JP4796444B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両停止時にクリープ力が付与される自動変速機と、車速センサと、加速度センサとを備えた車両の制御装置に関する。
従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、車速センサと加速度センサとを備えて、その検出結果に基づいて最適なブレーキの保持及び解除を行う車両の制御装置に関するものが知られている。
実開平7−40329号公報
車速センサは、車両の走行に伴って回転する回転体から検出したパルス信号に基づいて車両の速度を検出するものであるため、その特性上、温度変化に影響されにくく、また、劣化しにくいため、安定した車両の速度検出を行うことができる。
一方、加速度センサは、車両に対して相対的に動くプルーフマスの変位量を検出及び演算して車両の加速度を検出するものであるため、その特性上、車速センサに比べて温度変化に影響されやすく、劣化しやすいため、検出値に誤差が生じやすい。また、加速度センサの検出値の誤差は、検出や演算等による誤差よりもプルーフマスの温度変化による変形やプルーフマスの劣化に起因する部分が多く、その誤差は加速度検出前の基準値の段階で現れる場合が多い。
このような加速度センサの特性上、従来の加速度センサを備えた車両の制御装置においては、温度の差異や加速度センサの劣化によって加速度センサの検出値に誤差が生じて、加速度センサの検出結果に基づいて車両の制御を行おうとすると、加速度センサの誤差が車両の制御にまで影響して、精度のよい制御を行う妨げとなっていた。
例えば、特許文献1に示すように加速度センサを用いて路面の傾斜を検出して、その検出結果に基づいてブレーキ制動力を設定しようとした場合、加速度センサからの検出値に誤差があると、ブレーキ制動力の設定にも誤差が生じ、正確なブレーキ制動力を確保することが困難であった。このような問題は、パーキングブレーキの制動力の設定に加速度センサを用いた場合に限らず、例えば、加速度センサを用いて車両の姿勢を感知し、車両の横滑りを防ぐ制御装置などにおいても生ずる。
本発明は、車速センサの安定した検出特性を有効に活用して加速度センサの検出精度を向上させることのできる車両の制御装置を構成することを目的とする。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は車両停止時にクリープ力が付与される自動変速機を備えた車両の制御装置において次のように構成することにある。
車両の走行に伴って回転する回転体から検出したパルス信号に基づいて車両の速度を検出する車速センサと、車両の加速度を検出する加速度センサと、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダルセンサと、アクセルペダルの操作を検出するアクセルペダルセンサとを備え、前記ブレーキペダルセンサの検出結果に基づきブレーキペダルが解除され、かつ、前記アクセルペダルセンサの検出結果に基づきアクセルペダルが解除されて、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定する判定手段を備え、車両が停止状態から移動状態に移行した状態での所定時間内における前記パルス信号のバラツキが小さい場合には、前記加速度センサを基準値に再設定する制御手段を備える。
(作用)
本発明の第1特徴によると、ブレーキペダルが解除され、かつ、アクセルペダルが解除されて、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定する判定手段を備えることにより、車両が停止状態から移動状態に移行した状態を把握することができる。
車両が停止状態から移動状態に移行した状態では、自動変速機のクリープ力によって車両が徐々に動き出す。車両が動き出せば、車両の走行に伴って回転する回転体からパルス信号を検出することができる。このクリープ力によって車両が停止状態から移動状態に移行した状態での所定時間内のパルス信号のバラツキは小さい。特に、車両が平坦路に止められている場合には路面の傾斜による車両の加速度の影響を受けにくいため、停止状態からクリープ力によって移動状態に移行した状態での所定時間内のパルス信号のバラツキは小さい。
