JPH11304718A - 欠陥検査方法および装置 - Google Patents

欠陥検査方法および装置

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JPH11304718A
JPH11304718A JP11038398A JP11038398A JPH11304718A JP H11304718 A JPH11304718 A JP H11304718A JP 11038398 A JP11038398 A JP 11038398A JP 11038398 A JP11038398 A JP 11038398A JP H11304718 A JPH11304718 A JP H11304718A
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俊二 前田
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健次 岡
Yukihiro Shibata
行広 芝田
実 ▲吉▼田
Minoru Yoshida
Chie Shishido
千絵 宍戸
Yuji Takagi
裕治 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体ウエハ上に形成されたパターンの膜厚の
違いによって生じる明るさむらの影響を受けることな
く、パターンの微小な欠陥を高感度に検出すること。 【解決手段】基板上に本来同一となるように形成された
複数個の組のパターンの欠陥を検査する方法において、
第1の被検査パターンを検出してこの第1の被検査パタ
ーンの第1の画像を得、この第1の画像を記憶し、第2
の被検査パターンを検出してこの第2の被検査パターン
の第2の画像を得、記憶した第1の画像と第2の画像と
の明るさを合わせ、この明るさを合わせた第1の画像と
第2の画像とを比較することによりパターンを検査する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検査パターンの
欠陥を検出する外観検査に係り、特に半導体ウェハや液
晶ディスプレイなどにおける被検査パターンの欠陥検査
方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の検査装置は、特開昭55
−74409号公報記載の技術の如く、被検査パターン
を移動させつつ、ラインセンサ等の撮像素子により被検
査パターンの画像を検出し、前記検出した画像信号と所
定時間だけ遅延させた画像信号の濃淡を比較することに
より、その不一致を欠陥として認識するものであった。
【0003】また、特公平8−10463号に記載のよ
うに、比較は2枚の画像を整列させて、行うものであっ
た。
【0004】上記従来の欠陥の認識方法を詳しく、図1
5、11、12、13を参照して説明する。図15は、
従来技術の被検査パターンのメモリチップにおけるメモ
リマット部と周辺回路部の略示説明図、図16は、図1
5のメモリチップにおけるメモリマット部と周辺回路部
における明るさのヒストグラム、図17は、CMP(ケ
ミカルメカニカル)などの平坦化処理された被検査パタ
ーンの略示図である。
【0005】図15に示す如く、半導体ウエハ上にはメ
モリチップ20が多数配設されて形成されている。前記
メモリのチップ20は、メモリマット部21と周辺回路
部22に大別することができる。前記メモリマット部2
1は小さな繰返しパターン(セル)の集合であり、前記
周辺回路部22は基本的にはランダムパターンの集合で
ある。ただし、多くの場合、子細に見ると複数の異なる
セルピッチを有する繰り返しパターンの集合体とみなす
ことができる。
【0006】図16には、図15のメモリマット部21
および周辺回路部22における明るさの分布、すなわ
ち、10ビット構成で最大1024階調として、メモリ
チップ内の明るさに対する頻度(ヒストグラム)を示し
たものであるが、前記メモリマット部21はパターン密
度が高く一般的に暗い。一方、前記周辺回路部22はパ
ターン密度が低く一般的に明るい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図17に示した、CM
Pなどの平坦化プロセスでは、図18に示すヒストグラ
ムでわかるように、メモリマット部21内の回路パター
ンは、パターンの膜厚の違いによって明るさの違いを生
じさせている。同図では、配線層をデポジションした
後、CMP処理により平坦化したものである。このよう
なパターンでは、膜厚が局所的に変動し、明るさむらが
生じやすい。このようなパターンの場合、図16と図1
7に示すパターンの明るさを比較することになり、明る
さの違いを誤検出しないようにしきい値を設定すると、
きわめて欠陥検出感度を低下させてしまう。このような
明るさの違いは、照明光として波長帯域の広いものを使
用すれば、ある程度は相殺できるが、CMP処理された
パターンについては、明るさの変動が大きいこともあ
り、限界がある。このため、明るさの異なるパターンか
ら微小な欠陥を検出することが望まれていた。
【0008】さらに、従来は、2枚の画像の差の2乗和
を計算し、これに放物面を当てはめて、画像の位置ずれ
を検出していた。しかし、これでは、比較する2枚の画
像が一致するという保証がなく、比較する上で最適なマ
ッチングが望まれていた。図21は、2枚の画像(後述
の図6のf(x、y))の各画素についての差の2乗和
を、一方の画像をx、y方向に±1画素の範囲でシフト
してもとめた実験結果である。横軸がx方向、縦軸がy
方向である。図中の値は、差の2乗和である。ここで
は、同一の画像(図6のf(x、y))を用いている。
即ち、差の2乗和として、Σ(f(x、y)−f(x±
1、y±1))2を算出している。図21からわかるよ
うに、同一の画像でも差の2乗和は、(0、0)を中心
に対称ではなく、0.6%程度の非対称性がある。同一
の画像であるため、(0、0)で差の2乗和は0になて
いる。従って、このデータに放物線を当てはめ画素寸法
以下の分解能で差の2乗和が最小になる位置を求めて
も、正確な位置のずれ、ここでは(0、0)は検出でき
ない。
【0009】さらに、CMPなどの平坦化プロセスのウ
エハでは明るさが異なる。この明るさの違いの影響を示
す。ここでは、1枚の画像と、それの明るさを1.1倍
したものを使用した。1.1倍というのは、CMPウエ
ハ明るさ変動としては普通か或いは小さいものである。
実験結果を図22に示す。差の絶対値の和を表示してい
る。最小位置は、(0、1)となっている。画素以下の
分解能どころか画素のレベルで大きな誤差がある。差の
2乗和も同じ傾向であるが、これらのデータから、画像
の位置ずれは正確に求められないことがわかる。勿論、
1.05倍でも同様の傾向にある。このように、差の2
乗和に放物面を当てはめ、これから最小となる位置を求
めることは、極めて大きな誤差をもつ方法と言わざるを
得ない。
【0010】本発明の目的は、上記従来の技術課題を解
決すべくなされたもので、明るさの異なるパターンも比
較検査可能にし、つねに高感度で、欠陥を信頼性高く検
査することができる被検査パターンの欠陥検査方法を提
供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、高精度な画像
マッチング法を用いた被検査パターンの欠陥検査方法を
提供することにある。
【0012】さらに、CMPなどの平坦化処理されたウ
エハパターンを対象にした場合にも、高感度な欠陥検出
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、基板上に本来同一となるように形成さ
れた複数個の組のパターンの欠陥を検査する方法におい
て、第1の被検査パターンを検出してこの第1の被検査
パターンの第1の画像を得、この第1の画像を記憶し、
第2の被検査パターンを検出してこの第2の被検査パタ
ーンの第2の画像を得、記憶した第1の画像と第2の画
像との明るさを合わせ、この明るさを合わせた第1の画
像と第2の画像とを比較することによりパターンを検査
するようにした。
【0014】そして、記憶した第1の画像と第2の画像
との明るさを合わせることを、ゲインとオフセットをも
つ線形変換によって、2つの比較する画像信号の明るさ
がほぼ同一となるように変換するようにした。
【0015】また、記憶した第1の画像と第2の画像と
の明るさを合わせるときのパラメータであるゲインとオ
フセットは、2つの比較する画像の明るさの2乗誤差が
最小になるように決めるようにした。
【0016】さらに、記憶した第1の画像と第2の画像
との明るさを合わせるときのパラメータであるゲインと
オフセットは、2つの比較する画像において、各点の定
めた周囲の複数画素を用いて、2乗誤差が最小になるよ
うに決めるようにした。
【0017】また、記憶した第1の画像と第2の画像と
の明るさを合わせるときのパラメータであるゲインとオ
フセットは、2つの比較する画像において、各点の定め
た周囲の複数画素を用いて、重みづけされた2乗誤差が
最小になるように決めるるようにした。
【0018】そして、これらの記憶した第1の画像と第
2の画像との明るさを合わせることを、2枚の画像のマ
ッチング前或いは後に行うようにした。
【0019】また、検査するパターンは、セルである繰
返しパターン領域からなるマット部と非繰返しパターン
領域からなる周辺回路部とを有するチップである。
【0020】また、本発明は、本来同一形状となるよう
に形成された複数個の組のパターンを有してこの複数個
の組のパターンの表面が平坦化加工処理された試料のパ
ターンの欠陥を検査する方法において、第1の被検査パ
ターンを光学的に撮像して第1の被検査パターンの第1
の画像信号を得、この第1の画像信号を記憶し、第2の
被検査パターンを光学的に撮像して第2の被検査パター
ンの第2の画像信号を得、記憶した第1の画像信号と第
2の画像信号との少なくとも何れか一方を局所的に階調
変換し、この少なくとも何れか一方を局所的に階調変換
