JP4604366B2 - 住宅用分電盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カバーを外さずに主幹回路遮断器および分岐回路遮断器の各ハンドルを操作できる一般家庭用の住宅用分電盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の分電盤としては、特開平9−215128号公報に記載されたものが知られている。この公報に記載された分電盤では、図18に示すように、主幹回路遮断器(主幹ブレーカ)および複数の分岐回路遮断器(分岐ブレーカ)を前面開口したボディ10’に収納し、ボディ10’の前面には主幹回路遮断器、分岐回路遮断器それぞれの操作部であるハンドル31a’,32a’を露出させる窓孔21’,22’を設けたカバー20’を取り付けてある。ここに、各ハンドル31a’,32a’は、当該ハンドル31a’,32a’の操作により開閉される接点が開成状態と閉成状態とのいずれの場合にもカバー20’の前面よりも突出している。なお、ボディ10’とカバー20’とで箱体1’を構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載された分電盤では、分岐回路遮断器のハンドル32a’が接点の閉成状態においてもカバー20’の前面から突出しており、しかも複数個の分岐回路遮断器が並設されているので、分岐回路遮断器のハンドル32a’が誤って操作されてしまう恐れがあった。接点の閉成状態においてハンドル32a’が誤って操作されると、使用している負荷に大きな負担がかかってしまい、最悪の場合には負荷が壊れてしまうという恐れがあった。
【0004】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、分岐回路遮断器のハンドルが誤操作される恐れを少なくした住宅用分電盤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置にあることを特徴とするものであり、前記分岐回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0006】
請求項2の発明は、一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において上記窓孔を通してカバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であることを特徴とするものであり、前記分岐回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記主幹回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置にあるので、前記主幹回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、各分岐回路遮断器にそれぞれ接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記主幹回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において前記窓孔を通して前記カバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であるので、前記主幹回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、各分岐回路遮断器にそれぞれ接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記分岐回路遮断器が横並びに偶数個並設され、前記カバーの前面における前記窓孔の周縁であって且つ前記分岐回路遮断器の並設方向に直交する方向の両側に、前記分岐回路遮断器の使用負荷を区別する表示の設けられたシールが貼着され、前記シールには、前記並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器を1組として区別する分割線が表記され、前記並設方向に直交する方向の一側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方に対応して前記表示が設けられ、前記並設方向に直交する方向の他側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の他方に対応して前記表示が設けられているので、各分岐回路遮断器の使用負荷を表示する場所を十分に確保することができ、使用負荷の名称などの表示を見やすくすることができるから、分岐回路遮断器のハンドルが誤って操作される恐れをさらに少なくすることができる。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記シールは、前記並設方向において前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方を前記表示に対応するものとして区別するように線で表示されたマークを設けてあるので、前記表示が隣り合う2つの分岐回路遮断器のどちらに対応しているのか容易に判別することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態は、住宅用分電盤は、図3に示すように、1つの主幹回路遮断器31と複数の分岐回路遮断器32と後述の自立回路遮断器33とを箱体1の中に配置した分電盤であって、分岐回路遮断器32は複数設けられ上下2列でそれぞれ横並びに並設してある。箱体1は合成樹脂成形品であって、矩形枠状のボディ10と、ボディ10の前面側(図3における右下向き面側)に結合されるカバー20とで構成される。
【0012】