本発明の第1特徴によると、車両が停止状態から移動状態に移行した状態での所定時間内におけるパルス信号のバラツキが小さい場合には、加速度センサを基準値に再設定する制御手段を備えることにより、車両が停止状態から移動状態に移行した状態での所定時間内におけるパルス信号のバラツキが小さいという特性、すなわち、車速センサの安定した検出特性を有効に活用して加速度センサを基準値に再設定することができる。特に、道路が渋滞している時は、車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって前進する動作が繰り返されるため、基準値の再設定が多く行われる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、車速センサの安定した検出特性を有効に活用して加速度センサを基準値に再設定することができるため、温度の差異や加速度センサの劣化の影響を受けないで、加速度センサを基準値に再設定することができる。そのため、加速度センサの検出値に誤差が生じにくくなり、その結果として、加速度センサの検出結果に基づいて行う車両の制御を精度よく行うことが可能となる。
具体的には、例えば、加速度センサを用いて路面の傾斜を検出して、その検出結果に基づいてブレーキ制動力を設定しようとした場合、加速度センサからの検出値に誤差が生じにくくなるため、適切なブレーキ制動力を設定するための車両の制御を精度よく行うことができる。また、車両の横滑りを防ぐ制御装置においては、車両の姿勢を感知する加速度センサからの検出値に誤差が生じにくくなるため、横滑りを防ぐための車両の制御を精度よく行うことができる。
〔車両の全体構成〕
図1は、本発明の基本構成を示す車両の平面図である。この車両はオートマチック車であり、D(ドライブ)モードに操作レバー(図示せず)を切り替えた状態で車両を停止させて、ブレーキペダル(図示せず)の踏み込み操作を解除すると、車両に備えたトルクコンバータを使用した自動変速機(図示せず)のクリープ力によって車両が前方に徐々に動く。
図1に示すように、車両の左右の後輪2に後輪ブレーキ5を備え、運転席3の中央下部に配設された電動モータ4を備える電動駆動装置12が、牽引ケーブル6、イコライザ9及び左右のブレーキケーブル10を介して、左右の後輪ブレーキ5に連係され、左右のブレーキケーブル10の引っ張り及び戻し操作により、左右の後輪ブレーキ5を作動及び解除するように、電動駐車ブレーキ装置11が構成されている。また、運転席3の前方にPKBセレクタスイッチ13(パーキングブレーキセレクタスイッチ)、手動PKBスイッチ14(手動パーキングブレーキスイッチ)及び加速度センサ8を備える。加速度センサ8を運転席3の前方に設けたのは、運転席3付近は温度変化が少ないためである。また、左の前輪1のホイール(図示せず)には、車速センサ7を備える。なお、この他の後述する各種センサ、スイッチ、ランプ類は特に本図には図示しない。
左右の後輪ブレーキ5を作動及び解除する電動駆動装置12は、正逆回転可能な電動モータ4と電磁クラッチ17などにより構成されている。電磁クラッチ17は、ブレーキケーブル10の引っ張り又は戻し状態を保持するためのもので、通電すれば(ON)解除され、通電を止めれば(OFF)作動するように構成されている。電動モータ4を正逆回転駆動することにより、牽引ケーブル6及びイコライザ9を介して、左右のブレーキケーブル10を均等な制動力で引っ張り又は戻し操作することで、左右の後輪ブレーキ5を作動又は解除するように構成してある。
図2は、この車両の制御システム19の構成を示すブロック図である。制御システム19は、後輪ブレーキ5を作動及び解除する自動モードと手動モードとに切り替え可能なPKBセレクタスイッチ13と、前記手動モードで後輪ブレーキ5を作動及び解除するための手動PKBスイッチ14と、車両が載っている路面の前後方向の傾斜を検出する傾斜センサとして機能する加速度センサ8と、電動モータ4を流れる電流値を検出する電流センサ18と、車両の速度を検出する車速センサ7と、ブレーキペダル(図示せず)の踏み込み状態を検出するブレーキペダルセンサ15と、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み状態を検出するアクセルペダルセンサ16等の検出機器類を備える。また、この検出機器類からのアナログ信号をデジタル信号に変換するインタフェイス回路23と、後述する判定手段21及び制御手段22を備えたCPU20を備え、CPU20から電動モータ駆動回路25へ出力を行うことで電動モータ4を正逆回転駆動するとともに、電磁クラッチ駆動回路26へ出力することによって電磁クラッチ17の作動及び解除を行うように構成されている。また、CPU20からの出力に基づいてPKBランプ24(パーキングブレーキランプ)の表示を行うインジケータ駆動回路27を備える。なお、ブレーキペダルセンサ15は、ブレーキペダルの踏み込み操作によりONするように構成されており、アクセルペダルセンサ16はアクセルペダルの踏み込み操作によりONするように構成されている。
