JP4788557B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒を有する内燃機関において燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
従来より、ガソリン機関やディーゼル機関等の内燃機関において、インジェクタに対する指令噴射量と実噴射量との差を学習値として取得し、その取得した学習値に基づいて実噴射量を指令噴射量に一致させるための噴射補正量を求め、その噴射補正量によって補正された指令噴射量に従って、インジェクタを駆動する燃料噴射制御装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
これら特許文献1,2に記載の従来装置では、インジェクタに対する指令噴射量がゼロ以下となる無噴射状態(例えば、シフトチェンジ時,減速時等)の時に、内燃機関の特定気筒のインジェクタでのみ燃料噴射(以下「単発噴射」という)を実施し、その単発噴射によって生じるエンジン回転数の変動量から実噴射量を推定するようにされている。
なお、図7は、エンジン無負荷時に、単発噴射を実施した時のエンジン回転数ω[rpm]の変化を表す模式図である。但し、図中の点は、各気筒の噴射タイミングであり、図では気筒#1の噴射タイミングで単発噴射を実施した場合を示している。
特開2005−133678号公報 特開2005−139951号公報
ところで、多気筒を有する内燃機関では、各気筒の燃料噴射量は、個々のインジェクタの特性等の影響を受けて気筒毎にばらつき、また、同じ気筒であっても、動作環境の影響を受けてその時々でばらつきが生じる。このため、上述の噴射量学習は、気筒毎に個別に実施する必要があるだけでなく、各気筒のそれぞれについて複数の学習データを収集し、その収集した学習データを平均化する等のばらつき低減対策を施す必要がある。従って、噴射量学習では、多くの学習データを収集しなければならない。
特に、動作環境の影響を緩和させるために、同じ気筒であっても動作環境(例えば、ディーゼル機関であればコモンレール圧の大きさ等)毎に噴射補正量を求める場合には、収集すべき学習データは更に増加する。
また、特許文献1,2に記載の従来装置では、学習条件が成立すると、その直後の噴射タイミングの気筒が特定気筒となる。即ち、単発噴射を実施する特定気筒は動作の成り行きで確率的に決まり、全ての気筒についての学習データが並行して収集されることになる。
その結果、噴射補正量の算出に必要な学習データを全て収集するには長い時間を要することになり、この間、指令噴射量と実噴射量とのずれが大きい状態、即ち、噴射量の精度が低い状態が継続してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、噴射量の精度が低い状態を速やかに解消することが可能な燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の燃料噴射制御装置では、指令噴射量設定手段が、多気筒を有する内燃機関の各気筒に設けられたインジェクタに噴射させる燃料量である指令噴射量を設定し、補正手段が、その指令噴射量を、予め求められた噴射補正量を用いて補正し、駆動手段が、その補正された指令噴射量に従ってインジェクタを駆動する。
また、補正量算出手段は、予め設定された学習条件が成立している学習期間中に内燃機関のいずれか一つの気筒のインジェクタに燃料噴射を行わせる単発噴射を行い、この単発噴射を実施したことによる内燃機関の回転数の変動に基づいて、インジェクタが実際に噴射した燃料量である実噴射量又は該実噴射量と相関を有する実噴射相関量を学習値として取得し、その学習値に基づいて、上述の噴射補正量を算出する。
そして、特に本発明では、優先学習気筒設定手段が、気筒毎に指令噴射量と実噴射量との差を求め、その差が最も大きい気筒を優先学習気筒として設定し、補正量算出手段は、その設定された優先学習気筒について学習値の取得を行い、その学習値に基づいて優先学習気筒の噴射補正量を算出するようにされている。
従って、本発明の燃料噴射制御装置によれば、優先学習気筒が設定されると、その優先学習気筒について集中的に学習値が取得されるため、その優先学習気筒の噴射補正量の算出に必要な個数の学習値を取得するのに要する時間、ひいてはその学習結果(噴射補正量)が燃料噴射制御に反映されるまでに要する時間を、優先学習気筒を設定しない従来装置と比較して、大幅に短縮することができる。
