JP2007303904A - 表面検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 被検物体20の表面に形成された繰り返しパターンを照明し、繰り返しパターンの形状変化による正反射光L2の強度の変化を測定する第1測定手段(13〜15)と、繰り返しパターンを直線偏光により照明し、繰り返しパターンの繰り返し方向と直線偏光の振動面の方向との成す角度を斜めの角度に設定し、繰り返しパターンの形状変化による正反射光L2の偏光状態の変化を測定する第2測定手段(13〜15)と、第1測定手段と第2測定手段との各々が繰り返しパターンを照明する際に用いる光L1の波長を異なる波長に設定する設定手段(44〜46)とを備える。
【選択図】 図1
Description
また、前記設定手段は、前記第1測定手段が前記繰り返しパターンを照明する際の波長を前記繰り返しパターンでの反射率が該繰り返しパターンの下方の層での反射率よりも高くなる波長に設定することが好ましい。
また、前記検出手段は、前記強度の変化に基づいて前記繰り返しパターンの第1種類の欠陥を検出し、前記偏光状態の変化に基づいて前記繰り返しパターンの第2種類の欠陥を検出し、前記表面のうち前記第1種類の欠陥と前記第2種類の欠陥との少なくとも一方が検出された箇所を前記繰り返しパターンの最終的な欠陥とすることが好ましい。
本実施形態の表面検査装置10は、図1に示す通り、被検物体20を支持するステージ11と、アライメント系12と、照明系13と、受光系14と、画像処理部15と、制御部16とで構成される。
被検物体20は、例えば半導体ウエハや液晶ガラス基板などである。被検物体20の表面(レジスト層)には、図2に示すように、複数のチップ領域21が配列され、各チップ領域21の中に検査すべき繰り返しパターン22が形成されている。繰り返しパターン22は、配線パターンなどのライン・アンド・スペースのパターンである。繰り返しパターン22のライン部の配列方向(X方向)を「繰り返しパターン22の繰り返し方向」という。
ランプハウス31には、光源41と、レンズ42,43と、波長選択部(44〜46)と、不図示の光量調整部などが内蔵される。
波長選択部(44〜46)は、透過波長域が異なる4種類のフィルタ44と、これらのフィルタ44を切り換える機構(ターレット45およびモータ46)とで構成され、レンズ42,43の間に挿入された1つのフィルタ44の透過波長域に応じて、レンズ42からの光の波長選択(つまり照明光L1の波長選択)を行う。
波長選択部(44〜46)におけるフィルタ44の切り換え(つまり照明光L1の波長の設定)は、制御部16からの指示にしたがってモータ46が行う。
ライトガイドファイバ33は、ランプハウス31のレンズ43から出射された光を伝送し、発散光束の照明光(非偏光)を射出する。
このように、上記の照明系13では、ライトガイドファイバ33と凹面反射鏡35との間の光路中に偏光板34を配置したときに、直線偏光の照明光L1によって繰り返しパターン22を照明することができ、また、その光路中から偏光板34を退避させたときに、非偏光の照明光L1によって繰り返しパターン22を照明することができる。
凹面反射鏡36は、照明系13の凹面反射鏡35と同様の構成であり、被検物体20の表面の繰り返しパターン22から発生した正反射光L2を反射して集光光束に変換し、偏光板37の方に導く。そして、凹面反射鏡36からの光(正反射光L2)は、偏光板37を透過した後、集光レンズ38を介して、撮像素子39に入射する。
偏光板37は、光路中に配置されたとき、集光レンズ38の近傍に配置され、その透過軸が次のような所定の方位に設定される。つまり、偏光板37の透過軸の方位は、照明光L1の入射面3A(図3)に対して直交するように設定される。
撮像素子39は、被検物体20の表面と共役な位置に配置される。撮像素子39は、例えばCCD撮像素子などであり、撮像面に形成された被検物体20の反射像を光電変換して、画像信号(正反射光L2に関わる情報)を画像処理部15に出力する。
次に、本実施形態の表面検査装置10における繰り返しパターン22の欠陥検査の手順を説明する。ここでは、繰り返しパターン22の欠陥のうち、被検物体20に対する露光時の欠陥(つまりデフォーカス欠陥とドーズ欠陥)の検出について説明する。ちなみに、露光時の欠陥は、被検物体20のショット領域ごとに現れる。
第1の検出方式は、デフォーカス欠陥に対して十分な検出感度を確保できるが、ドーズ欠陥には十分な検出感度を得られない。このため、第1の検出方式を用いれば、繰り返しパターン22のデフォーカス欠陥を選択的に検出することができる。
