JP4576928B2 - 光学活性な液晶性化合物、組成物及びそれらの重合体 - Google Patents

光学活性な液晶性化合物、組成物及びそれらの重合体 Download PDF

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本発明は、フルオレン環を有する光学活性な液晶性化合物、それを含む液晶組成物、それらの重合体及び光学異方性を有するそれら重合体を含有する液晶表示素子に関する。
近年、偏光板、位相差板などの光学異方性を有する成形体に重合性の液晶性化合物が利用されている。この化合物が液晶状態において光学異方性を有し、重合によりこの化合物の配向が固定化されるためである。光学異方性を有する成形体に必要な光学的特性は目的によって異なるので、目的にあった特性を有する化合物が必要である。この化合物は重合して重合体とし、それを成形して利用することが一般的である。このような目的に使用される化合物は、前記の異方性に加えて重合体に関する特性も重要である。この特性は、化合物の重合速度、重合体の透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、ガス透過度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などである。
また、光学補償フィルムを製造する場合、らせん構造を誘起させるために液晶性を有する重合性の光学活性化合物を添加し、らせん構造を固定化させる。このような目的で使用される化合物として重要な特性は、らせん誘起力(HTP)、液晶性、液晶との相溶性、誘起されるらせん構造の温度依存性などである。
近年、重合性コレステリック液晶を用いた円偏光分離機能素子が、輝度向上フィルムとして活用されている(非特許文献1)。コレステリック液晶は通常、ネマチック液晶に光学活性化合物を添加し調製できる。紫外線領域から可視光領域までの円偏光分離機能を得るためには、非常にピッチの短いらせん構造(280〜800nm)を必要とする。HTPの小さな光学活性化合物を使用すると、その添加量を増やさなければならず、他の物性、特にCN点、光学異方性の調整が難しくなる。また液晶性を示さない光学活性化合物の添加量を多くすると、組成物の液晶性がなくなり、目的とするコレステリック液晶相が得られない。
上述した目的に使用される光学活性化合物は大きならせん誘起力(HTP)、液晶性、他の液晶化合物との相溶性が求められる。光学活性化合物を含む液晶組成物にはコレステリック液晶性、配向性、基板に対する塗布性が求められる。その重合体であるフィルムには機械的強度、収縮性、吸水度、ガス透過度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などが求められている。
Y. Hisatake et al, Asia Display/IDW '01 LCT8-2
本発明の第一の目的は、らせん誘起力が大きく、他の化合物との優れた相溶性を有し、さらに、液晶性などの必要な特性を有するフルオレン骨格を有する重合性液晶化合物、及びこの化合物を含有する液晶組成物を提供することである。第二の目的は、透明性、機械的強度、収縮性、透水度、吸水度、ガス透過度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などの特性に優れた重合体、及びこの重合体から製造した光学異方性を有する成形体を提供することである。第三の目的は、この重合体を含有する液晶表示素子を提供することである。
本発明者は、上記の問題を根本的に解決すべく鋭意検討した結果、本発明のフルオレン誘導体は、液晶性を示し、らせん誘起力が大きく、他の化合物との優れた相溶性を有している。また本発明の化合物を含む液晶組成物は非常にピッチの短いらせん構造を示し、塗布性、配向性、重合性にすぐれており、その重合体は円偏光分離機能を示す光学異方性フィルムとして優れていることを見出し、本発明を完成した。本発明は下記の[1]〜[37]項のとおりである。
[1] 式(1)で表される光学活性な化合物。

Figure 0004576928
式(1)において、R及びRは独立して水素、フッ素、塩素、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲン、メチル若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである;X及びXは独立して単結合、−O−、−S−、−COO−または−OCO−であり;X及びXは独立して−COO−、−OCO−、−CHCH−または−C≡C−であり;Y及びYは独立して、式(C1)、(C2)、(C3)、(C4)、(C5)、(C6)または(C7)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;Pは独立に式(P1)、(P2)、(P3)、(P4)、(P5)、(P6)、(P7)、(P8)、(P9)、(P10)または(P11)で表される重合性の基である。
Figure 0004576928

Figure 0004576928
[2] 式(1)において、R及びRは独立して、水素、フッ素、塩素、または炭素数1〜15のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにこのアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、基中の1つの水素がフッ素、塩素、メチル若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、基中の2つの水素がフッ素若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、X及びXは独立して、単結合または−O−であり、X及びXは独立して−COO−、−OCO−または−C≡C−であり、Y及びYは独立して、式(C1)、(C2)、(C3)、(C4)、(C5)、(C6)または(C7)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;Pは独立に式(P1)、(P2)、(P3)、(P4)、(P5)、(P6)、(P7)、(P8)、(P9)、(P10)または(P11)で表される重合性の基である[1]項に記載の化合物。
[3] 式(1)において、R及びRは独立して、水素、フッ素、塩素または炭素数1〜10のアルキルであり、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、基中の1つの水素がフッ素、塩素、メチル若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンまたは基中の2つの水素がフッ素若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり、X及びXは独立して、単結合または−O−であり、X及びXは独立して−COO−、−OCO−または−C≡C−であり、Y及びYは独立して、式(C2)、(C3)または(C4)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;Pは独立に式(P1)、(P2)、(P3)、(P4)、(P5)、(P6)、(P7)、(P8)、(P9)、(P10)または(P11)で表される重合性の基である[1]項に記載の化合物。
[4] 式(1)において、R及びRは独立して、水素、フッ素または炭素数1〜2のアルキルであり、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、基中の1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり、X及びXは独立して−O−であり、X及びXは独立して−COO−または−OCO−であり、Y及びY独立しては、式(C2)、(C3)または(C4)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;Pは独立に式(P1)、(P2)または(P3)で表される重合性の基である[1]項に記載の化合物。
[5] 式(1)において、R及びRは独立して、水素、フッ素または炭素数1〜2のアルキルであり、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、基中の1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり、X及びXは独立して−O−であり、X及びXは独立して−COO−または−OCO−であり、Y及びYは独立して(C6)または(C7)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;Pは(P11)で表される重合性の基である[1]項に記載の化合物。
[6] Pが独立に(P1)、(P2)、(P3)または(P10)である[1]項に記載の化合物。
[7] Pが独立に(P4)、(P5)、(P6)、(P7)、(P8)、(P9)または(P11)である[1]項に記載の化合物。
[8] 下記式で表される何れかの化合物。ただし、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示す。

Figure 0004576928
[9] 少なくとも2つの化合物を含有し、少なくとも1つの化合物が[1]〜[8]項の何れか1項に記載の化合物である液晶組成物。
[10] 化合物の全てが重合性化合物である[9]項に記載の液晶組成物。
[11] [1]〜[8]項の何れか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)、(M2)、(M3)、(M4)、(M5)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される化合物から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する液晶組成物。

