JP2007191752A - 錫コート銀粉及びその錫コート銀粉の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半田粉や錫粉等と同等の低温焼結性を備え、導体形成を行ったときの導体抵抗を、可能な限り低くした導電粒子を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するため、銀粒子表面に錫コート層を備えた粒子からなることを特徴とする錫コート銀粉を採用し、その錫コート量等の適正な条件を定める。そして、この錫コート銀粉を得るため、一旦、銀粒子の表面に銅層を設け銅コート銀粉を生成し、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する方法等を採用する。
【選択図】なし
【解決手段】上記課題を解決するため、銀粒子表面に錫コート層を備えた粒子からなることを特徴とする錫コート銀粉を採用し、その錫コート量等の適正な条件を定める。そして、この錫コート銀粉を得るため、一旦、銀粒子の表面に銅層を設け銅コート銀粉を生成し、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する方法等を採用する。
【選択図】なし
Description
本件発明は、錫コート銀粉及びその錫コート銀粉の製造方法に関する。
従来、セラミック基板の回路形成、多層プリント配線板のビアホール接続、プリント配線板へのIC部品実装用接着剤等に使用される導電性ペーストの一つとして銀ペースト、半田ペースト、錫ペースト等(以下、単に「導電性ペースト」と称する。)が知られている(特許文献1等参照)。
この導電性ペーストは、銀粉と熱硬化性樹脂等の有機成分とから構成されるのが一般的であり、例えばビアホール接続の層間導体、その他回路の形成に使用する場合には、導電性ペーストをビアホールに充填後又はプリント配線板の所定位置に塗布後、熱を加えてペースト全体を固化させて導体を形成する用途に用いられる。
また、ビアホール内の層間導通確保や、プリント配線基板上に電子部品を半田付けする技術として、プリント配線板上にクリーム半田又は半田ペーストを印刷し、電子部品を装着した後に加熱して半田を再溶融させるリフロー半田が広く採用されてきた。このクリーム半田に用いる半田粉は、特許文献2(特開平5−337679号公報)に開示されているように、従来の半田組成の中にあり鉛を含む。そのため、近年の環境意識の高まりにより、このような鉛を含有した半田粉を含むものの使用が避けられる傾向にある。
そこで、市場では、従来のクリーム半田、半田ペーストに含ませる材料として、半田粉と同様の低融点粉である錫粉を用いることが試みられてきた。そのため、例えば、特許文献3(特開2000−119708号公報)に有るような錫粉の提供が試みられてきた。
一方では、錫粉や半田粉を用いたペーストにより形成された導体は、低融点での焼結は可能であるが、導体抵抗が高いという欠点がある。また、錫粉や半田粉の粒子が焼結すると、焼結に伴う収縮が大きくなり、回路等の導体形状の安定化が図れなかった。そのため、ビアホール内での層間導体の形成に、銀粉を含む銀ペーストを用いることが検討されてきた。
ところが、通常の1μmを超える粒径の銀粉は、グリーンシートに回路を形成し、低温焼成セラミック基板を製造する場合には、銀ペーストでパターンを印刷したセラミック基板を複数枚積層後、これを焼結させる。しかし、錫粉や半田粉と比較すれば、銀ペースト中の銀粒子同士は低温焼結性に乏しい。
そこで、特許文献4に開示されているように、銀ペーストの材料として、一般の銀粒子よりも粒径が小さい銀ナノ粒子の銀粉が使用されている。この銀ナノ粒子は、一般の銀粒子よりも粒径が小さいため、焼結特性に優れ低温で焼結が可能という特性を有している。したがって、この銀ナノ粒子から成る銀粉を銀ペーストに用いることによって、セラミックのような高耐熱性の基板だけでなく、プリント配線板のリフロー温度付近での焼結が可能としている。さらに、この銀ナノ粒子を含有した銀ペーストは、微細回路形成や微少ビアホール接続に最適なペーストとなっている。
しかしながら、銀ナノ粒子は、粒径が小さいがために凝集しやすく、このままの状態で銀ペーストの製造に用いるとペースト中の粒度分布がブロードになり、微細回路形成や微少ビアホール接続が困難になる。そこで、上記特許文献4にも開示されているように、銀ナノ粒子の凝集を防止するために、例えばペースト製造時に分散剤を添加することが避けられない。
そして、この分散剤の分解温度は、一般的に銀ナノ粒子の焼結温度よりも高い。従って、分散剤が添加された銀ペーストで微細回路のパターンを印刷してそれを焼結しても、一般の銀ペーストを使用した場合に比べて焼結温度は下がるものの、分散剤が焼結後にも残留する事になり、形成した焼結導体の抵抗が設計どおりに得られない。
更に、銀ナノ粒子を含有した銀ペーストは、粒子の粒径が小さいことから一般的な銀ペーストに比べて、回路を形成しようとしたときに厚膜を形成することが難しく、例えば比較的大きな電流を流す厚膜回路の形成は困難となる。
以上のことから、半田粉や錫粉等の低温焼結性を備える粉体と同等の低温焼結性を持ち、導体形成を行ったときの導体抵抗を、可能な限り従来の銀粉を用いた場合に近づけた導電粉が求められてきたのである。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のような錫コート銀粉を採用した。
本件発明に係る錫コート銀粉: 本件発明に係る錫コート銀粉は、銀粒子表面に低融点金属である錫からなる錫コート層を備えるものである。
そして、本件発明に係る錫コート銀粉の場合、前記錫コート銀粉重量を100wt%としたとき、前記錫の含有量は1wt%〜12wt%であることが好ましい。
また、本件発明に係る錫コート銀粉であって、略球形の粒子から構成される場合には、以下に記載の以下のA.〜C.の粉体特性を備えるものとして用いることが好ましい。
A.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μm。
B.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下。
C.比表面積が0.2m2/g以上。
B.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下。
C.比表面積が0.2m2/g以上。
更に、本件発明に係る錫コート銀粉であって、フレーク状の粒子から構成される場合には、以下に記載の以下のa.〜c.の粉体特性を備えるものとして用いることが好ましい。
a.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μm。
b.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下。
