JP4583164B2 - 銀銅複合粉及び銀銅複合粉の製造方法 - Google Patents

銀銅複合粉及び銀銅複合粉の製造方法 Download PDF

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本発明は、銀銅複合粉及びその銀銅複合粉を得る際の均一な銀と銅との相互拡散が可能で、しかも良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された製品を得るための製造方法に関する。
従来より、導電性ペースト等に用いられるフィラー材料として耐酸化性や比抵抗が優れることから銀粉が多用されてきている。しかし、銀のマイグレーションを嫌う用途では、銅粉が使用されているが、銅には酸化しやすいという弱点がある。そこで、銀のマイグレーションと、銅の酸化しやすさという双方の弱点を補う特性を持つフィラーとして、銀銅複合粉の使用も見られる。
銀銅複合粉の工業的な製法としては、特許文献1(特開2000−144203号公報)の実施例に記載されているように、アトマイズ法が一般的である。このアトマイズ法では、融点以上に加熱した溶湯を噴霧冷却することで粉体粒子を生成するため、2種類以上の金属の混合あるいは合金粒子を生成するのが比較的容易であるが、反面そのプロセスの特性上微粒化、均粒化に限界があるのが一般的である。具体的には噴霧後の粉体自体は1〜数十μm程度の幅広い粒度分布を持つのが通常であり、仮に中心粒子径5μm以下といった微粒の粉体を得ようとする場合には、分級操作により微粒部分を選別する必要があった。
一方、微粒粉体の製造に適した製造方法としては、従来より湿式還元法があるが、原理上金属元素固有の電気化学的な特性によりその反応条件が決まるため、多種の金属を均一に同時析出させることが困難である。
また、銀銅複合微粒子としては、例えば特許文献2(特開平1−119602号公報)に示されるように、従来より湿式還元法による銀被覆銅粉があるが、表層の分布がほぼ銀のみとなるため、導電性フィラーとして用いた場合に粒子表面の接点において銀、銅両者の複合した特性が得られ難いという問題があった。
特開2000−144203号公報 特開平1−119602号公報
上述のように、銀銅複合粉は、銀粉と銅粉の各々の欠点を解消する目的で使用されるものであるが、微粒化、均粒化された銀銅複合粉を効率よく得るための製造方法は確立されていない。
従って、本発明の目的は、均一に銀と銅とが分散し、しかも良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された銀銅複合粉を提供し、このような銀銅複合粉を市場に安価に供給するための生産性に優れた製造方法を提供することにある。
そこで、本発明者等は、上記課題を解決すべく検討の結果、湿式還元法により銀被覆銅微粒子を調製した後、湿式熱処理を行うことによって上記目的を達成する銀銅複合粉を得ることに想到した。
<本件発明に係る銀銅複合粉>
本件発明に係る銀銅複合粉は、銀と銅とを含む銀銅複合粉であって、銅粉の粉粒表面に湿式法で銀コート層を形成し、その銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱し、銀と銅とを熱的に相互拡散させて得られ、銀含有量が20wt%〜55wt%、残部銅及び不可避不純物であり、CIE1976L表色系で得られるL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0である色調を備えることを特徴とする。
また、本件発明に係る銀銅複合粉の内、略球状の粉粒からなる銀銅複合粉は、以下のA.〜C.の粉体特性を備えることが好ましい。
A.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μm。
B.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下。
C.比表面積が0.2m/g以上。
更に、本件発明に係る銀銅複合粉の内、フレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉は、以下のa.〜c.の粉体特性を備える事が好ましい。
a.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μm。
b.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下。
c.粉粒のアスペクト比(厚さ/[D50])が0.02〜0.5。
<本件発明に係る銀銅複合粉の製造方法>
本件発明に係る銀銅複合粉の製造方法は、銅粉を添加した水溶液中にキレート化剤を添加して得られた分散液に、銀含有溶液を添加して反応させ、さらに濾過して銅粉の粉粒表面に銀コート層を形成した銀コート銅粉を用い、当該銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱処理する湿式熱処理により銀と銅とを熱的に相互拡散させた後、濾過し、アルコール洗浄し、乾燥することを特徴とするものである。
そして、本件発明に係る銀銅複合粉の製造方法において、分散液中の銅粉重量を100重量部としたとき、銀として20重量部〜95重量部を含有する銀含有溶液を、前記分散液に添加することが好ましい。
また、本件発明に係る銀銅複合粉の製造方法において、粉粒形状が、略球形状又はフレーク形状の銅粉を用いることが出来る。
また、上記キレート化剤として、エチレンジアミンテトラ酢酸塩を用いることが好ましい。
本件発明に係る銀銅複合粉は、良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された銀銅複合粉である。そして、当該銀銅複合粉は、銀と銅との分布状態が良好であるため銀マイグレーション現象を抑制し、銀の持つ電気的良導体としての特性を有効に活用出来る。また、本発明の製造方法によって、良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された銀銅複合粉が得られる。そして、この銀銅複合粉は、粉粒の表面における銀と銅との分布状態が良好であり、銀及び銅の複合した良好な特性を持つ銀銅複合粉の量産化を容易とする。
以下、本発明に係る銀銅複合粉及びその製造方法を実施するための最良の形態について説明する。
<本件発明に係る銀銅複合粉>
