JP4139792B2 - プラスチックをコーティングするためのナノクレーで改質された水系組成物、およびその製造方法 - Google Patents

プラスチックをコーティングするためのナノクレーで改質された水系組成物、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水性ナノコンポジット分散体を含む水性ポリマーまたは樹脂組成物、および前記のナノコンポジット分散体の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、プラスチック基体、他の樹脂基体、たとえば自動車用内装部品、木材、金属、皮革、アスファルト、織物、紙、板紙、またはセメント状材料のための水系(waterborne)コーティングであって、少なくとも部分的に剥離した層状シリケートもしくはクレーおよび水不溶性ポリマーのそれぞれの1以上の水系ナノコンポジット分散体を含む水系コーティングに関し、さらにその製造方法に関する。
その低コスト、軽量、良好な耐衝撃性、成型の容易さ、および再利用性の理由から、ポリオレフィン、たとえばポリプロピレン、および熱可塑性ポリオレフィン(TPO)としても知られるゴムで改質されたポリプロピレン含有化合物は、その使用が1970年代より自動車市場などの分野において顕著な成長を見せている。これらは内装用途、たとえばエアバッグカバー、および外装用途、たとえばフェイシアおよびトリムに使用されている。これらのポリオレフィンおよびTPO基体にコーティングが適用されることによって、これらの基体の耐候性、硬度、色、および外観の改善が試みられてきた。未処理のTPO、および未処理のポリプロピレン基体への付着性を改善するように設計されたコーティング組成物は塩素化ポリオレフィン(CPO)を含んでおり、これは芳香族溶媒または他の揮発性有機化合物(VOC)に溶解させることが多い。
Bugajskiらに付与された米国特許第5,777,022号には、未処理のTPOに直接付着させるCPO水性分散体を含有する水系コーティングが示されている。前記の水系コーティングは、低VOC含有率であるが、しかしこれらのコーティングの熱衝撃性能は、180°F(82.2℃)未満の温度でベークした場合に自動車用途には不適当である。さらに、CPOのような塩素化ポリマーを使用すると、製造、使用、および廃棄の全体にわたって健康および安全性の問題が生じる。
低温で硬化させた場合に改善された耐熱衝撃性を示す安定かつ迅速に製造される水性組成物は、感熱性または可塑性基体のための水性コーティング、フィルム形成性組成物、接着剤、塗料、シーラント、バインダーおよびサイズ剤、コーキング材中のVOCの使用ならびに溶媒の使用、またプラスチック添加剤または成型物品の製造においてのVOCの使用ならびに溶媒の使用が非常に制限される。さらに、改善された耐熱衝撃性を示し、CPOの量が軽減されたまたはCPOを含まない水性組成物では、塩素化化合物を使用することによって生じる環境破壊によって制限される。
米国特許第5,777,022号明細書
本発明は、水性または水系分散体組成物を提供し、これは水分散性ポリマーの水性分散体またはエマルジョン、水不溶性付着促進性ポリマーおよび層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体、および前記組成物から製造されるもしくは組成物を含むコーティング、フィルム、もしくは物品の耐熱衝撃性を改善するフィラーをそれぞれ1以上含む。有用な層状シリケートは、水中で剥離する、すなわち層がナノスケールで別々に分散する任意の材料であってよく、たとえば未処理のナトリウムモンモリロナイト、またはその他の未処理のフィロシリケートをはじめとする。好適なフィラーは、霞石閃長岩、ヒドロタルサイト、マイカ、ウォラストナイト、タルク、メタケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、ケイ酸マグネシウム、チョップドガラス繊維、および水中で剥離する層状シリケート以外のクレーから選択することができる。
特定の態様において、本組成物は、自動車用プラスチック基体上に使用するための水系コーティングまたはフィルム形成性組成物を提供する。好適なコーティングポリマーは、ガラス転移温度(Tg)が10℃以上であり、任意に酸価が0〜250となるようなカルボン酸官能基、ヒドロキシル価が0〜250となるようなヒドロキシル官能基、アミン官能基、グリシジル官能基、またはそれらの混合物および組み合わせを有するアクリル樹脂ラテックスであってもよい。フィラー、およびナノ分散したナノクレー粒子のそれぞれ1以上の組み合わせおよび使用される量は、Ford laboratory test method BI 107−05に準拠して、TPO上にコーティングして、165°F(74℃)〜180°F(83℃)の温度で15分間ベークした場合に19以上の耐熱衝撃性を示すコーティング組成物を得るために効果的な組み合わせおよび量である。
本発明は、水性または水系コーティング、塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤に使用するための水性ナノコンポジット分散体を製造する方法を提供し、この方法は未改質の層状シリケートもしくはクレーと、任意に有機溶媒中に溶解させた水不溶性ポリマーもしくは樹脂とを水中で混合して、クレーを少なくとも部分的に剥離させるステップと、混合物を高剪断下に付すステップとを含む。任意の水不溶性樹脂を使用することができ、たとえば、水不溶性付着促進性ポリマー、アクリルポリマー、ビニルポリマー、またはスチレンポリマー、およびそれらの混合物の1以上から選択することができる。有機溶媒が水不溶性ポリマーもしくは樹脂を溶解するために使用される場合、水性ナノコンポジット分散体が形成された後にその有機溶媒を任意に除去することができる。種々の添加順序が含まれる。たとえば、樹脂と層状シリケートとをともに水に分散させることができ、これらを別々に水に分散させて高剪断下で混合することができ、あるいは一方を分散させて他方を既に分散させた中に分散させることができる。水性ナノコンポジット分散体は、水分散性ポリマーの水性分散体と単純に混合することによって、コーティング、塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤に使用される水性分散体を形成することができ、所望の場合、続いて脱水および乾燥することができる。水性ナノコンポジット分散体は、シードとして使用することもでき、これによって乳化重合技術で付加ポリマーを生成して、コーティング、塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤に使用される水性分散体を得ることができ、所望の場合、続いて脱水および乾燥することができる。
代替的に、自動車用プラスチック基体用の水系コーティングは、フィラーと、少なくとも部分的に疎水性に改質された層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体と混合された水分散性ポリマーの水性分散体またはエマルジョンとの混合物を含んでよく、このナノコンポジット分散体は、水不溶性付着促進性ポリマーを含む水性溶媒懸濁液中もしくは溶媒懸濁液中で少なくとも部分的に剥離され、この懸濁液が水と混合され、高剪断下において、水中油型混合物を形成し、任意に溶媒を除去することによって、水性ナノコンポジット分散体にすることができる。水不溶性付着促進性ポリマーが剥離中に存在しない場合、高剪断の前または高剪断中に加えてもよい。
