JP5256922B2 - 内燃機関の噴射量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の噴射量制御装置に関し、特に、車載内燃機関の燃料噴射弁の噴射性能の劣化を学習し、その噴射性能に応じた実噴射量制御を実行する内燃機関の噴射量制御装置に関する。
一般に、車両に搭載される内燃機関、特に近時のディーゼル機関のように高圧に蓄積した燃料を高応答のインジェクタにより複数回に分割して噴射するようなものにおいては、微少量(すなわち噴射量指令値が微小値)となるパイロット噴射等の目標噴射量に対して実際にインジェクタから噴射される燃料量、すなわち実噴射量を精度良く追従させる噴射性能が要求される。
一方、経時変化により指令噴射量に対するインジェクタの噴***度、すなわち噴射量制御の精度は、徐々に低下していく。そこで、そのインジェクタの経時的な噴***度の低下の度合いを学習処理により把握し、所要の実噴射量が得られるようにインジェクタへの指令噴射量を制御するものがある。
従来のこの種の内燃機関の噴射量制御装置としては、アイドル時にエンジン回転速度を所定の回転速度に維持するよう噴射される燃料量と、この燃料を噴射する際の噴射量指令値との差に基づいてインジェクタの劣化度合いを算出し、慣らし運転時のエンジンフリクションの影響を除外した上で、噴射量指令値を補正するための学習値を定めていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−89333号公報
しかしながら、上述のような特許文献1に記載の従来の制御装置にあっては、燃料噴射量の学習を行ったタイミングで指令噴射量を補正するようになっているものの、学習タイミング間におけるインジェクタの劣化の進行を考慮したものではなかった。そのため、ある学習タイミングにおいて学習値を算出した後は、次回の学習タイミングまで学習値を一定に保つため、学習タイミング間におけるインジェクタの劣化の進行が学習値に反映されず、指令噴射量に対する補正精度が下がる原因となっていた。この結果、ドライバビリティの悪化や、失火率上昇の可能性が生じるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、インジェクタの経年劣化に対する学習値の補正精度を向上し、ドライバビリティの向上や失火率の上昇を防止できる燃料噴射量の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の噴射量制御装置は、上記目的達成のため、(1)車両に搭載され、内燃機関のインジェクタに対して燃料の噴射を指令する噴射指令信号を生成するとともに、前記インジェクタの燃料噴射性能の変化を予め設定された学習条件下で学習する学習処理を実行し、該学習処理の結果に応じて前記噴射指令信号を補正する内燃機関の噴射量制御装置であって、前記内燃機関の機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、予め設定された指定噴射量での学習用噴射を所定の学習タイミングで前記インジェクタに指令する学習用噴射指令手段と、前記学習用噴射指令手段からの指令に応じて前記インジェクタにより前記学習用噴射がなされるとき、前記学習用噴射による前記内燃機関の機関回転速度の変化量を前記回転速度検出手段の検出情報に基づいて算出し、該変化量に基づいて前記インジェクタの実噴射量に対応する噴射性能値を算出する性能値算出手段と、前記噴射性能値から特定される前記インジェクタの実噴射量と前記インジェクタに指令した前記指令噴射量との差に応じて、前記指令噴射量を補正するための学習値を算出する学習値算出手段と、予め推定された前記インジェクタの使用積算量に対する劣化トレンドに基づき、前記インジェクタの前記学習タイミングからの使用積算量の増加量に応じて生じる前記インジェクタの劣化度合いを前記劣化トレンドから推定する劣化度合い推定手段と、前記学習タイミングから次回の学習タイミングまでの間において、前記学習値算出手段により算出された学習値を、前記劣化度合い推定手段により推定された劣化度合いに応じて補正する学習値補正手段と、を備え、前記劣化度合い推定手段は、前記劣化トレンドに基づき、前回の学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量と現在の前記インジェクタの使用積算量との間で生じる前記インジェクタの劣化噴射量の差を、前記劣化度合いとして推定し、前記学習値補正手段は、前記劣化度合い推定手段によって推定された劣化度合いに応じて学習値の補正量を算出し、前記前回の学習タイミングにおける学習値に前記補正量を加えることによって前記学習値算出手段により算出された学習値を補正することを特徴とする。
この構成により、インジェクタの使用積算量が学習タイミング以外の場合においても、該使用積算量におけるインジェクタの劣化度合いに応じて学習値を補正することができるので、学習頻度が従来と同一に設定されてもインジェクタの経年劣化に対する学習値の補正精度が向上し、ドライバビリティの向上や失火率の上昇を防止できる。