本件発明に係る銀銅複合粉は、銅粉の粉粒表面に湿式法で銀コート層を形成し、その銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱し、銀と銅とを熱的に相互拡散させて得られ、銀含有量が20wt%〜55wt%、残部銅及び不可避不純物であり、CIE1976L表色系で得られるL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0である色調を備えることを特徴とする。その結果、従来のアトマイズ法で得られた銀銅複合粉と比べ、異なる特徴を有する。
ここで、銅粉の粉粒表面への銀コート層の形成は、電気化学的な手法により形成した銀層であることが好ましい。電気化学的手法とは、置換析出法、無電解メッキ法を意図したものである。即ち、銅粉と銀粉とを攪拌混合して、銅粉の粉粒表面へ銀を固着させる等のメカノケミカル的な手法で形成した等に比べ、後述する湿式熱処理により、相互拡散が容易だからである。
そして、本件発明に係る銀銅複合粉は、銀含有量が20wt%〜55wt%、残部銅及び不可避不純物である組成とするものである。ここで、銀含有量が20wt%未満の場合には、製品の銀銅複合粉を導電性ペースト等に加工して形成する導体の導体抵抗の改善が出来ず、銀を含有させる意義が無くなる。一方、銀含有量を55wt%を超えるものとすると、銀層が厚くなりすぎて銅と銀との拡散が不十分となり、マイグレーションを防止する効果は得られず、成分的に不均一な銀銅複合粉が得られやすく、経済的に高価となるだけで好ましくない。
更に、本件発明に係る銀銅複合粉は、その粉粒の表層部における銀と銅との成分量として、銀が60wt%以下、残部銅(但し、一定の不可避不純物を含む)であることが好ましい。このような粉粒の表層部における銀と銅との成分量を化学的分析手法を用いて測定することは困難である。そこで、本件発明者等は、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析を採用することとした、このときの電子ビームの加速電圧は15keV、観察倍率5000倍以上の条件で、簡易定量分析した結果である。この結果、粉粒の表層部における銀の含有量が60wt%を超えると銀マイグレーションの起こりやすい傾向があり、高価な銀の無駄遣いとなる。そして、銀の含有量が10wt%以上でなければ、銀の良好な導電性を活用出来ない。そこで、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析において、銀含有量が10wt%〜60wt%の範囲にあることが好ましい。
また、本件発明に係る銀銅複合粉は、粉体としてみたときの色調に特徴を有する。本件発明に係る銀銅複合粉は、CIE1976L表色系で得られるL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0として表される色調を備える。
ここで、CIE1976L表色系は、最も標準的に使用される色差であり、特に、その説明は必要のないものと考える。念のために記載しておくが、L値とは、明暗を数値化した値であり、数値の大きな程、明るい色調であることを意味する。a値=とは、CIE1976L表色系の中の色相と彩度とを表し、赤−緑推移線の位置を示す座標値である。b*値とは、CIE1976L表色系の中の色相と彩度とを表し、黄−青推移線の位置を示す座標値である。
本件発明に係る銀銅複合粉のL値は、56〜78の範囲に収まる。従って、目視によれば、かなり暗い色調として捉えられる。色彩とは、物が光を受け、そこから反射した光が人間の視覚により捉えられ、明暗、色調として認識されるものである。そして、物の表面で光が乱反射され、反射光が少なくなれば暗く黒い物として認識される。従って、本件発明に係る銀銅複合粉の表面は、ある一定の凹凸を持ち、粉体としての比表面積は広くなっていると考えられる。本件発明に係る銀銅複合粉の比表面積を現実に測定し、アトマイズ法で得られた同等の粒径の製品と比べたときの比表面積は、確かに大きくなる。このことは実施例及び比較例を通じて具体的に言及する。このL値の値が56より小さく暗い色調となると、後述する湿式熱処理による酸化進行が顕著になり、得られた銀銅複合粉を導電性ペースト等へ加工し、導体を形成した際の導体抵抗が上昇する傾向にある。そして、L値が78より大きく明るい色調となると、銀コート層と芯材である銅との相互拡散が不十分で、銀と銅との均一な分散化が進行していない。
そして、本件発明に係る銀銅複合粉のa値は、−0.5〜−0.1の範囲に収まり、赤よりも緑の強い色相と彩度とを備えることを意味している。更に、本件発明に係る銀銅複合粉のb値は、10.0〜12.0の範囲に収まり、青よりも黄の強い色相と彩度とを備えることを意味している。これらのことから、本件発明に係る銀銅複合粉の色相と彩度とは、黄緑色のダークな色調を備えていることが分かる。現段階において、本件発明に係る銀銅複合粉のa値及びb値が、製品品質とどのような関係にあるのかが明確ではないが、銀銅複合粉粒の表層領域の銀の含有量と一定の関係があるように思われる。
以上に述べてきた銀銅複合粉のCIE1976L表色系で得られるL値、a値、b値は、銀銅複合粉の銀と銅との分散化レベルを推し量るための代替え指標として用いる事も可能であり、特にL値を工程管理における製品品質の指標とすることは有効である。
以上に述べてきた銀銅複合粉は、芯材に用いる銅粉として、その粉粒形状に特段の限定はない。従って、粉粒形状が略球状又はフレーク状の銅粉粒を用いることができる。従って、本件発明に係る銀銅複合粉は、微粒で、粒度分布に優れた、従来にない製品である。
本件発明に係る銀銅複合粉の内、略球状の粉粒からなる銀銅複合粉は、以下のA.〜C.の粉体特性を備えるものとすることができる。
粉体特性A.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmである。レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径は、凝集粒子であっても、一粒子として捉える。従って、本件発明に係る銀銅複合粉を構成する粉粒は、一次粒子が一定レベルで凝集を起こしているとしても、体積累積平均粒径D50を0.3μm〜6.0μmの範囲に収める事ができる。現実に、体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmの銀銅複合粉を、走査型電子顕微鏡を用いて、その観察像から一次粒子径を測定た平均一次粒子径が0.2μm〜4.0μmとして観察出来る。従って、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径100μm以下のビアホール孔内への充填性にも何ら問題のないレベルとなる。
