ナノ複合材のポリマーは、−50℃〜50℃の範囲にあるガラス転移温度を有することが好ましい。プラスチック添加剤は、一般に、任意の顔料、および適切な場合、被覆剤アジュバントとして上にここで列挙される任意のアジュバントを混合し、一般に、その組成物を粉末形態まで乾燥させることによって調製される。プラスチック添加剤組成物は、一般に、破砕または押出により、例えば、ポリビニルクロリド、ポリメチルメタクリレートおよびポリプロピレンのようなプラスチックと混合されうる。
本発明の別の態様では、水性ナノ複合材分散液および/またはナノ複合材粒子を組込むデジタル画像組成物が意図される。本明細書で用いられている、語句「デジタル画像」は、一般に基体上に画像の複写をさせる組成物に関する。デジタル画像組成物のための適切な使用は、ゼログラフィーのような電子写真技術用のトナー、またはインクジェットプリンターまたは類似の用途のための組成物が挙げられる。デジタル画像組成物についてのTgおよび粒子サイズは、その方法または用途の系によって変化する。一般に、インクジェト用途のデジタル画像組成物は、電子写真用途のためのデジタル画像組成物についての粒子サイズおよびTgに比べて、小さい粒子サイズおよび低いTgを有しうる。例えば、インクジェット用途の一般的Tg値は、45℃〜60℃の範囲に入りうるのに対して、電子写真技術用途についてのTg値は、55℃〜85℃の範囲に入りうる。さらに、デジタル画像組成物のこのような粘度、表面張力、およびpHのような限定されない変数も、組成物の最終用途に基づいて調整されうる。
本発明の別の態様では、ナノ複合材のエマルションポリマーは、組成が異なる少なくとも2つの段階が、連続形態で重合されることを特徴とする多段乳化重合方法によって調製されうる。このような方法は、通常、少なくとも2つの相互に非相溶性ポリマー組成物の形成を生じ、それにより、ポリマー粒子内に少なくとも2つの相の形成を生じる。このような粒子は、例えば、コア/シェルまたはコア/シース粒子、コアを不完全に封入するシェル相を有するコア/シェル粒子、複数のコアを有するコア/シェル粒子、および貫入ネットワーク粒子のような種々の形状寸法の2つまたはそれ以上の相から構成される。これらの場合の全てにおいて、粒子の表面領域の過半が、少なくとも1つの外側相に占有され、粒子の内側は、少なくとも1つの内側相に占有される。多段エマルションポリマーの段階の各々は、エマルションポリマーについて上にここに開示されるとおり同じモノマー、界面活性剤、連鎖移動剤などを含みうる。多段ポリマー粒子の場合に、本発明の目的のためのTgは、そこにある段階または相の数に関係なく、エマルションポリマーの全体としての組成を使用してフォックス方程式によって計算されるものである。このような多段エマルションポリマーを調製するために使用される重合技術は、例えば、米国特許第4,325,856号;第4,654,397号;および第4,814,373号のような当業界でよく知られている。
本発明の他の態様では、ナノ複合材のエマルションポリマーは、米国特許第4,247,438号;第4,657,966号;および第5,498,655号で教示されるとおりの、バイモーダルまたはマルチモーダルの粒子サイズ分布、米国特許第4,501,845号および第5,990,228号で教示されるとおりの、バイモーダルまたはマルチモーダルの分子量分布、または米国特許第5,369,163号で教示されるとおりの、例えばロッドのような非球状粒子、および米国特許第4,791,151号で教示されるとおりの、多重ローブの粒子を生じるような方法で実行される乳化重合方法によって調製されうる。
本発明の別の態様では、ナノ複合材のエマルションポリマーは、乾燥時に、例えば、単独空隙を有する粒子、多空隙粒子、および空隙およびポリマーの貫入ネットワーク(ポリマー「スポンジ」)を有する粒子のような少なくとも1つの空隙を含む粒子を生成する方法によって調製されうる。
本発明の別の態様では、ナノ複合材のエマルションポリマーが、バインダー官能性を供する代わり、またはそのことに加えた態様で機能しうる粒子を生成する方法によって調製されうる。意図されるのは、アルカリ溶解性、酸溶解性、および疎水的に改質されたエマルションポリマーのような顔料分散剤または増粘剤/レオロジー改質剤として機能するエマルションポリマーである。
実施例
表Iは、例示および参照組成物の要約を提供する。表Iにおける組成物は、組成物が、単段または多段重合されるかどうか、使用される非改質粘土の重量百分率、および粘土が、水性乳化コポリマーと、ここで「混合」と称する、物理的にブレンドにより存在するか、またはここで「その場」と称する、重合中に存在するかどうかに関して示す。コポリマーと粘土の物理的ブレンド、および粘土小板の存在下でのアクリルモノマーのその場重合のいずれかが、水性エマルション媒質中で行われる。
表II〜VIは、例示のポリマー粘土ナノ複合材および参照組成物を含む薄層ポリマーフィルムの誘電緩和の比較を提供する。これらの例示および参照組成物は、ポリマー粘土ナノ複合材とポリマー参照組成物との機械的特性における差を示すために同一のアルミニウム基体および切取り試験片にキャストされる。誘電緩和分光法測定は、ペンシルベニア州アランタウン(Allentown,Pennsylvania)のソーラートロン・インストルメンツ・インク.(Solartron Instruments,Inc.)により製造されたソーラートロン・フリークエンシー・レスポンス・アナライザー・モデル1260を使用して得られた。ここで誘電貯蔵因子とも言われる誘電緩和因子は、組成物の動的機械的貯蔵弾性力に関連する。
