JP4591802B2 - 表面検査装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップ、液晶表示パネル等の製造工程においてウエハ等の被検物体の表面検査を行うための装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ICチップや液晶表示素子パネルは、ウエハ等の基板表面に種々の異なる回路パターンを何層にも積み重ねて構成されている。このような回路パターンは、フォトリソグラフィー工程等を用いてウエハ上に一層ずつ積み重ねるようにして形成される。
【0003】
ICチップを例にとると、まず、ウエハ(基板)の表面に形成された酸化膜の上にレジストを薄い層状に塗布し、露光装置によりレチクルの回路パターンをこのレジスト層上に露光する。次に、現像処理を行って露光されたレジストを除去し、レチクルの回路パターンと同一形状(もしくは縮小された相似形状)のレジスト層からなるパターンを形成する。その後、エッチング処理を行って露出する酸化膜を除去した後、残りのレジスト層を除去すると、ウエハの表面には酸化膜層の回路パターンが形成される。この酸化膜層の回路パターンに対してドーピング処理等を行い、ダイオード等の素子を形成する。製造されるICの種類によっても異なるが、通常は上記のような所定の回路パターン層を形成する工程が何度も繰り返され、その結果、ウエハの上に複数の回路パターンが何層にも重ねられる。
【0004】
このようにしてウエハ上に回路パターンを多層に重ねるときに、各層毎に形成された回路パターンに欠陥、異常等が発生していないか否かについての表面検査が行われる。この検査は、例えば、レジスト層による回路パターンが形成された時点で行われる。この検査において欠陥、異常等が発見されたときには、レジストが剥離されて、再びレジスト層の塗布および露光が行われ、この回路パターン層の再生処理が行われる。
【0005】
以上のように、回路パターンをウエハ上に多層に重ねてICチップ等が作られるときに、各回路パターンに欠陥、異常等が発生したのではICチップ等が不良品となってしまう。そのため、このような欠陥、異常等の検査、すなわち、ウエハの表面検査が重要である。
【0006】
また、レジストの現像処理段階で見つかった欠陥については、レジストを除去して再度レジスト塗布工程からやり直して再生処理をすることが可能である。しかしながら、エッチング処理が行われて酸化層等に回路パターンが形成された段階では、欠陥、異常等が発見されてもこの部分は再生処理不可能である。このように、レジストの現像処理段階での表面検査で見つかった表面欠陥についてのみ、レジストパターン層を除去してパターンの再生処理が可能であり、レジストパターン形成段階での表面検査が重要である。
【0007】
この表面検査においては、回路パターンの形状不良、レジスト層の膜厚ムラ、傷等といった表面欠陥もしくは異常等が検査される。従来の表面検査として、種々の検査用照明光を様々な角度から被検物(ウエハ)表面に照射し、被検物を回転もしくは揺動させながら被検物からの光を検査員が直接的に目視により観察して行うものがある。
【0008】
このような検査方法は一般的にマクロ検査と称される。このマクロ検査を検査員の目視により行った場合に、検査員の判断の相違、技量の相違等により検査結果にばらつきが出るおそれがある。また、検査員の負担も大きい。そこで、マクロ検査を自動化することが検討されていおり、種々の自動マクロ検査装置が提案されている。例えば、被検物の表面に検査用照明光を照射して、被検物の表面に形成された繰り返しパターンからの回折光を撮像装置により受光して回折画像を取り込み、画像処理を行って表面検査を自動で行うようにした装置がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の表面検査装置では、被検物の表面上の回路パターン(繰り返しパターン)からの回折光に基づいて回折像を撮像する際の装置条件(照明光の入射角、被検物基板のチルト角、照明光の波長、撮像手段に入射させる被検物体からの出射光の受光位置等)を最適条件に自動設定することができなかった。最適条件とは、繰り返しパターンから発生する回折光の進行方向と、回折光を受光する受光光学系の光軸方向とがほぼ一致する条件であり、換言すれば、表面検査を行うのに十分な回折像が得られる条件である。
【0010】
装置条件の最適条件は、被検物上に形成された繰り返しパターンのピッチによって異なる。このため、繰り返しパターンのピッチに応じて装置条件を変更しなければならない。しかし、多くの場合、繰り返しパターンのピッチの設計値が検査員に知らされることはない。そこで、従来の表面検査装置では、被検物の回折画像をモニタに表示し、検査員がモニタ上の回折画像を見ながら装置条件を最適条件に設定することが行われているが、最適な装置条件を検査員が判断することは難しく、検査員の能力や熟練を要するという問題があった。
【0011】
本出願人は、先に出願した特願2000-102546号において、被検物上に形成された繰り返しパターンのピッチを検査員が知らなくても、装置条件を最適条件に設定することができる表面検査装置を提案した。この装置は、装置条件を設定または変更する手段を有し、装置条件の変更時に回折画像を取り込み、その画像の画素値に基づいて最適条件を決定するものである。
【0012】
しかしながら、ウエハ等の被検物表面の繰り返しパターンは、ピッチが異なる複数種のパターンが形成されていることもある。この場合、上記の特願2000-102546号に記載された装置では、対応できない場合がある。
【0013】
また、パターンは前述のように多層形成されており、各パターン層の形成後に表面検査を行うことが望ましいのであるが、検査工数や効率の問題から、一般的には、パターン層形成後に全数のウエハの表面検査をするわけではない。このため、ある層のパターン形成工程において欠陥が発生しても、これについて表面検査が行われずに見逃され、その後この層より上層のパターンの形成後の表面検査において上記欠陥が見つかるような場合がある。これは、下の層からの回折光に基づいて検査を行ってしまうからである。この場合、その欠陥が最上位の層にあると判断してしまい、最上位のレジストパターン層を除去してパターンの再生処理をしても、その作業は無駄になる。
【0014】
このように、従来の表面検査では、ウエハ等の被検物表面に複数の異なるピッチの繰り返しパターンが形成されている場合に、各繰り返しパターンの欠陥検査を行うための装置条件の最適条件を見いだすのが難しいという問題があり、さらに、欠陥を見つけても、その欠陥がどの層のものか(特に、最上位の層のものか)否かがわからないという問題があった。
【0015】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、被検物表面のパターンのピッチが分からなくても欠陥検査を行うための最適な装置条件を求めることができ、信頼性の高い表面検査を行うことができる表面検査装置および方法を提供することを目的とする。
【0016】
また、パターンが多層に積層形成されている被検物の表面検査において欠陥等が見つかったときに、この欠陥等が最上層のパターンにあるか否かを判断できる表面検査装置および方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
まず、特許請求の範囲に記載されてはいないが(以下、段落0031まで同様)、本発明に係る表面検査装置は、表面に複数の異なるピッチの繰り返しパターンが形成された被検物体を照明する照明手段と、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像する撮像手段と、撮像手段により物体像を撮像する際の装置条件を設定または変更する条件制御手段と、条件制御手段による装置条件の変更時に撮像手段により撮像される物体像の画像に基づいて上記繰り返しパターンを検査するための装置条件の最適条件を決定する条件決定手段とを有して構成される。そして、条件決定手段は、複数の異なるピッチの繰り返しパターンのそれぞれによる回折光に基づく物体像の画像を取り込み、これら繰り返しパターンに対応する装置条件の最適条件を決定する。
【0018】
このような構成の表面検査装置を用いれば、繰り返しパターンのピッチ等が不明であっても、装置条件を変更させながら各パターンからの回折光に基づいて得られる画像から最適条件を簡単に決定することができ、以降はこのように決定された最適条件を用いて信頼性のある且つ高精度の表面検査が可能となる。
【0019】
なお、このように決定される最適条件は、複数の異なるピッチの繰り返しパターンに対応して複数決定しても良く、いずれか一つに決定しても良い。また、この表面検査装置に、条件決定手段によって決定された最適条件のときの物体像の画像を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された画像を読み出してこの画像に基づいて被検物体に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを設けても良い。
【0020】
また、条件決定手段によって決定された最適条件を記憶する記憶手段を設け、被検物体と別の被検物体を検査する場合に、条件制御手段は記憶手段から最適条件を読み出し、この最適条件に基づいた装置条件に設定するように構成するのが好ましい。この場合、条件決定手段は、装置条件の変化に対応する物体像の輝度変化におけるピーク値が得られるときの条件を最適条件として設定するようにしても良い。もしくは、装置条件の変化に対応する物体像における輝度変化の関係を二次微分して輝度のピーク値が得られる条件を求め、このときの条件を最適条件として設定するようにしても良い。