また、本件発明に係る銀銅複合粉を特定する上での、粉体特性には含めていないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D90も、粉体としての粒度分布の良好さを推し量る上での要素となる。上述のように体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmの銀銅複合粉の体積累積粒径D90は、0.5μm〜10.0μmの範囲となる。
粉体特性B.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下である。ここで、下限値を特に規定していないが、敢えて規定するとしたら、工業的に安定生産可能な範囲として1.0μmである。この粉体特性から、粉粒の凝集状態を含めた上での最大粒径を読み取ることが出来る。このようなレベルの粗粒であれば、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径100μm以下のビアホール孔内への充填性にも何ら問題のないレベルとなる。
粉体特性C.は、本件発明に係る銀銅複合粉の比表面積が0.2m/g以上というものである。この比表面積は、粉粒表面の凹凸状態を表し、比表面積が高いほどペーストに加工したときの粘度上昇を招き取り扱いにくくなるが、一方では比表面積が高いほど、粉粒同士の焼結が容易になり、低温焼結が可能となる性質に関わってくる。そこで、現実に得られた本件発明に係る銀銅複合粉の比表面積は、0.2m/g〜3.0m/gの範囲となるのが一般的であるが、現在に於いて、上限値がどの程度となるかの限界を特定し得ていない。本件発明に係る銀銅複合粉の比表面積が、一応0.2m/g〜3.0m/gの範囲に収まると考えると、導電性ペーストに加工したときの著しい粘度上昇を起こすこともなく、良好な粉粒の焼結特性を両立出来る範囲と言える。また、この比表面積は、銀銅複合粉の粉粒表面の状態を表し、上述の色調に影響を与えるものであるから、後述する製造方法を採用した場合の銀銅複合粉の色調との相関関係があると考えられる。
更に、略球状の粉粒からなる銀銅複合粉の特定可能な粉体特性が存在する。タップ充填密度であるが、上記粉体特性を備えるフレーク状銀銅複合粉の場合には、1.0g/cm〜5.0g/cmの範囲となる。
そして、本件発明に係る銀銅複合粉の内、フレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉は、以下のa.〜c.の粉体特性を備えるものとすることができる。このフレーク状の銀銅複合粉は、扁平形状をしていることから、フレーク状粉単独又はフレーク状粉と略球状分との混合で用いることで、導電性ペースト等に加工して形成した導体の導体電気抵抗を、低くする目的で使用することが出来る。
粉体特性a.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μmである。上述のように、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径は、凝集粒子であっても、一粒子として捉える。従って、本件発明に係る銀銅複合粉を構成するフレーク状粉粒は、一次粒子が一定レベルで凝集を起こしていることを考えると、凝集を起こしていたとしても、体積累積平均粒径D50を上記範囲に収める事ができ、微粒のフレーク粉であると言える。現実に、体積累積平均粒径D50が上記範囲にある銀銅複合粉を、走査型電子顕微鏡を用いて、その観察像から一次粒子径(長径)を測定した平均一次粒子径が1.0μm〜7.0μmとして観察出来る。従って、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径100μm以下のビアホール孔内への充填性にも何ら問題のないレベルとなる。
また、本件発明に係るフレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉を特定する上での、粉体特性には含めていないが、ここでもレーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D90が、粉体としての粒度分布の良好さを推し量る上での要素となる。上述のように体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μmのフレーク状の銀銅複合粉の体積累積粒径D90は、3.0μm〜20.0μmの範囲となる。アトマイズ法を用いて製造した球状粉を物理的に加工して得られた通常のフレーク品では、体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との間に3倍を超えるような粗粒が存在するのが通常であり、体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との間に大きな差異が無く、粒度分布としてみれば極めてシャープになっていることが想像出来る。
粉体特性b.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下である。この粉体特性から、粉粒の凝集状態を含めた上での最大粒径を読み取ることが出来る。ここでも体積累積最大粒径Dmaxは、上述の体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との関係で見れば、ある意味異常値を示すと考えられる。しかしながら、アトマイズ法を用いて製造した球状粉を物理的に加工して得られた通常のフレーク品では、体積累積最大粒径Dmaxが80μm以上となり、場合によっては100μmを超える場合もあることを考えるに、本件発明に係るフレーク状の銀銅複合粉の場合の体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下で、このレベルであれば、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径100μm以下のビアホール孔内への充填性にも大きな問題は生じない。