本発明によると、74〜83℃以上で10〜60分間ベークした場合に優れた耐熱衝撃性を示すコーティング用の水性組成物は、水不溶性ポリマー付着促進剤の水性ナノコンポジットを含む。さらに、塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤として使用される水性組成物であって、改善された靱性、改善されたバリア特性、または改善された抵抗性(たとえば、ブロック、印刷、吸塵、火炎、または熱分解)を示す水性組成物は、水不溶性ポリマーの水性ナノコンポジットを含む。用語「ナノコンポジット」とは、本明細書で使用される場合、ポリマー分子が少なくとも部分的に剥離したクレー層の間に存在し、少なくとも1つのクレー層の1つ以上の寸法、たとえば長さ、幅、または厚さが数ナノメートルの大きさの範囲にあるという物質の状態を表している。用語「少なくとも部分的に剥離したクレー」とは、本明細書で使用される場合、個々の層の20〜100%が完全または部分的に分離し、たとえば互いに少なくとも5ナノメートル引き離されているクレーを意味する。
本発明の特定の態様において、プラスチック基体用の水系コーティングが提供され、これは全ポリマー固形分を基準にして5〜65重量%の、CPO、改質されたアイソタクチックポリプロピレン(MPP)、MPPコポリマー、およびそれらの混合物から選択される水不溶性付着促進性ポリマーの1以上の水性ナノコンポジット組成物と、全ポリマー固形分を基準にして35〜95重量%の、コーティングまたはフィルム形成性ポリマー、たとえばガラス転移温度(Tg)が10℃以上であるアクリル樹脂の1以上の水性分散体またはエマルジョンとの混合物を含む。
本明細書に記載のすべての範囲は、両端の値を含んでおり、これらの範囲は組み合わせることができる。たとえば、成分が4重量%以上、または10重量%以上の量で存在でき、さらに最大25重量%の量で存在できる場合、その成分は4〜10重量%、4〜25重量%、または10〜25重量%の量で存在することができる。
本明細書で使用される場合、用語「アクリル」はアクリルおよびメタクリルの両方、ならびにそれらの組み合わせおよび混合物を含み、用語「アクリレート」はアクリレートおよびメタクリレートの両方、ならびにそれらの組み合わせおよび混合物を含む。
本明細書で使用される場合、任意のポリマーの「ガラス転移温度」またはTgは、FoxによるBull.Amer.Physics.Soc.、1、3、123ページ(1956)に記載されるように計算することができる。Tgは、示差走査熱分析を使用して実験的に測定することもできる(加熱速度20℃/分、変曲の中点がTgとされる)。他に明記しない限りは、本明細書で使用される場合に言及されるTgは計算によるTgを意味する。
本明細書で使用される場合、任意のポリマーまたは樹脂の軟化点は示差走査熱分析(DSC)を使用して実験的に測定することができ、DSC曲線における軟化に対応するピークの中間として測定される。
本明細書で使用される場合、語句「酸価」は、1gのポリマー中のアルカリ反応性基を中和するのに必要なKOHのmg数を意味し、単位(mgKOH/gポリマー)を有する。酸価は、ASTM規格試験方法D1639−90に準拠して決定される。
本明細書で使用される場合、語句「ヒドロキシル価」は、ポリマー1g中に存在するヒドロキシル基と等価のKOHのmg数を意味し、単位(mgKOH/gポリマー)を有する。
本明細書で使用される場合、用語「Mn」は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される数平均分子量を意味する。
本明細書で使用される場合、他に明記しない限り、語句「樹脂100部当たり」または「phr」は、架橋性樹脂などの組成物中に含まれる樹脂、反応物質のモノマー、およびポリマーの総量の100重量部当たりの、重量を基準にした成分量を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「ポリマー」は、ポリマー、コポリマー、およびターポリマー、ブロックコポリマーおよびブロックターポリマー、およびそれらの混合物を含む。
本明細書で使用される場合、語句「プラスチック基体」は、モノマーの少なくとも60重量%がプロピレンであるプロピレンホモポリマーまたはコポリマーであってもよい樹脂を少なくとも約50重量%含む基体であるTPOを意味する。
本明細書で使用される場合、語句「全固形分」は、揮発成分を除去した後に残留する有機および無機固形分の重量%を意味し、組成物の全重量の一部として表現される。
他に明記しない限り、本明細書に記載される粘度の単位は、ブルックフィールド(Brookfield)粘度計を使用して測定された単位を意味する。
本明細書で使用される場合、語句「重量%」は重量パーセントを意味する。
任意の用途において好適な水分散性ポリマーは、コーティングバインダー、フィルム形成剤、接着剤、または成型用樹脂として有用な1以上の水分散性ポリマーを含むことができる。前記のポリマーまたは樹脂は、複数の不飽和を有するアクリルモノマーから生成される(コ)ポリマーを含むアクリル(コ)ポリマー、アクリル改質されたアルキド、多官能性アクリルモノマー、ポリオレフィン、改質されたポリオレフィン、ポリウレタン、保護されたポリイソシアネート、アクリルウレタンプレポリマー、スチレン(コ)ポリマー、ビニル(コ)ポリマー、たとえばポリ(酢酸ビニル)およびその加水分解された形態、ポリエステル、ポリアミド、ポリ(フェニレンオキシド)、およびそれらの混合物および組み合わせ、たとえば水系アクリル分散体またはエマルジョンから選択することができる。たとえば、コーティングおよびフィルム形成性組成物用のポリマーおよび樹脂は、複数の不飽和を有するアクリルモノマーから生成される(コ)ポリマーを含むアクリル(コ)ポリマー、アクリル改質アルキド、ポリオレフィン、ポリウレタン、保護されたポリイソシアネート、アクリルウレタンプレポリマー、ポリ(酢酸ビニル)およびその加水分解された形態、ポリエステル、ポリアミド、ポリ(フェニレンオキシド)、およびそれらの混合物および組み合わせ、たとえば水系アクリル分散体またはエマルジョンから選択することができる。
水系アクリル分散体またはエマルジョンの形成に使用される好適なアクリル樹脂は、多数のアクリル酸およびメタクリル酸およびエステルから選択することができるアクリルモノマーと、好適な共重合性モノマーとの反応によって得られる付加ポリマーである付加生成物であってよい。使用することができる酸およびそのエステルの例としては、限定するものではないが、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、たとえばメタクリル酸n−ブチル(nBMA)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、およびアクリル酸2−ヒドロキシプロピルが挙げられる。好適な共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルピロリドン、アクリロニトリル、ブタジエン、およびイソプレンを挙げることができる。希望するなら、アクリル樹脂の架橋または硬化を基準にして、適切なモノマー含有量を選択することによって得られる他の官能基を付与してもよい。たとえば、アクリル酸ヒドロキシエチルまたはメタクリル酸ヒドロキシエチルによって付与される−OH官能性は、水に分散したポリイソシアネート、およびメラミンホルムアルデヒドと架橋させることができる。さらに、不飽和カルボン酸コモノマー、たとえば(メタ)アクリル酸は、好適な架橋剤、たとえば多価金属イオンの塩を添加することによってアクリル樹脂を架橋させるための手段となりうる。
