JP4674836B2 - ダイシング用粘着シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイシング用粘着シートに関する。本発明のダイシング用粘着シートは、半導体ウエハなどの各種基盤等を1つ1つのパターン毎に切断し、半導体素子として分割する際のダイシング工程、さらには半導体素子を内部に含む種々の半導体パッケージに分割する際に、半導体ウエハなどの被切断物を固定するために用いる半導体ウエハダイシング用粘着シートとして特に有用である。例えば、本発明のダイシング用粘着シートは、シリコン半導体ダイシング用粘着シート、化合物半導体ウエハダイシング用粘着シート、半導体パッケージダイシング用粘着シート、ガラスダイシング用粘着シートなどとして使用できる。
【0002】
【従来の技術】
IC等の所定の回路パターンが形成された半導体ウエハは、裏面研磨されて、例えば厚さ0.1〜0.4mm程度に可及的に薄くされた後、金属粒子を分散させたブレードを回転させる方式などの回転刃により、所定のチップサイズにダイシング処理され、更にマウント工程に移される。この際、半導体ウエハは粘着シートに貼付され保持された状態でダイシング工程、洗浄工程、エキスパンド工程、ピックアップ工程、マウント工程の各工程が施される。
【0003】
前記ダイシング用粘着シートとしては、プラスチックフィルムからなる基材上にアクリル系粘着剤等が塗布されてなるものが一般的に用いられている。またプラスチックフィルムとしては、各種のものが使用されているが、たとえば、ポリ塩化ビニル系フィルムが賞用されている。ポリ塩化ビニル系フィルムは、ポリオレフィン系フィルムに比べて粘着シートを引き伸ばすエキスパンド工程において十分なチップ素子間隔が得られる。
【0004】
また前記ダイシング処理においては、回転しながら移動する丸刃によって半導体ウエハの切断が行なわれるが、その際に半導体ウエハを保持するダイシング用粘着シート厚の一部(5〜20μm程度)まで切断を行なうフルカットと呼ばれる切断方式が主流となってきている。しかし、近年、半導体ウエハ厚の薄型化、ウエハ表面へのメタル加工処理が多用されており、フルカットで半導体ウエハを切断する際に、ダイシング用粘着シートとして、従来のアクリル系粘着剤等を粘着剤層とする粘着シートを用いた場合には、切断されたチップのバックサイドのかけ(数μm〜数mm)が問題となっており、半導体ウエハの歩留まりの低下を招くことになる。
【0005】
そこで、特開平10−242086号公報には、前記チップのかけを低減しうるダイシング用粘着シートとして、粘着層として特定の貯蔵弾性率を有するものを用いることが提案されている。特開平10−242086号公報によれば前記チップのかけの問題を改善でき、半導体ウエハの歩留まりを低減できる。しかし、特開平10−242086号公報に記載されている特定の貯蔵弾性率を有する粘着層は通常用いられている粘着層よりも貯蔵弾性率が高いため、ポリ塩化ビニル系フィルムとの密着性が悪く、基材フィルムとしてポリ塩化ビニル系フィルムも用いた場合には、ダイシング時に基材フィルム(ポリ塩化ビニルフィルム)からの粘着剤の剥がれが発生する問題がある。特にダイシングされた小チップのピックアップ時には粘着層が基材フィルムより脱落して小チップに付着することが問題となる。なお、基材フィルムとしてコロナ処理等により表面改質したポリオレフィン系フィルム等を用いることにより密着性に関する前記問題は回避できるが、ポリオレフィン系フィルム等は前述の通り粘着シートを引き伸ばすエキスパンド工程において十分なチップ素子間隔が得られないといった問題がある。
【0006】
【発明は解決しようとする課題】
本発明は、基材フィルムとしてポリ塩化ビニルフィルム用いたダイシング用粘着シートであって、半導体ウエハ等の被切断物の歩留まりがよく、しかも粘着層とポリ塩化ビニル系フィルムとの密着性が良好で、ダイシング時、ピックアップ時等に基材フィルムからの粘着層の剥がれが発生せず、かつエキスパンド工程において十分なチップ素子間隔を確保しうるものを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すダイシング用粘着シートにより、前記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、基材フィルム上にプライマー層を介して粘着剤層が設けられたダイシング用粘着シートにおいて、
基材フィルムが、ポリ塩化ビニル系フィルムであり、
プライマー層の厚さが、0.5μm〜10μmであり、
プライマー層の形成材料のガラス転移点が20℃以上であり、
粘着剤層の0〜10℃における貯蔵弾性率が、3×105〜1×109N/m2の範囲にあることを特徴とするダイシング用粘着シート、に関する。
【0009】
本発明のダイシング用粘着シートは、粘着剤層の0〜10℃における貯蔵弾性率が、3×105 〜1×109 N/m2 の範囲にあるため、ダイシングの際の切断面の欠けを防止でき、チップの歩留まりが良好である。粘着剤層は、チップ切断面の欠け防止の点より前記貯蔵弾性率が高いほど好ましく、チップ切断面の欠け防止やウエハの固定保持の両立性などの点より粘着剤層の前記貯蔵弾性率は、4×105 N/m 2以上、特に1×106 〜1×109 N/m 2であるのが好ましい。接着力等のウエハの固定保持などの点よりは20℃以上での貯蔵弾性率は低いほど好ましい。20℃以上での貯蔵弾性率は3×10N/m 2以下、特に1×105 〜3×105 N/m2 であるものが好ましい。
【0010】