図3は、車速センサ7と加速度センサ8の概略構成図である。図3(イ)に示すように、車速センサ7は、車両の走行に伴って回転する回転体の一例であるホイールに固定された回転部7aと、この回転部7aの相対回転を検出する検出部7bを備えて構成されており、回転部7aに設けた複数の磁極を検出部7bで検出することによって、そのパルス信号を検出して、車両の速度を検知するようになっている。
図3(ロ)に示すように、加速度センサ8は、車体側に固定されたプルーフマス8aと、プルーフマス8aの変位量を検出及び演算する検出演算部8bを備えて構成されており、車両の走行に伴ってプルーフマス8aが変位すると、その変位量を検出及び演算することによって、車両の加速度を検出するようになっている。この車両では加速度センサ8は傾斜センサとして機能するように構成されており、車両の上り坂での傾斜をプラスとし、下り坂での傾斜をマイナスとし、傾斜が増大するのに伴って大きな電圧が前記検出演算部8bから出力されて、インタフェイス回路23を介してデジタル化された検出信号がCPU20に入力されるようになっている。
図4は、この車両の制御のメインルーチンを示す。なお、図4に示した以外の種々の制御を実施しているが、発明の説明上、省略する。図4に示すように、この車両においては、後述する加速度センサリセット制御(#01)と自動パーキングブレーキ制御(#02)を行う。
〔加速度センサリセット制御〕
図5〜図7に基づいて、本発明に係る加速度センサリセット制御について説明する。図5に示すように、まず、車両に備えた車速センサ7により車速がゼロか否か判別する(#11)。車速がゼロの場合には(#11・YES)、車両に備えたアクセルペダルセンサ16によりアクセルペダルの踏み込み状態を検出し、アクセルペダルが踏み込まれているか否か判別する(#12)。アクセルペダルが踏み込まれていない場合には(#12・YES)、車両に備えたブレーキペダルセンサ15により、ブレーキペダルの踏み込み状態を検出し(#13)、ブレーキペダルが踏み込まれていない場合には(#13・YES)、後述する制御手段22に移行する。このように、車速センサ7、ブレーキペダルセンサ15及びアクセルペダルセンサ16の検出結果に基づいて、判定手段21を構成して、ブレーキペダルを踏み込んでいる停止状態から、ブレーキペダルの踏み込みを解除して自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行した状態を把握できるようなっている。
図6は、車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行した状態での車速センサ7によって検出したパルス信号の検出値の特性を示したものである。なお、車両に備えた自動変速機の特性によってこのクリープ力は異なるため、図6はその概略を示したものである。
図6(イ)及び(ロ)の左側の図は車両が停止している路面状態を示し、図6(イ)及び(ロ)の右側の図は、その路面状態において停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行した状態での車速センサ7から検出したパルス信号の検出値をグラフ化したものである。なお、図6(イ)及び(ロ)の左側の図の矢印はクリープ力によって車両が移動する移動方向を示す。また、図6(イ)及び(ロ)の右側の図の横軸は、判定手段21によって車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定した時点をt=0とした場合の時間の経過を示し、縦軸は車速センサ7によって検出したパルス信号の検出値(ON又はOFF)を示す。なお、横軸(t)及びパルス信号の長さ(t1,t2・・・tm)の単位は秒である。
