JP4872817B2 - 路側通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)を実現するための通信システムにおいて、道路側に設置される路側通信装置及びその通信方法に関する。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、この情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。かかるシステムは、主に、インフラ側の通信装置としての複数の路側通信装置と、各車両に搭載される通信装置である車載通信装置とによって、実現される。通信の組み合わせとしては、路側通信装置同士での路路間通信と、路側通信装置と車載通信装置とによる路車(又は車路)間通信と、車載通信装置同士での車車間通信とがある。
上記のような高度道路交通システムにおいては、限られた周波数帯域内で、路路間、路車間、車車間の各通信を行うべく、マルチアクセス(Multiple Access)が用いられる。マルチアクセスの方法としては、周波数分割多重(FDMA)、符号分割多重(CDMA)もあるが、多くの車載通信装置を含む通信でのマルチアクセスを考えると、時分割多重を含むマルチアクセスが有効である。
特許第2806801号公報
しかしながら、時分割多重通信で、自律的に通信を行う競合型アクセス方式においては、交通量の増大に伴い、車車間通信における車載通信装置から送信信号の衝突が起こる場合がある。このような送信信号の衝突が起こると相互干渉により受信ができないという問題が発生する。一方、時分割多重通信で、各車載通信装置にタイムスロットを割り当てる非競合型アクセスにおいては、信号の衝突の問題は回避できるが、車両の数が増大すると割り当てるタイムスロットが足りなくなるという問題点がある。
かかる状況では、一の車載通信装置から送信された情報を他の車載通信装置へ情報伝達できない場合が生じ、道路交通の安全性を十分に高めることができない。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、路側通信装置の通信エリア内で、車載通信装置から送信される情報を確実に周囲に伝達して道路交通の安全性を高める路側通信装置及びその通信方法を提供することを目的とする。
本発明は、路側に設置され、自己の監視エリア内の道路を走行する車両に搭載された車載通信装置と通信可能な路側通信装置であって、前記車載通信装置が他の装置に対してデータを送信するか否かを監視し、そのデータに当該車載通信装置の位置に関する情報が含まれる場合に、その情報を取得する監視手段と、各車載通信装置の位置に関する情報に基づいて、各車載通信装置が情報を送信することの重要度を車載通信装置ごとに判定する判定手段と、各車載通信装置に対してのタイムスロット割当に際して、前記重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が最も高いものには所定の頻度でタイムスロットを割り当てるが、相対的に重要度が下がるにつれて、割り当てる周期を長くして送信頻度を低下させる通信制御手段とを備えたものである。
このような路側通信装置では、各車載通信装置が情報を送信することの重要度に応じて通信制御を行うことにより、重要度が低い車両からの情報よりも、重要度が高い車両からの情報を優先的に他の車両の車載通信装置に了知させることが可能となる。
また、情報伝達の相対的な重要度に基づいて、各車載通信装置からの送信に対して差別的扱い(差別的な通信制御)をすることにより、結果的に、限られた資源であるタイムスロットを有効活用することができる
また、上記路側通信装置において、通信制御手段は、重要度が所定レベルより高い車両に関する情報を、路車間通信により再送信するようにしてもよい。
この場合、競合型アクセスにおいて、重要度が高い車両からの情報は再送信され、当該情報を、優先的に他の車両に了知させることが可能となる。
また、上記路側通信装置において、監視手段は、車両の挙動を予測し、判定手段は、挙動を判定の一要素として重要度を判定することもできる。