また、本発明の燃料噴射制御装置によれば、その時々で判定値が最も大きい気筒、即ち噴射量の精度が最も低い気筒から順番に学習が実施され、一つの気筒についての学習が完了する毎に精度が改善されるため、全気筒についての平均的な噴射量精度を、速やかに向上させることができる。
なお、本発明の燃料噴射制御装置において、優先学習気筒設定手段は、例えば、請求項2に記載のように、噴射補正量を算出する必要のある全ての気筒について、単発噴射を1回ずつ実施した結果から、判定値(指令噴射量と実噴射量との差)を求めるように構成されていてもよい。
即ち、1回の単発噴射の結果からでは、精度の高い判定値を得ることはできないが、気筒間でその判定値の大小関係さえ判定できれば、優先学習気筒を設定することが可能なため、噴射補正量を求める場合のような精度で判定値を求めることは、必ずしも必要ないのである。
また、本発明の燃料噴射制御装置において、優先学習気筒設定手段は、請求項3に記載のように、必要な回数分の単発噴射を、1回の学習期間内で実施するように構成されていることが望ましい。
即ち、単発噴射の結果は、同一気筒であっても、その時々の使用環境(燃料の圧力、周囲温度など)によって変化してしまう。しかし、1回の学習期間中で使用環境が大きく変化する可能性は低いため、全ての気筒に対する単発噴射の実施が複数の学習期間にわたってしまう場合と比較して、優先学習すべき気筒をより正確に特定することができる。
また、本発明の燃料噴射制御装置において、補正量算出手段は、請求項4に記載のように、少なくとも、指令噴射量がゼロ以下であることを学習条件とすること、或いは、請求項5に記載のように、少なくとも、指令噴射量がゼロ以下、且つ変速装置がニュートラル状態であることを学習条件とすることが望ましい。
このように、無噴射時に単発噴射を実施することで、単発噴射によって生じる内燃機関の回転数の変動を精度良く検出することができる。特に、変速装置がニュートラル状態であれば、内燃機関の回転慣性力(単発噴射を行わなかった場合の回転数)を正確に把握することができるため、回転数の変動をより精度よく検出することができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<全体構成>
図1は、4気筒のディーゼル機関(以下「エンジン」と呼ぶ)1に適用される燃料噴射システムを示す全体構成図である。
図1に示すように、燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレール2と、燃料タンク3から汲み上げた燃料を加圧してコモンレール2に供給する燃料供給ポンプ4と、コモンレール2より供給される高圧燃料をエンジン1の気筒内(燃焼室1a)に噴射するインジェクタ5と、本システムを電子制御する電子制御ユニット(以下「ECU」と呼ぶ)6とを備えている。
コモンレール2は、ECU6により目標レール圧が設定され、燃料供給ポンプ4から供給された高圧燃料を目標レール圧まで蓄圧する。このコモンレール2には、蓄圧された燃料圧力(以下、レール圧と呼ぶ)を検出してECU6に出力する圧力センサ7と、レール圧が予め設定された上限値を超えないように制限するプレッシャリミッタ8が取り付けられている。
燃料供給ポンプ4は、エンジン1に駆動されて回転するカム軸9と、このカム軸9に駆動されて燃料タンク3から燃料を汲み上げるフィードポンプ10と、カム軸9の回転に同期してシリンダ11内を往復運動するプランジャ12と、フィードポンプ10からシリンダ11内の加圧室13に吸入される燃料量を調量する電磁調量弁14などを有している。
この燃料供給ポンプ4は、プランジャ12がシリンダ11内を上死点から下死点に向かって移動する際に、フィードポンプ10より送り出された燃料が電磁調量弁14で調量され、吸入弁15を押し開いて加圧室13に吸入される。その後、プランジャ12がシリンダ11内を下死点から上死点へ向かって移動する際に、プランジャ12によって加圧室13の燃料が加圧され、その加圧された燃料が、吐出弁16を押し開いてコモンレール2に圧送される。
インジェクタ5は、エンジン1の気筒毎に搭載され、それぞれ高圧配管17を介してコモンレール2に接続されている。このインジェクタ5は、ECU6の指令に基づいて作動する電磁弁5aと、この電磁弁5aへの通電時に燃料を噴射するノズル5bとを備える。
電磁弁5aは、コモンレール2の高圧燃料が印加される圧力室(図示せず)から低圧側に通じる低圧通路(図示せず)を開閉するもので、通電時に低圧通路を開放し、通電停止時に低圧通路を遮断する。