【0021】
なお、装置条件の種類としては、被検物体への照明手段による照明光の入射角度、被検物体の載置角度、照明光の波長、撮像手段に入射させる被検物体からの出射光の受光位置等がある。
【0022】
本発明の表面検査装置において、上述した被検物体の表面に形成された複数の異なるピッチの繰り返しパターンが露光装置により原版パターンを露光して形成された転写パターンからなる場合、複数の転写パターンが被検物体の表面に同一露光条件で露光されて形成される。
【0023】
この場合、被検物体の表面における離れた位置に形成された一対の転写パターンについてそれぞれの繰り返しパターンからの回折光に基づく物体像を撮像手段により撮像し、このように撮像された画像に基づいてそれぞれの繰り返しパターンについての最適条件を条件決定手段により決定し、各繰り返しパターン毎に、上記一対の転写パターンの最適条件を比較して、いずれか一方の繰り返しパターンについての最適条件を選択するように構成することかできる。
【0024】
さらに、被検物体の表面における近接した位置に形成された一対の転写パターンについてそれぞれの繰り返しパターンからの回折光に基づく物体像を撮像手段により撮像し、このように撮像された画像に基づいてそれぞれの繰り返しパターンについての最適条件を条件決定手段により決定し、各繰り返しパターン毎に、上記一対の転写パターンの最適条件を比較して、いずれか一方の繰り返しパターンについての最適条件を選択するように構成しても良い。
【0025】
本発明の表面検査装置において、上述した被検物体の表面に形成された複数の異なるピッチの繰り返しパターンが露光装置により原版パターンを露光して形成された転写パターンからなる場合、複数の転写パターンが被検物体の表面に露光ショットの座標領域をショットマップ状に設定して異なる露光条件で露光されて形成される。
【0026】
本発明に係る表面検査方法は、表面に複数の異なるピッチの繰り返しパターンが形成された被検物体を照明し、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した物体像に基づいて被検物体の表面検査を行うように構成され、物体像を撮像する際の条件を変更しながら物体像を撮像することにより、複数の異なるピッチの繰り返しパターンのそれぞれからの回折光に基づく物体像を撮像し、それぞれの繰り返しパターンに対応する装置条件の最適条件を決定するように構成される。この場合、最適条件は、複数の異なるピッチの繰り返しパターンに対応して複数決定しても良いし、いずれか一つに決定しても良い。
【0027】
本発明の表面検査方法においてはさらに、決定された最適条件のときの物体像の画像を記憶し、記憶された画像を読み出してこの画像に基づいて被検物体に形成されたパターンの欠陥を検出するのが好ましい。また、決定された最適条件を記憶し、被検物体と別の被検物体を検査する場合に、記憶された最適条件を読み出してこの最適条件に基づいた装置条件に設定するようにしても良い。
【0028】
なお、装置条件の変化に対応する物体像の輝度変化におけるピーク値が得られるときの装置条件を最適条件として設定するのが好ましい。もしくは、装置条件の変化に対応する物体像における輝度変化の関係を二次微分して輝度のピーク値が得られる装置条件を求め、このときの装置条件を最適条件として設定するようにしても良い。このような装置条件としては、被検物体への照明光の入射角度、被検物体の載置角度、照明光の波長、撮像手段に入射させる被検物体からの出射光の受光位置等がある。
【0029】
上記検査方法において、被検物体の表面に形成された複数の異なるピッチの繰り返しパターンが露光装置により原版パターンを露光して形成された転写パターンからなる場合、複数の転写パターンが被検物体の表面に同一露光条件で露光されて形成される。
【0030】
この場合に、被検物体の表面における離れた位置に形成された一対の転写パターンについてそれぞれの繰り返しパターンからの回折光に基づく物体像を撮像手段により撮像し、このように撮像された画像に基づいてそれぞれの繰り返しパターンについての最適条件を条件決定手段により決定し、各繰り返しパターン毎に、上記一対の転写パターンの最適条件を比較して、いずれか一方の繰り返しパターンについての最適条件を選択することができる。また、被検物体の表面における近接した位置に形成された一対の転写パターンについてそれぞれの繰り返しパターンからの回折光に基づく物体像を撮像手段により撮像し、このように撮像された画像に基づいてそれぞれの繰り返しパターンについての最適条件を条件決定手段により決定し、各繰り返しパターン毎に、上記一対の転写パターンの最適条件を比較して、いずれか一方の繰り返しパターンについての最適条件を選択するようにしても良い。
【0031】
この表面検査方法において、被検物体の表面に形成された複数の異なるピッチの繰り返しパターンは、露光装置により原版パターンを異なる露光条件で露光し、露光ショットの座標領域をショットマップ状に設定した複数の転写パターンから構成することができる。
【0032】
次に、特許請求の範囲に規定する本発明について説明する。まず、第1の本発明に係る表面検査装置は、表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明する照明手段と、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像する撮像手段と、撮像手段により物体像を撮像する際の装置条件を設定または変更する条件制御手段と、条件制御手段による装置条件の変更時に撮像手段により撮像される物体像の画像を取り込み、その画像に基づいて複数のパターン層のうちの所定のパターン層を検査するための装置条件の最適条件を決定する条件決定手段とを有して構成される。そして、被検物体の表面に、複数のショット領域が形成されるとともに少なくとも二つのショット領域のそれぞれにおいて所定のパターン層が露光装置により異なる露光条件の下で露光して形成されるとともにその他のパターン層は全て同一の露光条件の下で形成されており、条件決定手段は、上記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて、装置条件を変化させながら撮像手段により撮像して得られる画像の輝度変化を求め、上記少なくとも二つのショット領域の輝度変化を比較して輝度変化が相違するときの装置条件を最適条件として決定する。
【0033】
このような構成の表面検査装置によれば、表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体の表面検査を行う場合、任意に選択される所定パターン層の検査をするための装置条件の最適条件を簡単且つ正確に決定でき、信頼性のある任意のパターン層の検査が可能となる。
【0034】
この所定のパターン層として、複数のパターン層のうちの最上位に形成されたレジスト層からなるパターン層を設定することができる。この場合、上記のように決定された最適条件の下で最上位層に形成されたレジスト層を検査し、レジスト層に欠陥があることが検出されたときにレジスト層の再生処理を行うようにするのが好ましい。
【0035】
第2の本発明に係る検査方法は、表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明し、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した物体像に基づいて被検物体の表面検査を行うように構成される。その上で、被検物体の表面に、複数のショット領域が形成されるとともに少なくとも二つのショット領域のそれぞれにおいて所定のパターン層が露光装置により異なる露光条件の下で露光して形成されるとともにその他のパターン層は全て同一の露光条件の元で形成されており、物体像を撮像する際の装置条件を変化させながら、上記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて物体像を撮像し、このように撮像して得られる画像から装置条件の変化に対応した画像の輝度変化を求め、上記少なくとも二つのショット領域のそれぞれの輝度変化を比較して輝度変化が相違するときの装置条件を最適条件として決定するように構成される。
【0036】
特許請求の範囲に規定する第2の本発明に係る表面検査方法は、表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明し、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した物体像に基づいて被検物体の表面検査を行うように構成され、ショット領域の形成過程において最上位層にレジスト層を露光形成するときに、少なくとも二つのショット領域について露光装置により露光条件を相違させてレジスト層を形成する。そして、上記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて装置条件を変化させながら物体像を撮像し、このように撮像して得られる画像から装置条件の変化に対応した画像の輝度変化を求め、上記少なくとも二つのショット領域のそれぞれの輝度変化を比較して輝度変化が相違するときの装置条件を最上位に形成されたレジスト層を検査するための最適条件として決定する。
【0037】
この表面検査方法において、最適条件の下で最上位に形成されたレジスト層を検査し、レジスト層に欠陥があることが検出されたときにレジスト層の再生処理を行うようにしても良い。
【0038】