表IIは、50:50ブレンドのメチルメタクリレート(「MMA」)およびブチルアクリレート(「BA」)を含む単段コポリマーの誘電緩和測定を、反応混合液中に5重量%の非改質のナトリウムモンモリロナイト粘土を含む2つのポリマー粘土ナノ複合材組成物と比較する。この2つのポリマー粘土ナノ複合材組成物は、粘土が、重合の間にその場で存在するか、または混合されるかどうかの点で異なる。粘土なしの参照組成物に比較して両方のポリマー粘土ナノ複合材組成物の機械的特性において、一般に改善がある一方で、誘電貯蔵因子における増加は、混合粘土を有するポリマー粘土ナノ複合材組成物でいっそう著しい。しかし、粘土が混合されるポリマー粘土ナノ複合材組成物は、重合時に形成されるポリマー粘土ナノ複合材組成物に比較して同様には透明でないフィルムを生じる。
表IIIは、非改質のナトリウムモンモリロナイト粘土小板を有する水性乳化コポリマーと混合されるアクリルコポリマー、p(BA/MMA=88:12)の誘電緩和スペクトルを提供する。スペクトルは、ポリマーナノ複合材の誘電貯蔵因子が、参照コポリマーのものより大きいことを示す。誘電貯蔵因子におけるこの増加は、粘土粒子の存在による、コポリマーの機械的弾性率における増加に起因しうる。
表IVは、参照コポリマーp(BA/MAA=98:2)、および変量の非改質ナトリウムモンモリロナイトと物理的にブレンドされた同じコポリマーを含む2つのポリマー粘土ナノ複合材組成物についての誘電緩和スペクトルを提供する。表IVは、誘電緩和貯蔵因子が、組成物中の粘土の増加量と共に、同様に増加することを示す。
表Vは、参照ポリマーp(BA/MAA=50:50)、および変量の非改質ナトリウムモンモリロナイトと物理的にブレンドされた同じコポリマーを含む3つのポリマー粘土ナノ複合材組成物についての誘電緩和スペクトルを示す。表Vは、誘電緩和貯蔵因子が、組成物中の粘土の増加量と共に増加することを示す。
表VIは、参照組成物、およびその場重合から誘導されるコア−シェル形態を示すポリマーと、類似の重量含有率の非改質粘土と混合されたブレンドとの2つのポリマー粘土ナノ複合材についての誘電貯蔵因子の比較を提供する。例えば、コア−シェルポリマー粘土複合材は、コア:40%の架橋ブチルアクリレート(BA/ALMA=99:1)およびシェル、60%メチルメタクリレート−ブチルアクリレートコポリマー(MMA/BA=95:5)から構成されるポリマーから調製される。ナトリウムモンモリロナイトから誘導される粘土小板は、コア−シェルポリマーのゴムコアへのグラフト重合の前に、乳化された第二段階(シェル)モノマー混合物に分散される。ポリマーシェル中の剥離粘土の存在は、X線回折(XRD)技術を使用して確認された。
装置および一般的1段乳化重合手段
少なくとも部分的に剥離した非改質の2.22%ナトリウムモンモリロナイト(粘土)のストック溶液を、均質化方法によって調製した。イリノイ州アーリントン・ハイツ(Arlington Heights,Illinois)のナノコール(Nanocor)によって販売されるナトリウムモンモリロナイトについての商品名である「PGV」、またはテキサス州ゴンザレス(Gonzales,Texas)のサザン・クレイ・プロダクツ(Southern Clay Products)から入手可能なナトリウム粘土についての商品名である「ナトリウムクロイサイト」のような種々の市販源から得られる他の非改質粘土も、使用されうる。部分的剥離は、均質化の間にストック溶液の粘度における増加を観察することによって、並びに、XRDを介して、生じるポリマー−粘土ナノ複合材中の非剥離の挿入粘土粒子の存在を観察することによって、達成された。10gの量の粘土を、440gの脱イオン水に添加して、水性粘土分散液を形成した。この分散液を、最小シャフトを使用したサイクロンIQ(CycloneIQ)コンピューター処理制御機械的ホモジナイザーを使用して、2分間、20,000rpmで均質化した。粘土分散液は、塊状のままであったので、均質化工程を、同じ時間、同じ速度で大型シャフトで繰返した。この2.22%粘土分散液を、後に、乳化重合工程で使用した。
粘土分散液の存在下で乳化重合工程での最初の工程は、反応混合液を供給することであった。モノマー混合物、プラス乳化剤、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)溶液、および粘土分散液を、最大2分間、20,000rpmで均質化させた。混合液は、30.6重量%のモノマー、2.22重量%の水性粘土分散液68.83重量%、および28重量%のSLS溶液0.58重量%を含む。その後、33gの脱イオン水洗浄液を足したこの均質化反応混合液を、攪拌機、加熱マントル、還流コンデンサーおよび窒素スイープを具備した500ml丸底ガラス容器に添加した。0.59重量%の過硫酸ナトリウムおよび99.41重量%の脱イオン水から構成される開始剤を、室温条件下で反応混合液に添加し、140rpmで攪拌した。さらなる30gの脱イオン水を、反応容器に添加した。全混合液を60℃に加熱し、反応液を発熱させた。発熱ピーク温度で、反応を、80℃で1時間維持した。反応混合液を、冷却し、濾過して、総固形分および粒子サイズについて試験した。