図6(イ)に示すように、平坦路における車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行したことを判定した時点から所定時間内(1<t<3)のパルス信号は、そのパルス信号の長さ(t1,t2・・・tm)が安定している。その後(t>3)、徐々に車両が加速していきパルス信号の長さが徐々に短くなる。図6(ロ)に示すように、下り坂における車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行したことを判定した時点からのパルス信号は、車両の自重による動慣性によって徐々に加速していきパルス信号の長さが徐々に短くなる。なお、上り坂において、路面の傾斜が大きい場合には自動変速機のクリープ力に抗して車両の自重が働いて、車両は停止したままで移動状態に移行しない。一方、路面の傾斜が小さい場合には、図6(イ)に示した、平坦路における車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行した場合と同様のパルス信号の特性を示すが、路面の傾斜が大きい程そのパルス信号の長さが長くなる。
図6に示したように、平坦路における車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行したことを判定した時点から所定時間内(1<t<3)のパルス信号は、そのパルス信号の長さ(t1,t2・・・tm)が安定していて、パルス信号のバラツキが小さい。このパルス信号のバラツキが小さいという特性を有効に活用して、車両が平坦路において停止状態から移動状態に移行したか否かの判断を行う。なお、この車両の加速度センサリセット制御では、統計学における標準偏差によって、パルス信号のバラツキの程度を判断する。
図7はパルス信号のバラツキを正規分布図に表したものである。縦軸はパルス信号の平均値であり、横軸は平均値からの偏差である。Aは正規分布曲線の変曲点を示し、縦軸(平均値)から変曲点までの距離が標準偏差(σ)を示す。まず、車速センサ7から検出したパルス信号(t1,t2・・・tm)の平均値を算出し、その算出した平均値からそれぞれのパルス信号(t1,t2・・・tm)の偏差を求める。その偏差を正規分布図上にプロットすることにより正規分布曲線に表し、この正規分布曲線の変曲点を求めて標準偏差(σ)を求める。具体的には、上述した偏差から偏差平方和を求め、この偏差平方和をデータ数(m)で割って分散を求める。この分散の平方根を算出することによって標準偏差(σ)を求めることができる。
標準偏差(σ)は、データが平均値を中心にして、どのくらいばらついているのかを示した数値で、標準偏差(σ)が小さい場合(σ<c)はバラツキが小さく平坦路と判断する(図7の実線)。一方、標準偏差(σ)が大きい場合(σ≧c)はバラツキが大きく平坦地でないと判断する(図7の点線)。平坦路か否かの所定値(σ=c)は、平坦路における車両が停止状態から自動変速機のクリープ力によって移動状態に移行したことを判定した時点から所定時間内(1<t<3)のパルス信号を予め測定して、その測定データから平坦路とみなすことができる数値として予め設定したものである。
図5に示すように、ブレーキペダルの踏み込み状態をブレーキペダルセンサ15により検出し(#13)、フットブレーキが踏み込まれていない場合には(#13・YES)、まず、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定した時点から所定時間内(1<t<3)のパルス信号(t1,t2・・・・tm)を車速センサ7から読み込む(#14)。この読み込んだパルス信号の平均値を算出し、その算出した平均値からそれぞれのパルス信号の偏差を求めて、その偏差から標準偏差(σ)を求める(#15)。この標準偏差(σ)が所定値未満で(σ<c)、パルス信号のバラツキが小さく、平坦地において停止状態から移動状態に移行したと判断される場合には(#16・YES)、加速度センサ8にCPU20からリセット信号を出力することで、加速度センサ8をリセット(基準値に再設定)する(#17)。なお、この車両では、リセット値(基準値)を加速度センサ8からの出力電圧(V=0)に設定してある。このように、車速センサ7からパルス信号を読み込んで、そのパルス信号を演算及び解析等して、加速度センサ8をリセットすることで制御手段22を構成している(#14〜#17)。
一方、標準偏差(σ)が所定値以上で(σ≧c)、パルス信号のバラツキが大きく、平坦路において停止状態から移動状態に移行したと判断できない場合には、加速度センサ8のリセットを行わずに、加速度センサリセット制御を一旦終了する(#16・NO)。なお、この車両では、常時、この加速度センサリセット制御を実施しており、図5に示した作動フローの条件を満たせば、加速度センサ8をリセットするように構成されている。