この場合、挙動の予測に基づいて、危険な存在となることが予測される車両の情報を他の車両の車載通信装置に了知させ、危険を回避することができる。
また、上記路側通信装置において、監視手段は、信号機の点灯に関する信号情報を取得し、判定手段は、信号情報を判定の一要素として重要度を判定することもできる。
この場合、信号機の現在の表示やその変化を考慮して、危険な存在となることが予測される車両の情報を他の車両の車載通信装置に了知させ、危険を回避することができる。
一方、本発明は、路側に設置され、自己の監視エリア内の道路を走行する車両に搭載された車載通信装置と通信可能な路側通信装置における通信方法であって、前記車載通信装置が他の装置に対してデータを送信するか否かを監視し、そのデータに当該車載通信装置の位置に関する情報が含まれる場合に、その情報を取得し、各車載通信装置の位置に関する情報に基づいて、各車載通信装置が情報を送信することの重要度を車載通信装置ごとに判定し、各車載通信装置に対してのタイムスロット割当に際して、前記重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が最も高いものには所定の頻度でタイムスロットを割り当てるが、相対的に重要度が下がるにつれて、割り当てる周期を長くして送信頻度を低下させるものである。
このような通信方法では、各車載通信装置が情報を送信することの重要度に応じて通信制御を行うことにより、重要度が低い車両からの情報よりも、重要度が高い車両からの情報を優先的に他の車両の車載通信装置に了知させることが可能となる。また、情報伝達の相対的な重要度に基づいて、各車載通信装置からの送信に対して差別的扱い(差別的な通信制御)をすることにより、結果的に、限られた資源であるタイムスロットを有効活用することができる。
本発明の路側通信装置又は通信方法によれば、路側通信装置の通信エリア内で、重要度の高い車両の車載通信装置から送信される情報を確実に周囲に伝達して道路交通の安全性を高めることができる。また、限られた資源であるタイムスロットを有効活用することができる。
図1は、本発明の一実施形態による路側通信装置が設置された道路の平面図である。図において、互いに交差する2つの道路の各々は、例えば、上り・下り1車線であるとする。路側、例えば、交差点付近には、路側通信装置1が設置されている。当該路側通信装置1は、例えば信号機2の支柱に取り付けられている。一方、道路を走行する各車両にはそれぞれ、車載通信装置が搭載されている。図の中央の路側通信装置1は、監視エリアX内の各車両A〜Jの車載通信装置と通信可能であり、また、例えば図の右方にある他の路側通信装置1とも通信可能である。
路側通信装置1は、交通管制センターの中央制御部4と接続されている。中央制御部4と路側通信装置1との間は有線(但し、無線も可)で接続され、路側通信装置1同士(路路間通信。但し、有線も可)、路側通信装置1と車載通信装置との間(「路」から「車」への路車間通信、又は、「車」から「路」への車路間通信)、及び、車載通信装置同士(車車間通信)には、無線通信が用いられる。
図2は、路側通信装置1及び車載通信装置3の内部構成を示すブロック図である。路側通信装置1は、アンテナ10に接続された通信部(送受信部)11と、通信に関する制御を行う制御部12と、制御部12に接続された記憶部13とを備えている。
上記制御部12は、内部機能として、監視エリアX内の道路を走行する車両に搭載された車載通信装置3が他の装置に対してデータを送信するか否かを監視し、そのデータに当該車載通信装置の位置に関する情報が含まれる場合に、その情報を取得する監視手段12aと、各車載通信装置3の位置に関する情報に基づいて、各車載通信装置3が情報を送信することの重要度を車載通信装置ごとに判定する判定手段12bと、重要度に応じて各車載通信装置3との通信制御を行う通信制御手段12cとを有している。
一方、車載通信装置3は、アンテナ30に接続された通信部(送受信部)31と、通信に関する制御を行う制御部32と、ID等の固有の情報を記憶する記憶部33とを備えている。
