JP4890322B2 - バーチカル型エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーチカル型エンジンのブリーザ装置に関し、特に、クランク室及びシリンダボアを有するエンジン本体の上部に、それぞれ鉛直方向に配置されるクランク軸及びカム軸間を接続する調時伝動装置を収容する調時伝動室を設け、この調時伝動室を、一方でクランク室に、他方で外部に連通したものゝ改良に関する。
従来、かゝるバーチカル型エンジンのブリーザ装置は、例えば特許文献1に開示されているように、既に知られている。
特開平9−41937号明細書
ところで、調時伝動室では、潤滑油の飛散量はクランク室よりも少ないものゝ、調時伝動装置の作動による潤滑油の飛散が起きているので、気液の効果的な分離は困難であり、したがって調時伝動室に、外部に連通するブリーザ管を単に接続したものでは、かなりの量の油滴がブローバイガスと共に外部に排出される虞がある。
本発明は、かゝる点に鑑みてなされたもので、調時伝動室をプリ・ブリーザ室として利用して、クランク室の呼気からオイルを効率良く分離し得るようにしたバーチカル型エンジンのブリーザ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、クランク室及びシリンダボアを有するエンジン本体の上部に、それぞれ鉛直方向に配置されるクランク軸及びカム軸間を接続する調時伝動装置を収容する調時伝動室を設け、この調時伝動室を、一方で前記クランク室に、他方で外部に連通した、バーチカル型エンジンのブリーザ装置において、前記調時伝動室とその調時伝動室に連通路を介して連通するブリーザ室とが、前記クランク軸及び前記カム軸を支持するエンジン本体と、このエンジン本体の上面を覆うようにしてエンジン本体に接合されるカバー部材との間に画成され、前記エンジン本体の上面及び前記カバー部材の下面には、前記調時伝動室及び前記ブリーザ室間を仕切る隔壁を互いに協働して構成すべく各々の先端相互が当接する下部隔壁及び上部隔壁がそれぞれ一体に形成され、前記ブリーザ室を上部ブリーザ室とその下方に配置される下部ブリーザ室とに区画する仕切り板が、前記カバー部材に取付けられ、前記ブリーザ室の一端側で前記カバー部材には、前記上部ブリーザ室を外部に連通させるブリーザ出口管と、前記下部ブリーザ室を前記連通路に連通させる接続管とが設けられると共に、前記ブリーザ室の他端側で前記仕切り板には、前記上、下部ブリーザ室間を連通する連通孔が設けられ、前記エンジン本体の上面には、前記下部ブリーザ室において前記接続管から前記連通孔に至る流路を迷路状にする複数の下部迷路壁が、また前記カバー部材の下面には、前記上部ブリーザ室において前記連通孔からブリーザ出口管に至る流路を迷路状にする複数の上部迷路壁がそれぞれ一体に突設されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記クランク軸の上端部は、前記カバー部材を貫通して上方に突出しており、その上端部と前記カバー部材との間に発電機が取り付けられることを第2の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴に加えて、前記調時伝動室への前記連通路の開口部を、前記調時伝動装置の作動領域外に配置したことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は、第1の特徴に加えて、前記連通路を、可撓性の連通チューブで構成したことを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は、第1〜第4の何れかの特徴に加えて、前記下部ブリーザ室の底壁には、前記エンジン本体内に連通する下部オイル戻し孔が設けられると共に、前記仕切り板には、前記上部ブリーザ室を前記下部ブリーザ室に連通する、前記連通孔より小径の上部オイル戻し孔が設けられることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、クランク室の呼気を調時伝動室に吐き出させて減圧し、次いで連通路を介してブリーザ室に吐き出させて減圧するので、調時伝動室をプリ・ブリーザ室として機能させることになり、総合的にクランク室の呼気からのオイルの減圧分離を効率よく行うことができる。しかも調時伝動室及びブリーザ室間を連通路を介して接続したので、ブリーザ室の配置の自由度が高い上、連通路をオイルミストが通るとき、オイルミストは連通路から冷却され、液化した状態で調時伝動室に戻るか、ブリーザ室に移り、外部に排出されないから、気液分離を促進することができる。またエンジン本体の上面にカバー部材を接合するだけで、それらの間に調時伝動室及びブリーザ室を簡単に形成することができるから、構造の簡素化と、組立性の向上を図ることができる。