した第1と第2の画像信号を比較することによりパター
ンを検査する方法とした。
【0021】また、本発明は、基板上に本来同一となる
ように形成された複数個の組のパターンの欠陥を検査す
る方法において、第1の被検査パターンを撮像してこの
第1の被検査パターンの第1の画像を得、この第1の画
像を記憶し、第2の被検査パターンを撮像してこの第2
の被検査パターンの第2の画像を得、記憶した第1の画
像と第2の画像との少なくとも何れか一方の明るさを変
えて第1の画像と第2の画像との明るさがほぼ同じくな
るようにし、この明るさをほぼ同じくした第1と第2の
画像信号を比較することによりパターンを検査し、この
検査した結果をデイスプレイ上に表示すると共に検査し
た結果のデータを外部に出力するようにした。
【0022】そして、第1の被検査パターン及び第2の
被検査パターンを撮像することを、光学的に行うように
した。
【0023】また、第1の被検査パターン及び第2の被
検査パターンを撮像することを、電子線を用いて行うよ
うにもした。
【0024】また、本発明は、基板上に本来同一となる
ように形成された複数個の組のパターンの欠陥を検査す
る方法において、第1の被検査パターンを検出してこの
第1の被検査パターンの第1の画像を得、この第1の画
像を記憶し、第2の被検査パターンを検出してこの第2
の被検査パターンの第2の画像を得、記憶した第1の画
像と第2の画像とを画素単位で位置ずれを補正し、この
画素単位で位置ずれを補正した記憶した第1の画像と第
2の画像とのいずれか或いは双方の明るさ変換し、この
明るさを変換した第1の画像と第2の画像とを比較して
この第1の画像と第2の画像との不一致を欠陥として検
出し、この検出した結果をデイスプレイ上に表示するよ
うにした。
【0025】更に、本発明は、基板上に本来同一となる
ように形成された複数個の組のパターンの欠陥を検査す
る欠陥検査装置において、第1の被検査パターンを撮像
してこの第1の被検査パターンの第1の画像信号を得る
と共に第2の被検査パターンを撮像してこの第2の被検
査パターンの第2の画像信号を得る撮像手段と、この撮
像手段により撮像して得た第1の画像信号を記憶する記
憶手段と、この記憶手段に記憶した第1の画像信号と撮
像手段で撮像して得た第2の画像信号との少なくとも何
れか一方を局所的に階調変換する階調変換手段と、この
階調変換手段により少なくとも何れか一方を局所的に階
調変換した第1と第2の画像信号を比較してパターンの
欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えて構成した。
【0026】そして、階調変換手段は、比較する第1と
第2の画像信号の明るさを、ゲインとオフセットをもつ
線形変換によってほぼ同一となるように変換するように
構成した。
【0027】更に、本発明は、本来同一形状となるよう
に形成された複数個の組のパターンを有して該複数個の
組のパターン上に形成された光学的に透明な膜の表面が
平坦化加工処理された試料の前記パターンの欠陥を検査
する装置において、第1の被検査パターンと第2の被検
査パターンとをそれぞれ光学的に撮像して光学的に透明
な膜を介した第1の被検査パターンの第1の画像信号と
第2の被検査パターンの第2の画像信号とをそれぞれ得
る撮像手段と、この撮像手段で撮像した第1の画像信号
を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶した第1の
画像信号と撮像手段で撮像した第2の画像信号との少な
くとも何れか一方を局所的に階調変換する階調変換手段
と、この階調変換手段により少なくとも何れか一方を局
所的に階調変換した第1と第2の画像信号を比較してパ
ターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えて構成し
た。
【0028】また、本発明は、基板上に本来同一となる
ように形成された複数個の組のパターンの欠陥を検査す
る欠陥検査装置において、第1の被検査パターンを撮像
してこの第1の被検査パターンの第1の画像信号を得る
と共に第2の被検査パターンを撮像してこの第2の被検
査パターンの第2の画像信号を得る撮像手段と、この撮
像手段により撮像して得た第1の画像信号を記憶する記
憶手段と、この記憶手段に記憶した第1の画像信号と撮
像手段で撮像して得た第2の画像信号との少なくとも何
れか一方を局所的に階調変換する階調変換手段と、この
階調変換手段により少なくとも何れか一方を局所的に階
調変換した第1と第2の画像信号を比較してパターンの
欠陥を検出する欠陥検出手段と、この欠陥検出手段で検
出したパターンの欠陥に関する情報を画面上に表示する
表示手段と、この欠陥検出手段で検出した前記パターン
の欠陥に関する情報のデータを外部に出力する出力手段
とを備えて構成した。
【0029】そして、撮像手段は、第1の被検査パター
ンと第2のパターンとを、光学的に撮像するようにし
た。
【0030】また、撮像手段は、第1の被検査パターン
と第2のパターンとを、電子線を用いて撮像するように
した。
【0031】更に、表示手段は、被検査パターンの比較
すべき2つの検出画像信号の明るさや微分等の処理を施
した明るさ情報を、縦軸と横軸とする散布図として表示
するようにした。
【0032】また、本発明は、基板上に本来同一となる
ように形成された複数個の組のパターンの欠陥を検査す
る装置において、第1の被検査パターンを撮像して第1
の被検査パターンの第1の画像を得ると共に第2の被検
査パターンを撮像して第2の被検査パターンの第2の画
像を得る撮像手段と、この撮像手段により撮像して得た
第1の画像を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶
した第1の画像と撮像手段で撮像して得た第2の画像と
を画素単位で位置ずれを補正する位置ずれ補正手段と、
この位置ずれ補正手段で画素単位で位置ずれを補正した
第1の画像と第2の画像との少なくとも何れか一方の明
るさを変換する明るさ変換手段と、この明るさ変換手段
により少なくとも何れか一方の明るさ変換した第1の画
像と第2の画像とを比較して第1の画像と第2の画像と
の不一致を欠陥として検出する欠陥検出手段と、この欠
陥検出手段で検出した欠陥に関する情報を画面上に表示
する表示手段とを備えて構成した。
【0033】
【発明の実施の形態】図1ないし図14、および図23
ないし図30を参照して本発明の各実施の形態を説明す
る。
【0034】〔実施の形態 1〕本発明に係わる被検査
パターンの欠陥検査方法、装置を説明する。図1及び図
2は、本発明の一実施例に係わる被検査パターンの欠陥
検査装置の構成図である。
【0035】本実施の形態においては、半導体ウエハの
被検査パターンを例として説明する。
【0036】図1及び図2において、1はイメージセン
サであり、被検査パターンである半導体ウエハ4からの
反射光の明るさ、すなわち濃淡に応じた濃淡画像信号を
出力するものであり、2はイメージセンサ1から得られ
る濃淡画像信号をディジタル画像信号9に変換するA/
D変換器、3は濃淡画像信号を遅延させる遅延メモリ、
4は被検査パターンのある半導体ウエハ、5は被検査パ
ターンの半導体ウエハ4を載置するX方向とY方向とZ
方向とθ方向(回転)の移動するステージ、6は半導体
ウエハ4に対する対物レンズ、7は被検査パターンの半
導体ウエハ4を照明する照明光源、8は照明光を反射し
て対物レンズ6を通して半導体ウエハ4に照射すると共
に、半導体ウエハ4からの反射光を透過するハーフミラ
ー、9は濃淡画像信号がA/D変換器で変換されたディ
ジタル画像信号である。このようにして、照明光源7か
らの照明光を反射させて対物レンズ6を通して半導体ウ
エハ4に対して、例えば明視野照明を施すように構成し
ている。
【0037】また、3は、画像信号9を繰り返される1
セルまたは複数セルピッチ分を記憶して遅延させる遅延
メモリであってもよいし、 画像信号9を繰り返される
1チップまたは複数チップピッチ分記憶して遅延させる
遅延メモリでもよい。
【0038】11はディジタル画像信号9及び遅延され
たディジタル画像信号10を位置合わせするものであ
り、ここでは、画素単位で濃淡差が最小となる位置ずれ
量を検出し、この位置ずれ量に基づき一方の画像をシフ
トして、2枚の画像を位置合わせするものである。ここ
で、画像はイメージセンサにより連続的に検出される
が、画像を例えば256ラインごとに分割し(このライ
ン数は、後述する方法により決定される)、この単位で
位置合わせを行う。12は、明るさの異なる画像信号
を、明るさを一致させるべく、双方の画像信号を変換す
る明るさ変換部である。ここでは、画像全体に一括した
フィルタ操作を実施して、明るさを一致させている。
【0039】13は、明るさの異なる画像信号を、明る
さを一致させるべく、双方の画像信号の階調を変換する
階調変換部である。ここでは、個々の画素毎にゲインと
オフセットにより線形変換を実施して、明るさを一致さ
せている。そして、得られた画像信号を比較部14にお
いて比較し、不一致を欠陥として検出するものである。
【0040】検出された画像信号は、パイプライン型の
画像処理により、順次一定の処理が施され、最後に欠陥
とその特徴が出力されるものである。
【0041】なお、上記例では照明として、明視野照明
を採用したが、これに限るものでなく、暗視野照明、輪
帯照明などの顕微鏡照明として使用できるものならば、
差し支えない。また、電子線による照明でも適用できる
ことは言うまでもない。
【0042】これらの照明条件を種々変えて、複数回検
査し、これら複数回の検査結果の論理和を取って最終結
果としても差し支えない。或いは、論理積をとって確実
に欠陥として識別し、例えばこの欠陥分布や個数によっ
てプロセス診断してもよい。この場合、不一致部の目視
確認を行うレビューは不要として作業の簡素化、簡易化
を図ることもできる。
【0043】次に上記構成の検査装置の動作について図
1〜5を参照して説明する。図1と図2では、処理順序
を変えてある。