Figure 0004576928
上式において、Rは独立して、水素、フッ素、塩素、シアノまたは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rは独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルであり;A、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイルまたはフルオレン−2,7−ジイルであり;Bは独立して、単結合、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲン、メチル若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイルビフェニル−4,4’−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−クロロフルオレン−2,7−ジイルまたは9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイルであり;Xは独立して単結合または−O−であり;Z及びZは独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CHCH−、または−C≡C−であり;mは独立して、1または0であり、n及びpは独立して1〜20の整数である。
[12] Rは水素、フッ素、塩素または炭素数1〜20のアルキル若しくはアルコキシであり、Rは独立して、メチルまたはエチルであり、A、A及びAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がフッ素で置換された1,4−フェニレンまたは1若しくは2個の水素が塩素で置換された1,4−フェニレンであり、Bは1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がフッ素で置換された1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がメチルで置換された1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がトリフルオロメチルで置換された1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイルまたは9−エチルフルオレン−2,7−ジイルであり、Z及びZは独立して、単結合、−COO−または−OOC−である[11]項に記載の液晶組成物。
[13] [1]項の式(1)で表される化合物の含有量の合計が3〜90重量%であり、式(M1)〜(M9)のうちの何れかで表される化合物の含有量の合計が10〜97重量%である[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[14] [1]項の式(1)において、Pが(P1)、(P2)及び(P3)のうちの少なくとも1つである化合物と、式(M1)及び(M2)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[15] [1]項の式(1)において、Pが(P1)である化合物と、式(M1)及び(M2)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[16] [1]項の式(1)において、Pが(P1)、(P2)及び(P3)で表される各化合物の含有量の合計が3〜90重量%であり、式(M1)及び(M2)で表される各化合物の含有量の合計が10〜97重量%である[14]または[15]項に記載の液晶組成物。
[17] [1]項の式(1)において、Pが(P4)及び(P5)である各化合物のうちの少なくとも1つと、式(M5)で表される化合物のうちの少なくとも1つと、式(M3)及び(M4)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[18] [1]項の式(1)において、Pが(P4)及び(P5)である各化合物並びに式(M5)で表される化合物の含有量の合計が10〜90重量%であり、式(M3)及び(M4)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である[17]項に記載の液晶組成物。
[19] [1]項の式(1)において、Pが(P6)、(P7)、(P8)、(P9)及び(P11)である各化合物のうちの少なくとも1つと、式(M3)、(M4)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される各化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の組成物。
[20] [1]項の式(1)において、Pが(P11)である化合物と、式(M8)及び(M9)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[21] [1]項の式(1)において、Pが(P11)である化合物と、式(M6)、(M7)及び(M9)で表される各化合物から選択された任意の2つの化合物とを含有する[11]または[12]に記載の液晶組成物。
[22] [1]項の式(1)において、Pが(P6)、(P7)、(P8)、(P9)及び(P11)である各化合物の含有量の合計が10〜90重量%であり、式(M3)、(M4)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である[19]〜[21]項に記載の液晶組成物。
[23] [1]項の式(1)において、Pが(P10)である化合物と、式(M1)及び(M2)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の液晶組成物。
[24] [1]項の式(1)において、Pが(P10)である化合物の含有量が10〜90重量%であり、式(M1)及び(M2)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である[23]項に記載の液晶組成物。
[25] [1]項の式(1)において、Pが(P10)である化合物と、式(M3)及び(M4)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する[11]または[12]項に記載の組成物。
[26] [1]項の式(1)においてPが(P10)である化合物の含有量が10〜90重量%であり、式(M3)及び(M4)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である[25]項に記載の液晶組成物。
[27] [9]〜[26]項の何れか1項に記載の液晶組成物を重合することで得られる重合体。
[28] [1]項に記載の少なくとも1つの化合物を重合することにより得られる重合体。
[29] 重量平均分子量が500〜1,000,000である[27]または[28]項に記載の重合体。
[30] 重量平均分子量が1,000〜500,000である[27]または[28]項に記載の重合体。
[31] [9]〜[26]項の何れか1項に記載の液晶組成物または式(1)の化合物に電磁波を照射して重合することにより得られる[29]または[30]項に記載の重合体を含む光学異方性フィルム。
[32] [9]〜[26]項の何れか1項に記載の液晶組成物または式(1)の化合物を配向させた後、電磁波の照射により液晶相の配向を固定化した光学異方性フィルム。
[33] 照射した電磁波が電子線または紫外線である[31]または[32]項に記載の光学異方性フィルム。
[34] 電磁波により固定化した液晶の配向が、プラナー配向である[31]〜[33]項の何れか1項に記載の光学異方性フィルム。
[35] [31]〜[34]項の何れか1項に記載の光学異方性フィルムからなる光学素子。
[36] 光学異方性フィルムが円偏光二色性を有する[35]項に記載の光学素子。
[37] 波長350〜750nmのうち、一部またはすべての領域の光を選択的に反射する可視光域にて円偏光二色性を示す[35]または[36]項に記載の光学素子。
[38] カイラルネマチック相またはコレステリック相で誘起された螺旋構造において、ピッチが光学異方性を有する成形体の厚さ方向に連続的に変化することで波長350〜750nmのすべての領域の光を選択的に反射する[35]項に記載の光学素子。
[39] 円偏光二色性を示す波長域が相違する2層以上の重合体からなり、波長350〜750nmのすべての領域の光を選択的に反射する[37]項に記載の光学素子。
[40] [35]〜[39]項の何れか1項に記載の光学素子に、1/4波長機能板として機能する層を設けた光学素子。
[41] 輝度向上フィルムとして機能する[35]〜[39]項の何れか1項に記載の光学素子。
[42] 波長100〜350nmの紫外光域にて円偏光二色性を示す[35]または[36]項に記載の光学素子。
[43] [35]〜[39]項の何れか1項に記載の光学素子を含む液晶表示素子。
本発明の化合物(1)は大きなHTP、配向性、相溶性を示す。化合物(1)を含む重合性液晶組成物は化合物(1)がそれ自体が液晶相を示すので、化合物(M1)〜化合物(M9)により構成される組成物に多く添加した場合でも、液晶性を示す組成物を調製することができる。本発明の化合物の添加量を調節することで紫外線から可視光線の領域(波長280〜750nm)の任意の領域の光を反射しうるピッチを有するコレステリック液晶組成物の調製ができる。重合反応性の大きい重合性基をもつ液晶性化合物により構成されているので適当な重合開始剤の添加により紫外線などの電子線により敏速な硬化ができる。これら組成物を配向硬化させた光学異方性フィルムは輝度向上フィルムなどの光学異方性フィルムに用いることができる。
液晶性化合物の用語は、液晶相を有する化合物及び液晶相を有さないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称として用いる。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と表記することがある。式(1)、式(M1)、式(M2)、式(M3)、式(M4)、式(M5)、式(M6)、式(M7)、式(M8)及び式(M9)で表わされる化合物をそれぞれ化合物(1)、化合物(M1)、化合物(M2)、化合物(M3)、化合物(M4)、化合物(M5)、化合物(M6)、化合物(M7)、化合物(M8)及び化合物(M9)と表記することがある。アクリレートとメタアクリレートとを(メタ)アクリレートと表記することがある。
「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の句の意味を一例で示す。C−において任意の−CH−を−O−または−CH=CH−で置き換えた基の一部は、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−(CH−、及びCH−CH=CH−CH−O−である。このように「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
化合物(1)は次の特徴を有する。
(1)化合物(1)はフルオレン環を有し、光学活性なアルキレンを2つ有する液晶化合物である。
(2)化合物(1)は、液晶性化合物に溶解させることにより大きならせん誘起力を発現する。
(3)化合物(1)は、通常使用される条件下において物理的及び化学的に極めて安定であり、他の化合物との相溶性がよい。
(4)化合物(1)を構成する環、結合基または側鎖を適当に選ぶことによって、大きい誘電率異方性、小さい誘電率異方性、大きい光学異方性、小さい光学異方性、小さい粘度などの物性値を調整することができる。
まず本発明の光学活性フルオレン誘導体について説明する。
本発明の光学活性フルオレン誘導体は、前記式(1)で表される。
この式中のR及びRは独立して水素、フッ素、塩素または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
及びRの好ましい例は、水素、フッ素、塩素、または炭素数1〜15のアルキルである。このアルキルにおいて、任意の−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。そして、このアルキル中の複数の−CH−が、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、及びCO−のうちのそれぞれ異なる基で置き換えられてもよい。その一例は、−O−CHCH−COO−である。しかしながら、連続している2つの−CH−が、−O−O−、−O−S−または−S−S−のように置き換えられることはない。そして、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。ハロゲンは塩素またはフッ素が好ましい。
及びRのさらに好ましい例は水素、フッ素、炭素数1〜10のアルキルである。具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルであり、さらに好ましくは水素、フッ素、炭素数1〜2のアルキルである。R及びRが水素、メチル、エチルの違いにより液晶相の温度範囲を調整することができる。また、フッ素の場合は化合物(1)の融点を低くする効果が期待できる。
式(1)中のA及びAは環構造の2価基である。これらは独立して、1,4−シクロへキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素、塩素、メチルまたはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである。A及びAの好ましい例を次に示す。

