JP4662318B2 - 紫外線照射により発光する重合体の水性分散体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光下では無色であり、紫外線照射により発光する重合体の水性分散体に関し、詳しくは、隠し絵や隠し記号を形成するための絵の具用、ポスターカラー用等の水性塗料やサインペン用、インクジェット用、捺染用等の水性インクの材料に供する水性分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光物質を用いる塗料やインクの場合、発光物質の溶解性によって、溶剤タイプのものは容易に得られるが、水性タイプのものを得るのは困難であった。また、水溶性発光物質を水に溶解して調製した水性塗料や水性インクでは、紫外線照射によって劣化するため発光輝度が著しく減衰したり、保存安定性に欠けるという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、紫外線照射による発光輝度減衰が少なく保存安定性に優れた水性分散体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式
【0005】
【化2】
【0006】
[式中Xは水素原子またはメチル基であり、Yはアセトキシ基、フェニル基またはROOC−(ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で示される低級アルコキシカルボニル基である。]
で示される重合性単量体Aの1種または2種以上30〜80重量部と、シアノ基を含有する重合性単量体B20〜70重量部との単量体混合物、あるいは、
該重合性単量体Aの1種または2種以上30〜80重量部と該重合性単量体B20〜70重量部との合計80重量%以上と、これらと共重合可能な重合性単量体C20重量%以下との単量体混合物
を乳化重合して得られる平均粒子径が0.5μm以下の共重合体からなる樹脂粒子を含有し、かつ該樹脂粒子が、赤色発光物質としてのユーロピウム錯体、緑色発光物質としての3−(2−キノリルメチレン)イソインドリン−1−オンの一方又は両方で染着されていることを特徴とする、可視光下では無色であり、紫外線照射により発光する水性分散体である。
【0007】
【発明の実施の形態】
重合性単量体Aとしては、前記の一般式で示されるものであるが、具体的には、酢酸ビニル、スチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類等があげられる。重合性単量体Bとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等があげられる。
【0008】
本発明において、重合性単量体AとBの配合割合により、不可視性発光物質の染着度合に起因して紫外線照射による発光輝度や耐光堅牢度および重合安定性が変化する。
【0009】
前記の配合割合において、単量体Bがその範囲を越えると重合安定性が極度に悪くなり、ゲル化や粗粒を生ずるという好ましくない現象が起る。また、逆に前記範囲未満になると、重合安定性に支障をきたさないが、発光輝度や耐光堅牢度に難点が現れる。すなわち、シアノ基を有する単量体Bは、シアノ基の性質として電子吸引性が非常に強く、耐光堅牢度に悪い影響を与える過酸化物の形成を抑制する効果があり、また、過酸化物の中和性に優れているので耐光堅牢度を改善する役割を果すものと考えられる。更に、シアノ基を有する単量体は、発光物質を会合させることなく均一に分散染着させる極性基としての機能を有し、かつ耐溶剤性や軟化点向上の効果をも合わせもっている。
【0010】
重合性単量体Cとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルメタクリレート、メタクリルスルホン酸ソーダ、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、ヒドロキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートのようなカルボキシル基、水酸基、スルホン酸基およびその塩類やアミド基を含む単量体等があげられる。これらの単量体を使用する目的は、発光物質の染着性を改善することである。また、共重合体を架橋結合させて化学構造的に堅牢にし、耐溶剤性や耐熱性の向上を目的として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の単量体を単量体Cとして使用することができる。
【0011】
各重合性単量体の配合割合は前記したとおりであるが、より好ましくは単量体Aの1種または2種以上の50〜70重量部と、シアノ基を含有する単量体B30〜50重量部との、あるいは該割合の単量体Aと単量体Bとの合計85重量%以上と、これらと共重合可能な単量体C15重量%以下である。
【0012】
本発明の水性分散体は、水系の乳化重合によって得られ、該水性分散体中に含有されている共重合体からなる樹脂粒子の粒子径が0.5μm以下である。該樹脂粒子の粒子径が0.5μmを超えるとペン先やノズルの目詰りの原因となり易く、また水性インク中で樹脂粒子が沈降して貯蔵安定性に欠け易い。
【0013】