代表的なポリマーとしては、メタクリル酸n−ブチル(n−BMA)、メタクリル酸エチルヘキシル(EHMA)、またはそれらの混合物と、酸官能性、アミン官能性、グリシジル官能性、ヒドロキシル官能性のコモノマー、またはそれらの混合物または組み合わせとから生成される酸官能性またはヒドロキシル官能性のアクリルポリマーを挙げることができる。
水系アクリルエマルジョンまたは分散体は、当技術分野で知られる従来手段によって調製することができ、たとえば、フリーラジカルによって開始する水性媒体中の乳化重合、または溶液重合、それに続いての界面活性剤の使用、増粘剤の使用、またはその組み合わせによる中和によっての水性媒体中への分散によって調製することができる。前記の水系アクリルエマルジョンまたは分散体は均一であってもよいし、あるいはコア/シェル技術または多段階重合技術によって生成してもよい。好適なアクリルポリマーは、官能性がなくてもよいし、あるいはたとえば、カルボン酸価が10以上、または50以上であってもよく、酸価が250程度の高さであってもよい。酸官能基が存在する場合、少なくとも1種類の塩基、たとえばアンモニアまたはアミンで中和することによって、水性媒体中のアクリルポリマーの分散性を向上させることができる。
用途または選択された水分散性ポリマーとは無関係に、本発明による組成物は、全ポリマー固形分を基準にして、1以上の水分散性ポリマーを0重量%以上、たとえば35重量%以上、または50重量%以上、または70重量%以上含むことができ、全ポリマー固形分を基準にして、最大95重量%、たとえば最大93重量%、または最大90重量%の前記のポリマーを含むことができる。プラスチック基体用の水系コーティングは一般に、全ポリマー固形分を基準にして、1以上の水分散性ポリマーを35重量%以上含むことができる。
好適な水不溶性ポリマーもしくは樹脂は、層状シリケートの存在しない水中に分散させてもさせなくてもよい。塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤に使用される水性ナノコンポジット分散体を製造するために好適な水不溶性ポリマーもしくは樹脂は、ラジカル重合または縮合重合によって調製されるポリマーまたは樹脂から選択される1以上のポリマーまたは樹脂を含むことができる。ラジカル重合によるポリマーまたは樹脂は、ビニルモノマー、たとえば(メタ)アクリルモノマー、スチレン性モノマー、ビニルカルボキシレートモノマー、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、およびそれらの混合物のラジカル重合によって調製されるポリマーまたは樹脂である。縮合重合によるポリマーまたは樹脂の例は、限定するものではないが、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂などである。さらに、水不溶性ポリマーは、樹脂の水中への分散を促進する、または樹脂と層状無機物質との相互作用を促進する官能基、たとえばカルボン酸基、ヒドロキシル基、無水物基、またはアミン基を任意に含むことができる。Tgは制限される必要はないが、一般的なコーティング用途の場合、通常の周囲条件、または穏やかな加熱条件下で、そのままで、または造膜助剤や可塑剤を任意に添加して、フィルム形成物質となるためには、Tgは十分低くなるべきであり、たとえば45℃以下となるべきである。
ポリオレフィンまたはTPO基体用のコーティングまたはフィルム形成性組成物に使用される場合、CPO、MPP、MPPコポリマー、ならびにそれらの混合物および組み合わせによって、基体に適合した水不溶性付着促進剤が得られる。
好適なCPOポリマーは、塩素化された非晶性および結晶性のポリ−α−オレフィンであり、任意にカルボキシル基を含有する。CPOは、塩素化プロピレンホモポリマーを含むことができるし、または少なくとも約60重量%のモノマー含有量がプロピレンである任意のプロピレン−α−オレフィンコポリマーを含むことができる。カルボキシル基を含有するポリ−α−オレフィンは、重量平均分子量が4,000〜150,000の範囲となり、軟化点が75℃〜115℃の範囲となり、ポリオレフィンの重量を基準にした塩素量が10〜35重量%の範囲となることができる。
カルボキシル基を含有しないCPOは、イミドのグラフト化によって、またはカルボン酸基または無水カルボン酸基、たとえば無水マレイン酸を含有するモノマーでさらに改質することができる。イミドを使用してさらに改質される場合、イミドは、ポリオレフィンの重量を基準にして約0.001〜約10重量%の間で存在することができる。カルボン酸基または無水カルボン酸基を含有するモノマーでさらに改質される場合、モノマーは、ポリオレフィンの重量を基準にして約0.001〜約10重量%の間で存在することができる。
CPOの例としては、塩素化ポリエチレンもしくはポリプロピレン、またはそれらとα−オレフィンとのコポリマー、またはポリマーの生成に使用される反応物質の重量を基準にして0〜10重量%の1以上の不飽和酸または無水物、たとえば無水マレイン酸を含有する任意の前記のポリマーを挙げることができる。
MPPまたはポリプロピレン−α−オレフィンコポリマー(MPPコポリマー)は、たとえば、酸化剤、たとえばオゾン、過酸化物、過ホウ酸塩または過ヨウ素酸塩化合物の存在下における酸化によって、または1つ以上のカルボキシル基、無水物基、ヒドロキシル基、またはエポキシ基、またはこれらの基の組み合わせ、たとえばマレイン酸または無水マレイン酸を含有する1以上の不飽和反応物質を開始剤の存在下で反応させることによって改質されたポリプロピレンまたはポリプロピレン−α−オレフィンコポリマーであってよい。この(コ)ポリマーは、その末端オレフィン基において、1つまたは2つの末端無水物基を形成する反応によって、または1つまたは2つの末端カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはエポキシ基を形成する反応によって改質することができる。末端が改質されたアイソタクチックMPPまたはMPPコポリマーは、種々の配合物および用途において安定した分散性および付着性を提供し、さらに、カルボキシル基またはヒドロキシル基を含有するアクリルポリマーまたは樹脂と容易に反応してMPPまたはMPPコポリマー−アクリル付加体を形成し、アクリルコーティングとポリオレフィン含有基体との間の適合性を向上させることができる。さらに、アイソタクチックMPPまたはMPPコポリマーは、水分散性を向上させるために、1分子当たり最大10個、たとえば最大5個のカルボキシル基、無水物基、エポキシ基、またはヒドロキシル基を含有することができる。
改質によってMPPまたはMPPコポリマーを形成することができるアイソタクチックポリプロピレン(PP)またはPPコポリマーは、GPCで測定した数平均分子量(Mn)が500以上、たとえば800以上、または1,000以上を有する任意の前記の(コ)ポリマーであってよい。さらに、前記の好適なPPまたはPPコポリマーは、最大10,000、たとえば最大7,000、または最大4,000、または最大2,500のMnを有するべきである。前記の(コ)ポリマーの溶融粘度は、149℃において20〜300cPの範囲となりうる。低融点であるため、アイソタクチックMPPまたはMPPコポリマーは、本発明のコーティング、プライマー、およびフィルム形成性組成物におけるTPOまたはポリオレフィン含有基体への改良されたぬれ性および浸透性を提供することができ、それによって低温で硬化したコーティングのこれらの基体に対する付着性が向上する。