また、本発明のダイシング用粘着シートは、基材フィルムとしてポリ塩化ビニル系フィルムを用いているが、基材フィルム上にプライマー層を介して粘着剤層を積層したことにより、基材フィルムと粘着剤層の密着性を向上させている。そのためダイシング時、ピックアップ時等に基材フィルムから粘着剤が脱落しない。しかもプライマー層の厚さは0.5μm〜10μmの範囲に調整している。本発明では、基材フィルムとしてポリ塩化ビニル系フィルムを用いることにより、粘着シートを引き伸ばすエキスパンド工程において十分なチップ素子間隔の拡張性を実現できるものの、プライマー層は一般的に、粘着シートの切り込み部分の変形量を減少させ、ダイシングの際の変形量がより少ないものが用いられるため、その厚さが大きくなると、粘着シートのエキスパンド性が減少することから、プライマー層の厚さを10μm以下に設定している。プライマー層の厚さは5μm以下とするのが好ましい。プライマー層の厚さが10μmより厚い場合には、エキスパンド性(チップ間隔の幅)が20%減少する。一方、プライマー層の厚さは、基材フィルムと粘着剤層の密着性を確保するため、その厚さは0.5μm以上である。さらには1μm以上とするのが好適である。
【0011】
前記ダイシング用保持シートにおいて、プライマー層の形成材料が、ガラス転移点20℃以上である。プライマー層の形成材料としては、粘着シートの切り込み部分の変形量を減少させ、ダイシングの際の変形量がより少なくなるようなガラス転移点20℃以上、さらには20〜120℃のものが好ましい。
【0012】
また前記ダイシング用保持シートにおいて、プライマー層の形成材料が、アクリル系樹脂を主成分として含有してなることが好ましい。プライマー層の形成材料としては、基材フィルムと粘着剤層の密着性が良好なアクリル系樹脂が好ましく用いられる。特に側鎖にアミノ基、アミン類、アミド基などを有するものがポリ塩化ビニル系フィルムとの密着性の点で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のダイシング用粘着シートを、図1を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本発明のダイシング用粘着シートは、基材フィルム(ポリ塩化ビニル系フィルム)11上にプライマー層12を介して粘着剤層13が設けられている。また必要に応じて粘着剤層13上にはセパレータ14を有する。図1では、基材フィルムの片面に接着層を有するが、基材フィルムの両面に接着層を形成することもできる。ダイシング用粘着シートはシートを巻いてテープ状とすることもできる。
【0014】
基材フィルム11として用いられるポリ塩化ビニル系フィルムは、従来より知られている各種のものを特に制限なく使用することができる。たとえば、可塑剤を含有するポリ塩化ビニルが軟質ポリ塩化ビニルフィルムとして広く使用されている。その他、ポリ塩化ビニル系フィルムとしては、可塑剤を含有する塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニリデン等が好適に用いられる。ポリ塩化ビニル系フィルムの厚みは、通常10〜300μm、好ましくは30〜200μm程度である。
【0015】
プライマー層12を形成する材料としては、例えば、ウレタン(ポリイソシアネート)系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、メラミン樹脂、オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、イソシアヌレート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等があげられる。また、前記プライマー層に用いられる樹脂は、架橋硬化、重合、縮合等の反応性を有し、反応させることで前記物性を発現するようなものでもよい。架橋硬化等には架橋剤を適宜に添加することができる。さらには、下塗り層中には、帯電防止剤などの機能性添加剤を添加して、他の機能を付与することもできる。これらプライマー層の形成材料はガラス転移点20℃以上、さらには20〜120℃のものが好ましく用いられる。
【0016】
また前記プライマー層の形成材料としては、アクリル系樹脂が好ましい。当該アクリル系樹脂としては、たとえば、メタクリル酸メチルを主成分とし、これにメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや共重合性モノマーを共重合した共重合体が用いられる。なお、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルをいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
【0017】
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステルなどのアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステルなどがあげられる。
【0018】
前記共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸やマレイン酸、フマール酸やクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸や無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルや(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート、(メタ)アクリル酸N−ヒドロキシメチルアミド等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートの如き燐酸基含有モノマー;ジメチルアミノエチルメタクリレート、t −ブチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルエステル等のエポキシ基含有モノマー、その他(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等があげられる。前記メタクリル酸メチルと共重合する前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルや共重合性モノマーの使用量は、全モノマー成分の50重量%以下が好ましい。