Figure 0004576928

A1及びA2のさらに好ましい例は、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、基中の1つの水素がフッ素、塩素、メチルまたはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンまたは基中の2つの水素がフッ素またはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンである。
これらの環構造は、式(1)において左右逆向きに結合してもよい。化合物(1)が1,4−シクロへキシレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルを有する場合には、その立体配置はシス型よりトランス型が好ましい。化合物(1)は、H(重水素)または13Cなどの同位体元素を自然に存在する割合より多く含んでもよく、その場合でも化合物の物性に大きな差異はない。
式(1)中のX、X、X及びXは結合基である。X及びXは独立して単結合、−O−、−S−、−COO−または−OCO−である。その中でもより好ましい例は、単結合及びO−である。X及びXは独立して−COO−、−OCO−、−CHCH−または−C≡C−である。X及びXの少なくとも1つが−COO−、−OCO−である場合は液晶性が良くなる傾向あることから特にのぞましい。
及びYは光学活性なアルキレンであり、具体的には式(C1)から式(C7)で表される。
Figure 0004576928

原料となる光学活性なω-クロロアルカノールの光学純度はそれぞれ1〜99%ee (enantiomeric excess)でありラセミ体でなければよいが、大きなHTPの化合物(1)を得るには90%ee以上の光学純度が好ましい。
Pは重合性の基であり、具体的な構造を以下に示す。

Figure 0004576928
重合性基(P1)〜(P3)及び(P10)はラジカル重合に適しており、重合性基(P4)〜(P9)及び(P11)はカチオン重合に適している。これらの重合基を有した化合物(1)は重合反応性が大きいが、適当な重合開始剤を添加することでより敏速に重合できる。
環、側鎖、結合基及び重合性基を適切に選択することにより、目的の物性を有する化合物(1)を得ることができる。
つぎに化合物(1)の製造方法について説明する。式(1)においてX、Xが−O−であり、Xが−COO−、Xが―OOC−であり、Y=Yである化合物の製造方法を示す。ます、光学活性なω−クロロアルカノール[a]はLiquid Crystals,Vol 18,No2,319〜326、1995年に記載された方法により製造できる。[a]とヒドロキシ安息香酸エステル誘導体を適当な塩基の存在下、エーテル化することで[b]を得る。塩基の例は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウムなどである。[b]を加水分解することで[c]を製造する。重合性基がアクリル、メタクリル、トリフルオロメタクリルの場合は対応する酸あるいは酸クロライドと[c]とのエステル化反応により重合性基を有する安息香酸誘導体[d1]を製造する。重合性基がビニルエーテルの場合は[b]をn−ブチルビニルエーテルとパラジウム触媒を用いてビニルエーテル化した後加水分解することにより製造できる。重合性基がグリシジルエーテルの場合はトルエン−4−スルホン酸 グリシジルエステル[G1]とのエーテル化した後、加水分解することにより、オキセタンの場合はトルエン−4−スルホン酸 3−メチル−オキセタン−3−イルメチルエステル[G2]、トルエン−4−スルホン酸 3−エチル−オキセタン−3−イルメチルエステル[G3]とエーテル化した後、加水分解することにより対応する重合性基を有する安息香酸誘導体[d2]を製造できる。2,7−ジヒドロキシフルオレン誘導体[e]と[d1]あるいは[d2]の安息香酸誘導体とのエステル化反応により化合物(1)を製造する。
Figure 0004576928
Figure 0004576928
Figure 0004576928
式(1)においてX、Xが−O−であり、Xが−COO−、Xが―OOC−であり、Y≠Yである化合物を製造するには一方のヒドロキシル基をテトラヒドロピラニル基で保護したフルオレン誘導体[f]と[d1]あるいは[d2]の安息香酸誘導体とのエステル化反応によりモノエステルを製造した後、脱保護を行い、さらに最初のエステル化で選択したもの以外の安息香酸誘導体[d1]あるいは[d2]のとのエステル化反応により、非対称(Y≠Y)の化合物(1)を製造する。
Figure 0004576928
式(1)においてX、Xが−O−であり、Xが−COO−、Xが―OOC−であり、Yが(C6)であり、Yが(C7)であり、Pが(P11)である化合物の製造方法を示す。まず、(S)−シトロネロールを臭素化することで、(S)−シトロネリルブロミド[g]とし、[g]とヒドロキシ安息香酸エステル誘導体を適当な塩基の存在下、エーテル化することで[h]を得る。塩基の例は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウムなどである。[h]を加水分解した後、2,7−ジヒドロキシフルオレン誘導体[e]とのエステル化反応により[i]を得る。[i]をm−クロロ過安息香酸などの過酸化物により酸化することで(1)を製造する。