本発明における乳化重合法は界面活性剤の種類、量等を目的に応じ適宜選択することによって行われるが、重合温度は50〜90℃が好ましい。
【0014】
本発明において好ましく使用される界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノールスルホン酸塩、アルキルジフェニール環を有するスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルアリルスルホン酸塩のケトン化合物、スルホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホネート塩等の陰イオン界面活性剤並びに脂肪酸とグリセリン、グリコール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、あるいはマンニタン等のエステル類、またはポリエチレンオキサイドと高級脂肪酸、高級アルコール、高級アルキルアミン、あるいはアルキルフェノール燐酸等との縮合物類等の非イオン界面活性剤があり、陰イオン界面活性剤のみを用いる場合あるいは非イオン界面活性剤を使用する場合等がある。好ましくは、非イオン重合性界面活性剤であり、具体的には、旭電化工業社製の“アデカリアソープNE−10”、“同NE−20”、“同NE−30”、“同NE−40”、“同SE−10N”、花王社製の“ラテムルS−180”、“同S−180A”、高級アルコール系エーテル型非イオン界面活性剤“エマルゲンLS−106、110、114”や“同MS−110”、“同S−120A”三洋化成工業社製の“エレミノールJS−2”等があげられ、その中から1種類あるいは2種類以上を組み合わせて用いられる。
【0015】
界面活性剤の使用量は、重合性単量体の総量に対して0.1〜50重量%が望ましい。
【0016】
また、重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素等があげられ、必要ならばこれらに還元剤を併用することもできる。
【0017】
本発明に用いる共重合体は、好ましくは、前記の重合性単量体、重合性界面活性剤に、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素等を重合開始剤として、または、これに必要ならば還元剤を併用するかたちで開始剤とし、通常の乳化重合法によって合成される。
【0018】
本発明に使用する不可視性発光物質としては、赤色発光物質としてユーロピウムに4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオン、4,4,4−トリフルオロ−1−フェニル−1,3−ブタンジオン、トリ−n−オクチルフォスフィンオキサイド等の配位子を1種または2種以上配位させた錯体があげられる。緑色発光物質として3−(2−キノリルメチレン)イソインドリン−1−オンがあげられる。
【0019】
これらの発光物質による染着は、乳化重合時または重合後のいずれでも行うことができる。その条件に関しては、大気圧下ないし加圧下で40〜110℃、1〜5時間撹拌状態に置くのが好ましく、発光物質の使用量は樹脂粒子(乳化重合体固形分)100重量部に対して0.01〜15.0重量部が好ましく、0.05〜8.0重量部がより好ましい。
【0020】
また、発光物質の染着は常法によって行うことができるが、界面活性剤を使用して行うのが好ましく、乳化重合体が陰イオン性または非イオン性である場合には発光物質の種類にかかわらず、界面活性剤は陰イオン性または非イオン性のものが好ましい。乳化重合体、発光物質および界面活性剤の極性は目的に応じて適宜選択される。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0022】
実施例1
2リットルのフラスコに冷却管、温度計、モノマー投入用500ミリリットルの分液ロートおよび撹拌装置を取付け、温水槽にセットした。
【0023】
次に、このフラスコに水600g、ネオペレックスNo6(花王社製ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)10g、エマルゲンLS−114(花王社製高級アルコール系エーテル)5.5gを投入し撹拌しながら内温を80℃まで昇温させた。
【0024】
一方、スチレン252g、アクリロニトリル108g、アクリル酸40gを混合した後、過硫酸カリウム3.5gを80℃に保ったフラスコに投入し、混合単量体を分液ロートから撹拌下3時間で滴下し、その後1時間かけて重合を完結させた。
【0025】
上記混合物に、デモールSC−30(花王社製特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)24g、FPイエローM(三井化学社製3−(2−キノリルメチレン)イソインドリン−1−オン)4gを常温で撹拌下に添加し、均一に混合した後、徐々に昇温させ80℃に保って1時間染着して、粒子径0.1μmで淡黄色の微粒子水性分散体を得た。
【0026】