粉体特性c.は、粉粒のアスペクト比(厚さ/[D50])が0.02〜0.5である。ここで言うアスペクト比は、フレーク状粉を構成する粉粒の厚さと前記体積累積平均粒径D50とで表されるアスペクト比([厚さ]/[D50])の値が0.02〜0.5としている。このアスペクト比は、フレーク粉の加工度を表すものであると言える。従って、アスペクト比の値が0.02未満の場合には、粉粒の厚さが薄くなりすぎ、粉粒内部の転位密度の上昇及び結晶粒の微細化が急激に起こり始め、抵抗の上昇を引き起こすと共に粗粒の発生が顕著となるのである。これに対し、アスペクト比の値が0.5を超えると、加工度が低く扁平率が低いため、粉粒同士の十分な接触界面面積の改善が行えず、形成した導体の抵抗を下げる事が出来なくなるのである。
以上に述べてきた粉体特性に関しては、以下に述べる製造方法で用いる芯材としての銅粉の基本的粉体特性により左右されるものであると考えられるが、銀銅複合粉の製造過程において粒子凝集を起こせば粉体特性は劣化するのであり、製造過程において粒子凝集を極力回避出来る製造方法を見いだすことが出来て、初めて製造可能な製品である。
<本発明に係る銀銅複合粉の製造方法>
本発明に係る製造方法は、上述したように、「銅粉を添加した水溶液中にキレート化剤を添加して得られた分散液に、銀含有溶液を添加して反応させ、さらに濾過して銅粉の粉粒表面に銀コート層を形成した銀コート銅粉を用い、当該銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱処理する湿式熱処理により銀と銅とを熱的に相互拡散させた後、濾過し、アルコール洗浄し、乾燥することを特徴とする銀銅複合粉の製造方法。」である。
芯材としての銅粉: ここで用いられる銅粉は、通常の電解法、還元法、アトマイズ法、機械的粉砕法等から得られる銅粉であり、その形状については特に制限はないが、略球形状又はフレーク形状が好ましく用いられる。また、銅粉は前処理したものが望ましく、前処理としては分級、希硫酸による洗浄、アルカリ性溶液による脱脂等の処理が挙げられる。例えば、硫酸洗浄純水に銅粉を添加し、攪拌後、希硫酸を加え、攪拌し、リパルプ洗浄を行った前処理銅粉が好ましく用いられる。
特に、本件発明に係る銀銅複合粉の内、略球状の粉粒からなる銀銅複合粉であって、上述のA.〜C.の粉体特性を備えるものを製造する場合には、以下のA’.〜C’.の粉体特性を持つ、略球状の銅粉を芯材として用いることが好ましい。
芯材としての銅粉の粉体特性A’.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.2μm〜5.0μmである。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、体積累積平均粒径D50を0.3μm〜6.0μmの範囲に収めることが困難となる。
芯材としての銅粉の粉体特性B’.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが15.0μm以下である。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、体積累積最大粒径Dmaxを20.0μm以下の範囲に収めることが困難となる。
そして、芯材としての銅粉の粉体特性C’.は、比表面積が0.1m/g以上である。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、比表面積が0.2m/g以上を達成出来ない。また、芯材としての銅粉の比表面積が0.1m/g未満の場合には、銀コート銅粉を製造する場合の銀コート層の析出が不均一になる傾向にあり、湿式熱処理した後の粉粒表面での均一な銀と銅との分散組織が得られにくい傾向にある。
また、本件発明に係る銀銅複合粉の内、フレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉であって、上述のa.〜c.の粉体特性を備えるものを製造する場合には、以下のa’.〜c’.の粉体特性を持つ、フレーク状の銅粉を芯材として用いることが好ましい。
芯材としての銅粉の粉体特性a’.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜8.0μmである。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、体積累積平均粒径D50を1.0μm〜10.0μmの範囲に収めることが困難となる。
芯材としての銅粉の粉体特性b’.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが30.0μm以下である。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、体積累積最大粒径Dmaxを40.0μm以下の範囲に収めることが困難となる。
そして、芯材としての銅粉の粉体特性c’.は、粉粒のアスペクト比(厚さ/[D50])が0.02〜0.5である。この範囲でなければ、上述した銀含有量(20wt%〜55wt%)となる範囲の銀コート銅粉を製造し、更に湿式熱処理した後の銀銅複合粉の粉体特性としての、粉粒のアスペクト比(厚さ/[D50])が0.02〜0.5を達成出来ない。また、芯材としての銅粉の粉粒のアスペクト比を0.02未満の粒径との相対的関係に於いて、薄くしようとすると、生産上のバラツキが大きく粗粒が発生しやすく好ましくないのである。
上述した如きフレーク銅粉を安定して製造するためには、従来のヒドラジン還元法に代表される湿式法やアトマイズ法に代表される乾式法等の手法で得られた略球形の銅粉を、直接、ボールミル、ビーズミル等の粉砕機にかけ、メディアであるボールやビーズにより銅粉の粉粒を粉砕することで、粉粒を塑性変形させ扁平化させることでフレーク状にしても得ることは出来ない。一定の凝集状態にあり粉粒の凝集状態を解消することなく圧縮変形を行っても、粉粒同士の凝集状態が保たれたまま圧縮変形を受け、凝集状態のままのフレーク銅粉が得られ、粉粒同士が分散した状態にはならないからである。
従って、本件発明者等は、まず略球形の状態の銅粉の凝集状態を破壊し、凝集粒子を分散化させる解粒処理を行い、その後、粉粒をフレーク状に圧縮変形する方法を採用することが好ましい。例えば、略球形状の粉粒からなる銅粉を、凝集状態にある乾燥した銅粉を遠心力を利用した風力サーキュレータを用いて凝集した銅粉を円周軌道を描くように吹き上げ、その飛程中で凝集した粉粒同士を衝突させる。また、凝集状態にある銅粉を含有した銅粉スラリーを、遠心力を利用した流体ミルを用いて、銅粉スラリーを円周軌道を描くように高速でフローさせ、このときに発生する遠心力により凝集した粉粒同士を溶媒中で相互に衝突させ、解粒作業を行うのである。そして、この解粒処理の終了した略球形の銅粉を、高エネルギーボールミルを用いて処理することで、銅粉の粉粒を圧縮変形させ、フレーク銅粉とする方法を採用することが好ましい。ここで言う高エネルギーボールミルとは、ビーズミル、アトライター等のように銅粉を乾燥させた状態で行うか、銅粉スラリーの状態で行うかは問わず、メディアを用いて、銅粉の粉粒を圧縮して塑性変形させることのできる装置の総称として用いている。