上記のような路側通信装置1及び車載通信装置3においては、限られた周波数帯域内で、時分割多重方式により、路路間、路車間、車路間、車車間の各通信が行われる。図3はフレーム構成の一例であり、路路、路車、車路、及び、車車の各タイムスロットによって1フレームが構成されている。
図3の(a)は、路路、路車、車路、車車が全て予約方式スロットで1フレームが構成されている非競合型アクセスの一例であり、車両がn台あるとすれば、車車間通信にはn個の指定席のスロットが設けられる。図3の(b)は、路路、路車、車路の各通信のための予約方式スロットと、車車間通信のためのコンテンション(競合)方式スロット(空きスロット)とにより、1フレームが構成されているもので、車車通信に関して競合型アクセスの一例である。なお、この例においては、車車間通信はすべて競合型アクセスとしているが、一部の車車間通信には、タイムスロットを割り当てて、非競合型アクセスとするなど、アクセス方式を混在させることもできる。
また、図4は、車載通信装置3から送信されるデータフォーマットの一例であり、ヘッダ、受信品質、車両の位置、方向(進行方向)、速度、モード、データが含まれている。ヘッダには、プリアンブルやID等が含まれる。受信品質とは、車載通信装置から見たC/N(Carrier to Noise Ratio)、RSSi(Receive Signal Strength Indication)等である。車両の位置や方向はGPSや車両側のセンサ等から得られた情報であり、車両側で取得された情報に基づくものである。速度は、速度センサに基づく情報である。モードとは、車載通信装置からの送信が、路側通信装置の制御下でタイムスロットを割り当てられて非競合型アクセスの状態となっているか、又は、自律的に送信を行う競合型アクセスとなっているか、を示す情報である。
《第1実施形態:非競合型アクセスの場合》
まず、監視エリアX内の各車両の車載通信装置3による車車間通信が、非競合型アクセスの状態となっている場合について説明する。
上記路側通信装置1は、自己の監視エリアX内にある車両の車載通信装置3からの送信を常時監視し、新たに車両を検知した場合、その車載通信装置3に対してタイムスロットの割当を行い、割り当てたタイムスロットを、その車載通信装置3に通知する。当該車載通信装置3は、これにより、非競合型アクセスにより、車車間、車路間の通信を行うことができるようになる。
監視エリアX内にある全ての車両の車載通信装置3に対して、このようにしてタイムスロットが割り当てられることにより、各車載通信装置3は、信号の衝突を生じることなく送信を行うことができる。車両が監視エリア外に出た場合は、その車載通信装置に割り当てられていたタイムスロットを開放して空きスロットとし、他の車載通信装置に割当可能とする。
ここで、路側通信装置1は、監視エリアX内の各車載通信装置3に対して同様にタイムスロットを割り当てるのではなく、差別的な通信制御を行う。具体的には、例えば交差点での衝突防止サービスをしたい場合には、各車両の位置、進行方向、速度に基づいて、その車両の危険度、言い換えればその車両の車載通信装置から送信される情報を他の車両の車載通信装置や、路側通信装置に伝達することの重要度を判定する。
図1の例では、車両A,B,C,Dが交差点に進入しようといており、危険度が高く、その情報を他の車両の車載通信装置に伝達することの重要度が高い。逆に、交差点に向かってはいても、まだ交差点から遠い位置にあって速度も小さい車両Eや、既に交差点を通り抜けた車両F,G,H,I,Jは、危険度が低く、その情報を伝達する重要度が低い。
このように、路側通信装置3は、各車載通信装置3に対してのタイムスロット割当に際して、重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が最も高いものには所定の頻度でタイムスロットを割り当てるが、相対的に重要度が下がるにつれて、割り当てる周期を長くして送信頻度を低下させる。これにより、各車両(各車載通信装置)の重要度の高・低に応じて、その送信の頻度が高・低に変化する。