【0019】
さらに、プライマー層の形成材料として用いるアクリル系樹脂は、前記共重合性モノマーとしてカルボキシル基含有モノマー、酸無水物モノマーを用いた場合には、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物により変性したり、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミンなどの一級または二級アミンによりアミド化したものを用いることもできる。さらには、エチレンイミン等をグラフト化させポリエチレンイミンのグラフト化物とすることもできる。
【0020】
プライマー層は、前記ポリ塩化ビニル系フィルム上に、前記例示したプライマー層の形成材料からなるフィルムを圧着する方法、または形成材料の溶融物を塗布して冷却する方法もしくは形成材料の溶液を塗布し乾燥する方法によって、形成することができる。塗布方法は、適宜に選択できるが厚み精度を0.5μm〜10μmに調整するためグラビアコーティング・リバースロールコーティング・スプレイコーティングなどが好ましく用いられる。
【0021】
粘着剤層13は、前記の貯蔵弾性率を満足するものであれば、粘着剤は何ら制限されるものではないが、例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等の各種の粘着剤が用いられる。なかでも、半導体ウエハヘの接着性、剥離後のウエハの超純水やアルコール等の適宜な有機溶剤による清浄洗浄性などの点より、などの点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
【0022】
粘着剤層に用いるアクリル系ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体または(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合性モノマーを共重合した共重合体があげられる。例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体または(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合性モノマーを共重合した共重合体が用いられる。
【0023】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステルなどのアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステルなどがあげられる。これら(メタ)アクリル酸アルキルエステルは1種又は2種以上が用いられる。
【0024】
共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸やマレイン酸、フマール酸やクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸や無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルや(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート、(メタ)アクリル酸N−ヒドロキシメチルアミド等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートの如き燐酸基含有モノマー;ジメチルアミノエチルメタクリレート、t −ブチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルエステル等のエポキシ基含有モノマー、その他(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等があげられる。これら共重合性モノマーは、1種又は2種以上使用できる。これら共重合性モノマーの使用量は、全モノマー成分の50重量%以下が好ましい。さらに、前記アクリル系ポリマーは、架橋させるため、多官能性モノマーなども、必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。
【0025】
さらに、前記アクリル系ポリマーは、架橋させるため、多官能性モノマーなども、必要に応じて共重合性モノマーとして含むことができる。このような多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
【0026】
前記アクリル系ポリマーは、単一モノマー又は2種以上のモノマー混合物を重合に付すことにより得られる。重合は、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等の何れの方式で行うこともできる。粘着剤層の前記アクリル系ポリマーは、半導体ウエハ等の汚染防止等の点から、低分子量物質の含有量が小さいのが好ましい。この点から、アクリル系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは30万以上、さらに好ましくは40万〜300万程度である。
【0027】