銀コート銅粉の製造: 上述の如き銅粉を芯材として用いて銀コート銅粉を製造するのであるが、本件発明に係る製造方法で用いる銀コート銅粉は、湿式法で製造したものを用いることが好ましい。湿式法で銅粉の表面に銀コート層を形成すると、厳密に言えば、その銀コート層は純粋な銀層ではなく、芯材である銅粉の溶出した銅成分を含んだ組成となる傾向にある。そして、このような銅成分を含有した銀コート層を形成することで、後述する湿式熱処理による銀と銅との低温域での相互拡散が容易となる。
銀コート銅粉を湿式法で製造する場合、銅粉を添加した水溶液中にキレート化剤を添加して分散液とし、そこに銀含有溶液を添加して反応させ、さらに濾過して銅粉の粉粒表面に銀コート層を形成したものを用いる事が好ましい。銀コート層の厚さ制御が容易で均一な膜厚の形成が可能だからである。
ここに用いられるキレート化剤は、銅イオンと安定な錯体を形成するものであり、銀イオンと反応しないものが望ましい。このようなキレート化剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、トリエチレンジアミン、ジエチレントリアミン五酢酸、N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、ジエチレンジアミン、フェナントロリン、エチレンジオキシビス(エチルアミン)−N,N,N′,N′−四酢酸、ニトリロ三酢酸、ピコリロ酸及びこれらの組み合わせが用いられる。これらの中でエチレンジアミンテトラ酢酸塩(EDTA)を用いることが、銅のキレート錯体の安定性、試薬の安価性、作業性の点で優れているので好ましく用いられる。
銅粉に対するキレート化剤の添加量は、銅粉100重量部に対して、キレート化剤1重量部〜50重量部、好ましくは5重量部〜40重量部、さらに好ましくは10重量部〜35重量部である。上記添加量の範囲において、銅粉表面上での銅の水酸化物や酸化物を銅のキレート錯体に変え、銅粉表面への銀コートを速やかに、かつ効率よく行うことができる。従って、キレート化剤添加量が1重量部未満の場合には、後の銀コートが良好に行えない。一方、キレート化剤添加量が50重量部を超えても、銅粉表面への銀コート速度は上昇せず、コストを考えたときの工業的採算性を確保出来ない。そして、より好ましいとした範囲は、量産性を考慮した場合の工程安定性を考慮した結果の範囲である。
また、本発明に係る製造方法では、キレート化剤に加えて、必要に応じて種々の添加剤を加えることもできる。かかる添加剤としては、光沢剤や展延性向上のための塩化鉛、フェロシアン化カリウムやラウリン酸等の分散剤等が挙げられる。
本発明に係る製造方法では、銅粉を添加した水溶液にキレート化剤を添加、攪拌して得られた分散液に、銀含有溶液を加えて反応させる。ここで用いる銀含有溶液には、特に限定はないが、分散液中の銅粉重量を100重量部としたとき、銀として20重量部〜95重量部を含有するように添加することが好ましい。銅粉重量に対する銀の含有量が20重量部未満の場合には、銅粉の粉粒表面への銀コート量が、不足し本件発明に係る銀銅複合粉に求められる最低の銀含有量を達成し得ない。一方、銅粉重量に対する銀の含有量が95重量部を超える場合には、銅粉の粉粒表面への銀コート量が、本件発明に係る銀銅複合粉に求められる銀含有量の範囲を超える傾向が高く、しかも、銅粉の粉粒表面の銀コート層の厚さも不均一となる傾向にある。
そして、銀含有溶液として、最も工程安定性に優れるのが硝酸銀溶液である。ここで、硝酸銀溶液を用いる場合の濃度は、例えば10g/l〜300g/lに調整して用いられる。硝酸銀溶液は、20℃〜60℃に調整し、10分〜60分かけて添加することが好ましい。また、銅粉100重量部に対して、硝酸銀を約30重量部〜150重量部添加することが好ましい。上記範囲を外れると上述の銀含有量の範囲を外れる傾向がある。
上記分散液に銀含有溶液を添加することによって、即時に置換反応が開始し、銅粉の粉粒表面に銀が析出する。銀含有溶液の添加時及び添加後に分散液を攪拌することにより反応が一層促進されると同時に、反応層内における不均一な反応を防止するのである。
その後、攪拌された分散液と銀イオン溶液との混合溶液を濾過、洗浄することにより、銀コート銅粉が調製される。
湿式熱処理(銀銅複合粉の製造): 本件発明に係る製造方法では、以上のようにして得られた銀コート銅粉を純水中に添加した後、湿式熱処理を行う。湿式熱処理は50℃〜200℃の温度で、30分〜120分攪拌することによりなされる。このように湿式熱処理を行うことによって、銅中に銀コート層の銀が拡散し、銀と銅との均一な分散化がなされる。厳密に言えば、粉粒の表面から中心部に向かって銀濃度の勾配があり、高銀濃度から低銀濃度に変化していると考えられる。通常、異種金属間の相互拡散を起こさせる場合には、更に高い温度での加熱を必要とする。しかしながら、電気化学的な還元反応等により析出した金属層は、活性化した状態にあり、低温での加熱により結晶組織の転位の再編成等を起こしやすい結晶構造を持つ。更に、当初から銀コート層に一定量の銅が含まれていることもあり、低温での相互拡散が容易に行えると考える。そして、このような加熱を溶媒中で行うのは、大気との接触を極力防止し、粉粒表面の無用な酸化、汚染を防止するためである。
上記湿式熱処理後、濾過し、次いでアルコール洗浄し、乾燥することにより、銀銅複合粉が製造される。このときのアルコール洗浄は特に必須のものではない。水分の揮散を容易にするために用いるのであるからである。アルコール洗浄には、メタノール、エタノールが一般的に用いられる。
本発明に係る製造方法により得られた銀銅複合粉は、種々の用途に用いることができ、例えば導電性ペースト、導電性インク、導電性塗料、導電性樹脂等の導電性フィラーとして利用することができる。 以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明する。
<芯材である銅粉の硫酸洗浄>
純水1.33リットルに、体積累積平均粒径D50が1.0μmの略球状の粉粒からなる銅粉200gを添加し、5分攪拌した後、20%硫酸溶液を50g加え、20分攪拌し、1リットルの純水で3回リパルプ洗浄し、前処理銅粉とした。