本発明に有用なアイソタクチックMPPまたはMPPコポリマーの融点は、80℃以上、たとえば105℃以上であってよく、MPPコポリマーについては最高145℃、たとえば最高120℃であってよく、MPPホモポリマーについては100℃以上、たとえば145℃以下であってよい。より低融点のアイソタクチックMPPまたはMPPコポリマーは、より低い分子量、またはより低いアイソタクチシティのいずれかまたはその両方を有するポリマーから選択することができる。アイソタクチックMPPコポリマーは一般に対応するアイソタクチックMPPホモポリマー(たとえば同じ分子量のもの)よりも低い融点を有するため、前記のコポリマーは、低温において基体への改良されたぬれ性および浸透性を提供する。したがって、より低いアイソタクチシティのMPPコポリマーは、有利に低温硬化用途において使用することができ、たとえば、160〜250°F(71〜121℃)で硬化する自動車内装上に使用するコーティング、たとえば160〜200°F(71〜93.3℃)で硬化する前記のコーティングをはじめとする。
好適なPPおよびPPコポリマーは、狭い分子量分布を有し、多分散性が1.5〜3.0、たとえば1.5〜2.5であるため、所定の温度、たとえばMPPの融点において制御され予測可能なフィルム形成性および付着性を有するコーティングおよびフィルムを提供する。
MPPとしては、改質されたアイソタクチックポリプロピレン(PP)ホモポリマー、たとえばポリマー中に含まれる全モノマー単位重量を基準にして、40〜90重量%、たとえば60〜90重量%のアイソタクチシティまたはアイソタクチック単位を有する任意の改質されたアイソタクチックPPが挙げられ、たとえばオレフィン末端ポリプロピレンをはじめとする。より高いアイソタクチックPPは、確定した融点を有し、驚くべき狭さの分子量分布または1.5〜3.0の低い多分散性を有する。
MPPコポリマーは、改質されたアイソタクチックPPコポリマー、たとえば、コポリマー中に含まれる全モノマー単位の重量を基準にして最大90重量%、たとえば最大60重量%、または最大40重量%のアイソタクチックプロピレン単位を有する任意の改質されたアイソタクチックPPを含んでよく、9重量%以上、たとえば40重量%以上の前記のアイソタクチックプロピレン単位を有するべきである。好適な改質されたアイソタクチックPPコポリマーは、コポリマーの生成に使用される反応物質の重量を基準にして10重量%以上、たとえば40重量%以上のプロピレンと、より高級なα−オレフィン、すなわち3〜12個の炭素原子を有するα−オレフィンとのランダムコポリマー、またはポリプロピレンとポリ(高級α−オレフィン)とのブロックコポリマーであってよい。高級α−オレフィンの例としてはブテン−1、ペンテン−1、オクテン−1、および好ましくはヘキセン−1が挙げられる。したがって、アイソタクチックMPPコポリマーの例としては、アイソタクチック改質されたプロピレン/ヘキサン、アイソタクチックプロピレン/ブテン、およびアイソタクチックプロピレン/ブテン/ヘキセンコポリマーが挙げられ、ここで各コポリマーは1または2個の末端オレフィン基を有することができる。2種類以上の高級α−オレフィンの混合物をプロピレンと共重合させてもよい。
用途または選択された水不溶性ポリマーとは無関係に、本発明による組成物、たとえば水性コーティングは、全ポリマー固形分を基準にして5重量%以上の1以上の水不溶性ポリマー、たとえば、水不溶性付着促進性ポリマーを含むことができ、あるいは7重量%以上または10重量%以上含むことができる。これらの用途とは無関係に、本発明の組成物は、全ポリマー固形分を基準にして、最大100重量%、たとえば最大65重量%、または最大50重量%、または最大30重量%の水不溶性ポリマーを含むことができる。プラスチック基体用の水系コーティングとして使用される場合、1以上の水不溶性ポリマーは、全ポリマー固形分を基準にして組成物の5重量%以上、および最大65重量%であってもよい。
好適な層状シリケートもしくはクレーとしては、フィロシリケートまたはラメラシリケートを挙げることができ、典型的には水和したケイ酸アルミニウムを含み、これは、板状の晶癖を有し、結晶構造として、AlO(OH)八面体の層と結合するSiO四面体の層の組み合わせを含む複数の層を有する。用語「ギャラリー」は、本明細書で使用される場合、クレーの層間の空間を表している。クレーの構造、すなわち層の数に依存して、ギャラリーは、水および他の構成要素、たとえばカリウム、ナトリウム、またはカルシウムカチオンとを含むことができる。層状シリケートは、構成される層とカチオンとの組み合わせによって変化する。層状シリケートのカチオンの同形置換、たとえば、四面体網目構造中のSi4+イオンについてのAl3+またはFe3+による置換、あるいは八面体網目構造中の他のカチオンについてのAl3+、Mg2+、またはFe2+による置換が典型的に起こり、これによってシリケート構造に正味の負電荷が生じうる。クレーのギャラリー内部の天然由来の要素、たとえば水分子またはナトリウムもしくはカリウムのカチオンは、この正味の負電荷によって、クレー層表面に引きつけられる。したがって、好適な未処理クレーは完全に剥離し、その各層は水中に分散する。さらに、希望するなら、前記のクレーは、クレーのギャラリー中のカチオンを、疎水性末端を有するカチオン、たとえば親油性基を有する第四級アンモニウム化合物とカチオン交換することによって疎水性にすることができる。
未処理のクレーおよび疎水性に改質されたクレーの両方を本発明の化合物に使用することができる。好適な未処理クレーとしては、インターカレーションまたは剥離可能な任意の天然または合成の層状無機材料を挙げることができる。好適なクレーの例としては、限定するものではないが、スメクタイト、フィロシリケート、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、モントロナイト、ヘクトライト、スチブンサイト、バーミキュライト、カオリナイト、ハロサイト、およびそれらの少なくとも部分的に疎水性に改質された形態として知られるクレーを挙げることができる。容易に入手可能な未処理クレーとしてはモンモリロナイトおよびスメクタイトが挙げられる。合成無機材料または合成フィロシリケートの非限定的な例の一部としては、LAPONITE(商標)(ノースカロライナ州シャーロットのLaporte Industries,Ltd.製造)、マガディアイト、およびフルオロヘクトライトを挙げることができる。有用な改質クレーの例としては、CLOISITE(商標)10Aまたは15A(テキサス州ゴンザレスのSouthern Clay Products,Inc.)のいずれかを挙げることができる。有用な未処理クレーの例としては、イリノイ州アーリントンハイツのNanocorのPolymer Grade Montmorillonite PGVクレーを挙げることができる。