本実施形態の表面検査装置10は、照明系13の偏光板34を光路中に出し入れ可能とし、受光系14の偏光板37を光路中に出し入れ可能としたことにより、第1の検出方式と第2の検出方式との双方を実現できるようになっている。また、偏光板34,37の出し入れに合わせて波長選択部(44〜46)のフィルタ44の切り換えを行い、照明光L1の波長を変更可能になっている。
そして、照明系13の偏光板34を介して得られる直線偏光の照明光L1によって繰り返しパターン22が照明され(波長:365nm)、このとき繰り返しパターン22から発生する正反射光L2が受光系14の偏光板37を介して撮像素子39に入射する。
したがって、照明光L1の入射面3A(図3)の方向と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度φを、斜めの角度(0度<φ<90度)に設定する場合には、図7に示す通り、被検物体20の表面における照明光L1の振動面の方向(V方向)と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度φも、斜めの角度(0度<φ<90度)に設定することができる。角度φは例えば45度である。
このような照明光L1と繰り返しパターン22との角度状態は、被検物体20の表面の全域において均一である。なお、45度を135度,225度,315度の何れかに言い換えても、照明光L1と繰り返しパターン22との角度状態は同じである。
繰り返しパターン22による直線偏光の楕円化とは、繰り返しパターン22に入射する直線偏光の振動面(ここでは照明光L1の入射面と一致)に対し、この振動面に直交する新たな偏光成分L3(図6(c))が生じることを意味する。
さらに、上記の説明から分かるように、被検物体20の反射画像の明暗は、図4に示す繰り返しパターン22のエッジE1,E2の傾き角θの変化(デフォーカス欠陥)に依存して大きく変化する。傾向としては、エッジE1,E2が垂直に近い理想的な形状(図4(a))ほど明るく、垂直から外れるほど暗くなる(図4(b),(c)参照)。
そして、画像処理部15は、被検物体20の反射画像における輝度値の変化量(つまり正反射光L2の偏光状態の変化)に基づいて、繰り返しパターン22のデフォーカス欠陥を検出する。例えば、輝度値の変化量が予め定めた閾値(許容値)より大きければ「欠陥」と判定し、閾値より小さければ「正常」と判定すればよい。また、良品サンプルを使わずに、被検物体20の反射画像の中での輝度値の変化量を所定の閾値と比較してもよい。
なお、非偏光の照明光L1を用いる場合でも、その入射面3A(図3)の方向と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度φは、第1の検出方式の場合と同様に、斜めの角度(0度<φ<90度)に設定すればよい。つまり、第1の検出方式から第2の検出方式に移行する際、繰り返しパターン22の向きを変える必要はない。第2の検出方式では、角度φを斜めの角度に設定することで、繰り返しパターン22からのノイズ光(例えば回折光など)を受光系14に導かれないようにすることができる。ただし、第2の検出方式では、角度φを0度に設定しても構わない。
さらに、被検物体20の反射画像の明暗(∝正反射光L2の強度)は、図5に示す繰り返しパターン22のライン部の線幅Dの変化(ドーズ欠陥)に依存して大きく変化することが、本発明者らの研究によって分かった。また、図4に示すライン部のエッジE1,E2の傾き角θの変化(デフォーカス欠陥)に対する依存性は非常に小さいことも分かった。
画像処理部15は、良品サンプルの反射画像の輝度値を基準とし、被検物体20の反射画像の輝度値の変化量を測定する。得られた輝度値の変化量は、繰り返しパターン22のライン部の線幅Dの変化(図5)による正反射光L2の強度の変化を表している。
このようにして、第1の検出方式によるデフォーカス欠陥(図4)の検出と、第2の検出方式によるドーズ欠陥(図5)の検出とが終了すると、本実施形態の表面検査装置10では、次に、これら2つの結果に基づいて、繰り返しパターン22の最終的な欠陥の検出を行う。
上記のように、本実施形態の表面検査装置10では、繰り返しパターン22の形状変化(図4,図5)による正反射光L2の強度または偏光状態の変化を測定すると共に、正反射光L2の強度の変化を測定する際の照明光L1の波長λaと、正反射光L2の偏光状態の変化を測定する際の照明光L1の波長λbとを、異なる波長に設定する。