参照実施例1(単段50MMA/50BAコポリマー、粘土なし)
上に記述された乳化重合工程は、50:50比でメチルメタクリレート(「MMA」)およびブチルアクリレート(「BA」)を含むモノマー混合物を重合するために使用された。粘土分散液は使用しなかった。エマルションの一部を、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.013cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体、または積層体の全体を、75℃で真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法を使用して試験した。この試験の結果は、表IIで提供される。
実施例1(単段階、5%粘土を用いた50MMA/50BAのその場共重合)
水性粘土分散液、および50:50重量%のでMMAおよびBAのモノマー混合物との50:50の反応混合液が、上に記述される乳化重合工程を使用して重合されて、乾燥重量を基準として5%の粘土を含むナノ複合材分散液を得た。ポリマー粒子の最終サイズは、92nmであった。ナノ複合材分散液の総固形分含有量は、23.16重量%であった。ナノ複合材分散液の一部が、0.002cm厚のアルミニウムシート上に被覆されて、0.015cm厚のフィルムを得た。フィルムと基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法を使用して評価し、結果は、表IIで提供される。表IIが示すとおり、実施例1での組成物についての誘電貯蔵因子は、参照実施例1の少なくとも二倍である。
実施例2(5%までの粘土と混合した、50MMA/50BAコポリマー分散液)
参照実施例1のエマルション調製コポリマーを、適量の水性粘土分散液と合せて、粘土の乾燥重量を基準として5%ナノ複合材分散液を得た。混合物は、一般的乳化手段で記述された方法によって完全に均質化された。均質化混合物の一部を、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.004cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子における改善について評価した。表IIで提供されるデータは、誘電貯蔵因子が、参照実施例1のものより僅かに大きいことを示す。
参照実施例2(粘土なしで、88MMA/12BAの単段共重合)
組成p(MMA/BA=88:12)のエマルションで調製されたコポリマーを、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.005cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体(「積層体」)を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子における改善について評価した。表IIIは、参照実施例についての誘電貯蔵因子を提供する。
実施例3(5%まで粘土と混合した、88MMA/12BAコポリマー分散液)
組成p(MMA/BA=88:12)の乳化で調製されたコポリマーの一部を、適量の水性粘土分散液と合せて、混合物内の粘土の乾燥重量を基準として5%の非改質粘土を含むナノ複合材分散液を得た。混合物は、一般的な乳化手段で記述された方法によって完全に均質化された。均質化混合物の一部を、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.004cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子における改善について評価した。表IIIで列挙されるデータは、誘電貯蔵因子が、参照実施例2ポリマーのものより僅かに優れていることを示す。
実施例4〜6(0%、2%、および5%までの粘土と混合した、98MMA/2BAコポリマー分散液)
組成物p(MMA/BA=98:2)の乳化で調製されたコポリマーを、十分量の水性粘土分散液と合せて、ポリマー粘土混合物の乾燥重量を基準として0%、2%および5%の総粘土(それぞれ、実施例4、5および6)を得た。これらの混合物は、一般的乳化手段で記述された方法によって完全に均質化された。ニートのポリマーエマルションおよび均質化混合物の一部を、各々、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、実施例4、5および6について、それぞれ0.015cm、0.021cmおよび0.034cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子における改善について評価した。表IVで列挙されるデータは、誘電貯蔵因子が、粘土増加の量と共に増加することを示す。
実施例7〜10(0%、5%、10%および20%までの粘土と混合した、50MMA/50BAコポリマー分散液)