c.粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20。
b.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下。
c.粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20。
本件発明に係る錫コート銀粉の製造方法: 本件発明に係る錫コート銀粉の製造方法は、以下に述べる2種類の製造方法のいずれかを採用することが好ましい。
本件発明に係る錫コート銀粉の第1の製造方法は、以下の工程A〜工程Fを含むことを特徴とするものである。
工程A: 銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する第1分散工程。
工程B: 前記銀粉スラリーに無電解銅メッキ液を添加して、銀粒子の表面に銅層を設け銅コート銀粉を生成する無電解銅メッキ工程。
工程C: 前記無電解銅メッキ液を添加し、銅コート反応の終了した前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記銅コート銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程D: 前記銅コート銀粉を水に分散させて銅コート銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程E: 前記銅コート銀粉スラリーに、錫イオン含有溶液を添加して、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する錫置換メッキ工程。
工程F: 前記錫置換メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。
工程B: 前記銀粉スラリーに無電解銅メッキ液を添加して、銀粒子の表面に銅層を設け銅コート銀粉を生成する無電解銅メッキ工程。
工程C: 前記無電解銅メッキ液を添加し、銅コート反応の終了した前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記銅コート銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程D: 前記銅コート銀粉を水に分散させて銅コート銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程E: 前記銅コート銀粉スラリーに、錫イオン含有溶液を添加して、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する錫置換メッキ工程。
工程F: 前記錫置換メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。
本件発明に係る錫コート銀粉の第2の製造方法は、以下の工程a〜工程fを含むことを特徴とするものである。
工程a: 銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する第1分散工程。
工程b: 前記銀粉スラリーにキャタライザを添加して銀粒子を活性化銀粉とする活性化工程。
工程c: 前記キャタライザが添加された前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記活性化銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程d: 前記活性化銀粉を水に分散させて活性化銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程e: 前記活性化銀粉スラリーに無電解錫メッキ液を添加して、前記銀粒子に錫コート層を形成する無電解錫メッキ工程。
工程f: 前記無電解錫メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。
工程a: 銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する第1分散工程。
工程b: 前記銀粉スラリーにキャタライザを添加して銀粒子を活性化銀粉とする活性化工程。
工程c: 前記キャタライザが添加された前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記活性化銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程d: 前記活性化銀粉を水に分散させて活性化銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程e: 前記活性化銀粉スラリーに無電解錫メッキ液を添加して、前記銀粒子に錫コート層を形成する無電解錫メッキ工程。
工程f: 前記無電解錫メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。
本件発明の錫コート銀粉は、銀粒子の表面に、銀の焼結温度よりも低い融点を有する錫コート層を設けた粒子からなる。そのため、粒子同士の焼結過程を考えるに、低温で粒子の表面の錫コート層が軟化又は溶融するため、粒子同士の焼結が、銀粒子の焼結温度よりも低い温度で容易に行える。しかも、錫コート銀粒子の芯材は、電気的導電性に優れた銀粒子であるため、粒子全体を高抵抗の錫で構成した場合と比べて、電気的に低抵抗の焼結導体の形成に好適である。また、錫粉の焼結を行わせる際の収縮に比べて、本件発明に係る錫コート銀粉の粒子は、その芯材に耐熱収縮特性に優れた銀粉を使用しているため、錫粉に比べて大幅な耐熱収縮特性の改善が可能である。
また、本件発明に係る錫コート銀粉の製造方法は、上記高品質の錫コート銀粉の製造を効率よく行うことが出来る。特に、銀粒子の表面に、付回り性に優れた銅コート層を一旦形成し、その銅コート層を錫で置換して錫コート層を形成する製造方法は、均一で良好な錫コート層を銀粒子の表面に形成する方法として好適である。
以下、本件発明に係る錫コート銀粉及びその製造方法に関する実施形態を説明する。
本件発明に係る錫コート銀粉の実施形態: 本件発明に係る錫コート銀粉は、銀粒子表面に低融点金属である錫からなる錫コート層を備えるものである。このように低融点金属である錫コート層を粒子表面に設けることで、半田処理を行うときと同程度の低温での粒子同士の焼結を可能とするのである。このような低温焼結性は、銀粒子同士の間では不可能である。
そして、芯材に銀粒子を用いることで、銀粒子の電気的導電性に優れた特性を生かして、粒子の全体を高抵抗の錫で構成した場合と比べて、電気的に低抵抗の焼結導体の形成が可能となる。