〔自動パーキングブレーキ制御〕
図8〜図10に基づいて、自動パーキングブレーキ制御について説明する。図8に示すように、車両の運転者が運転席3に備えたPKBセレクタスイッチ13を自動モードに切り替えると(#21・自動)、車両に備えた車速センサ7により車速がゼロか否か判別する(#22)。車速がゼロの場合には(#22・YES)、車両に備えたアクセルペダルセンサ16によりアクセルペダルの踏み込み状態を検出し、アクセルペダルが踏み込まれているか否か判別する(#23)。アクセルペダルが踏み込まれていない場合には(#23・YES)、車両に備えたブレーキペダルセンサ15により、ブレーキペダルの踏み込み状態を検出し(#24)、ブレーキペダルが踏み込まれている場合には(#24・YES)、後輪ブレーキ5を自動作動する(#25)。一方、車速はゼロであるが(#22・YES)、アクセルペダルが踏み込まれアクセルペダルセンサ16がONした場合には(#23・NO)、ブレーキペダルが踏み込まれていないことを条件に(#26・YES)、後輪ブレーキ5を自動解除する(#27)。
車両の運転者が運転席3に備えたPKBセレクタスイッチ13を手動モードに切り替えると(#21・手動)、前記自動モードは解除され、運転者の手動PKBスイッチ14の操作により後輪ブレーキ5が作動又は解除するように構成されている。
図9に示すように、自動モードにおいて自動作動となるか又は手動モードにおいて運転者が手動PKBスイッチ14(作動)を押すと(#31)、車両に備えた加速度センサ8により検出した検出信号がインタフェイス回路23を介して、CPU20に入力される(#32)。CPU20では、まず、この検出信号及び図10(イ)に示す傾斜とブレーキ制動力との関係に基づいて、傾斜に応じたブレーキ制動力の設定を行うとともに、当該ブレーキ制動力の設定値と図10(ロ)に示す電動モータ4の出力トルクと電動モータ4供給電流により生ずる電圧の関係とに基づいて、前記ブレーキ制動力を生じさせるための目標電流値(電動モータ4への供給電流の上限値)を決定する(#33)。なお、図10(イ)の数値は車種や車両重量などによって異なるものであり一例として示したものである。また、図10(ロ)は一般的な電動モータ4の出力トルクと電動モータ4供給電流により生ずる電圧の関係を示したものであり、具体的な数値等は特に図示しない。
次に、目標電流値を電動モータ4に出力し(#34)、電動モータ4を正回転駆動させ、電動駆動装置12に備えた電磁クラッチ17をON(#35)、すなわち解除することで、電動モータ4の回転を牽引ケーブル6、イコライザ9を介して、左右のブレーキケーブル10に伝達し、左右の後輪ブレーキ5を作動させる。
次に、車両に備えた電流センサ18により、電動モータ4に流れる電流値を計測し、当該電流値が目標電流値に達した場合(#36・YES)には、電動駆動装置12に備えた電磁クラッチ17をOFF、すなわち作動させることで(#37)、後輪ブレーキ5の作動状態を保持した上で、電動モータ4への電流供給を遮断する(#38)。後輪ブレーキ5の作動が完了すれば、車両の運転席3に備えたPKBランプ24を点灯させる(#39)ことで、運転者に後輪ブレーキ5の作動が完了したことを伝える。
図4に示したように、この車両においては、自動パーキングブレーキ制御において加速度センサリセット制御が適用されており、その都度、図5に示した作動フローの条件を満たせば加速度センサ8がリセットされるように構成されている。そのため、温度変化や加速度センサ8の劣化によって加速度センサ8の基準値に誤差が生じても、車速センサ7のパルス信号に基づいて平坦路であることを判別して加速度センサ8をリセットすることができ、加速度センサ8の基準値の誤差を修正することができる。その結果として、加速度センサ8の検出値に誤差が生じにくくなるため、加速度センサ8の検出結果に基づいて行う自動パーキングブレーキ制御において適切なブレーキ制動力を設定することができ、自動パーキングブレーキ制御の精度を向上させることができる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、左の前輪1のホイールに車速センサ7を備えた例を示したが、車両の走行に伴って回転する回転体であれば、ホイールに限らず他の回転体でもよく、例えば、エンジンからの駆動系を構成するギヤ部(図示せず)やアクスル(図示せず)等に車速センサ7を設けてもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、本発明に係る加速度センサリセット制御を自動パーキングブレーキ制御に適用した例を示したが、自動パーキングブレーキ制御に限らず、加速度センサ8からの検出結果に基づいて車両の制御を行う様々な場合において適用できる。