【0044】図1及び図2において、対物レンズ6で収
束させた照明光で、ステージ5をX方向に走査して被検
査パターンの半導体ウエハ4の対象領域について等速度
で移動させつつ、イメージセンサ1により前記半導体ウ
エハ4上に形成された被検査パターン、すなわちチップ
20内のメモリマット部21および周辺回路部22の明
るさ情報(濃淡画像信号)を検出する。
【0045】1列分の移動が終わると、隣の列にY方向
に高速移動し、位置決めする。すなわち、等速移動と高
速移動を繰り返して検査を行うものである。もちろん、
ステップ&リピート型の検査でも差し支えない。そし
て、A/D変換器2は、イメージセンサ1の出力(濃淡
画像信号)をディジタル画像信号9に変換する。このデ
ィジタル画像信号9は10ビット構成である。勿論、6
ビット程度あれば、画像処理する上では特に問題ない
が、微小欠陥を検出するにはある程度のビット数が必要
である。
【0046】まず、画素単位の画像位置合わせについて
説明する。画素単位の画像位置合わせは、比較する二枚
の画像の一方を画素の単位でずらしながら濃淡差(画像
の各画素の値と対応画素の値の差)を演算し、濃淡差が
最小となる位置ずれ量を求めるものである。画像の位置
ずれ検出の範囲は、例えば最大±3画素とし、またパタ
ーンの設計ルールに応じて可変とする。得られた位置ず
れ量だけ片方の画像位置をずらせることにより、二枚の
画像の位置合わせを行なうものである。
【0047】下記を用いて説明する。
【0048】
【数1】
【0049】位置ずれ検出は、上記のS(Δx、Δy)
をminとするΔx、Δyを検出するものである。
【0050】ただし、最小となる位置は画素単位でしか
求められないため、真の位置が求めたΔx、Δyのどち
らの近くにあるかにより、オフセットとして加える。
【0051】下記の式に基づき、Δx、Δyに1を加え
たりもしくは、そのままにする。
【0052】すなわち、
【0053】
【数2】
【0054】
【数3】
【0055】
【数4】
【0056】
【数5】
【0057】なお、Δx++は、Δx=Δx+1の意で
ある。
【0058】このように位置合わせにより、つねに得ら
れた位置ずれ量だけ片方の画像の位置をずらせることに
より、二枚の画像の位置合わせが行なわれる。すなわ
ち、画像fを常に右上移動して、新たな画像f′を求め
ることになり、移動方向を4種類(右下移動、左上移
動、左下移動、右上移動)から1種類に特定することが
できる。これはハードウエアの簡単化につながるもので
ある。
【0059】図3は、明るさ一致フィルタ操作部12を
詳しく示したものである。画素単位で位置合わせされた
2枚の画像f(x、y)とg(x、y)に関して、まず
画像内で下記値を最小にするフィルタF、F‘を求め
る。
【0060】
【数6】
【0061】フィルタF、F‘は、例えば2×2画素の
サイズをもつものである。
【0062】図5にフィルタの1例を示す。フィルタF
とF‘は、同図に示すように対称形であり、双対であ
る。このような双対形にすると、フィルタのパラメータ
の係数を、最小二乗法を用いて、解くことができる。
【0063】
【数7】
【0064】
【数8】
【0065】ただし、
【0066】
【数9】
【0067】
【数10】
【0068】
【数11】
【0069】本方式は、対象である二枚の画像にフィル
タリングを施し、その濃淡の二乗誤差を最小にして一致
させるものである。繰返し演算などが不要であり、一回
の演算で実現可能なものである。
【0070】上記方式の特徴は、二枚の画像の濃淡が、
二乗の誤差最小の意味でよく一致するようにフィルタ係
数α、βを求めるものである。特に、これらのパラメー
タは必ずしも画像の位置ずれ量の真値を表しているわけ
ではない。例えば、従来技術において述べたように、S
(Δx、Δy)に放物面を当てはめ、その最小位置を算
出し、次にこの算出位置に基づいて、内挿して補間画素
を求める方式も考えられるが、この場合は明るさに関し
て、なんら満たすべき規範とか条件はなく、その意味
で、得られる画像を比較検査に使うことは、保証された
ものでない。さらに、明るさが異なる場合は、算出した
位置ずれは何を表しているか不明である。その上、たと
え放物面近似して算出した最小位置が、本実施例で述べ
た方式と位置が一致しても、得られる比較すべき画像は
一致するものではない。
【0071】提案したマッチング方式は、2枚の画像の
明るさの2乗誤差が最小になることを保証するものであ
り、この点で他の方式と一線をかくすものである。図1
4に示すように、線形近似であるため、フィルタの係数
であるαは、位置ずれとみなすと、誤差をもつ。しか
し、得られた明るさは一致している。 本方式は、画像
間の濃淡の違いを本質的に小さくでき、比較検査におい
て極めて都合のよい方式であると考えられる。
【0072】さらに、フィルタ係数α、βの算出は、繰
返し演算することなく解析的に行うことができ、ハード
ウエア化するのに適しているという特長がある。図4
は、局所的な階調変換部13を詳しく示したものであ
る。画素単位で位置合わせされ、明るさ一致フィルタ操
作出力の2枚の画像f(x、y)とg(x、y)に関し
て、まず画像内の定めたエリア内で下記の値を最小にす
るパラメータa、b(a:ゲイン、b:オフセットに相
当)を求める。
【0073】
【数12】
【0074】パラメータa、bは、上記した値をa、b
で偏微分し、零とおくことによって求められる。例え
ば、定めたエリアとは、各点の周囲の7の範囲である。
【0075】求められたパラメータを用いて画像信号の
片方g(x、y)を
【0076】
【数13】
【0077】と変換する。これにより明るさが一致した
画像が得られる。パラメータa、bは、位置(x、y)
ごとに異なる値を取りうる。
【0078】
【数14】
【0079】
【数15】
【0080】ここで、Σの範囲の画素数をMNとしてい
る。
【0081】さらに、Σの範囲において、着目した中央
画素と周囲画素の明るさを比較し、明るさが大きく異な
るときは、これを加算しないこともよい方法である。
【0082】或いは、加算自体はするのであるが、加算
するとき、重みを付けて、寄与率を下げることが有効で
ある。例えば、(x、y)の着目画素の明るさをcと
し、Σの範囲内の別の画素の明るさをdとすると、重み
W(x、y)を
【0083】
【数16】
【0084】とする。ここで、max[ ]は最大値検
出、c、dはいずれも8ビット階調の明るさである。ま
た、Dは定数とする。これにより、着目した中央画素と
周囲画素の明るさが似ているときは、重みを1近くの値
にし、似ていないときは、小さい値とするものである。
Dは定数としたが、明るさに応じて可変してもよく、D=
func(c)である。さらには、同じパターンに属すか否
かで判断し、異なるパターンの平均明るさをμとする
と、D=|c−μ|として与えてもよい。パターンの種
類が3つ以上ある場合には、似ているパターン間の明る
さの違いをDとすればよい。勿論、このような形態にこ
だわる必要は必ずしもなく、重みを適切に与えられるも
のならばよい。
【0085】図6に検出した2枚の画像の例を示す。検
出した2枚の画像には、図示したような明るさに大きな
違いがある。この2枚の画像を、画素単位の精度で位置
合わせを行い、明るさ一致フィルタ操作をした。しかし
ながら、本画像では明るさの違いが大きすぎて、同図に
示すように、差画像において、大きな不一致が生じてい
る。このような画像に対し、階調変換処理を実施した。
【0086】図7〜9に処理例を示す。図7〜9におい
て、検出した2枚の画像f(x、y)、g(x、y)、
及び明るさヒストグラムを示す。また、変換後の画像a
*g(x、y)+b、及び明るさヒストグラムを示す。
ここでは、D=70とした。図7に示すヒストグラムか
らわかるように、Dの値は双峰性のヒストグラム分布の
各分布平均の差に相当する値になっている。即ち、この
ようなDが設定された重みWは、同じ分布に属するかどう
かの指標になっている。なお、定めたエリアは、各点の
周囲の7×7画素の範囲である。図7〜9から、変換に
よって明るさヒストグラムがほぼ等しくなることがわか
る。ここで、図7〜9の画像を対象にした実験結果で
は、画像内のある点でa=1.41、b=0が得られ
た。この画像では、明るさのゲインが大きく(41%)
異なることがわかる。
【0087】この例から、オフセットbを常に0と設定
し、ゲインだけを可変にする方式も考えられる。これら
は、対象とするパターンの特性や装置構成等により、決
定すればよい。
【0088】図10及び図11は、このような変換によ
り得られた画像の差を示したものである。図10及び図
11において、最初の3つは、定めたエリアを、各点の
周囲の3×3、5×5、7×7画素の範囲としたもので
ある。また、この時の重みは、W(x、y)=1とし
た。さらに、最後の1つは、7×7画素の範囲につい
て、重みを上記したW(x、y)に従うとしたものを示
した。これらの図より、エリアが小さい場合は、明るさ
を局所的に合わせ込み、画像間の不一致が小さくなるこ
とがわかる。これでは、明るさの許容範囲は広がるが、
微小な欠陥を見逃してしまう。このため、エリアを検出
すべき欠陥に応じて拡げる必要がある。しかし、重みが
1に固定されている場合、パターン領域の境界部が不一
致として、即ち虚報として検出されてしまう。重み付け
した場合は、境界の影響が低減され、ほぼ2枚の画像の
明るさが一致し、微小な欠陥も検出できることになる。
【0089】なお、7×7画素などのエリアは、必ずし
も正方形である必要性はなく、長方形や多角形、或いは
円でもよい。また、このような極微小な領域でなく、数
100×数100画素といった領域にしてもよく、要は
明るさの変動が吸収可能な範囲であればよい。
【0090】重み付けの方法は、この他にも、着目した
中央画素と周囲画素の明るさを比較し、明るさの差がし
きい値より大きいときは、重みを0とすることもでき
る。
【0091】以上述べた以外に、下記の階調変換も考え
られる。
【0092】
【数17】
【0093】ここで、σf、mfは、それぞれ画像f