また、前記粘着剤には、ベースポリマーであるアクリル系ポリマー等の数平均分子量を高めるため、架橋剤を適宜に加えることもできる。架橋剤の具体例としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン系化合物や金属塩系化合物、金属キレート系化合物、アミノ樹脂系化合物や過酸化物などの加硫剤があげられる。架橋剤を使用する場合、その使用量は、粘着剤層の架橋密度を考慮して行う。一般的には、上記ベースポリマー100重量部に対して、0.01〜20重量部程度配合するのが好ましい。
【0028】
さらに、粘着剤層を形成する粘着剤には、必要により、従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、老化防止剤、着色剤等の慣用の添加剤を含有させることができる。
【0029】
また前記粘着剤は紫外線、電子線等により硬化する放射線硬化型粘着剤や加熱発泡型粘着剤とすることもできる。更には、粘着剤は、ダイシング・ダイボンド兼用可能な粘着剤であってもよい。本発明においては、放射線硬化型粘着剤、特に紫外線硬化方粘着剤を用いることが好ましい。なお、粘着剤として放射線硬化型粘着剤を用いる場合には、ダイシング工程の前又は後に粘着剤層に放射線が照射されるため、前記基材フィルム及びプライマー層は十分な放射線透過性を有するものが好ましい。
【0030】
放射線硬化型粘着剤としては、炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を少なくとも二個有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。放射線硬化型粘着剤としては、たとえば、前記アクリル系粘着剤等に、炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を少なくとも二個有する放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した放射線硬化性粘着剤を例示できる。
【0031】
前記放射線硬化性のモノマー成分としては、たとえば、ウレタンオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレートなどがあげられる。また放射線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系など種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。
【0032】
放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは70〜150重量部程度である。
【0033】
また、放射線硬化型粘着剤としては、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖または主鎖中もしくは主鎖末端に少なくとも二個有するものを用いることもできる。このようなベースポリマーとしては、アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。この場合においては、放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を特に加えなくてもよく、その使用は任意である。
【0034】
前記放射線硬化型粘着剤には、紫外線線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のペンゾインアルキルエーテル類;ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン等の芳香族ケトン類;ベンジルジメチルケタール等の芳香族ケタール類;ポリビニルベンゾフェノン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば15重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部程度である。
【0035】
なお、粘着剤層の貯蔵弾性率の調整は、たとえば粘着剤層が架橋構造を形成するように架橋剤を加えたり、放射線架橋型粘着剤の場合には、放射線硬化性のモノマーにより架橋密度を適宜に調整することにより行う。
【0036】
粘着剤層の接着力は、ウエハ固定保持力や形成したチップの回収性などの点より、通常、シリコンウエハに対する常温での接着力(90度ピール値、剥離速度300mm/分)が、20N/20mm以下、さらに0.001〜10N/20mm、特に0.01〜8N/20mmが好ましい。
【0037】
粘着剤層13の厚さは適宜に決定してよいが、チップ切断面の欠け防止やウエハの固定保持の両立性などの点により、1〜50μm、さらには2〜30μm、特に2〜15μmとするのが好ましい。
【0038】
また、粘着シートには、その接着時や剥離時等における静電気の発生やそれによる半導体ウエハの帯電で回路が破壊されることなどを防止する目的で帯電防止能をもたせることもできる。帯電防止能の付与は、支持シートないし電荷移動錯体や金属膜等からなる導電層の付設などにより適宜な方式で行う。たとえば、半導体ウエハを変質させるおそれのある不純物イオンが発生しにくい方式が好ましい。
【0039】
本発明のダイシング用粘着シートは、例えば、基材フィルム11の表面に、プライマー層12を形成した後、そのプライマー層12の表面に更に粘着剤を塗布し、乾燥させて(必要に応じて加熱架橋させて)粘着剤層13を形成し、必要に応じてこの粘着剤層13の表面にセパレータ14を貼り合わせることにより製造できる。また、別途、剥離ライナー14に粘着剤層13を形成した後、それらを基材フィルム11上の下塗り層12に図1になるように貼り合せる方法、等を採用することができる。本発明のダイシング用粘着シートは、前記転写による塗工方式も採用した場合にも基材フィルム11と粘着剤層13の密着性が良好であり有利である。
【0040】