また、(2)車両に搭載され、内燃機関のインジェクタに対して燃料の噴射を指令する噴射指令信号を生成するとともに、前記インジェクタの燃料噴射性能の変化を予め設定された学習条件下で学習する学習処理を実行し、該学習処理の結果に応じて前記噴射指令信号を補正する内燃機関の噴射量制御装置であって、前記内燃機関の機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、予め設定された指定噴射量での学習用噴射を所定の学習タイミングで前記インジェクタに指令する学習用噴射指令手段と、前記学習用噴射指令手段からの指令に応じて前記インジェクタにより前記学習用噴射がなされるとき、前記学習用噴射による前記内燃機関の機関回転速度の変化量を前記回転速度検出手段の検出情報に基づいて算出し、該変化量に基づいて前記インジェクタの実噴射量に対応する噴射性能値を算出する性能値算出手段と、前記噴射性能値から特定される前記インジェクタの実噴射量と前記インジェクタに指令した前記指令噴射量との差に応じて、前記指令噴射量を補正するための学習値を算出する学習値算出手段と、前記学習タイミングにおいて算出された学習値と前記学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記学習値の前記インジェクタの使用積算量に対する変化に基づいて、前記インジェクタの使用積算量に対する劣化トレンドを算出する劣化トレンド算出手段と、前記車両が前記学習タイミングから増加した前記インジェクタの使用積算量に応じて生じる前記インジェクタの劣化度合いを前記劣化トレンドから推定する劣化度合い推定手段と、前記学習タイミングから次回の学習タイミングまでの間において、前記学習値算出手段により算出された学習値を、前記劣化度合い推定手段により推定された劣化度合いによって補正する学習値補正手段と、を備え、前記劣化度合い推定手段は、前記劣化トレンドに基づき、前回の学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量と現在の前記インジェクタの使用積算量との間で生じる前記インジェクタの劣化噴射量の差を、前記劣化度合いとして推定し、前記学習値補正手段は、前記劣化度合い推定手段によって推定された劣化度合いに応じて学習値の補正量を算出し、前記前回の学習タイミングにおける学習値に前記補正量を加えることによって前記学習値算出手段により算出された学習値を補正することを特徴とする。
この構成により、学習タイミングで算出した学習値の変化に基づいてインジェクタの劣化トレンドを算出することにより、インジェクタの劣化度合いの推測精度を向上させることができる。したがって、インジェクタの使用積算量が学習タイミング以外の場合においても、推測されたインジェクタの劣化度合いに応じて学習値を補正することにより、学習頻度が従来と同一に設定されても噴射量の精度をより一層向上することができる。
本発明によれば、インジェクタの経年劣化に対する学習値の補正精度を向上し、ドライバビリティの向上や失火率の上昇を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置とこれを備えた燃料噴射システム全体を示す概略構成図である。なお、本実施の形態においては、内燃機関が4気筒のディーゼルエンジンにより構成される場合について説明するが、ディーゼルエンジンに限られることなく、例えばLPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などの他の燃料とする点火方式のエンジン、あるいは、ガソリンエンジン等により構成されていてもよい。また、筒内直噴型エンジンに限られることなく、ポート噴射型エンジンにより構成されていてもよい。
燃料噴射システム1は、車両に搭載されており、燃料タンク11内からフィードポンプ12により汲み上げられた燃料を可変絞り要素である調量弁13により調量しつつ、チェック弁14を通して加圧ポンプ15に吸入させ、この加圧ポンプ15により加圧した高圧の燃料をチェック弁16を通して高圧畜圧可能なコモンレール17に供給するようになっている。また、燃料噴射システム1は、コモンレール17に供給された燃料を、コモンレール17に接続された複数のインジェクタ18のうち圧縮行程中の気筒2aに対応するインジェクタ18から、その気筒2a内の燃焼室2bに予め設定された噴射タイミングで高圧噴射するようになっている。
コモンレール17には、公知の圧力リミッタ21と燃料圧力センサ22とが装着されている。加圧ポンプ15は、ポンプハウジング15hと、ポンプハウジング15hの放射方向内外に往復移動可能なプランジャ15pと、プランジャ15pを駆動するカムシャフト15sと、カムシャフト15sの偏心カム部分に回転自在に外装されたカムリング15rと、によって構成されている。