上記の水性分散体3gを、VONCOAT EC−818(大日本インキ化学工業社製アクリル系エマルション)150g、AGガム(第一工業製薬社製カルボキシメチルセルロースナトリウム)の3%水溶液120g、水27gの混合物に撹拌しながら添加し、充分に混合した後80メッシュ金網で濾過して水性塗料を得た。この塗料を5ミルアプリケーターでアート紙に塗布した。この塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と同様に見えるが、紫外線ライト(ブラックライト)を照射すると鮮明な黄緑色の発光色を呈した。
【0027】
参考例2
実施例1と同様に得た水性分散体に、ネオコールSW(第一工業製薬社製ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム)18g、ユビテックスERNコンク(チバ・ガイギー社製C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント135)8gを常温で攪拌しながら添加し、充分に混合した後、徐々に昇温させ80℃に保って1時間染着して、粒子径0.1μmで乳白色の微粒子水性分散体を得た。
【0028】
上記の水性分散体を使用し、実施例1と同様にして水性塗料をつくり、アート紙に塗布した。塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と区別できないが、紫外線ライトを照射すると鮮明な青色の発光色を呈した。
【0029】
実施例3
実施例1と同様に得た水性分散体に、デモールNL(花王社製β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)28g、ユーロピウム:4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオン錯体(シンロイヒ社製)5gを常温で攪拌下に添加し、均一に混合した後昇温し80℃に保って1時間染着して、粒子径0.1μmで乳白色の微粒子水性分散体を得た。
【0030】
上記の水性分散体を使用し、実施例1と同様にして水性塗料をつくり、アート紙に塗布した。塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と区別できないが、紫外線ライトを照射すると鮮明な赤色の発光色を呈した。
【0031】
実施例4
2リットルのフラスコに冷却管、温度計、モノマー投入用500ミリリットルの分液ロートおよび撹拌装置を取付け、温水槽にセットした。
【0032】
次に、このフラスコに水600g、ネオペレックスNo6(花王社製ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)12g、ノイゲンET−140E(第一工業製薬社製ポリオキシエチレンオレイルエーテル)6gを投入し撹拌しながら内温を80℃まで昇温させた。
【0033】
一方、メチルメタクリレート260g、メタクリロニトリル140gを混合した後、過硫酸カリウム4gを80℃に保ったフラスコに投入し、混合単量体を分液ロートから撹拌下3時間で滴下し、その後1時間かけて重合を完結させた。
【0034】
上記混合物に、デモールSC−30(花王社製特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)24g、FPイエローM(三井化学社製3−(2−キノリルメチレン)イソインドリン−1−オン)4gを常温で撹拌下に添加し、均一に混合した後、徐々に昇温させ80℃に保って1時間染着して、粒子径0.1μmで淡黄色の微粒子水性分散体を得た。
【0035】
上記の水性分散体を使用し、実施例1と同様にして水性塗料をつくりアート紙に塗布した。塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と同様に見えるが、紫外線ライトを照射すると鮮明な黄緑色の発光色を呈した。
【0036】
実施例5
2リットルのフラスコに冷却管、温度計、モノマー投入用500ミリリットルの分液ロートおよび攪拌装置を取付け、温水槽にセットした。
【0037】
次に、このフラスコに水700g、ペレックスSS−L(花王社製アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)6g、ノイゲンET−159(第一工業製薬社製ポリオキシエチレンオレイルエーテル)3gを投入し攪拌した後、ユビテックスOB(チバ・ガイギー社製C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184)5.4g、ユーロピウム:4,4,4−トリフルオロ−1−フェニル−1,3−ブタンジオン錯体(シンロイヒ社製)12.6gを投入し攪拌しながら内温を80℃まで昇温させた。
【0038】
一方、メチルメタクリレート165g、アクリロニトリル90g、グリシジルメタクリレート45gを混合した後、過硫酸カリウム2.5gを80℃に保ったフラスコに投入し、混合単量体を分液ロートから攪拌下2.5時間で滴下し、その後1時間かけて重合を完結させて、粒子径0.1μmで乳白色の微粒子水性分散体を得た。
【0039】
上記の水性分散体を使用し、実施例1と同様にして水性塗料をつくりアート紙に塗布した。塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と区別できないが、紫外線ライトを照射すると鮮明な桃色の発光色を呈した。
【0040】
参考例6