特許請求の範囲に規定する第3の本発明に係る表面検査方法は、表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明し、被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した物体像に基づいて被検物体の表面検査を行うように構成され、ショット領域の形成過程において各パターン層を露光形成するときに、各パターン層毎に少なくとも二つのショット領域からなるショット領域組を対応させて選択するとともにショット領域組において対応するパターン層を形成するときにはショット領域毎に露光装置により露光条件を相違させる。そして、ショット領域組のそれぞれについて装置条件を変化させながら物体像を撮像し、このように撮像して得られる画像から装置条件の変化に対応した画像の輝度変化を求め、ショット領域組のそれぞれにおいて、輝度変化を比較して輝度変化が相違するときの装置条件をショット領域組に対応するパターン層を検査するための最適条件として決定する。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1に本発明の実施形態に係る表面検査装置の一例を示しており、この装置により半導体ウエハ100の表面欠陥を検査する。この装置は、ウエハ100を載置保持するホルダ5を有し、不図示の搬送装置によって搬送されてくるウエハ100を、ホルダ5の上に載置させるとともに真空吸着によって固定保持する。ホルダ5は、このように固定保持したウエハ100の表面に垂直な軸Ax1を中心として回転(ウエハの表面内での回転)可能で、且つ、ウエハ100の表面を通る軸Ax2を中心としてチルト(傾動)可能に構成されている。
【0040】
この表面検査装置はさらに、ホルダ5に固定保持されたウエハ100の表面に検査用照明光を照射する照明光学系10と、検査用照明光の照射を受けたときのウエハ100からの反射光、回折光等を集光する集光光学系20と、集光光学系20により集光された光を受けてウエハ100の表面の像を検出するCCDカメラ30等(撮像装置)を有する。
【0041】
照明光学系10は、メタルハライドランプ等の放電光源11と、この放電光源11からの照明光束を集光するコレクタレンズ12と、コレクタレンズ12により集光された照明光束を透過させて波長選択を行う波長選択フィルタ13と、調光を行うニュートラルデンシティフィルタ14とを備える。さらに、これらフィルタ13,14を透過した照明光束を集束させるインプットレンズ15を有し、インプットレンズ15により集束された照明光がファイバ16の一端16aに導入される。
【0042】
ここで、波長選択フィルタ13は、切替駆動機構13aを有した円盤(ターレット)13b内に設けられており、いくつかの種類のフィルタを切換えて使用することが可能となっている。例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)等の特定の波長の光だけを透過させる干渉フィルタ、あるいは特定の波長帯域の光を透過させるバンドパスフィルタ、あるいは所定の波長より長い波長の光だけを透過させるシャープカットフィルタ等を必要に応じて選択して用いることができる。ニュートラルデンシティフィルタ14は、回転角に応じて透過光量が順次変化する円盤状のフィルタからなり、回転駆動機構14aにより回転制御されて透過光量を制御できるように構成されている。
【0043】
照明光学系10はさらに、ファイバ16の他端16bから出射される発散光束を受ける照明系凹面鏡17を有しており、この照明系凹面鏡17からほぼその焦点距離だけ離れた位置にファイバ16の他端16bが配設されている。このため、ファイバ16の一端16aに導入されてファイバ16の他端16bから照明系凹面鏡17に発散照射された照明光は、照明系凹面鏡17によって平行光束となってホルダ5に保持されたウエハ100の表面に照射される。このときウエハ100の表面に照射される照明光束は、ウエハ100の表面と垂直な軸Ax1(鉛直軸)に対して角度θiを有して照射され、ウエハ100からの光が角度θrを有して出射される。これら入射角θiと出射角θrとの関係が、軸Ax2を中心としてホルダ5をチルト(傾動)させることにより調整可能である。すなわち、ホルダ5のチルトによりウエハ100の載置角度を変化させて、入射角θiと出射角θrとの関係を調整可能である。
【0044】
ウエハ100の表面からの出射光(ここでは回折光を用いる)は集光光学系20により集光される。この集光光学系20は、鉛直軸Ax1に対して角度θrを有した方向に対向して配設された集光系凹面鏡21と、この集光系凹面鏡21の集光位置に配設された絞り22と、この絞り22の後側に配設された結像レンズ23とから構成される。この結像レンズ23の後側にCCDカメラ30が配設されている。集光系凹面鏡21により集光されるとともに絞り22によって絞られた出射光(n次の回折光)は、レンズ23によってCCDカメラ30のCCD撮像素子(イメージデバイス)31に結像される。この結果、ウエハ100の表面の回折像がCCD撮像素子31に形成される。
【0045】
CCD撮像素子31は、その受像面に形成されたウエハ表面の像を光電変換して画像信号を生成し、画像処理検査装置35に送る。画像処理検査装置35の内部には、制御部37と、ウエハ100の最適チルト角を決定する条件決定部38と、ウエハ100の欠陥を検出する欠陥検出部39と、メモリ(記憶装置)36が設けられている。
【0046】
制御部37は、切替駆動機構13aによる波長選択フィルタ13の切替作動制御、回転駆動機構14aによるニュートラルデンシティフィルタ14の回転制御、鉛直軸Ax1を中心としたホルダ5の回転制御、チルト中心軸Ax2を中心としたホルダ5のチルト制御等を行う。さらに、制御部37は、CCD撮像素子30から得られるウエハ100の画像を所定ビット(例えば8ビット)のディジタル画像に変換する。
【0047】
メモリ(記憶装置)36には、制御部37からのディジタル画像とそのときの装置条件(チルト角)が記憶される。記憶されたディジタル画像は、ウエハ100の最適チルト角の決定時には条件決定部38に、ウエハ100の欠陥検出時には欠陥検出部39に出力される。このように構成された制御部37は、ウエハ100の最適チルト角の決定時には、チルト角を変更させながらウエハ100の画像を取り込み、チルト角が異なるときのディジタル画像を順次メモリ36に記憶する。
【0048】
条件決定部38は、ウエハ100の最適チルト角φsを決定するにあたって、メモリ36に記憶された、ウエハ100のディジタル画像を順次に取り込み、各ディジタル画像ごとに、最大輝度(あるいは平均輝度でもよい)を求め、これに基づいて最適なチルト角を決定する。
【0049】
欠陥検出部39は、ウエハ100の欠陥検出に当たって、メモリ36に記憶されたウエハ100のディジタル画像を取り込んで画像処理を行う他に、画像の光量をモニタし、画像の明暗に基づいてウエハ100の膜厚むら、パターン形状の異常、きず等の欠陥箇所を特定する。
【0050】
ここで、被検物体であるウエハ100の表面には周期的に繰り返される線配列形状の回路パターンが形成されており、ウエハ100の表面においてはこれら回路パターンを構成する線が周期的に繰り返して配列されている。このため、回路パターンを構成する線の繰り返しピッチがpであり、照明光の波長がλであるときに、ホルダ5をチルトさせてウエハ100の表面のチルト角Tを次式(1)が成立するように設定すれば、ウエハ100から出射されるn次の回折光が集光光学系20を介してCCDカメラ30に集光されるようになる。このようにして、n次の回折光を受光してCCD撮像素子31により得られたウエハ100の表面の像から表面欠陥の有無の検査を行う。
【0051】
【数1】
sin(θi−T) − sin(θr+T) = n・λ/p ・・・(1)
【0052】
式(1)において、θiおよびθrがチルト角Tを変化させる前(チルト角T=0のとき)の入射角および出射角の値、すなわち、初期値である。チルト角Tを変化させた場合に、入射角(θi−T)およびn次の回折光の出射角(θr+T)は、ウエハ100の表面に対しての法線Ax1を基準として入射側に見込む角度方向をプラス、その反対側に見込む角度方向をマイナスとする。回折次数nは、n=0の0次光(正反射光)を基準として入射側に見込む角度方向をプラス、その反対側に見込む角度方向をマイナスとする。チルト角Tを変えると入射角(θi−T)、出射角(θr+T)が変化するわけであるが、チルト角Tは、たとえば、ホルダ5が水平状態にあるときを0度とし、入射側への角度方向をプラス、出射側への角度方向をマイナスとする。ここでは、チルト角が0度(基準状態)のときに入射角をθi、出射角をθrとしている。
【0053】
この検査のため、CCD撮像素子31により撮像されたウエハ100の表面の画像信号が画像処理検査装置35に送られる。画像処理検査装置35においては、CCD撮像素子31からの画像信号により得られるウエハ100の表面の画像と、予め記憶されている良品ウエハの表面の画像(検査基準画像)とのパターンマッチングを行ったり、予め学習させておいた検査基準画像の特徴との相違点の有無検査を行う。検査対象となるウエハ100にデフォーカスによる膜厚むら、パターン形状の異常、きず等の欠陥が存在する場合には、その部分にはたとえば検査基準画像との明暗差や特徴の相違が検出されるため、欠陥が存在することが検出される。
【0054】
このようなウエハ100の表面検査を行うためには、照明光学系10からホルダ5に保持されたウエハ100の表面に検査用照明光を照射したときに、ウエハ100からの回折光が集光光学系20を介してCCDカメラ30に集光されるように装置条件を設定する必要がある。この装置条件としては、例えば、ウエハ100に対する照明光の波長λ、この照明光の入射角θi、ウエハ100から集光光学系20への出射角θr、ウエハ100(ホルダ5)のチルト角T等があり、これらがウエハ100の表面に形成された回路パターンのピッチpに対して上記式(1)を満足するように設定して表面検査を行うことが望まれる。