(x、y)において、点(x、y)近傍の定めたエリア
内の標準偏差、平均値であり、σg 、 mgは、それぞ
れ画像g(x、y)において、点(x、y)近傍の定め
たエリア内の標準偏差、平均値である。上記した変換に
より、画像g(x、y)の明るさをf(x、y)に一致
させることができる。
【0094】W(x、y)は、上記した重みでもよい
し、画像f(x、y)とg(x、y)の定めたエリア内
の画像データの相関係数でもよい。
【0095】この方式も、結果として2つの画像のヒス
トグラムが一致するという特長がある。
【0096】いずれの方式も、ゲインとオフセットから
なる線形変換の形になっている。
【0097】以上のべた階調変換は、着目画素近傍の局
所的な明るさ変換である。勿論、目的や画像の特性に従
って、画像全体、即ちここでは256ライン全体に適用
しても構わないものである。また、2枚の画像のどちら
に、一方の画像の明るさを一致させるかは、例えば、画
像毎に明るさ平均値を算出し、明るい方に合わせること
ができる。また、定めたエリア毎、或いは各点毎に、明
るさ平均値を算出し、明るい方に合わせることもでき
る。
【0098】なお、図1では、画像明るさ一致フィルタ
操作の後に、階調変換を実施しているが、この順序は、
図2に示すように入れ替えてよい。
【0099】次に、比較器14は、本発明者らが開発し
た方式、特開昭61−212708号公報記載の技術に
示したもの等で差し支えなく、画像の差画像検出回路、
差画像を定めたしきい値で2値化する不一致検出回路、
2値化された出力より面積や長さ(投影長)、座標など
を算出する特徴抽出回路から構成される。
【0100】図12及び図13を用いて、さらに本発明
にかかる2値化の際のしきい値設定について説明する。
【0101】上記したように、差画像を2値化する際、
領域の境界などで、虚報が発生しやすい。そこで、図1
2に示すように、画像の局所領域内の最大値と最小値の
差、平均値、微分値のx、yいずれか大きい方(以下、
局所データ)を、各点ごとに算出する。これらの値に、
別途定めたパラメータを掛け合わせ、加算する、いわゆ
る積和演算することにより、しきい値を生成する。これ
により、例えば、領域の境界部の明るさ変化が大きいと
ころでは、微分値等が大きくなるので、しきい値が大き
くなり、虚報の発生を未然に防ぐことが可能になる。勿
論、最大値と最小値の差、平均値、微分値のx、yいず
れか大きい方は、3つとも備える必要はなく、いずれか
ひとつでもよい。例えば、上記した階調変換を実施した
場合は、平均値を算出する必要性はない。
【0102】このようなしきい値を用いて、画像の差を
2値化すれば、虚報の問題をより効果的に低減できる。
なお、上記局所データは、後述する散布図により分布を
求めることにより、その大小の決定支援が可能である。
図31〜33には、画像の局所領域内の最大値と最小値
の差に関する散布図を示している。この分布データに線
分を当てはめ、線分からの誤差を求める。このような処
理を各局所データに関して行い、その積和によってしき
い値を決めることが可能である。
【0103】たとえば、しきい値Thとして Th=C3×局所コントラスト+C2×明るさ平均 を選ぶと考える。ここで、局所コントラスト画像を、各
画素に関して3×3画素の最大値−最小値で定義し、明
るさ平均画像を、各画素に関して3×3画素の移動平均
であらわす。
【0104】比較する2枚の画像の局所コントラスト画
像をf(x、y)、g(x、y)とし、
【0105】
【数18】
【0106】上式より求められるVeをσkとする。
【0107】同様に、明るさの平均画像をf(x、
y)、g(x、y)とし、求められるVeをσaとす
る。
【0108】これらより、下式の(数19)が決まる。
【0109】
【数19】
【0110】同様のことを、画像を変えて行い、係数の
C2、C3が求められる。
【0111】上記したThを選ぶと考えると、局所コン
トラストの散布図において、傾き1(m=1)、切片0
(n=0)の直線から各プロットデータ点までの距離で
あり、誤差に相当する標準偏差σkを求める。同様に、
明るさ平均の散布図において、傾き1、切片0の直線か
ら各プロットデータ点までの距離であり、誤差に相当す
る標準偏差σaを求める。また、もとの2枚の画像の明
るさの散布図において、傾き1、切片0の直線から各プ
ロットデータ点までの距離であり、誤差に相当する標準
偏差σgを求める。
【0112】これらの値を上記Thの式に代入すると、
(数19)のような、C2とC3の式が得られる。この
操作を異なる場所の画像について行うと、係数が異なる
別のC2とC3に関する式が得られる。従って、これら
を連立方程式として解くと、C2、C3という係数が一
意に決まる。これより、C2、C3からしきい値Thが決めら
れる。もちろん、しきい値Thは、Th=C3×局所コン
トラスト+C2×明るさ平均+オフセットとしてもよ
い。
【0113】更に、別の設定方式として、求めるべき浮
動しきい値を、明るさの局所的なコントラストや平均値
の線形結合として(数20)で表し、比較する2枚の画
像の散布図情報を用いて重回帰分析によりパラメータを
算出してもよい。
【0114】
【数20】
【0115】この時の設定の手順を以下に示す。
【0116】(1)複数点の画像(2チップ一組)を検
出する。
【0117】(2)検出画像、参照画像のデータから明
るさの散布図を作成する。(欠陥を含まない画像を対象
とするか、または、欠陥部を除いた画像を用いる。) (3)散布図におけるデータの集合を包絡する点を求め
て(評価では、頻度1の点を抽出する)、その点に対応
する画像の画素から、局所的コントラストや平均値のデ
ータを抽出する。
【0118】(4)上記(3)で求めた情報をもとに重
回帰分析によりパラメータC0〜C4を調整する。
【0119】(5)p値(有意水準)に応じて用いるデ
ータの選択を行う(p値が十分信頼の持てる値(0.0
5以下)となる組み合わせを求める)。
【0120】(6)求めたパラメータC0〜C4から、
しきい値画像を算出して差画像と比較を行う。
【0121】(7)虚報があれば虚報の情報の加えて、
パラメータC0〜C4を調整する。
【0122】(8)テスト検査を行う。
【0123】(9)虚報が発生したら、上記(7)と
(8)とを繰り返す。
【0124】また、図13に示すように、上記したよう
に係数と誤差の積和演算ではなく、ルックアップテーブ
ル(LUT)を用いても構成可能である。図12及び図
13に示すように、画像の局所最大値と局所最小値を求
め、その差よりコントラストを求め、これをLUTに入
力する。同様に、画像の局所平均値を求め、LUTに入
力する。これらのLUT出力を別のLUTに入力し、し
きい値を求める。LUTの規模を適切なものとするた
め、図12及び図13では使用するビット数を8→6ビ
ットに制限している。求めたしきい値は、比較回路(図
1及び図2)14に入力し、2値化のしきい値として使
用する。LUTの中身のデータは、種々の画像を用い
て、上記した手順と同様の手順で、誤差等を求め、これ
を補間等してデータを埋めて作成する。
【0125】選ぶ画像は、誤検出しやすい場所が適して
いることは言うまでもないが、従来はこのような決め方
がなく、本発明により決め方の手順が決まっただけでな
く、きわめて論理的に決められるということが特徴であ
る。
【0126】図1及び図2において、設計情報に基づい
て得られる半導体ウエハ4上におけるチップ内の配列デ
ータ等の座標を、キーボード、ディスク等から構成され
た入力手段15で入力しておくことにより、CPU16
は、入力された半導体ウエハ4上におけるチップ内の配
列データ等の座標に基づいて、欠陥検査データを作成し
て記憶装置17に格納する。
【0127】この欠陥検査データは、必要に応じてディ
スプレイ等の表示手段に表示することもできるし、また
出力手段により出力することもできる。
【0128】また、このデイスプレイ上に、階調変換す
る前の画像または画像データと階調変換後の画像または
画像データとをそれぞれ表示することにより、または、
階調変換後の画像または画像データを表示することによ
り、階調変換が正しくなされて検査が行われていること
を、作業者が目視で確認することができる。
【0129】これらにより、きわめて高精度に画像を比
較することができ、本発明で意図した目的がより高感度
に実現できることになる。なお、本実施例では明視野照
明も用いた例を示したが、暗視野照明により得られた画
像を対象にしてもよい。また欠陥の種類もショートやオ
ープンなどの形状不良や、それ以外の異物も対象とな
る。
【0130】〔実施の形態 2〕本発明に係るパターン
検査方法および装置の第2の実施の形態を図19に示
す。ここでは、電子線により試料を走査して、電子線の
照射によってウエハから発生する電子を検知し、その強
度変化に基づいて走査部位の電子線像を得、電子線像を
用いてパターン検査を行う。前述の発明が解決しようと
する課題に対して、本第2の実施の形態では、欠陥判定
のしきい値を、パターンの位置ずれ、階調値の差異など
を考慮して画素ごとに設定することで対処する。
【0131】本システムは、検出部101、画像取り出
し部102、画像処理部103、システム全体を制御す
る全体制御部104からなる。
【0132】始めに、検出部101について述べる。
【0133】図19において、電子銃31を出た電子ビ
ームは、磁界レンズ32、対物レンズ33を経て、試料
面では画素サイズ程度のビーム径に絞られる。この際、
グランド電極37、リターディング電極38によって、
試料に負電位を引加し、対物レンズと試料間で電子ビー
ムを減速することで低加速電圧領域での高分解能化を図
る。電子線が照射されると、試料(ウエハ1)からは電
子が発生する。偏向器34による電子線のX方向の繰り
返し走査と、ステージ2による試料のY方向の連続的な
移動に同期して試料から発生する電子を検出すること
で、試料の2次元の電子線像が得られる。試料から発生
した電子は検出器35で捕らえられ、アンプ36で増幅