組成物は、本発明の組成物の全固形分を基準にして層状シリケートクレーが2phr以上、たとえば3phr以上、または4phr以上となるのに十分な量の水性ナノコンポジット分散体を含むことができる。混合物は、最大10phr、たとえば最大8phr、または最大6phrのクレーを含むことができる。2種類以上の層状シリケートクレーの混合物を使用することができる。水性ナノコンポジット分散体は、1以上の水不溶性ポリマーもしくは樹脂も含む。水性ナノコンポジット分散体において、ナノコンポジット中のクレーの水不溶性ポリマーに対する重量比は、1:20〜2:1、たとえば1:9〜3:2、または1:5〜1:1の範囲となることができる。水性ナノコンポジット分散体は、10〜50重量%、たとえば20〜35重量%の固形分含量を有することができる。したがって、水性ナノコンポジット分散体の好適な量は、組成物の全重量を基準として、少なくとも5重量%、たとえば少なくとも7重量%、または少なくとも10重量%とすることができ、かつ70重量%以下、たとえば50重量%以下、または35重量%以下となるべきである。2種類以上の水性ナノコンポジット分散体の混合物を使用することができる。
任意の耐熱衝撃性組成物にある種のフィラー、たとえば、霞石閃長岩、ヒドロタルサイト、マイカ、ウォラストナイト、タルク、メタケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、ケイ酸マグネシウム、焼結ガラス、セラミックおよび金属酸化物混合物、焼成ガラス、および水中で剥離する層状シリケート以外のクレーを添加することによって、これらの組成物の熱衝撃性能を大きく向上させることができる。平滑なフィルムまたはコーティングを得るために、レーザー光散乱によって測定されるこれらのフィラーの平均粒径を、0.25μm〜250μm、たとえば5μm〜250μm、たとえば10μm〜190μmの範囲にすることができる。
自動車用コーティングにおいて所望の耐熱衝撃性を得るために有効となる好適なフィラーレベルであると、加速耐候性試験中のマーリング、チョーキング、低い耐クロッキング性、および不十分なフィルム形成の原因となる場合がある。したがって、フィラーは、0.5phr以上、たとえば1phr以上、2phr以上、4phr以上、6phr以上、10phr以上、15phr以上、20phr以上の量で使用してもよいが、60phr以下、たとえば50phr以下、または35phr以下の量で使用すべきである。しかし、水性ナノ分散ナノクレー粒子が2phr以上、たとえば4phr以上、かつ最大10phr以下で存在すると、10phr未満またはフィラーを使用しない場合でも優れた耐熱衝撃性を提供する。
塗料、シーラント、およびコーキング材中に使用する場合、有用なフィラーとしては、自動車用コーティングに関して述べたフィラーを挙げることができる。1以上のフィラーを、0.5phr以上、たとえば1.5phr以上、2.5phr以上、または5phr以上の量で使用することができ、90phr以下、たとえば80phr以下、または70phr以下の量で使用すべきである。フィラーの平均粒径は、平滑フィルムを得る場合に指定した粒径であってよく、たとえば0.25μm〜250μmであってよい。
水系コーティング、フィルム形成、塗料、および織物バインダーの組成物は、有機および無機の固形分を含む全固形分を10〜70重量%、たとえば30〜70重量%で使用することができる。シーラントおよび接着剤に使用される場合、全固形分含量は30〜80重量%の範囲となってよい。コーキング材に使用される場合、全固形分含量は70〜90重量%の範囲となってよい。熱硬化性樹脂およびプラスチック添加剤に使用される場合、液体または湿性バルク材料として使用する場合には全固形分含量は50〜99重量%の範囲となってよく、脱水および乾燥、たとえば噴霧乾燥することによって、99〜100%にして、粉末、ペレット、または乾燥バルク材料として使用してもよい。
コーティング、塗料、フィルム形成、接着剤、織物バインダー、および熱硬化性樹脂の組成物は一般に、アクリル樹脂の任意の官能基に対して反応性となるような、0.01〜5phrの1以上の架橋剤を含むことができる。酸反応性架橋剤の一部としては、限定するものではないが、カルボジイミド、アジリジン、オキサゾリン−官能性ポリマーエマルジョン、たとえばEPOCROS(商標)K−1000シリーズで販売されるもの、酸化亜鉛、水分散性ヒドロキシル官能性ポリイソシアネートまたは保護されたポリイソシアネート、多価金属イオンの塩、およびメラミン縮合物、縮合物を生成する樹脂、またはエポキシ樹脂が挙げられる。遊離のヒドロキシル基、アミン基、または活性水素基と反応する架橋剤の一部としては、限定するものではないが、ポリイソシアネートおよびそれらの保護された形態、エポキシ樹脂、多価金属イオンの塩、およびメラミン縮合物または縮合物を生成する樹脂が挙げられる。
フィルム形成の目的では、自動車用途以外のコーティングおよびフィルム形成性組成物は、0.1〜25phr、たとえば1〜10phrの1以上の揮発性有機成分を含んでよく、たとえば、溶媒、たとえばアルキルエーテルまたはアルカノールおよびグリコール、脂肪酸のアルキルエステル、脂肪族ケトン、ミネラルスピリット、テルペンチン、n−メチルピロリジノン(M−PYROL(商標)−GAF Corp.、ニュージャージー州ウェイン)アルカノール、およびグリコール、たとえばプロピレングリコール、およびエチレングリコールをはじめとする。
フィルム形成の目的では、自動車用途のコーティングおよびフィルム形成性組成物は、5〜70phr、たとえば10〜50phrの1以上の揮発性有機成分を含むことができる。揮発性有機成分は、乾燥中、特にコーティング組成物が基体上でベークされるときにコーティング組成物から蒸発する。好適な揮発性有機成分としては、エステル溶媒、たとえば酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル、およびイソブチレンイソブチレート;ケトン溶媒、たとえばアセトンおよびメチルエチルケトン;アルキルエーテル、アルカノールのアルキルエーテル、ジオールのアルキルエーテル、n−メチルピロリジノン、およびその他のC〜Cラクタム、C〜Cアルカノール、グリコール、たとえばプロピレングリコールおよびエチレングリコール、置換グリコール、たとえばテネシー州キングスポートのEastman Chemical,Co.のTexanol(登録商標)エステルアルコール(2,2,4トリメチル1,3ペンタンジオール)、N,N−ジメチルホルムアミド、芳香族溶媒混合物、ミネラルスピリット、テルペンチン、トルエン、キシレン、ナフサ、石油蒸留物;脂肪族溶媒、たとえばヘプタン、オクタン、およびヘキサン;ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
コーティング、塗料、シーラント、コーキング材、織物バインダー、および接着剤の組成物は、着色されない場合もあるし、最大150phr、たとえば10〜120phrの顔料を含む場合もある。好適な顔料としては、混合金属酸化物、金属酸化物、酸化鉄、炭酸カルシウム、アルミニウムおよび他の金属のフレーク、有機顔料、たとえばキナクリドン類、レーキ、二酸化チタン、酸化亜鉛、および無機着色顔料を挙げることができる。熱硬化性樹脂およびプラスチック添加剤組成物は、最大400phr、たとえば10〜300phrの前記の顔料を含むことができる。
揮発性有機成分は、基体上のコーティングとして組成物とともに残留する可塑剤とは区別することができる。自動車内装用途で許容されると考えられる物理的性質を有するワンコートコーティングを実現するために、組成物は実質的に可塑化されなくてもよい。「実質的に可塑化されない」とは本明細書では、基体上のコーティングとともに残留する可塑剤を約1phr以下含有する組成物を意味し、好ましくは組成物は、基体上のコーティングとともに残留する可塑剤を含有しない。