ポンプハウジング15hとプランジャ15pとの間には、プランジャ15pの往復移動によって燃料の吸入と加圧および吐出作業とを行う少なくとも1つの加圧室15aが画成されている。ポンプハウジング15hの内部には、カムシャフト15sおよびカムリング15rが収納される。また、この内部の周囲には、オリフィス19aを介して調量弁13から燃料が供給されるとともに、オリフィス19bを介してフィードポンプ12の吐出燃料が供給されるようになっている。
コモンレール17に過剰に供給された燃料は、圧力リミッタ21から排出され、燃料タンク11に還流するようになっている。なお、フィードポンプ12の吐出圧は、リリーフ弁12rにより設定圧以下に制限される。
また、燃料噴射システム1は、後述するECU(Electronic Control Unit)31を備えている。インジェクタ18は、ECU31からの噴射指令信号Iqにより駆動される電磁弁部18aと、各気筒2aの燃焼室2b内に露出する噴孔部18jを先端に有し電磁弁部18aへの通電時にその噴孔部18jから気筒2a内に燃料を噴射するよう開弁動作するノズル部18bと、を備えている。また、これらインジェクタ18は、それぞれエンジン2の気筒毎に高圧配管17pによりコモンレール17に接続されている。このようなインジェクタ18の構造は公知であるので、ここでは詳述しない。
コモンレール17に装着された燃料圧力センサ22の検出情報は、コモンレール17内のレール圧として後述するECU31に出力され、ECU31により設定される目標レール圧と比較される。そして、ECU31は、コモンレール17内の燃料の圧力が目標レール圧と一致するように燃料供給側の調量弁13の開度を通電制御により変化させるようになっている。
ECU31は、具体的なハードウェア構成を図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリにより構成されるバックアップ用メモリ、A/D変換器を含む入力インターフェース回路、ドライバやリレースイッチを含む出力インターフェース回路、および低電圧回路を備えている。
ECU31は、燃料圧力センサ22の他に、エンジン2のクランク軸2cの回転速度ω、すなわち機関回転数を検出する回転数センサ23(回転速度検出手段)、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ24、エンジン2を搭載した図示しない車両の車速を検出する車速センサ25等のセンサ群が接続されている。
ECU31は、ROM内に予め格納された制御プログラムに従い、前記センサ群の検出情報や予めバックアップメモリに格納されている設定値情報に基づいて、さらには他の車載ECUと通信を行いながら、例えば、回転数センサ23の検出情報からエンジン2の機関回転速度[rpm]を検出し、エンジン2の運転時におけるコモンレール17の目標レール圧を設定するとともに、エンジン2の運転状態に応じた噴射時期および燃料噴射量を算出し、調量弁13への開度調整信号Ivやインジェクタ18の電磁弁18aへの噴射指令信号Iqを適時に出力するようになっている。
なお、ECU31は、後述するように、本発明に係る内燃機関の噴射量制御装置、学習用噴射指令手段、性能値算出手段、学習値算出手段、劣化度合い推定手段、学習値補正手段、記憶手段および劣化トレンド算出手段を構成する。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置を構成するECUの特徴的な構成について説明する。
エンジン2の噴射量制御装置を構成するECU31は、予め設定された指定噴射量での学習用噴射を所定の学習タイミングでインジェクタ18に指令するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU31は、本発明に係る学習用噴射指令手段を構成する。
所定の学習タイミングとしては、車両の走行距離に応じて定められるようになっており、学習タイミングと走行距離とを対応付けた距離マップが予めROMに記憶されている。学習タイミングに対応付けられた走行距離としては、例えば、1回目から順に500Km、1000Km、2000Km、4000Kmなどに定められている。これらの値は、仮にインジェクタ18の劣化トレンドが平均的なインジェクタ18の劣化トレンドよりも悪い場合においても(例えば、後述する図3の実線51参照)、学習値に対する補正が十分な頻度で行われ、噴射量精度が許容値以下に収まるように定められている。
また、ECU31は、特定の気筒の圧縮行程中の燃焼室2bに学習用噴射を実行するようインジェクタ18を制御するとき、学習用噴射によるエンジン2の機関回転数の上昇量(変化量)を回転数センサ23の検出情報に基づいて算出し、その回転上昇量に基づいて、インジェクタ18の実噴射量に対応するトルク比例量(噴射性能値)を算出するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU31は、本発明に係る性能値算出手段を構成する。
図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置で実行される学習噴射の噴射量と発生トルクの比例関係を示すグラフであり、図2(b)は、その学習噴射による回転数上昇量と学習噴射時の機関回転数の関係を示すグラフである。