組成p(MMA/BA=50:50)のエマルションで調製されたコポリマーの一部を、適切な量の粘土分散液と合せて、ポリマー粘土混合物の総乾燥重量を基準として0%、5%、10%および20%の総粘土(それぞれ、実施例7、8、9および10)を得た。これらの混合物は、一般的な乳化手段で記述された方法によって完全に均質化された。ニートのポリマーエマルションおよび均質化混合物の一部を、各々、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、それぞれ0.013cm、0.004cmおよび0.007cmおよび0.006cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、2.4439cm表面積のディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子における改善について評価した。表Vで列挙されるデータは、誘電貯蔵因子が、増加量の粘土とともに増加されることを示す。
装置および2段階ポリマーの調製のための一般的手段
続く2段階(コア−シェル)ポリマーは、51部のエチルアルリレート(「EA」)、49部のMMA、および1部のMAAから誘導された40nm直径のポリマーシードで出発する、40:60コア:シェル漸次供給乳化重合方法によって、5L規模で調製された。粘土を有するポリマーは、最初に手動撹拌を通してモノマーエマルションを予備乳化させ、その後、10gの粘土とその混合物を、2分間、20,000rpmで、サイクロンIQ(CycloneIQ)機械的ホモジナイザーを使用して、均質化させることによって調製された。
2段階コポリマー反応の各々は、攪拌機、加熱マントル、還流コンデンサー、窒素洗浄管およびモノマーエマルションおよび触媒供給のための供給管を具備した5L丸底フラスコに、99.96%の脱イオン水および0.04%の酢酸を添加させることによって行われた。150rpmに設定された攪拌と共に、混合物を、1時間、窒素でスパージし、50℃に加熱した。窒素スパージは、スイープにされ、1.92%のスルホンキシレートホルムアルデヒドナトリウム(SSF)および64.26%の脱イオン水から構成される活性化剤溶液を、反応容器に添加し、続いて33.82%の脱イオン水リンスを添加した。その後、61.6%ポリマーシードショットを、38.4%脱イオン水リンスとともに添加した。反応混合液の温度は、モノマーエマルションおよび触媒の漸次供給を開始する前に50℃に達した。
第一段階モノマーエマルションは、81.1%のブチルアクリレート(BA)、0.82%のアリルメタクリレート(ALMA)、DS−4の23%溶液1.71%またはジオクチルスルホスクシネートの75%溶液1.71%、および16.37%の脱イオン水から構成された。第一段階触媒供給は、1.71%tert−ブチルヒドロペルオキシド(t−BHP)および98.29%の脱イオン水から構成される。50℃の設定温度で、加熱は、停止され、反応混合液が、監視されて、発熱を観察した。モノマーエマルションおよび触媒供給は、同時に開始された。モノマーエマルションおよび触媒溶液の両方は、90分の期間、供給するように設定された。モノマーエマルション供給は、9.63g/分の速度で供給され、t−BHP開始剤供給は、0.4g/分の速度で供給された。乳化モノマー混合物を80分の供給した終わりに、残りの126.9gのエマルションを、反応容器に添加した。モノマー供給に続いて、ラインリンス供給である30g脱イオン水を反応器に添加した。開始剤の供給の終わりに、ラインリンス供給である15g脱イオン水を反応器に添加した。全ラインリンスが添加された後、第一段階ラテックスは、粒子サイズおよびポリマー転化のためにサンプル採取された。
重合の第二段階については、第一段階反応混合液を、170rpmで攪拌した。2.62%のSSF、86.91%の脱イオン水および10.47%の脱イオン水リンスから構成される段階2活性化剤溶液を、反応液に添加した。この時に、120分のモノマーエマルションおよび開始剤t−BHP供給を開始した。粘土を有するその場重合のためのモノマー混合物は、69.74%のMMA、3.67%のBA、24.47%の脱イオン水、1.28%のDS−4の23%溶液または1.71%のジオクチルスルホサクシネートの75%溶液、0.15%のn−ドデシルメルカプタン(n−DDM)、および0.7%の粘土から構成された。粘土なしのポリマーについてのモノマーエマルションは、70.23%のMMA、3.70%のBA、24.64%の脱イオン水、1.29%のDS−4の23%溶液、0.15%のn−DDM、および0%の粘土から構成された。触媒溶液は、11.1%のt−BHPおよび88.9%の脱イオン水から作成された。モノマーエマルションは、11.9g/分の速度で供給され、開始剤は、0.562g/分の速度で供給された。反応の過程の間に、反応温度が、65℃より下に下がった場合には、加熱が、反応容器にかけられた。供給の終わりに、モノマーエマルションについては30gの脱イオン水、15gの脱イオン水のリンスの供給が添加された。反応混合液は、冷却および濾過される前に、30分間、そのピーク温度で維持された。
参照実施例3(DOSS乳化剤を伴うが、粘土を伴わない、40(99BA/1ALMA)//60(95MMA/5BA)の多段共重合)