ノズル5bは、噴孔を開閉するニードル(図示せず)を内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁5aへの通電により低圧通路が開放されて圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル5b内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレール2より供給された高圧燃料を噴孔より噴射する。一方、電磁弁5aへの通電停止により低圧通路が遮断されて、圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル5b内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する。
ECU6は、エンジン回転数(1分間当たりの回転数)を検出する回転数センサ18と、アクセル開度(エンジン負荷)を検出するアクセル開度センサ(図示せず)、レール圧を検出する圧力センサ7、変速機がニュートラル状態であるか否かを検出するニュートラル検出センサ(図示せず)等が接続されている。
なお、ニュートラル検出センサは、クラッチがOFF状態、つまり、駆動輪に対してエンジン動力が遮断されている状態にあることを検出するものであればよい。
そして、ECU6は、図2に示すように、これらのセンサで検出されたセンサ情報に基づいてコモンレール2の目標レール圧、及びエンジン1の運転状態に適した噴射時期,噴射量を示した噴射指令(通常噴射)を生成する指令噴射量設定手段としての目標値生成処理21と、後述する補正噴射量により噴射指令に示された噴射量(以下「指令噴射量」と呼ぶ)を補正する補正手段としての噴射量補正処理23、その補正された指令噴射量及び目標レール圧に従って、燃料供給ポンプ4の電磁調量弁14及びインジェクタ5の電磁弁5aを駆動するための駆動信号を生成する駆動手段としての駆動信号生成処理25と、センサ情報及び目標値生成処理21にて生成された噴射指令が示す指令噴射量に基づいて単発噴射を行うための噴射指令を生成し、その単発噴射の結果に従って、噴射量補正処理23で使用する補正噴射量を求める補正量算出手段及び優先学習設定手段としての噴射量学習処理27とを少なくとも実行する。
ただし、ECU6は、エンジン1の運転状態に応じて実施する通常噴射では、メイン噴射に先立って極小量のパイロット噴射をインジェクタ5を行わせるように制御し、噴射学習処理では、そのパイロット噴射での噴射量を学習するように構成されている。
なお、上述の各処理のうち、目標値生成処理21,噴射量補正処理23,駆動信号生成処理25については、周知のものであるため説明を省略し、以下では、本発明の主要部に関わる噴射量学習処理を中心に詳述する。
<噴射量学習処理>
図3は、噴射量学習処理の内容を示すフローチャートである。
なお、本処理は、外部からの起動指令があった場合に起動する。これに限らず、予め設定された一定期間(例えば1年)を経過する毎、又は予め設定された一定距離(例えば、10000Km)を走行する毎に起動するように構成してもよい。
図3に示すように、本処理が起動すると、まずS110では、優先的に噴射補正量の算出(噴射量学習)をすべき気筒を優先学習気筒として設定する優先学習気筒設定手段としての優先学習気筒設定処理を実行し、続くS120では、S110にて特定された優先学習気筒について、補正噴射量を求める際に使用する学習値を取得して噴射補正量を求める補正量算出手段としての噴射補正量算出処理を実行する。
そして、S130では、全気筒について噴射補正量算出処理を実行した否かを判断し、実行していない気筒が存在すれば、S110に戻って、噴射補正量算出処理を終了していない気筒に対してS110〜S120の処理を繰り返す。一方、全気筒について噴射補正量算出処理が終了していれば、そのまま本処理を終了する。
<優先学習気筒設定処理>
次に、図4は、S110で実行する優先学習気筒設定処理での処理内容を示すフローチャートである。
図4に示すように、本処理が起動すると、まず、S210では、噴射補正量算出処理を実行していない学習未完了気筒数が1であるか否かを判断し、学習未完了気筒数が1であれば、S220に進み、その学習未完了気筒を優先学習気筒に設定して、本処理を終了する。
一方、S210にて、学習未完了気筒数が1ではない(即ち、2以上である)と判断された場合は、S230に進み、学習条件が成立しているか否かを判断する。
具体的には、目標値生成処理21で生成される噴射指令(通常噴射)に示された指令噴射量がゼロ以下となる無噴射時であること、当燃料噴射システムを搭載する車両の変速装置がニュートラル状態であること(例えば、シフトチェンジ時)、所定範囲のレール圧が維持されていることを学習条件としている。
