JP4556821B2 - 加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体および硬化性組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
また、これらの加水分解性シリル基含有重合体をエポキシ樹脂やアクリル樹脂と組み合わせて使用することにより、強度、接着性および耐候性を向上させる方法も広く知られており、工業的に有用な方法となっている。
また、易入手ポリオールの末端基を不飽和基に変換し、次いで多価水素化ケイ素化合物を反応させて分子量を増大させ、さらに残存する水素化シリル基を加水分解性基シリル基に変換する方法(特許文献3、4、5、6、7参照)も提案されている。
開始剤およびアルキレンオキシド開環重合触媒の存在下にアルキレンオキシドを反応させて、数平均分子量12000〜22000、かつ総不飽和度0.02meq/g以下の水酸基末端オキシアルキレン重合体(重合体(A))を得た後、該重合体(A)の末端水酸基を不飽和基に変換し、さらに該不飽和基に付加反応する官能基と加水分解性シリル基とを有する化合物(B)を反応させることを特徴とする、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の製造方法であって、前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体にt−ブチルアルコールまたはt−ブチルアルコールと下記化学式(1)で示される化合物からなる有機配位子が配位した複合金属シアン化物錯体触媒である、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の製造方法。
R 1 −C(CH 3 ) 2 (OR 0 ) n OH・・・(1)
ただし、式(1)中、R 1 はメチル基またはエチル基、R 0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子がメチル基またはエチル基で置換された基、nは1〜3の整数である。
上記加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の製造方法において、水酸基末端オキシアルキレン重合体の数平均分子量が15000〜22000である請求項1に記載の製造方法。
ただし、式(1)中、R1はメチル基またはエチル基、R0はエチレン基または該エチレン基の水素原子がメチル基またはエチル基で置換された基、nは1〜3の整数である。
開始剤としては活性水素含有化合物が使用でき、下記の化合物が挙げられる。下記は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、1分子中に1〜4個の活性水素原子を有する化合物が特に好ましい。
本発明においてアルキレンオキシド開環重合触媒は、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体にt−ブチルアルコールまたはt−ブチルアルコールと化学式(1)で示される化合物からなる有機配位子が配位した複合金属シアン化物錯体触媒である。この複合金属シアン化物錯体触媒は、水中でハロゲン化亜鉛とアルカリ金属シアノコバルテートとを反応させて得られる反応生成物(以下、触媒骨格という)にt−ブチルアルコールまたはt−ブチルアルコールと化学式(1)で示される化合物からなる有機配位子を配位させて製造されるものが好ましい。
アルカリ金属シアノメタレートのシアノメタレートを構成する金属としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、およびV(V)から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。Co(III)またはFe(III)が特に好ましい。
触媒骨格としては、Zn3[Co(CN)6]2(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)がより好ましい。
ただし、式(1)中、R1はメチル基またはエチル基、R0はエチレン基または該エチレン基の水素原子がメチル基またはエチル基で置換された基、nは1〜3の整数である。
式(1)で示される化合物として以下の化合物が挙げられる。
エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、イソブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、イソブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジ−1,2−ブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジイソブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、ジ−1,2−ブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、ジイソブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリ−1,2−ブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリイソブチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、トリ−1,2−ブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル、トリイソブチレングリコールモノ−t−ペンチルエーテル。