ディーゼル機関であるエンジン2においては、図2(a)に示すように、比較的微少量の噴射量範囲で燃料噴射量[mm/st]とその燃料噴射による発生トルク[N・m]とが比例する関係がある。また、エンジン2の特性から、微少量の学習用噴射による回転数上昇量と学習噴射量の機関回転数との関係も、図2(b)に示すような対応関係を示すデータとして予めROMに記憶しておくことができる。したがって、ECU31は、まず、インジェクタ18への指令噴射量がゼロ以下となる無噴射の運転下で単発の微少量の学習用噴射(以下、単発噴射ともいう)を実行し、その単発噴射によるエンジン回転数の上昇量と単発噴射実行時のエンジン回転数との積をトルク比例量として算出する。このトルク比例量は、発生トルクと比例関係にあるため、ECU31は、そのトルク比例量から発生トルクを算出し、実噴射量を推定するようになっている。
図1に戻り、ECU31は、噴射性能値に対応する実噴射量を推定すると、実噴射量とインジェクタ18に指令した指令噴射量との差を劣化噴射量として学習する。また、ECU31は、指令噴射量と実噴射量が一致するよう、指令噴射量を学習値により補正し、噴射指令信号Iqとして出力するようになっている。このとき、ECU31は、劣化噴射量に応じて、指令噴射量を補正するための学習値KG1を算出するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU31は、本発明に係る学習値算出手段を構成する。
また、ECU31は、予め推定されたインジェクタの使用積算量に対するインジェクタ18の劣化トレンドに基づき、前記インジェクタの前記学習タイミングからの使用積算量の増加量に応じて生じるインジェクタ18の劣化度合いを劣化トレンドから推定するようになっている。なお、本発明におけるインジェクタの使用積算量とは、インジェクタ18が車両に設置された時点からの車両の走行距離、走行時間、あるいはインジェクタの使用時間の積算値を意味する。また、本実施の形態の説明においては、インジェクタ18の使用積算量を、車両の走行距離により表すものとし、使用積算量の増加量が、車両の走行距離の増加量に対応しているものとする。
図3は、走行距離に対するインジェクタの劣化トレンドおよび学習値を示すグラフである。
インジェクタ18の劣化噴射量の走行距離に対する変化の傾向を表す劣化トレンドは、予め実験的な測定などにより定められている。例えば、複数のインジェクタに対する劣化トレンドを測定した結果、劣化トレンドの上限が実線51で表され、下限が実線54で表されるならば、実線53が表す平均的な劣化トレンドを、予め推定されたインジェクタ18の劣化トレンドとして、ROMに記憶しておく。
図1に戻り、ECU31は、ROMに記憶されている劣化トレンドと、前回の学習タイミングからの走行距離とに基づき、インジェクタ18の劣化度合いを推定するようになっている。
具体的には、ECU31は、前回の学習タイミングに対応する走行距離と、現在の走行距離とを取得する。また、ROMに記憶されている劣化トレンドを参照し、前回の学習タイミングに対応する走行距離と現在の走行距離との間で生じるインジェクタ18の劣化噴射量の差、すなわちインジェクタの劣化度合いを算出する。
したがって、本実施の形態に係るECU31は、本発明に係る劣化度合い推定手段を構成する。
また、ECU31は、今回の学習タイミングから次回の学習タイミングまでの間において、上記のように算出した学習値を、走行距離に応じて補正するようになっている。具体的には、算出されたインジェクタ18の劣化度合いに応じて、学習値を補正すべき補正量ΔKGを算出し、学習タイミングで算出された学習値KG1に補正量ΔKGを加える。ECU31は、この補正量ΔKGにより補正された学習値KG1で、設定されている学習値KGを更新する。
したがって、本実施の形態に係るECU31は、本発明に係る学習値補正手段を構成する。
学習値KGは、図3(a)の実線55で表されるように、学習タイミング間においても劣化トレンド(実線53参照)に基づいて補正される。この場合、噴射量精度(実線56参照)は、平均的な劣化トレンド(実線53参照)と、インジェクタ18の実際の劣化トレンド(実線52参照)との誤差の範囲に収まるようになっている。したがって、学習タイミング間においても補償噴射量精度ラインと比較して十分小さい値を取ることが可能となる。なお、噴射量精度とは、インジェクタ18における実際の劣化噴射量と、劣化噴射量が相殺されるよう補正により増加される指令噴射量との差を意味する。つまり、実線56がゼロに近いほど、補正による噴射量の精度が高いことを意味する。また、補償噴射量精度ラインとは、排気ガスの浄化度合いや失火の割合が許容値以下に収まる噴射量精度の閾値を表している。
これに対し、図3(b)に示すように、学習値KGが劣化トレンドにより補正されない場合には、学習タイミングにおいて学習値KGが更新されるものの、学習タイミング間においては一定値となる(実線61参照)。したがって、噴射量精度は、各学習タイミングの直前において補償噴射量精度ライン近傍に達することとなる(実線62参照)。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る学習値補正処理を説明するためのフローチャートである。