Figure 0004576928
合成できる化合物No.1〜No.94を以下に示す。

Figure 0004576928
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組成物は次の特徴を有する。
1) 化合物(1)はそれ自体が液晶相を示すので、化合物(M1)〜化合物(M9)により構成される組成物に多く添加した場合でも、組成物の液晶性を保つことができる。よって化合物(1)の添加量を3〜90重量%の範囲で添加可能であり、添加量によりコレステリック相のピッチを波長100〜750nmの範囲の必要な波長に調製ができる。
2) 重合反応性の大きい重合性基をもつ液晶性化合物により構成されているので適当な重合開始剤の添加により紫外線などの電子線により敏速な硬化ができる
3) プラナー配向性に優れている
本発明は、少なくとも2つの化合物を含有し、少なくとも1つの化合物が式(1)で表される化合物である液晶組成物である。より詳しくは、式(1)で表される化合物の少なくとも1つと、前記式(M1)、式(M2)、式(M3)、式(M4)、式(M5)、式(M6)、式(M7)、式(M8)及び式(M9)で表される化合物から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する液晶組成物である。
化合物(M1)の中で特に好ましい化合物は式(M1a)〜式(M1f)で表される単官能の液晶性アクリレート化合物である。












Figure 0004576928
化合物(M2)の中で特に好ましい化合物は式(M2a)〜式(M2e)で表される化合物は2官能の液晶性アクリレートである

Figure 0004576928
化合物(M3)の中で特に好ましい化合物は式(M3a)〜式(M3f)で表される化合物は単官能の液晶性ビニルエーテルである。
Figure 0004576928
化合物(M4)の中で特に好ましい化合物は式(M4a)〜式(M4b)で表される化合物は2官能の液晶性ビニルエーテルである。

Figure 0004576928
化合物(M5)の中で特に好ましい化合物は式(M5a)〜式(M5f)で表される単官能の液晶性マレイミドである。










Figure 0004576928
化合物(M6)の中で特に好ましい化合物は式(M6a)〜式(M6f)で表される単官能の液晶性エポキシドである。

Figure 0004576928
化合物(M7)の中で特に好ましい化合物は式(M7a)〜式(M7b)で表される2官能の液晶性エポキシドである。
Figure 0004576928
化合物(M8)の中で特に好ましい化合物は式(M8a)〜式(M8f)で表される単官能の液晶性オキセタンである。