上記複合金属シアン化物錯体触媒は、ハロゲン化亜鉛とアルカリ金属シアノコバルテートとを反応させて得られる触媒骨格を、t−ブチルアルコールまたはt−ブチルアルコールと化学式(1)で示される化合物との混合物を含む有機配位子溶液中で加熱攪拌し(熟成工程)、ついで公知の方法により、濾別、洗浄、乾燥させることで製造される。
触媒の使用量は活性水素含有化合物に対して1〜5000ppmが好ましく、30〜2000ppmがより好ましい。
アルキレンオキシドの供給方法は、必要量のアルキレンオキシドを数回に分けて供給する方法、またはアルキレンオキシドを連続的に供給する方法が用いられる。アルキレンオキシドの反応は減圧状態から開始しても、大気圧状態から開始してもよい。大気圧状態から反応を開始する場合には、窒素またはヘリウムなどの不活性気体存在下で行うことが望ましい。
製造された重合体(A)の数平均分子量は12000〜22000、総不飽和度は0.02meq/g以下である。総不飽和度は0.015meq/g以下が特に好ましい。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物の使用量は、重合体(A)の末端水酸基1モルに対して、0.8〜1.5モルが好ましく、0.9〜1.4モルがより好ましく、0.95〜1.3モルが最も好ましい。
重合体(A)の末端水酸基をアルコキシドに変換した後に、不飽和基含有化合物と反応させて、末端に不飽和基を有するオキシアルキレン重合体(以下、重合体(C)という)に変換する。
不飽和基含有化合物としては、式(2)で表される化合物が使用できる。
ただし、式(2)中、R2は水素原子または炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、R3は2価の炭化水素基、Xはハロゲン原子である。
R3の炭素数は1〜10が好ましく、1がより好ましい。
Xとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、塩素原子、臭素原子が好ましい。
式(2)で表される化合物の具体例としては、アリルクロリド、アリルブロミド、メタリルクロリド、メタリルブロミドなどが挙げられる。アリルクロリド、メタリルクロリド、アリルブロミドが好ましく、コスト、反応性の点からアリルクロライドがより好ましい。これらは単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
アルコキシド末端オキシアルキレン重合体と不飽和基含有化合物の反応する際は、反応温度は20〜160℃が好ましく、50〜150℃がより好ましく、70〜150℃が最も好ましい。生成物の着色を防止するため、窒素やヘリウムなどの不活性ガス存在下に反応を行うことが好ましい。反応時間は、1〜7時間が好ましい。
不飽和基の導入を行った後に、反応に使用したアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物、副生する無機塩などを公知の方法によって除去精製することが好ましい。
シリル基導入剤(B)における付加反応基の数は2以下が好ましく、1がより好ましい。
シリル基導入剤(B)としては、下記式(3)、(4)で表される構造の化合物が使用できる。
ただし、式(3)中のR4は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加水分解性基である。Xが2個以上存在するときは、Xは互いに同じでも異なってもよい。aは1、2または3である。
ただし、式(4)中のR5は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、R4、X、aは前記に同じである。
R4としては炭素数8以下のアルキル基、フェニル基およびフルオロアルキル基が好ましい。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基が好ましい。
Xとしては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、メルカプト基、およびアルケニルオキシ基が挙げられる。メトキシ基、エトキシ基、およびプロポキシ基など炭素数4以下の低級アルコキシ基が好ましい。
aは2または3が好ましい。
重合体(C)の末端不飽和基に式(3)で表される化合物を反応させる場合、白金系触媒、ロジウム系触媒、コバルト系触媒、パラジウム系触媒、ニッケル系触媒などの触媒を使用できる。塩化白金酸、白金金属、塩化白金、白金オレフィン錯体などの白金系触媒が好ましい。触媒の添加量は、重合体(C)に対し10〜100ppmが好ましく、30〜60ppmがより好ましい。反応温度は、30℃〜150℃が好ましく、60℃〜120℃がより好ましい。反応時間は、数時間が好ましい。
本発明は、上記加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体に、充填材および硬化触媒を配合することからなる硬化性組成物の製造方法である。該硬化性組成物には、さらに添加剤を配合できる。以下に、充填材、硬化触媒およびその他の添加剤について説明する。
充填材としては公知の充填材が使用できる。充填材の具体例としては、表面を脂肪酸または樹脂酸系有機物で表面処理した炭酸カルシウム、該炭酸カルシウムをさらに微粉末化した平均粒径1μm以下の膠質炭酸カルシウム、沈降法により製造した平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、平均粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、フュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、ガラスバルーン、サランバルーン、ポリアクリロニトリルバルーンなどの有機樹脂バルーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末などの粉体状充填材、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバーなどの繊維状充填材などが挙げられる。これらの充填材は単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
