JP2005077272A - 欠陥検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 検査対象物の画像、特に正反射像を撮像してデフォーカス部位を確実且つ容易に抽出することが出来る欠陥検査方法を提供すること。
【解決手段】 検査対象物に照明を照射する照射装置と、少なくとも前記検査対象物からの光に基づいて検査対象物の画像を撮像する撮像装置とを備えた撮像系を用いて前記検査対象物の欠陥検査を行う欠陥検査方法において、欠陥のない対象物を用いて、複数の異なる撮影条件毎に前記欠陥のない対象物の画像を撮像して、複数の参照画像を取得するステップと、前記複数の参照画像と同一の条件で、検査対象となる検査対象物の画像を撮像して、複数の検査画像を取得するステップと、同一の条件で取得した前記参照画像と前記検査画像との輝度の差分を計算するステップと、前記複数の撮影条件に係る前記差分結果を加算するステップとを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 検査対象物に照明を照射する照射装置と、少なくとも前記検査対象物からの光に基づいて検査対象物の画像を撮像する撮像装置とを備えた撮像系を用いて前記検査対象物の欠陥検査を行う欠陥検査方法において、欠陥のない対象物を用いて、複数の異なる撮影条件毎に前記欠陥のない対象物の画像を撮像して、複数の参照画像を取得するステップと、前記複数の参照画像と同一の条件で、検査対象となる検査対象物の画像を撮像して、複数の検査画像を取得するステップと、同一の条件で取得した前記参照画像と前記検査画像との輝度の差分を計算するステップと、前記複数の撮影条件に係る前記差分結果を加算するステップとを備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば半導体ウェハ、液晶ディスプレイなどのフラットディスプレイのガラス基板などの検査対象に対して照明光を照射し、この検査対象からの光による画像、例えば正反射像に基づいて検査対象の検査を行う欠陥検査方法に関する。
例えば半導体製造工程においては、半導体ウェハ表面における傷、ダスト、むら、汚れなどを検出するためにマクロ検査が行われている。このマクロ検査では、半導体ウェハ表面に照明光を照射し、その正反射光、回折光、或いは干渉光等による画像を撮像装置により撮像し、その画像データを画像処理することによって半導体ウェハ表面における傷、ダスト、むら、汚れなどを検出している。
上記のような半導体ウェハの検査において、半導体ウェハのデフォーカスを撮像するのにウェハパターンからの回折光による画像を撮像する方法が一般的に行われている。しかし、回折光による検査では、表面層からの回折光とそれよりも下の層(下地)からの回折光との区別が出来ないために、撮像レシピの作成に時間と手間が掛かるという問題がある。
本発明は、検査対象物の画像、特に正反射像を撮像してデフォーカス部位を確実且つ容易に抽出することができる欠陥検査方法を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る欠陥検査方法は、上記の課題を解決するために、検査対象物に照明を照射する照射装置と、少なくとも前記検査対象物からの光に基づいて検査対象物の画像を撮像する撮像装置とを備えた撮像系を用いて前記検査対象物の欠陥検査を行う欠陥検査方法において、欠陥のない対象物を用いて、複数の異なる撮影条件毎に前記欠陥のない対象物の画像を撮像して、複数の参照画像を取得するステップと、前記複数の参照画像と同一の条件で、検査対象となる検査対象物の画像を撮像して、複数の検査画像を取得するステップと、同一の条件で取得した前記参照画像と前記検査画像との輝度の差分を計算するステップと、前記複数の撮影条件に係る前記差分結果を加算するステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る欠陥検査装置によれば、検査対象物の画像、特に正反射像を撮像してデフォーカス部位を確実且つ容易に抽出することができる。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る欠陥検査方法に適用される欠陥検査装置の概略構成を示す図である。また、図2は、図1の2−2断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る欠陥検査方法に適用される欠陥検査装置の概略構成を示す図である。また、図2は、図1の2−2断面図である。