ボディ10は、図3ないし図5に示すように、矩形枠状に形成された底板11の外周縁の全周に亘って周壁12が前方に突設された形状に形成され(つまり、ボディ10は前面が開口されている)、底板11の中央部には矩形状に開口した開口窓13が形成される。底板11には左右2個ずつの支持台14a,14bが突設されている。両支持台14a,14bの周囲にはそれぞれ断面L字状であって矩形領域の角部をなすように配列されたガイド壁15a,15bが形成される。上側の支持台14aには下方に隣接して底板11からの突出寸法が支持台14aよりもやや大きい抜止ボス16が形成される。また、下側の支持台14bの周囲に設けたガイド壁15bの前端面には下半分程度の受け片17が連続一体に形成されている。ここに、底板11から受け片17までの距離は底板11から支持台14bの先端面までの距離よりもやや大きく設定されている。
【0013】
底板11における開口窓13の周縁は全周に亘って前方に突出する補強突条18を形成しており、補強突条18により開口窓13の周部が補強されている。つまり、比較的大面積である開口窓13を形成しながらも、補強突条18により剛性を保つことができる。さらに、補強突条18における開口窓13の上下の部位には、後述の橋絡部材131の上下の各端部それぞれを固定するための通し孔19が左右方向に等ピッチで形成される。
【0014】
橋絡部材131は、図5に示すように、底板11における開口窓13の上下方向の幅寸法よりも上下の幅寸法が大きい寸法に形成されている。橋絡部材131は、上下方向(長手方向)に沿った両端部それぞれが上記補強突条18に載置され、通し孔19に螺入される取付ねじ132(図5参照)を用いてボディ10に固定される。ここに、橋絡部材131の長手方向の中間部には両端部よりも前方へ突出し後述の架台40の一端部(図5における左端部)を支持する支持台130が一体に設けられている。支持台130の長手方向における両端部の前面には、架台40を固定するための固定孔135,135(図3参照)が設けられている。両固定孔135,135の周囲にはそれぞれ底板11の右側のガイド壁15a,15bとともに矩形領域の角部をなすように配列された断面L字状のガイド壁136a,136bが形成される。支持台130の上端部の前面において、固定孔135の下方の近傍には抜止ボス133が突設されている。また、下側の固定孔135の周囲に設けたガイド壁136bの前端面には下半分程度の受け片138(図5参照)が連続一体に形成されている。
【0015】
カバー20は、後端部外周面がボディ10の周壁12の前端部外周面にほぼ一致する。カバー20は、図1ないし図3に示すように、ボディ10に収納される主幹回路遮断器31、分岐回路遮断器32、自立回路遮断器33の操作部であるハンドル31a,32a,33aが配設されたボス部31b,32b,33bを露出させる窓孔21,22,23を有している。本実施形態では、分岐回路遮断器32は上下2列で1列6個ずつ横並びに並設されており、カバー20の窓孔22は6個の分岐回路遮断器32のボス部32bを一括して露出させるように形成されている。つまり、カバー20には、上下2列で並設された複数の分岐回路遮断器32に対応した上下2個の窓孔22が形成される。ここにおいて、分岐回路遮断器32は、ボス部32bが矩形枠状に形成されており、図4に示すように、ボス部32bの前端縁とカバー20前面における窓孔22周縁とがほぼ同一面上に揃うようにボディ10内に配設される。
【0016】
ボディ10に形成した右側の支持台14a,14bと、ボディ10の開口窓13の上下両縁の補強突条18間に橋絡された橋絡部材131に突設した支持台130との間には、主幹回路遮断器31や分岐回路遮断器32などの内器を取り付けるための架台40が架設される。
【0017】
架台40は、全体としては矩形状の平面形状をなし、四隅にそれぞれ設けた支持片41a,41a,41b,41bのうち図5における右側の2つ支持片41b,41bがそれぞれボディ10の底板11から突設された支持台14a,14bに載置されるとともに、図5における左側の2つの支持片41a,41aが橋絡部材131の中間部に突設した支持台130に載置され、右側の支持台14a,14bに螺入される取付ねじ42を用いて右端部がボディ10に固定され、左側の支持台130の固定孔135に螺入される取付ねじ42を用いて左端部が支持台130に固定される。
【0018】
ここに、各支持片41,41bには取付ねじ42の頭部の直径よりも大きい丸孔状の大径部の上縁の一部に取付ねじ42の直径よりも幅狭の溝部が連続する鍵穴状に形成された取付孔43が形成されている。したがって、取付ねじ42を支持台14a,14b、支持台130の固定孔135,135に緩く螺入した状態で、取付ねじ42の頭部に取付孔43の大径部を通し、取付ねじ42の頭部を溝部に対応する部位までスライドさせた後に取付ねじ42を締め付けるようにすることによって、ボディ10への架台40の取付作業を容易に行うことができる。また、上述したように支持台14a,14bの周囲にはガイド壁15a,15bが形成され、支持台130の固定孔135の周囲にはガイド壁136a,136bが形成されているから、架台40の取付位置をガイド壁15a,15b,136a,136bに合わせることで位置決めが容易にでき、その上、下側のガイド壁15b,136bには受け片17,138が形成されているから、下側の支持片41b,41aの一部を受け片17,138の後面側に重複させることで、取付ねじ42が外れても受け片17,138で架台40の荷重を受けることができる。さらに、取付孔43の溝部に取付ねじ42を挿入した状態では、取付孔43の大径部に抜止ボス16,133が挿入されるように抜止ボス16,133の位置が設定されており、取付ねじ42を締め付けた後には、支持片41b,41aはボディ10に対して回り止めされることになる。また、抜止ボス16,133が取付孔43の大径部に挿入されることによって、取付ねじ42が多少緩んでも支持片41b,41aのがたつきが禁止される。例えば、地震などの外部振動によって取付ねじ42に経年的な緩みが多少生じたとしても、ボディ10に対して架台40が移動したり脱落したりするのを防止することができる。
【0019】