充填材の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して1〜1000質量部が好ましく、50〜250質量部がより好ましい。
(硬化触媒)
実用上充分な硬化速度を得るために硬化触媒を使用する。
硬化触媒としては、以下のようなスズ化合物が挙げられる。
2−エチルヘキサン酸スズ、ナフテン酸スズ、ステアリン酸スズなどの2価スズ化合物。
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズモノアセテート、ジブチルスズマレートなどのジアルキルスズカルボキシレートやジアルコキシスズモノカルボキシレートのような有機スズカルボン酸塩、ジアルキルスズビスアセチルアセトナート、ジアルキルスズモノアセチルアセトナートモノアルコキシドなどのスズキレート化合物、ジアルキルスズオキシドとエステル化合物の反応物、ジアルキルスズオキシドとアルコキシシラン化合物の反応物、ジアルキルスズジアルキルスルフィドなどの4価スズ化合物。
また、ジアルキルスズオキシドとエステル化合物との反応物としては、ジブチルスズオキシドとフタル酸ジ−2−エチルヘキシルやフタル酸ジイソノニルなどのフタル酸エステルとを加熱混合して反応させ液状にしたスズ化合物が挙げられる。この場合エステル化合物としては脂肪族、芳香族カルボン酸のエステル以外にもテトラエチルシリケートやその部分加水分解縮合物なども使用できる。これらのスズ化合物を低分子アルコキシシランなどと反応または混合した化合物も使用できる。
有機カルボン酸ビスマス塩、などの他の金属塩。
リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)などの酸性化合物。
ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、N,N−ジメチル−オクチルアミンなどの脂肪族モノアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン化合物、芳香族アミン化合物、アルカノールアミン、3−(2−アミノエチル)アミノ−プロピルトリメトキシシランや3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシランカップリング剤などのアミン化合物。
また、上記の酸性化合物とアミン化合物などの塩基性化合物を組み合わせることによって、特に高温でより高い効果促進効果を示す。
硬化触媒は単独使用でも、2種以上の併用でもよい。硬化触媒の使用量は、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
可塑剤としては、公知の可塑剤が使用できる。すなわち、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸イソノニルなどのフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル;ペンタエリスリトールエステルなどのアルコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシルエステル、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤;塩素化パラフィン;2塩基酸と2価アルコールとを反応させてなるポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオールやその誘導体、例えばポリオキシプロピレングリコールの水酸基をアルキルエーテルで封止したようなポリエーテル類;ポリオキシプロピレントリオールの水酸基をアリル化合物で封止したようなポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレンのオリゴマー類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエンなどのオリゴマー類などの高分子可塑剤が挙げられる。これらの可塑剤は単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
可塑剤の使用量は加水分解性シリル基含有ポリアルキレンオキシド系重合体100質量部に対して0〜100質量部が好ましい。
接着性付与剤としては、(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン類、エポキシ基含有シラン類、カルボキシル基含有シラン類などのシランカップリング剤が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類としては、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
エポキシ基含有シラン類としては、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
カルボキシル基含有シラン類としては、2−カルボキシエチルトリエトキシシラン、2−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(N−カルボキシルメチル−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、2種以上のシランカップリング剤を反応させて得られる反応物を用いてもよい。反応物の例としてはアミノ基含有シラン類とエポキシ基含有シラン類との反応物、アミノ基含有シラン類と(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類との反応物、エポキシ基含有シラン類とメルカプト基含有シラン類の反応物、メルカプト基含有シラン類どうしの反応物などが挙げられる。これらの反応物は該シランカップリング剤を混合し室温〜150℃で撹拌することで容易に得られる。その反応時間は特に制限ないが、通常1〜8時間であればよい。