【0055】
ここで、回路パターンのピッチpが分かっているならば、上記式(1)を満足するように装置条件を設定すれば良いのであるが、ピッチpが分からないことが多い。この場合に、上記式(1)を満足する装置条件、すなわち、最適な装置条件を求める本実施形態の装置および方法について以下に説明する。
【0056】
【第1の実施形態】
まず、図2に、ウエハ100の表面に形成された回路パターン(転写パターン)例を模式的に示している。このウエハ100の表面には、露光装置によって複数のショット領域毎に回路パターンが並んで露光され、形成されている。図2においては、二つのショット領域110および120を代表的に示しているが、実際には多数のショット領域が並んで形成される。
【0057】
図2には、ウエハ100の中心近くにある第1ショット領域110と、周辺にある第2ショット領域120とが示されている。第1ショット領域110には繰り返しピッチが異なる第1パターン111および第2パターン112が形成され、第2ショット領域120には繰り返しピッチが異なる第1パターン121および第2パターン122が形成されている。このウエハ100は最適な装置条件を求めるために用いられるものである。なお、各ショット領域に露光形成されるパターン全体を転写パターンと称する。例えば、第1ショット領域110には、繰り返しピッチが異なる第1パターン111および第2パターン112からなる転写パターンが露光形成されている。
【0058】
このウエハ100の表面に露光形成される各ショット領域のパターン(転写パターン)は、同一の露光装置により同一レチクル(マスク)上のパターン(原版パターン)が同一条件で露光形成されたものである。このため、第1および第2ショット領域110,120内には同一パターンが露光形成されており、両ショット領域の第1パターン111,121同士が同一ピッチp1の同一形状パターンからなり、第2パターン112,122同士が同一ピッチp2の同一形状パターンからなる。
【0059】
このようなウエハ100に対して、図1に示した表面検査装置を用いて検査を行う場合、ピッチp1の第1パターン111,121から生じる回折光の出射角と、ピッチp2の第2パターン112,122から生じる回折光の出射角とが異なるので、CCDカメラ30によりウエハ100からの回折光を用いてウエハ表面画像を撮像するための装置条件が二通りあると考えられる。ここで、上述した複数の装置条件のうち、ウエハ100(ホルダ5)のチルト角Tのみを可変とし、それ以外の装置条件を固定して、上記二通りのチルト角Tの条件を定める。
【0060】
以下、第1の実施形態による表面検査装置の動作を、図11および図12のフローチャートも参照しながら説明する。
【0061】
ホルダ5の上にウエハ100が載置され、固定された状態で、かつ照明光学系10から所定波長λの検査用照明光がウエハ100の表面に照射された状態で検査は行われる。制御部37は、ホルダ5の制御を行い、ウエハ100のチルト角Tを変化させながら(ステップS11)CCDカメラ30によりウエハ表面を撮像してその二次元画像を取り込む(ステップS12)。このとき、チルト角Tの変化毎に対応する複数の撮像画像と、そのときの装置条件(チルト角)をメモリ36に記憶する(ステップS13)。このとき、CCDカメラ30では、ウエハ100の表面全体の画像が撮像される。具体的には、照明光学系10からの検査用照明光の入射角が20°〜75°の角度範囲で画像撮像を行うようにチルト角変動範囲が設定されており、このチルト角範囲の全範囲についての画像取り込みが完了した時点(ステップS14)でウエハ100の各チルト角における表面全体の画像の撮像が完了する。
【0062】
次に、条件決定部38は、図12のフローチャートにおけるステップS21〜24に示すように、メモリ36に記憶された複数の二次元画像(ウエハ100の全体像)情報から、各チルト角Tに対応する画像毎に最大輝度(もしくは平均輝度でも良い)を求める。具体的には、チルト角Ti(但し、i=1〜N)のそれぞれについて上記のようにして撮像記憶された画像を読み出し、各画像毎に最大輝度を求める。
【0063】
このように求めたチルト角Tに対応する最大輝度変化の関係を図3に示している。図3から分かるように、チルト角T=t1およびT=t2の辺りにおいて最大輝度が大きくなる。条件決定部38は、さらに、最大輝度変化のピーク位置を検出するため、図3の波形を二次微分する処理を行い、最大輝度の変化点を求める(ステップS25)。この二次微分結果を図4に示しており、チルト角t1およびt2において最大輝度のピーク値が発生することが分かる。
【0064】
照明光の波長λが一定である場合、ウエハ上のパターンのピッチpが大きいほど、式(1)を満たすためにはsin(θi−T)−sin(θr+T)を小さくしなければならない。したがって、チルト角Tをプラス側(入射角θi−Tを小さくする方向、あるいは出射角θr+Tを大きくする方向)にすればよい。
【0065】
以上のことから、図3において、2つの最大輝度のピーク値が発生するチルト角t1、t2のうち、チルト角が小さい方のt1が第1パターン111,121(ピッチが大きい方のパターン)からの回折光に対応し、チルト角が大きい方のt2が第2パターン112、122(ピッチが小さい方のパターン)からの回折光に対応することがわかる。すなわち、チルト角t1が第1パターン111,121からの回折光をCCDカメラ30に受光するための装置条件となり、チルト角t2が第2パターン112,122からの回折光を受光するための装置条件となる。これらの装置条件が他の装置条件とともにメモリ36に記憶される(ステップS26)。
【0066】
以上のような、2つのピークがあった場合に、それぞれのピークがどのパターンに対応しているかを、必ずしも表面検査装置が認識する必要はない。2つのピッチの異なるパターンが存在することが認識できれば、以下のように検査はできる。
【0067】
欠陥検出部39は、メモリ36から、最大輝度のピーク値が発生したチルト角t1、t2のときのそれぞれのウエハ100のデジタル画像を読み込む。そして、それぞれのデジタル画像に対して画像処理を行う他に、画像の光量をモニタし、画像の明暗に基づいてウエハ100の欠陥箇所を特定する。このようにして、2つのパターン両方に対して欠陥を検出することができる。上述のようにして、最大輝度のピーク値が発生したそれぞれのチルト角に対応するパターンを認識できれば、どのパターンに欠陥があるかを特定することもできる。
【0068】
なお、上記の動作説明では、最適条件を決定した後に、その最適条件におけるウエハ100の画像をメモリ36から読み出し、欠陥の検出を行うこととした。しかしながら、このウエハ100を装置条件決定にのみ使う場合もある。すなわち、あるウエハで最適な装置条件を決定し、同一パターンが形成された他のウエハを、その最適な装置条件で検査する場合である。この場合、最適な装置条件を決定した後は、その決定に用いたウエハの画像はメモリ36で記憶する必要はなく、決定された最適な装置条件のみを記憶しておけばよい。
【0069】
そして、装置条件を決定した後、他のウエハを検査する場合の動作は以下のようになる。
【0070】
まず、不図示の搬送装置により検査対象となるウエハがホルダ5に搬送される。ホルダ5によりウエハを真空吸着して固定保持する。そして、照明光学系10から所定波長λの検査用照明がウエハの表面に照射された状態で検査は行われる。制御部37は、メモリ36に記憶された最適な装置条件を読み取る。上述のように、最適な装置条件(チルト角)が2つ決定された場合は、2つの最適な装置条件(チルト角t1、t2)が読み取られる。そして、制御部37は、ホルダ5の制御を行い、チルト角がt1となるように設定する。制御部37は、このときCCDカメラ30で撮像されたウエハの全体像を取り込み、デジタル画像に変換してメモリ36に記憶する。
【0071】
欠陥検出部39は、メモリ36から、デジタル画像を読み込む。そして、画像の光量をモニタし、画像の明暗に基づいてウエハ100の欠陥箇所を特定する。次に、制御部37は、ホルダ5の制御を行い、チルト角がt2となるように設定し、以下、チルト角t1のときと同様にして検査を行う。このようにして、ウエハ上の2つのパターン両方に対して欠陥を検出することができる。
【0072】
【第2の実施形態】
第1の実施形態では、最適な装置条件が2つ存在した場合に、その両方の条件で検査を行ったが、第2の実施形態では、複数の最適な装置条件のうち、一つを選択して検査する。これについて以下に説明する。
【0073】
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、図1の表面検査装置を用いて、図2のようにパターンが形成されたウエハの検査を行う。この場合にも、ホルダ5の上にウエハ100が載置され、固定された状態で、かつ照明光学系10から所定波長λの検査用照明光がウエハ100の表面に照射された状態で検査は行われる。制御部37は、ホルダ5の制御を行い、ウエハ100のチルト角Tを変化させながらCCDカメラ30によりウエハ表面を撮像してその二次元画像を取り込む。このとき、チルト角Tの変化毎に対応する複数の撮像画像と、そのときの装置条件(チルト角)をメモリ36に記憶する。このとき、CCDカメラ30では、ウエハ100の表面全体の画像が撮像される。
【0074】