Figure 0004576928
化合物(M9)の中で特に好ましい化合物は式(M9a)〜式(M9b)で表される2官能の液晶性オキセタンである。






Figure 0004576928
これらの式中:Rは水素、フッ素、塩素、シアノまたは炭素数1〜20のアルキル若しくはアルコキシであり、Rはメチルまたはエチルであり、W及びWはそれぞれ独立に水素、塩素またはフッ素であり、W及びWはそれぞれ独立に水素、フッ素、メチルまたはトリフルオロメチルであり、Xは単結合または−O−であり、n及びpはそれぞれ独立に1から20の整数で表される。
本発明の組成物の基本構成は、式(1)で表される化合物の少なくとも1つと、式(M1)〜(M9)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物とから構成される組成物であり、組成(MIX1)〜(MIX20)において化合物(1)の含有量により選択反射する光の波長を可視光域から紫外線領域(100nm〜700nm)に調整できる。化合物(1)の含有量は任意に設定が可能であるが、1〜90重量%が好ましく、380nm〜780nmの可視光線の反射を得るには10〜50重量%が好ましく、380nm以下の紫外線を反射するには50〜90重量%が好ましい。
式(M1)〜式(M9)の中から選ばれる化合物の含有量は10〜99重量%が好ましい。
さらに、好ましい組成物の第1の基本構成は、式(1)において重合性基Pが(P1)、(P2)、(P3)及び(P10)から選ばれる化合物と、式(M1)及び式(M2)から選ばれる化合物を混合した組成物(MIX1)、(MIX2)及び(MIX3)からなる。各化合物(1)、化合物(M1)及び化合物(M2)は単一でもよく、2種以上でもよい。
(MIX1):化合物(1)+化合物(M1)
(MIX2):化合物(1)+化合物(M2)
(MIX3):化合物(1)+化合物(M1)+化合物(M2)
これらの組成物は光ラジカル重合開始剤を添加して、紫外線などの電子線を照射することで敏速に硬化して液晶相の固定化ができる。
組成物(MIX1)の光重合により得られるフィルムは柔軟である。組成物(MIX1)から得られるフィルムは化合物(M2)が架橋成分としての役割を果たすので、強靱で耐熱性の高いフィルムが得られる。組成物(MIX3)から得られるフィルムは、フィルムとしての柔軟性と耐熱性とのバランスのとれたフィルムを製造するのに適している。
好ましい組成物の第2の基本構成は、式(1)において重合性基Pが(P4)、(P5)及び(P10)から選ばれる化合物と式(M5)から選ばれる化合物と式(M3)及び式(M4)から選ばれる化合物を混合した組成物(MIX4)、(MIX5)及び(MIX6)からなる。各化合物(1)、化合物(M5)、化合物(M3)及び化合物(M4)は単一でもよく、2種以上でもよい。
(MIX4):化合物(1)+化合物(M5)+化合物(M3)
(MIX5):化合物(1)+化合物(M5)+化合物(M4)
(MIX6):化合物(1)+化合物(M5)+化合物(M3)+化合物(M4)
組成物(MIX4)、(MIX5)及び(MIX6)において、化合物(M5)は重合開始剤の役割も果たしている。本発明の組成物における化合物(M5)の含有量は任意に設定が可能であるが、3〜50重量%が好ましい。化合物(M5)が3重量%以上であると組成物の光に対する感度が向上して光重合が進行し易くなる。ところが、化合物(M5)の多くは液晶相がなく、融点のみを有するので、50重量%以下添加すると組成物の液晶相の温度範囲が広くなり、最適な温度での光重合が行われ易い。一方、化合物(M3)及び化合物(M4)の添加量は任意に設定が可能であるが、組成物の液晶温度範囲を保つのに好適な量としては化合物(M3)と化合物(M4)の合計の含有量は50〜10重量%が好ましい。これらの組成物は光ラジカル重合開始剤を添加しなくても、紫外線などの電子線を照射することで敏速に硬化して液晶相の固定化ができる。
好ましい組成物の第3の基本構成は、式(1)において重合性基Pが(P6)、(P7)、(P8)、(P9)及び(P11)から選ばれる化合物と、式(M3)、式(M4)、式(M6)、式(M7)、式(M8)及び式(M9)から選ばれる化合物を混合した組成物(MIX7)〜(MIX20)である。各化合物は単一でもよく、2種以上でもよい。
(MIX7):化合物(1)+化合物(M3)
(MIX8):化合物(1)+化合物(M4)
(MIX9):化合物(1)+化合物(M6)
(MIX10):化合物(1)+化合物(M7)
(MIX11):化合物(1)+化合物(M8)
(MIX12):化合物(1)+化合物(M9)
(MIX13):化合物(1)+化合物(M6)+化合物(M7)
(MIX14):化合物(1)+化合物(M8)+化合物(M9)
(MIX15):化合物(1)+化合物(M6)+化合物(M9)
(MIX16):化合物(1)+化合物(M7)+化合物(M9)
(MIX17):化合物(1)+化合物(M3)+化合物(M7)+化合物(M9)
(MIX18):化合物(1)+化合物(M4)+化合物(M7)+化合物(M9)
(MIX19):化合物(1)+化合物(M3)+化合物(M7)
(MIX20):化合物(1)+化合物(M4)+化合物(M7)
これらの組成物は光カチオン重合開始剤を添加して、紫外線などの電子線を照射することで敏速に硬化して液晶相の固定化ができる。また、空気下においても重合阻害を受けることがなく、良好な硬化速度で重合物が得られる。
物性を改善する目的で、それぞれ組成物(MIX1)〜(MIX20)の各組成物には、化合物(1)及び化合物(M1)〜(M9)以外の成分として、非重合性液晶化合物、重合性あるいは非重合性の光学活性化合物、非液晶性の重合性化合物、重合開始剤、溶媒、界面活性剤、酸化防止剤、フィラー、紫外線吸収剤、などの化合物を添加してもよい。目的を達成するものであればいかなる構造のものでもよい。これらの化合物は公知のものを好適に活用できる。各成分の含有量は、組成物がその液晶性を損なわない程度が好ましい。組成物の成分を構成する原子がその同位体を天然存在比より多く含んでいても、同様の特性を有するので好ましい。
次に、重合体について説明する。
化合物(1)は重合可能な不飽和結合あるいは環状エーテルを有する。化合物(1)を重合することで重合体を製造できる。重合体は、ラジカル重合あるいはカチオン重合などの反応によって得られる。化合物(1)の1つのみを重合させると、単独重合体が得られる。この重合体は1つの構成単位からなる。少なくとも2つの化合物(1)を含有する組成物を重合させると、共重合体が得られる。この共重合体は少なくとも2つの構成単位を有する。本発明の目的とする光学異方性フィルムの製造には配向した液晶状態での重合が望ましいので、光ラジカル重合あるいは光カチオン重合がとくに好ましい重合法である。
皮膜形成性、機械的強度などを調整する目的で非液晶の重合性化合物を添加することもできる。好ましい非液晶の重合性化合物の例は、(メタ)アクリレート化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物である。
本発明の液晶組成物(MIX1)〜(MIX6)に添加できる好ましい非液晶性の重合性化合物は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、スチレン、o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロペンである。
重合体の被膜形成能をより高めるために、多官能アクリレートを組成物に添加することもできる。好ましい多官能アクリレートは、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールEO付加トリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、トリスアクリロキシエチルフォスフェート、ビスフェノールA EO付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(大阪有機化学株式会社製、商品名:ビスコート700)、及びポリエチレングリコールジアクリレートである。
本発明の(MIX7)〜(MIX20)に添加できる好ましい非液晶性の重合性化合物は、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルモノビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールメチルビニルエーテル、あるいは、組成物の粘度調整あるいは硬化収縮を小さくする目的で3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ(3−エチル−オキセタ−3−イルメチル)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタンを添加することができる。
界面活性剤は塗布を容易にするため、あるいは液晶相の配向を制御するために本発明の効果を損なわない範囲で加えてもよい。界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコール及びそのエステル、ウラリル硫酸ナトリウム、ウラリル硫酸アンモニウム、ウラリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族あるいは芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ウラリルアミドプロピルベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基含有ウレタンがあげられる。上記界面活性剤の添加量は界面活性剤の種類、光重合性液晶組成物の組成比などにより異なるが、光重合性液晶組成物の重量に対して、100ppmから5%、さらに好ましくは0.1%から1%の範囲である。
本発明の(MIX1)〜(MIX6)の組成物は通常の光ラジカル重合開始剤を添加して使用することもできる。光ラジカル重合開始剤の例は、チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)の製品のうちから、ダロキュアー1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)、イルガキュアー184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、イルガキュアー651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、イルガキュアー500、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1700、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、ダロキュアー4265、イルガキュアー784などである。
光ラジカル重合開始剤のその他の例は、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などである。
本発明の(MIX7)〜(MIX20)の組成物は通常の光カチオン重合開始剤を添加して使用する。光カチオン重合開始剤の例はダウケミカルの製品のうちからサイラキューアーUVI−6976、サイラキュアーUVI−6992(何れも商品名)、旭電化(株)の製品からアデカオプトマーSP−150、SP−152、SP−170、SP−172(何れも商品名)、ローディアの製品からPHOTOINITIATOR2074(商品名)、チバスペシャリティーの製品からイルガキュアー250(商品名)などである。