シランカップリング剤の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜30質量部が好ましい。
また、接着性付与剤として、エポキシ樹脂を添加してもよい。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA−グリシジルエーテル型エポキシ樹脂などの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA/プロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、4−グリシジルオキシ安息香酸グリシジル、フタル酸ジグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルなどのジグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などの不飽和重合体のエポキシ化物などの一般に使用されているエポキシ樹脂やエポキシ基を含有するビニル系重合体などが挙げられる。エポキシ樹脂の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜100質量部が好ましい。
、末端が水酸基、カルボキシル基、アミノ基などで修飾されたポリブタジエン、水添ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル系重合体などの液状末端官能基含有重合体、ケチミン化合物などが挙げられる。エポキシ樹脂用硬化剤の使用量はエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜300質量部が好ましい。
粘度の調整、組成物の保存安定性向上を目的として、溶剤を添加してもよい。
溶剤としては、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類。これらのうち、本発明における硬化性組成物を長期保存する際の保存安定性が向上するのでアルコール類が好ましい。アルコール類としては、炭素数1〜10のアルキルアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコールが特に好ましい。溶剤の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜500質量部が好ましい。
硬化性組成物の貯蔵安定性をさらに改良するために、硬化性や柔軟性に悪影響を及ぼさない範囲で少量の脱水剤を添加できる。
脱水剤の具体例としては、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどのオルトギ酸アルキル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチルなどのオルト酢酸アルキル、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの加水分解性有機ケイ素化合物、加水分解性有機チタン化合物などが挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシランがコスト、効果の点から特に好ましい。このような脱水剤は特に一液配合として知られる、硬化触媒を配合物に添加して防湿容器に充填したかたちの製品で特に有効である。
垂れ性の改善のためチキソ性付与剤を使用してもよい。チキソ性付与剤としては、有機酸処理炭酸カルシウム、水添ひまし油、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、微粉末シリカ、脂肪酸アミドなどが用いられる。チキソ性付与剤の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、2〜6質量部がさらに好ましい。
老化防止剤としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤が適宜用いられる。ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物を適宜使用できる。光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤は組み合わせて使用することが好ましい。3級および2級のヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系ならびにホスファイト系酸化防止剤からなる群から選ばれる2種以上を組み合わせることが特に効果的である。酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤の使用量は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対してそれぞれ0.1〜10質量部が好ましい。0.1質量部未満では耐候性の改善の効果が少なく、10質量部を越えると効果に大差がなく経済的に不利である。
塗料の密着性や表面タックを長期にわたり改善する目的で、空気酸化硬化性化合物や光硬化性化合物を添加してもよい。
空気酸化硬化性化合物としては桐油、アマニ油などに代表される乾性油や、該化合物を変性して得られる各種アルキッド樹脂、乾性油により変性されたアクリル系重合体、シリコーン樹脂、ポリブタジエン、炭素数5〜8のジエンの重合体や共重合体などのジエン系重合体、さらには該重合体や共重合体の各種変性物(マレイン化変性、ボイル油変性など)などが挙げられる。光硬化性化合物としては、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどのヒドロキシ化合物とアクリル酸やメタクリル酸を反応させて得られる(メタ)アクロイル基を含有する化合物が使用できる。