される。ここで、高速検査を可能にするために、電子ビ
ームをX方向に繰り返し走査させる偏向器34として
は、偏向速度の速い静電偏向器を用いることが、また、
電子銃31としては、電子ビーム電流を大きくできるの
で照射時間が短くできる熱電界放射型電子銃を用いるこ
とが、また、検出器35には高速駆動が可能な半導体検
出器を用いることが望ましい。
【0134】次に、画像取り出し部102について述べ
る。
【0135】アンプ36で増幅された信号は、AD変換
器39によってディジタル信号に変換された後、前処理
回路40において、暗レベル補正(ビーム・ブランキン
グ期間中の特定数画素の階調値の平均を暗レベルとす
る)、電子ビーム電流の揺らぎ補正(ビーム電流を図示
されていない対物絞りで検出し、信号をビーム電流で正
規化する)、シェーディング補正(ビーム走査位置によ
る光量変動を補正)を行った後、ガウシアンフィルタ、
平均値フィルター、あるいはエッジ強調フィルターなど
によるフィルタリング処理を行って、画質を改善する。
また、必要に応じて、画像の歪みの補正も行なう。これ
らの前処理は、後の欠陥判定処理において有利なように
検出画像を変換するためのものである。
【0136】遅延回路41は信号を一定時間だけ遅延さ
せるが、遅延時間を、例えばステージ2がチップピッチ
分移動する時間にすれば、遅延された信号g0と遅延され
ていない信号f0は隣り合うチップの同じ箇所での画像信
号となり、前述したチップ比較検査となる。あるいは遅
延時間を、ステージ2がメモリセルのピッチ分移動する
時間にすれば、遅延された信号g0と遅延されていない信
号f0は隣り合うメモリセルの同じ箇所での画像信号とな
り、前述したセル比較検査となるわけである。以上のよ
うにして、画像取り出し部102から、比較すべき画像
信号f0とg0が取り出される。以下、f0を検出画像、 g0
を比較画像と呼ぶことにする。
【0137】次に、画像処理部103における処理につ
いて述べる。
【0138】画素単位の位置合わせ部42では、検出画
像の位置を基準にした時、検出画像と比較画像の「整合
度」が最大となる位置が、0〜1画素の間になるよう
に、比較画像の位置をずらす。
【0139】次に、明るさ一致フィルタ操作部におけ
る、画像間あかるさ不一致を最小にするフィルタF、F
‘を求める。前述したように、フィルタのパラメータの
係数を、最小二乗法を用いて、解いて(7)式、(8)式のよ
うに、 dx0、dy0を求めるには種々の統計量ΣΣ××を
求める必要がある。統計量算出部44において、それら
種々の統計量の算出を行い、サブCPU45において計
算されたΣΣ××を用いて、(数7)、(数8)の演算を行っ
てα、βを求める。
【0140】局所階調変換回路46は、前述したf1とg1
の明るさをそろえる階調変換を実施するためのものであ
る。
【0141】差分抽出回路49では、f1とg1の差画像su
b(x,y)を求める。式で表すと次のようになる。
【0142】
【数21】
【0143】しきい値演算回路48では、遅延回路4
6、47を経た画像信号f1、g1および、α、βを用い
て、sub(x,y)の値に応じて欠陥候補か否かを判定する二
つのしきい値thH(x,y)とthL(x,y) を算出する。 thH(x,
y)はsub(x,y)の上限を規定するしきい値であり、 thL
(x,y)はsub(x,y)の下限を規定するしきい値である。し
きい値演算回路48の構成を図20に示す。演算の内容
を式で表すと次のようになる。
【0144】
【数22】
【0145】
【数23】
【0146】ただし、
【0147】
【数24】
【0148】
【数25】
【0149】
【数26】
【0150】ここで、 a a、 b bは、0〜0.5の実数、γ
は0以上の実数、εを0以上の整数
【0151】
【数27】
【0152】しきい値を算出する(数22)(数23)
の右辺の第1項A(x,y)は、位置ずれ検出部43で求めた
α、βに対応してしきい値を補正するための項である。
例えば(数27)で表されるdx1は、f1の階調値のx方
向の局所的な変化率とみなし、 dx1(x,y) *αは、位置
がαずれた時のf1の階調値の変化の予測値ということが
できる。よって、A(x,y)の第1項{dx1(x,y) *α - dx2
(x,y)*(- α)}は、x方向にf1の位置をα、g1の位置を-
αずらした時に、f1とg1の差画像の階調値がどのぐら
い変化するかを画素ごとに予測した値ということができ
る。同様に第2項はy方向について予測した値というこ
とができる。 しきい値の第一項A(x,y)は、α、βをキ
ャンセルするための項である。
【0153】しきい値を算出する(数22)(数23)
の右辺の第2項B(x,y)は、パターンエッジの微小な位置
ずれやパターン形状の微小な差異、パターン歪みを許容
するための項である。 A(x,y)を求める(数24)とB(x,
y)を求める(数25)を対比させれば明らかなように、B
(x,y)はa a、 b b による、差画像の階調値の変化予測
の絶対値である。 A(x,y)によって既知の位置ずれ(と
みなす)がキャンセルされるとするならば、 A(x,y)にB
(x,y)を加算するのは、位置の合った状態からさらにx
方向にa a、y方向にb bだけ位置をずらす(とみなす)
ことを意味している。つまり、x方向にa a、y方向にb
bの位置ずれを許容するのがB(x,y)である。
【0154】また、 A(x,y)からB(x,y)を減ずるのは、
位置の合った状態からさらにx方向に- a a、y方向に-
b bだけ位置をずらすことを意味している。 x方向に-
a a、y方向に-b bの位置ずれを許容するのが -B(x,y)
である。しきい値に上限、下限を設けることによって、
± a a、± b bの位置ずれを許容することになるわけで
ある。 そして、パラメータa a 、 b bの値を適切な値
に設定することによって、許容する位置ずれ量を自由に
コントロールすることが可能である。
【0155】しきい値を算出する(数22)及び(数23)
の第3項C(x,y)は、階調値の微小な差異を許容するため
の項である。 C(x,y)の加算は、g1の階調値がf1の階調
値よりもC(x,y)だけ大きいのを許容することを意味し、
C(x,y)の減算は、g1の階調値がf1の階調値よりもC(x,
y)だけ小さいのを許容することを意味する。ここでは、
C(x,y)を、局所領域での階調値の代表値(ここではmax
値)に比例定数γを掛けた値と、定数εとの和とした
が、この関数にこだわる必要はなく、階調値の変動の仕
方が既知であれば、それに合った関数するのがよい。例
えば、階調値の平方根に変動幅が比例すると分かってい
れば、(数26)の代わりに、 C(x,y)=(max1+max2)1/2*
γ+εとすべきである。 B(x,y)と同様、パラメータ
γ、εによって、許容する階調値の差異を自由にコント
ロールすることが可能である。
【0156】欠陥判定回路50では、差分抽出回路49
の出力sub(x,y)および、しきい値演算回路48の出力th
L(x,y)、thH(x,y)を用いて、
【0157】
【数28】
【0158】を満たせば、位置(x,y)の画素は非欠陥候
補、満たさなければ位置(x,y)の画素は欠陥候補と判定
する。欠陥判定回路50は、非欠陥候補画素は0、欠陥
候補画素は1以上の値を持つdef(x,y)を出力する。
【0159】特徴抽出回路50aでは、ノイズ除去処理
(例えば、def(x,y)に対して縮小・膨張の処理を行う)
によってノイズ的な出力を削除したあと、近隣の欠陥候
補部を一つにまとめる欠陥候補部のマージ処理を行う。
その後、一まとまりごとに、重心座標、XY投影長、面
積などの特徴量を算出する。
【0160】全体制御部104では、欠陥部の座標を試
料上の座標系に変換し、疑似欠陥の削除を行い、最終的
に、試料上での位置と特徴量とからなる欠陥データをま
とめる。
【0161】この欠陥データは、前記下実施の形態1と
同様に、デイスプレイ上に表示することもできるし、出
力手段により出力することもできる。
【0162】また、このデイスプレイ上に、階調変換す
る前の画像または画像のデータと階調変換後の画像また
は画像のデータとをそれぞれ表示することにより、また
は、階調変換後の画像または画像のデータを表示するこ
とにより、階調変換が正しくなされて検査が行われてい
ることを、作業者が目視で確認することができる。
【0163】本実施の形態によれば、小領域全体として
の位置ずれや、個々のパターンエッジの微小な位置ずれ
や、階調値の微小な差異が許容されるため、正常部を欠
陥と誤認識することがなくなる。また、パラメータa a
、 b b、γ、εによって、位置ずれ、階調値の変動の
許容量のコントロールを容易に行うことが可能となる。
【0164】〔実施の形態 3〕本発明に係るパターン
検査方法および装置の第3の実施の形態を図23に示
す。図23において、図1及び図2と同様に、1はイメ
ージセンサであり、被検査パターンである半導体ウエハ
4からの反射光の明るさ、すなわち濃淡に応じた濃淡画
像信号を出力するものであり、2はイメージセンサ1か
ら得られる濃淡画像信号をディジタル画像信号9に変換
するA/D変換器、3は濃淡画像信号を遅延させる遅延
メモリ、4は被検査パターンのある半導体ウエハ、5は
被検査パターンの半導体ウエハ4を載置するX方向とY
方向とZ方向とθ方向(回転)の移動するステージ、6
は半導体ウエハ4に対する対物レンズ、7は被検査パタ
ーンの半導体ウエハ4を照明する照明光源、8は照明光
を反射して対物レンズ6を通して半導体ウエハ4に照射
すると共に、半導体ウエハ4からの反射光を透過するハ
ーフミラー、9は濃淡画像信号がA/D変換器で変換さ
れたディジタル画像信号である。このようにして、照明
光源7からの照明光を反射させて対物レンズ6を通して
半導体ウエハ4に対して、例えば明視野照明を施すよう
に構成している。
【0165】また、3は、画像信号9を繰り返される1
セルまたは複数セルピッチ分を記憶して遅延させる遅延
メモリであってもよいし、 画像信号9を繰り返される