そして、条件決定部38は、メモリ36に記憶された複数の二次元画像(ウエハ100の全体像)情報から、各チルト角Tに対応する画像毎に最大輝度(もしくは平均輝度でも良い)を求める。このように求めたチルト角Tに対応する最大輝度変化の関係(例えば、図3に示す関係)から最大輝度のピーク値が発生するチルト角T=t1およびT=t2を最適条件としてメモリ36に記憶する。
【0075】
次に条件決定部38は、メモリ36に記憶された最適条件(チルト角t1、t2)を読み出す。そして、まずチルト角t1のときの画像情報をメモリ36から読み出し、所定の輝度(画素値)以上の画素の数を求める。この画素に対応する領域が、第1パターンが露光形成された領域であると考えられる。さらに、その所定の輝度以上の画素の平均輝度を求める。次に、求めた画素数と平均輝度をメモリ36に記憶する。
【0076】
同様にしてチルト角t2のときの画像情報もメモリ36から読み出し、所定の輝度以上の画素数、それらの画素の平均輝度も求め、メモリ36に記憶する。これらの画素に対応する領域が、第2パターンが露光形成された領域であると考えられる。
【0077】
次に、記憶されたそれぞれのチルト角における画素数と平均輝度を読み出し、これらの値から最終的な最適条件を決定する。例えば、t1に対応する上記画素数がt2に対応する上記画素数より多いとき(すなわち、第1パターンが露光形成された領域の方が広いと考えられるとき)で且つt1に対応する上記画素の平均輝度が高いときは、チルト角t1を最適条件と決定する。このように決定された最終的な最適条件をメモリ36に記憶する。
【0078】
【第3の実施形態】
前述の実施形態では、ウエハ表面全体の画像に基づいて最適な装置条件を決定したが、本実施形態では、表面全体の画像のうちの二つのショット領域の画像に基づいて最適な装置条件を決定する。
【0079】
本実施形態でも、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、まず図11のフローチャートに示す動作により、各チルト角におけるウエハ表面全体の画像を撮像してメモリ36に記憶する。
【0080】
次に、条件決定部38は、各チルト角に対応するウエハ全体の画像をメモリ36から読み出し、それぞれの画像の中の、図2におけるショット領域110、ショット領域120に対応する部分を求める。そして、ショット領域110、ショット領域120に対応する画像中の最大輝度を求める。このように、ショット領域110,ショット領域120に対応する画像中の最大輝度を各チルト角に対して求め、チルト角の変化に対する最大輝度の変化により最適な装置条件を求める。
【0081】
図5は、チルト角の変化に対するショット領域110,ショット領域120に対応する画像中の最大輝度の変化を示す図である。図5から分かるように、チルト角t1(パターン111,121に対応する最適条件)では、ショット領域110のパターン111の方がショット領域120のパターン121より輝度が高く、チルト角t2(パターン112,122に対応する最適条件)では、ショット領域110のパターン112の方がショット領域120のパターン122より輝度が高い。さらに、チルト角t2においては、両パターン112,122の輝度の差が小さい。
【0082】
ここで、図2に示すように、第1ショット領域110はウエハ100の中心部にあり、第2ショット領域120はウエハ100の外周辺部にある。ウエハ100に形成されるレジスト膜は、ウエハ表面にフォトレジスト(感光性樹脂)を滴下させた後、このウエハを高速回転させてフォトレジストをウエハ全面に広げて形成されるようになっており、円周方向の変動する膜圧ムラが生じやすい。このため、ウエハ100の表面に形成されたレジスト膜厚にムラがある場合に、上記のように中心部の第1ショット領域110のパターン111,121を形成しているレジスト層厚さと、外周辺部の第2ショット領域のパターン112,122を形成しているレジスト層厚さとが相違する。
【0083】
このようなことに鑑みれば、図5に示すように、第1ショット領域110の第1パターン111の輝度と第2ショット領域120の第1パターン121の輝度とに差が生じる原因はレジスト層厚さの変動(膜圧ムラ)によるものと考えられる。その場合に、レジスト層厚さの差の影響がチルト角t1において、すなわち、第1パターン111,121においてより顕著に表れているものであると考えられる。そこで、この場合には、条件決定部38は、チルト角t1の装置条件の方が膜厚ムラの感度が高いと判断し、このチルト角t1を最適条件として設定し、メモリ36に記憶する。
【0084】
【第4の実施形態】
次に、第4の実施形態に係る最適条件の設定について以下に説明する。本実施形態も、第3の実施形態と同様にウエハ表面全体の画像のうちの二つのショット領域の画像に基づいて最適な装置条件を求める。図6にこの実施形態での最適条件検出用に作られたウエハ200の表面を示しており、このウエハ200の表面には、ウエハ中央部に隣接して二つのショット領域(第1および第2ショット領域)210および220が露光形成されている。第1ショット領域210には繰り返しピッチが異なる第1パターン211および第2パターン212(転写パターン)が形成され、第2ショット領域220には繰り返しピッチが異なる第1パターン221および第2パターン222(転写パターン)が形成されている。このように第1および第2ショット領域210,220は隣接して設けられているため、上述したようなレジスト層厚さの変動の影響はほとんど発生しないと考えられる。
【0085】
このウエハ200の表面に露光形成される各ショット領域のパターン(転写パターン)は、同一の露光装置により同一レチクル(マスク)上のパターン(原版パターン)が、異なる条件、例えばフォーカス量が異なる条件で露光形成されたものである。具体的には、第1ショット領域210ではジャストフォーカスで露光された良品パターンが形成され、第2ショット領域220では欠陥と判断されるデフォーカス量で露光された欠陥パターンが形成されている。なお、第1および第2ショット領域210,220内には同一形状のパターンが露光形成されており、両ショット領域の第1パターン211,221同士が同一ピッチp1の同一形状パターンからなり、第2パターン212,222同士が同一ピッチp2の同一形状パターンからなる。
【0086】
このウエハ200は最適条件を求めるために予め用意されるウエハであり、各ショット領域210,220の露光条件(ジャストフォーカスかデフォーカスか、また、デフォーカスのときにはデフォーカス量)が既知である。このウエハ200を図1の表面検査装置のホルダ5上に設定して最適条件を求めるのであるが、この際に各ショット領域210,220の露光条件がメモリ36に入力されて記憶される。
【0087】
次に、上記ウエハ100についてと同様の検査を行う。すなわち、ホルダ5の上にウエハ200を載置して照明光学系10から所定波長λの検査用照明光をウエハ200の表面に照射した状態で、画像処理検査装置35内に組み込まれた制御部37によりホルダ5のチルト制御を行い、ウエハ200のチルト角Tを変化させながらCCDカメラ30によりウエハ表面を撮像してその二次元画像を画像処理検査装置35に取り込む。このとき、チルト角Tの変化毎に対応する複数の撮像画像(ウエハ表面全体の画像)と、そのときの装置条件をメモリ36に記憶する。
【0088】
次に、条件決定部38は、各チルト角に対応するウエハ全体の画像をメモリ36から読み出し、それぞれの画像中の、図6におけるショット領域210、ショット領域220に対応する部分を求める。ここで、ウエハ200は最適条件設定用に作られたものであり、中央部に一対のショット領域210,220が形成されているだけで良い。そして、ショット領域210、ショット領域220の位置も予め分かっている。条件決定部38は、画像中からショット領域210,220の部分の画像を求め、それぞれの最大輝度(平均輝度でも良い)を求める。このようにして、ショット領域210、ショット領域220に対応する画像中の最大輝度(あるいは平均輝度)を各チルト角に対応する画像毎に求める。
【0089】
このように求めたチルト角Tに対応する両ショット領域毎の最大輝度変化の関係を図7に示している。第1ショット領域210がジャストフォーカスで露光形成されたパターン211,212を有し、第2ショット領域220が欠陥と判断されるデフォーカス量で露光形成されたパターン221,222を有している。そこで、図7における両領域のパターンからの輝度の差を比較すると、チルト角T1における第1パターン211,221の輝度の差が大きいが、チルト角T2における第2パターン221,222の輝度の差は小さいことが分かる。
【0090】
これを確かめるため、図7における、第1ショット領域210におけるチルト角Tと最大輝度との関係波形から、第2ショット領域220におけるチルト角Tと最大輝度との関係波形を減算した波形を求めると図8の波形となる。さらに、図8の波形を二次微分すると図9のようになり、この図から分かるように、チルト角T1において最大輝度の差が大きくなる。これは、デフォーカス状態で露光されたパターンが存在するときに、チルト角T1における回折光(すなわち、第1パターン211,221からの回折光)の方がデフォーカスに対する輝度の差が大きく表れ、デフォーカスによる欠陥検出が容易となることを意味する。よって、この場合には、チルト角T1を最適条件として設定し、メモリ36に記憶する。
【0091】
なお、ウエハ200においては、第1および第2ショット領域210,220をウエハの中央部に隣接して形成しているが、これを中央部と周辺部に離して形成し、ウエハ100において説明したような膜厚ムラの影響も考慮して最適条件を設定するようにしても良い。
【0092】
【第5の実施形態】