図1に示すように、欠陥検査装置は、線状の照明が可能な照明部30と、前記照明部30に対応して設けられ、撮像素子が線状に配置された撮像部35とを備えている。ガラス基板や半導体ウェハ等の検査対象物31は、例えば、矢印X方向に移動可能な図示しない搭載台(検査ステージ)に載置されている。そして、照明部30から、出射された光(以下、本明細書において「入射光」と称する。また、入射光の光軸を「入射光軸」と称する)が検査対象物31に照射され、検査対象物31から正反射、回折或いは干渉された光(以下、本明細書において単に「反射光」と称する。また、反射光の光軸を「反射光軸」と称する)が撮像部35に入射し、撮像部35によって撮像された画像に基づいて、検査対象物31の表面に欠陥があるか否か、欠陥の種類、検査対象物の良否を判定する欠陥検査が行われる。この場合において、検査対象物31を、X方向に一定の速度で移動させながら、照明部30及び撮像部35により検査対象物31に対して走査することで、1回の走査で検査対象物31の表面の画像を取得することができる。
照明部30は、ライン照明部32とシリンドリカルレンズ33とを備え、検査対象物31に対して入射角θ1で検査対象物31の表面を照明する。照明部30には、光ファイバ束32aを介して照明用の光源が接続されており、この照明用の光源にはハロゲンランプと熱線吸収フィルタとコンデンサレンズとを内部に備えたランプハウスが用いられている。ライン照明部32は、ファイバ束32aの端面を直線状に1列又は複数列並べて構成されており、この端面に平行に離間した位置にシリンドリカルレンズ33が配置されている。
正反射像を得る場合には、撮像部35の反射光軸が照明部30の入射光軸の入射角と同じになる反射角度θ2に設定される。撮像部35は、ロッドレンズアレイ36とリニアイメージセンサ37とを備えている。ロッドレンズアレイ36は、照明部30によって照明された検査対象物31の直線状の領域の像をリニアイメージセンサ37上に結像する。
また、反射光軸上には、フィルタ部34が配置されており、検査対象物31からの反射光のうち特定の波長の光のみを通過させる。このフィルタ部34は複数の波長のバンドパスフィルタを光軸上に任意に出し入れすることにより、所望の波長の光を通過させることが可能となっている。
なお、照明部30のの入射角θ1及び撮像部35の反射角θ2は可変であり、所定の角度毎に段階的或いは連続的に変化させることができる。
フローチャートを参照して、上記のように構成された欠陥検査装置の動作を説明する。図3は、参照画像の取得に係るフローチャートである。
まず、参照画像取得用の対象物(良品)310を搭載台に載置する(ステップA1)。そして、角及びフィルタ等の撮影条件を変えて設定を行い(ステップA2)、これら撮影条件の設定値を保存する(ステップA3)。この場合において、複数の撮影条件は、例えば、図4に示すように、1回目の撮影条件を条件1、2回目の撮影条件を条件2、n回目の撮影条件を条件nとして設定する。
次に、角度とフィルタを初期値(撮影条件1)に設定して(ステップA4)、撮影条件1による撮影を行って画像を取得する(ステップA5)。そして、全ての撮影条件に係る画像取得が終了したかどうか、を判定し(ステップA6)、撮影条件nでなければ、撮影条件を変更して(ステップA7)、次の撮影条件に係る画像取得を行う(ステップA5)。
そして、図4に示すように、全ての撮影条件における参照画像(310−1〜310−n)の取得が終了したと判定すると(ステップA6)、撮影条件1〜nと参照画像310−1〜310−nとを関連付けて検査レシピとして、例えば、図示しない大容量の外部記憶装置などに保存する(ステップA8)。
上記のようにして、複数の撮影条件1〜nに係る参照画像310−1〜310−nを取得することができる。
次に、上記のようにして取得した検査レシピを用いた検査対象物の検査方法を、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、検査対象物31を搭載台に載置する(ステップB1)。そして、ステップA8で保存した検査レシピを呼び出して(ステップB2)、撮影条件の初期設定を行う(ステップB3)。
次に、ステップB3で設定された撮影条件に従って、検査対象物31の撮影(検査画像)を行う(ステップB4)。そして、当該撮影条件に係る参照画像を読み出して、ステップB4で撮影された検査画像との画素毎の輝度の差の絶対値を画像の全面について求め(ステップB5)、その結果を、図示しない内蔵メモリや、外部メモリに一時保存する。
そして、撮影条件がnとなったか、すなわち、検査に係る全ての撮影条件1〜nにおいて参照画像310−1〜310−nと検査画像31−1〜31−nとの差分が得られているかどうかを判定し(ステップB6)、全ての撮影条件における参照画像と検査画像との差分が得られていない場合には、撮影条件を変更して(ステップB7)、ステップB4からステップB5を繰り返す。
ステップB6において、撮影条件がn、すなわち、検査に係る全ての撮影条件において参照画像と検査画像との差分が得られていたと判定すると、差分結果を加算する(ステップB8)。このようにすれば、複数の撮影条件1〜nに係る参照画像310−1〜310−nと検査画像31−1〜31−nとの比較を行うことになるので、例えば、撮影条件1では、ほとんど差がなく、撮影条件2では差が大きいような場合に、条件1のみの画像比較では、欠陥が検出できなくても、本実施形態のように差分の絶対値を加算することにより、参照画像と検査画像における画素毎の輝度の違いを強調することができる。なお、撮影条件1と撮影条件2の差分結果が逆の場合でも同様である。