更に、錫粉を用いて錫ペーストを製造し、基板上に導体形状を描き、焼結することで導体形成を行うと、加熱による収縮が起き導体の形状安定性に欠ける。これに対し、本件発明に係る錫コート銀粉の粒子は、その芯材に耐熱収縮特性に優れた銀粉を使用して錫コート層が表層に在るのみであるから、一般的な錫粉に比べて大幅な耐熱収縮特性の改善が可能で、焼結前後における導体形状の安定性に優れている。
そして、本件発明に係る錫コート銀粉は、当該錫コート銀粉重量を100wt%としたとき、前記錫の含有量は1wt%〜12wt%であることが好ましい。ここで、錫含有量が1wt%未満の場合には、粒子同士の低温焼結特性を得ることが出来ず、錫コート層を設ける意義を没却することになる。一方、錫含有量を12wt%を超えるものとすると、錫層が厚くなりすぎて、焼結導体の電気的導電性能が錫粉を用いた場合と大差ないものとなり、焼結導体の形状安定性にも劣ることになる。従って、多少の工程での製造条件のバラツキがあっても、得られる錫コート銀粉の形状安定性をより良好に確保するためには、錫の含有量は1wt%〜10wt%、更に好ましくは1wt%〜5wt%とすることが好ましい。
この錫コート層を構成する錫含有量は、本件発明に係る錫コート銀粉を、硝酸溶液等に全溶解させ、この溶液をプラズマ発光分光分析機、蛍光X線定量分析機等を用いて定量分析することにより容易に導ける。
また、本件発明に係る錫コート銀粉の場合、前記錫コート層の銅含有量が、錫コート銀粉重量を100wt%としたとき0.01wt%〜1.00wt%の銅を含有する場合がある。このように銅が錫コート層に含まれるのは、後述する銀粒子の表面に銅コート層を形成し、その銅コート層を錫で置換して錫コート層を形成する製造方法を採用して得られる製品の場合である。この銅成分は、単に残留した銅であると考えることも出来るが、本件発明に係る錫コート銀粉の一形態として捉え、物としての特徴的特定要素とも言える。ここで、前記錫コート銀粉の銅含有量の下限値を0.01wt%と定めたのは、不可避的に残留し、且つ、信頼性をもって分析可能な分析限界から定めた値である。従って、これ以下の銅の残留量となる場合もあることを明記しておく。
また、本件発明に係る錫コート銀粉であって、略球形の粒子から構成される場合には、以下に記載の以下のA.〜C.の粉体特性を備えるものとして用いることが好ましい。
粉体特性A.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmである。レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径は、凝集粒子であっても、一粒子として捉える。従って、本件発明に係る錫コート銀粉を構成する粒子は、一次粒子が一定レベルで凝集を起こしているとしても、体積累積平均粒径D50を0.3μm〜6.0μmの範囲に収める事ができる。現実に、体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmの錫コート銀粉を、走査型電子顕微鏡を用いて、その観察像から一次粒子径を測定した平均一次粒子径は0.2μm〜4.0μmとして観察出来る。
また、本件発明に係る錫コート銀粉を特定する上での、粉体特性には含めていないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D90も、粉体としての粒度分布の良好さを推し量る上での要素となる。上述のような体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μmの略球形状の銀粒子を芯材として用いると、錫コート銀粉の体積累積粒径D90は、およそ0.5μm〜10.0μmの範囲となる。
粉体特性B.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下である。ここで、下限値を特に規定していないが、敢えて規定するとしたら、工業的に安定生産可能な範囲として1.0μmである。この粉体特性から、粒子の凝集状態を含めた上での最大粒径を読み取ることが出来る。このようなレベルの粗粒であれば、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径50μm以下のビアホール孔内への充填性にも何ら問題のないレベルとなる。
粉体特性C.は、本件発明に係る錫コート銀粉の比表面積が0.2m2/g以上というものである。この比表面積は、粒子表面の凹凸状態を表し、比表面積が高いほどペーストに加工したときの粘度上昇を招き取り扱いにくくなる。しかし、一方では比表面積が高いほど、粒子同士の低温での焼結が容易になり、低温焼結が可能となる性質に関わってくる。現段階で、上限値がどの程度となるかの判断が行えないが、現実に得られた本件発明に係る錫コート銀粉の比表面積は、0.2m2/g〜3.0m2/gの範囲となることが経験的に判明している。そこで、本件発明に係る錫コート銀粉の比表面積が、一応0.2m2/g〜3.0m2/gの範囲に収まると考えると、導電性ペーストに加工したときの著しい粘度上昇を起こすこともなく、良好な粒子の焼結特性を両立出来る範囲と言える。
更に、略球状の粒子からなる錫コート銀粉については、タップ充填密度が、1.0g/cm3〜5.0g/cm3の範囲にあるとより好ましい。当該タップ充填密度が1.0g/cm3未満の場合には、ペーストに加工し、焼結して得られる導体膜の膜密度が低く、導体抵抗が高くなり好ましくない。これに対し、当該タップ充填密度が5.0g/cm3を超える錫コート銀粉の場合には、粒径が大きくなる傾向になり、上述の粒径範囲を超える粗粒粉となる。なお、ここで言うタップ充填密度は、錫コート銀粉200gを精秤し、150cm3のメスシリンダーに入れ、ストローク40mmで1000回の落下を繰り返しタッピングした後、錫コート銀粉の容積を測定するという方法で測定したものである。
一方、本件発明に係る錫コート銀粉の内、フレーク状の粒子からなる錫コート銀粉は、芯材にフレーク銀粉を用いることで得られたものであり、以下のa.〜c.の粉体特性を備えるものが好ましい。このフレーク状の錫コート銀粉は、扁平形状をしていることから、フレーク状粉単独又はフレーク状粉と略球状分との混合で用いることで、導電性ペースト等に加工して形成した導体の導体電気抵抗を、低くする目的で使用することが出来る。
粉体特性a.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μmである。上述のように、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径は、凝集粒子であっても、一粒子として捉える。従って、本件発明に係る錫コート銀粉を構成するフレーク状粒子は、一次粒子が一定レベルで凝集を起こしていることを考えると、凝集を起こしていたとしても、体積累積平均粒径D50を上記範囲に収める事ができ、微粒のフレーク粉であると言える。現実に、体積累積平均粒径D50が上記範囲にある錫コート銀粉を、走査型電子顕微鏡を用いて、その観察像から一次粒子径(長径)を測定した平均一次粒子径は1.0μm〜7.0μmとして観察出来る。