以上においては、一枚のウエハ200の表面に形成された二つのショット領域でのパターンを用いて最適条件を求める方法を説明したが、複数枚のウエハを用いても良く、また、三つ以上のショット領域を形成したウエハを用いても良いのは無論のことである。
【0093】
例えば、図10に示すように、ショットマップと呼ばれるショットの座標領域1〜76を設定したウエハ300を用いても良い。この座標領域において、第1〜第10行については各行毎にフォーカス量の条件を変え、第A列から第J列については各列毎に露光量の条件を変えて、各ショット領域毎に所定のパターンが露光形成される。このときに、各座標1〜76でのショット領域のパターン毎に良品であるか欠陥品であるかの情報をメモリ36に記憶しておけば、これを用いて短時間で最適条件の設定を行うことが可能である。なお、膜厚ムラの影響を考慮するには、ウエハ上における全ショット領域で同一の露光条件となるウエハを、ウエハ毎に露光条件を変えて複数枚準備し、これら複数枚のウエハを用いて最適条件を求めれば良い。
【0094】
一般的に、ウエハの各ショット領域毎に多数のパターンが露光形成されてICチップ等が製造されるものであり、これら多数のパターンに対応して装置条件(回折光の測定条件)が多数設定可能である。このため、これら多数の条件から最適な装置条件を求めるときに、このようなウエハ300を用いることにより効率の良い最適条件の検出が可能となる。
【0095】
以上のようにして最適条件が求められてメモリ36に記憶された後においては、図1の検査装置を用いて任意のウエハの表面検査が行われるが、これについて、簡単に説明する。
【0096】
この検査は、不図示の搬送装置により検査対象となるウエハをホルダ5に搬送し、ホルダ5により真空吸着して固定保持する。次に、メモリ36に記憶された最適条件を読みとり、この最適条件となるように検査条件を設定する。上記例の場合には、最適条件となるチルト角Tがメモリ36に記憶されているため、ウエハがこのチルト角Tとなるようにホルダ5のチルト制御を行う。そして、照明光学系10から検査用照明光をウエハの表面に照射すると、最適条件に対応する回折光が集光光学系20に出射されてCCDカメラ30によりウエハの表面画像が撮像される。
【0097】
CCDカメラ30により撮像された画像信号は画像処理検査装置35に送られ、ここで、メモリ36に記憶された、最適条件を求めたときの画像の画素値(輝度)や、パターン領域情報を参照し、実際に撮像されたウエハ表面の画像の画素値と比較する。特に、最適条件を求めるときに、露光条件を変えたパターン(例えば、図10のパターン)を撮像した画像情報がメモリ36に記憶されている場合には、これらも参照されて表面欠陥もしくは異常の有無が検査される。画像輝度に基づく検査の場合には、あるパターン領域に対して得られた画像の輝度がメモリ36に記憶されたどの条件での輝度と同じであるか(例えば、図10の座標領域のどの輝度と同じであるか)が判断され、さらに、この条件での輝度が良品となる条件であるか、欠陥となる条件であるかが判断されて、欠陥もしくは異常の検査が行われる。
【0098】
同様に、照明光学系の位置を移動可能とすることにより、凹面鏡17からウエハへの照明光の入射角を可変させても良い。すなわち、この構成によりウエハへの照明光の入射角を変更しながら他の条件を固定した状態で、CCDカメラにより撮像される画像信号の輝度が最大となる条件を最適な装置条件としても良い。さらに、集光光学系およびCCDカメラ30の位置を移動可能とすることにより、ウエハ面からの出射光のうちの凹面鏡21からCCDカメラ30へ導く光の出射角を可変させても良い。すなわち、この構成によりウエハからの出射光のうちのCCDカメラ30へ導く出射光の出射角を変更しながら他の条件を固定した状態で、CCDカメラにより撮像される画像信号の輝度が最大となる条件を最適な装置条件としても良い。無論、複数の可変要素を組み合わせて最適な装置条件を求めても良い。
【0099】
また、上記例では、例えば、図4に示すチルト角度に対する最大輝度の関係を二次微分して図5のように最大輝度となるチルト角度を求めているが、二次微分を行う前のもの、すなわち、図4の関係から最大輝度となるチルト角度を求めても良い。但し、チルト角度に対する最大輝度の関係は、実際には図4に示すような滑らかなものとなることは少なく、乱れることが多いため、何らかの画像処理を施した波形を比較して最適条件を求めるのが好ましい。
【0100】
上述した図1に示す検査装置では、二次元の撮像を行うCCDカメラを用いてウエハ全面を一括撮像する例を示したが、本発明に係る表面検査装置および方法はこれに限られるものではない。例えば、撮像領域を複数に分割してそれぞれの領域の画像について検査を行う装置や、一次元の撮像素子を用い、線状の照明光をウエハに照射し、ウエハに対して線状照明光を相対的に走査してウエハ表面の画像を得るような構成の検査装置であっても良い。
【0101】
【第6の実施形態】
以上においては、ウエハの表面に形成された繰り返しパターンの欠陥を回折光を用いて検査するときの最適条件の決定について説明したが、一般的にウエハの各ショット領域には複数の転写パターンが多層に積層形成されており、各パターン層毎について欠陥検査を行うための装置条件の最適条件を設定することが求められる。これについて、以下に説明する。
【0102】
まず、図13にウエハ表面の各ショット領域毎に積層形成された複数のパターン層を模式的に示している。実際には多数のパターン層が積層形成されるのであるが、ここでは説明の容易化のため、ウエハの表面におけるあるショット領域において、フォトリソグラフィー工程により形成された回路パターン55aからなる下層パターン55と、下層パターン55の上に形成された中間層57と、中間層57の上に露光現像されて形成されたレジスト層パターン56aからなる上層パターン66とを例示的に示している。
【0103】
下層パターン55は、フォトリソグラフィー工程による回路パターン形成工程が完了し配線用の回路パターンが形成された状態のものである。そして、下層パターン55の上に次の回路パターンを形成するための材料層(例えば酸化層)からなる中間層57が設けられている。中間層57は、フォトリソグラフィー工程により所定の回路パターンが形成される層である。そして、この回路パターン形成のため、中間層57の上に回路パターンに対応するレジスト層パターン56aからなる上層パターン56が形成されている。レジスト層パターン56aは、中間層57の上にレジスト層を設け、これにマスクパターンを露光させて現像して形成されている。
【0104】
よって、この状態では上層パターン56,すなわちレジスト層パターン56aについては、これを除去して再度レジスト層を塗布し、レジスト層パターン56aを再生する処理が可能な状態である。しかし、下層パターン55はこのような再生処理ができない状態になっている。なお、下層パターン55における酸化層パターン55aのピッチがp2で、上層パターン56におけるレジスト層パターン56aのピッチがp1であり、両ピッチp1,p2が相違する。
【0105】
図13に示すようにパターンが形成されたウエハの検査を図1に示す検査装置を用いて上述したような手順(図11および図12のフローチャートで示す手順)により検査を行うと、図14に示すようにチルト角度t11およびt12において最大輝度のピーク値が検出される。すなわち、上層および下層パターン55,56の検査を行うための最適条件がこれらチルト角度チルト角度t11およびt12であることが分かる。但し、この段階ではどちらのパターンがどちらのチルト角度に対応するかは判断できない。
【0106】
本実施形態では、このように積層形成されたそれぞれピッチが異なるパターン層を有したウエハ表面からの回折光に基づいて得られたウエハ表面の画像が、いずれの層の画像であるかを判断できるようしている。すなわち、各パターン層それぞれについてこれらを検査するための装置条件の最適条件を決定するようにしており、このようにすれば、欠陥が見つかったときにそのときの装置条件からこの欠陥がいずれの層の欠陥であるか(最上位か否か)を判断できる。
【0107】
このような装置条件の最適条件を決定するため、本実施形態においては、最上位のパターン層(図13における上層パターン56)を露光形成するときに、図15に示すように、ウエハ500の表面に露光形成される多数のショット領域のうちにおける所定の二つのショット領域501,502について、露光条件を相違させて上層パターン56を形成している。具体的には、ショット領域501についてはジャストフォーカスで露光して上層パターンを形成し、ショット領域502についてはデフォーカス状態で露光して上層パターンを形成している。なお、残りのショット領域についてはジャストフォーカスで通常通り上層パターン56が形成されている。また、下層パターン55については、ショット領域501,502を含めて全てのショット領域においてジャストフォーカスで形成されている。
【0108】
このウエハ500が図1に示す表面検査装置のホルダ5の上に載置され、固定された状態で、且つ照明光学系10から所定波長λの検査用照明光がウエハ500の表面に照射された状態で、図11のフローチャートに示す手順に従って検査を行うとともに、得られた画像から図12のフローチャートに従って輝度変化を求める。但しここでは、画像全体の最大輝度もしくは平均輝度ではなく、上記ショット領域501および502の部分における画像の輝度変化を測定する。この結果を図16に示しており、チルト角t11において検出される輝度ピークについては両ショット領域501,502で輝度の差は見られないが、チルト角t12において検出される輝度ピークについてはショット領域501の輝度の方がショット領域502の輝度より大きくなる。
【0109】
