JP4511822B2 - 活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物、印刷方法およびその印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物、印刷方法およびその印刷物 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射により硬化し得うる乾式平版印刷用インキ組成物に関するものである。
平版印刷は湿し水とインキの反発性を利用した従来からの方法と、シリコーンゴムとインキの反発性を利用した方法があり、前者はPS版、後者は水なし版を用いて印刷される。この水なし平版印刷においては、シリコーンゴムのインキ反発性が必ずしも充分でない事から、インキとしては乾式平版印刷用の専用インキを用いる必要がある。一般油性インキを用いた印刷の分野においては地汚れ耐性と印刷物品質の向上により実用化が進んできている。さらに上記油性インキは鉱物油留分である揮発性の炭化水素系インキ溶剤が使用されている場合が多い。しかし近年、環境への配慮から当該油性インキから揮発性の炭化水素系インキ溶剤を一切排除したVOC(揮発性有機化合物)フリーインキのニーズが高まっている。例えば、福田および石井等によれば(日本印刷学会誌、第37巻、第5号、第51頁)、オフセット印刷インキのVOCフリー化が可能となれば、4万トン以上の印刷インキ用石油溶剤の削減が可能になるとされている。
しかしながら、活性エネルギー線硬化性インキを用いた乾式平版印刷の分野では、主要インキ成分としてアクリル酸エステルの使用を避けることができず、シリコーンゴムに対するインキ反発性が一般油性インキよりも劣る事から、インキを著しく高粘度にせざるを得ず、従って必然的に高タックとなり、その為にカード印刷等の特定分野での実用化しか行われにくいのが現状である。
紙器印刷、ビジネスフォーム印刷等の分野で高タックなインキを使用した場合には、種々の印刷適性上の問題を生じる。例えば、紙むけ、ブランケット又は版へのインキのパイリング(インキや紙粉が堆積する事)やこれらに起因する版・ブランケットの損傷、さらには印刷物の着肉不良などのトラブルが発生する事が多い。このようなトラブルが発生すると印刷機の稼働は大巾に低下し、また損紙も多くなり経済的損失は非常に大きくなる。これらのトラブルを避ける為には、インキ用希釈剤を添加して低タックのインキにする必要があるが、その場合にはインキの凝集力が不足し地汚れ耐性が大巾に低下するので、印刷物に地汚れが発生し実用に供する事はできなくなる。
そこで油性インキの成分と活性エネルギー線硬化性インキの成分を混合する試みも知られているが(例えば、特許文献1、特許文献2参照)、一般に油性インキと活性エネルギー線硬化性インキは相溶性が悪く、流動性が劣化し印刷時転移不良になってしまう。一般に油性素材であるロジン変性フェノール樹脂および植物油またはその脂肪酸エステル と活性エネルギー線硬化性を持つエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーとは溶解し難い場合が多い。
特開平7−138516号公報 特開平8−283529号公報
本発明者らは、前述の様な従来技術の欠点に着目し鋭意検討を重ねた結果、地汚れ耐性が良好であり、紙むけ、パイリング、裏付き(棒積み性も良好)等もなく、かつ良好な印刷物品質を与える事ができる活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷用インキ組成物を開発した。
さらに本発明が解決しようとする課題は、石油系溶剤等の揮発性有機化合物(VOC)を一切使用しない硬化性インキ、およびそれらを用いて印刷される印刷物を提供することである。本発明によれば米国環境保護庁が提示しているVOC測定方法Metyod24(110℃、1時間の加熱による加熱残分測定)における熱重量減分を1%以下(水を除く)に制限することが可能となり、VOCフリーのインキおよび印刷物を提供することが可能となる。
しかしながら、本発明は従来の石油系溶剤等の揮発性有機化合物(VOC)を含有する硬化性インキとしても適用可能である。
さらに環境対応としてオフセットインキに含まれる石油系成分、乾生油の一部を大豆油またはその変性物に替えた大豆油インキでASA(The American Soybean Association:アメリカ大豆油協会)の認定基準をクリアーしたインキが要求されており本発明によりその要求基準を満たすことも可能である。
即ち、本発明は、
1〜30重量%の重合体(a)、
(a)以外の1〜40重量%の油溶性樹脂(b)、
1〜20重量%の植物油またはその脂肪酸エステル(c)、
10〜70重量%のエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマー
または(メタ)アクリルオリゴマー(d)、
0.1〜10重量%のオルガノポリシロキサン
および
1〜40重量%の着色剤または体質顔料(e)
からなる活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物において、
重合体(a)が、
スチレンおよび/またはビニルトルエンと、
イソボルネオールメタクリルエステル、ボルネオールアクリルエステル、テルピ ネオールメタクリルエステル、ブチルメタリレートおよびヒドロキシプロピル メタクリレートから選ばれる1種類以上と
からなり、
油溶性樹脂(b)が、
軟化点50〜180℃
および
重量平均分子量3万〜15万
である
ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 エステル変性石油樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂および α,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂から選ばれる1種 類以上
であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物に関するものである
また、本発明は、エチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマー(d)脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートである上記活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物に関するものである
また、本発明は、0.1〜10重量%の印刷インキ用溶剤を含有する上記活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物に関するものである
また、本発明は、50〜100Pa・S/25℃の粘度を持つ上記活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物に関するものである