架台40を構成する部材のうち主幹回路遮断器31を取り付ける部材としての主幹用取付板50は、図5および図6に示すように、ボディ10に形成した開口窓13の上下の幅寸法よりも上下の幅寸法が小さい縦長の長方形状に板金(鉄板)により形成されている。主幹用取付板50の長手方向に沿った左側縁には上下一対の上記支持片41aが突設され、右側縁には上下一対の連結片51が突設される。連結片51は断面コ字状であり、支持片41aの取付孔43と同様の鍵穴状の連結孔52が形成されている。なお、架台40において分岐回路遮断器32を取り付ける部材としては、図4および図5に示すような上下一対のフレーム45a,45bと、両フレーム45a,45b間に架設される取付板46とを備えており、両フレーム45a,45bの長手方向の一端部(右端部)が上述の支持片41b,41bとなる。また、両フレーム45a,45bの長手方向の他端部(左端部)には連結ねじ47が螺合する連結ねじ孔(図示せず)が形成されており、連結孔52を通して連結ねじ47を連結ねじ孔に螺合させることで主幹用取付板50と両フレーム45a,45bとを連結してある。
【0020】
主幹用取付板50の左側部には2個の連結孔55が形成されている。本実施形態では、主幹回路遮断器31が遮断された状態でも火災報知器などへの電源を確保することができるように、主幹回路遮断器31の電源側から電源を得る自立電源系を設けてあり、自立電源系には分岐回路遮断器32とは別に内器としての上記自立回路遮断器33が挿入される。自立回路遮断器33は分岐回路遮断器32と同構成を有するものであり、電源側には導電バー(後述する)が挿入接続されるスリット状の3つの端子部34a〜34cが設けられる。自立回路遮断器33においては中央の端子部34bには導電バーを接続する部材が設けられておらず、端子部34a,34cのみが有効に利用される。また、自立回路遮断器33の器体には長手方向の一端面に取付溝35が形成されている。
【0021】
自立回路遮断器33は、主幹用取付板50に連結された補助取付板60に取り付けられる。補助取付板60は矩形状に形成され右側縁に段差部61を介して2枚の連結片62が延設されている。各連結片62には連結孔63が形成され、連結孔63を通して主幹用取付板50に設けた連結孔55に連結ねじ64を螺入すると、主幹用取付板50に補助取付板60を連結することができる。
【0022】
補助取付板60は自立回路遮断器33の左右幅にほぼ等しい左右幅を有し、自立回路遮断器33を補助取付板60の前面側に載せたときに自立回路遮断器33の左右両側面に当接する支持片67を左右両側縁に一体に備える。また、補助取付板60の長手方向の一端縁(下端縁)には自立回路遮断器33の取付溝35に挿入される取付係止片65が一体に設けられている。補助取付板60の長手方向の他端部(上端部)には中継端子台70を取り付けるための固定孔66が形成されている。
【0023】
中継端子台70は、自立回路遮断器33の端子部34a〜34cに挿入接続される3本のバー端子71a〜71cが合成樹脂成形品の基台72に突設されるとともに、各バー端子71a〜71cに電気的に接続された端子ねじ付きの端子73とを備えるものである。ここで、バー端子71a,71bは電気的に接続されている。したがって、端子73は2端子になっており、各端子73は接続電線74(図5参照)を介して主幹回路遮断器31の電源側における一方の電圧極と中性極との各端子にそれぞれ接続される。つまり、中継端子台70は、主幹回路遮断器31に接続された接続電線74という電路の形状から自立回路遮断器33の端子部34a〜34cに対応するバー端子71a〜71cという電路の形状に変換する機能を有する。また、基台72には補助取付板60の固定孔66に対応する貫通孔75が形成され、貫通孔75を通して挿入される固定ねじ76を固定孔66に螺合させることによって、中継端子台70を補助取付板60に固定することができる。
【0024】
しかして、補助取付板60に設けた取付係止片65を自立回路遮断器33に設けた取付溝35に挿入する形で自立回路遮断器33を左右の支持片67間に配置した後、端子部34a〜34cにバー端子71a〜71cを挿入接続した状態で中継端子台70を固定ねじ76によって補助取付板60に固定すると、自立回路遮断器33は補助取付板60と中継端子台70とによって保持され、補助取付板60に対して固定することができる。自立回路遮断器33では端子部34a,34cだけがバー端子71a,71cに電気的に接続されるから、自立回路遮断器33には一方の電圧極と中性極との間の電圧が印加される。
【0025】
ところで、ボディ10には、図4および図5に示すように、主幹回路遮断器31及び複数の分岐回路遮断器32が配設された架台40の他に、木板141が取り付けられた木板取付台140も収納されている。ここに、木板取付台140は、右側面から突設された引掛突起142,142を用いて橋絡部材131に着脱自在に取り付けられる。橋絡部材131の左側の側面には、引掛突起142よりも前後方向の幅が大きい矩形状の幅広部の下縁の一部に引掛突起142よりも幅狭の矩形状の幅狭部が連続するL字状の引掛孔137が形成されている。したがって、木板取付台140は、引掛突起142を引掛孔137の幅広部から挿入し木板取付台140を下方に移動させて引掛突起142を引掛孔137の幅狭部の開口周縁に重複させることで橋絡部材131に取り付けられる。
【0026】
また、木板取付台140は、左側の側面から突設した2つの取付片143,143がボディ10の底板11から突設した支持台44a,44b(図3参照)に載置され、取付ねじ145(図5参照)を用いてボディ10に固定される。ここに、各取付片143,143には、下側が開放され取付ねじ145,145が挿通される取付溝144,144(図3参照)が形成されている。
【0027】
ところで、分岐回路遮断器32は、図7および図8に示すような構成を有し、電源側には導電バー110a〜110c(図4および図5参照)が接続されるスリット状の3つの端子部37a〜37cが設けられる。分岐回路遮断器32においては中央の端子部37bには導電バーを接続する部材が設けられておらず、端子部37a,37cのみが有効に利用され、端子部37aに中性極の導電バー110aが接続され、端子部37cに電圧極の導電バー110b,110cのいずれか一方が接続される。要するに、分岐回路遮断器32は、架台40において左右方向に沿って配設された導電バー110a〜110cに端子部37a〜37cが接続されており、上下2列のうち上列の分岐回路遮断器32は、下端部に端子部37a〜37cが位置するように配設され、下列の分岐回路遮断器32は上端部に端子部37a〜37cが位置するように配設されている。
