JP4550970B2 - フローティングを利用した撮影レンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所謂フローティングを利用することで無限遠物体から近距離物体まで広範囲にわたり良好な収差補正がなされ、撮像素子に結像するための撮影レンズ、特にビデオカメラ等に好適な大口径比撮影レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、写真用カメラやビデオカメラ等において無限遠物体から近距離物体まで、特に近距離物体の撮影を主な目的としたレンズにマクロレンズ若しくはマイクロレンズ(以下、「マクロレンズ」という)と呼ばれるレンズがある。マクロレンズは一般的な撮影レンズと比べて、特に近距離物体への合焦において高い光学性能が得られるように設計されている。また、マクロレンズは無限遠物体から近距離物体への撮影にも使用されている。一般にマクロレンズで撮影倍率を上げる、即ち近距離物体への合焦を行うと球面収差や像面湾曲、コマ収差などの収差変動が大きくなる。このため、高倍率側でこれらの収差変動を良好に補正することが困難になる。また、球面収差及びコマ収差はFナンバーが小さい、つまり明るいレンズ系になると、収差補正が一層困難になる。
【0003】
そこで、レンズ系を複数の群に分割し、合焦の際に各群を光軸に沿って異なる速度で移動させ、近距離物体への合焦に際して十分な光学性能を維持させる所謂フローティング方式の撮影レンズが提案されている。無限遠物体から近距離物体への撮影に際して、撮影倍率の変化に伴う収差変動を補正する方法が例えば特公平7−101253号公報、特開昭63−179308号公報で提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これら公報で提案されている撮影レンズは、上述のように合焦の際、2つのレンズ群が光軸方向に異なる速度で移動する所謂フローティング方式が用いられており、高倍率まで比較的良好に収差補正が行われている。しかし、いずれも至近距離物体への合焦時に球面収差の変動が大きい。また、コマ収差に関しては特公平7−101253号公報で提案されている撮影レンズでは特に光軸に対して主光線の外側を通る光線によるコマ収差の変動が大きい。また、特開昭63−179308号公報で提案されている撮影レンズでは光軸に対して主光線の両側を通る光線によるコマ収差の変動が大きい。そのため、いずれの公報で提案されている撮影レンズも周辺光量を犠牲にすることでコマ収差を抑える構造となっている。そのため、周辺光量が最大像高に至るまで大きく減じられる結果となり、周辺光量が十分とは言えない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、無限遠物体から近距離物体までの合焦に際し、撮影倍率の変化による収差変動を良好に補正したフローティングを利用し、かつ周辺光量を十分に確保した大口径比の撮影レンズを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために、本発明は、物体側より順に、正又は負の弱い屈折力を有する第1aレンズ群と絞りと正の屈折力を有する第1bレンズ群とからなり全体で正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群との2つのレンズ群を有し、
前記第1aレンズ群は、少なくとも1つの物体側に凸面を向けた正レンズと、少なくとも1つの像側に強い凹面を向けた負レンズとを有し、
前記第1bレンズ群は、物体側に強い凹面を向けた負レンズと正レンズとの接合レンズを少なくとも1つ有し、
無限遠物体から近距離物体への焦点合わせをする際、前記第1レンズ群を繰り出すとともに前記第2レンズ群を前記第1レンズ群の移動量より少なく繰り出して焦点合わせを行い、
前記第1aレンズ群の焦点距離をf1a、
撮影レンズ系全体の焦点距離をfとそれぞれしたとき、
|f1a/f| > 30 (1)
の条件式を満足することを特徴とするフローティングを利用した撮影レンズを提供する。
【0006】
一般に無限遠から近接撮影が可能なマクロレンズは、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う際に球面収差及びコマ収差の変動が問題になる。つまり無限遠物体から近距離物体への合焦の際に球面収差がマイナス補正となり、コントラストをはじめとする光学性能の低下を招いている。また、コマ収差に関しても無限遠物体から近距離物体への合焦の際に悪化する傾向にある。球面収差及びコマ収差はいずれもFナンバーが小さい明るいレンズ系になると変動に対する補正が一層困難になる。
【0007】
本発明では、上記構成により、無限遠物体から近距離物体への合焦に際して、レンズ系全体を一体として光軸上を移動させる所謂全体繰り出し方式で合焦を行った場合と比較して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との群間隔が広がる。従って、無限遠物体から近距離物体への合焦の際に前記第2レンズ群に入射する光線の高さを低く抑えることができる。それと同時に前記第2レンズ群に入射する光線の角度を所謂全体繰り出しで合焦を行った場合に比較して小さくすることが可能となる。これにより、コマ収差が最大像高まで効率よく補正されることで周辺光量を十分に確保することが可能になる。
また、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群を一体で繰り出す所謂全体繰り出しによるフォーカシングを行った場合、無限遠物体から近距離物体への合焦に際し、球面収差が大きくマイナス補正となる。このため、近距離物体への合焦に関しては、十分な光学性能を得ることが困難になる。しかし、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の群間隔を変化させるフローティング方式を採用することで、前記第1レンズ群で発生した球面収差を、前記第2レンズ群で発生させた逆符号の球面収差により効果的に打ち消すことが可能になる。そのため、前記第2レンズ群による球面収差の悪化を防ぐことができる。従って、本発明では、無限遠物体から近距離物体への合焦に際して、球面収差をはじめとした諸収差の変動を小さく抑えた光学系が実現できる。