2段階コポリマーについて上で記述された乳化重合方法を使用して、60:40のメチルメタクリレート:ブチルアクリレート比から構成される2段階コポリマーを合成して、204nm平均粒子(粘土なし)を示すポリマーラテックスを得た。重合工程で使用される乳化剤は、1.28%のジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム塩の75%溶液であった。エマルション中の総固形分含有量は、48.55重量%であった。エマルションの一部は、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆されて、0.069cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、表面積2.7318cmのディスクを、積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子の大きさについて評価した。表VIに列挙されるデータは、誘電貯蔵因子の値を示す。機械的特性のリストは、表VIIに示される。
実施例11(第二段階の、DOSS乳化剤を伴い、0.7%粘土を伴う、40(99BA/1ALMA)//60(95MMA/5BA)の多段共重合)
第二段階コポリマーについての参照実施例3に記述される乳化重合工程が、60:40のMMA:BA比から構成される第二段階コポリマーの調製で使用された。コポリマーは、0.7重量%の粘土の存在下で合成されて、204nm平均粒子を有するポリマーラテックスを得た。重合工程で使用される乳化剤は、1.28%のジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム塩(DOSS)の75%溶液であった。エマルションの総固形分含有量は、48.55重量%であった。エマルションの一部を、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.047cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、表面積1.4935cmのディスクを積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子の大きさについて評価した。表VIに列挙されるデータは、誘電貯蔵因子が、参照実施例3に規定されるポリマーのものの少なくとも二倍であることを示す。表VIIに列挙される機械的特性は、誘電貯蔵因子における改善を支持する。
参照実施例4(DOSS乳化剤を伴うが、しかし粘土なしで、40(99BA/1ALMA)//60(95MMA/5BA)の多段共重合)
第二段階コポリマーについて上に記述される乳化重合工程が、60:40のMMA:BA比から構成される第二段階コポリマーの調製で使用された。コポリマーは、粘土の非存在下で合成されて、204nm平均粒子を有するポリマーラテックスを得た。重合工程で使用される乳化剤は、1.28%のドデシルベンゼンスルホネート(DDBS)の75%溶液であった。エマルションの総固形分含有量は、48.55重量%であった。機械的特性は、表VIIに列挙される。
実施例12(第二段階の、DDBS乳化剤を伴い、0.7%粘土を伴い、40(99BA/1ALMA)//60(95MMA/5BA)の多段共重合)
多段階ナノ複合材分散液は、DDBSが、DOSSの代わりに乳化剤として使用される以外は、実施例11にしたがって調製した。表VIIに列挙される機械的特性は、DDBSを使用することが、多段階ナノ複合材分散液でDOSSを使用することよりダイナタップ(Dynatup)衝撃強度が増強されたことを供することを示す。
実施例13(0.6%まで粘土と混合された40(99BA/1ALMA)//60(95MMA/5BA)コア−シェルコポリマー分散液)
この実施例で、二段階コポリマーについて上に記述される乳化重合工程が、60:40比でMMA:BAから構成される第二段階コポリマーの調製に使用された。コポリマーは、粘土の非存在下で合成されて、204nm平均粒子を有するポリマーラテックスを得た。重合工程で使用される乳化剤は、1.28%のドデシルベンゼンスルホネートの75%溶液であった。エマルションの総固形分含有量は、48.56重量%であった。エマルションの一部を、均質水性粘土分散液と合せて、0.6%のポリマー粘土混合物を得た。混合物は、一般的乳化手段で記述された方法によって完全に均質化された。エマルションの一部を、0.002cm厚のアルミニウムシートに被覆して、0.104cm厚のフィルムを得た。フィルムおよび基体の全体を、75℃で、真空オーブンで一夜乾燥させた。乾燥後、表面積2.4885cmのディスクを積層体から切断し、誘電緩和分光法により、誘電貯蔵因子の大きさについて評価した。表VIに列挙されるデータは、誘電貯蔵因子が、参照実施例3に規定されるポリマーのものの少なくとも二倍であることを示す。表VII、落下ダート衝撃エネルギーに列挙される機械的特性は、相対的に低い誘電貯蔵因子と一致する。
Figure 0004906407
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注1:エマルションを、粉末までオーブンで乾燥し、ペレット化し、プラークに射出成形した。
参照実施例14