セパレータ14は、保管時や流通時における汚染防止等の点から半導体ウエハに接着するまでの間、ラベル加工のためまたは粘着剤を平滑にする目的のために、必要に応じて設けられる。セパレータの構成材料としては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム等が挙げられる。セパレータの表面には粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。また、必要に応じて、粘着シートが環境紫外線によって反応してしまわぬように、紫外線透過防止処理等が施されていてもよい。セパレータの厚みは、通常10〜200μm、好ましくは25〜100μm程度である。
【0041】
本発明のダイシング用粘着シートは、半導体部品等被切断物へ貼り付けた後に、常法に従ってダイシングに供される。ダイシング工程は、ブレードを高速回転させ、被切断体を所定のサイズに切断する。ダイシングは、前記粘着シートの下塗り層、さらには基材内部まで切込みを行なうフルカットと呼ばれる切断方式等を採用できる。なお、粘着剤層に放射線硬化型粘着剤を用いた場合には、粘着剤の種類に応じて放射線照射によりダイシング前または後に粘着剤層を硬化させ、粘着性を付与したりまたは粘着性を低下させる。ダイシング後の放射線照射により、粘着剤層の粘着性が硬化により低下して剥離を容易化させることができる。放射線照射の手段は特に制限されないが、たとえば、紫外線照射等により行われる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、各例中、部は重量部である。
【0043】
実施例1
(粘着剤の調製)
アクリル酸メチル70部とアクリル酸ブチル30部とアクリル酸5部をトルエン中で常法により共重合させて得た数平均分子量80万のアクリル系共重合体を含有する溶液に、アクリル系共重合体100部に対し、ウレタンオリゴマー(商品名UV−1700B,日本合成化学社製)70部と多官能イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」,日本ポリウレタン製)5部と光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティーケミカルズ製)5部を加えてアクリル系粘着剤を調製した。
【0044】
(プライマー層の形成)
厚さ70μmのポリ塩化ビニルフィルムの片面(つや面)に、プライマー層形成材料として、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体とポリエチレンイミンのグラフト化物(ガラス転移点40℃)を塗工し、100℃で2分間加熱して厚さ1μmのプライマー層を有するフィルムを作成した。
【0045】
(ダイシング用粘着シートの作製)
プライマー層を有するフィルムに、上記粘着剤を塗工し130℃で3分間加熱して厚さ15μmの粘着剤層を有するダイシング用粘着シートを得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は、0℃において1.99×108 [N/m 2]、10℃において7.73×106 [N/m 2]であった。貯蔵弾性率は、レオメトリック社製、粘弾性スペクトロメータ(周波数1Hz,サンプル厚2mm,圧着加重100g) での0℃〜10℃の範囲における測定値である。
【0046】
実施例2
(粘着剤の調製)
アクリル酸ブチル90部、アクリロニトリル5部およびアクリル酸5部をトルエン中で常法により共重合させて得た数平均分子量60万のアクリル系共重合体を含有する溶液に、アクリル系共重合体100部に対し、ウレタンオリゴマー(商品名UV−1700B,日本合成化学社製製)50部と多官能イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」,日本ポリウレタン製)5部と光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティーケミカルズ製)5部を加えてアクリル系粘着剤を調製した。
【0047】
(プライマー層の形成)
厚さ70μmのポリ塩化ビニルフィルムの片面(つや面)に、プライマー層形成材料として、メタクリル酸メチル−アミノエチルメタクリレートの共重合体(ガラス転移点100℃)を塗工し110℃で2分間加熱して厚さ0.5μmのプライマー層を有するフィルムを作成した。
【0048】
(ダイシング用粘着シートの作製)
プライマー層を有するフィルムに、上記粘着剤を塗工し130℃で3分間加熱して厚さ10μmの粘着剤層を形成し、それを80W/cm2 の高圧水銀灯の下で60秒間放置して紫外線処理してダイシング用粘着シートを得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は、0℃において4.05×106 [N/m 2]、10℃において1.06×106 [N/m 2]であった。
【0049】
実施例3
(粘着剤の調製)
アクリル酸ブチル90部、アクリロニトリル5部およびアクリル酸5部をトルエン中で常法により共重合させて得た数平均分子量50万のアクリル系共重合体を含有する溶液に、アクリル系共重合体100部に対し、多官能アクリルモノマー(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)10部と多官能イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」,日本ポリウレタン製)5部と光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティーケミカルズ製)5部を加えてアクリル系粘着剤を調製した。
【0050】
(プライマー層の形成)