【0008】
次に、本発明のレンズ構成は正の屈折力を有する第1レンズ群と正の屈折力を有する第2レンズ群とから構成されるため、レンズ系全体の十分なバックフォーカスを得ることが難しいが各レンズ群の屈折力配置を適当な値に規定することでレンズ系全体のバックフォーカスを適正な値にすることが可能になる。
また、第2レンズ群の構成を、物体側から順に、負の屈折力を有する第2aレンズ群と正の屈折力を有する第2bレンズ群とに分割し、それぞれの焦点距離の比を適正な範囲に設定することで前記第2レンズ群が所謂レトロフォーカスの配置となる。これと前記第1aレンズ群及び前記第1bレンズ群を効果的に配置することにより、前記第1レンズ群並びに前記第2レンズ群が共に正の屈折力を有する光学系の配置でありながら、長いバックフォーカスを得ることが可能となる。さらに、前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ、像面側に凹面を向けた負レンズおよび正レンズの組合わせ、若しくは物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズと像面側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズ及び正レンズの組合わせを配置することで、前記第1レンズ群で残存した軸上色収差及び倍率色収差を効果的に補正することが可能となる。
【0009】
次に各条件式について説明する。
条件式(1)は、撮影レンズ系全体のバックフォーカスを規定する条件式である。従来の所謂ガウスタイプの撮影レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とから構成するため、バックフォーカスを長くとることが困難である。これに対して、本発明では、条件式(1)を満足することで、所謂変形ガウスタイプのレンズ構成を採用し、かつバックフォーカスを確保することができる。
【0010】
条件式(1)の範囲をはずれ、前記第1aレンズ群において負の屈折力が強くなると、前記第1レンズ群は所謂レトロフォーカスの配置となる。このため、バックフォーカスが長くとれるという利点はあるが、無限遠物体から近距離物体までの全域において歪曲収差を良好に補正することが困難になってしまう。
さらに、条件式(1)の範囲をはずれ、前記第1aレンズ群において正の屈折力が強くなると、前記第1bレンズ群および第2レンズ群が正の屈折力であるためバックフォーカスが極端に短くなってしまう。
【0011】
また、本発明では、前記第2aレンズ群の焦点距離をf2a、前記第2bレンズ群の焦点距離をf2bとしたとき、
−4 < f2a/f2b < −1.5 (2)
の条件式を満足することが望ましい。
【0012】
条件式(2)は、フローティングを行う上で適切な群間隔を維持するための条件である。本発明は、物体側より正の屈折力を有する第1レンズ群と正の屈折力を有する第2レンズ群とから構成され、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、前記第1レンズ群を繰り出しつつ前記第2レンズ群を前記第1レンズ群よりも少なく繰り出す所謂フローティングを行っている。そのため、無限遠合焦時において前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との群間隔を適切な値にする必要がある。条件式(2)の上限値を上回り、前記第2aレンズ群の負の屈折力が第2bレンズ群の屈折力に対して強くなり過ぎると、前記第2レンズ群の主点が前記第2aレンズ群に対して像面方向に移動するためレンズ系の全長が長くなってしまいレンズ系全体のコンパクト化が実現できず好ましくない。逆に、条件式(2)の下限値を下回り、前記第2aレンズ群の負の屈折力が第2bレンズ群の屈折力に対して弱くなり過ぎると、第2レンズ群の主点が前記第2aレンズ群に対して物体方向に移動する。このため、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との群間隔が極端に短くなってしまい、フローティングのための可動群を配置する上で好ましくない。
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明にかかる撮影レンズの数値実施例について説明する。本発明にかかる撮影レンズ系の基本構成は、物体側から弱い負の屈折力を有する第1aレンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第1bレンズ群とから構成される正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とより構成されている。
【0014】
(第1実施例)
図1は、第1実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。本撮影レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成されている。近距離物体への合焦に際しては第1レンズ群G1を繰り出すと同時に第2レンズ群G2を第1レンズ群G1よりも少なく繰り出す所謂フローティングを行っている。第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸レンズL1と物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL2と像面側に強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL3とから構成される第1aレンズ群と、絞りSと、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズL4と両凸レンズL5との接合正レンズと両凸レンズL6とからなる第1bレンズ群とから構成されている。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL7と像面側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL8とからなる第2aレンズ群と、両凸レンズL9からなる第2bレンズ群とから構成されている。