本発明の光学異方性フィルムは、本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布して塗膜を形成させ、その塗膜中の組成物が液晶状態で形成するネマチック配向を光の照射により固定化する方法により製造することができる。支持基板には、その表面に液晶組成物の塗膜が形成できるもので、例えば、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートを用いることができる。その他の具体的な商品名ではJSR(株)製の「アートン」(商品名)、日本ゼオン(株)製の「ゼオネックス」及び「ゼオノア」(何れも商品名)、三井化学(株)製の「アペル」(商品名)などを用いる。これらの支持体は一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムであってもよい。
本発明の光学異方性フィルムの製造には、支持基板にトリアセチルセルロースフィルムを使用することが特に望ましい。トリアセチルセルロースフィルムは、これをそのまま支持基板として用いることができるが、必要に応じて、このフィルムに鹸化処理、コロナ放電処理、UV−オゾン処理等の表面処理を行って用いることもできる。
塗膜の形成には、光重合性液晶組成物を適当な溶媒に溶かして塗布することもできる。溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、モノアセチン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどを単独溶媒あるいは複数の混合溶媒として用いることができる。
光重合性液晶組成物の塗布方法は、スピンコート、ロールコート、カテンコート、フローコート、プリント、マイクログラビアコート、グラビアコート、ワイヤーバーコード、デップコート、スプレーコート、メニスカスコートや流延成膜法などの方法で薄膜展開し、それを乾燥処理して溶媒を除去する方法などにより行うことができる。
基板の表面を配向処理する好ましい方法は、例えば一般に用いられるポリイミドやポリビニルアルコールなどからなる薄膜を形成して、それをレーヨン布などでラビング処理したものや、酸化ケイ素を斜方蒸着したもの、延伸フィルム、あるいは偏光紫外線配向膜やイオンビームなどを用いたラビングフリー配向である。あるいは、表面にスリット状に溝をつけたアルミニウム、鉄、銅などの金属基板や、スリット状にエッチング加工したアルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板等を用いることで配向できる。
配向させた液晶層は、紫外線または電子線等の電磁波を照射することにより配向の固定を行う。照射する紫外線は組成物の吸収がない300nmより長波長が好ましい。電子線を用いる場合は、照射量が多すぎると共重合体が崩壊するので1〜200Mradが好ましい。電磁波照射の際の温度は、組成物が液晶状態である温度であればよいが、100℃以上の場合、熱による重合が起こり、配向がくずれるので100℃以下の温度が好ましい。
本発明の化合物(1)は、光学活性化合物である。光学活性化合物である化合物(1)を添加した組成物はらせん構造を示すので、これを配向させ液晶状態で重合することでらせん構造を有する位相差板を製造できる。らせんのピッチが光の波長の1/2程度〜同程度であれば、その波長を有する光をブラッグの法則に従い選択的に反射することができる。これは、例えば、円偏光分離機能素子として使用できる。らせんの向きは光学活性化合物の立体配置に依存する。本発明の化合物(1)の立体配置を適時選択することで所望のらせん方向を誘起できる。
光学異方性フィルムの厚さは所望の光学機能とその特性、及び、得られる光学異方性膜における光学異方性により異なる。好ましい厚さは0.05〜50μmであり、より好ましくは0.1〜20μmであり、更に好ましくは0.5〜1μmである。好ましい位相差値は0.05〜50μmの範囲であり、より好ましい位相差値は0.1〜20μmの範囲である。そして、さらに好ましい位相差値は0.5〜10μmの範囲である。光学異方性フィルムのヘイズ値は、1.5%以下、より好ましくは1.0%以下であり、透過率で80%以上、より好ましくは85%以上である。可視光領域で透過率がこれらの割合を満たすことが好ましい。ヘイズ値の範囲1.5%以下は、偏光性能に問題を生じさせないために好ましい条件である。透過率の範囲80%以上は、この光学異方性フィルムを液晶表示素子に用いるとき、明るさを維持するために好ましい条件である。
本発明の化合物は液晶表示素子用の液晶組成物として有用であるとともに、本発明における重合体の応用用途には以下のようなものがある。
接着剤、機械的異方性を持つ合成高分子、化粧品、装飾品、非線形光学材料及び情報記憶材料などには熱可塑性樹脂が利用できる。この熱可塑性樹脂は分岐の進んでいない線状の高分子であり、単官能性化合物を主体とする本発明の液晶組成物を重合することにより得られる。これらの重量平均分子量は500から1000000であり、好ましくは1000から500000であり、より好ましくは5000から100000である。
液晶表示素子の構成要素である位相差板、偏光素子、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜、視野角補償膜などには熱硬化性樹脂が利用できる。この熱硬化性樹脂は三次元の網目構造の高分子であり、二官能性化合物を主体とする本発明の液晶組成物を重合することにより、重合度の高い重合体として得られる。これらの重合体は分岐が進むと溶媒に溶けにくくなり、硬度が高くなる。これらの重合体の分子量は測定が困難で、規定するのが難しいが、無限大に近いことが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。実施例中に記載した相転移温度は、偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱して測定した。Cは結晶、Nはネマチック相、Chはコレステリック相、Iは等方性液体を示す。NI点は、ネマチック相の上限温度を示し、NからIへの転移温度である。C 50 N 63 Iは、50℃でCからNへ転移し、63℃でNからIへ転移することを示す。鉛筆硬度はJIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。HTP(ヘリカルツイストパワー)は公式p=1/HTP・1/c(式中pはピッチ、cはホスト液晶中の光学活性化合物の重量濃度)を用い計算した。ピッチの測定はメルク社製の液晶組成物ZLI−1132(商品名)に試料を1重量%溶解し、楔型セルを用いて測定した。以下において、容量の単位であるリットルは記号Lで表記する。
(化合物No.10の製造)
(第1段階)
(S)−シトロネリルクロライドの製造
(S)−シトロネロール1Kgと四塩化炭素4Lを混合した溶液を70℃に保ちながら、2.5Kgのトリフェニルフォスフィンを8時間かけて少しずつ加えた。反応溶液を室温に戻し、25Lのペンタンに反応溶液に注ぐと白色のスラリーが得られた。このスラリーを濾過して得られた濾液を濃縮し、濃縮物を減圧蒸留により精製して848gの(S)−シトロネリルクロライドを得た。(沸点(20hPa)95℃)
(第2段階)
(S)−シトロネリルクロライド800gを4Lのメタノールに加えた溶液を−15℃に温度を保ちながらオゾンを吹き込んだ。原料がすべてオゾンと反応したことをガスクロマトグラフィーで確認した後、152gの水素化ホウ素ナトリウムを加え2時間攪拌した。この間、反応溶液の温度が0℃を越えないように制御した。3Kgの氷と3Lの水、432mlの硫酸を加え反応を止め、クロロホルム4Lで抽出した。クロロホルム層を炭酸水素ナトリウム水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮して得られた残査を減圧蒸留により精製して350gの(S)−4−メチル−6−クロロヘキサノールを得た。(沸点(5.3hPa)90〜92℃)
(第3段階)
(S)−4−メチル−6−クロロヘキサノール128g、4−ヒドロキシ安息香酸エチル130g、炭酸カリウム129g、ジメチルホルムアミドからなる溶液を7時間90℃で攪拌した。反応溶液を水2Lに注ぐとスラリーが得られたので、このものを濾過して固形物を得た。固形物を酢酸エチルに溶して、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮、シクロヘキサンで再結晶して197gの(S)−4−(6−ヒドロキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸エチルを得た。融点74〜75℃
(第4段階)
(S)−4−(6−ヒドロキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸エチル132g、エタノール500ml、水100ml、水酸化カリウム70gからなる溶液を4時間還流した。反応溶液中のエタノールを減圧蒸留によりできるだけ除いた後、溶液に水400ml、エーテル500mlを加え分液した。水層部に12Nの塩酸を加えるとスラリーが得られたので、これを濾過して結晶を得た。得られた結晶を乾燥した後、ジエチルエーテルで再結晶して100gの(S)−4−(6−ヒドロキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸を得た。
(第5段階)
(S)−4−(6−ヒドロキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸22g、N,N−ジメチルアニリン13ml、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2g、ジオキサン200mlからなる溶液にアクリル酸クロリド8.3mlを室温で滴下し、50℃で2時間還流した。多量の水に反応溶液を注ぐとスラリーが得られたので、これを濾過して結晶を得た。得られた結晶を乾燥した後、シクロヘキサンとジエチルエーテルの混合溶媒で再結晶して17gの(S)−4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸を得た。
(第6段階)
(S)−4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキシルオキシ)安息香酸3g、2,7−ジヒドロキシ−9−メチルフルオレン1gを塩化メチレン80mlに溶かし5℃まで冷やし、そこへジメチルアミノピリジン0.1g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩2.3gを加え室温で12時間攪拌した。水50mlを加え分液、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィーで精製、エタノール、酢酸エチルを混合した溶媒で再結晶を行い0.8gの(S)−(−)−9−メチル−2,7−ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)フルオレンを得た。
相転移温度:C 65 Ch 130 I
本発明の化合物がコレステリック液晶相を広い温度範囲で示す液晶化合物であることがこの結果からわかる。