空気酸化硬化性化合物は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜50質量部が好ましく、光硬化性化合物は加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜50質量部が好ましい。
加水分解によってトリメチルシラノールを発生する化合物の使用量は、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体100質量部に対して0〜50質量部が好ましい。
その他、顔料には酸化鉄、酸化クロム、酸化チタンなどの無機顔料およびフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料が使用できる。顔料の使用は着色のみならず耐候性の向上という目的でも効果的である。
また、公知の難燃剤や防かび剤などの添加を行うことも任意である。
また、塗料用途に使用されている艶消し剤を添加することも可能である。
本発明における硬化性組成物は、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体、充填材および硬化触媒を配合し、さらに必要に応じて添加剤を任意に配合することにより得ることができる。
また、さらに本発明における硬化性組成物は、主鎖がポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、およびポリオレフィンで分子内に1個以上の不飽和基を含有する重合体をさらに含有してもよい。
本発明における硬化性組成物は、湿気により硬化可能である。硬化温度は、0〜35℃の範囲が好ましく、20〜25℃がより好ましい。
本発明における硬化性組成物は、シーリング材、防水材、接着剤、コーティング剤などに使用でき、特に硬化物自体の充分な凝集力と被着体への動的追従性が要求される用途に好適である。
なお、水酸基含有オキシアルキレン重合体の数平均分子量は、その水酸基から換算した水酸基あたりの分子量および開始剤の活性水素数の積で計算した、水酸基換算分子量である。水酸基価はJIS K1557記載の方法により求めた。
分子量分布(Mw/Mn)はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定したポリスチレン換算の値を出した。
総不飽和度(USV)は、JIS K1557記載の方法により求めた。
重合体の粘度は、JIS K1557記載の方法により25℃で測定した。
製造例1〜3において、塩化亜鉛水溶液としては塩化亜鉛10gを15mLの水に溶解したものを、ヘキサシアノコバルト酸カリウム水溶液としてはヘキサシアノコバルト酸カリウム4gを80mLの水に溶解したものを、使用した。
(製造例1)
塩化亜鉛水溶液にカリウムヘキサシアノコバルテート水溶液を40℃で30分間かけて滴下した。滴下後、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル(以下、ETBという)8mL、t−ブチルアルコール(以下、TBAという)72mLおよび水80mLを添加し、60℃で1時間撹拌、熟成した。熟成後、錯体を濾別した。
得られた錯体にETBの4mL、TBAの36mLおよび水80mLを添加して30分攪拌、洗浄後濾別した。さらに、ETBの10mLおよびTBAの90mLを添加し30分攪拌後、分子量1000のポリオキシプロピレントリオールを添加し30分撹拌した。その後、120℃で溶媒除去を行い、ポリオールに分散した濃度7質量%の複合金属シアン化物錯体触媒(触媒A)分散液を得た。
塩化亜鉛水溶液にカリウムヘキサシアノコバルテート水溶液を40℃で30分間かけて滴下した。滴下終了後、ETBの24mL、TBAの56mLおよび水80mLを添加し、60℃に昇温させた。1時間撹拌後、錯体を濾別した。
得られた錯体にETBの12mL、TBAの28mLおよび水80mLを添加して30分攪拌後濾別し、さらに、ETBの30mLおよびTBAの70mLを添加して30分撹拌後濾別した。50℃で重量が一定になるまで減圧乾燥した後、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒(触媒B)を得た。
塩化亜鉛水溶液中にカリウムヘキサシアノコバルテート水溶液を40℃で30分間かけて滴下した。滴下終了後、グライム80mLおよび水80mLを添加し、60℃で1時間撹拌後、錯体を濾別した。
得られた錯体にグライム80mLおよび水80mLを添加して30分攪拌後濾別し、さらにグライム100mLおよび水10mLを添加して撹拌後濾別した。80℃で4時間乾燥後、粉砕して、複合金属シアン化物錯体触媒(触媒C)を得た。
(例1)
グリセリンにプロピレンオキシド(以下、POという)を反応させて得られた数平均分子量3000のポリオキシプロピレントリオール(以下、トリオールAという)1120gを開始剤とし、触媒A分散液(濃度7質量%)の22.8gの存在下POの6880gを反応させて、数平均分子量20000、Mw/Mn=1.28、USV=0.011meq/g、粘度23Pa・sのポリオキシプロピレントリオールを得た。
このポリオキシプロピレントリオール1000gを耐圧容器に入れ、さらにナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液を、ナトリウムが水酸基1モルに対して1.05倍モルとなるよう添加し、120℃で30分撹拌した。攪拌後、減圧下で脱メタノール反応を行った後、アリルクロリド13gを添加して1時間反応させた。減圧下で未反応の揮発成分を留去し、副生した無機塩などを除去精製して末端アリルオキシ化ポリオキシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルオキシ基に変換されていた。