2リットルのフラスコに冷却管、温度計、モノマー投入用500ミリリットルの分液ロートおよび攪拌装置を取付け、温水槽にセットした。
【0041】
次に、このフラスコに水600g、デモールEP(花王社製特殊ポリカルボン酸)9g、エマルゲン430(花王社製ポリオキシエチレンオレイルエーテル)4gを投入し攪拌した後、マキシロンクラビン10GFF(チバ・ガイギー社製C.I.ベーシックイエロー40)2gを投入し攪拌しながら内温を80℃まで昇温させた。
【0042】
一方、スチレン100g、メチルメタクリレート100g、メタクリロニトリル130g、メタクリル酸50g、ジビニルベンゼン(純度55%)40gを混合した後、過硫酸カリウム3gを80℃に保ったフラスコに投入し、混合単量体を分液ロートから攪拌下4時間で滴下し、その後1.5時間かけて重合を完結させて、粒子径0.1μmで淡黄色の微粒子水性分散体を得た。
【0043】
上記の水性分散体を使用し、実施例1と同様にして水性塗料をつくりアート紙に塗布した。塗布紙は、可視光下では塗布前の紙と同様に見えるが、紫外線ライトを照射すると鮮明な黄緑色の発光色を呈した。
【0044】
比較例1
単量体として、スチレン320g、アクリロニトリル40g、アクリル酸40gを使用し、その他は実施例1と同様にして重合した後、FPイエローM4gを染着して、粒子径0.1μmで淡黄色の微粒子水性分散体を得た。その水性塗料の塗布紙に紫外線ライトを照射すると黄緑色の発光色を呈した。
【0045】
比較例2
単量体として、メチルメタクリレート190g、アクリロニトリル90g、グリシジルメタクリレート120g、発光物質として、ユビテックスERNコンク8gを使用し、その他は参考例2と同様にして、粒子径0.1μmで乳白色の微粒子水性分散体を得た。その水性塗料の塗布紙に紫外線ライトを照射すると青色の発光色を呈した。
【0046】
比較例3
単量体としてスチレン270g、メタクリロニトリル30g、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルメタクリレート80g、メタクリル酸20g、発光物質として、ユーロピウム:4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオン錯体5gを使用し、その他は実施例3と同様にして、粒子径0.1μmで乳白色の微粒子水性分散体を得た。その水性塗料の塗布紙に紫外線ライトを照射すると赤色の発光色を呈した。
【0047】
本発明の有用性および優位性を示すために下記の比較試験を行った。
【0048】
1.耐紫外光性試験
紫外線ライト(ブラックライト主波長365nm)を用い、3200μW/cmの強度で実施例1、参考例2、実施例3および比較例1〜3の塗布紙に100時間照射した。照射試験前と照射試験後の塗布紙を紫外線ライトで照射して発光輝度を目視判定した。
【0049】
判定基準
5:発光輝度減衰なし
4:わずかな減衰あり
3:かなり減衰あり
2:やや著しい減衰あり
1:著しい減衰あり
【0050】
2.保存安定性試験
実施例1、参考例2、実施例3および比較例1〜3の水性塗料をガラス製容器に入れ、60℃に保った恒温槽に30日間保存した。保存試験後の塗料を5ミルアプリケーターを用いてアート紙に塗布し、試験前塗料の塗布紙と紫外線ライトで照射して、発光輝度を目視判定した。
【0051】
判定基準は、上記の耐紫外光性試験と同じである。
【0052】
3.濾過性試験
東洋濾紙社製No2濾紙を用い、減圧下で実施例1、参考例2、実施例3および比較例1〜3の水性分散体を200g濾過した。濾過時間と濾紙上の残渣量から濾過性を比較判定した。
【0053】
判定基準
○:良好
△:やや良好
×:不良
【0054】
【表1】
【0055】
上表より明らかなごとく、本発明の実施の結果得られる水性分散体は、各種物性に優れている。
【0056】
【発明の効果】
本発明の水性分散体は、可視光下では無色であり、紫外線照射により発光し、かつその発光輝度減衰が少なく、保存安定性に優れているので、そのような物性を具備する必要のある隠し絵や隠し記号を形成するための水性塗料や水性インク用に有用である。

Claims (1)

  1. 記一般式
    [式中Xは水素原子またはメチル基であり、Yはアセトキシ基、フェニル基またはROOC−(ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で示される低級アルコキシカルボニル基である。]
    で示される重合性単量体Aの1種または2種以上30〜80重量部と、シアノ基を含有する重合性単量体B20〜70重量部との単量体混合物、あるいは、
    該重合性単量体Aの1種または2種以上30〜80重量部と該重合性単量体B20〜70重量部との合計80重量%以上と、これらと共重合可能な重合性単量体C20重量%以下との単量体混合物
    を乳化重合して得られる平均粒子径が0.5μm以下の共重合体からなる樹脂粒子を含有し、かつ該樹脂粒子が、赤色発光物質としてのユーロピウム錯体、緑色発光物質としての3−(2−キノリルメチレン)イソインドリン−1−オンの一方又は両方で染着されていることを特徴とする、可視光下では無色であり、紫外線照射により発光する水性分散体。
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