また、本件発明に係るフレーク状の粒子からなる錫コート銀粉を特定する上での、粉体特性には含めていないが、ここでもレーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D90が、粉体としての粒度分布の良好さを推し量る上での要素となる。本件発明に係るフレーク状の錫コート銀粉の体積累積粒径D90は、3.0μm〜20.0μmの範囲が好ましい。アトマイズ法を用いて製造した球状粉を物理的に加工して得られた通常のフレーク品では、体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との間に3倍を超えるような粗粒が存在するのが通常であり、体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との間に大きな差異が無ければ、粒度分布としてみれば極めてシャープになっていることが想像出来る。
粉体特性b.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下である。この粉体特性から、粒子の凝集状態を含めた上での最大粒径を読み取ることが出来る。ここでも体積累積最大粒径Dmaxは、上述の体積累積粒径D90の値と体積累積平均粒径D50の値との関係で見れば、ある意味異常値を示すと考えられる。しかしながら、アトマイズ法を用いて製造した球状粉を物理的に加工して得られた通常のフレーク品では、体積累積最大粒径Dmaxが80μm以上となり、場合によっては100μmを超える場合もあることを考えると、本件発明に係るフレーク状の錫コート銀粉の場合の体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下で、このレベルであれば、プリント配線板の層間導通を得るために用いる径100μm以下のビアホール孔内への充填性にも大きな問題は生じない。
粉体特性c.は、粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20である。ここで言うアスペクト比は、フレーク状粉を構成する粒子の厚さと前記体積累積平均粒径D50とで表されるアスペクト比([D50]/[厚さ])の値が2〜20としている。このアスペクト比は、フレーク粉の加工度を表すものであると言え、本件発明に係る錫コート銀粉の場合には、芯材であるフレーク銀粉のアスペクト比に左右される。従って、フレーク状の錫コート銀粉のアスペクト比の値が20を超える場合には、粒子の厚さが薄くなりすぎ、粒子形状のバラツキが大きくなり、粒度分布がブロードになる。そして、より粒子形状の安定性を求めると当該アスペクト比([D50]/[厚さ])の値が2〜15、更に2〜10の範囲とすることが、より好ましい。これに対し、アスペクト比の値が2未満の場合には、加工度が低く扁平率が低いため、粒子同士の十分な接触界面面積の改善が行えず、形成した導体の抵抗を下げる事が出来なくなるのである。
以上に述べてきた粉体特性に関しては、以下に述べる製造方法で用いる芯材としての銀粉の基本的粉体特性により左右されるものであると考えられるが、錫コート銀粉の製造過程において粒子凝集を起こせば粉体特性は劣化するのであり、製造過程において粒子凝集を極力回避出来る製造方法を見いだすことが出来て、初めて製造可能な製品である。
本件発明に係る錫コート銀粉の製造形態: 本件発明に係る錫コート銀粉の製造方法は、以下に述べる2種類の製造方法のいずれかを採用することが好ましい。
まず、芯材として使用する略球状の粒子の銀粉及びフレーク状の粒子の銀粉に関して最初に説明する。ここで用いられる銀粉は、通常の電解法、還元法、アトマイズ法、機械的粉砕法等から得られる銀粉であり、その形状については特に制限はないが、略球形状又はフレーク形状を用いる。また、銀粉は前処理したものが望ましく、前処理としては分級、希硫酸による洗浄、アルカリ性溶液による脱脂等の処理が挙げられる。例えば、硫酸洗浄純水に銀粉を添加し、攪拌後、希硫酸を加え、攪拌し、リパルプ洗浄を行った前処理を施し清浄化した銀粉が好ましく用いられる。
特に、本件発明に係る錫コート銀粉の内、略球状の粒子からなる錫コート銀粉であって、上述のA.〜C.の粉体特性を備えるものを製造する場合には、以下のI.〜III.の粉体特性を備える略球状の銀粉を芯材として用いることが好ましい。
芯材としての銀粉の粉体特性I.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.2μm〜5.0μmである。この範囲でなければ、上述した錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての体積累積平均粒径D50を0.3μm〜6.0μmの範囲に収めることが困難となる。
芯材としての銀粉の粉体特性II.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが15.0μm以下である。この範囲でなければ、好ましい錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての体積累積最大粒径Dmaxを20.0μm以下の範囲に収めることが困難となる。
そして、芯材としての銀粉の粉体特性III.は、比表面積が0.1m2/g以上である。この範囲でなければ、上述した錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての比表面積が0.2m2/g以上を達成出来ない。また、芯材としての銀粉の比表面積が0.1m2/g未満の場合には、錫コート銀粉を製造する場合の銀コート層の析出が不均一になる傾向にある。
また、本件発明に係る錫コート銀粉の内、フレーク状の粒子からなる錫コート銀粉であって、上述のa.〜c.の粉体特性を備えるものを製造する場合には、以下のi.〜iii.の粉体特性を持つ、フレーク状の銀粉を芯材として用いることが好ましい。
芯材としての銀粉の粉体特性i.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜8.0μmである。この範囲でなければ、好ましい錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての体積累積平均粒径D50を1.0μm〜10.0μmの範囲に収めることが困難となる。
芯材としての銀粉の粉体特性ii.は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが30.0μm以下である。この範囲でなければ、好ましい錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての体積累積最大粒径Dmaxを40.0μm以下の範囲に収めることが困難となる