また、本発明は、0.1〜3重量%の金属ドライヤーおよび/または0.1〜15重量%のラジカル重合性開始剤を含む上記活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物に関するものである
また、本発明は、基材に、上記活性エネルギー線硬化性インキ組成物を印刷し、該印刷インキが未硬化または硬化の状態で活性エネルギー線硬化性オーバーコートワニスまたはオーバープリントニスを塗工し、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする印刷方法に関するものである
また、本発明は、上記活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物で印刷された印刷物に関するものである
また、本発明は、上記印刷方法により得られた印刷物に関するものである
本発明は、芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸のエステル化物からなる重合体、3〜100万の重量平均分子量の樹脂を含んだ軟化点が50〜180℃の樹脂、植物油またはその脂肪酸エステル 、および(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマー、着色剤または体質顔料、更にはパラフィン、オレフィン系溶剤、あるいはオルガノポリシロキサンを含んだからなる活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物を使用することにより地汚れ、紙剥け、パイリング、棒積性等が良好になる。更に多色印刷後、棒積みまたは直ちに未硬化または硬化で活性エネルギー線硬化性オーバーコートワニスまたはオーバープリントニスを塗工また印刷し、活性エネルギー線を照射してなるインライン印刷方法を行っても、上記グロスバックの抑制された光沢感のある高級印刷物を提供することが可能となる。
以下詳細に、本発明について詳しく説明する。
本発明における芳香族ビニル化合物としては、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、9−ビニルアントラセン、2−ビニルフェナンスレン、3−ビニルフェナンスレン、アセナフチレン、フェニルビニルエーテル、o−クレジルビニルエーテル、p−クレジルビニルエーテル、α−ナフチルビニルエーテル、β−ナフチルビニルエーテル等が例示される。
本発明におけるα,β−不飽和カルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸またはその無水物、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸等が例示される。
本発明におけるα,β−不飽和カルボン酸エステルを構成するアルコールとしては、C1〜C20の脂肪族一価アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、トリデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、イコサノール、アリルアルコール等が例示される。
さらに、C1〜C20の脂肪酸と2価以上のポリオールのエステル化反応の残水酸基化合物、例えばエチレングリコールモノブチルエステル、プロピレングリコールモノヘキシルエステル、グリセリンまたはトリメチロールプロパンのジオクチル酸のα,β−不飽和カルボン酸エステル等が例示される。さらにα,β不飽和カルボン酸のエステル化物として市販の脂肪酸や他のアルコール類、フェノール類のグリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに、C5〜C60の環状アルコールとして、ベンジルアルコール、石炭酸のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、クレゾールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、ブチルフェノールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、オクチルフェノールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、ノニルフェノールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、ドデシルフェノールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、脂環式アルコール、例えばロジンアルコール(ハーキュレス社製アビトール)、トリシクロデカン(モノまたはジ)メチロール、C5石油樹脂アリルアルコールコポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルが例示される。さらにエチレングリコールモノロジンエステル、トリメチロールプロパンまたはグリセリンジロジンエステル、ペンタエリスリトールトリロジンエステル等の(メタ)アクリルエステルが例示される。さらにボルネオール(ボルニルアルコール)、イソボルネオール(イソボルニルアルコール)、シトロネロール、ピノカンフェオール、ゲラニオール、フェンチルアルコール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、カルペオール、ツイルアルコール、ファルネソール、パチュリアルコール、ネロリドール、カロトール、カジノールランセオール、オイデスモール、セドロール、グアヨール、ケッソグリコール、フィトール、スクラレオール、マノール、ヒノキオール、フェルギノール、トタロール等のテルペンアルコールのα,β不飽和カルボン酸エステルが例示される。
上記群から選択される少なくとも1種のアルコール化合物とα,β不飽和カルボン酸とのエステル化反応は常法であり、一般的に次のように行われる。撹拌機、温度計、冷却分離管付き四つ口フラスコに上記アルコール化合物とα,β不飽和カルボン酸と重合禁止剤を仕込んだ後、空気吹き込み、もしくは空気と窒素の混合もしくは窒素吹き込みで、トルエン、MIBK、シクロヘキサン等の溶媒下、80〜120℃の温度範囲で5〜20時間反応させ、酸価を20以下好ましくは15以下さらに好ましくは10以下にするまで反応を続け、減圧脱溶媒する。
エステル化触媒としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等のスルホン酸類、硫酸、塩酸等の鉱酸、トリフルオロメチル硫酸、トリフルオロメチル酢酸、ルイス酸等が用いられる。その他、テトラブチルジルコネート、テトライソプロピルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等のアルカリ、アルカリ土類金属の酸化物、金属塩触媒等も用いられる。触媒の使用量は、一般的には総仕込量に対して0.1〜5重量%である。また、このような条件下で反応物が着色することがあるため、還元剤である次亜リン酸、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフェート等を併用することもある。