1チップまたは複数チップピッチ分記憶して遅延させる
遅延メモリでもよい。
【0166】11はディジタル画像信号9及び遅延され
たディジタル画像信号10を位置合わせするものであ
り、ここでは、画素単位で濃淡差が最小となる位置ずれ
量を正規化相関により検出し、この位置ずれ量に基づき
一方の画像をシフトして、2枚の画像を位置合わせする
ものである。なお、正規化したのは、位置合せすべき画
像間の明るさの違いの影響を軽減するためである。
【0167】即ち、検出画像f(x,y)に対して記憶画像g
(x,y)を移動し、相関値が最大となる位置を下式により
求める。
【0168】
【数29】
【0169】
【数30】
【0170】
【数31】
【0171】
【数32】
【0172】
【数33】
【0173】ここで、画像はイメージセンサにより連続
的に検出されるが、画像を後述するライン単位ごとに分
割し、この単位で位置合わせを行う。上式では、検出画
像はX×Y画素の寸法である。なお、図示していない
が、画像の位置ずれを求める上記した正規化相関は、す
べての画像を相手にして行う必要はなく、例えば画像を
イメージセンサの長手方向にK分割し、分割した各小画
像(X/K×Y画素の大きさ)のうち、情報がある小画像
について、行ってもよい。情報があるかどうかの判断
は、例えば各小画像を微分し、エッジの有無を検出し、
エッジが多い小画像を選ぶ。たとえば、イメージセンサ
がマルチタップ構成の並列出力可能なリニアイメージセ
ンサの場合、各タップ出力画像が、小画像に相当する。
この考え方は、並列出力される画像は、位置ずれが等し
いということに基づいている。
【0174】13は、明るさの異なる画像信号を、明る
さを一致させるべく、双方の画像信号の階調を変換する
階調変換部である。ここでは、個々の画素毎にゲインと
オフセットにより線形変換を実施して、明るさを一致さ
せている。
【0175】
【数34】
【0176】
【数35】
【0177】
【数36】
【0178】
【数37】
【0179】12は、明るさの異なる画像信号を、明る
さを一致させるべく、双方の画像信号を変換する明るさ
変換部である。ここでは、画像全体に一括したフィルタ
操作を実施して、明るさを一致させている。
【0180】そして、得られた画像信号を比較部14に
おいて比較し、不一致を欠陥として検出するものであ
る。
【0181】23は、比較する2枚の画像を入力する画
像入力部であり、この画像より、散布図作成部24にお
いて散布図を求める。散布図は、縦軸と横軸が、2枚の
画像の明るさを示している。25は、得られた散布図を
表示する表示部である。15は、入力手段であるが、例
えば、差画像の絶対値を2値化するしきい値を入力し、
入力したしきい値の線分を散布図上にプロットする。こ
の散布図を見れば、入力したしきい値の妥当性が判断し
やすい。また、表示された散布図を参照して、画像に適
したしきい値を決めることもできる。散布図の1例を図
34に示す。
【0182】W(x,y,dx,dy)=1のときは以
下のように示される。
【0183】
【数38】
【0184】
【数39】
【0185】また、散布図において、プロットしたデー
タ群に線分を最小2乗法等であてはめ、この線分からの
ずれである誤差を求めることができる。
【0186】直線を、Y=m・f(x,y)+nとする
と、最小2乗法(m,n)は以下の式にて算出)により
直線近似を行う。
【0187】
【数40】
【0188】
【数41】
【0189】直線からの誤差は、例えば下式で求められ
る。
【0190】
【数42】
【0191】
【数43】
【0192】この誤差に基づき、しきい値を求め、求め
たしきい値を散布図上にプロットできる。たとえば、し
きい値は、このVeの平方根に比例した値とする。図24
に、これを実現する構成例を示す。
【0193】26は統計量算出部を示し、上記した線分
の当てはめと、線分からの誤差を算出するものである。
27は、この得られた統計量よりしきい値を算出するし
きい値算出部である。もちろん、しきい値をユーザ入力
可能な構成にしても問題ない。
【0194】散布図に使用する画像は、比較する2枚の
画像であり、例えば画素単位の位置合せ後の画像であ
る。画像処理の各段階で、2枚の画像を画像入力部23
に入力可能である。
【0195】図26及び図27は、図23に示した方式
に基づき、2枚の画像を処理した例を示したものであ
る。対象は、ライン&スペースのパターンが、画像の右
下部に検出されたものである。左上は、パターンがない
領域である。各処理途中での画像のヒストグラム、差の
画像の統計量も併せて示している。ヒストグラムからわ
かるように、最初の段階では、2枚の画像の明るさは一
致していない。まず、これを画像を正規化相関により相
関値を求め、この相関値が高い位置を求めることによ
り、画素の単位で位置合せする。次に、位置合せされた
2枚の画像について局所階調変換である局所的明るさ補
正を実施する。そして、最後に2枚の画像の明るさを一
致させるフィルタリングを施し、画像の明るさの一致度
をさらに向上させている。
【0196】図28〜30は、各処理段階での画像の散
布図を示している。画素の単位で位置合せされた段階で
は、2枚の画像の明るさが一致していないため、散布図
において斜め45度の直線にのらず、直線からのばらつ
きがみられる。しかし、本発明による局所階調変換であ
る局所的明るさ補正とフィルタリングの処理の後では、
散布図が直線に近いところに分布しており、2枚の画像
の明るさをそろえる意味で効果があることがわかる。な
お、傾きと切片とあるのは、散布図データにフィッティ
ングした線分の傾きと切片である。2枚の画像の一致度
の尺度である傾きは、最初0.705であったものが、局所
階調変換である局所的明るさ補正後に、0.986となり、
さらにフィルタリングの処理の後で0.991となり、明る
さの一致度が向上していることがわかる。
【0197】さらに、2枚の画像の一致度を表わす、前
述のVeの値も、最初は40.02あったものが、局所階調変
換である局所的明るさ補正後に、8.598となり、さらに
フィルタリングの処理の後で7.477となり、明るさの一
致度が向上していることがわかる。また、Veの値の画像
は、Veの値を画像全体ではなく、例えば各画素の周りを
含む7×7画素の各領域毎に、直線近似して誤差Veを求
めたものを画像として表示したものを、図28〜図30
は示している。この画像を見れば、どの部分で明るさ合
せ誤差が大きいかがわかる。
【0198】また、図31〜図33は、画像の局所コン
トラストに関する散布図を示したものである。ここで、
コントラストは、各画素の周囲、例えば3×3画素につ
いて最大値と最小値を検出し、最大値−最小値を示す。
局所コントラストも、本発明による局所階調変換とフィ
ルタリングの処理の後では、散布図が直線に近いところ
に分布していることから、これらをそろえる意味もある
と考えられる。傾きと切片等は、前述の図と同様の意味
をもつ。なお、Veの値の画像は、局所コントラスト画像
において、各画素の周りを含む7×7画素の領域に関し
て直線近似してVeを求めたものである。
【0199】図34〜図37は、散布図としきい値の例
を示したものである。図34は、2枚の画像が異なるた
め、これを誤検出しないように、しきい値が大きく設定
されている。図35は、本発明による局所階調変換であ
る明るさ補正後の散布図であり、2枚の画像の一致度が
高いため、設定されたしきい値が小さい。図36は、明
るさ合わせ後の散布図であり、さらにしきい値が小さく
なっている。図37は、片方の画像を、各画素ではなく
画像の単位で、線形の階調変換を施したもので、散布図
上ではしきい値がオフセットをもっている。
【0200】図38は、画像単位の階調変換を区分的な
線形変換とした例を示したものである。この例では、2
つの区分に分けている。
【0201】このように、散布図としきい値は、欠陥検
出感度等を決める基準或いは、設定したしきい値の妥当
性確認など、はばひろく活用できるものである。
【0202】これらの散布図作成、表示、或いは散布図
のデータを用いたしきい値算出等は、検査開始前に、画
像を検出し、この画像を用いて実施することも可能であ
る。さらに、画像検出に同期して、散布図作成、しきい
値設定等を画像毎に行えば、さらに高感度な検査が実現
できることは、明白であろう。画像の検出は、各処理が
終わった段階で行えばよい。なお、上記したように、画
像処理はパイプライン型の処理で実現しているが、そう
でない構成のものでも適用できるものである。
【0203】図41に、別の処理結果を示す。図40で
は、まず画像のマッチング(正規化相関)による位置合わ
せを行う。次に、明るさ補正を行う。明るさ補正では、
前述の明るさフィルタリングと局所的明るさ補正を同時
に行う。これによれば、より構成が簡単になる。
【0204】なお、上記した例では、リアルタイムで
(画像検出と同期して)、係数m、n等を求めて、画像
の明るさを補正した。その簡略版として、各画像の明る
さについて、係数m、nを求めておき、これを参照する
形で、明るさ補正を行う手段も考えられる。各画像と
は、比較する2枚の画像でもよい。即ち、比較する2枚
の画像の明るさを入力し、これに対する係数m、nを求
めておく。そして、作成された参照表をもとに明るさ補
正を行うのである。
【0205】次に、画像の大きさに関して説明する。画
像の大きさ、即ち画像の位置合せ(マッチング)の単位
は、次の方法で決定できる。まず、比較する2枚の画像
の位置ずれ量を細かく分割した単位で求める。これを図
39に示す。X方向とY方向に分離して検出している。
この位置ずれデータをスペクトル分析すると、図40の
ような波形が得られる。スペクトル分析図では、縦軸は
スペクトル密度、横軸は周波数を示す。この図におい
て、最も高い周波数であり、かつ密度の高い周波数に着
目する。この図の場合、0.011となる。この周波数
は、例えばステージの走行特性等の装置特性、振動特性
により決まるものである。
【0206】スペクトル分析結果は、2枚の画像の位置