そして、芯材としての銀粉の粉体特性iii.は、粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20である。この範囲でなければ、好ましい錫含有量(1wt%〜12wt%)となる範囲の錫コート銀粉を製造し、粉体特性としての粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20を達成出来ない。また、芯材としての銀粉の粒子のアスペクト比が20を超えるものとすると薄くなりすぎて、粒径との相対的関係に於いて、生産上のバラツキが大きく粗粒が発生しやすく好ましくないのである。
上述した如きフレーク銀粉は、従来のヒドラジン還元法に代表される湿式法やアトマイズ法に代表される乾式法等の手法で得られた略球形の銀粉を、直接、ボールミル、ビーズミル等の粉砕機を用いてフレーク状に処理しても得ることは出来ない。その理由は、一定の凝集状態にあり粒子の凝集状態を解消することなく圧縮変形を行っても、粒子同士の凝集状態が保たれたまま圧縮変形を受け、凝集状態のままのフレーク銀粉が得られ、粒子同士が分散した状態にはならないからである。
従って、本件発明では、まず略球形の状態の銀粉の凝集状態を破壊し、凝集粒子を分散化させる解粒処理を行い、その後、粒子をフレーク状に圧縮変形する方法を採用することが好ましい。例えば、略球形状の粒子からなる銀粉を、凝集状態にある乾燥した銀粉を遠心力を利用した風力サーキュレータを用いて円周軌道を描くように吹き上げ、その飛程中で凝集した粒子同士を衝突させる。また、凝集状態にある銀粉を含有した銀粉スラリーを、遠心力を利用した流体ミルを用いて、円周軌道を描くように高速でフローさせ、このときに発生する遠心力により凝集した粒子同士を溶媒中で相互に衝突させ、解粒作業を行うのである。そして、この解粒処理の終了した略球形の銀粉を、高エネルギーボールミルを用いて処理することで、銀粉の粒子を圧縮変形させ、フレーク銀粉とする方法を採用することが好ましい。ここで言う高エネルギーボールミルとは、ビーズミル、アトライター等のように銀粉を乾燥させた状態で行うか、銀粉スラリーの状態で行うかは問わず、メディアを用いて、銀粉の粒子を圧縮して塑性変形させることのできる装置の総称として用いている。
以上、本件発明に係る錫コート銀粉の製造に用いる銀粉を説明してきた。以下で、銀粉といえば、上記銀粉を意味する。以下、製造工程を追って、2つの製造方法に関して説明する。
本件発明に係る錫コート銀粉の第1の製造方法の形態に関して説明する。以下、工程A〜工程Fを順を追って説明する。
工程A: この第1分散工程では、銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する。ここで言う水とは、蒸留水、イオン交換水等の清浄化した水である。そして、ここで言う銀粉スラリーは、銀粉スラリーを100vol%としたとき、0.3vol%〜1vol%の銀粉を分散させる事が好ましい。銀粉スラリー中の銀粉の含有量が0.3vol%未満の場合には、工業的生産性を満足し得ない。これに対し、銀粉スラリー中の銀粉の含有量が1vol%を超えると、当該スラリー中での銀粉の良好な分散性を得ることが出来ず、以下の工程で、個々の粒子の反応の均一性が確保できない。
工程B: この無電解銅メッキ工程では、前記銀粉スラリーに無電解銅メッキ液を添加して、銀粒子の表面に銅コート層を設け、一旦銅コート銀粉を生成する。このときの無電解銅メッキ液及びメッキ条件に関しては、特段の限定は無い。結果として、銀粒子の表面に均一な厚さの銅コート層を形成できる限り、どのような無電解銅メッキ液、メッキ条件を採用しても良い。
工程C: この第1濾過洗浄工程では、前記工程Bで、銅コート層を形成した前記銀粉スラリーを濾過し、洗浄することにより銅コート銀粉を得る。ここでの濾過方法、洗浄方法に関しては、特段の限定はなく、公知の手法のいずれの方法を採用しても良い。但し、洗浄に関しては、水洗のみでなく、エタノール、メタノール等のアルコール系有機溶媒を用いたアルコール洗浄を組み合わせて用いることが好ましい。メッキ直後の銅コート層は、長時間、水と接触すると酸化しやすく、後工程に影響を及ぼすことがあるからである。なお、この段階での銅コート銀粉は、乾燥させても、水分を含んだ状態であっても構わない。この乾燥を行うとして、このときの乾燥方法に関しても、特段の限定はない。
工程D: この第2分散工程では、前記銅コート銀粉を水に分散させて銅コート銀粉スラリーを生成する。ここで言う水も、工程Aの場合と同様で、蒸留水、イオン交換水等の清浄化した水である。そして、ここで言う銅コート銀粉スラリーは、銅コート銀粉スラリーを100vol%としたとき、0.3vol%〜1vol%の銅コート銀粉を分散させる事が好ましい。この下限値0.3vol%、上限値1vol%を定めた理由は、工程Aの場合と同様である。
工程E: この錫置換メッキ工程では、前記銅コート銀粉スラリーに、錫イオン含有溶液を添加して、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する。ここで言う錫イオン含有溶液とは、銅に対し錫を置換析出させることの可能な錫置換メッキ液であれば、その種類及び使用条件に限定はない。例えば、後述する実施例では、錫供給源としての硫酸錫、チオ尿素、酒石酸からなる錫置換メッキ液を採用している。
工程F: この第2濾過洗浄工程では、前記錫置換メッキ工程終了後、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る。なお、ここの濾過方法、洗浄方法に関しては、工程Bの場合と同様に、特段の限定はなく、公知の手法のいずれの方法を採用しても良い。但し、ここでは乾燥が必須のものであるので、洗浄に関しては、水洗のみでなく、最終洗浄にエタノール、メタノール等のアルコール系有機溶媒を用いたアルコール洗浄を組み合わせて用いることが好ましい。加熱により水分を短時間で気散させることが可能で、乾燥時間を短時間化して錫コート銀粉の生産性を向上させることが可能である。
本件発明に係る錫コート銀粉の第2の製造方法は、銀粒子の表面に直接無電解錫メッキ層を形成するものであり、以下の工程a〜工程fを含むことを特徴とするものである。以下、各工程毎に説明するが、上述の工程A〜工程Fの説明と重複する箇所に関しては、詳細な説明は省略し、その旨のみを記述する。
工程a: この第1分散工程では、銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する。即ち、上述の工程Aと同じであり、重複した記載を避けるため、ここでの説明を省略する。