Figure 0004576928
(比較例1)
一般的なカイラル剤である(CB−15)と本発明の化合物No.10のHTPを比較した。

Figure 0004576928
化合物 HTP
(CB−15) 5.7μm−1・wt%−1
(No.10) 13.4μm−1・wt%−1
本発明の化合物No.10はCB−15よりも2.3倍以上大きなHTPを示した。すなわち、本発明の化合物が大きならせん誘起力を有していることがこの結果からわかる。
(化合物No.13の製造)
(S)−4−(3−メチル−6−ビニルオキシヘキシルオキシ)安息香酸2.6g、2,7−ジヒドロキシ−9−メチルフルオレン1gを塩化メチレン80mlに溶かし、そこへジメチルアミノピリジン0.1g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩2.3gを加え室温で12時間攪拌した。水50mlを加え分液、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィーで精製、エタノール、酢酸エチルを混合した溶媒で再結晶を行い0.9gの(S)−(−)−9−メチル−2,7−ジ(4−(6−ビニルオキシ−3−メチルヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)フルオレンを得た。

Figure 0004576928
(化合物No.90の製造)
(第1段階)
(S)−シトロネリルブロマイドの製造
(S)−シトロネロール500gとトリフェニルホスフィン835gを塩化メチレン1.5Lに溶かした溶液を10℃に保ちながら、四臭化炭素1325gを塩化メチレン1.5Lに溶かした溶液を2時間かけて滴下した。反応溶液を室温に戻し、10Lのペンタンに反応溶液に注ぐと白色のスラリーが得られた。このスラリーを濾過して得られた濾液を濃縮し、濃縮物を減圧蒸留により精製して472gの(S)−シトロネリルブロマイドを得た。(沸点(20hPa)101〜112℃)
(第2段階)
(S)−シトロネリルブロマイド100g、4−ヒドロキシ安息香酸エチル71g、炭酸カリウム83g、ジメチルホルムアミド400mlからなる溶液を7時間90℃で攪拌した。反応溶液に水1Lに注ぎ、トルエンで抽出した。トルエン層を水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査に水酸化ナトリウム10g、エタノール100ml、水30mlを加え、2時間還流した。反応溶液中のエタノールを減圧蒸留によりできるだけ除いた後、溶液に12Nの塩酸を加えて、酸性とした後、エーテル500mlを加え分液した。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、再結晶して93gの(S)−4−(3,7−ジメチルオクチルオキシ−6−エン)安息香酸を得た。
融点: 58〜60℃
(第3段階)
(S)−4−(3,7−ジメチルオクチルオキシ−6−エン)安息香酸10g、2,7−ジヒドロキシ−9−メチルフルオレン3.8gを塩化メチレン100mlに溶かし5℃まで冷やし、そこへジメチルアミノピリジン0.1g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.6gを加え室温で12時間攪拌した。水50mlを加え分液、塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィーで精製、エタノール、酢酸エチルを混合した溶媒で再結晶を行い19gの(S,S)−9−メチル−2,7−ジ(4−(3,7−ジメチルオクチルオキシ−6−エン)ベンゾイルオキシ)フルオレンを得た。
相転移温度:C 96 Ch 146.9 I

Figure 0004576928
ただし、*印は不斉炭素の存在を示す。
(第4段階)
塩化メチレン200mlに(S,S)−9−メチル−2,7−ジ(4−(3,7−ジメチルオクチルオキシ−6−エン)ベンゾイルオキシ)フルオレン18gを溶かした溶液に、m−クロロ過安息香酸15gを加えて8時間かくはんした。水を加えて塩化メチレン層を分液した後、その溶液を30%亜硫酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エタノールで2回再結晶して5gの(S,S)−9−メチル−2,7−ジ(4−(3,7−ジメチルオクチルオキシ−6、7−エポキシ)ベンゾイルオキシ)フルオレン(No.90)を得た。
相転移温度:C 66 Ch 103.6 I
本発明の化合物がコレステリック液晶相を広い温度範囲で示す液晶化合物であることがこの結果からわかる。

Figure 0004576928
((MIX2)の組成例)
化合物(No.10)50重量%、(K1)50重量%の組成物(CL1)を調製した。この組成物の相転移温度はC 85 Ch 185 Iであり、化合物(No.10)は相分離することなく良好な相溶性を示した。
Figure 0004576928
(選択反射を示す組成例)
化合物(No.10)、化合物(K2)及び化合物(K3)を以下の割合で混合し、組成物(CL2)〜(CL4)を調整した。

Figure 0004576928
化合物番号 (No.10) (K2) (K3) 選択反射
組成物(CL2) 35重量% 45重量% 20重量% 赤
組成物(CL3) 40重量% 40重量% 20重量% 緑
組成物(CL4) 45重量% 35重量% 20重量% 青
化合物(No.90)、化合物(K4)及び化合物(K5)を以下の割合で混合し、組成物(CL5)を調整した。組成物(CL5)の透明点は100℃であった。

Figure 0004576928
(No.90) (K4) (K5) 選択反射
組成物(CL5) 40重量% 30重量% 30重量% 赤
組成物(CL2)〜(CL5)はラビングしたケン化処理したトリアセチルセルロースフィルム上で良好な配向性を示した。上記の「選択反射」は、配向状態において目視で観察される反射光の色を記した。このことから、化合物(1)の添加量を変化させることで、任意の選択反射の波長域を示す組成物を調製できることが判る。
(紫外線照射による光学異方性フィルムの製造1)
組成物(CL4)10g、重合開始剤イルガキュアー907、0.3gをトルエン80gに溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングしたアセチル化度2.9のトリアセチルセルロースフィルムに、マイクログラビヤコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で15分熱処理することにより、溶媒を除去して液晶相を配向させた。同温度を保ったまま、高圧水銀灯(120W/cm)によって紫外線を10秒間照射した。照射後、液晶相は重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。温度変化(20〜100℃)による液晶相の配向の乱れはなく耐熱性の高いフィルムが得られた。この光学異方性フィルムは、組成物を基板上で配向させた時と同じ青色の選択反射を示した。このことは配向させた組成物の分子配列がそのまま保持されて重合されたことを示している。
(紫外線照射による光学異方性フィルムの製造2)
組成物(CL5)10g、サイラキュアーUVI−6992:0.3gをトルエン80gに溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングしたアセチル化度2.9のトリアセチルセルロースフィルムに、マイクログラビヤコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で15分熱処理することにより、溶媒を除去して液晶相を配向させた。同温度を保ったまま、高圧水銀灯(120W/cm)によって紫外線を10秒間照射した。照射後、液晶相は重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。温度変化(20〜100℃)による液晶相の配向の乱れはなく耐熱性の高いフィルムが得られた。この光学異方性フィルムは、組成物を基板上で配向させた時と同じ赤色の選択反射を示した。このことは配向させた組成物の分子配列がそのまま保持されて重合されたことを示している。
組成物(CL1)〜(CL3)を用いて同様の方法により光学異方性フィルムを作製した。すべての組成物が良好な配向性と紫外線による重合性を有した。組成物(CL1)のフィルムが鉛筆硬度はHを示した以外は、すべて2H程度を示した。組成物(CL1)〜(CL3)から製造したフィルムはすべて、温度変化(20〜100℃)による液晶相の配向の乱れはなく耐熱性の高いフィルムであった。組成物(CL2)及び(CL3)から得られた光学異方性フィルムは組成物を基板上で配向させた時と同じ選択反射の色を示すことが目視で確認された。すなわち組成物(CL2)から得られた光学異方性フィルムは赤色を、組成物(CL3)から得られた光学異方性フィルムは緑色の光を選択反射した。組成物(CL1)から得られた光学異方性フィルムは目視では選択反射の色が確認できなかった。これは化合物(1)の混合比率が多いため、組成物のピッチが短くなり、選択反射をする波長が可視領域ではなく、紫外領域に移ったことが原因と考えられる。