ずれがこの周波数で繰り返していることを表わしてお
り、この逆数である88ラインを画像の単位、即ちマッ
チングの単位とすると、画像内に位置ずれのピークto
ピークが現れ、位置ずれ量が大きい場合精度の高い位置
合せが困難となる。しかし、画像の単位をこの周波数の
逆数の1/4にすると、ピークの位置ずれの1/2以下
に位置ずれ量を低減することができる。さらに、周波数
の逆数の1/8にすると、ピークの位置ずれの1/4以
下に位置ずれ量を低減することができる。
【0207】このように、画像の単位を細かくすればす
るほど、画像の位置合せの精度を向上できるはずである
が、画像内に含まれるべきパターンの情報が少なくなる
ので、結果としては画像の位置合せ精度が上がらない。
従って、スペクトル分析結果からは、必要とする位置合
せ精度をもとに、画像の大きさに制限がなされ、パター
ン情報の確保の観点からは、比較するパターンに応じて
であるがパターンのスペース情報(パターンが形成され
ていない領域に関する情報)をもとに画像の大きさの下
限が決定できる。図25に、この構成を示す。なお、上
記した説明では、最も高い周波数に着目したが、位置ず
れの量に着目し、その大きなものに相当する周波数に着
目しても効果的である。
【0208】なお、上記は、x、y成分に分離して上記
を行うこともできるし、蓄積型のリニアイメージセンサ
の場合のように、ステージの進行方向のみに着目して実
施してもよい。
【0209】上記発明の実施の形態1、2、3によれ
ば、場所によるパターンの明るさの違いに影響されるこ
となく、欠陥を高感度に検出することができる。また、
メモリマット部21など暗い領域において、明るさが大
きくばらつくパターンにおいても高感度に検査できる。
また、装置が有する振動特性等に影響を受けることな
く、高精度な画像のマッチングが実現できる。従って、
従来に比べ、信頼性の高い検査を実現することができ
る。
【0210】以上、本発明に係る実施の形態について、
主に光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いた比較検査方
法について述べたが、他の赤外線やX線により得られた
画像検出に用いた場合にも、同様に有効であることはい
うまでもない。
【0211】
【発明の効果】本発明の構成によれば、多層のパターン
の膜厚の違いによって生ずる明るさの違いによって全体
の検査感度が律束されることなく、欠陥を高感度に検出
することができる効果を奏する。
【0212】また、高精度の画像マッチングの実現に効
果を奏する。さらに、比較すべき2つの検出画像信号の
明るさや微分等の処理を施した明るさ情報、或いは指定
した画像処理途中の明るさ情報を、縦軸と横軸とした散
布図を併せて使うことにより、しきい値の決定やその妥
当性確認が有効にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る被検査パターンの欠
陥検査装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る被検査パターンの欠
陥検査装置の構成図である。
【図3】画像明るさ一致フィルタ操作部の説明図であ
る。
【図4】階調変換部の説明図である。
【図5】双対フィルタの例を示す図である。
【図6】本発明にかかる検出画像と差画像の例を示す図
である。
【図7】本発明の階調変換を実施した例を示す図であ
る。
【図8】本発明の階調変換を実施した例を示す図であ
る。
【図9】本発明の階調変換を実施した例を示す図であ
る。
【図10】本発明の階調変換を実施した例を示す図であ
る。
【図11】本発明の階調変換を実施した例を示す図であ
る。
【図12】本発明のしきい値設定方式の説明図である。
【図13】本発明のしきい値設定方式の説明図である。
【図14】本発明の画像明るさ一致フィルタ操作部の動
作説明図である。
【図15】被検査パターンのメモリチップにおけるメモ
リマット部と周辺回路部の略示説明図である。
【図16】図10のメモリチップにおけるメモリマット
部と周辺回路部における明るさのヒストグラムである。
【図17】CMPプロセス処理のフローを説明する図で
ある。
【図18】CMP処理された、異なるメモリチップにお
けるメモリマット部と周辺回路部における明るさのヒス
トグラムである。
【図19】本発明の一実施形態に係る被検査パターンの
欠陥検査装置の構成図である。
【図20】しきい値演算回路の構成を説明する図であ
る。
【図21】2枚の画像の差の2乗和を表す図である。
【図22】2枚の画像の差の絶対値の和を表す図であ
る。
【図23】本発明の一実施形態に係る被検査パターンの
欠陥検査装置の構成図である。
【図24】本発明の一実施形態に係る散布図作成、表示
を説明する図である。
【図25】本発明の一実施形態に係る被検査パターンの
欠陥検査装置の構成図である。
【図26】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での結果を表わす図である。
【図27】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での結果を表わす図である。
【図28】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での散布図を表わす図である。
【図29】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での散布図を表わす図である。
【図30】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での散布図を表わす図である。
【図31】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での局所コントラストの散布図を表わす図である。
【図32】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での局所コントラストの散布図を表わす図である。
【図33】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での局所コントラストの散布図を表わす図である。
【図34】散布図の1例を表わす図である。
【図35】散布図の1例を表わす図である。
【図36】散布図の1例を表わす図である。
【図37】散布図の1例を表わす図である。
【図38】散布図の1例を表わす図である。
【図39】画像の位置ずれ量を説明する図である。
【図40】スペクトル分析を説明する図である。
【図41】比較する2枚の画像に関して、各画像処理の
段階での結果を表わす図である。
【符号の説明】
1…イメージセンサ、2…A/D変換器、3…遅延メモ
リ、4…半導体ウエハ、5…X、Y、Z、θステージ、
6…対物レンズ、7…照明光源、8…ハーフミラ、9…
画像信号、10…画像信号、11…画素単位位置合わせ
部、12…画像明るさ一致フィルタ操作部、13…階調
変換部、14…比較部、15…入力手段、16…CP
U、17…記憶装置、20…チップメモリ、21…メモ
リマット部、22…周辺回路部(非繰り返しパターンで
あるが、複数の繰り返しピッチをもつ繰り返しパターン
を含む)、23…画像入力部、24…散布図作成部、2
5…表示部、26…統計量算出部、27…しきい値算出
部(或いは入力部)、31…電子銃、32…磁界レン
ズ、33…対物レンズ、34…偏向器、35…検出器、
36…アンプ、37…グランド電極、38…リターデイ
ング電極、39…A/D変換器、40…前処理回路、4
1…遅延回路、42…画素単位の位置合わせ部、46…
局所階調変換回路、48…しきい値演算回路、49…差
分抽出回路、50…欠陥判定回路、101…検出部、1
02…画像取り出し部、103…画像処理部、104…
全体制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼田 実 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 宍戸 千絵 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 高木 裕治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に本来同一となるように形成された
    複数個の組のパターンの欠陥を検査する方法であって、
    第1の被検査パターンを検出して該第1の被検査パター
    ンの第1の画像を得、該第1の画像を記憶し、第2の被
    検査パターンを検出して該第2の被検査パターンの第2
    の画像を得、前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせ、該明るさを合わせた第1の画像と
    第2の画像とを比較することにより前記パターンを検査
    することを特徴とする被検査パターンの欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせることを、ゲインとオフセットをも
    つ線形変換によって、2つの比較する画像の明るさがほ
    ぼ同一となるように変換することを特徴とする請求項1
    記載の被検査パターンの欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせるときのパラメータであるゲインと
    オフセットは、2つの比較する画像の明るさの2乗誤差
    が最小になるように決めることを特徴とする請求項2記
    載の被検査パターンの欠陥検査方法。
  4. 【請求項4】前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせるときのパラメータであるゲインと
    オフセットは、2つの比較する画像において、各点の定
    めた周囲の複数画素を用いて、2乗誤差が最小になるよ
    うに決めることを特徴とする請求項3記載の被検査パタ