<銀コート銅粉の調製>
純水1リットルに上記前処理銅粉200gを添加し、攪拌後、EDTA26.6gを加え、5分攪拌して分散液を得た。次いで、硝酸銀94.4gを900mlの純水に溶解した硝酸銀溶液を40℃に保持し、上記分散液に30分かけて攪拌下で加えて置換反応を行った。さらに、5分間攪拌後、濾過、洗浄し、銀コート銅粉を調製した。
<銀銅複合粉の製造>
純水1.3リットルに、上記銀コート銅粉を添加し、80℃の液温で60分攪拌し、湿式熱処理を行った後、濾過し、次いでメタノール洗浄、乾燥を行い、銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造された銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)、比表面積及びタップ充填密度の測定と組成を表す化学分析等の結果を表1に示す。なお、表1では、粉体特性(D50、D90、Dmax、比表面積(SSA)、タップ充填密度(T.D))、粉粒を溶解してICP分析装置を用いた化学定量分析結果(表では「化学分析による含有量」と表示)、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果(表では「EDXによる表層部の成分量」と表示)、色差を銀コート銅粉から銀銅複合粉に変化した状態が分かるように示した。
Figure 0004583164
この表1から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度(T.D)に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が55.8wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が33.9wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
粒度分布の測定は、銀銅複合粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置 Micro Trac HRA 9320−X100型(Leeds+Northrup社製)を用いて行った。平均粒径D50はレーザー回折散乱法で求められる累積体積が50%の時点における粒径(μm)であり、D90はレーザー回折散乱法で求められる累積体積が90%の時点における粒径(μm)であり、最大粒径Dmaxはレーザー回折散乱法で求められる累積体積が最大の粒径(μm)である。比表面積は、島津式比表面積測定装置SS−10を用いた透過法で求めた値である。また、タップ充填密度は、銀銅複合粉200gを精秤し、150cmのメスシリンダーに入れ、ストローク40mmで1000回の落下を繰り返しタッピングした後、銀銅合金粉の容積を求め、得たものである。また、色差の測定は、乾燥した状態で銀コート銅粉又は銀銅複合粉を10kg/mmのプレス圧力でタブレット状に加工し色差測定試料として調製し、この色差測定試料をスガ試験器株式会社製 SMカラーコンピューター SM−4を用いて測定した。
銀と銅との分散化レベル及び表面粗さの代替え指標として用いることの出来る色差を見るに、湿式熱処理前の銀コート銅粉においては、L値=60.22、a値=−1.35、b値=9.31であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=63.53、a値=−0.22、b値=10.21であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
純水1リットルに、実施例1で用いたのと同様の前処理銅粉200gを添加し、攪拌後、EDTA44.4gを加え、5分攪拌して分散液を得た。次いで、硝酸銀157.4gを900mlの純水に溶解した硝酸銀溶液を40℃に保持し、上記分散液に30分かけて攪拌下で加えて置換反応を行った。さらに、5分間攪拌後、濾過、洗浄し、銀被覆銅微粒子を調製した。
得られた銀被覆銅微粒子を実施例1と同様に湿式熱処理、濾過、メタノール洗浄、乾燥を行い、銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造された銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)、比表面積及びタップ充填密度の測定と化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表2に示す。
Figure 0004583164
この表2から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が59.4wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が47.0wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
湿式熱処理前の銀コート銅粉の色差は、L値=59.65、a値=−1.49、b値=9.19であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=58.26、a値=−0.29、b値=10.16であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
純水1リットルに、実施例1で用いたのと同様の前処理銅粉200gを添加し、攪拌後、EDTA62.2gを加え、5分攪拌して分散液を得た。次いで、硝酸銀220.4gを900mlの純水に溶解した硝酸銀溶液を40℃に保持し、上記分散液に30分かけて攪拌下で加えて置換反応を行った。さらに、5分間攪拌後、濾過、洗浄し、銀被覆銅微粒子を調製した。
得られた銀被覆銅微粒子を実施例1と同様に湿式熱処理、濾過、メタノール洗浄、乾燥を行い、銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造された銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)、比表面積及びタップ充填密度の測定と化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表3に示す。
Figure 0004583164
この表3から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が69.3wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が51.6wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