重合禁止剤としては、アルキルフェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が用いられる。
芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸のエステル化物(a)の重合法は60〜120℃、好ましくは80〜100℃で触媒としてベンゾイルペルオキシド、キュメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、イソプロピルペルオキシカーボネート、ジt−ターシャリブチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート等ペルオキシド化合物、アゾビスイソビチロニトリル、アゾビス2,4ジメチルバレロニトリル等のアゾビス化合物、テトラメチルチウラムジスルフィド、アルカリ金属と酸素または酸素化合物、トリエチルホウ素またはトリブチルホウ素と酸素、ジエチル亜鉛と酸素、Cr(CO)6、Mo(CO) 6、W(CO) 6、Mn(CO) 6、Ni(CO) 6等の金属カルボニル等の熱重合触媒下で行われる。
反応溶媒はn−ヘキサン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、酢酸エチル、酢酸ブチル、MEK、MIBK、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が例示される。溶媒は反応終了後そのまま含有または減圧除去される。
芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸エステルの反応比は芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸エステルの総量に対し芳香族ビニル化合物1〜99重量%、好ましくは10〜90重量%であり、α,β不飽和カルボン酸エステル1〜99重量%、好ましくは10〜90重量%で行われる。
一般的に芳香族ビニル化合物がこれより多いと植物油またはその脂肪酸エステル または軟化点が50〜180℃の樹脂に溶解し難くなり、また少ないとエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーと溶解し難くなる。さらにα,β不飽和カルボン酸エステルがこれより多いとエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーと溶解し難くなり、少ないと植物油またはその脂肪酸エステル または軟化点が50〜180℃以上の樹脂に溶解し難くなる。
一般に油性素材である植物油またはその脂肪酸エステルおよび軟化点が50〜180℃の油溶性樹脂と活性エネルギー線硬化性を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーとは相溶し難い。本発明の重合体は油性素材である植物油またはその脂肪酸エステルおよび軟化点が50〜180℃の油溶性樹脂と紫外線および電子線硬化性を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーに溶解し、両者の相溶化剤の役割を果たしている。
(a)以外の軟化点が50〜180℃の油溶性樹脂(b)としては、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル変性石油樹脂、アルキッド樹脂、ロジンエステル樹脂(ロジン変性アルキッド樹脂、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂)、ロジンおよび石油樹脂変性エステル樹脂、メラミン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ケトン樹脂、フェノール変性石油樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が例示される。
ロジン変性フェノール樹脂としては、石炭酸、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、(ターシャリ)ブチルフェノール、(ターシャリ)オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ヘキシルフェノールおよびこれらの混合物等のフェノール類とホルムアルデヒドを縮合反応させたレゾールまたはノボラックフェノール樹脂とロジン類(ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等)をクロマン化反応させ、さらにグリセリン、ペンタエリスリトール等のポリオールをあるいはp−トルエンスルフォン酸、メタンスルフォン酸、硫酸等の酸触媒を使用しエステル化反応させた重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂が挙げられ、反応法は常法による。乾式平版インキ組成物の凝集力を上げ乾式平版適性を向上させる為、ロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量を高分子化させる。
本発明の樹脂の分子量を増大させるには、特にレゾール合成の際、フェノール類に対しホルムアルデヒド比率を多くするのが望ましい。(例えばフェノール類1モルに対しホルムアルデヒド1.5モル〜4モル好ましくは2〜3モルが望ましい。)さらにレゾール類とロジン類を反応の際、レゾール類/ロジン類=20〜60/80〜40、好ましくはレゾール類/ロジン類=40〜60/60〜40が望ましい。更に(無水)マレイン酸、フマル酸等のα,β-不飽和カルボン酸を0.1〜10重量%併用する場合もある。
さらに石油樹脂として、シクロペンタジエン等の5員環化合物(C5留分)またはC9留分からなる石油樹脂またはα,β−不飽和カルボン酸エステル変性石油樹脂が例示される。α,β−不飽和カルボン酸エステル樹脂としては、C5またはC9留分を含む石油樹脂をα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物により変性した酸変性石油樹脂、炭素数6〜20のアルキレン2価アルコールおよび/またはトリメチロール(炭素原子数が4〜18の)アルカンまたはアルケンをエステル反応させて得られるエステル変性石油樹脂が例示される。該エステル変性石油樹脂としては、炭素原子数が4〜30のアルキル基またはアルケニルコハク酸またはその酸無水物をさらに使用してエステル反応させて得られるエステル変性石油樹脂や、本発明記載の上記脂肪族または環状1価アルコール、本発明中記載の飽和または不飽和脂肪酸および上記ロジン類またはそのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物により変性した樹脂からなる群から選択される少なくとも1種をさらに使用してエステル反応させてなるエステル変性石油樹脂が例示される。