本発明の第2の特徴によれば、上部及び下部ブリーザ室よりなる、大容量の気液分離専用のブリーザ室を、エンジン本体(クランクケース)と発電機との間に存在するデッドスペースを利用して設置できるので、このブリーザ室によるエンジン全体の大型化を防ぐことができる。しかもカバー部材が調時伝動室からブリーザ室に跨がる広い上面壁を持つことができることから、その上面壁を利用して発電機(ステータ)を容易に取り付けることができる。
本発明の第3の特徴によれば、調時伝動室における調時伝動装置から飛散される潤滑オイルの飛沫が連通路へ出ることを極力回避する。
本発明の第4の特徴によれば、連通チューブは可撓性を有することから、ブリーザ室の位置を選ぶことなく自由に配管することができ、ブリーザ室の配置の自由度を一層高めることができ、しかも調時伝動室及びブリーザ室間の連通を容易に且つ安価に行うことができる。
本発明の実施の形態を、図面に示す本発明の好適な実施例に基づき以下に説明する。
図1は本発明に係るエンジンを備えた船外機の側面図、図2は図1の2−2矢視図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の要部拡大図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は仕切り板を取り外した状態を示す、図6との対応図、図8は図6の8−8線断面図、図9は図2の9−9線断面図である。
尚、以下の説明において、前後左右とは、船外機Oが取り付けられるボートBを基準にして言うものとする。
先ず、図1において、船外機Oは、上下方向に長いケーシング1と、このケーシング1の上端に搭載されるバーチカル型の多気筒エンジンEと、ケーシング1の下端部に支持されるプロペラ軸2と、ケーシング1の前部に設けられ、ボートBのトランサムBtに着脱可能に取り付けられるスターンブラケット3とを備え、ケーシング1内には、エンジンEのクランク軸4に連結される駆動軸5と、この駆動軸5の下端部をプロペラ軸2に連結する前後進切換機構6とが配設され、プロペラ軸2の後端にプロペラ7が取り付けられる。またケーシング1の上端には、エンジンEを覆うエンジンカバー8が着脱可能に取り付けられる。
図2及び図3に示すように、上記エンジンEは、鉛直方向に配置される前記クランク軸4と、その後方にそれと平行に配置されるカム軸10とを備える。
クランク軸4の複数のジャーナル4jは、クランクケース9とその後方に配置されるシリンダブロック11との接合部に形成される複数のジャーナル支持壁12により回転自在に支承される。シリンダブロック11には、上下方向に配列される複数のシリンダボア13が形成されており、各シリンダボア13には、クランク軸4にコンロッド14を介して連接したピストン15が嵌装される。クランクケース9及びシリンダブロック11間には、複数のジャーナル支持壁12により仕切られる複数のクランク室16が画成され、これらクランク室16は、ジャーナル支持壁12に設けられる通孔17を介して相互に連通している。
カム軸10は、シリンダブロック11の後端面に接合されるシリンダヘッド18と、それに接合されるカムホルダ19とで回転自在に支承される。このカム軸10は、その回転により、各シリンダボア13に対応した吸気弁及び排気弁を開閉するための動弁用カム軸である。
上記クランクケース9、シリンダブロック11及びシリンダヘッド18によりエンジン本体Ebが構成され、このエンジン本体Ebの前面に隣接してスロットルボディ20(図2参照)が配設され、このスロットルボディ20の上流端に接続される吸入消音箱22がエンジン本体Ebの前部右側面に隣接して配設され、またスロットルボディ20の下流端をシリンダヘッド18の吸気ポートに接続する吸気マニフォルド23がエンジン本体Ebの左側面に隣接して配設される。而して、エンジンEの運転中、エンジンカバー8の上部の空気取り入れ口25からエンジンカバー8内に流入した空気は、吸入消音箱22の吸気口22aからその内部に流入し、次いでスロットルボディ20内に移って、スロットルバルブ21により流量を調節された後、吸気マニフォルド23を通して、各シリンダボア13に分配される。
クランク軸4及びカム軸10の上端部はエンジン本体Ebの上方に突出しており、これら上端部は調時伝動装置26を介して相互に接続される。この調時伝動装置26は、クランク軸4の上端部に固着される駆動スプロケット27と、カム軸10の上端部に固着される、駆動スプロケット27より大径の従動スプロケット28と、これらスプロケット27,28に掛け渡されるタイミングチェーン29とで構成され、クランク軸4の回転を2分の1に減速して伝達するようになっている。