なお、以下の処理は、ECU31を構成するCPUによって所定の時間間隔で実行されるとともに、CPUによって処理可能なプログラムを実現する。
ECU31は、まず、車両の走行距離TDをRAMから取得する(ステップS11)。具体的には、ECU31は、学習処理に使用するRAM内の特定のメモリ領域に、インジェクタ18の使用開始時点からの走行距離の積算値情報を取り込む。また、ECU31は、学習タイミングを規定する距離マップを始動時に取り込む。
次に、ECU31は、学習用噴射を行うための学習タイミングであるか否かを判断する(ステップS12)。具体的には、ECU31は、始動時に取り込んだ学習タイミングを規定する距離マップと、車両の走行距離TDとを比較し、比較の結果、車両の走行距離TDが、距離マップに規定されている学習タイミングに達しているならば、学習タイミングであると判断する。
ECU31は、学習タイミングであると判断した場合には(ステップS12でYes)、ステップS13に移行する。一方、学習タイミングでないと判断した場合には(ステップS12でNo)、ステップS15に移行する。
次に、ECU31は、ステップS13において、学習値KG1を算出する。この学習値KG1の算出は、後述する学習値算出処理の実行により求められる。
次に、ECU31は、学習値の更新を行う(ステップS14)。具体的には、ECU31は、RAMに記憶されている現在の学習値KGを、学習値算出処理により算出された学習値KG1により更新する。また、ECU31は、学習が行われた走行距離TD0をRAMに記憶する。
一方、ECU31は、ステップS12において学習タイミングでないと判断した場合には、予め推定されたインジェクタ18の劣化トレンドに基づいて、学習値の差ΔKGを算出する(ステップS15)。
具体的には、ECU31は、ROMに記憶されている劣化トレンドを取得する。次に、ECU31は、ステップS11で取得した走行距離TDと、前回学習が行われた距離TD0との差を算出する。次に、ECU31は、取得した劣化トレンドを参照して、走行距離TD0および走行距離TDに対応する劣化噴射量をそれぞれ取得する。そして、ECU31は、これらの劣化噴射量の差、すなわち車両が前回の学習タイミングから現在まで走行する間に発生したインジェクタ18の劣化の度合いに応じて、学習値KG1を補正すべき値ΔKGを算出する。
次に、ECU31は、RAMに記憶されている学習値KG1に、ステップS15で算出された学習値の差ΔKGを加え、この補正された学習値KG1により学習値KGを更新する(ステップS16)。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る学習値算出処理を説明するためのフローチャートである。
ECU31は、まず、学習値KG1を算出するための学習実施条件が成立しているか否かを判断する(ステップS21)。具体的には、ECU31は、次の条件(a)〜(c)が成立しているか否かを判断する。
(a)インジェクタ18の噴射指令信号Iqが噴射量0を表す無噴射時(例えば減速燃料カット時、シフトチェンジ時)である。
(b)コモンレール17内の燃料の圧力(レール圧)が一定範囲内に維持されている。
(c)エンジン2の冷却温度が一定温度を超えている。
なお、ECU31は、各部の温度センサ、圧力センサまたは速度センサ等の環境条件検出用のセンサや、スロットル開度センサ等のドライバの操作入力を検出するセンサから入力される信号に基づいて、学習実施条件を判断するようにしてもよい。
ECU31は、学習実施条件が成立していると判断した場合には(ステップS21でYes)、ステップS22に移行する。一方、学習実施条件が成立していないと判断した場合には(ステップS21でNo)、Returnに移行する。
次に、ECU31は、学習用噴射を実施する(ステップS22)。具体的には、ECU31は、ROMに予め記憶されている指令噴射量を表す噴射指令信号Iqをインジェクタ18に出力し、学習用噴射を実施する。学習用噴射における指令噴射量は、例えば、エンジン2の通常運転時にメイン噴射に先立ってパイロット噴射を実行するときの指示噴射量に相当する。
次に、ECU31は、インジェクタ18の経年劣化に起因する実噴射量と指令噴射量との差を補正するための学習値を算出する(ステップS23)。
具体的には、ECU31は、燃料無噴射の状態(例えば、減速燃料カット状態)の下で、回転数センサ23の検出パルス情報を基に機関回転数を一定時間毎に複数回算出し、この状態下で漸減する機関回転数の一定時間毎の回転数変動量Δωdを算出し、学習用噴射時期に学習用噴射が無かった場合に推定される学習用噴射タイミング直後の機関回転数ω1'を算出する。そして、学習用噴射タイミングで学習用噴射があった場合の機関回転数ω1と学習用噴射が無かった場合の機関回転数ω1'との差である回転数上昇量Δωjを算出する。次いで、回転数上昇量Δωjと学習用噴射時の機関回転数ωとの積であるトルク比例量としての噴射性能値を算出する。