任意の種類の水性分散体またはエマルジョン組成物、たとえばコーティングおよびフィルム形成性組成物は、従来のコーティングアジュバントも含有してよく、たとえば、粘着付与剤、乳化剤、造膜助剤、可塑剤、緩衝剤、中和剤、増粘剤またはレオロジー調整剤、流動調整剤、保湿剤、架橋剤、たとえば熱、湿気、光による硬化剤、およびその他の化学的硬化剤またはエネルギー硬化剤、湿潤剤、殺生物剤、消泡剤、着色剤、ワックス、脱泡剤、撥水剤、スリップまたは擦傷助剤、酸化防止剤、UV安定剤などをはじめとする。
好適な乳化剤としては、限定するものではないが、乳化重合に使用される従来の乳化剤、たとえばアルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−スルフェートまたはスルホネート、アルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)エーテル;アルキル−、アリール−、アルアルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)サルフェート;長鎖脂肪酸のアルカリ塩、たとえばオレイン酸カリウム、典型的にはアルキルジフェニルオキシドジスルホネートなどを挙げることができる。好ましい乳化剤としては、たとえば、非イオン性界面活性剤、たとえばノニルフェニルポリ(エトキシエチル)エーテル、グリセロールまたはポリエチレングリコールの脂肪族エーテルまたはエステルを挙げることができ、あるいはドデシルベンゼンスルホネートおよびジオクチルスルホスクシネートを挙げることができる。
フィルム形成性組成物およびコーティング組成物は、少なくとも1種類の追加のポリマーを含んでもよく、たとえば、フィルム形成性および非フィルム形成性エマルジョンポリマー、たとえば、限定するものではないが、ポリマー顔料、たとえば固体粒子、単一の空隙を有する粒子、または複数の空隙を有する粒子から選択される追加のエマルジョンポリマーを含むことができる。これらの追加のポリマーは、本発明のコーティング組成物に加えられる場合、ナノコンポジット分散体中の全乾燥ポリマー重量の乾燥重量を基準にして、0〜200%のレベルで存在してよい。
本発明によると、水系コーティング、塗料、シーラント、熱硬化性樹脂、織物、織物バインダー、コーキング材、接着剤、およびプラスチック添加剤に使用される水性ナノコンポジット分散体の製造方法は、未改質の層状シリケートもしくはクレー、たとえばナトリウムモンモリロナイトと、水不溶性ニート樹脂とを、任意に1以上の溶媒を含む水と混合するステップと、その混合物を高剪断にかけるステップとを含む。このクレーは、本発明の方法によって少なくとも部分的に剥離し、または水不溶性ニート樹脂と混合する前に撹拌して水中で剥離させることもできる。さらに、種々の添加順序が含まれる。たとえば、ポリマーもしくは樹脂と層状シリケートは、ともに水に分散させて、高剪断下で混合することができ、別々に水中に分散させて、高剪断下で混合することもでき、あるいは1種類を分散させて、他方がすでに成分が分散された高剪断下で混合することもでき、すなわち粉末として加えることもできる。
未改質の層状シリケートから水性ナノコンポジット分散体を製造する方法は、ほとんどまたは全くVOCを使用しなくてよく、これは改質剤、たとえばジメチルジ(水素化タロウ)アルミニウムを含む疎水性に改質したシリケートを使用する溶媒ベースのナノコンポジットの合成が大量のVOCを伴うのとは異なる。しかし、有機溶媒またはVOCは、水不溶性樹脂を未改質の層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体に組み入れる場合に有用となることがあり、フィルム形成性分散体の製造に好適な量で使用すべきである。本発明の方法は、水性系に対して疎水性が高すぎる疎水性改質剤の使用を回避することができ、ポリマーラテックスエマルジョンまたは水性分散体を不安定化しうる粒径制御またはラテックスの凝集、特にカチオン界面活性剤を抑えることもできる。
本発明の方法によると、任意の用途の任意の水性水不溶性ポリマーナノコンポジットは、未改質の層状シリケートもしくはクレーを使用して製造することができる。任意の水不溶性樹脂を使用することができ、これは水不溶性付着促進性ポリマー、アクリルポリマー、ビニルポリマー、またはスチレンポリマー、およびそれらの混合物の1以上から選択することができる。水中で少なくとも部分的に剥離または膨張する任意の層状シリケートクレーを使用することができ、たとえばフィロシリケートおよびスメクタイトをはじめとする。したがって、クレーは、ポリマーまたは樹脂の全体に均一に分散させて、クレーとポリマーとの間の接触を促進し、これらの界面におけるクレーのポリマーに対する親和性を向上させることができ、それによってより少ないクレー材料を、本発明の水性組成物に加えて、所望の耐熱衝撃性を得ることができる。
種々の高剪断方法を使用して、1以上の未改質の層状シリケートもしくはクレーを含むナノコンポジット分散体を製造することができ、これは改質剤、たとえば界面活性剤または乳化剤、あるいは任意の揮発性有機化合物を必要としない。これらの方法としては、限定するものではないが、超音波処理、音波処理、研削/粉砕、高速混合、均質化などが挙げられる。しかし、有機溶媒またはVOCは、水不溶性樹脂を未改質の層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体に組み込むために有用となる場合があり、フィルム形成性分散体の製造に好適な量を使用すべきである。水性分散体は、任意の反応器、ミキサー、または容器によって処理することができ、これはたとえば、分散ブレード、マイクロフルイダイザー、たとえば、マサチューセッツ州ニュートンのMicrofluidics Inc.製造のMicrofluidics Model 110 Tマイクロフルイダイザー、任意の反応器もしくはミキサー、たとえばディゾルバー、たとえばCOWLES(登録商標)ブレード、音波発生装置、たとえばコネチカット州ダンベリーのBranson製造のBranson Inc.モデル450ソニファイアー、ホモジナイザー、スタティックミキサー、ブレンダー、たとえばWARING(登録商標)ブレンダーをはじめとし、あるいは脱水および湿式混合によって、たとえばボールミルまたはBrinkmannグラインダーを使用して続いて水性媒体中に投入することによって、処理することができる。
高剪断はナノコンポジット分散体を製造するのに必要な時間または条件下で継続することができる。本発明の種々の態様において、クレーは、剥離したクレー層と剥離していないクレー粒子との両方を含むことができ、この存在によって、ナノコンポジット分散体の粘度が制限されうる。高剪断は、5分以上、たとえば10分以上の時間継続することができ、剪断時間は45分以内、たとえば30分以内となるべきである。水性分散体は、10〜150℃の範囲、たとえば20〜100℃、または50〜90℃の温度に加熱することができ、あるいは高剪断前、高剪断中、またはその両方で加熱状態を維持することができ、クレー層の剥離を促進することができる。