シクロペンタジエン等の5員環化合物(C5留分)またはC9留分からなる石油樹脂として丸善石油化学(株)製マルカレッツ(MARUKAREZ)T−100、M890、M845、M510、M905、東邦化学(株)製コーポレックス#2100、ハイレジン#120、#130等が例示される。
これら本発明記載の上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその酸無水物と同様な化合物が例示され、その変性量としては、本発明で用いられるC5留分またはC9留分からなる石油樹脂の単量体に対して1〜100モル%の範囲で変性可能であるが、通常、該石油樹脂100g当たり0.01〜0.5モルの範囲内の量で変性する。変性温度は150℃〜250℃の範囲が好適に用いられる。
炭素数6〜20の直鎖または分岐のアルキレン2価アルコールとしてヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、などが、次に分岐状アルキレン2価アルコールとして、2メチル−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−プロパンジオール、2,4−ジメチルペンタンジオール、2,2−ジエチル−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル −ペンタンジオール、ジメチロールオクタン(三菱化学(株)社製)、2,5−ジメチル−ヘキサンジオール、2−メチル−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−プロパンジオール、2,4−ジエチル−ペンタンジオールなどを例示することができる。さらに必要に応じて、エチレングリコール、プロピレングリコールのグリコール類を併用することも可能である。
次に上記炭素原子数が4〜30アルキル基またはアルケニル基コハク酸またはその酸無水物の具体例としては、オクテニル(無水)コハク酸、ドデセニル(無水)コハク酸、ペンタデセニル(無水)コハク酸などの直鎖状または分岐状アルキル基置換(無水)コハク酸を挙げることができる。
上記エステル化反応においては、必要に応じてエステル化触媒を用いることが可能である。本発明において好適に用いられるエステル変性石油樹脂の重量平均分子量は重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で反応法は常法による。
さらに上記α,β−不飽和カルボン酸エステル変性石油樹脂とエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメリロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオールとを常法でエステル化反応させた樹脂またはさらにポリオールを過剰で反応させた残水酸基含有樹脂に無水フタル、イソフタル酸、テレフタル酸、(無水)トリメリット酸、(無水)コハク酸、(無水)マレイン酸等の多塩基酸を常法で反応させた樹脂の重量平均分子量は1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で、反応法は常法による。
上記ロジンエステル樹脂としてロジンアルキッド樹脂およびα,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂等がある。ロジンアルキッド樹脂は上記ロジン類またはそのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とのディールズアルダー反応物と上記ポリオールまたは多塩基酸を常法で反応させた重量平均分子量は重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で反応法は常法による。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂は上記ロジン類とα、β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とのディールズアルダー反応物に、トリメチロール(炭素原子数が4〜18の)アルカンまたはアルケンおよびまたはそれ以外のポリオールを反応させてなる樹脂があり、その組成比はロジン類/α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物の重量比が80/20〜97/3であり、(ロジン類およびα、β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物のカルボン酸の総モル数量)/(C4 〜C18のトリメチロールアルカンまたはアルケンおよびそれ以外のポリオールの水酸基の総モル数量)が1/0.5〜1/1.2である樹脂が例示される。尚、上記反応にあたってはロジン類とC5、C9留分の石油樹脂をロジン類/C5、C9留分の石油樹脂=10〜90重量%/90〜10重量%の比で併用する場合も例示出来る。
ロジン類と上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物との反応はディールスアルダー反応であり、公知の方法で反応させることができる。例えば、反応温度は150〜260℃、反応時間は1〜4時間である。本発明のトリメチロール(炭素原子数が4〜18の)アルカンまたはアルケンは上記に記載の通りである。
ロジン類とα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物との反応生成物と、トリメチロール(炭素原子数が4〜18の)アルカンまたはアルケンとの反応比は上記ロジン類と上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物の反応生成物のカルボン酸の総モル数量/トリメチロールアルカンまたはアルケンの水酸基の総モル量数が1/0.8〜1/1とする。エステル化反応は180〜270℃で酸価が20〜30位になるまで反応させる。このエステル化反応は、無触媒化または上記触媒が使用される。これらの触媒を全樹脂中0.01〜1重量%使用して200℃以上の温度で反応させる。
トリメチロール(炭素原子数が4〜18の)アルカンまたはアルケン以外のポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、 ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリト−ル、ソルビトール等の脂肪族多価アルコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、イノシトール等の環状多価アルコール等が例示される。併用する他のポリオールは適正な樹脂の分子量、融点、コスト面からグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが好ましい。
本発明の樹脂を印刷インキ用として使用する場合、酸価30以下、重量平均分子量は重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で反応法は常法による。