エンジン本体Ebには、その上面を調時伝動装置26と共に覆うカバー部材30がその周縁に沿って配列される複数のボルト31により接合される。クランク軸4の上端部は、このカバー部材30の貫通孔32を貫通して更に上方に突出しており、その上端部とカバー部材30との間に発電機34が取り付けられる。即ち、カバー部材30の上面には、貫通孔32を囲繞するように配置される環状のステータ35がボルト37により固着され、このステータ35を取り囲む円筒状アウタロータ36のハブ36aがクランク軸4の上端部にスプライン嵌合されると共にボルト38により固着される。上記ハブ36aは、前記貫通孔32を貫通するように配置され、その外周面に密接するオイルシール39が貫通孔32に装着される。アウタロータ36の外周には、非常用スタータロープを巻きつけるプーリ40が固設される。発電機34は、通常、着脱可能の発電機カバー41で覆われている。
上記カバー部材30は、エンジン本体Ebの上面との間に、調時伝動装置26を収容する調時伝動室43と、クランク軸4を挟んでカム軸10と反対側で調時伝動室43に隣接しながら発電機34の下方に配置されるブリーザ室44とを画成する。
その際、調時伝動室43及びブリーザ室44間の隔壁45は、図4〜図7に示すように、エンジン本体Eb及びカバー部材30にそれぞれ一体に形成される即ち、クランクケース9の上面に、クランクケース9及びシリンダブロック11の接合面に極力近接するようにして一体に突設される下部隔壁45bと、この下部隔壁45bの上端に下端を突き当てるようにカバー部材30の下面に一体に突設される上部隔壁45aとで隔壁45は構成される。
調時伝動室43は、最上部のジャーナル支持壁12の通孔17を介して最上部のクランク室16と連通される。
上記ブリーザ室44は、仕切り板47により上部ブリーザ室44aと、その下方に配置される下部ブリーザ室44bとに区画され、その下部ブリーザ室44bは、図2、図3及び図9に示すように、前記調時伝動室43に可撓性の連通チューブ60を介して連通される。即ち、カバー部材30には、タイミングチェーン29の走行経路の外側で調時伝動室43に開口する第1接続管61と、下部ブリーザ室44bに向けて開口する第2接続管62とが一体に形成され、これら両接続管61,62は連通チューブ60を介して相互に接続される。
再び図4〜図7において、上部ブリーザ室44aは、ブリーザ室44の内周面に極力近接するようにカバー部材30の下面に一体に突設される無端の囲壁49と、この囲壁49の下端面に複数のビス50で接合される仕切り板47とで画成され、仕切り板47には、上下両ブリーザ室44a,44b間を連通する連通孔51が設けられる。また上部ブリーザ室44aは、連通孔51と反対側でカバー部材30に一体に形成されるブリーザ出口管52に連通する。このブリーザ出口管52の、カバー部材30外側面より突出した外端部には、前記吸入消音箱22の側壁に一体に形成されてその内部に連通する接続管53がシール部材54を介して嵌合される。
図5に明示するように、下部ブリーザ室44bには、第2接続管61から連通孔51に至る流路を迷路状にする複数の下部迷路壁55が配列され、これら下部迷路壁55はクランクケース9に一体に形成される。また上部ブリーザ室44aにも、連通孔51からブリーザ出口管52に至る流路を迷路状にする複数の上部迷路壁56が配列され、これら上部迷路壁56はカバー部材30に一体に形成される。
図6に示すように、下部ブリーザ室44bの底壁の複数の隅部には、下部ブリーザ室44bをその直下のクランク室16に連通する、連通孔51より遥かに小径の下部オイル戻し孔57が設けられる。また図6及び図8に示すように、仕切り板47の複数の隅部には、上部ブリーザ室44aを下部ブリーザ室44bに連通する同じく小径の上部オイル戻し孔58が設けられる。この上部オイル戻し孔58は漏斗状に形成され、仕切り板47の上面に溜まったオイルの下部ブリーザ室44bへの流下を促すようになっている。下部オイル戻し孔57と上部オイル戻し孔58とは、平面視で互いにオフセットした位置に配置され、万一、クランク室16のオイルの飛沫が下部オイル戻し孔57を勢いよく通過しても、上部オイル戻し孔58には到達しないようになっている。
次に、この実施例の作用について説明する。