湿式熱処理前の銀コート銅粉の色差は、L値=61.89、a値=−1.69、b値=9.57であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=60.23、a値=−0.38、b値=10.35であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
原料銅粉として体積累積平均粒径D50が3.2μm、アスペクト比が0.1のフレーク状銅粉を用いた以外は実施例1と同様にして、湿式熱処理、濾過、メタノール洗浄、乾燥を行い、フレーク状の銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造されたフレーク状の銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)及び比表面積の測定、化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表4に示す。
Figure 0004583164
この表4から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が55.1wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が34.5wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
湿式熱処理前の銀コート銅粉の色差は、L値=70.52、a値=−1.33、b値=9.01であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=73.12、a値=−0.25、b値=10.01であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
原料銅粉として実施例4で用いたフレーク状銅粉を用いた以外は実施例2と同様に湿式熱処理、濾過、メタノール洗浄、乾燥を行い、フレーク状の銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造されたフレーク状の銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)及び比表面積の測定、化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表5に示す。
Figure 0004583164
この表5から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が57.8wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が48.0wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
湿式熱処理前の銀コート銅粉の色差は、L値=73.23、a値=−1.52、b値=9.23であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=72.15、a値=−0.32、b値=10.12であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
原料銅粉として実施例4で用いたフレーク状銅粉を用いた以外は実施例3と同様に湿式熱処理、濾過、メタノール洗浄、乾燥を行い、フレーク状の銀銅複合粉を製造した。
このようにして製造されたフレーク状の銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)及び比表面積の測定、化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表6に示す。
Figure 0004583164
この表6から分かるように、銀コート銅粉を湿式熱処理し銀銅複合粉としても、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が変化しており、銀コート銅粉の比表面積に比べ、湿式熱処理した銀銅複合粉の比表面積が大きくなっている。
そして、湿式熱処理を行う前後の銀コート銅粉と銀銅複合粉との銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、湿式熱処理により変化しないことが分かる。これに対して、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、銀コート銅粉としての表層での銀量が66.3wt%であるのに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉では表層での銀量が52.5wt%と少なくなっており、芯材である銅粉内に確実に拡散したことが理解出来る。
湿式熱処理前の銀コート銅粉の色差は、L値=74.24、a値=−1.75、b値=9.52であり、a値及びb値から、本件発明に係る銀銅複合粉よりは赤及び青の強い傾向にあることが分かる。これに対し、湿式熱処理後の銀銅複合粉ではL値=74.31、a値=−0.42、b値=10.33であり、本件発明で適正とするL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0の範囲に入っていることが確認出来た。
比較例
(比較例1)
銀−銅合金溶湯を用い、アトマイズ法により球状の銀銅複合粉を製造した。この銀銅複合粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)、比表面積及びタップ充填密度の測定、化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表7に示す。
Figure 0004583164
この表7から分かるように、アトマイズ法で得られた銀銅複合粉の粉体特性を、上記実施例に係る銀銅複合粉と比較すると、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が小さく、粉粒表面が滑らかであることが理解出来る。