工程b: この活性化工程では、前記銀粉スラリーにキャタライザを添加して銀粒子の表面にキャタライザ被膜を形成し活性化銀粉とする工程である。即ち、この工程では、銀粒子の表面に直接錫コート層を形成するためにキャタライザ被膜を形成するのである。このときのキャタライザには、市販のキャタライザを使用することが可能であり、特段の限定はない。
工程c: この第1濾過洗浄工程では、前記キャタライザ被膜処理の終了した前記銀粉スラリーを濾過して前記活性化銀粉を得る。ここでは、銀粒子の表面にキャタライザ被膜を形成したので、その被膜が損傷を受けないように、洗浄及び乾燥を積極的に行うことは、推奨できない。洗浄を行うにしても、水による極めて軽い洗浄に止めるべきである。
工程d: この第2分散工程では、前記活性化銀粉を水に分散させて活性化銀粉スラリーを生成する。即ち、上述の工程Dと同じであり、重複した記載を避けるため、ここでの説明を省略する。
工程e: この無電解錫メッキ工程では、前記活性化銀粉スラリーに無電解錫メッキ液を添加して、前記銀粒子に錫コート層を直接形成する。このときの無電解錫メッキ液に関しても、特段の限定はなく、市販の無電解錫メッキ液を積極的に使用することが可能である。即ち、前記キャタライザ被膜との相性を考慮して、適宜選択して使用すればよい。
工程f: この第2濾過洗浄工程では、前記無電解錫メッキ工程終了後、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る。即ち、上述の工程Fと同じであり、重複した記載を避けるため、ここでの説明を省略する。
本実施例では、略球状の粒子から成る銀粉に銅をメッキした後、この銅を錫に置換してメッキする方法を用いた。
工程A: この銀粉スラリー調製工程では、5Lビーカーに純水1.5Lを入れ、超音波振動で攪拌を行いながら、この純水に銀粉150gを添加して分散させ、銀粉スラリー(銀粉約1.0vol%)を生成した。銀粉の添加終了後、生成した銀粉スラリーを液温30℃で30分間保温した。
なお、芯材としての銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.94μm、体積累積最大粒径Dmaxが7.78μm、比表面積が0.89m2/gであった。
工程B: この無電解銅メッキ工程では、超音波振動によって銀粉スラリーを攪拌しながら、銅メッキ液(奥野製薬工業株式会社製)500A、500B各1.5Lをそれぞれ30ml/minで添加して銀粒子に銅をメッキし、銅コート銀粉を生成した。
工程C: この第1濾過洗浄工程では、銅メッキ液の添加終了後、スラリーを30分間保持し、その後に濾過、洗浄を行って銅コート銀粉150gを得た。
工程D: この第2分散工程では、5Lビーカーに純水1.5Lを入れ、超音波をかけて攪拌しながらこの純水に銅コート銀粉150gを添加して分散させ、銅コート銀粉スラリーを生成した。銅コート銀粉の添加終了後、スラリーを液温40℃で30分間保温した。
工程E: この錫置換メッキ工程では、硫酸錫64g、チオ尿素520g、酒石酸370gを純水に溶解させて合計3Lの錫置換メッキ液を調製し、この錫置換メッキ液を液温40℃で保温した。
そして、超音波をかけて上記銅コート銀粉スラリーを攪拌をしながら、前記錫置換メッキ液3Lを30ml/minで添加して銅を錫に置換し、本件発明に係る錫コート銀粉を生成した。このとき、錫置換メッキ液の添加終了後、攪拌を継続した状態でスラリーを30分間保持した。
工程F: この第2濾過洗浄工程では、工程Eで得られたスラリーを、濾過し、洗浄(水洗+エタノール洗浄)を行って、80℃のオーブン中で5時間の乾燥を行い、錫コート銀粉約150gを得た。
粉体特性の評価: 得られた導電性粉末について、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50(μm)体積累積粒径Dmax(μm)、比表面積(m2/g)、錫含有量(wt%)、銅含有量(wt%)、収縮開始温度(℃)を下記の方法で測定した。
D90(μm)及びDmax(μm)の測定は、錫コート銀粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置 Micro Trac HRA 9320−X100型(Leeds+Northrup社製)を用いて測定した。
比表面積は、錫コート銀粉2.00gを、75℃で10分間の脱気処理を行った後、モノソーブ(カンタクロム社製)を用いてBET1点法で測定した。
錫含有量(wt%)の測定は、得られた錫コート銀粉を1g採取し、これを硝酸溶液に全溶解させ、その溶液中に含まれる錫成分をイオンプラズマ発光分光分析法(ICP法)等により分析して導電性粉末1g当たりの錫含有量として検出し、これを検量線に対比して換算して算出した。
銅含有量(wt%)の測定は、得られた錫コート銀粉を1g採取し、これを硝酸溶液に全溶解させ、その溶液中に含まれる銅成分をイオンプラズマ発光分光分析法(ICP法)等により分析して錫コート銀粉1g当たりの銅含有量として検出し、これを検量線に対比して換算して算出した。
収縮開始温度の測定は、定法に従い水素を1wt%含有した窒素雰囲気中でTMA分析を行って求めた。なお、本件明細書におけるTMA分析は、錫コート銀粉0.5gを秤量して、この粉体を2t/cm2の圧力で1分間の加圧を行いペレットを作製し、セイコーインスツルメンツ社製TMA/SS6000を用いて、常温から500℃まで昇温速度10℃/min.で加熱して分析したのである。
測定結果を表1に示す。表1によると得られた導電性粉末は、D50が3.5μm、Dmaxが19.0μm、比表面積が1.36m2/g、錫含有量が3.2wt%、銅含有量が0.2wt%、収縮開始温度が300℃であった。
なお、表中には導体膜の比抵抗を示しているが、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬社製:RE−303L)10.5gと酸無水物系硬化剤(日本化薬株式会社製 カヤハードMCD)8.6gと、アミンダクト型硬化剤(味の素社製:アミキュアMY−24)0.6gと、粘度調整剤としてα−ターピネオール(ヤスハラケミカル製)10gをパドル型混練機で5分間混練した後、錫コート銀粉を170g加え、さらに10分間混練した。得られた混練物を引き続き3本ロールで混練した後、脱泡機(シンキー社製:AR−250)を用いて混練物中に含まれる気泡を除去し、導電性ペーストを得た。そして、この導電性ペーストを、スクリーン印刷機を用いて配線幅50μm、配線と配線の間隔を50μmとしアルミナ基板に印刷し断線やニジミが無い状態で、当該アルミナ基板上に比抵抗測定用のサンプルとして、縦4cm×横3cmの条件で導電性ペーストを印刷した後、温度200℃の条件で1時間乾燥させた。そして、得られた導電膜の表面抵抗を4探針抵抗測定器(三菱化学社製:ロレスタLP)で測定し、また、乾燥膜の膜厚をデジタル膜厚計で測定し、比抵抗を算出した