【0028】
なお、電圧極の2本の導電バー110b,110cの短手方向(図4における上下方向)の一側縁には前方に向かって接続片111(図4参照)が突設される。接続片111には2本の端子挿入片111b,111cが延設され、一方の端子挿入片111cは接続片111から導電バー110b,110cに対向するように接続片111に対して直交方向に延長され、他方の端子挿入片111bは導電バー110b,110cから離れるように接続片111に対して直交方向に延長される。また、導電バー110b,110cから端子挿入片111bまでの距離は端子挿入片111cまでの距離よりも大きくなっている。したがって、端子挿入片111b,111cは前後に位置することになる。さらに、互いに他方の導電バー110b,110cに設けた端子挿入片111b,111cが前後に位置し、かつ両端子挿入片111b,111cの位置が上下左右に揃うように位置する。このような配置によって、前後に並ぶ2つの端子挿入片111b,111cは互いに他の導電バー110b,110cに接続されることになる。ここで、中性極の導電バー110aの短手方向の端縁も上下方向における位置が両端子挿入片111b,111cの先端縁と一致する。異なる導電バー110b,110cに設けた接続片111は隔壁101によって絶縁される。なお、端子部37bには導電バー110b,110cのいずれか一方の端子挿入片111bが挿入され、端子部37cには導電バー110b,110cの他方の端子挿入片111cが挿入される。
【0029】
導電バー110a〜110cは、図5に示すように、主幹回路遮断器31の負荷側の端子(以下、負荷側端子と称す)84と接続部材38を介して電気的に接続される。接続部材38は樹脂成形品の保持体38aにより電路となる導電板よりなる送りバー38bを保持したものであり、送りバー38bを介して各導電バー110a〜110cが主幹回路遮断器31に電気的に接続される。送りバー38bと導電バー110a〜110cとは固定ねじ117を用いて外れないように接続される。
【0030】
また、分岐回路遮断器32は、器体の前面側に突出した矩形枠状のボス部32bに器体内の接点30を開閉するためのハンドル32aが配設されているが、このハンドル32aは、一端部26が器体に枢着され、他端部が接点30の閉成された状態(図7の状態)においてボス部32bの開口面から突出しない位置と、接点30の開成された状態(図8の状態)においてボス部32bの開口面から突出する位置との間で回動自在となっている。ここにおいて、ボス部32bは、矩形枠状に形成されており、ハンドル32aは接点30の閉成された状態でボス部32bの開口面から突出しないようになっている。言い換えると、接点30の閉成した状態では、ハンドル32aとボス部32bの前端縁とが略同一平面上に揃うようになっている。また、ボディ10にカバー20を取り付けた状態では、図4に示すように、ボス部32bの前端縁とカバー20前面における窓孔22の周縁とが同一平面上に位置する。したがって、ハンドル32aは、接点30の閉成状態においてカバー20の前面へ突出しない位置と、接点30の開成状態においてカバー20前面へ突出する位置との間で回動自在となる。ここにおいて、ハンドル32aは接点30の閉成状態においてボス部32bの長手方向における一端側(図7においては下側)の内側縁との間に隙間が形成されるので、カバー20の窓孔22を通してハンドル32aを操作できる。
【0031】
分岐回路遮断器32の接点30は、器体内に収納された端子板27に設けられた固定接点27aと、ハンドル32aの開閉操作に応じて弾性変形する可動接触子28に設けられ固定接点27aに離接する可動接点28aとで構成される。ここに、分岐回路遮断器32の器体には、電線挿入口36を通して器体に挿入された電線(図示せず)を端子板27との間で保持する鎖錠ばね29や、トリップ機構部48なども収納されている。なお、上述の端子板27と鎖錠ばね29とで構成される端子は、電線を電線挿入口36を通して器体に挿入するだけで鎖錠ばね29により電線の抜け止めおよび接続が可能になるものであって、速結端子と呼ばれている。
【0032】
しかして、本実施形態では、分岐回路遮断器32の接点30が閉成状態のときには、ハンドル32aがカバー20の前面に突出しない位置にあるので、分岐回路遮断器32の接点30が閉成状態のときに誤ってハンドル32aが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器32に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0033】
また、本実施形態では、カバー20の前面における窓孔22の周縁であって且つ分岐回路遮断器32の並設方向に直交する方向の両側(つまり、窓孔22の上下)に、分岐回路遮断器32に接続される負荷(使用負荷)を区別する表示の設けられたシール24が貼着される。シール24には、分岐回路遮断器32の並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器を1組として区別する分割線24a(図2参照)が表記され、窓孔22の上側に貼着されたシール24には、隣り合う2つの分岐回路遮断器32の一方に対応して前記表示が設けられ、窓孔22の下側に貼着されたシールには、隣り合う2つの分岐回路遮断器の他方に対応して前記表示が設けられているので、各分岐回路遮断器32の使用負荷を表示する場所を十分に確保することができ、使用負荷の名称などの表示を見やすくすることができるから、分岐回路遮断器32のハンドル32aが誤って操作される恐れをさらに少なくすることができる。
【0034】
また、シール24は、分岐回路遮断器32の並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器32の一方を前記表示に対応するものとして区別するように線で表示されたマーク24bを設けてあるので、前記表示が隣り合う2つの分岐回路遮断器32のどちらに対応しているのか容易に判別することができる。
【0035】