ラテックスを、以下の方法を介して合成した:空の反応器ケトルに、436.00gのDI水、5.08gの陰イオン性界面活性剤(30%水性溶液)、および3.10gの炭酸ナトリウムを添加した。626.60gの水、36.90gの陰イオン性界面活性剤(30%水性溶液)、654.67gのブチルアクリレート、350.00gのメチルメタクリレート、および15.10gのメタクリル酸を含むモノマーエマルションを形成した。ケトル内容物を、85℃に加熱した。55.80g量のモノマーエマルションを、ケトルに添加して、ポリマーシードを形成した。その後、4.03gの過硫酸アンモニウム(28g水中に溶解させた)を添加して、重合を開始した。モノマーエマルションを、85℃の反応器温度が、維持されるようにケトルに供給した。モノマー供給が完了した後、バッチを、65℃に冷却し、65℃に達すると、反応器に、5.58gの硫酸第一鉄(0.15%水性)を添加した。その後、20gの水中の1.12g量の70%tert−ブチルヒドロペルオキシドを、20.00g水中の0.56g量のイソアスコルビン酸と一緒に添加した。温度は、45℃未満に下げた。バッチのpHを、水酸化アンモニウム(28%水性)を用いて、7.5に上昇させ、殺細菌剤(6.20gの水と、4.77gのケーソンLX(KATHON LX)(1.4%水性))を添加した。サンプルを、100メッシュのスクリーンを通して濾過させて、全ての大きな凝集物片を除去した。
実施例15
ナノ複合材分散液を、反応器に存在する5%非改質フィロシリケート粘土(投入されたモノマーでの重量を基準として)を用いて、参照実施例14に記述される重合方法に従って調製した。55.80gのモノマーエマルション投入を、ケトルに添加して、ポリマーシードを形成した後、粘土を、激しい撹拌を伴って、残りのモノマーエマルションに導入し、反応器に供給した。
実施例16
参照実施例14でと同様に調製されたラテックスのブレンドを、PRO250ホモジナイザー(コネチカット州モンロー(Monroe,Connecticut)のプロ・サンエンティフィック(Pro Scientific)により製造された)を使用して、1時間、5%フィロシリケート粘土と均質化させた。
実施例14〜16についての使用試験結果
実施例14〜16での「未配合」被覆剤の各々のフィルムを、製造した。未配合被覆剤についての引張強度および伸びのデータが、インストロン・モデル1122装置(マサチューセッツ州カントン(Canton,Massachusetts)のインストロン・コーポレーション(Instron Corporation)によって製造された)を使用して収集された。サンプルは、5.08cm/分で引っ張られた。サンプルデータは、各サンプルフィルムのフィルム厚み、幅および重量について較正された。試験されるべきサンプルを支持するクランプ間の最初の距離は、2.54cmである。実験は、22℃の温度および50%の湿度レベルを示す制御環境室で行った。引張測定は、表VIIIで提供される。
Figure 0004906407
配合された被覆剤を、実施例14〜16の分散液を使用して調製し、レオロジー改質剤(「RM」)要求性、光沢、および平均スクラブ耐性について試験した。RM要求性は、百ポンドの配合塗料当たりの必要とされたレオロジー改質剤の重量として測定され、その結果、配合塗料は、およそ90KU単位またはICI粘度規模で、1.3の粘度を達成する。光沢は、米国材料試験協会規格(ASTM)D−523−89号によって20度および60度角度で、ドローダウンチャートから測定した。スクラブ耐性を、米国材料試験協会規格(ASTM)D−2486−74Aによって測定した。これらの測定は、表IXに記録される。
表IXでの結果は、実施例15および16の水性ナノ複合材粘土分散液を用いて調製された配合被覆剤のRM要求は、粘土なしに調製された配合被覆剤に比較して非常に低いRM要求を示すことを示し、それは、ある種の用途についての改善である。光沢の結果は、実施例15のその場調製のナノ複合材分散液が、参照実施例14の非粘土分散液と同じか、または僅かに高い光沢を供する一方で、実施例16のブレンド調調製分散液は、低い光沢を供したことを示す。参照実施例14の非粘土分散液で調製された配合被覆剤の平均スクラブ耐性との比較で、実施例15のその場調製ナノ複合材分散液は、2倍の平均スクラブ耐性を供する一方で、実施例16のブレンドで調製された分散液は、3倍近い平均スクラブ耐性を供する。
Figure 0004906407
(a)アクリソール(TM(登録商標))RM−2020NPR、ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia,PA)のローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Company)
(b)アクリソール(TM(登録商標))RM−8W、ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia,PA)のローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Company)
実施例17〜21
実施例17〜21は、ポリマー−粘土ナノ複合材分散液を調製する種々の方法が、本発明の方法を使用しながら可能であることを示す。これらの実施例で、ナノ複合材分散液は、以下の工程変法を用いて、PGV非改質モンモリロナイト粘土(イリノイ州アーリントン・ハイツ(Arlington Heights,Illinois)のナノコール(Nanocor))を用いて、参照実施例14の重合にしたがって調製された:
1)均質化なしの合成(機械的攪拌のみ):粘土は、一般に、最初の反応器の水に添加され、シード形成の前および後の両方で、単に機械的混合で分散された。粘土を含まない乳化モノマー混合物は、一般に、反応混合液に連続的に同時供給されて、ナノ複合材ポリマー粒子を成長させた。