なお、上述した三つの学習条件のうち、いずれか一つまたは二つを学習条件としてもよい。また、EGR装置、ディーゼルスロットル、可変ターボ等を装備している場合は、EGRバルブの開度、ディーゼルスロットルの開度、可変ターボの開度等を学習条件に加えてもよい。
S230にて学習条件が成立していないと判断した場合は、同ステップ(S230)を繰り返すことで待機し、学習条件が成立したと判断した場合は、S240に進み、学習未完了気筒の噴射タイミングであるか否かを判断する。なお、噴射タイミングは、クランクセンサやカムセンサ(図示せず)の出力に基づく周知の方法で特定することができる。
S240にて学習未完了気筒の噴射タイミングではないと判断した場合は、同ステップ(S240)を繰り返すことで待機し、学習未完了気筒の噴射タイミングであると判断した場合は、S250に進み、単発噴射用の噴射指令を生成することにより、単発噴射を実施してS260に進む。
S260では、回転数センサ18の出力に基づき、単発噴射を実施したことによるエンジン回転数変動量を検出する。このエンジン回転数変動量は、単発噴射を実施しなかった場合のエンジン回転数(推定値)と、単発噴射の実施後に回転数センサ18の出力から得られたエンジン回転数との差を求めることで得られる。なお、エンジン回転数は、無噴射時において単調に減少するため、単発噴射を実施しなかった場合のエンジン回転数は、単発噴射を実施する直前のエンジン回転数、及びその変化率から簡単に推定することができる(図6参照)。
続くS270では、学習完了気筒数と単発噴射実施完了気筒数との合計が、全気筒数に等しいか否かを判断する。
S270にて否定判定された場合は、単発噴射を実施していない学習未完了気筒が存在するものとして、S240に戻り、S240〜S260の処理を繰り返すことにより、学習未完了気筒に対する単発噴射を実施する。
S270にて肯定判定された場合は、全気筒について単発噴射が完了しているものとしてS280に進み、全気筒についてのS250〜S260の処理(単発噴射,エンジン回転数変動量検出)が、学習条件が成立している条件下(継続する1回の学習期間)で行われたか否か、即ち、上記処理の途中で、通常の噴射制御が再開されたり、レール圧が大きく変化したりすることがなかったか否かを判定する。
上記処理の途中で学習条件が不成立となり、S280にて否定判定された場合は、単発噴射により得られたエンジン回転数変動量を破棄して、S230に戻る。
一方、S280にて肯定判定された場合は、全ての単発噴射が同じ条件で実施されたものとして、S290に進み、単発噴射を実施した全ての気筒について、その単発噴射の実施によって発生するエンジントルク(以下「発生トルク」と呼ぶ)に比例した特性値(トルク相当量)を算出する。
この特性値Tpは、S260にて算出したエンジン回転数変動量Δωと単発噴射を実施した時のエンジン回転数ω0との積により求められ、単発噴射によって発生するエンジン1のトルクTとは、(1)式に示す関係を有する。
T=K・Tp=K・Δω・ω0 (1)
K:比例定数
なお、本実施形態のエンジン1、即ちディーゼル機関では、発生トルクTと実噴射量とが比例するため、S290で算出される特性値Tpも実噴射量に比例することになる。
続くS300では、S290にて算出した特性値から、単発噴射によりインジェクタ5から実際に噴射された燃料噴射量(実噴射量)を推定し、その実噴射量と単発噴射での指令噴射量との差を判定値として算出する。
続くS310では、S300にて求めた判定値が最大である気筒、即ち、実噴射量と指定噴射量との差が最も大きい気筒を優先学習気筒に設定して、本処理を終了する。
なお、図6は、各気筒#1〜#4の噴射タイミングが#1→#3→#4→#2→#1→・・・の順に現れるものとして、全気筒の単発噴射を連続して実施した場合にエンジン回転数が変化する様子、及び単発噴射の実施タイミングを例示する模式図である。また、図中の点は、図7と同様に各気筒の噴射タイミングを示す。
<噴射補正量算出処理>
次に、図5は、S120で実行する噴射補正量算出処理での処理内容を示すフローチャートである。
図5に示すように、本処理が起動すると、まず、S410では、先のS210と同様に、学習条件が成立しているか否かを判断し、学習条件が成立していなければ、同ステップ(S410)を繰り返すことで待機し、学習条件が成立すると420に進む。