例えば上記の例では、図5に示すように、重要度の高い車両A,B,C,Dに対しては相対的に短い所定周期Tで車車間・車路間のタイムスロットを割り当て、重要度の低い車両F,G,H,I,Jに対しては相対的に長い周期Tでタイムスロットを割り当てる。こうして、情報伝達の相対的な重要度に基づいて、各車載通信装置からの送信に対して差別的扱い(差別的な通信制御)をすることにより、結果的に、限られた資源であるタイムスロットを有効活用することができる。
なお、図1においては、一つの交差点を含む監視エリアX内における危険度の判定により、割り当てる周期の頻度を制御しているが、監視エリアが複数の交差点に及ぶ場合においては、複数交差点を考慮した危険度を判断しても良い。
例えば、車両Hが隣接交差点との関係において危険度が高いと判断されており、当該情報を隣接交差点に設置された他の路側通信装置から取得できた場合には、車両Hの重要度を高くすることができる。
なお、重要度を判定するには、場所、進行方向、速度だけでなく、例えば逆走や蛇行のような危険運転行為を含めた車両の挙動を考慮することができる。この場合、路側通信装置1の監視手段12aは、当該車両の現在の挙動から今後の挙動を予測し、それに基づいて判定手段12bが、重要度を判定するようにすればよい。このような挙動を判定の一要素として重要度を判定すれば、危険な存在となることが予測される車両の情報を他の車両の車載通信装置に了知させ、危険を回避することができる。
さらに、複数車線の場合には「場所」に道路の車線の情報を含めるようにすれば、進路を推定できるので、例えば危険度の高い右折を、重要度判定の一要素とすることができる。また、車種の情報も取得するようにすれば、例えば緊急車両(救急車、消防車、パトカー等)を重要度の高いものと判定して、場合によっては危険な車両ともなり得る当該車両の情報を他の車両の車載通信装置に了知させ、危険を回避することができる。
また、重要度を判定するにあたって、交差点の信号機の点灯に関する信号情報を考慮することができる。例えば、路側通信装置1の監視手段12aは、信号の色と車両の位置・速度に基づいて、その車両が交差点に急いで進入するか、急停止するか、の判断を行い、これを、重要度判定に取り入れることができる。この場合には、信号機の現在の表示やその変化を考慮して、危険な存在となることが予測される車両の情報を他の車両の車載通信装置に了知させ、危険を回避することができる。
また、上記実施形態では重要度に応じて送信頻度を調整するようにしたが、送信頻度の調整だけでなく、重要度の低い車両にはタイムスロットを全く割り当てないようにしてもよい。
《第2実施形態:競合型アクセスの場合》
次に、監視エリアX内の各車両の車載通信装置3による車車間通信が、競合型アクセスの状態となっている場合に適した路側通信装置について説明する。
図6において、路側通信装置1は、複数(本例では4本)のアンテナ10−1,10−2,10−3,10−4を有している。路側通信装置1は例えば車両A〜Dに搭載された車載通信装置3A,3B,3C,3Dとの間で通信を行うことができる。なお、複数の車載通信装置3A〜3Dを個々に区別しない場合は、単に、車載通信装置3という。
図7は、路側通信装置1及び車載通信装置3の機能の詳細を示すブロック図である。路側通信装置1は、アンテナ10(個々の符号は、10−1,10−2,10−3,10−4)に接続された通信部(送受信部)11と、通信に関する制御を行う制御部12と、制御部12に接続された記憶部13とを備えている。なお、通信部11は、実際には送信部と受信部とが別々に存在するが、簡略化して共通に図示している。
路側通信装置1の、送信部としての通信部11は、空間多重のために、アンテナ素子の数に対応して複数系統(4系統)の送信機能を有している。それぞれの系統は、逆離散フーリエ変換等の処理を行う信号処理部11b及び、周波数変換を行うRF部11cを含んでいる。空間多重処理部(マルチアンテナ処理部)11aは、送信すべき信号の空間多重処理を行い、複数の信号系列を複数のアンテナ10−1,10−2,10−3,10−4から同時に送信する。