次に、ECU31は、算出されたトルク比例量に対応する学習噴射時のインジェクタ18の実噴射量とインジェクタ18に指令した指令噴射量との差である劣化噴射量から、指令噴射量を補正すべき補正量としての学習値KG1を算出する。
具体的には、ECU31は、図2(a)に示す関係より、学習噴射におけるインジェクタ18の実噴射量を、トルク比例量(それから算出される発生トルク(k・Δωj・ω:但し、kは比例定数))から算出する。そして、算出された実噴射量と、インジェクタ18に指令した指令噴射量との差である劣化噴射量から、指令噴射量を補正すべき補正量としての学習値KG1を算出する。
次に、ECU31は、学習実施条件が継続しているか否かを判断する(ステップS24)。具体的には、ECU31は、ステップS21における学習実施条件の成立が継続しているか否かを判断する。
ECU31は、学習実施条件の成立が継続していると判断した場合には(ステップS24でYes)、算出された学習値を保持する(ステップS25)。一方、ECU31は、学習実施条件の成立が継続していないと判断した場合には(ステップS24でNo)、ステップS23で算出された学習値KG1を破棄する(ステップS26)。この場合には、ECU31は、学習値補正処理のステップS14において学習値KGを更新せずに保持する。
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置においては、車両が学習タイミング以外の走行距離を走行している場合においても、該走行距離におけるインジェクタ18の劣化度合いに応じて学習値を補正することができるので、学習頻度が従来と同一に設定されてもインジェクタ18の経年劣化に対する学習値の補正精度を向上でき、ドライバビリティの向上や失火率の上昇を防止できる。
なお、以上の説明においては、ECU31がインジェクタ18の劣化トレンドを予めROMに記憶しておく場合について説明しているが、これに限定されず、次に説明する第2の実施の形態のように、ECU31がインジェクタ18の劣化トレンドを学習値の履歴により算出するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置について、図6および図7を参照して説明する。
なお、第2の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置の構成は、上述の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置の構成とほぼ同様であり、各構成要素については、図1に示した第1の実施の形態と同様の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
ECU31は、学習タイミングにおいて学習値を算出すると、算出された学習値と前記学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量とを対応付けて、記憶手段としてのRAMに記憶する。また、ECU31は、RAMに記憶された複数の学習値のインジェクタ18の使用積算量に対する変化に基づいて、インジェクタ18の使用積算量に対する劣化トレンドを算出する。したがって、本実施の形態のECU31は、本発明の劣化トレンド算出手段を構成する。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る学習値補正処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下の処理は、ECU31を構成するCPUによって所定の時間間隔で実行されるとともに、CPUによって処理可能なプログラムを実現する。また、第2の実施の形態に係る学習値補正処理は、第1の実施の形態の学習値補正処理とほぼ同様であり、特に相違点について詳述する。
また、上述したとおり、本発明におけるインジェクタの使用積算量とは、インジェクタ18が車両に設置された時点からの車両の走行距離、走行時間、あるいはインジェクタの使用時間の積算値を意味する。また、本実施の形態の説明においても、インジェクタ18の使用積算量を、車両の走行距離により表すものとし、使用積算量の増加量が、車両の走行距離の増加量に対応しているものとする。
ECU31は、まず、車両の走行距離TDをRAMから取得する(ステップS31)。また、ECU31は、学習タイミングを規定する距離マップを始動時に取り込む。次に、ECU31は、学習タイミングを規定する距離マップと、車両の走行距離TDとを比較し、車両の走行距離TDが学習タイミングに達しているか否かを判断する(ステップS32)。
ECU31は、学習タイミングであると判断した場合には(ステップS32でYes)、ステップS33に移行する。一方、学習タイミングでないと判断した場合には(ステップS32でNo)、ステップS35に移行する。
次に、ECU31は、ステップS33において、学習値KG1を算出する。この学習値KG1の算出は、前記の学習値算出処理の実行により求められる。