なお、本実施形態においては、12個の分岐回路遮断器32を2列に分けて各列ごとに6個の分岐回路遮断器32を並設してあるが、例えば木板取付台140を設ける必要がなく分岐回路遮断器32の数を増やす場合には、架台40の左右方向の幅寸法を大きくして、架台40の左端部の支持片41a,41aをボディ10の左側の支持台14a,14bに載置して取付ねじ42を用いてボディ10に固定するようにしてもよい。また、上述の通し孔19は分岐回路遮断器32の並設方向における分岐回路遮断器32の幅寸法に対応する間隔で左右方向に等ピッチで形成されているので、木板取付台140を必要としない場合には、各列に並設する分岐回路遮断器32の数を増減することもできる。
【0036】
(実施形態2)
本実施形態の住宅用分電盤は、図11に示すように、1つの主幹回路遮断器31と複数の分岐回路遮断器32とを箱体1の中に配置した分電盤であって、複数個(本実施形態では、8個)の分岐回路遮断器32を横並びに並設してある。箱体1は、前面開口したボディ10と、ボディ10の前面側に結合されるカバー20とで構成される。
【0037】
ボディ10は、図11ないし図13に示すように、外周形状が矩形状に形成された底板11の外周縁の全周に亘って周壁12が前方に突設された形状に形成されている。また、底板11は、前面側に主幹回路遮断器31が載置される主幹用取付台112、前面側に合成樹脂成形品であるバー支持部材120が載置されるバー支持部材取付台113、前面側に分岐回路遮断器32が取り付けられる分岐用取付台114が連続一体に形成されている。分岐用取付台114はバー支持部材取付台113の下方に隣接して底板11からの突出寸法がバー支持部材取付台113よりもやや大きく設定されており、分岐用取付台114の上端縁が段差部118を介してバー支持部材取付台113の下端縁と連結されている。また、底板11は、主幹用取付台112の上方に電線挿通孔115aが開口され、バー支持部材取付台113の上方に電線挿通孔115bが開口され、分岐用取付台1114の下方に電線挿通孔115cが開口されている。なお、各電線挿通孔115a〜115cは底板11にあらかじめ切除可能なノックアウト部を形成しておき適宜に切除することによって形成してもよい。
【0038】
バー支持部材120は中性極の導電バー110aと2本の電圧極の導電バー110b,110cとの3本の導電バー110a〜110cを保持できるように構成されている。すなわち、バー支持部材120は、電圧極の2本の導電バー11b,110cが前面に重ねて取り付けられる矩形状の載置片126の上下方向の中央部に前方に突出した左右方向の隔壁101(図14参照)を有し、隔壁101における左右方向の両端部には前方に突出する支持ポスト125(図11参照)が形成されており、中性極の導電バー110aは2つの支持ポスト125の間に架設される。
【0039】
なお、電圧極の2本の導電バー110b,110cの短手方向(図14における上下方向)の一側縁には前方に向かって接続片111(図14参照)が突設される。接続片111には2本の端子挿入片111b,111cが延設されている。ここに、端子挿入片111b,111cは、互いに他方の導電バー110b,110cに設けた端子挿入片111c,111bが前後に位置し、かつ両端子挿入片111b,111cの位置が左右に揃って位置するように延長されている。
このような配置によって、前後に並ぶ2つの端子挿入片111b,111cは互いに他の導電バー110b,110cに接続されることになる。ここで、中性極の導電バー110aの短手方向の一端縁(図14における下端縁)も上下方向における位置が両端子挿入片111b,111cの先端縁と一致する。異なる導電バー110b,110cに設けた接続片111は隔壁101によって絶縁される。なお、分岐回路遮断器32は実施形態1で説明したものと同じであって、分岐回路遮断器32の端子部37bには導電バー110b,110cのいずれか一方の端子挿入片111bが挿入され、端子部37cには導電バー110b,110cの他方の端子挿入片111cが挿入される。要するに、分岐回路遮断器32は、バー支持部材120において左右方向に沿って配設された導電バー110a,110b,110cに器体の一端部に設けた電源側端子である端子部37a〜37cが接続され、器体の他端部に設けた負荷側端子である速結端子に接続する電線は電線挿通孔115cを挿通させればよい。
【0040】
ところで、バー支持部材120の右端部の後面には先端部が載置片126の右端縁よりも外側に突出する2つのL字状の係止片(図示せず)が突設され、バー支持部材120の左端部の上面および下面には矩形状の被引掛片121が突設されている。各係止片はバー支持部材取付台113に設けた保持孔123にそれぞれ挿入され、係止片が保持孔123に引掛係止される。また、被引掛片121はバー支持部材取付台113の左端部の近傍で底板11から連続一体に突設された一対の引掛部122に引掛係止される。なお、引掛部122は、断面L字状に形成されたガイド壁122aと、ガイド壁122aの前端面に連続一体に形成された受け片122bとで構成されている。したがって、バー支持部材取付台113の保持孔123に上記係止片を前方から挿入した後、バー支持部材120をバー支持部材取付台113の前面に沿って右方向にスライドさせることで上記係止片が保持孔123に引掛係止されるとともに、被引掛片121が受け片122bの後面側に重複され引掛部122に引掛係止される。要するに、バー支持部材120は、バー支持部材取付台130に対してスライド自在に取り付けられる。
【0041】