2)最初の反応器の水に添加された粘土を用い、均質化を用いた合成:粘土を含まない乳化モノマー混合物は、一般に、連続的に同時供給されて、ナノ複合材ポリマー粒子を成長させた。
Figure 0004906407
上に記述された変法によって作成されたナノ複合材分散液の未配合被覆剤から製造されたフィルムの引張強度および伸びのデータは、チニウス・オルセン・ベンチトップ・ユニバーサル試験機(Tinius Olsen Benchtop Universal Testing Machine)(ペンシルベニア州ウィロー・グローブ(Willow Grove,Pennsylvania)のチニウス・オルセン・ベンチトップ・ユニバーサル・テスティング・マシーン社(Tinius Olsen Benchtop Universal Testing Machine Company))で収集された。フィルムは、5.08cm/分の速度で引張られた。サンプルデータは、サンプルフィルムのフィルム厚、幅、および重量について較正された。試験されるべき各サンプルを支持するクランプの間の最初の距離は、2.54cmであった。試験は、22℃の温度および50%の湿度で、制御環境室で行った。引張測定は、以下の表で提供される。
Figure 0004906407
1 平均の値 29.2psi/3180%および75psi/1578%
引張最大値は、+/−3psiである。
表XIが示すとおり、還元−酸化反応が、実施例18Bでのように粘土内のFeの還元により助長され、ラジカルを形成し、還元−酸化反応が、実施例18Dでのように酸段階化アプローチによりさらに助長されたポリマー粘土ナノ複合材組成物は、同じモノマーから重合されたポリマーおよびポリマー粘土ナノ複合材組成物と比較して、引張特性で劇的な改善を示した。
実施例22
98.1BA/1.9MAAラテックスを、以下の方法を介して合成した:空の反応器ケトルに、650.00gのDI水、26.30gのポリマープリフォーム(45%固形分ラテックス)、および0.90gの炭酸ナトリウムを添加した。1200.00gの水、17.90gの陰イオン性界面活性剤(23%水性溶液)、1748.00gのブチルアクリレート、および32.60gのメタクリル酸を用いて、モノマーエマルションを形成した。ケトル内容物を、85℃に加熱した。その後、7.60gの過硫酸アンモニウムおよび1.90gの炭酸ナトリウム(総量182g水に溶解させた)を徐々に添加して、重合を開始した。モノマーエマルションを、85℃の反応器温度が、維持されるようにケトルに供給した。モノマー供給が完了した後、バッチを、65℃に冷却し、65℃に達すると、反応器に、0.80g量の硫酸第一鉄(0.15%水性)を、1.20gのバーセン(0.1%水性)と一緒に添加した。その後、45gの水中の4.00g量の70%tert−ブチルヒドロペルオキシドを、45.00gの水中の2.00g量のスルホキシレートホルムアルデヒドナトリウムと一緒に添加した。その後、温度を45℃未満に下げた。バッチのpHを、水酸化アンモニウム(28%水性)を用いて、7.5に上昇させ、殺細菌剤(5.00gの水と、4.90gのケーソンLX(KATHON LX)(1.4%水性))を添加した。サンプルを、100メッシュのスクリーンを通して濾過させて、全ての大きな凝集物片を除去した。
実施例23
ナノ複合材分散液を、反応器に存在する2%非改質フィロシリケート粘土(付加されたモノマーでの重量%)の添加を用いて、実施例22に記述される方法に従って合成した。粘土を、激しい撹拌を伴いモノマーエマルションに導入し、反応器に供給した。
実施例24
実施例22でと同様に調製されたラテックスのブレンドを、PRO250ホモジナイザー(コネチカット州モンロー(Monroe,Connecticut)のプロ・サンエンティフィック(Pro Scientific)により製造された)を使用して、1時間、2%非改質フィロシリケート粘土と均質化させて、混合ナノ複合材分散液を調製した。
実施例22〜24についての使用試験結果
実施例22〜24での水性ナノ複合材分散液を、以下の方法にしたがって感圧接着剤について試験した:剥離:180°の角度での単層被覆された感圧テープのPSTC−1剥離接着(PSTC=イリノイ州60611、シカゴ、エヌ.ミシガン・アベニュー401、00番(401 N.Michigan Avenue、#00、Chicago,IL60611)の感圧テープ審議会(Press Sensitive Tape Council))。ループ粘着:米国材料試験協会規格(ASTM)D6195号ループ粘着についての標準試験方法。剪断:1"×1"×1kg(2.54cm×2.54cm×1kg)または0.5"×1"×1kg(1.27cm×2.54cm×1kg)試験形状寸法のいずれかを使用した米国材料試験協会規格(ASTM)D6463号持続性剪断負荷下の感圧物品の破壊までの時間についての標準試験方法。PSA特性は、表XIIに供される。
Figure 0004906407
実施例25〜28:被覆剤の耐ダートピックアップ性