この輝度の差は上記のように上層パターン56の露光形成に際してショット領域501,502で露光条件(フォーカス条件)を相違させたことによるものであり、ジャストフォーカス状態で露光形成されたショット領域501の方の輝度がデフォーカス状態で露光形成されたショット領域502の輝度より高くなる。このことから分かるように、最上位のパターン層を検査するときの装置条件の最適条件が不明であっても、装置条件(チルト角)を変化させながらショット領域501,502の輝度変化を測定し、この輝度変化に相違が生じる時の装置条件(チルト角)を見つければ、これを最上位のパターン層を検査するときの最適条件として決定することができる。
【0110】
このようにして最適条件を決定した後、図1に示す表面検査装置により、この最適条件の下でウエハ500の表面を検査すれば、各ショット領域に形成された最上位のパターン層(上層パターン56)を検査することができる。なお、この表面検査により欠陥が見つかった場合には、上層パターン56にこの欠陥が存在すると判断する。この場合は、上層パターン56を構成するレジスト層パターン56aを除去し、再度レジスト層を塗布して露光現像を行う再生処理を行うなどの対応をとることができる。
【0111】
以上説明したように、第6の実施形態では、最上位のパターン層を露光形成するときに二つのショット領域について露光条件を相違させることにより、このとき形成される最上位のパターン層の検査を行うための装置条件の最適条件を決めるようになっている。
【0112】
【第7の実施形態】
この実施形態では、ウエハ基板の表面の各ショット領域に、第1〜第nパターン層までn層のパターン層が積層形成されるウエハについて、各パターン層毎にその検査を行うための装置条件の最適条件を決定する。ここでは、これらの最適条件を決定するために用いる検査用ウエハ600を作成し、これを用いて積層形成されるパターン層のそれぞれの検査を行うための装置条件の最適条件を決定する。
【0113】
この検査用ウエハ600を図17に示しており、この検査用ウエハ600の基板表面に第1パターン層のみを露光形成した一対のショット領域601a,601bからなる第1ショット領域組601が形成されている。第1ショット領域組601においては、ショット領域601aではジャストフォーカス状態で第1パターン層が露光形成され、ショット領域601bではデフォーカス状態で第1パターン層が露光形成されている。
【0114】
さらに、第1ショット領域組601の隣に一対のショット領域602a,602bからなる第2ショット領域組602が形成されている。この第2ショット領域組602においては、ジャストフォーカス状態で第1パターン層が形成された上に、ショット領域602aではジャストフォーカス状態で第2パターン層が露光形成され、ショット領域602bではデフォーカス状態で第2パターン層が露光形成されている。
【0115】
同様に、第1および第2パターン層がジャストフォーカスで形成された上に、それぞれジャストフォーカスおよびデフォーカス状態で第3パターン層が形成された第3ショット領域組603というように、n層のパターン層に対応する第nショット領域組60nまで、合計n組のショット領域組601,602,・・・60nが形成されている。
【0116】
このウエハ600が図1に示す表面検査装置のホルダ5の上に載置され、固定された状態で、且つ照明光学系10から所定波長λの検査用照明光がウエハ600の表面に照射された状態で、図11のフローチャートに示す手順に従って検査を行うとともに、得られた画像から図12のフローチャートに従って輝度変化を求める。但しここでは、画像全体の最大輝度もしくは平均輝度ではなく、各ショット領域における画像の輝度変化を測定する。
【0117】
このような輝度変化測定は、各ショット領域組601,602,・・・60n毎に行われて、それぞれ比較される。例えば、第2ショット領域組602について、その一対のショット領域602a,602bの輝度変化を比較すれば、図16に示した関係となる。これは上記第6実施形態の場合と同様であり、チルト角t11において検出される輝度ピークについては両ショット領域602a,602bで輝度の差は見られないが、チルト角t12において検出される輝度ピークについてはショット領域602aの輝度の方がショット領域602bの輝度より大きくなる。
【0118】
この輝度の差は上記のように、第2ショット領域組602では第2パターン層の露光形成に際してショット領域602a,602bで露光条件(フォーカス条件)を相違させたことによるものであり、ジャストフォーカス状態で露光形成されたショット領域602aの方の輝度がデフォーカス状態で露光形成されたショット領域602bの輝度より高くなる。このことから分かるように、第2ショット領域組602を構成する一対のショット領域602a,602bの表面検査を行ってその輝度変化を比較し、この輝度変化に相違が生じる時の装置条件(チルト角)を見つければ、これを第2パターン層を検査するときの最適条件として決定することができる。
【0119】
同様にして各ショット領域組毎に輝度変化を比較して各パターン層について最適条件を決定することができる。例えば、第nショット領域組60nについて、その一対のショット領域60na,60nbの輝度変化を比較すれば、例えば図18に示した関係となる。第nショット領域組60nにおいては、第1パターン層から第nパターン層まで多層に形成されており、これら各パターン層に対応する複数の輝度のピークが検出される。
【0120】
但し、第nショット領域組60nにおいては、第1パターン層から第(n−1)パターン層までがジャストフォーカス状態で露光形成されるが、第nパターン層のみがショット領域60naでジャストフォーカス、ショット領域60nbでデフォーカスとされて露光形成されており、この部分において輝度の差が生じるはずである。このため、図18に示すように輝度変化に差が生じるチルト角(装置条件)が、第nパターン層を検査するための装置条件の最適条件であると決定する。
【0121】
このようにして各パターン層それぞれの最適条件を決定した後においては、図1に示す表面検査装置により、所望の最適条件を設定すれば所望のパターン層について選択的に表面検査を行うことができる。
【0122】
【第8の実施形態】
以上においては、各層毎に対応するショット領域組を設けたウエハ600を作成しているが、これに代えて検査用ウエハの表面に各層を形成する度に、その最適条件を決定するようにしても良い。
【0123】
具体的には、ウエハの表面に第1パターン層を形成するときに、まず、検査用ウエハ600の基板表面に第1パターン層のみを露光形成した一対のショット領域601a,601bからなる第1ショット領域組601を形成する。この第1ショット領域組601の形成に際し、ショット領域601aではジャストフォーカス状態で第1パターン層を形成し、ショット領域601bではデフォーカス状態で第1パターン層を形成する。
【0124】
次に、このように第1ショット領域組601が形成された状態の検査用ウエハ600を図1に示す表面検査装置のホルダ5の上に載置し、固定した状態で、且つ照明光学系10から所定波長λの検査用照明光がウエハ600の表面に照射された状態で、図11のフローチャートに示す手順に従って検査を行うとともに、得られた画像から図12のフローチャートに従って輝度変化を求める。このときにも、画像全体の最大輝度もしくは平均輝度ではなく、各ショット領域における画像の輝度変化を測定する。そして、このように測定した輝度変化を比較し、この輝度変化に相違が生じる時の装置条件(チルト角)を第1パターン層を検査するときの最適条件として決定する。
【0125】
このようにして第1パターン層を検査する最適条件を決定した後に、実際に製品を作成するためのウエハ基板の表面に第1パターン層を露光形成し、このウエハの表面を図1に示す表面検査装置を用いて上記最適条件の下で検査を行う。
【0126】
次に、このように露光形成された第1パターン層の上に第2パターン層を形成するときには、検査用ウエハ600の基板表面に第1パターン層の上に第2パターン層を重ねて露光形成した一対のショット領域602a,602bからなる第2ショット領域組602を形成する。この第2ショット領域組602の形成に際し、第1パターン層はともにジャストフォーカス状態で形成され、その上にショット領域602aではジャストフォーカス状態で第2パターン層を形成し、ショット領域602bではデフォーカス状態で第2パターン層を形成する。
【0127】
そして、このように第2ショット領域組602が形成された状態の検査用ウエハ600を図1に示す表面検査装置を用いて検査し、各ショット領域における画像の輝度変化を測定する。そして、このように測定した輝度変化に相違が生じる時の装置条件(チルト角)を第2パターン層を検査するときの最適条件として決定する。
【0128】
このようにして第2パターン層を検査する最適条件を決定した後に、実際に製品を作成するためのウエハ基板の表面に第2パターン層を露光形成し、このウエハの表面を図1に示す表面検査装置を用いて上記最適条件の下で検査を行う。
【0129】
以下同様にして、第3〜第nパターン層についてもそれぞれ最適条件を決定し、この最適条件の下で対応する各パターン層の表面検査を行う。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る表面検査装置もしくは方法を用いれば、装置条件変更装置により少なくとも一つの装置条件(例えば、ウエハのチルト角)を変更させながら撮像装置により被検物体を撮像して被検物体の画像を取得し、このように取得した画像に基づいて、被検物体の表面検査を行うための最適条件を求めることができるため、被検物体の表面に形成されたパターンのピッチが分からなくても、最適条件を正確且つ簡単に求めることができる。そして、このように求めた最適条件を用いて表面検査装置による被検物体の表面検査を行えば、検査員の判断のばらつきの影響がなく、常に一定レベルでの高精度且つ高効率な表面検査を行うことが可能である。