しかしながら、アトマイズ法で得られた銀銅複合粉の銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、銀含有量が72.1wt%と高くなっている。これは、銀含有量を高くしなければ銀−銅合金としての均一な溶湯を製造することが困難なためである。そして、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、表層での銀量が63.9wt%と高くなっており、この表層銀量であれば、銀と銅との双方の長所を兼ね備えた銀銅複合粉とはならないことが理解出来る。
(比較例2)
銀−銅合金溶湯を用い、アトマイズ法により得られた銀銅複合粉を用いて、この粉粒を従来法で物理的に塑性変形させフレーク状の銀銅複合粉を製造した。この銀銅複合粉の銅合金粉の粒度分布(D50、D90、Dmax)、比表面積及びタップ充填密度の測定、化学分析等を実施例1と同様に行い、その結果を表8に示す。なお、このフレーク粉のアスペクト比は、0.1である。
Figure 0004583164
この表7から分かるように、アトマイズ法で得られた銀銅複合粉の粉体特性を、上記実施例に係る銀銅複合粉と比較すると、粉体特性の内D50、D90、Dmax、タップ充填密度に関しての変化はあまり無い。しかしながら、比表面積(SSA)の値が小さく、粉粒表面が滑らかであることが理解出来る。
しかしながら、アトマイズ法で得られた銀銅複合粉の銀及び銅の各含有量の化学定量分析結果に関しては、銀含有量が71.8wt%と高くなっている。これは、銀含有量を高くしなければ銀−銅合金としての均一な溶湯を製造することが困難なためである。そして、エネルギー分散型EPMAを用いた粉粒表層部における簡易定量分析結果を見ると、表層での銀量が62.1wt%と高くなっており、この表層銀量であれば、銀と銅との双方の長所を兼ね備えた銀銅複合粉とはならないことが理解出来る。
<実施例と比較例との対比>
最初に、略球状の粉粒からなる銀銅複合粉に関して、実施例1〜実施例3と比較例1とを対比する。実施例1〜実施例3の各実施例で得られた銀銅複合粉は、その粉体特性が本件発明に係る銀−銅合金に要求される粉体特性の全てを満たしていることが分かる。粉体特性の観点から見れば、実施例1〜実施例3は、比較例1に比して微粒化、均粒化され、タップ充填密度が同等であると言える。従って、比較例1は、本件発明に係る銀銅複合粉に要求される粉体特性を満たし得えず、実施例1〜実施例3に比べて、比較例1は粒子が大きく且つ比表面積が小さいことが分かる。
また、フレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉に関して、実施例3〜実施例6と比較例2とを対比する。実施例3〜実施例6の各実施例で得られた銀銅複合粉は、その粉体特性が本件発明に係る銀銅複合粉に要求される粉体特性の全てを満たしていることが分かる。粉体特性の観点から見れば、実施例3〜実施例4は、比較例2に比して微粒化、均粒化されている。従って、比較例2は、本件発明に係る銀銅複合粉に要求される粉体特性を満たし得えず、実施例3〜実施例6に比べて、比較例2は粒子が大きく且つ比表面積が小さいことが分かる。
本件発明に係る銀銅複合粉は、従来の銀銅複合粉には見られない良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された銀銅複合粉である。そして、当該銀銅複合粉は、銀と銅との分散状態が良好であるため銀マイグレーション現象を抑制し、銀の持つ電気的良導体としての特性を有効に活用でき、特に導電性ペースト、導電性インク、導電性塗料、導電性樹脂等の導電性フィラーとして好適に使用することができる。
また、本件発明に係る製造方法によって、良好な粉体特性を有し、微粒化、均粒化された上記銀銅複合粉が得られる。そして、この銀銅複合粉は、粉粒の表面における銀と銅との分散が良好であるが、新たな製造設備を必要とするものではなく、従来の設備を利用して銀及び銅の複合した良好な特性を持つ銀銅複合粉の量産化を容易とする。従って、安価で高品質の銀銅複合粉を市場に提供出来る。

Claims (6)

  1. 銀と銅とを含む銀銅複合粉であって、
    銅粉の粉粒表面に湿式法で銀コート層を形成し、その銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱し、銀と銅とを熱的に相互拡散させて得られ、
    銀含有量が20wt%〜55wt%、残部銅及び不可避不純物であり、
    CIE1976L表色系で得られるL値=56〜78、a値=−0.5〜−0.1、b値=10.0〜12.0である色調を備えることを特徴とする銀銅複合粉。
  2. 請求項1に記載の銀銅複合粉であって、以下のA.〜C.の粉体特性を備える略球状の粉粒からなる銀銅複合粉。
    A.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μm。
    B.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下。
    C.比表面積が0.2m/g以上。
  3. 請求項1に記載の銀銅複合粉であって、以下のa.〜c.の粉体特性を備えるフレーク状の粉粒からなる銀銅複合粉。
    a.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μm。
    b.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下。
    c.粉粒のアスペクト比(厚さ/[D50])が0.02〜0.5。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の銀銅複合粉の製造方法であって、
    銅粉を添加した水溶液中にキレート化剤を添加して得られた分散液に、銀含有溶液を添加して反応させ、さらに濾過して銅粉の粉粒表面に銀コート層を形成した銀コート銅粉を用い、
    当該銀コート銅粉を50℃〜200℃の温度の溶液中で、30分〜120分加熱処理する湿式熱処理により銀と銅とを熱的に相互拡散させた後、濾過し、アルコール洗浄し、乾燥することを特徴とする銀銅複合粉の製造方法。
  5. 分散液中の銅粉重量を100重量部としたとき、銀として20重量部〜95重量部を含有するように銀含有溶液を、前記分散液に添加するものである請求項に記載の銀銅複合粉の製造方法。
  6. 上記キレート化剤がエチレンジアミンテトラ酢酸塩である請求項又は請求項に記載の銀銅複合粉の製造方法。
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