更にα,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂としては、上記ロジン類とα,β−エチレン性不飽和カルボン酸又はその無水物のディールスアルダー反応物に、本発明記載中の上記一価アルコールとポリオールを反応させてなる樹脂が例示される。
ロジン類/α,β−エチレン性不飽和カルボン酸又はその無水物の合成法は上記合成法に準ずる。さらに本発明の上記一価アルコールが使用される。ポリオールとして上記ポリオールが例示される。上記ロジン類およびα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物との反応生成物と上記一価アルコールおよびポリオールとの反応比は上記ロジン類および上記α,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物のカルボン酸の総モル数量/上記C5 〜C30の一価アルコールおよびポリオールの水酸基の総モル数量が1/0.8〜1/1.2にする。エステル化反応は180〜270℃で酸価が20〜30位になるまで反応させる。このエステル化反応では、上記触媒を使用してもよい。
本発明の樹脂を印刷インキとして使用する場合、酸価30以下、重量平均分子量は重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で反応法は常法による。
更に、ロジン類とα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物のディールスアルダー反応物に、ポリオールおよび脂肪酸を反応させてもよく、その場合においてもロジン類/α,β−エチレン性不飽和カルボン酸又はその無水物の合成法は上記合成法に準ずる。
ロジン類およびα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物のカルボン酸の総モル数)/水酸基含有化合物およびポリオールの水酸基の総モル数)の割合は、1/0.5〜1 /1.2が好ましい。
本発明のポリオールとして上記ポリオールが例示される。更に桐油ダイマー脂肪酸、あまに油ダイマー脂肪酸等の脂肪酸のダイマー酸が例示される。
ロジン類およびα,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物の反応生成物に、ポリオールおよび脂肪酸を反応させる場合の反応比は、上記ロジン類、上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物および本発明の脂肪酸(のカルボン酸の総モル数量/上記ポリオールの水酸基の総モル数量が1/0.5〜1/1.2、好ましくは1/0.8〜1/1.2にする。エステル化反応は180〜270℃で酸価が20〜30位になるまで反応させる。このエステル化反応では、上記方法による。
本発明の樹脂を印刷インキとして使用する場合、酸価30以下、重量平均分子量は重量平均分子量1〜100万、好ましくは3〜15万の樹脂を含む樹脂で反応法は常法による。
さらにシクロヘキサノン、アセトフェノン等とホルマリンとの縮合反応によるケトン樹脂を0〜10重量%併用する場合もある。ケトン樹脂としてDegussa社製 Synthetic Resin CA、Synthetic Resin SK、Synthetic Resin AP、Synthetic Resin 1201等が例示される。
次に、本発明で使用される植物油またはその脂肪酸エステル(c)について説明する。先ず植物油とは、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドのことであり、その様な植物油として代表的な化合物は、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げらる。さらに好適な植物油を挙げるとすれば、そのヨウ素価が少なくとも100以上ある植物油(括弧内は油脂化学製品便覧:日刊工業新聞社から引用したヨウ素価を示す。)、アサ実油(149以上)、アマニ油(170以上)、エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、カポック油(85〜102)、カヤ油(130以上)、カラシ油(101以上)、キョウニン油(97〜109)、キリ油(145以上)、ククイ油(136以上)、クルミ油(143以上)、ケシ油(131以上)、ゴマ油(104以上)、サフラワー油(130以上)、ダイコン種油(98〜112)、大豆油(117以上)、大風子油(101)、トウモロコシ油(109以上)、ナタネ油(97〜107)、ニガー油(126以上)、ヌカ油(92〜115)、ヒマワリ油(125以上)、ブドウ種子油(124以上)、ヘントウ油(93〜105)、松種子油(146以上)、綿実油(99〜113)、落花生油(84〜102)、脱水ヒマシ油(147以上)が好適に用いられ、さらには、ヨウ素価が120以上の植物油がより好ましい場合もある。ヨウ素価を120以上とすることで、硬化性組成物の酸化重合による乾燥性をより高めることができる。
近年環境対応型として大豆油またはその脂肪酸エステル(大豆油脂肪酸エチルエステル、大豆油脂肪酸ブチルエステル等の大豆油脂肪酸アルキルエステル等)が例示される。
さらにエポキシ化大豆油、エポキシ化大豆油アクリルエステル(サートマー社製CN111、UCB社製エベクリル860)、エポキシ化アマニユ、エポキシ化アマニユアクリルエステル、さらに他のエポキシ化脂肪油、エポキシ化脂肪油アクリルエステルが例示される。
その他、本発明においては、天ぷら油などの食用に供された後、回収/再生された再生植物油も用いることができる。再生植物油としては、含水率を0.3重量%以下、ヨウ素価を100以上、酸価を3以下として再生処理した油が好ましく、含水率を0.3重量%以下にすることにより、水分に含まれる塩分等のインキの乳化挙動に影響を与える不純物を除去することが可能となり、ヨウ素価を100以上として再生することにより、乾燥性、すなわち酸化重合性の良いものとすることが可能となり、さらに酸価が3以下の植物油を選別して再生することにより、再生植物油の酸価を低いものとするができ、インキの過乳化を抑制することが可能となる。回収植物油の再生処理方法としては、濾過、静置による沈殿物の除去、および活性白土などによる脱色といった方法がとられる。