また、路側通信装置1の、受信部としての通信部11は、伝送路から送信されてきた複数の信号系列を分離するために、アンテナ10の数に対応して複数系統(4系統)の受信機能を有している。それぞれの系統は、周波数変換を行うRF部11c及び、離散フーリエ変換等の処理を行う信号処理部11b等を含んでいる。空間多重処理部11aは、複数のアンテナ10−1,10−2,10−3,10−4によって受信した複数の信号系列を分離する。
路側通信装置1の制御部12は、時分割多重のための制御、空間多重処理部11aにおける処理の制御、その他の制御を行う。ここでの時分割多重は、路路間通信、車車間通信、路車間通信、車路間通信の各通信についての時分割多重である。また、制御部12は、内部機能として第1実施形態と同様に、監視手段12a、判定手段12b及び通信制御手段12cを有している。
一方、車載通信装置3は、第1実施形態と同様に、アンテナ30に接続された通信部(送受信部)31と、通信に関する制御を行う制御部32と、ID等の固有の情報を記憶する記憶部33とを備えている。
図8は、第2実施形態におけるタイムスロットの利用例を示している。図8において、「路路」は路路間通信を、「車車」は車車間通信を、「路車」は路車間通信を、「車路」は車路間通信を、それぞれ示している。
図8において、路路間通信のタイムスロットは、複数(4つ)の路路間通信で共用されている。また、車路間通信のタイムスロットも、複数(4つ)の車路通信で共用されている。さらに、一つのタイムスロットを、路路間通信と車路間通信とで共用することも行われている。このような共用は、空間多重(SDM:Space Division Multiplexing)により行われており、詳細は後述する。
時分割多重における一つのタイムスロットを路側通信装置1が関与する通信(路路間通信と車路間通信)によって共用することで、路側通信装置1が関与する通信の占有時間を減らして、電波の有効活用が達成できる。そして、路路間通信等の占有時間が短くなることで、車車間通信の占有時間を多く確保することが可能となる。
従って、車載通信装置3の数が増大しても、車車間通信の送信タイミングの衝突する頻度を抑えることができる。しかも、車載通信装置3は、マルチアンテナシステムではないため、一般ユーザが購入する車載通信装置3のコスト増加も回避できる。
さて、路路間通信において空間多重分割を行う場合、制御部12及び空間多重処理部11aは、次のような処理を行う。
まず、一つの路側通信装置1の通信相手となる路側通信装置1が複数存在する場合、時分割多重だけでは、複数の路路間通信のためのタイムスロットが必要となる。時分割多重だけで通信を行う場合、路路間通信の信号を送信しようとする路側通信装置1は、通信相手となる複数の路側通信装置に対し、それぞれ異なるタイミング(異なるタイムスロット)で、路路間通信を行う必要がある。
これに対し、本実施形態では、路側通信装置1は、マルチアンテナであるため、路路間通信は、MIMO通信(Multiple Input Multiple Output)となることを利用して、空間多重(SDM)による多重化を行う。
具体的には、制御部12は、時分割多重処理において、通信相手である複数の路側通信装置1に対する複数の路路間通信のために、通信相手の数に応じたタイムスロットを確保するのではなく、複数の路路間通信で共用可能な一つ又は通信相手の数よりも少ない数の路路間通信用タイムスロットを確保する。
そして、空間多重処理部11aでは、路路間通信用タイムスロット内において、通信相手である他の複数の路側通信装置1へ送信すべき複数系統のデータを、空間多重し、送信する。空間多重によって、路路間通信用タイムスロットが複数の路路間通信によって共用されることになる。
上記のように、路路間通信を空間多重化することで、交通量の多い都市部等において、路側通信装置1を多数設置することで、路路間通信の通信頻度が多くなっても、路路間通信の占有時間がさほど増加せず、無線資源(タイムスロット)を効率的に利用できる。
続いて、車路間通信において空間多重分割を行う場合における、車載通信装置3及び路側通信装置1の空間多重処理部11aでの処理について説明する。
例えば、複数の車載通信装置3A〜3Dが、同時に、路側通信装置1Aに対して車路間通信を行った場合、スロッテッドアロハ方式等による競合型アクセスによる時分割処理だけでは、複数の車路間通信が衝突してしまう。