本発明によって調製された被覆剤、並びに市販の比較被覆剤を、コンクリート屋根タイルに塗布し、耐ダートピックアップ性について試験した。屋根葺きタイル配合物のための水性ナノ複合材分散液を、実施例15(その場粘土を用いて調製した水性ナノ複合材分散液)および参照実施例14(粘土なし分散液)に記述される方法にしたがって調製し、それぞれ実施例25および参照実施例26の名称であった。これらの分散液は、以下のモノマー量で調製された:45.0BA/53.5MMA/1.5MAAのコモノマー比を示すポリマーを供するために452.25gBA、537.68gMMA、および15.10gMAA。ナノ複合材および参照分散液の各々から得られる配合サンプルのコンクリート配合および調製は、例えば、米国特許第5,718,943号に記述されるものに続く。
米国材料試験協会規格(ASTM)標準試験番号第D3719−78号が、屋根葺きタイル被覆剤を試験するために以下の通りに改良された:配合被覆剤を、アルミニウム板に4ミルのバーで塗った。フィルムを、一夜乾燥させた。マピコ(Mapico)422酸化鉄スラリーを、フィルムにブラシで塗った。スラリー被覆パネルを、空気乾燥させ、その後、1時間、140°Fオーブンに入れた。その後、パネルを、室温まで戻させた。パネルを、軽く擦りながら、均一にチーズクロスパッドで擦りながら、ぬるま湯で洗浄した。空気乾燥後、フィルムを、耐ダートピックアップ性(DPUR)について評価し、0−10等級で格付けした:0は、酸化鉄の除去なしか、または耐ダートピックアップ性なしであり、10は、酸化鉄の完全な除去、または目立った耐ダートピックアップ性である。DPUR結果(表XIII)は、ナノ複合材粘土分散液(実施例25)で調製された被覆剤が、粘土なしで調製された(参照実施例26)、並びに、匹敵する市販の被覆剤(比較例27および28)で調製された類似の参照被覆剤より明らかにより優れたDPURを示したことを示す。
Figure 0004906407
実施例29:酸化還元工程供給
ラテックスは、以下の方法を介して合成される。空の反応器ケトルに、436.00gのDI水、24.40gのPGVナトリウムモンモリロナイト粘土、5.08gの陰イオン性界面活性剤(30%水性溶液)、および3.10gの炭酸ナトリウムを添加する。別個の容器に、626.60gの水、36.90gの陰イオン性界面活性剤(30%水性溶液)、654.67gのブチルアクリレート、350.00gのメチルメタクリレート、および15.10gのメタクリル酸を含むモノマーエマルションを形成させる。ケトル内容物を、85℃に加熱する。55.80g量のモノマーエマルションを、ケトルに添加して、ポリマーシードを形成させる。3つの空間的に隔てられた入口を通して、モノマーエマルションを、40gの水中の2.0g量の70%tert−ブチルヒドロペルオキシドと、40g水中の2g量のイソアスコルビン酸の水性溶液と一緒に、65℃の反応器温度が、維持されるようにケトルに供給する。モノマー供給が完了した後、反応器に、5.58gの硫酸第一鉄(0.15%水性)を添加する。その後、20gの水中の1.12g量の70%tert−ブチルヒドロペルオキシドを、20.00g水中の0.56g量のイソアスコルビン酸と一緒に、添加する。温度は、45℃未満に下げられる。バッチのpHは、水酸化アンモニウム(28%水性)を用いて、7.5に上昇され、殺細菌剤(6.20gの水と、4.77gのケーソンLX(KATHON LX)(1.4%水性))が添加される。サンプルを、100メッシュのスクリーンを通して濾過させて、全ての大きな凝集物片を除去する。結果として生じるポリマー粘土ナノ複合材は、酸化還元方法を含まないナノ複合材またはポリマーより高度のフィルム透明性を示しうる。

Claims (3)

  1. (a)10〜90部の第一段階コアポリマー、および
    (b)90〜10部の第二段階ポリマー粘土ナノ複合材シェル
    を含むコア−シェルポリマー粘土水性ナノ複合材分散液のポリマー組成物。
  2. 20〜500ナノメートルの範囲にある平均粒径を有する複数のポリマーシードを含む水性エマルションを供給する工程であって、前記ポリマーシードが、乾燥重量基準で、ノ複合材分散液中の総乾燥ポリマー重量の0.1〜10%の範囲にある量で、前記エマルション中に存在する工程、
    少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を供給する工程
    任意に水性粘土分散液を供給する工程、
    前記モノマー混合物と前記水性エマルション、さらに、水性粘土分散液が供給された場合には該水性粘土分散液を混合し、重合して水性エマルションコアポリマーエマルションを形成する工程、
    前記水性コアポリマーエマルションに水性分散液を添加する工程であって、前記水性分散液が、なくとも1つの非改質粘土およびチレン性不飽和モノマーを任意に含む工程、および、次いで
    前記水性分散液中で前記ノマーの少なくとも一部を重合してシェルポリマーを形成し、水性コア−シェルポリマー粘土ナノ複合材分散液を形成する工程、
    を含み、前記水性コア−シェルポリマー粘土ナノ複合材分散液が、乾燥重量基準で、前記ナノ複合材中の総乾燥ポリマー重量の0.1〜20%の少なくとも1つの非改質粘土を含む、請求項1に記載の水性ナノ複合材分散液を調製する方法。
  3. 請求項2に記載の方法によって調製される水性ナノ複合材分散液を含む被覆剤、接着剤、コーキング材またはシーラント材製品。
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