【0131】
本発明に係るもう一つの表面検査装置もしくは方法によれば、被検物体の表面に露光条件を相違させて露光形成したパターン層を有する複数のショット領域を設け、少なくとも一つの装置条件(例えば、ウエハのチルト角)を変更させながら撮像した画像に基づいて被検物体の表面検査を行うための最適条件を求めるのであるが、このときこれら複数のショット領域の画像の輝度変化が相違するときの装置条件を最適条件として決定するようになっている。このため、複数のパターン層が積層形成される被検物体について、各パターン層毎の検査を行うための最適条件を正確且つ簡単に求めることができる。さらに、このような最適条件を記憶装置に記憶しておけば、この後においては、第1の被検物体と同一種類の任意の被検物体(同一の表面パターンを有する任意の被検物体)の表面検査を記憶装置に記憶された最適条件を読み出して、この最適条件に基づいて行うことができ、検査員の判断のばらつきの影響がなく、常に一定レベルで高精度且つ高効率な表面検査が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面検査装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となるウエハ表面のパターン例を示す平面図である。
【図3】図2のウエハ表面の検査を行ったときでのチルト角度と最大輝度との関係を示すグラフである。
【図4】図3のグラフに示す波形を二次微分した結果を示すグラフである。
【図5】図2のウエハ表面の検査を行ったときでの各パターン毎についてチルト角度と最大輝度との関係を示すグラフである。
【図6】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となるもう一つのウエハ表面のパターン例を示す平面図である。
【図7】図6のウエハ表面の検査を行ったときでのチルト角度と最大輝度との関係を示すグラフである。
【図8】図7に示す二つの波形の差を示すグラフである。
【図9】図8のグラフに示す波形を二次微分した結果を示すグラフである。
【図10】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となるもう一つのウエハ表面のショットマップ状パターン例を示す平面図である。
【図11】本発明に係る表面検査装置の制御部における画像撮像および取り込み手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る表面検査装置において画像検査のための最適条件を決定する手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となるウエハ表面のパターン構成を示す断面図である。
【図14】図13のウエハ表面の検査を行ったときでのチルト角度と最大輝度との関係を示すグラフである。
【図15】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となる別のウエハ表面のパターン例を示す平面図である。
【図16】図15のウエハ表面の検査を行ったときでのチルト角度と各ショット領域の輝度との関係を示すグラフである。
【図17】本発明に係る表面検査装置の被検対象物となる別のウエハ表面のパターン例を示す平面図である。
【図18】図17のウエハ表面の検査を行ったときでのチルト角度と各ショット領域の輝度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
5 ホルダ
10 照明光学系
16 ファイバ
17 照明系凹面鏡
20 集光光学系
21 集光系凹面鏡
23 結像レンズ
30 CCDカメラ
35 画像処理検査装置
36 メモリ
100,200,300,500,600 ウエハ(被検物体)
Claims (7)
- 表面に複数のパターン層が積層して形成される少なくとも二つのショット領域を有してなる被検物体を照明する照明手段と、
前記被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により前記物体像を撮像する際の装置条件を設定または変更する条件制御手段と、
前記条件制御手段による前記装置条件の変更時に前記撮像手段により撮像される前記物体像の画像を取り込み、その画像に基づいて前記複数のパターン層のうちの所定のパターン層を検査するための前記装置条件の最適条件を決定する条件決定手段とを有し、
前記被検物体の表面に、前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれにおいて前記所定のパターン層が露光装置により異なる露光条件の下で露光されて形成されるとともにその他の前記パターン層は同一の露光条件の下で形成されており、
前記条件決定手段は、前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて、前記装置条件を変化させながら前記撮像手段により撮像して得られる画像の変化を求め、前記少なくとも二つのショット領域の前記変化を比較して前記変化が相違するときの前記装置条件を前記最適条件として決定することを特徴とする表面検査装置。 - 前記所定のパターン層が、前記複数のパターン層のうちの最上位に形成されたレジスト層からなるパターン層であることを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
- 前記最適条件の下で前記最上位層に形成されたレジスト層を検査し、前記レジスト層に欠陥があることが検出されたときに前記レジスト層の再生処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の表面検査装置。
- 表面に複数のパターン層が積層して形成された少なくとも二つのショット領域を有してなる被検物体を照明し、前記被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した前記物体像に基づいて前記被検物体の表面検査を行う表面検査方法において、
前記被検物体の表面に、前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれにおいて所定のパターン層が露光装置により異なる露光条件の下で露光されて形成されるとともにその他の前記パターン層は同一の露光条件の下で形成されており、
前記物体像を撮像する際の装置条件を変化させながら、前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて前記物体像を撮像し、撮像して得られる画像から前記装置条件の変化に対応した画像の変化を求め、
前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれの前記変化を比較して前記変化が相違するときの前記装置条件を前記最適条件として決定することを特徴とする表面検査方法。 - 表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明し、前記被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した前記物体像に基づいて前記被検物体の表面検査を行う表面検査方法において、
前記ショット領域の形成過程において最上位層にレジスト層を露光形成するときに、少なくとも二つの前記ショット領域について露光装置により露光条件を相違させて前記レジスト層を形成し、
前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれについて前記装置条件を変化させながら前記物体像を撮像し、撮像して得られる画像から前記装置条件の変化に対応した画像の変化を求め、
前記少なくとも二つのショット領域のそれぞれの前記変化を比較して前記変化が相違するときの前記装置条件を前記最上位に形成されたレジスト層を検査するための最適条件として決定することを特徴とする表面検査方法。 - 前記最適条件の下で前記最上位に形成されたレジスト層を検査し、前記レジスト層に欠陥があることが検出されたときに前記レジスト層の再生処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の表面検査方法。
- 表面に複数のパターン層が積層して形成されるショット領域を有してなる被検物体を照明し、前記被検物体からの回折光に基づく物体像を撮像し、撮像した前記物体像に基づいて前記被検物体の表面検査を行う表面検査方法において、
前記ショット領域の形成過程において前記各パターン層を露光形成するときに、前記各パターン層毎に少なくとも二つの前記ショット領域からなるショット領域組を対応させて選択するとともに前記ショット領域組において対応する前記パターン層を形成するときには前記ショット領域毎に前記露光装置により露光条件を相違させ、
前記ショット領域組のそれぞれについて前記装置条件を変化させながら前記物体像を撮像し、このように撮像して得られる画像から前記装置条件の変化に対応した画像の輝度変化を求め、
前記ショット領域組のそれぞれにおいて、前記輝度変化を比較して前記輝度変化が相違するときの前記装置条件を前記ショット領域組に対応する前記パターン層を検査するための最適条件として決定することを特徴とする表面検査方法。
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