【0015】
表1に本実施例の諸元値を掲げる。全体諸元において、fはレンズ系全体の焦点距離、FNOはFナンバー、2ωは撮影画角をそれぞれ表している。レンズデータ、可変間隔データにおいて、βは撮影倍率を、D0は各撮影条件での物体からレンズ第1面までの距離、rはレンズの曲率半径、dはレンズ面間隔、nはd線(λ=587.6nm)における屈折率、さらにνはd線におけるアッベ数をそれぞれ示している。なお、以下全ての実施例の諸元値において、本実施例の諸元値と同様の符号を用いる。
また、諸元表の焦点距離、曲率半径、面間隔、長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0016】
【表1】
Figure 0004550970
Figure 0004550970
【0017】
図2は本実施例の無限遠合焦時における諸収差図、図3は至近距離合焦時における諸収差図である。各収差図において、Yは最大像高、NAは開口数、dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.6nm)をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示している。倍率色収差に関しては、d線を基準として示されている。なお、以下全ての実施例の収差図において本実施例の収差図と同様の符号を用いる。諸収差図から明らかなように、無限遠物体から至近距離物体への合焦において良好な光学性能を維持していることがわかる。また、コマ収差図からも明らかなように周辺部までコマ収差が良好に補正され、かつ十分な周辺光量を有していることがわかる。
【0018】
(第2実施例)
図4は、第2実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。本撮影レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成されている。近距離物体への合焦に際しては、第1レンズ群G1を繰り出すと同時に第2レンズ群G2を第1レンズ群G1よりも少なく繰り出す所謂フローティングを行っている。第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸レンズL1と物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL2と像面側に強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL3とから構成される第1aレンズ群と、絞りSと、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズL4と両凸レンズL5との接合正レンズと両凸レンズL6とからなる第1bレンズ群とから構成される。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL7と像面側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL8との接合負レンズとからなる第2aレンズ群と、両凸レンズL9からなる第2bレンズ群とから構成されている。
表2 に本実施例の諸元値を掲げる。
【0019】
【表2】
Figure 0004550970
Figure 0004550970
【0020】
図5は本実施例の無限遠合焦時における諸収差図、図6は至近距離合焦時における諸収差図である。諸収差図から明らかなように、無限遠物体から至近距離物体への合焦において良好な光学性能を維持していることがわかる。また、コマ収差図からも明らかなように周辺部までコマ収差が良好に補正され、かつ十分な周辺光量を有していることがわかる。
【0021】
(第3実施例)
図7は、第3実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。本撮影レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成されている。近距離物体への合焦に際しては、第1レンズ群G1を繰り出すと同時に第2レンズ群G2を第1レンズ群G1よりも少なく繰り出す所謂フローティングを行っている。第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸レンズL1と物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL2と像面側に強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL3とから構成される第1aレンズ群と、絞りSと、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズL4と両凸レンズL5との接合正レンズと両凸レンズL6とからなる第1bレンズ群とから構成されている。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL7と像面側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL8との接合負レンズからなる第2aレンズ群と、両凸レンズL9とからなる第2bレンズ群とから構成されている。
表3に本実施例の諸元値を掲げる。
【0022】
【表3】
Figure 0004550970
Figure 0004550970
【0023】
図8は本実施例の無限遠合焦時における諸収差図、図9は至近距離合焦時における諸収差図である。諸収差図から明らかなように、無限遠物体から至近距離物体への合焦において良好な光学性能を維持していることがわかる。また、コマ収差図からも明らかなように、周辺部までコマ収差が良好に補正され、かつ十分な周辺光量を有していることがわかる。
【0024】
(第4実施例)