本実施例では、実施例1で用いたと同様の略球状粒子からなる銀粉を活性化させた後に還元剤を用いて銀粒子に錫をメッキする方法を用いた。
工程a: この第1分散工程では、5Lビーカーに純水2Lを入れ、超音波振動をかけて攪拌しつつ、この純水に銀粉100gを添加して分散させ、銀粉スラリー(銀粉約0.5vol%)を生成した。銀粉の添加終了後、生成した銀粉スラリーを液温30℃で30分間保温した。
工程b: この活性化工程では、前記銀粉スラリーを攪拌しながらアクチベータ液(メルテックス社製)50mlを10分かけて添加し、アクチベータ液添加後に水和ヒドラジン100mlを5分かけて添加し、スラリー中の銀粉を活性化させた。水和ヒドラジンの添加後、活性化した銀粉スラリーを30分間保持した。
工程c: この第1濾過洗浄工程では、その後に濾過を行って活性化銀粉100gを得た。
工程d: この第2分散工程では、5Lビーカーに純水2Lを入れ、攪拌しながらこの純水に活性化銀粉100gを添加して分散させ、活性銀粉スラリーを生成した。活性化銀粉の添加終了後、スラリーを液温50℃で30分間保温した。
工程e: この無電解錫メッキ工程では、塩化錫2水和物45g、クエン酸3ナトリウム220g、EDTA・4Na90g、酢酸30gを純水に溶解させ、更にTiCl・3塩酸水溶液(20%品)77gを加えて合計2Lの無電解錫メッキ液を調製し、この無電解錫メッキ液を液温70℃で保温した。
そして、前記銀粉スラリーを攪拌をしつつ、前記無電解錫メッキ液2Lを50ml/minで添加して、錫メッキ液添加終了後、スラリーを30分間保持し、銀粒子の表面に無電解錫メッキ層を形成した。
工程f: この第2濾過洗浄工程では、工程eで得られたスラリーを、濾過し、洗浄(水洗+エタノール洗浄)を行って、80℃のオーブン中で5時間の乾燥を行い、錫コート銀粉約100gを得た。
粉体特性の評価: 得られた導電性粉末について、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50(μm)、Dmax(μm)、錫含有量(wt%)、比表面積(m2/g)、焼結開始温度(℃)を実施例1と同様な方法で測定した。
測定結果を表1に示す。表1によると得られた導電性粉末は、D50が3.2μm、Dmaxが18.5μm、比表面積が1.40m2/g、錫含有量が2.5wt%、収縮開始温度が310℃であった。
本実施例では、フレーク状の粒子から成る銀粉に銅をメッキした後、この銅を錫に置換してメッキする方法を用いた。即ち、実施例1の略球形状の粒子からなる銀粉をフレーク銀粉に変更したものである。従って、芯材であるフレーク銀粉の粉体特性に関してのみ述べる。
ここで、芯材として用いたフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が2.19μm、体積累積最大粒径Dmaxが9.3μm、粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が10.0である。
粉体特性の評価: 得られた導電性粉末について、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50(μm)、体積累積最大粒径Dmax(μm)、アスペクト比、錫含有量(wt%)、銅含有量(wt%)、比表面積(m2/g)、収縮開始温度(℃)を実施例1と同様な方法で測定した。なお、アスペクト比の測定は、電子顕微鏡による粒子観察の結果得られる粒径(長径)と厚さとを、30粒子に対して直接観察し、その平均値として表したものである。
測定結果を表2に示す。表2によると得られた導電性粉末は、D50が4.0μm、Dmaxが32.2μm、比表面積が1.29m2/g、アスペクト比が9.5、錫含有量が4.2wt%、銅含有量が0.3wt%、収縮開始温度が420℃であった。
本実施例では、フレーク状の粒子から成る銀粉の粒子表面に、無電解錫メッキ層を直接形成する方法を用いた。即ち、実施例2の略球形状の粒子からなる銀粉をフレーク銀粉に変更したものである。従って、芯材であるフレーク銀粉の粉体特性に関してのみ述べる。
ここで、芯材として用いたフレーク銀粉の粉体特性は、実施例3と同様である。
粉体特性の評価: 得られた導電性粉末について、実施例3と同様に粉体特性を測定した。測定結果を表2に示す。表2によると得られた導電性粉末は、D50が3.6μm、Dmaxが26.5μm、比表面積が1.32m2/g、アスペクト比が8.9、錫含有量が3.6wt%、収縮開始温度が390℃であった。
[比較例1]
この比較例は、実施例1及び実施例2と対比するために記載している。実施例1及び実施例2で芯材として使用した銀粉(元粉)について、実施例1と同様な方法で焼結開始温度及び耐熱収縮特性を測定した。その結果、収縮開始温度200℃以下であった。この値は、実施例1及び実施例2とともに、表1に示す。
この比較例は、実施例1及び実施例2と対比するために記載している。実施例1及び実施例2で芯材として使用した銀粉(元粉)について、実施例1と同様な方法で焼結開始温度及び耐熱収縮特性を測定した。その結果、収縮開始温度200℃以下であった。この値は、実施例1及び実施例2とともに、表1に示す。
[比較例2]
この比較例は、実施例1及び実施例2と対比するために記載している。ここでは、三井金属鉱業社製の錫粉であって、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.25μm、体積累積最大粒径Dmaxが9.9μm、比表面積が0.82m2/gの銀粉を用いた。
この比較例は、実施例1及び実施例2と対比するために記載している。ここでは、三井金属鉱業社製の錫粉であって、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.25μm、体積累積最大粒径Dmaxが9.9μm、比表面積が0.82m2/gの銀粉を用いた。
そして、実施例1と同様な方法で焼結開始温度及び耐熱収縮特性を測定した。その結果、収縮開始温度200℃以下であった。この値は、実施例1及び実施例2とともに、表1に示す。
[比較例3]
この比較例は、実施例3及び実施例4と対比するために記載している。実施例3及び実施例4で芯材として使用したフレーク銀粉(元粉)について、実施例1と同様な方法で焼結開始温度及び耐熱収縮特性を測定した。その結果、収縮開始温度200℃以下であった。この値は、実施例3及び実施例4とともに、表2に示す。
この比較例は、実施例3及び実施例4と対比するために記載している。実施例3及び実施例4で芯材として使用したフレーク銀粉(元粉)について、実施例1と同様な方法で焼結開始温度及び耐熱収縮特性を測定した。その結果、収縮開始温度200℃以下であった。この値は、実施例3及び実施例4とともに、表2に示す。
[実施例と比較例との対比]