S420では、S110で設定された優先学習気筒の噴射タイミングであるか否かを判断し、優先学習気筒の噴射タイミングでなければ、同ステップ(S420)を繰り返すことで待機し、優先学習気筒の噴射タイミングであれば、S430に進む。
S430,S440では、先のS250,S260と同様に、単発噴射用の噴射指令を生成することにより、単発噴射を実施し(S430)、回転数センサ18の出力に基づいて、単発噴射を実施したことによるエンジン回転数変動量を検出する。
続くS450では、S430〜S440の処理(単発噴射,エンジン回転数変動量検出)が、学習条件が成立している条件下(継続する1回の学習期間)で行われたか否かを判断し、否定判定された場合は、単発噴射により得られたエンジン回転数変動量を破棄してS410に戻り、一方、肯定判定された場合はS460に進む。
S460では、S440にて検出したエンジン回転数変動量に基づいて、先のS290と同様に、単発噴射の実施による発生トルクに比例した特性値(トルク相当量)Tpを算出する。
続くS470では、先のS300と同様に、S460にて算出した特性値から、単発噴射によりインジェクタ5から実際に噴射された燃料噴射量(実噴射量)を推定し、その実噴射量と単発噴射での指令噴射量との差を学習値として算出する。
続くS480では、現在設定されている優先学習気筒について所定個(例えば10個)学習値を取得したか否かを判断し、否定判定された場合は、S410に戻って学習値の取得を繰り返し、肯定判定された場合は、S490に進む。
S490では、優先学習気筒について取得された所定個の学習値に基づき、これら学習値の平均値を噴射補正量として算出して、本処理を終了する。
つまり、本処理では、学習条件が成立すると単発噴射を実施して学習値の取得を開始し、学習条件が成立している間、学習値の取得を繰り返す。但し、1回の学習期間で所定個の学習値を取得する必要はなく、複数の学習期間に渡って取得した所定個の学習値を用いて噴射補正量を算出する。
そして、本処理により算出された噴射補正量は噴射量補正処理23に供給され、指令噴射量の補正(本実施形態では指令噴射量との加算)に用いられ、その補正された指令噴射量が駆動信号生成処理25に供給される。
<効果>
以上説明したように、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、実噴射量と指令噴射量との差からなる判定値を全ての気筒について求め、その判定値が最も大きい気筒を優先学習気筒として設定し、その設定された優先学習気筒について集中的に学習値の取得を行うようにされている。
従って、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、一つの気筒に対する噴射補正量の算出に必要な個数の学習値を取得するのに要する時間、ひいては取得した学習値から算出される噴射補正量をインジェクタ5の駆動に反映させるのに要する時間を、優先学習気筒を設定しない従来装置と比較して、大幅に短縮することができる。
また、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、その時々で判定値(実噴射量と指令噴射量との差)が大きい気筒、即ち、噴射量の精度が低い気筒から順番に学習が完了して精度が改善されるため、全気筒についての平均的な噴射量の精度を、速やかに向上させることができる。
更に、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、優先学習気筒の設定に必要な判定値(指令噴射量と実噴射量とのずれ量)を、噴射補正量を算出する必要のある全ての気筒に対して単発噴射を1回ずつ実施した結果に基づいて求めているため、優先学習気筒を短時間で設定することができる。
また、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、優先学習気筒の設定に必要な判定値を求める時には、必要な回数分の単発噴射を、1回の学習期間内で実施するようにされているため、ほぼ同じ条件で取得された判定値を比較することになり、優先学習すべき気筒をより正確に設定することができる。