図10は、第4実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。本撮影レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成されている。近距離物体への合焦に際しては第1レンズ群G1を繰り出すと同時に第2レンズ群G2を第1レンズ群よりも少なく繰り出す所謂フローティングを行っている。第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸レンズL1と物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL2と像面側に強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL3とから構成される第1aレンズ群と、絞りSと、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズL4と両凸レンズL5との接合正レンズと両凸レンズL6とからなる第1bレンズ群とから構成される。第2レンズ群G2は、物体側より順に、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL7と像面側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL8との接合負レンズからなる第2aレンズ群と、両凸レンズL9とからなる第2bレンズ群とから構成されている。
表4に本実施例の諸元値を掲げる。
【0025】
【表4】
Figure 0004550970
Figure 0004550970
【0026】
図11は本実施例の無限遠合焦時における諸収差図、図12は至近距離合焦時における諸収差図である。諸収差図から明らかなように、無限遠物体から至近距離物体への合焦において良好な光学性能を維持していることがわかる。また、コマ収差図からも明らかなように、周辺部までコマ収差が良好に補正され、かつ十分な周辺光量を有していることがわかる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、適切な条件の下で所謂フローティングを行うことにより、無限遠物体から近距離物体までの合焦に際し、撮影倍率の変化による収差変動を良好に補正したフローティングを利用し、かつ周辺光量を十分に確保した大口径比の撮影レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【図2】第1実施例の無限遠合焦時の諸収差を示す図である。
【図3】第1実施例の至近距離合焦時の諸収差を示す図である。
【図4】第2実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【図5】第2実施例の無限遠合焦時の諸収差を示す図である。
【図6】第2実施例の至近距離合焦時の諸収差を示す図である。
【図7】第3実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【図8】第3実施例の無限遠合焦時の諸収差を示す図である。
【図9】第3実施例の至近距離合焦時の諸収差を示す図である。
【図10】第4実施例にかかる撮影レンズの無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【図11】第4実施例の無限遠合焦時の諸収差を示す図である。
【図12】第4実施例の至近距離合焦時の諸収差を示す図である。
【符号の説明】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
L1〜L9 各レンズ成分
S 絞り

Claims (4)

  1. 物体側より順に、正又は負の弱い屈折力を有する第1aレンズ群と絞りと正の屈折力を有する第1bレンズ群とからなり全体で正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群との2つのレンズ群を有し、
    前記第1aレンズ群は、少なくとも1つの物体側に凸面を向けた正レンズと、少なくとも1つの像側に強い凹面を向けた負レンズとを有し、
    前記第1bレンズ群は、物体側に強い凹面を向けた負レンズと正レンズとの接合レンズを少なくとも1つ有し、
    無限遠物体から近距離物体への焦点合わせをする際、前記第1レンズ群を繰り出すとともに前記第2レンズ群を前記第1レンズ群の移動量より少なく繰り出して焦点合わせを行い、
    前記第1aレンズ群の焦点距離をf1a、
    撮影レンズ系全体の焦点距離をfとそれぞれしたとき、
    |f1a/f| > 30 (1)
    の条件式を満足することを特徴とするフローティングを利用した撮影レンズ。
  2. 前記第2レンズ群を負の屈折力を有する第2aレンズ群と正の屈折力を有する第2bレンズ群とに分割し、
    前記第2aレンズ群の焦点距離をf2a、前記第2bレンズ群の焦点距離をf2bとしたとき、
    −4 < f2a/f2b < −1.5 (2)
    の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のフローティングを利用した撮影レンズ。
  3. 前記第2レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正レンズと、像面側に凹面を向けた負レンズと、正レンズとから構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフローティングを利用した撮影レンズ。
  4. 前記第2レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正レンズと像面側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、正レンズとから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフローティングを利用した撮影レンズ。
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