次に、ECU31は、上記のステップS14と同様に、現在設定されている学習値KGを、学習値KG1により更新する(ステップS34)。また、今回の学習で算出された学習値KGを、学習値履歴として走行距離TD0と対応付けてRAMに記憶する。
一方、ECU31は、ステップS32において学習タイミングでないと判断した場合には、インジェクタ18の劣化トレンドを算出する(ステップS35)。具体的には、ECU31は、RAMに記憶されている学習値履歴に基づいて、インジェクタ18の走行距離に対する劣化トレンドを、公知の補間方法により算出する。算出された劣化トレンドはRAMに記憶するようにする。なお、劣化トレンドの算出は、学習タイミングごとに実行するようにしてもよい。
次に、ECU31は、算出した劣化トレンドに基づいて、学習値の差ΔKGを算出する(ステップS36)。
具体的には、ECU31は、ステップS35において算出した劣化トレンドを取得する。次に、ECU31は、ステップS31で取得した走行距離TDと、前回学習が行われた距離TD0との差を算出する。次に、ECU31は、取得した劣化トレンドを参照して、走行距離TD0および走行距離TDに対応する劣化噴射量をそれぞれ取得する。そして、ECU31は、これらの劣化噴射量の差、すなわち車両が前回の学習タイミングから現在まで走行する間に発生したインジェクタ18の劣化の度合いに応じて、学習値KG1を補正すべき値ΔKGを算出する。
次に、ECU31は、RAMに記憶されている学習値KG1に、ステップS36で算出した学習値の差ΔKGを加え、この値により学習値KGを更新する(ステップS37)。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るインジェクタの劣化トレンドおよび学習値を示すグラフである。ECU31は、学習タイミングにおいて算出されたインジェクタ18の劣化度合い(点71、72および73)に基づいて劣化トレンド(実線74参照)を算出するので、算出された劣化トレンドはインジェクタ18に実際に生じている劣化トレンドとほぼ一致している。したがって、学習値KG(実線75参照)は、学習タイミング間においても、実際にインジェクタ18に生じている劣化トレンドとほぼ等しい劣化トレンドに基づいて補正されるので、噴射量精度(実線76参照)を補償噴射量精度ラインと比較して十分小さい値にすることが可能となる。すなわち、インジェクタ18における噴射量の精度を高めることができる。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置においては、学習タイミングで算出した学習値の変化に基づいてインジェクタ18の劣化トレンドを算出することにより、インジェクタ18の劣化度合いの推測精度を向上させることができる。したがって、車両が学習タイミング以外の走行距離を走行している場合においても、推測されたインジェクタ18の劣化度合いに応じて学習値を補正することにより、学習頻度が従来と同一に設定されても噴射量の精度をより一層向上することができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の噴射量制御装置は、インジェクタの経年劣化に対する学習値の補正精度を向上し、ドライバビリティの向上や失火率の上昇を防止できるという効果を奏するものであり、車両に搭載される内燃機関の噴射量制御装置に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置とこれを備えた燃料噴射システム全体を示す概略構成図である。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の噴射量制御装置で実行される学習噴射の噴射量と発生トルクの比例関係を示すグラフであり、図2(b)は、その学習噴射による回転数上昇量と学習噴射時の機関回転数の関係を示すグラフである。 図3は、走行距離に対するインジェクタの劣化トレンドおよび学習値を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る学習値補正処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る学習値算出処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る学習値補正処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るインジェクタの劣化トレンドおよび学習値を示すグラフである。
符号の説明
1 燃料噴射システム
2 エンジン(内燃機関)
2a 気筒
11 燃料タンク
17 コモンレール
18 インジェクタ
22 燃料圧力センサ
23 回転数センサ(回転速度検出手段)
31 ECU(噴射量制御装置、学習用噴射指令手段、性能値算出手段、学習値算出手段、劣化度合い推定手段、学習値補正手段、記憶手段、劣化トレンド算出手段)

Claims (2)