次に、本発明における脂肪酸エステルとしては、植物油の加水分解で得られる飽和または不飽和脂肪酸と、飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステルを挙げることができるが、常温(20〜25℃)で液状で且つ常圧(101.3kPa)で沸点が200℃以上の脂肪酸モノエステルが好ましく、その様な脂肪酸エステルの具体例としては、飽和脂肪酸モノエステルとして、酪酸ヘキシル、酪酸ヘプチル、酪酸ヘキシル、酪酸オクチル、カプロン酸ブチル、カプロン酸アシル、カプロン酸ヘキシル、カプロン酸ヘプチル、カプロン酸オクチル、カプロン酸ノニル、エナント酸プロピル、エナント酸ブチル、エナント酸アミル、エナント酸ヘキシル、エナント酸ヘプチル、エナント酸オクチル、カプリル酸エチル、カプリル酸ビニル、カプリル酸プロピル、カプリル酸イソプルピル、カプリル酸ブチル、カプリル酸アミル、カプリル酸ヘキシル、カプリル酸ヘプチル、カプリル酸オクチル、ペラルゴン酸メチル、ペラルゴン酸エチル、ペラルゴン酸ビニル、ペラルゴン酸プロピル、ペラルゴン酸ブチル、ペラルゴン酸アミル、ペラルゴン酸ヘプチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、カプリン酸ビニル、カプリン酸プロピル、カプリン酸イソプロピル、カプリン酸ブチル、カプリン酸ヘキシル、カプリン酸ヘプチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ビニル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソアミル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸−2エチル−ヘキシルなどを挙げることができる。
不飽和脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エチル、オレイン酸プロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸アリル、オレイン酸イソアミル、オレイン酸ヘプチル、オレイン酸−2−エチルヘキシル、エライジン酸メチル、エライジン酸エチル、エライジン酸プロピル、エライジン酸アリル、エライジン酸ブチル、エライジン酸イソブチル、エライジン酸−tert−ブチル、エライジン酸イソアミル、エライジン酸−2−エチルヘキシル、、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸アリル、リノール酸プロピル、リノール酸イソプロピル、リノール酸ブチル、リノール酸イソブチル、リノール酸−tert−ブチル、リノール酸ペンチル、リノール酸ヘキシル、リノール酸ヘプチル、リノール酸−2−エチルヘキシル、リノレン酸メチル、リノレン酸エチル、リノレン酸アリル、リノレン酸プロピル、リノレン酸イソプロピル、リノレン酸ブチル、リノレン酸イソブチル、リノレン酸−tert−ブチル、リノレン酸ペンチル、リノレン酸ヘキシル、リノレン酸ヘプチル、リノレン酸−2−エチルヘキシル、アラキドン酸メチル、アラキドン酸エチル、アラキドン酸アリル、アラキドン酸プロピル、アラキドン酸イソプロピル、アラキドン酸ブチル、アラキドン酸イソブチル、アラキドン酸−tert−ブチル、アラキドン酸ペンチル、アラキドン酸ヘキシル、アラキドン酸ヘプチル、アラキドン酸−2−エチルヘキシル、エイコセン酸メチル、エイコセン酸エチル、エイコセン酸アリル、エイコセン酸プロピル、エイコセン酸イソプロピル、エイコセン酸ブチル、エイコセン酸イソブチル、エイコセン酸−tert−ブチル、エイコセン酸ペンチル、エイコセン酸ヘキシル、エイコセン酸ヘプチル、エイコセン酸−2−エチルヘキシル、エイコサペンタエン酸メチル、エイコサペンタエン酸エチル、エイコサペンタエン酸アリル、エイコサペンタエン酸プロピル、エイコサペンタエン酸イソプロピル、エイコサペンタエン酸ブチル、エイコサペンタエン酸イソブチル、エイコサペンタエン酸−tert−ブチル、エイコサペンタエン酸ペンチル、エイコサペンタエン酸ヘキシル、エイコサペンタエン酸ヘプチル、エイコサペンタエン酸−2−エチルヘキシル、エルカ酸メチル、エルカ酸エチル、エルカ酸アリル、エルカ酸プロピル、エルカ酸イソプロピル、エルカ酸ブチル、エルカ酸イソブチル、エルカ酸−tert−ブチル、エルカ酸ペンチル、エルカ酸ヘキシル、エルカ酸ヘプチル、エルカ酸−2−エチルヘキシル、ドコサヘキサエン酸メチル、ドコサヘキサエン酸エチル、ドコサヘキサエン酸アリル、ドコサヘキサエン酸プロピル、ドコサヘキサエン酸イソプロピル、ドコサヘキサエン酸ブチル、ドコサヘキサエン酸イソブチル、ドコサヘキサエン酸−tert−ブチル、ドコサヘキサエン酸ペンチル、ドコサヘキサエン酸ヘキシル、ドコサヘキサエン酸ヘプチル、ドコサヘキサエン酸−2−エチルヘキシル、リシノール酸メチル、リシノール酸エチル、リシノール酸アリル、リシノール酸プロピル、リシノール酸イソプロピル、リシノール酸ブチル、リシノール酸イソブチル、リシノール酸−tert−ブチル、リシノール酸ペンチル、リシノール酸ヘキシル、リシノール酸ヘプチル、リシノール酸−2−エチルヘキシルなどを例示することができる。
本発明における脂肪酸エステルを構成する飽和または不飽和脂肪酸は、実際上は、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、水添大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、あるいはその分別蒸留などによる分別脂肪酸が使用され、前記した飽和または不飽和脂肪酸の混合物として得られる。
さらに近年環境対応型として大豆油またはその脂肪酸エステル(大豆油脂肪酸エチルエステル、大豆油脂肪酸ブチルエステル等の大豆油脂肪酸アルキルエステル等)が例示される。
さらにエポキシ化大豆油、エポキシ化大豆油アクリルエステル(サートマー社製CN111、UCB社製エベクリル860)、エポキシ化アマニユ、エポキシ化アマニユアクリルエステル、さらに他のエポキシ化脂肪油、エポキシ化脂肪油アクリルエステルが例示される。
さらに大豆油とグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等ポリオールのエステル交換反応物の残水酸基との(メタ)アクリル酸を反応させたエステル化反応生成物等または大豆油脂肪酸とグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等ポリオールとのエステル化反応物の残水酸基との(メタ)アクリル酸を反応させたエステル化反応生成物等が例示される。さらに大豆油とグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等ポリオールのエステル交換反応物の残水酸基または大豆油脂肪酸とグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等ポリオールとのエステル化反応物の残水酸基とトリメチロールプロパンモノまたはジ(メタ)アクリルエステル、グリセリンモノまたはジ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールジまたはトリ(メタ)アクリルエステル、ジグリセリンジまたはトリ(メタ)アクリルエステルジトリメチロールプロパンジまたはトリ(メタ)アクリルエステル、ジペンタエリスリトールテトラまたはペンタ(メタ)アクリルエステル等の(メタ)アクリルエステル化合物残水酸基をトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物を反応させた大豆油性ウレタンアクリルエステル化合物等が例示される。
エチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたはアクリルオリゴマー(d)について説明する。エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマーモノマーとしては、1官能モノマーとしてアルキル(カーボン数が2〜18)(メタ)アクリレート、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート等が例示される。さらに2官能モノマーとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート(三菱化学)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、が例示される。3官能モノマーとしてグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が例示される。4官能以上のモノマーとしてペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、等が例示される。
さらに脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマー、特にC3〜C20以上のアルキレンオキサイドを持つ脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマーは上記樹脂、植物油またはその脂肪酸エステルに対し溶解性が向上してくる。脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマーとして脂肪族アルコール化合物のモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド他)モノまたはポリ(1〜10)(メタ)アクリレートがある。1官能モノマーとしてアルキル(カーボン数が1〜18)(メタ)アクリレート、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノールのモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、さらにブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート等が例示される。さらに2官能モノマーとしてエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールのモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレートが例示される。3官能モノマーとしてグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート等が例示される。4官能以上のモノマーとしてペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)オクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)オクタ(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに(メタ)アクリルオリゴマーとして、上記ポリオール、上記多塩基酸および(メタ)アクリル酸のエステル化物、さらにはエポキシアクリレート等が例示される。
さらにハイブリッド化合物(油溶性脂肪族または油溶性環状化合物基とアクリロイ基を併せ持つハイブリッド化合物)を使用してもよい。ハイブリッド化合物(油溶性脂肪族または油溶性環状化合物基とアクリロイ基を併せ持つハイブリッド化合物)を製造するための、ポリオール、環状一塩基酸およびまたは炭素数4〜36の上記脂肪酸との混合物、および(メタ)アクリル酸とのエステル化反応は、撹拌機付き4つ口フラスコに、ポリオール、環状一塩基酸およびまたは炭素数4〜36の脂肪酸との混合物を仕込み、または多価カルボン酸を併用して仕込み、トルエン、キシレン、アノン、シクロヘキサン等の還流溶媒下または無溶媒下、窒素気流下で徐々に加熱昇温し80〜260℃の範囲で、無触媒下または触媒下で反応させ、酸価(サンプル1g中に含まれる酸を中和するに必要な水酸化カリウムのmg数)が5以下、望ましくは2以下になるまで行う。ポリオールとしては上記ポリオールが例示される。
本発明の環状一塩基酸とは安息香酸、メチル安息香酸(ナフトイック酸)、(ターシャリ)ブチル安息香酸、ナフトエ酸、(オルソ)ベンゾイル安息香酸、ナフテン酸、上記ロジン類、トリシクロデカンモノカルボン酸等が例示される。更に桐油ダイマー脂肪酸、あまに油ダイマー脂肪酸、大豆油ダイマー酸等の脂肪酸のダイマー酸、重合ロジン、ドデセニル無水琥珀酸、ペンタデセニル無水琥珀酸等等の二価カルボン酸も例示適用される。これら炭素数4〜36の脂肪酸が、不飽和脂肪酸である場合には、得られるハイブリッド化合物は、酸化重合性と活性エネルギー線硬化性の両方併せ持つハイブリッド硬化性化合物となり、本発明の硬化性組成物として使用する際に、より好ましい硬化性能を付与することが可能となる。その後80〜120℃の温度範囲で、上記の重合禁止剤を仕込んだ後(メタ)アクリル酸と上記エステル化触媒を仕込み、上記合成法に準ずる。
次に、金属ドライヤーとしては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、セカノイック酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ジメチルヘキサノイック酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイック酸、ジメチルオクタノイック酸などの有機カルボン酸の金属塩、たとえばカルシウム、コバルト、鉛、鉄、マンガン、亜鉛、ジルコニウム塩などの公知公用の化合物が使用可能であり、印刷インキ表面および内部硬化を促進するために、これらの複数を適宜併用して使用することもできる。
次に、ラジカル重合開始剤としては、光開裂型と水素引き抜き型に大別して例示することができる。前者の例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−アクリルべンゾイン等のベンゾイン系、ベンジル、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパンー1−オン(イルガキュア907:チバスペシャルティケミカルズ社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン(イルガキュア369:チバスペシャルティケミカルズ社製)、ベンジルメチルケタール(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184:チバスペシャルティケミカルズ社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173:メルク社製)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュア1116:メルク社製)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、ジエトキシアセトフェノン(ZLI3331:チバスペシャルティケミカルズ社製)、エサキュアーKIP100(ラムベルティ社製)、ルシリンTPO( BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(BAPO1:チバスペシャルティケミカルズ社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BAPO2:チバスペシャルティケミカルズ社製)、BTTB(日本油脂(株)製)、CGI1700( チバスペシャルティケミカルズ社製等が例示される。