得られた末端アリルオキシ化ポリオキシプロピレン重合体500gに対し、ジビニルテトラメチルシロキサン白金錯体のキシレン溶液(白金3質量%含有)を50μL添加し、均一に撹拌した後、メチルジメトキシシラン7.5gを添加し、70℃で5時間反応させ、淡黄色で粘度24Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(P−1)を得た。
ジプロピレングリコールにPOを反応させて得られた数平均分子量約2000のポリオキシプロピレンジオール(以下、ジオールBという)970gを開始剤とし、触媒A分散液(濃度7質量%)22.8gの存在下、POの7030gを反応させて、数平均分子量16000、Mw/Mn=1.17、USV=0.009meq/g、粘度15.7Pa・sのポリオキシプロピレンジオールを得た。
このポリオキシプロピレンジオールジオール1000gを耐圧反応器に入れ、アリルクロリドを10.5g添加する以外は例1と同様にしてアリル末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルオキシ基に変換されていた。アリル末端ポリオキシプロピレン重合体500gに対し、メチルジメトキシシランを5.6g添加する以外は例1と同様にして、淡黄色で粘度が16.5Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(P−2)を得た。
グリセリンにPOを反応させて得られた数平均分子量約2000のポリオキシプロピレントリオール(以下、トリオールCとする)1015gを開始剤とし、触媒Bの1.6gの存在下、POの6985gを反応させて、数平均分子量15000、Mw/Mn=1.17、USV=0.009meq/g、粘度が14.6Pa・sのポリオキシプロピレントリオールを得た。
このポリオキシプロピレントリオール1000gを耐圧反応容器に入れ、アリルクロリドを17g添加する以外は例1と同様にしてアリル末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルオキシ基に変換されていた。アリル末端ポリオキシプロピレン重合体500gに対し、メチルジメトキシシランを7.8g添加する以外は例1と同様にして、淡黄色で粘度が15.5Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(P−3)を得た。
トリオールAの863gを開始剤とし、触媒Cの1.6gの存在下POを7137g反応させて、数平均分子量20000、Mw/Mn=1.37、USV=0.032meq/g、粘度が19.3Pa・sのポリオキシプロピレントリオールを得た。
このポリオキシプロピレントリオール1000gを例1と同様にして反応させ、末端アリル化ポリエーテルを得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルエーテルに変換されていた。得られたアリル末端ポリオキシプロピレン重合体を例1と同様にして反応させ、淡黄色で粘度が22Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(C−1)を得た。
ジオールBの840gを開始剤とし、触媒Cの1.6gの存在下POの7160gを反応させて、数平均分子量16000、Mw/Mn=1.25、USV=0.035meq/g、粘度13.8Pa・sのポリオキシプロピレンジオールを得た。
このポリオキシプロピレンジオールを例2と同様にして反応させ、アリル末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルオキシ基に変換されていた。得られたアリル末端ポリオキシプロピレン重合体を例2と同様の方法で反応させて、淡黄色で粘度が14.5Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(C−2)を得た。
トリオールCの833gを開始剤とし、触媒Cの1.6gの存在下、POの7167gを反応させて、数平均分子量15000、Mw/Mn=1.30、USV=0.027meq/g、粘度12.6Pa・sのポリオキシプロピレントリオールを得た。
このポリオキシプロピレントリオールを例3と同様の方法で反応させて、アリル末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水酸基の95%がアリルオキシ基に変換されていた。得られたアリル末端ポリオキシプロピレン重合体を例3と同様の方法で反応させて、淡黄色で粘度が13.5Pa・sの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(C−3)を得た。
例1〜6において、水酸基末端重合体の製造に使用した触媒、水酸基末端重合体の数平均分子量、および水酸基末端重合体のUSV(単位:meq/g)、ならびに最終的に得られた重合体の名称および該重合体のMw/Mnを表1に示す。
重合体P−1〜P−3およびC−1〜C−3について、下記の試験を行った。
(1)物性試験
各重合体100gにジブチルスズビスアセチルアセトナートを0.5g添加し、良く混練した後、減圧下で脱泡してから、型枠に流し込み、50℃、65%湿度条件下で1週間放置して硬化させ、JIS K6301(加硫ゴム物理試験方法)に記載のダンベル状3号形に打ち抜き試験片を作成し、引っ張り試験による物性測定を行い、50%引っ張り時弾性率および破断時伸度を測定した。結果を表2に示す。
(2)硬化性試験