ところが、本実施形態では、車載通信装置3はシングルアンテナであるものの、路側通信装置1はマルチアンテナであるため、複数の車載通信装置3から同時に路側通信装置1へ同時に送信する場合、複数のSIMO(Single Input Multiple Output)を組み合わせたMIMO通信とみなすことができる。
そこで、路側通信装置1は、複数の車路間通信もMIMO通信とみなして、空間多重処理により、同時になされた複数の車路間通信を分離する。
具体的には、各車載通信装置3A〜3Dは、シングルアンテナであるが、車路間通信の際に、MIMOチャネル推定用のトレーニングシンボル(信号分離処理のためのトレーニングシンボル)をプリアンブル等として送信する。なお、MIMOチャネル推定用のトレーニングシンボルは、車車間通信の際にも送信される。
さて、複数の車載通信装置3A〜3Dが、同時に、路側通信装置1Aに対して車路間通信を行って信号が衝突したとする。この場合であっても、路側通信装置1Aの空間多重処理部11aは、各車載通信装置3A〜3Dから送信されたMIMOチャネル推定用のトレーニングシンボルを用いて、チャネル推定を行い、各車載通信装置3A〜3Dが送信した信号を分離する。なお、路側通信装置1Aの空間多重処理部11aは、路側通信装置11のアンテナ素子数以下の数の車載通信装置3であれば、同時に車路間通信を行っても信号を分離することができる。
路側通信装置1の制御部12は、時分割処理において、車路間通信のためのタイムスロットを確保し、路側通信装置1のアンテナ素子数以下の車載通信装置10に対して、当該タイムスロットを割り当てる通信制御を行ってもよい。この場合、車路間通信の一つのタイムスロットにおいて同時に通信する車載通信装置10の数は、路側通信装置1のアンテナ数以下であることが保証され、信号分離を確実に行うことができる。
次に、車車間通信について説明する。
前述のように、車載通信装置3からは、車車間通信の際にも、MIMOチャネル推定用のトレーニングシンボルが送信される。車車間通信は、SISO(Single Input Single Output)であるため、MIMOチャネル推定用のトレーニングシンボルは、車車間通信のためには利用されないが、路側通信装置1が、車車間通信をモニタリングする際に利用される。路側通信装置1は、車車間通信をモニタリングすることで、そのモニタリング結果を、通信エリア内の車車間通信の集中制御やその他の処理に利用することができる。
ところが、図9に示すように、車車間通信の際には、複数の車車間通信の信号が競合して、衝突することがある。図の例では、タイムスロット1において車両Aから送信された信号と車両Cから送信された信号とが互いに衝突する。また、タイムスロット5において車両Aから送信された信号と車両Fから送信された信号とが互いに衝突する。このような場合、車車間通信は失敗するが、それをモニタリングしている路側通信装置1は、MIMOチャネル推定用のトレーニングシンボルを利用して、チャネル推定を行い、衝突した複数の各車載通信装置3A〜3Dが送信した信号を分離する。
したがって、路側通信装置1は、複数の車車間通信が衝突しても、モニタリングが可能であり、効率的に車車間通信のモニタリングが可能である。また、衝突した車車間通信を、モニタリングした路側通信装置1が、信号を分離した上で、当該車車間通信を再送信することで、車車間通信の重要な情報が失われることを防ぐこともできる。
このように、路側通信装置1の空間多重処理部11aは、他の路側通信装置1からの信号(路路間通信の信号)、車載通信装置3からの信号(車路間通信の信号及び車車間通信の信号)のいずれを受信する際にも、MIMO通信であるとして、空間多重化された信号分離の処理を行う。
上記再送信を行うに当たって、非競合型アクセスの場合と同様に、路側通信装置3は、各車載通信装置3に対して公平に再送信を行うのではなく、差別的扱いをする。
具体的には、路側通信装置3は、各車載通信装置3から送信された情報に対して、前述の重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が所定レベル以上のものは再送信するものとし、所定レベル未満のものは、再送信しない。これにより、各車載通信装置の重要度が所定レベル以上か否かによって、再送信を行うか否かの差別的扱いがなされる。