  1. 車両に搭載され、内燃機関のインジェクタに対して燃料の噴射を指令する噴射指令信号を生成するとともに、前記インジェクタの燃料噴射性能の変化を予め設定された学習条件下で学習する学習処理を実行し、該学習処理の結果に応じて前記噴射指令信号を補正する内燃機関の噴射量制御装置であって、
    前記内燃機関の機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    予め設定された指定噴射量での学習用噴射を所定の学習タイミングで前記インジェクタに指令する学習用噴射指令手段と、
    前記学習用噴射指令手段からの指令に応じて前記インジェクタにより前記学習用噴射がなされるとき、前記学習用噴射による前記内燃機関の機関回転速度の変化量を前記回転速度検出手段の検出情報に基づいて算出し、該変化量に基づいて前記インジェクタの実噴射量に対応する噴射性能値を算出する性能値算出手段と、
    前記噴射性能値から特定される前記インジェクタの実噴射量と前記インジェクタに指令した前記指令噴射量との差に応じて、前記指令噴射量を補正するための学習値を算出する学習値算出手段と、
    予め推定された前記インジェクタの使用積算量に対する劣化トレンドに基づき、前記インジェクタの前記学習タイミングからの使用積算量の増加量に応じて生じる前記インジェクタの劣化度合いを前記劣化トレンドから推定する劣化度合い推定手段と、
    前記学習タイミングから次回の学習タイミングまでの間において、前記学習値算出手段により算出された学習値を、前記劣化度合い推定手段により推定された劣化度合いに応じて補正する学習値補正手段と、を備え
    前記劣化度合い推定手段は、前記劣化トレンドに基づき、前回の学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量と現在の前記インジェクタの使用積算量との間で生じる前記インジェクタの劣化噴射量の差を、前記劣化度合いとして推定し、
    前記学習値補正手段は、前記劣化度合い推定手段によって推定された劣化度合いに応じて学習値の補正量を算出し、前記前回の学習タイミングにおける学習値に前記補正量を加えることによって前記学習値算出手段により算出された学習値を補正することを特徴とする内燃機関の噴射量制御装置。
  2. 車両に搭載され、内燃機関のインジェクタに対して燃料の噴射を指令する噴射指令信号を生成するとともに、前記インジェクタの燃料噴射性能の変化を予め設定された学習条件下で学習する学習処理を実行し、該学習処理の結果に応じて前記噴射指令信号を補正する内燃機関の噴射量制御装置であって、
    前記内燃機関の機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    予め設定された指定噴射量での学習用噴射を所定の学習タイミングで前記インジェクタに指令する学習用噴射指令手段と、
    前記学習用噴射指令手段からの指令に応じて前記インジェクタにより前記学習用噴射がなされるとき、前記学習用噴射による前記内燃機関の機関回転速度の変化量を前記回転速度検出手段の検出情報に基づいて算出し、該変化量に基づいて前記インジェクタの実噴射量に対応する噴射性能値を算出する性能値算出手段と、
    前記噴射性能値から特定される前記インジェクタの実噴射量と前記インジェクタに指令した前記指令噴射量との差に応じて、前記指令噴射量を補正するための学習値を算出する学習値算出手段と、
    前記学習タイミングにおいて算出された学習値と前記学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量とを対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記学習値の前記インジェクタの使用積算量に対する変化に基づいて、前記インジェクタの使用積算量に対する劣化トレンドを算出する劣化トレンド算出手段と、
    前記車両が前記学習タイミングから増加した前記インジェクタの使用積算量に応じて生じる前記インジェクタの劣化度合いを前記劣化トレンドから推定する劣化度合い推定手段と、
    前記学習タイミングから次回の学習タイミングまでの間において、前記学習値算出手段により算出された学習値を、前記劣化度合い推定手段により推定された劣化度合いによって補正する学習値補正手段と、を備え
    前記劣化度合い推定手段は、前記劣化トレンドに基づき、前回の学習タイミングにおける前記インジェクタの使用積算量と現在の前記インジェクタの使用積算量との間で生じる前記インジェクタの劣化噴射量の差を、前記劣化度合いとして推定し、
    前記学習値補正手段は、前記劣化度合い推定手段によって推定された劣化度合いに応じて学習値の補正量を算出し、前記前回の学習タイミングにおける学習値に前記補正量を加えることによって前記学習値算出手段により算出された学習値を補正することを特徴とする内燃機関の噴射量制御装置。
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