最初に、表1を参照して、実施例1及び実施例2と比較例1及び比較例2とを対比する。表1に「元粉」と記載しているのは、錫コート層を形成する前の粉体であり、比較例1及び比較例2の粒子はコート層を備えないためコート品の欄は空白にしている。最初に、実施例1及び実施例2は、元粉は同じで、錫コート量を変更したものである。
最初に、表1を参照して、実施例1及び実施例2と比較例1及び比較例2とを対比する。表1に「元粉」と記載しているのは、錫コート層を形成する前の粉体であり、比較例1及び比較例2の粒子はコート層を備えないためコート品の欄は空白にしている。最初に、実施例1及び実施例2は、元粉は同じで、錫コート量を変更したものである。
この表1から分かるのは、錫コート層を形成することで、D50、Dmax、及び比表面積(SSA)の値は大きくなる。即ち、粒径が大きくなり、比表面積も大きくなる。次に、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の粉体を用いて形成した導電膜の比抵抗を比較しても、大きな差異は見られない。しかしながら、収縮開始温度は比較例1及び比較例2が200℃以下であるのに対し、実施例1及び実施例2の収縮開始温度は300℃以上であり、高温負荷したときの耐熱収縮が遅く始まることが分かる。
次に、表2を参照して、実施例3及び実施例4と比較例3とを対比する。表2に「アスペクト比」と記載しているのは、それぞれの粉体粒子がフレーク粒子であるためである。そして、比較例3の粒子は錫コート層を備えないためコート品の欄は空白にしている。最初に、実施例3及び実施例4は、元粉は同じで、錫コート量を変更したものである。
この表2から分かるのは、錫コート層を形成することで、アスペクト比を除き、D50、Dmax、及び比表面積(SSA)の値は大きくなる。即ち、粒径が大きくなり、比表面積も大きくなるが、アスペクト比は小さくなる。次に、実施例3、実施例4、比較例3のフレーク粉を用いて形成した導電膜の比抵抗を比較しても、大きな差異は見られない。しかしながら、収縮開始温度は比較例3が200℃以下であるのに対し、実施例1及び実施例2の収縮開始温度は390℃以上であり、高温負荷したときの耐熱収縮が、実施例1及び実施例2の粒子形状が球状の粉体より、更に遅く始まることが分かる。
本件発明の錫コート銀粉は、銀粒子の表面に、銀の焼結温度よりも低い融点を有する錫コート層を設けた粒子からなる。そのため、粒子同士の焼結過程を考えるに、低温で粒子の表面の錫コート層が軟化又は溶融するため、粒子同士の焼結が、銀粒子の焼結温度よりも低い温度で容易に行える。しかも、錫コート銀粒子の芯材は、電気的導電性に優れた銀粒子であるため、粒子の全体を高抵抗の錫で構成した場合と比べて、電気的に低抵抗の焼結導体の形成に好適である。また、錫粉の焼結を行わせる際の収縮に比べて、本件発明に係る錫コート銀粉の粒子は、その芯材に耐熱収縮特性に優れた銀粉を使用しているため、錫粉に比べて大幅な耐熱収縮特性の改善が可能である。
また、本件発明に係る錫コート銀粉の製造方法は、上記高品質の錫コート銀粉の製造を効率よく行うことが出来る。特に、銀粒子の表面に、付回り性に優れた銅コート層を一旦形成し、その銅層を錫で置換して錫コート層を形成する製造方法は、均一で良好な錫コート層を銀粒子の表面に形成する方法として好適である。
Claims (6)
- 銀粒子表面に錫コート層を備えた粒子からなることを特徴とする錫コート銀粉。
- 前記錫コート銀粉重量を100wt%としたとき、前記錫の含有量は1wt%〜12wt%であることを特徴とする請求項1に記載の錫コート銀粉。
- 請求項1又は請求項2に記載の錫コート銀粉であって、
以下のA.〜C.の粉体特性を備える略球状の粒子からなる錫コート銀粉。
A.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が0.3μm〜6.0μm。
B.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが20.0μm以下。
C.比表面積が0.2m2/g以上。 - 請求項1又は請求項2に記載の錫コート銀粉であって、
以下のa.〜c.の粉体特性を備えるフレーク状の粒子からなる錫コート銀粉。
a.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積平均粒径D50が1.0μm〜10.0μm。
b.レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積最大粒径Dmaxが40.0μm以下。
c.粒子のアスペクト比([D50]/[厚さ])が2〜20。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の錫コート銀粉の製造方法であって、
以下の工程A〜工程Fを含むことを特徴とする錫コート銀粉の製造方法。
工程A: 銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する第1分散工程。
工程B: 前記銀粉スラリーに無電解銅メッキ液を添加して、銀粒子の表面に銅層を設け銅コート銀粉を生成する無電解銅メッキ工程。
工程C: 前記無電解銅メッキ液を添加し、銅コート反応の終了した前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記銅コート銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程D: 前記銅コート銀粉を水に分散させて銅コート銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程E: 前記銅コート銀粉スラリーに、錫イオン含有溶液を添加して、前記銅コート銀粉の銅コート層を錫層に置換し、粒子表面に錫コート層を形成する錫置換メッキ工程。
工程F: 前記錫置換メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の錫コート銀粉の製造方法であって、
以下の工程a〜工程fを含むことを特徴とする錫コート銀粉の製造方法。
工程a: 銀粉を水に分散させて銀粉スラリーを生成する第1分散工程。
工程b: 前記銀粉スラリーにキャタライザを添加して銀粒子を活性化銀粉とする活性化工程。
工程c: 前記キャタライザが添加された前記銀粉スラリーを濾過して洗浄することにより前記活性化銀粉を得る第1濾過洗浄工程。
工程d: 前記活性化銀粉を水に分散させて活性化銀粉スラリーを生成する第2分散工程。
工程e: 前記活性化銀粉スラリーに無電解錫メッキ液を添加して、前記銀粒子に錫コート層を形成する無電解錫メッキ工程。
工程f: 前記無電解錫メッキ工程が終了すると、濾過して錫コート銀粉を分取し、洗浄し、乾燥することにより錫コート銀粉を得る第2濾過洗浄工程。
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