代替的に、自動車用プラスチック、TPO、またはその他の樹脂基体についての水系コーティングの製造方法は、疎水性に改質したクレーまたは部分的に疎水性に改質したクレーの水性ナノコンポジット分散体の形成を含み、これはたとえばクレーの表面上のすべてのカチオンの20〜100%が疎水性改質剤で交換されているクレーをはじめとし、クレーを溶媒懸濁液中または水含有溶媒懸濁液中で剥離し、こうして形成された懸濁液を高剪断下で処理して水中油分散体に変換し、任意に溶媒を除去することによって、水性ナノコンポジット分散体が形成される。水不溶性付着促進性ポリマーは、剥離中、または変換前もしくは変換中にクレーと混合することができる。水性ナノコンポジット分散体は、次いで必要であれば冷却して、ろ過することによって、分散性の低い材料を除去してもよいし、あるいは溶媒を除去して水性ナノコンポジット分散体を得てもよい。有用な溶媒としては、芳香族および炭化水素溶媒、たとえばトルエン、キシレン、ナフサ、プロセスオイル、アニリン、フェノール、レゾルシノール、および石油蒸留物;脂肪族溶媒、たとえばヘプタン、シクロヘキサン、オクタン、およびヘキサン;ミネラルスピリットおよびテルペンチン;ピロール類、たとえばM−PYROL(商標);芳香族溶媒混合物;水混和性有機溶媒、たとえばアルキルエーテル、アルキレングリコールアルキルエーテル、アルカノールアルキルエーテル、C〜Cラクタム、たとえばn−メチルピロリジノン;グリコール、たとえばプロピレングリコール、エチレングリコール、および置換グリコール、たとえばテネシー州キングスポートのEastman Chemical,Co.のTexanol(登録商標)エステルアルコール(2,2,4トリメチル1,3ペンタンジオール)、アルキルアミド、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド;アルキルケトン、たとえばアセトンおよびメチルエチルケトン(MEK);C〜C脂肪酸のアルキルエステル、たとえば酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル、およびイソブチレンイソブチレート;ならびにこれらの混合物を挙げることができる。前記の溶媒は、水性ナノコンポジット分散体の全重量を基準にして5〜40重量%、たとえば5〜15重量%の量で使用することができる。
別の方法において、水性ナノコンポジット分散体の全重量を基準にして、最大7重量%、たとえば最大5重量%、または最大3%かつ0.1重量%以上の乳化剤または界面活性剤を使用してナノコンポジットを製造することができる。高剪断を使用することによって、多量の乳化剤を使用して少なくとも部分的に疎水性に改質されたクレーを安定化することを回避するが、これは乳化剤が最終用途におけるポリマーの性質を低下させる可能性があるためである。好適な乳化剤としては、非イオン性界面活性剤、たとえばノニルフェニルポリ(エトキシエチル)エーテル、エトキシル化アルコール、ならびに親水性−親油性バランス(HLB)価が10以上、たとえば12以上、および最大24、たとえば最大20または最大18である乳化剤を挙げることができる。
本発明の水性組成物は、単純に混合することによって製造することができる。水性ナノコンポジット分散体および水分散性ポリマー組成物は、適宜別々に調製して混合することができ、あるいは同時に調製することもできる。たとえば、組成物は、水性ナノコンポジット分散体、および水分散性ポリマーの水性分散体またはエマルジョン、ならびに任意の添加剤、たとえば顔料分散体のそれぞれの1以上を含むすべての成分を単純に同時に混合することによって調製することができる。
コーティング、フィルム形成、および織物バインダー用の水分散性ポリマー組成物は、コーティング技術分野で知られている技術によって調製することができる。任意に、少なくとも1種類の顔料が高剪断下で水性媒体中に分散され、この高剪断は、たとえばマイクロフルイディックホモジナイザー、Kenicsスタティックミキサー、COWLES(商標)ミキサーによって実現され、代替的に少なくとも1種類のあらかじめ分散された顔料を使用することができる。次いで、水性ナノコンポジット分散体を、所望のように他のコーティングアジュバントとともに低剪断撹拌下で加えることができる。あるいは、水性ナノコンポジット分散体は、顔料分散ステップで混入してもよい。
コーティング組成物は、従来の適用方法によって適用することができ、たとえば、はけ塗りおよびスプレー法、たとえば、ロールコーティング、ドクターブレード適用、印刷法、空気噴霧スプレー、エアアシストスプレー、エアレススプレー、高体積低圧スプレー、エアアシストエアレススプレー、エアナイフコーティング、トレイリングブレードコーティング、カーテンコーティング、および押出によって適用することができる。たとえば、コーティング組成物は、プラスチック、TPO、または樹脂基体に適用して、基体への付着を促進するのに十分な時間50℃〜95℃で加熱乾燥することができる。付着性を良好にするために、コーティングを基体上で、少なくとも約50℃、たとえば82℃で30分間ベークしてもよい。架橋系が使用されている場合は、このベークサイクル中に十分な硬化が起こる。
コーティング組成物は、固体で非多孔質で不織モノリス構造である部品、たとえば、プラスチックまたはTPO基体である(あるいはコーティングが、樹脂基体中に存在するポリマーまたは樹脂を含む場合は、他の樹脂から製造されたものでもよい)自動車内装部品のコーティングに有用となる。前記の基体は、従来方法、たとえば、キャスティング、成型、押出などで成形することができる。自動車内装基体としては、限定するものではないが、ダッシュボード、スイッチおよびノブ、内装成型品、装飾品、およびエアバッグを挙げることができる。本発明のコーティング組成物はプロピレンポリマーまたはTPO以外の樹脂から製造される「樹脂基体」と呼ばれる基体上に使用することもできる。たとえば、それぞれポリ(酢酸ビニル)、ポリ(フェニレンオキシド)、またはポリウレタンを水分散性樹脂として含むコーティングおよびフィルムを、樹脂固形分を基準にしてそれぞれ少なくとも50重量%のポリ(酢酸ビニル)、ポリ(フェニレンオキシド)、およびポリウレタンを含む基体に適用することができる。
本発明のコーティング組成物は、さらに、自動車外装用基体、たとえば車体、バンパー、外装材、および外装トリムのコーティング、プライマー、およびフィルム形成性組成物として、ならびにボンネット下および車体底面にも、プライマー、ベースコート、直接付着カラーコート、およびクリアコートとして使用することができる。ベースコートおよび直接付着カラーコートの場合、CPO、またはアイソタクチックMPPおよびMPPコポリマーを使用することによって、有効寿命と浸透抵抗性を向上させることができ、同様に金属顔料含有コーティングの金属の調節性も向上させることができる。さらに、CPO、またはアイソタクチックMPPおよびMPPコポリマーは、擦過および損傷抵抗性が向上したクリアコートにも使用することができる。好ましいクリアコートは、虫および太陽に対する抵抗性を得るためにエポキシ官能性材料を含んでよく、一般には、耐候性および可撓性特性を得るためにポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、およびそれらの混合物または組み合わせを含む。
(製造実施例1−改質されたクレーの水性ナノコンポジット分散体の調製)
Figure 0004139792
他に明記しない限り、すべてのパーセント値は重量基準である。溶媒、CPO、および界面活性剤のすべてを、Cowlesブレードが取り付けれたTEFLON(商標)コーティングされたビーカーに加える。ビーカー中の混合物を低rpmに設定した分散ブレードで混合し、混合物を撹拌しながら185〜190°F(85〜87.78℃)まで加熱し、混合物を加熱後、加熱を維持しながら撹拌を15分間続ける。クレーを加え、混合を5分間続ける。加熱を停止し、AMPを加え、混合をさらに5分間続ける。分散ブレードの速度を最大に設定して混合物を剪断する。剪断しながら5〜10分間の後、25部の脱イオン水を加え、それによって得られた懸濁液をさらに5分間剪断して混合する。剪断しながら残りの脱イオン水を5〜10分かけて加えながら、Cowlesブレードの速度を低下させてビーカーから混合物がはね散らないようにする。次いで混合物を冷却してろ過し、固形分31.64重量%の分散体として保管する。