そして、ステップB8で得られた結果に基づいて、欠陥の有無を判断する(ステップB9)。ステップB9において、欠陥があると判断された場合には、欠陥の種類を特定し(ステップB10)、処理を終了する。なお、ステップB9において、欠陥がないものと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
なお、ステップB9において、欠陥の有無の判定は、例えば、ステップB8で得られた加算結果をステップB4で得られた検査画像或いはステップA5で得られた参照画像に重畳して検査対象物上での分布を表示することが好ましい。これによって、欠陥の分類処理を補佐することができる。
また、欠陥の種類の特定は、次のように行うことが好ましい。
図6に示すように、異常部が欠陥である場合には、大きく分けて下記のような3種類の欠陥に分類される。
(1) 異常部分の領域が矩形の傾向を持っている場合はデフォーカス欠陥の可能性が高いと認識する。(図6のA)
(2) 矩形ではないがある程度面積を持つ場合は膜むらやホットスポット欠陥の可能性が高いと認識する。(図6のB)
(3) 細く長い特徴がある場合は傷の可能性が高いと認識する。(図6のC)
なお、上記のように1枚の画像の輝度情報及び特徴のみで欠陥の分類を行うだけでなく差分情報の特徴も考慮することで、より安定した欠陥分類が可能となる。
図6に示すように、異常部が欠陥である場合には、大きく分けて下記のような3種類の欠陥に分類される。
(1) 異常部分の領域が矩形の傾向を持っている場合はデフォーカス欠陥の可能性が高いと認識する。(図6のA)
(2) 矩形ではないがある程度面積を持つ場合は膜むらやホットスポット欠陥の可能性が高いと認識する。(図6のB)
(3) 細く長い特徴がある場合は傷の可能性が高いと認識する。(図6のC)
なお、上記のように1枚の画像の輝度情報及び特徴のみで欠陥の分類を行うだけでなく差分情報の特徴も考慮することで、より安定した欠陥分類が可能となる。
なお、本発明は、上記の発明の実施の形態に限定されるものではない。上記の実施形態では、正反射像を念頭において説明したが、正反射像のみにとらわれず、正常部と異常部で十分な輝度コントラストが得られない為に欠陥抽出及び良否判定に支障をきたすような場合の検査に適用可能であることは、勿論である。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変形して実施できるのは勿論である。
30…照明部
31…検査対象物
32…ライン照明部
33…シリンドリカルレンズ
34…フィルタ部
35…撮像部
36…ロッドレンズアレイ
37…リニアイメージセンサ
31…検査対象物
32…ライン照明部
33…シリンドリカルレンズ
34…フィルタ部
35…撮像部
36…ロッドレンズアレイ
37…リニアイメージセンサ
Claims (6)
- 検査対象物に照明を照射する照射装置と、少なくとも前記検査対象物からの光に基づいて検査対象物の画像を撮像する撮像装置とを備えた撮像系を用いて前記検査対象物の欠陥検査を行う欠陥検査方法において、
欠陥のない対象物を用いて、複数の異なる撮影条件毎に前記欠陥のない対象物の画像を撮像して、複数の参照画像を取得するステップと、
前記複数の参照画像と同一の条件で、検査対象となる検査対象物の画像を撮像して、複数の検査画像を取得するステップと、
同一の条件で取得した前記参照画像と前記検査画像との輝度の差分を計算するステップと、
前記複数の撮影条件に係る前記差分結果を加算するステップとを具備することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項1に記載の欠陥検査方法において、前記複数の参照画像及び複数の検査画像を取得するステップは、前記照射装置と前記撮像装置との間であって、観察光軸上に配置される帯域フィルタを通過する波長を変化させて撮影条件を変更するステップを含むことを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の欠陥検査方法において、前記複数の参照画像及び複数の検査画像を取得するステップは、入射光の前記検査対象物への入射角度、又は前記検査対象物からの反射光の反射角の少なくともいずれかを変化させた条件であることを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、前記撮像系は、複数の照明装置又は複数の撮像装置を備えていることを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、前記差分の加算結果を前記検査画像に重畳することを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、前記複数の参照画像及び複数の検査画像は正反射像であることを特徴とする欠陥検査方法。
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