分岐用取付台114の下部の前面には、先端部が下方に向かって突出する逆L字状の遮断器保持片124(図14参照)が8個形成されている。ここに、遮断器保持片124の左端面には薄肉の補強片124aが連続一体に形成されている。なお、分岐用取付台114の下部と分岐回路遮断器32の後面との間には長手方向を左右方向として分岐用取付台114の前面側に取着した鉄板116が介在しているので、この鉄板116によって分岐回路遮断器32からの熱を放熱できるとともに、分岐用取付台114の強度を高めることができる。鉄板116には、遮断器保持片124が挿通される挿通孔116bを形成してある。分岐用取付台114の前面の中央部および上部にはそれぞれ分岐回路遮断器32の側面に当接する支持片119,129が一体に突設されている。したがって、分岐用取付台114の前面側には分岐回路遮断器32を8個まで取着することができる。分岐回路遮断器32は実施形態1と同じ形状であり、電源側にはスリット状の端子部37a〜37cが設けられる。端子部37aには中性極の導電バー110aが挿入され、端子部37b,37cには電圧極の導電バー110b,110cの端子挿入片111b,111cが挿入される。ただし、各分岐回路遮断器32はそれぞれ各導電バー110a,110b,110cのうちの2本にのみ電気的に接続され、他の1本はダミーとして扱われる。
【0042】
ところで、分岐回路遮断器32の前面であって隔壁101よりの端部には2個の結束用突部39(図14参照)が突設されている。
【0043】
しかして、分岐回路遮断器32を分岐用取付台114に取り付けるに際しては、端子部37aに導電バー110aを挿入し、端子部37b,37cには端子挿入片111b,111cを挿入せずに分岐回路遮断器32を端子挿入片111b,111cの幅方向にずらしている状態から、分岐回路遮断器32の保持溝57に遮断器保持片124が挿入されるとともに端子挿入片111b,111cが端子部37a,37bに挿入されるように分岐回路遮断器32をスライドさせることで取り付けられる。また、分岐回路遮断器32の前面には結束部材127が取り付けられる。結束部材127は8個の分岐回路遮断器32の幅寸法よりもやや長い寸法を有し、導電バー110aの挿通孔(図示せず)に圧入される圧入突起(図示せず)を備え、圧入突起が挿通孔に圧入されることによって結束部材127が導電バー110aに固定される。結束部材127には各分岐回路遮断器32の前面に重なる部位まで延長された結束片127aが形成され、結束片127aの先端部に設けた切欠溝127bが分岐回路遮断器32の前面に突設された結束用突起39に係合することによって、分岐回路遮断器32が結束片127aに連結されるようにしてある。
【0044】
上述のようにしてバー支持部材120に取り付けられた導電バー110a〜110cは主幹回路遮断器31の負荷側端子(出力端子)84,84,84に接続される。
【0045】
主幹回路遮断器31は、図15ないし図17に示すように、直方体状に形成された合成樹脂製の器体8を有し、器体8の上端部には端子台80が形成されており、端子台80にはそれぞれ端子ねじ付きの端子よりなる3つの電源側端子(入力端子)83,83,83が左右方向に並設されている。端子台80は、隣り合う電源側端子83,83間を絶縁する絶縁壁85が形成されている。また、器体8の上端部の右端部から上方へ端子取付部90が連続一体に突出しており、端子取付部90の右側面から負荷側端子84,84,84が突出する形で配置されている。要するに、主幹回路遮断器31の器体8には、3つの電源側端子83,83,83と3つの負荷側端子84,84,84とが露設されている。ここにおいて、電源側端子83,83,83と負荷側端子84,84,84とは1対1で対応付けされており、電源側端子83,83,83にはそれぞれ電線導体(図示せず)が接続され、負荷側端子84,84,84にはそれぞれ導電バー110a,110b,110cが端子ねじ86,86,86を用いて接続される。
【0046】
また、主幹回路遮断器31の器体8内には、器体8の幅方向(図1における左右方向)に並設された3つの接点96(図16および図17参照)と、トリップ機構105と、接点96が介挿された電路に異常電流が流れたときに接点96を強制的に開極させるようにトリップ機構105を作動させる引外し装置106とが収納されており、3極の接点96を器体8の前面に露設した単一のハンドル31aによって開閉操作可能としてある。
【0047】
主幹回路遮断器31の接点96は、電源側端子83の端子板81の下端縁から延設されたL字状の接点保持片93の先端部に固着された固定接点91と、導電性金属により短冊状に形成された可動接触子95の長手方向の一端部に固着され固定接点91に離接する可動接点92とで構成される。各可動接触子95は、それぞれ被覆電線よりなる接続線97を介して負荷側端子84に接続されている。したがって、主幹回路遮断器31は、電源側端子83と負荷側端子84との間に、電源側端子83−固定接点91−可動接点92−接続線97−負荷側端子84の経路の電路が3路形成されている。ここにおいて、接続線97は、器体8の下面および右側面に沿って器体8内に形成されたL字状の収納部107内で引き回してある。
【0048】
主幹回路遮断器31は、器体8の前面側に突出した矩形枠状のボス部31bに器体8内の接点96を開閉するためのハンドル31aが配設されている。ここに、ハンドル31aはボス部31bに開口した操作孔99の内側に配設されているが、このハンドル31aは、一端部25が器体8に枢着され、他端部が接点96の閉成された状態(図16の状態)においてボス部31に開口した操作孔99の開口面から突出しない位置と、接点96の開成された状態(図17の状態)においてボス部31に開口した操作孔99の開口面から突出する位置との間で回動自在となっている。言い換えると、接点96の閉成した状態では、ハンドル31aとボス部31bの前面とが略同一平面上に揃うようになっている。また、ボディ10にカバー20を取り付けた状態では、図12に示すように、ボス部31bの前面とカバー20の前面における窓孔21の周縁とが同一平面上に位置する。したがって、主幹回路遮断器31のハンドル31aは、接点96の閉成状態においてカバー20の前面へ突出しない位置と、接点96の開成状態において窓孔21を通してカバー20の前面へ突出する位置との間で回動自在となる。
【0049】
ここに、主幹回路遮断器31では、図16に示すようにハンドル31aを倒して操作孔99の開口面と略面一にした状態ではトリップ機構105がセットされ接点96が閉成状態(閉極状態)に保たれており、閉成状態からハンドル31aを図17のように回動させて操作孔99から突出させると、可動接点92が固定接点91から離れて開極する。すなわち、ハンドル31aの他端部を起こすことによって開成状態(開極状態)になる。また、上述の開成状態において、引き外し装置106を通して異常電流が流れるとトリップ機構105によって接点96が開極する。