例えば、車両の横滑りを防ぐ制御装置においては、車両の姿勢を感知するために左右の前輪1及び左右の後輪2付近に加速度センサ8を備えて、この加速度センサ8からの検出値に基づいて車両の姿勢制御を行う。そのため、この制御に加速度センサリセット制御を適用すると、加速度センサ8からの検出値に誤差が生じにくくなるため、横滑りを防ぐための車両の制御を精度よく行うことができる。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、統計学における標準偏差によってパルス信号のバラツキを判断する手法で制御手段22を構成した例を示したが、他の手法でパルス信号のバラツキを判断するように制御手段22を構成してもよい。また、平坦路であるか否かの判断に、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定した時点から1<t<3のパルス信号を用いた例を示したが、車種などによってパルス信号の特性は異なるため、その判断に用いるパルス信号の範囲(所定時間)は異なるものでもよい(例えば、0.5<t<3.5)。
さらには、加速度センサ8の出力電力をV=0にリセットする例を示したが、加速度センサ8を基準値に再設定するのであれば、加速度センサ8の出力電圧に限らず、例えば、加速度センサ8の出力電流などでもよい。また、リセットする数値もV=0に限らず、特定の数値に加速度センサを設定するように制御手段22を構成してもよい。
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、クリープ力が付与される自動変速機を備えた車両の一例として、トルクコンバータを使用した自動変速機(図示せず)を備えた車両を例に示したが、例えば、ベルトCVTを使用した自動変速機(図示せず)を備えた車両においても同様に適用できる。
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、車速センサ7の検出結果に基づいて車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定するように判定手段21を構成した例を示したが、例えば、車載カメラ(図示せず)を搭載している車両においては、その車載カメラから検出した画像に基づいて、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定するように判定手段21を構成してもよい。
電動駐車ブレーキ装置を備えた車両の全体平面図 電動駐車ブレーキ装置の制御系のブロック図 車速センサと加速度センサの概略構成図 車両のメインルーチンを示すフローチャート 加速度センサリセット制御のフローチャート 路面状態毎のクリープ力によるパルス信号の変化を示すグラフ パルス信号のバラツキを示す正規分布図 自動モードにおけるフローチャート 後輪ブレーキ作動時のフローチャート ブレーキ制動力の特性及び電動モータの出力トルクの特性を示すグラフ
符号の説明
7 車速センサ
8 加速度センサ
15 ブレーキペダルセンサ
16 アクセルペダルセンサ
21 判定手段
22 制御手段

Claims (1)

  1. 車両停止時にクリープ力が付与される自動変速機を備えた車両の制御装置であって、
    車両の走行に伴って回転する回転体から検出したパルス信号に基づいて車両の速度を検出する車速センサと、車両の加速度を検出する加速度センサと、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダルセンサと、アクセルペダルの操作を検出するアクセルペダルセンサとを備え、
    前記ブレーキペダルセンサの検出結果に基づきブレーキペダルが解除され、かつ、前記アクセルペダルセンサの検出結果に基づきアクセルペダルが解除されて、車両が停止状態から移動状態に移行したことを判定する判定手段を備え、
    車両が停止状態から移動状態に移行した状態での所定時間内における前記パルス信号のバラツキが小さい場合には、前記加速度センサを基準値に再設定する制御手段を備えた車両の制御装置。
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