例えば上記の例では、図5に示すように、重要度の高い車両A,B,C,Dに対しては再送信が行われ、重要度の低い車両F,G,H,I,Jその他に対しては再送信を行わない。こうして、情報伝達の相対的な重要度に基づいて、各車載通信装置からの送信に対して差別的扱いをすることにより、限られた資源であるタイムスロットを有効活用することができる。
なお、上記各実施形態において、路側通信装置1は信号機2の支柱に設置されるものとしたが、設置形態はこれに限定されるものではなく、単独で支柱等を立てて設置してもよい。また、信号機2の制御装置(図示せず。)等と合体させ、信号機2の一部として構成してもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態による路側通信装置が設置された道路の平面図である。 第1実施形態による路側通信装置及び、車載通信装置の内部構成を示すブロック図である。 フレーム構成の一例である。 車載通信装置から送信されるデータフォーマットの一例である。 タイムスロットの割当の一例を示す図である。 第2実施形態によるマルチアンテナの路側通信装置及び車載通信装置を示す図である。 第2実施形態による路側通信装置及び、車載通信装置の内部構成を示すブロック図である。 タイムスロットの利用例である。 スロッテドアロハにおける信号の、タイムスロットにおける衝突や送信成功を示す図である。
符号の説明
1 路側通信装置
3 車載通信装置
12a 監視手段
12b 判定手段
12c 通信制御手段
A〜J 車両
X 監視エリア

Claims (5)

  1. 路側に設置され、自己の監視エリア内の道路を走行する車両に搭載された車載通信装置と通信可能な路側通信装置であって、
    前記車載通信装置が他の装置に対してデータを送信するか否かを監視し、そのデータに当該車載通信装置の位置に関する情報が含まれる場合に、その情報を取得する監視手段と、
    各車載通信装置の位置に関する情報に基づいて、各車載通信装置が情報を送信することの重要度を車載通信装置ごとに判定する判定手段と、
    各車載通信装置に対してのタイムスロット割当に際して、前記重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が最も高いものには所定の頻度でタイムスロットを割り当てるが、相対的に重要度が下がるにつれて、割り当てる周期を長くして送信頻度を低下させる通信制御手段と
    を備えたことを特徴とする路側通信装置。
  2. 前記通信制御手段は、前記重要度が所定レベルより高い車両に関する情報を、路車間通信により再送信する請求項1記載の路側通信装置。
  3. 前記監視手段は、車両の挙動を予測し、
    前記判定手段は、前記挙動を判定の一要素として前記重要度を判定する請求項1又は2に記載の路側通信装置。
  4. 前記監視手段は、信号機の点灯に関する信号情報を取得し
    前記判定手段は、前記信号情報を判定の一要素として前記重要度を判定する請求項1又は2に記載の路側通信装置。
  5. 路側に設置され、自己の監視エリア内の道路を走行する車両に搭載された車載通信装置と通信可能な路側通信装置における通信方法であって、
    前記車載通信装置が他の装置に対してデータを送信するか否かを監視し、そのデータに当該車載通信装置の位置に関する情報が含まれる場合に、その情報を取得し、
    各車載通信装置の位置に関する情報に基づいて、各車載通信装置が情報を送信することの重要度を車載通信装置ごとに判定し、
    各車載通信装置に対してのタイムスロット割当に際して、前記重要度の相対的なランク付けを行い、重要度が最も高いものには所定の頻度でタイムスロットを割り当てるが、相対的に重要度が下がるにつれて、割り当てる周期を長くして送信頻度を低下させることを特徴とする通信方法
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