したがって、本実施形態の表面検査装置10のように、正反射光L2の強度の変化を測定する際の波長λaと、正反射光L2の偏光状態の変化を測定する際の波長λbとを、異なる波長に設定することで、繰り返しパターン22の複数種類の欠陥(デフォーカス欠陥とドーズ欠陥)に対して、十分な検出感度を確保することができる。
また、本実施形態の表面検査装置10において、繰り返しパターン22の最終的な欠陥の情報(被検物体20の表面における位置)を1つの画像上に表示出力可能とすることが好ましい。このとき、欠陥の種類ごとに例えばマークの色や形状などを変えて容易に区別できるようにすることが好ましい。
なお、上記した実施形態では、第1の検出方式を用いてデフォーカス欠陥を検出する際に2枚の偏光板34,37をクロスニコルの配置としたが、本発明はこれに限定されない。偏光板34,37の各透過軸を直交以外の角度に設定しても構わない。つまり、偏光板34,37の各透過軸を交差させれば、第1の検出方式によるデフォーカス欠陥の検出が可能となる。ただし、デフォーカス欠陥の検出感度が最も高くなるのは、偏光板34,37をクロスニコルの配置にした場合である。
この場合、偏光板34,37のうち、照明光L1の入射面3Aに対して透過軸が直交する偏光板(図1の例では偏光板37)を光路中に配置することが好ましい。このような配置とすることで、被検物体20の下地層からのノイズ光を低減することができ、ドーズ欠陥の検出感度をさらに高めることができる。
また、上記した実施形態では、撮像素子39としてCCDなどの2次元センサを用いたが、1次元センサを用いても良い。この場合、撮像素子である1次元センサと被検物体である半導体ウエハ(または液晶基板)を載せたステージとを相対移動させ、1次元センサが半導体ウエハ(または液晶基板)の表面の全域を走査するようにして、半導体ウエハ(または液晶基板)全面の画像を取り込むようにすればよい。
14 受光系 ; 15 画像処理部 ; 20 被検物体 ; 22 繰り返しパターン ;
31 ランプハウス ; 33 ライトガイドファイバ ; 34,37 偏光板 ;
35,36 凹面反射鏡 ; 38 集光レンズ ; 39 撮像素子 ; 16 制御部
1A 回転機構 ; 4A,7A 駆動モータ ; 41 光源 ; 43〜46 波長選択部
Claims (6)
- 被検物体の表面に形成された繰り返しパターンを照明し、該繰り返しパターンから発生した正反射光の強度に基づいて、前記繰り返しパターンの形状変化による前記強度の変化を測定する第1測定手段と、
前記繰り返しパターンを直線偏光により照明し、該繰り返しパターンの繰り返し方向と前記直線偏光の振動面の前記表面における方向との成す角度を斜めの角度に設定し、前記繰り返しパターンから発生した正反射光の偏光状態に基づいて、前記繰り返しパターンの形状変化による前記偏光状態の変化を測定する第2測定手段と、
前記第1測定手段と前記第2測定手段との各々が前記繰り返しパターンを照明する際に用いる光の波長を異なる波長に設定する設定手段とを備えた
ことを特徴とする表面検査装置。 - 請求項1に記載の表面検査装置において、
前記設定手段は、前記第2測定手段が前記繰り返しパターンを照明する際の波長よりも前記第1測定手段が前記繰り返しパターンを照明する際の波長を短波長に設定する
ことを特徴とする表面検査装置。 - 請求項1に記載の表面検査装置において、
前記設定手段は、前記第1測定手段が前記繰り返しパターンを照明する際の波長を前記繰り返しパターンでの反射率が該繰り返しパターンの下方の層での反射率よりも高くなる波長に設定する
ことを特徴とする表面検査装置。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の表面検査装置において、
前記第1測定手段が測定した前記強度の変化と、前記第2測定手段が測定した前記偏光状態の変化とに基づいて、前記繰り返しパターンの欠陥を検出する検出手段を備えた
ことを特徴とする表面検査装置。 - 請求項4に記載の表面検査装置において、
前記検出手段は、前記強度の変化に基づいて前記繰り返しパターンの第1種類の欠陥を検出し、前記偏光状態の変化に基づいて前記繰り返しパターンの第2種類の欠陥を検出し、前記表面のうち前記第1種類の欠陥と前記第2種類の欠陥との少なくとも一方が検出された箇所を前記繰り返しパターンの最終的な欠陥とする
ことを特徴とする表面検査装置。 - 請求項4または請求項5に記載の表面検査装置において、
前記第1種類の欠陥は、前記被検物体に対する露光時のドーズ欠陥であり、
前記第2種類の欠陥は、前記被検物体に対する露光時のデフォーカス欠陥である
ことを特徴とする表面検査装置。
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