厚さ70μmのポリ塩化ビニルフィルムの片面(つや面)に、プライマー層形成材料として、アクリル酸/メタクリル酸ブチル/メタクリル酸エチル/メタクリル酸メチル=10/25/25/40(重量比)の共重合体(ガラス転移点28℃)を塗工し110℃で2分間加熱して厚さ2.5μmのプライマー層を有するフィルムを作成した。
【0051】
(ダイシング用粘着シートの作製)
プライマー層を有するフィルムに、上記粘着剤を塗工し130℃で3分間加熱して厚さ15μmの粘着剤層を形成し、それを80W/cm2 の高圧水銀灯の下で60秒間放置して紫外線処理してダイシング用粘着シートを得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は、0℃において6.90×105 [N/m 2]、10℃において4.00×105 [N/m 2]であった。
【0052】
比較例1
実施例1において、ポリ塩化ビニルフィルムにプライマー層を設けることなく粘着剤層を形成したこと以外は実施例1と同様にしてダイシング用粘着シートを得た。
【0053】
比較例2
実施例2において、ポリ塩化ビニルフィルムにプライマー層を設けることなく粘着剤層を形成したこと以外は実施例2と同様にしてダイシング用粘着シートを得た。
【0054】
比較例3
実施例2において、プライマー層の厚さを15μmとしたこと以外は実施例2と同様にしてダイシング用粘着シートを得た。
【0055】
比較例4
(粘着剤の調製)
アクリル酸ブチル90部およびアクリル酸10部をトルエン中で常法により共重合させて得た数平均分子量30万のアクリル系共重合体を含有する溶液に、アクリル系共重合体100部に対し、可塑剤(ジオクチルフタレート)30部と多官能イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」,日本ポリウレタン製)5部と光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティーケミカルズ製)3部を加えてアクリル系粘着剤を調製した。
【0056】
(ダイシング用粘着シートの作製)
プライマー層を形成していない厚さ70μmのポリ塩化ビニルフィルムの片面(つや面)に、上記粘着剤を塗工し130℃で3分間加熱して厚さ10μmの粘着剤層を有するダイシング用粘着シートを得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は、0℃において1.46×105 [N/m 2]、10℃において1.02×105 [N/m 2]であった。
【0057】
(評価試験)
実施例および比較例で得られたダイシング用粘着シートを以下の試験に供した。結果を表1に示す。
【0058】
[ダイシング評価]
回路パターンを形成した直径4インチの半導体ウエハを裏面研磨処理して厚さ0.25mmとしたものに、ダイシング用粘着シートを貼付て接着固定し、それをダイシング装置(ディスコ社製DFD−651)にて、ダイシング速度80m/min、ダイシングブレード(ディスコ社製、2050HFDD)の回転数4万r.p.m.、ダイシング用粘着シート切込み深さ30μmの条件でフルカットし、1mm×1mmのチップに切断した。切断されたダイシング用粘着シートの粘着剤層表面を観察し、粘着剤の剥がれの有無を観察した。剥がれが発生した個所の個数を表1に示す。
【0059】
[ピックアップ性評価]
ダイシングされた1mm×1mmのチップをダイボンダー(CPS−100(ニチデン機械))にて、針突き上げ速度10mm/s e c にてピックアップした時、チップ裏面への粘着剤の付着の有無を確認した。なお、実施例1、比較例1、4については、80W/cm2 の高圧水銀灯の下で10秒間放置した粘着剤層を放射線硬化したのち、ピックアップをした。糊付着発生率は、(粘着付着チップ数/全チップ数)×100(%)、により求めた。
【0060】
[エキスパンド性]
ダイシングリング:2−6−1(ディスコ製、内径19.5cm)
引落し量:10mm
ダイボンダー:CPS−100(NEC機械製)
により、チップ間隔を評価した。80μm以上の場合を○とした。
【0061】
[歩留まり]
得られたチップの裏面を観察し、付着物があるために不良品となるもの判定し、その他のものを良品と判定し、(良品チップ数/全チップ数)×100(%)、により良品の歩留まりを調べた。
【0062】
【表1】
表1に示すように、実施例では粘着剤層が所定の貯蔵弾性率を有し歩留まりが良好である。また所定厚のプライマー層を有し基材フィルムと粘着層の密着性が良好で、ダイシング時、ピックアップ時に粘着層の剥がれが発生せず、しかもエキスパンド性も良好である。一方、比較例1、2ではプライマー層を有しないため、粘着層の剥がれが発生している。比較例3ではプライマー層を有しているが所定厚を超えているためエキスパンド性が不良である。また、比較例4では粘着剤層が所定の貯蔵弾性率を有しないため歩留まりが悪い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイシング用粘着シートの断面図である。
【符号の説明】
11 基材フィルム
12 プライマー層
13 粘着剤層
14 セパレータ
Claims (2)
- 基材フィルム上にプライマー層を介して粘着剤層が設けられたダイシング用粘着シートにおいて、
基材フィルムが、ポリ塩化ビニル系フィルムであり、
プライマー層の厚さが、0.5μm〜10μmであり、
プライマー層の形成材料のガラス転移点が20℃以上であり、
粘着剤層の0〜10℃における貯蔵弾性率が、3×105〜1×109N/m2の範囲にあることを特徴とするダイシング用粘着シート。 - プライマー層の形成材料が、アクリル系樹脂を主成分として含有してなることを特徴とする請求項1記載のダイシング用粘着シート。
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