エンジンEの運転中、ピストン15の往復作動に伴ないクランク室16内の圧力が変動すると、クランク室16と、スロットルボディ20の上流側に位置する吸入消音箱22との間で、最上部のジャーナル支持壁12の通孔17、調時伝動室43、連通チューブ60、下部ブリーザ室44b、連通孔51、上部ブリーザ室44a及びブリーザ出口管52を通して呼吸作用が生じる。その間、クランク室16に発生したブローバイガスは、呼気と共に吸入消音箱22に排出され、吸入消音箱22を流れる吸気と共にエンジンEに吸入される。クランク室16の吸気時には、吸入消音箱22内の新気が上記経路を逆に辿ってクランク室16に流入する。
ところで、クランク室16の呼気は、先ず通孔17から大容積の調時伝動室43に吐き出され、呼気の膨張に伴なう減圧により呼気中のオイルミストを液化、分離することができ、したがって調時伝動室43はプリ・ブリーザ室としての役割を果たす。
特に、第1接続管61の調時伝動室43への開口部は、タイミングチェーン29の走行経路の外側に配置されるので、タイミングチェーン29から飛散される潤滑オイルの飛沫が連通チューブ60側へ出ることを極力回避する。
次に、調時伝動室43で分離し切れなかったオイルミストを含む呼気は、下部ブリーザ室44bに、また下部ブリーザ室44bから連通孔51を通して上部ブリーザ室44aに吐き出される度に、呼気の膨張に伴なう減圧により呼気中のオイルミストを液化、分離することができる。また下部ブリーザ室44bでは、連通チューブ60から連通孔51に向かって流れるとき、複数の下部迷路壁56に衝突して進路を曲げられるので、オイルミストが下部迷路壁56に付着して液化し、呼気から分離する。同じく上部ブリーザ室44aでは、呼気は連通孔51からブリーザ出口管52に向かって流れるとき、複数の上部迷路板58に衝突して進路を曲げられるので、オイルミストが上部迷路壁58に付着して液化し、呼気から分離する。
こうして上部ブリーザ室44aで呼気から分離してオイルは、仕切り板47の上部オイル戻し孔58から下部ブリーザ室44b側へ落下していき、また下部ブリーザ室44bで呼気から分離してオイルは、上部オイル戻し孔58から落下したオイルと共に下部オイル戻し孔57からクランク室16へと落下していく。
このように、調時伝動室43をプリ・ブリーザ室として機能させ、これと専用のブリーザ室44との協働により、総合的にクランク室16の呼気からのオイルの減圧分離を効率よく行うことができる。
しかも調時伝動室43及びブリーザ室44間を連通チューブ60を介して接続したので、ブリーザ室44の配置の自由度が高い。特に、連通チューブ60は可撓性を有することから、ブリーザ室44の位置を選ぶことなく自由に配管することができ、ブリーザ室44の配置の自由度を一層高めることができ、しかも調時伝動室43及びブリーザ室44間の連通を容易に且つ安価に行うことができる。その上、連通チューブ60をオイルミストが通るとき、オイルミストは連通チューブ60から冷却され、液化した状態で調時伝動室43に戻るか、ブリーザ室44に移り、外部に排出されないから、気液分離を促進することができる。
さらにブリーザ室44では、呼気に含まれるオイルミストは,2段階の減圧作用と長い迷路作用により、呼気から効率よく分離し、これをクランク室16に戻しことができるので、潤滑オイルの無用な排出を効果的に抑えることができる。
また上部及び下部ブリーザ室44a,44bよりなる、大容量の気液分離専用のブリーザ室44は、クランク軸4を挟んでカム軸10と反対側で、クランクケース9と発電機34との間に存在するデッドスペースを利用して設置されるので、このブリーザ室44によるエンジンE全体の大型化を防ぐことができる。
またエンジン本体Ebと、その上面にボルト接合されるカバー部材30との間に調時伝動室43及びブリーザ室44が画成され、これら調時伝動室43及びブリーザ室44間の隔壁45が、クランクケース9及びカバー部材30との何れか一方もしくは両方に一体に形成されるので、エンジン本体Ebの上面にカバー部材30を接合するだけで、それらの間に調時伝動室43及びブリーザ室44を簡単に形成することができ、構造の簡素化と、組立性の向上を図ることができる。
さらにカバー部材30に設けられる貫通孔32を貫通するクランク軸4の外端部に発電機34のロータ36が固着され、このロータ36と協働するステータ35がカバー部材30の上面取り付けられるので、カバー部材30が調時伝動室43からブリーザ室44に跨がる広い上面壁を持つことができることから、その上面壁を利用してステータ35を容易に取り付けることができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、ブリーザ出口管52は、吸気消音箱22以外の、エンジンの吸気系に接続し、もしくは大気中に解放することもできる。