    ーンの欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせるときのパラメータであるゲインと
    オフセットは、2つの比較する画像において、各点の定
    めた周囲の複数画素を用いて、重みづけされた2乗誤差
    が最小になるように決めることを特徴とする請求項4記
    載の被検査パターンの欠陥検査方法。
  6. 【請求項6】前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との明るさを合わせることを、2枚の画像のマッチング
    前或いは後に行うことを特徴とする請求項1ないし5記
    載の被検査パターンの欠陥検査方法。
  7. 【請求項7】前記パターンは、セルである繰返しパター
    ン領域からなるマット部と非繰返しパターン領域からな
    る周辺回路部とを有するチップであることを特徴とする
    請求項1ないし6の何れかに記載の被検査パターンの欠
    陥検査方法。
  8. 【請求項8】本来同一形状となるように形成された複数
    個の組のパターンを有して該複数個の組のパターンの表
    面が平坦化加工処理された試料の前記パターンの欠陥を
    検査する方法であって、第1の被検査パターンを光学的
    に撮像して前記第1の被検査パターンの第1の画像信号
    を得、該第1の画像信号を記憶し、第2の被検査パター
    ンを光学的に撮像して前記第2の被検査パターンの第2
    の画像信号を得、前記記憶した第1の画像信号と前記第
    2の画像信号との少なくとも何れか一方を局所的に階調
    変換し、該少なくとも何れか一方を局所的に階調変換し
    た第1と第2の画像信号を比較することにより前記パタ
    ーンを検査することを特徴とする被検査パターンの欠陥
    検査方法。
  9. 【請求項9】基板上に本来同一となるように形成された
    複数個の組のパターンの欠陥を検査する方法であって、
    第1の被検査パターンを撮像して該第1の被検査パター
    ンの第1の画像を得、該第1の画像を記憶し、第2の被
    検査パターンを撮像して該第2の被検査パターンの第2
    の画像を得、前記記憶した第1の画像と前記第2の画像
    との少なくとも何れか一方の明るさを変換して前記第1
    の画像と前記第2の画像との明るさがほぼ同じくなるよ
    うにし、該明るさをほぼ同じくした第1の画像と第2の
    画像とを比較することにより前記パターンを検査し、該
    検査した結果をデイスプレイ上に表示すると共に該検査
    した結果のデータを外部に出力することを特徴とする被
    検査パターンの欠陥検査方法。
  10. 【請求項10】前記第1の被検査パターン及び前記第2
    の被検査パターンを撮像することを、光学的に行うこと
    を特徴とする請求項9記載の被検査パターンの欠陥検査
    方法。
  11. 【請求項11】前記第1の被検査パターン及び前記第2
    の被検査パターンを撮像することを、電子線を用いて行
    うことを特徴とする請求項9記載の被検査パターンの欠
    陥検査方法。
  12. 【請求項12】基板上に本来同一となるように形成され
    た複数個の組のパターンの欠陥を検査する方法であっ
    て、第1の被検査パターンを検出して該第1の被検査パ
    ターンの第1の画像を得、該第1の画像を記憶し、第2
    の被検査パターンを検出して該第2の被検査パターンの
    第2の画像を得、前記記憶した第1の画像と前記第2の
    画像とを画素単位で位置ずれを補正し、該画素単位で位
    置ずれを補正した前記記憶した第1の画像と前記第2の
    画像とのいずれか或いは双方の明るさ変換し、該明るさ
    を変換した第1の画像と第2の画像とを比較して該第1
    と第2の画像信号の不一致を欠陥として検出し、該検出
    した結果をデイスプレイ上に表示することを特徴とする
    被検査パターンの欠陥検査方法。
  13. 【請求項13】基板上に本来同一となるように形成され
    た複数個の組のパターンの欠陥を検査する欠陥検査装置
    であって、第1の被検査パターンを撮像して該第1の被
    検査パターンの第1の画像を得ると共に第2の被検査パ
    ターンを撮像して該第2の被検査パターンの第2の画像
    を得る撮像手段と、該撮像手段により撮像して得た前記
    第1の画像を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶し
    た前記第1の画像と前記撮像手段で撮像して得た前記第
    2の画像との少なくとも何れか一方を局所的に階調変換
    する階調変換手段と、該階調変換手段により少なくとも
    何れか一方を局所的に階調変換した第1の画像と第2の
    画像とを比較して前記パターンの欠陥を検出する欠陥検
    出手段とを備えたことを特徴とする被検査パターンの欠
    陥検査装置。
  14. 【請求項14】前記階調変換手段は、前記比較する第1
    と第2の画像信号の明るさを、ゲインとオフセットをも
    つ線形変換によってほぼ同一となるように変換すること
    を特徴とする請求項13記載の被検査パターンの欠陥検
    査装置。
  15. 【請求項15】本来同一形状となるように形成された複
    数個の組のパターンを有して該複数個の組のパターン上
    に形成された光学的に透明な膜の表面が平坦化加工処理
    された試料の前記パターンの欠陥を検査する装置であっ
    て、第1の被検査パターンと第2の被検査パターンとを
    それぞれ光学的に撮像して前記光学的に透明な膜を介し
    た前記第1の被検査パターンの第1の画像信号と第2の
    被検査パターンの第2の画像信号とをそれぞれ得る撮像
    手段と、該撮像手段で撮像した前記第1の画像信号を記
    憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶した第1の画像信
    号と前記撮像手段で撮像した第2の画像信号との少なく
    とも何れか一方を局所的に階調変換する階調変換手段
    と、該階調変換手段により少なくとも何れか一方を局所
    的に階調変換した前記第1と第2の画像信号を比較して
    前記パターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えた
    ことを特徴とする被検査パターンの欠陥検査装置。
  16. 【請求項16】基板上に本来同一となるように形成され
    た複数個の組のパターンの欠陥を検査する欠陥検査装置
    であって、第1の被検査パターンを撮像して該第1の被
    検査パターンの第1の画像を得ると共に第2の被検査パ
    ターンを撮像して該第2の被検査パターンの第2の画像
    を得る撮像手段と、該撮像手段により撮像して得た前記
    第1の画像を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶し
    た前記第1の画像と前記撮像手段で撮像して得た前記第
    2の画像との少なくとも何れか一方の明るさを変換する
    明るさ変換手段と、該明るさ変換手段により少なくとも
    何れか一方の明るさ変換した第1の画像と第2の画像と
    を比較して前記パターンの欠陥を検出する欠陥検出手段
    と、該欠陥検出手段で検出した前記パターンの欠陥に関
    する情報を画面上に表示する表示手段と、該欠陥検出手
    段で検出した前記パターンの欠陥に関する情報のデータ
    を外部に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする
    被検査パターンの欠陥検査装置。
  17. 【請求項17】前記撮像手段は、前記第1の被検査パタ
    ーンと前記第2のパターンとを、光学的に撮像すること
    を特徴とする請求項16記載の被検査パターンの欠陥検
    査装置。
  18. 【請求項18】前記撮像手段は、前記第1の被検査パタ
    ーンと前記第2のパターンとを、電子線を用いて撮像す
    ることを特徴とする請求項16記載の被検査パターンの
    欠陥検査装置。
  19. 【請求項19】前記表示手段は、被検査パターンの比較
    すべき2つの検出画像の明るさや微分等の処理を施した
    明るさ情報を、縦軸と横軸とする散布図として表示する
    ことを特徴とする請求項16記載の被検査パターンの欠
    陥検査装置。
  20. 【請求項20】基板上に本来同一となるように形成され
    た複数個の組のパターンの欠陥を検査する装置であっ
    て、第1の被検査パターンを撮像して該第1の被検査パ
    ターンの第1の画像を得ると共に第2の被検査パターン
    を撮像して該第2の被検査パターンの第2の画像を得る
    撮像手段と、該撮像手段により撮像して得た前記第1の
    画像を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶した前記
    第1の画像と前記撮像手段で撮像して得た前記第2の画
    像とを画素単位で位置ずれを補正する位置ずれ補正手段
    と、該位置ずれ補正手段で画素単位で位置ずれを補正し
    た前記第1の画像と前記第2の画像との少なくとも何れ
    か一方の明るさを変換する明るさ変換手段と、該明るさ
    変換手段により少なくとも何れか一方の明るさ変換した
    第1の画像と第2の画像とを比較して該第1の画像と第
    2の画像との不一致を欠陥として検出する欠陥検出手段
    と、該欠陥検出手段で検出した欠陥に関する情報を画面
    上に表示する表示手段とを備えたことを特徴とする被検
    査パターンの欠陥検査装置。
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