各重合体50gに、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル20gを添加混合し、水0.2gとジブチル錫ビスアセチルアセトナート0.2gを添加し均一に撹拌してから、その粘度変化を粘度計で測定しながら、硬化挙動を観察し、ゲル化した時間を測定した。結果を表2に示す。
(配合例)
本発明の重合体に、充填材その他の一般に知られている添加剤を加えて混練し、硬化性組成物を製造した。
なお、使用した主な原料は以下のとおりである。
重質炭酸カルシウム:白石カルシウム工業(株)製、商品名ホワイトンSB、
脂肪酸アミド系揺変性付与剤:楠本化成(株)製、商品名ディスパロン6500、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:チバスペシャリティケミカルズ(株)製、商品名チヌビン327
ヒンダードアミン系光安定剤:旭電化工業(株)製、商品名LA−63P、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤:大内新興化学(株)製、商品名ノクラックNS−6、
エポキシ可塑剤:4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシルエステル、新日本理化(株)製、商品名サンソサイザーEPS、
水添ひまし油系揺変性付与剤:楠本化成(株)製、商品名ディスパロン305、
光硬化性化合物:ポリエステルポリオールの多価アクリレート、東亜合成(株)製、商品名アロニクスM8060、
アクリロニトリル系樹脂中空体:松本油脂製薬(株)製、商品名マツモトマイクロスフェアーF−80GCA、
重合体P−1の100g、膠質炭酸カルシウム100g、重質炭酸カルシウム30g、酸化チタン5g、ポリオキシプロピレントリオール(分子量8000)30g、脂肪酸アミド系揺変性付与剤、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン1g、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン1g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1g、ヒンダードアミン系光安定剤1g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤1g、テトラエチルシリケート0.5g、ビニルトリメトキシシラン0.5gを混練し、ジブチルスズビスアセチルアセトナートの2gを添加してから、さらに均一に混合して湿分硬化性組成物とし、直ちに、住宅外壁の窯業系サイディングボードの板の間の目地に充填して、大気中開放下で放置したところ、硬化して弾性体となった。
重合体P−1の90g、重合体P−2の10g、桐油5g、トリメチロールプロパントリストリメチルシリルエーテル1g、フェニルトリメトキシシラン0.3g、膠質炭酸カルシウム75g、重質炭酸カルシウム75g、酸化チタン5g、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル25g、エポキシ可塑剤25g、チヌビン305の3g、多官能アクリル酸エステル系化合物5g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1g、ヒンダードアミン系光安定剤1g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤1g、アクリロニトリル系樹脂中空体2、5gを混練し、さらに2−エチルヘキサン酸スズ2部とラウリルアミン0、5gとの混合物を添加、混練して均一にして硬化性組成物を得た。直ちにビル外壁のコンクリート板同士の間の目地にこの硬化性組成物を充填して放置したところ、柔軟な弾性体を得た。
Claims (4)
- 開始剤およびアルキレンオキシド開環重合触媒の存在下にアルキレンオキシドを反応させて、数平均分子量12000〜22000、かつ総不飽和度0.02meq/g以下の水酸基末端オキシアルキレン重合体(重合体(A))を得た後、該重合体(A)の末端水酸基を不飽和基に変換し、さらに該不飽和基に付加反応する官能基と加水分解性シリル基とを有する化合物(B)を反応させることを特徴とする、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の製造方法であって、前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体にt−ブチルアルコールまたはt−ブチルアルコールと下記化学式(1)で示される化合物からなる有機配位子が配位した複合金属シアン化物錯体触媒である、加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の製造方法。
R 1 −C(CH 3 ) 2 (OR 0 ) n OH・・・(1)
ただし、式(1)中、R 1 はメチル基またはエチル基、R 0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子がメチル基またはエチル基で置換された基、nは1〜3の整数である。 - 水酸基末端オキシアルキレン重合体の数平均分子量が15000〜22000である請求項1に記載の製造方法。
- アルキレンオキシド開環重合触媒が、有機配位子として、t−ブチルアルコールならびにエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテルが配位した複合金属シアン化物錯体触媒である、請求項1に記載の製造方法。
- 加水分解性シリル基含有オキシアルキレン重合体の粘度が25℃において5Pa・s以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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