【0050】
主幹回路遮断器31における各負荷側端子84,84,84は、電源側端子83,83,83とハンドル31aとの配列方向が上下方向となるように主幹用取付台112に配設したときに導電バー110a,110b,110cの長手方向に直交する右側面から突出されているので、負荷側端子84,84,84と導電バー110a,110b,110cとを直接接続することにより、主幹回路遮断器31のハンドル31aの操作方向を導電バー110a,110b,110cに接続される分岐回路遮断器32のハンドル32bの操作方向と揃えることができ、箱体1内に配設した状態での見栄えを良くすることができる。なお、本実施形態における主幹回路遮断器31の負荷側端子84,84,84は実施形態1における負荷側端子84,84,84の機能と送りバー38b,38b,38bの機能とを併せ持っている。
【0051】
また、各負荷側端子84,84,84は、正面視において電源側端子83,83,83の並設方向(左右方向)に直交する方向(上下方向)に並設されており、中央の負荷側端子84が端子ねじ86を用いて中性極の導電バー110aに電気的および機械的に接続され、上下の負荷側端子84,84がそれぞれ端子ねじ86,86を用いて電圧極の導電バー110c,110bに電気的および機械的に接続されている。ここに負荷側端子84,84,84の上下方向および前後方向の位置関係は導電バー110a,110b,110cの上下方向および前後方向の位置関係に対応するように設定されている。
【0052】
ところで、本実施形態における分岐回路遮断器32は実施形態1と同様に、接点30の閉成した状態では、ハンドル32aとボス部32bの前端縁とが略同一平面上に揃うようになっており、ボディ10にカバー20を取り付けた状態では、図4に示すように、ボス部32bの前端縁とカバー20前面における窓孔22の周縁とが同一平面上に位置し、ハンドル32aは、接点30の閉成状態においてカバー20の前面へ突出しない位置と、接点30の開成状態において窓孔21を通してカバー20前面へ突出する位置との間で回動自在となる。
【0053】
しかして、本実施形態では、分岐回路遮断器32の接点30が閉成状態のときには、ハンドル32aがカバー20の前面に突出しない位置にあるので、分岐回路遮断器32の接点30が閉成状態のときに誤ってハンドル32aが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器32に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。しかも、主幹回路遮断器31の接点96が閉成状態のときには、ハンドル31aがカバー20の前面に突出しない位置にあるので、主幹回路遮断器31の接点96が閉成状態のときに誤ってハンドル31aが操作される恐れを少なくすることができ、各分岐回路遮断器32にそれぞれ接続された負荷に負担がかかるのを防止することができる。
【0054】
また、本実施形態では、実施形態1と同様に、カバー20の前面における窓孔22の周縁であって且つ分岐回路遮断器32の並設方向に直交する方向の両側(つまり、窓孔22の上下)に、分岐回路遮断器32に接続される負荷(使用負荷)を区別する表示の設けられたシール24が貼着される。シール24には、分岐回路遮断器32の並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器を1組として区別する分割線24aが表記され、窓孔22の上側に貼着されたシール24には、隣り合う2つの分岐回路遮断器32の一方に対応して前記表示が設けられ、窓孔22の下側に貼着されたシールには、隣り合う2つの分岐回路遮断器の他方に対応して前記表示が設けられているので、各分岐回路遮断器32の使用負荷を表示する場所を十分に確保することができ、使用負荷の名称などの表示を見やすくすることができるから、分岐回路遮断器32のハンドル32aが誤って操作される恐れをさらに少なくすることができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の発明は、一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置にあるので、前記分岐回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができるという効果がある。
【0056】
請求項2の発明は、一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において上記窓孔を通してカバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であるので、前記分岐回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、分岐回路遮断器に接続された負荷に負担がかかるのを防止することができるという効果がある。
【0057】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記主幹回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置にあるので、前記主幹回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、各分岐回路遮断器にそれぞれ接続された負荷に負担がかかるのを防止することができるという効果がある。
【0058】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記主幹回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において前記窓孔を通して前記カバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であるので、前記主幹回路遮断器の接点が閉成状態のときに誤ってハンドルが操作される恐れを少なくすることができ、各分岐回路遮断器にそれぞれ接続された負荷に負担がかかるのを防止することができるという効果がある。