(製造実施例2(比較例)−(クレーを含有しない水性分散体の調製)
Figure 0004139792
他に明記しない限り、すべてのパーセント値は重量基準である。溶媒、CPO、および界面活性剤のすべてを、Cowlesブレードが取り付けれたTEFLON(商標)コーティングされたビーカーに加える。ビーカー中の混合物を低rpmに設定した分散ブレードで混合し、混合物を撹拌しながら185〜190°F(85〜87.78℃)まで加熱し、混合物を加熱後、加熱を維持しながら撹拌を15分間続ける。加熱を停止し、AMPを加え、混合をさらに5分間続ける。Cowlesブレードの速度を最大に設定して混合物を剪断する。剪断しながら5〜10分間の後、25部の脱イオン水を加え、それによって得られた懸濁液をさらに5分間剪断して混合する。剪断しながら残りの脱イオン水を5〜10分かけて加えながら、分散ブレードの速度を低下させてビーカーから混合物がはね散らないようにする。次いで混合物を冷却してろ過し、固形分29.86重量%の分散体として保管する。
(実施例1および2−改質されたクレーの水性ナノコンポジット分散体を含む水性コーティング組成物の調製(実施例1)およびクレーを含まない水性コーティング組成物の調製(実施例2))
耐熱衝撃性を、Ford laboratory test method BI 107−05に従って評価した。これはプラスチックまたはTPO基体におけるコーティングの付着力低下に対する抵抗性を決定するもので、38±2℃の水に4時間浸漬し、続いてコーティングに「X」型を切り込み、−29±2℃で少なくとも3時間凍結し、次いで30秒間湿り蒸気を噴射した。試験の得点は以下の通りである。
評価20はコーティングが全く除去されないことを意味し、
評価19は≦0.5cmのコーティングが除去されることを意味し、
評価18は≦1.0cmのコーティングが除去されることを意味し、
評価17は≦1.5cmのコーティングが除去されることを意味し、
評価16は≦2.0cmのコーティングが除去されることを意味する。19未満の評価はすべて不合格である。19または20の評価が合格である。
Figure 0004139792
各実施例において、水、M−PYROL(商標)および水、CPO分散体、脱泡剤、およびアクリルエマルジョンのすべてを室温で一度に混合し、続いて増粘剤、ゲルフラットナー、顔料分散体、およびアンモニアを中速で撹拌しながら加えて、水性アクリルコーティング組成物を得た。この結果得られた組成物を、4インチ×6インチ(101.6×152.4mm)TPOパネル上に2回スプレーしてコーティングし、ベークして、厚さ20μmのコーティング層を有するコーティングされたTPOを得た。TPO基体上にコーティングする場合、実施例1で得られたナノ分散クレー含有水性コーティングは、ナノ分散クレーを含有しない実施例2の同じコーティングと比較すると、優れた耐熱衝撃性を示している。

Claims (9)

  1. 水性分散体コーティング組成物であって、
    コーティングバインダー、フィルム形成剤、接着剤、または成型用樹脂として有用な1以上の水分散性ポリマーの水性分散体もしくはエマルジョン;
    塩素化ポリオレフィン(CPO)である水不溶性付着促進性ポリマー並びに少なくとも部分的に剥離した層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体であって、層状シリケートと、塩素化ポリオレフィン(CPO)である水不溶性付着促進性ポリマーとを水中で混合して、前記層状シリケートを少なくとも部分的に剥離させること、および混合物を高剪断にかけて水性ナノコンポジット分散体を形成することより形成される該水性ナノコンポジット分散体;および
    前記組成物から製造されるもしくは前記組成物を含むコーティングの耐熱衝撃性を改善するフィラー、
    をそれぞれ1以上含む組成物。
  2. 前記層状シリケートが、未処理のスメクタイト、フィロシリケート、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、モントロナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、バーミキュライト、カオリナイトおよびハロサイト、その他の未処理のフィロシリケート、それらの混合物、ならびにそれらの部分的および完全に疎水性に改質した形態から選択される請求項1記載の組成物。
  3. 前記フィラーが、霞石閃長岩、ヒドロタルサイト、マイカ、ウォラストナイト、タルク、メタケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、焼結ガラス、セラミックおよび金属酸化物混合物、焼成ガラス、セラミックおよび金属酸化物混合物、層状シリケート以外のクレー、ならびにそれらの混合物から選択される請求項1記載の組成物。
  4. 前記フィラーが0.5〜60phrの量で存在する請求項記載の組成物。
  5. 前記少なくとも部分的に剥離した層状シリケートが2〜10phrの量で存在する請求項記載の組成物。
  6. 自動車用プラスチック、熱可塑性ポリオレフィン、または樹脂基体上に使用するためのコーティングまたはフィルム形成性組成物であり、前記フィラーおよび前記ナノ分散したナノクレー粒子のそれぞれの1以上の組み合わせおよび使用量は、Ford laboratory test method BI 107−05に準拠して、熱可塑性ポリオレフィン上にコーティングして、165°F(73.89℃)で15分間ベークした場合に19以上の耐熱衝撃性を示すコーティング組成物を得るために効果的である請求項1記載の組成物。
  7. 請求項1に記載される水性分散体コーティング組成物を製造する方法であって、
    コーティングバインダー、フィルム形成剤、接着剤、または成型用樹脂として有用な1以上の水分散性ポリマーの水性分散体もしくはエマルジョン;
    塩素化ポリオレフィン(CPO)である水不溶性付着促進性ポリマー並びに少なくとも部分的に剥離した層状シリケートの水性ナノコンポジット分散体であって、未改質の層状シリケートと、塩素化ポリオレフィン(CPO)である水不溶性付着促進性ポリマーとを水中で混合して、前記層状シリケートを少なくとも部分的に剥離させること、および混合物を高剪断にかけて水性ナノコンポジット分散体を形成することにより形成される該水性ナノコンポジット分散体;および
    前記組成物から製造されるもしくは前記組成物を含むコーティングの耐熱衝撃性を改善するフィラー、
    の、それぞれ1以上を混合するステップを含む方法。
  8. 1以上の前記水性ナノコンポジット分散体と、コーティングバインダー、フィルム形成剤、接着剤、または成型用樹脂として有用な1以上の水分散性ポリマーの1以上の前記水性分散体とを混合し、その後、該混合物に1以上の前記フィラーを混合する、請求項7記載の方法。
  9. 請求項記載の組成物から製造された1以上のコーティングを含む、コーティングされた自動車用プラスチック。
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