Claims (34)

  1. 式(1)で表される光学活性な化合物。

    Figure 0004576928
    式(1)において、R は水素、メチルであり及びA 1,4−フェニレンある;X及びX −O−あり;X及びXは独立して−COO−または−OCO−あり;Y及びY (C3)(C6)または(C7)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;P式(P1)(P4)たは(P11)で表される重合性の基である。

    Figure 0004576928

    Figure 0004576928
  2. 式(1)において、R は水素、メチルであり、A及びA 1,4−フェニレンあり、X及びX −O−であり、X及びXは独立して−COO−または−OCO−であり、Y及びY (C3)表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し;P式(P1)表される重合性の基である請求項1に記載の化合物。
  3. 式(1)において、R は水素、メチルであり、A及びA 1,4−フェニレンあり、X及びXは−O−であり、X及びXは独立して−COO−または−OCO−であり、Y及びYは独立して(C6)または(C7)で表される光学活性な基であり、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示し、Pは(P11)で表される重合性の基である請求項1に記載の化合物。
  4. 下記式で表される何れかの化合物。ただし、これらの式において*印は不斉炭素の存在を示す。

    Figure 0004576928
  5. 少なくとも2つの化合物を含有し、少なくとも1つの化合物が請求項1〜の何れか1項に記載の化合物である液晶組成物。
  6. 化合物の全てが重合性化合物である請求項に記載の液晶組成物。
  7. 請求項1〜の何れか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)、(M2)、(M3)、(M4)、(M5)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される化合物から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する液晶組成物。

    Figure 0004576928
    上式において、Rは独立して、水素、フッ素、塩素、シアノまたは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rは独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルであり;A、A及びAは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイルまたはフルオレン−2,7−ジイルであり;Bは独立して、単結合、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲン、メチル若しくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、ビフェニル−4,4’−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−クロロフルオレン−2,7−ジイルまたは9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイルであり;Xは独立して、単結合または−O−であり;Z及びZは独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CHCH−、または−C≡C−であり;mは独立して、1または0であり、n及びpは独立して、1〜20の整数である。
  8. は水素、フッ素、塩素または炭素数1〜20のアルキル若しくはアルコキシであり、Rは独立して、メチルまたはエチルであり、A、A及びAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がフッ素で置換された1,4−フェニレンまたは1若しくは2個の水素が塩素で置換された1,4−フェニレンであり、Bは1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がフッ素で置換された1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がメチルで置換された1,4−フェニレン、1若しくは2個の水素がトリフルオロメチルで置換された1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイルまたは9−エチルフルオレン−2,7−ジイルであり、Z及びZは独立して、単結合、−COO−または−OOC−である請求項に記載の液晶組成物。
  9. 請求項1の式(1)で表される化合物の含有量の合計が3〜90重量%であり、式(M1)〜(M9)のうちの何れかで表される化合物の含有量の合計が10〜97重量%である請求項またはに記載の液晶組成物。
  10. 請求項1の式(1)において、Pが(P1)である化合物と、式(M1)及び(M2)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する請求項またはに記載の液晶組成物。
  11. 請求項1の式(1)において、Pが(P1)表される合物の含有量の合計が3〜90重量%であり、式(M1)及び(M2)で表される各化合物の含有量の合計が10〜97重量%である請求項10に記載の液晶組成物。
  12. 請求項1の式(1)において、Pが(P4)ある合物、式(M5)で表される化合物のうちの少なくとも1つと、式(M3)及び(M4)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する請求項またはに記載の液晶組成物。
  13. 請求項1の式(1)において、Pが(P4)ある合物並びに式(M5)で表される化合物の含有量の合計が10〜90重量%であり、式(M3)及び(M4)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である請求項12に記載の液晶組成物。
  14. 請求項1の式(1)において、P(P11)である合物、式(M3)、(M4)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される各化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する請求項またはに記載の液晶組成物。
  15. 請求項1の式(1)において、Pが(P11)である化合物と、式(M8)及び(M9)で表される各化合物から選択された少なくとも1つの化合物とを含有する請求項またはに記載の液晶組成物。
  16. 請求項1の式(1)において、Pが(P11)である化合物と、式(M6)、(M7)及び(M9)で表される各化合物から選択された任意の2つの化合物とを含有する請求項またはに記載の液晶組成物。
  17. 請求項1の式(1)において、P(P11)である合物の含有量の合計が10〜90重量%であり、式(M3)、(M4)、(M6)、(M7)、(M8)及び(M9)で表される各化合物の含有量の合計が10〜90重量%である請求項1416の何れか1項に記載の液晶組成物。
  18. 請求項17の何れか1項に記載の液晶組成物を重合することで得られる重合体。
  19. 請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を重合することにより得られる重合体。
  20. 重量平均分子量が500〜1,000,000である請求項18または19に記載の重合体。
  21. 重量平均分子量が1,000〜500,000である請求項18または19に記載の重合体。
  22. 請求項17の何れか1項に記載の液晶組成物または式(1)の化合物に電磁波を照射して重合することにより得られる請求項20または21に記載の重合体を含む光学異方性フィルム。
  23. 請求項17の何れか1項に記載の液晶組成物または式(1)の化合物を配向させた後、電磁波の照射により液晶相の配向を固定化した光学異方性フィルム。
  24. 照射した電磁波が電子線または紫外線である請求項22または23に記載の光学異方性フィルム。
  25. 電磁波により固定化した液晶の配向が、プラナー配向である請求項2224の何れか1項に記載の光学異方性フィルム。
  26. 請求項2225の何れか1項に記載の光学異方性フィルムからなる光学素子。
  27. 光学異方性フィルムが円偏光二色性を有する請求項26に記載の光学素子。
  28. 波長350〜750nmのうち、一部またはすべての領域の光を選択的に反射する可視光域にて円偏光二色性を示す請求項26または27に記載の光学素子。
  29. カイラルネマチック相またはコレステリック相で誘起された螺旋構造において、ピッチが光学異方性を有する成形体の厚さ方向に連続的に変化することで波長350〜750nmのすべての領域の光を選択的に反射する請求項26に記載の光学素子。
  30. 円偏光二色性を示す波長域が相違する2層以上の重合体からなり、波長350〜750nmのすべての領域の光を選択的に反射する請求項28に記載の光学素子。
  31. 請求項2630の何れか1項に記載の光学素子に、1/4波長機能板として機能する層を設けた光学素子。
  32. 輝度向上フィルムとして機能する請求項2630の何れか1項に記載の光学素子。
  33. 波長100〜350nmの紫外光域にて円偏光二色性を示す請求項26または27に記載の光学素子。
  34. 請求項2630の何れか1項に記載の光学素子を含む液晶表示素子。
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