【0059】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記分岐回路遮断器が横並びに偶数個並設され、前記カバーの前面における前記窓孔の周縁であって且つ前記分岐回路遮断器の並設方向に直交する方向の両側に、前記分岐回路遮断器の使用負荷を区別する表示の設けられたシールが貼着され、前記シールには、前記並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器を1組として区別する分割線が表記され、前記並設方向に直交する方向の一側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方に対応して前記表示が設けられ、前記並設方向に直交する方向の他側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の他方に対応して前記表示が設けられているので、各分岐回路遮断器の使用負荷を表示する場所を十分に確保することができ、使用負荷の名称などの表示を見やすくすることができるから、分岐回路遮断器のハンドルが誤って操作される恐れをさらに少なくすることができるという効果がある。
【0060】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記シールは、前記並設方向において前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方を前記表示に対応するものとして区別するように線で表示されたマークを設けてあるので、前記表示が隣り合う2つの分岐回路遮断器のどちらに対応しているのか容易に判別することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の外観を示す斜視図である。
【図2】同上の外観を示す正面図である。
【図3】同上の外観を示す分解斜視図である。
【図4】同上の断面図である。
【図5】同上のカバーを取り外した状態の正面図である。
【図6】同上の要部分解斜視図である。
【図7】同上に用いる分岐開閉遮断器の器体の一部を取り外した状態の側面図である。
【図8】同上に用いる分岐開閉遮断器の器体の一部を取り外した状態の側面図である。
【図9】本発明の実施形態2の外観を示す斜視図である。
【図10】同上の外観を示す正面図である。
【図11】同上の外観を示す分解斜視図である。
【図12】同上の断面図である。
【図13】同上のカバーを取り外した状態の正面図である。
【図14】同上の要部断面図である。
【図15】同上に用いる主幹回路遮断器の斜視図である。
【図16】同上に用いる主幹回路遮断器の断面図である。
【図17】同上に用いる主幹回路遮断器の断面図である。
【図18】従来例の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ボディ
20 カバー
22 窓孔
31 主幹回路遮断器
31a ハンドル
31b ボス部
32 分岐回路遮断器
32a ハンドル
32b ボス部
33 自立回路遮断器
33a ハンドル
24 シール
24a 分割線
24b マーク
Claims (6)
- 一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置にあることを特徴とする住宅用分電盤。
- 一面開口したボディと、器体の前面側に突出したボス部に前記器体内の接点を開閉するためのハンドルが配設され前記ボディに納装された主幹回路遮断器および複数の分岐回路遮断器と、ボディの開口側に結合され前記主幹回路遮断器および前記分岐回路遮断器のボス部に対応した窓孔を有したカバーとを備え、前記分岐回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前端縁と同一平面上に揃い且つカバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において上記窓孔を通してカバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であることを特徴とする住宅用分電盤。
- 前記主幹回路遮断器のハンドルが前記接点の閉成状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の住宅用分電盤。
- 前記主幹回路遮断器のハンドルは、一端部が前記器体に枢着され、他端部が前記接点の閉成された状態において前記ボス部の前面と同一平面上に揃い且つ前記カバーの前面側へ突出しない位置と、前記接点の開成された状態において前記窓孔を通して前記カバーの前面側へ突出する位置との間で回動自在であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の住宅用分電盤。
- 前記分岐回路遮断器が横並びに偶数個並設され、前記カバーの前面における前記窓孔の周縁であって且つ前記分岐回路遮断器の並設方向に直交する方向の両側に、前記分岐回路遮断器の使用負荷を区別する表示の設けられたシールが貼着され、前記シールには、前記並設方向において隣り合う2つの分岐回路遮断器を1組として区別する分割線が表記され、前記並設方向に直交する方向の一側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方に対応して前記表示が設けられ、前記並設方向に直交する方向の他側に貼着されたシールには、前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の他方に対応して前記表示が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の住宅用分電盤。
- 前記シールは、前記並設方向において前記隣り合う2つの分岐回路遮断器の一方を前記表示に対応するものとして区別するように線で表示されたマークを設けてなることを特徴とする請求項5記載の住宅用分電盤。
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