本発明に係るエンジンを備えた船外機の側面図。 図1の2−2矢視図。 図2の3−3線断面図。 図3の要部拡大図。 図4の5−5線断面図。 図4の6−6線断面図。 仕切り板を取り外した状態を示す、図6との対応図。 図6の8−8線断面図。 図2の9−9線断面図。
E・・・・・・エンジン
Eb・・・・・エンジン本体
4・・・・・・クランク軸
10・・・・・カム軸
13・・・・・シリンダボア
16・・・・・クランク室
26・・・・・調時伝動装置
30・・・・・カバー部材
34・・・・・発電機
43・・・・・調時伝動室
44・・・・・ブリーザ室
44a・・・・上部ブリーザ室
44b・・・・下部ブリーザ室
45・・・・・隔壁
45a・・・・上部隔壁
45b・・・・下部隔壁
47・・・・・仕切り板
51・・・・・連通孔
52・・・・・ブリーザ出口管
55・・・・・下部迷路壁
56・・・・・上部迷路壁
57・・・・・下部オイル戻し孔
58・・・・・上部オイル戻し孔
60・・・・・連通路(連通チューブ)
62・・・・・接続管

Claims (5)

  1. クランク室(16)及びシリンダボア(13)を有するエンジン本体(Eb)の上部に、それぞれ鉛直方向に配置されるクランク軸(4)及びカム軸(10)間を接続する調時伝動装置(26)を収容する調時伝動室(43)を設け、この調時伝動室(43)を、一方で前記クランク室(16)に、他方で外部に連通した、バーチカル型エンジンのブリーザ装置において、
    前記調時伝動室(43)とその調時伝動室(43)に連通路(60)を介して連通するブリーザ室(44)とが、前記クランク軸(4)及び前記カム軸(10)を支持するエンジン本体(Eb)と、このエンジン本体(Eb)の上面を覆うようにしてエンジン本体(Eb)に接合されるカバー部材(30)との間に画成され、
    前記エンジン本体(Eb)の上面及び前記カバー部材(30)の下面には、前記調時伝動室(43)及び前記ブリーザ室(44)間を仕切る隔壁(45)を互いに協働して構成すべく各々の先端相互が当接する下部隔壁(45b)及び上部隔壁(45a)がそれぞれ一体に形成され、
    前記ブリーザ室(44)を上部ブリーザ室(44a)とその下方に配置される下部ブリーザ室(44b)とに区画する仕切り板(47)が、前記カバー部材(30)に取付けられ、
    前記ブリーザ室(44)の一端側で前記カバー部材(30)には、前記上部ブリーザ室(44a)を外部に連通させるブリーザ出口管(52)と、前記下部ブリーザ室(44b)を前記連通路(60)に連通させる接続管(62)とが設けられると共に、前記ブリーザ室(44)の他端側で前記仕切り板(47)には、前記上、下部ブリーザ室(44a,44b)間を連通する連通孔(51)が設けられ、
    前記エンジン本体(Eb)の上面には、前記下部ブリーザ室(44b)において前記接続管(61)から前記連通孔(51)に至る流路を迷路状にする複数の下部迷路壁(55)が、また前記カバー部材(30)の下面には、前記上部ブリーザ室(44a)において前記連通孔(51)から前記ブリーザ出口管(52)に至る流路を迷路状にする複数の上部迷路壁(56)がそれぞれ一体に突設されることを特徴とする、バーチカル型エンジンのブリーザ装置。
  2. 請求項1記載のバーチカル型エンジンのブリーザ装置において、
    前記クランク軸(4)の上端部は、前記カバー部材(30)を貫通して上方に突出しており、その上端部と前記カバー部材(30)との間に発電機(34)が取り付けられることを特徴とするバーチカル型エンジン。
  3. 請求項1記載のバーチカル型エンジンにおいて、
    前記調時伝動室(43)への前記連通路(60)の開口部を、前記調時伝動装置(26)の作動領域外に配置したことを特徴とするバーチカル型エンジン。
  4. 請求項1記載のバーチカル型エンジンにおいて、
    前記連通路を、可撓性の連通チューブ(60)で構成したことを特徴とするバーチカル型エンジン。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のバーチカル型エンジンにおいて、
    前記下部ブリーザ室(44b)の底壁には、前記エンジン本体(Eb)内に連通する下部オイル戻し孔(57)が設けられると共に、前記仕切り板(47)には、前記上部ブリーザ室(44a)を前記下部ブリーザ室(44b)に連通する、前記連通孔(51)より小径の上部オイル戻し孔(58)が設けられることを特徴とする、バーチカル型エンジンのブリーザ装置。
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