また更に、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、噴射量学習を実施するための学習条件として、少なくとも、無噴射時であり、且つ変速装置がニュートラル状態であることを挙げているため、単発噴射によって生じるエンジン1の回転数変動を正確に検出でき、その結果、学習精度を向上させることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、優先学習気筒の学習が終了する毎、即ち、一つの気筒について学習が終了する毎に、学習未完了の気筒について優先学習気筒設定処理を再実行し、その都度、優先学習気筒を設定するように構成したが、優先学習気筒設定処理を一度実行すると、全気筒の学習順序を決定し、一つの気筒について学習が終了すると、優先学習気筒特定処理を再実行することなく、他の気筒についての学習を実行するように構成してもよい。
上記実施形態では、噴射補正量算出処理にて、気筒毎に一つの噴射補正量を求めるように構成したが、一つの気筒であってもレール圧等の条件によって場合分けした複数の噴射補正量を求めるように構成してもよい。
上記実施形態の優先学習気筒設定処理では、単発噴射を各気筒につき一度ずつ実施して判定値を求めているが、エンジン回転数変動量のばらつきが大きい場合には、単発噴射を各気筒につき複数回ずつ実施して判定値を求めるようにしてもよい。この場合、優先学習気筒を設定する際に判定値として求めた実噴射量と指令噴射量との差も、学習値として利用するように構成してもよい。
燃料噴射装置の全体構成図。 ECUが実行する処理の構成を示すブロック図。 噴射量学習処理の内容を示すフローチャート。 優先学習気筒設定処理の詳細を示すフローチャート。 噴射補正量算出処理の詳細を示すフローチャート。 優先学習気筒設定処理での動作を示す説明図。 単発噴射の実施によるエンジン回転数の変動、及びエンジン回転数変動量の求め方を示す説明図。
符号の説明
1…エンジン 2…コモンレール 3…燃料タンク 4…燃料供給ポンプ 5…インジェクタ 7…圧力センサ 8…プレッシャリミッタ 9…カム軸 10…フィードポンプ 12…プランジャ 13…加圧室 14…電磁調量弁 15…吸入弁 16…吐出弁 17…高圧配管 18…回転数センサ 21…目標値生成処理 23…噴射量補正処理 25…駆動信号生成処理 27…噴射量学習処理

Claims (5)

  1. 多気筒を有する内燃機関の各気筒に設けられたインジェクタに噴射させる燃料量である指令噴射量を設定する指令噴射量設定手段と、
    前記指令噴射量設定手段にて設定された指令噴射量を、予め求められた噴射補正量を用いて補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された指令噴射量に従って前記インジェクタを駆動する駆動手段と、
    予め設定された学習条件が成立している学習期間中に前記内燃機関のいずれか一つの気筒のインジェクタに燃料噴射を行わせる単発噴射を行い、前記単発噴射を実施したことによる内燃機関の回転数の変動に基づいて、前記インジェクタが実際に噴射した燃料量である実噴射量、又は該実噴射量と相関を有する実噴射相関量を学習値として取得し、該学習値に基づいて、前記実噴射量と前記指令噴射量とが一致するように前記噴射補正量を算出する補正量算出手段と、
    を備えた燃料噴射制御装置において、
    前記気筒毎に前記指令噴射量と前記実噴射量との差を判定値として求め、該判定値が最も大きい気筒を、優先学習気筒として設定する優先学習気筒設定手段を設け、
    前記補正量算出手段は、前記優先学習気筒設定手段にて設定された優先学習気筒について前記学習値の取得を行い、該学習値に基づいて前記優先学習気筒の前記噴射補正量を算出することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記優先学習気筒設定手段は、前記噴射補正量を算出する必要のある全ての気筒について、前記単発噴射を1回ずつ実施した結果から、前記判定値を求めることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記優先学習気筒設定手段は、必要な回数分の前記単発噴射を、1回の前記学習期間内で実施することを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記補正量算出手段は、少なくとも、前記指令噴射量がゼロ以下であることを前記学習条件とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記補正量算出手段は、少なくとも、前記指令噴射量がゼロ以下、且つ変速装置がニュートラル状態であることを前記学習条件とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
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