後者の例として、ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、テトラクロロベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4' −メチル−ジフェニルサルファイド、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、2,4ジクロロチオキサントン、アセトフェノン等のアリールケトン系開始剤、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、p−ジメチルアミノアセトフェノン等のジアルキルアミノアリールケトン系開始剤、チオキサントン、キサントン系のおよびそのハロゲン置換系の多環カルボニル系開始剤等が例示される。これらの単独または適宣組み合わせにより用いる事も出来る。これらの開始剤は組成物中に0.1〜30重量%の範囲で用いる事が出来るが、好ましくは1〜15重量%の範囲で用いる事が出来る。
次に着色剤としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、ベンガラなどが、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系などの溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系など)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系などの多環式顔料および複素環式顔料などの公知公用の各種顔料が使用される。
さらに本乾式平版印刷インキ組成物中0.1〜10重量%のオルガノポリシロキサンを組み合わせることにより本素材の溶解性の悪さを利用し、印刷後本インキ組成物の表面に概オルガノポリシロキサンが浮き出て本素材との溶解性を調整し、印刷後本インキ組成物の表面に概オルガノポリシロキサンが浮き出てインキと版の非画線部の界面に非常に弱い結合力を持った弱境界層「当該技術分野ではWFBL(Week Fluid Boundary Layer)と称す」を形成させて乾式平版印刷適性(非画線部にインキが着かず)を向上させることが出きる。本発明のオルガノポリシロキサンはジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンが例示される。例えば、東芝シリコン(株)製TSF451−10、TSF451−20、TSF451−30、TSF451−50、TSF451−100、TSF451−200、TSF451−300、TSF451−350、TSF451−500、TSF451−1000、TSF451−3000、TSF451−5000、TSF451−6000、TSF451−1M、TSF451−3M、TSF451−5M、TSF451−6M、TSF451−10M、TSF451−20M、TSF451−30M、TSF451−50M、TSF456−100、TSF456−200、TSF456−1000、TSF456−2000、TSF456−1M、TSF410、TSF411、TSF4421、XF42−A3161,TSF484、TSF431、YF33−100、YF33−3000、YF33−1M、TSF458−50、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、
TSF4441、TSF4445、TSF4446、TSF4452、TSF4460、TSF4600、TSF4700、TSF4701、TSF4702、TSF4703、TSF4704、TSF4705、TSF4706、TSF4707、TSF4708、TSF4709、TSF4450、TSF4730、XF42−B0970、FQF501等が例示される。更にダウコーニングアジア(株)製ペンタイッドA、ペンタイッドH、ペンタイッドM、ペンタイッドQ、ペンタイッドQ−N、ペンタイッドS、ペンタイッド7、ペンタイッドE−10、ペンタイッド29、ペンタイッド31、ペンタイッド32、ペンタイッド51、ペンタイッド54、ペンタイッド56、ペンタイッド57、DCZ−6018,DKQ8−8011等が例示される。
更に信越シリコン(株)製非反応性シリコンオイル中、ポリエーテル変性シリコンオイルとして、KF−351、KF−352、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−618、KF−6011、KF−6015、KF−6004、X−22−4272,X−22−4952、X−22−6266、メチルスチル変性シリコンオイルとしてKF−410、アルキル変性シリコンオイルとして
KF−412、KF−413、KF−414、高級脂肪酸エステル変性シリコンオイルとしてKF−910、X−22−715、高級脂肪酸含有シリコンオイルとしてKF−3935、フッ素変性シリコンオイルとしてFL−5、FL−10、X−22−821、X−22−822、FL100等が例示される。
本発明において従来通りの石油系溶剤などの揮発性有機化合物(VOC)を含む沸点200〜400℃の印刷インキ溶剤を用いてもよい。
本発明の印刷インキ溶剤は、例えば日本石油(株)製1号スピンドル油、3〜8号ソルベント、ナフテゾールH、アルケン56NT、三菱化学(株)製ダイヤドール13、ダイヤレン168、日産化学(株)製Fオキソコール、Fオキソコール180等が例示される。芳香族成分を3%以下に減じた印刷インキ用溶剤とは同沸点範囲の石油系溶剤で芳香族系成分/ナフテン系成分/パラフィン系成分の重量比が0〜3/0〜100/100〜0の溶剤であり、時にはオレフィン系成分が含まれることもある溶剤である。具体的には、日本石油(株)製AFソルベント4〜8、0号ソルベントH、ISU(株)製N−パラフィンC14−C18、出光興産(株)のスーパーゾルLA35、LA38等、エクソン化学(株)のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K等、マギーブラザーズ社製のマギーソル−40、−44、−47、−52、−60等が例示される。アニリン点は60から115℃が望まれる。もしアニリン点が115℃より高い溶剤を使用すれば、インキ組成中の使用樹脂との溶解力が不足して、インキの流動性が不十分であり、その結果被印刷体へのレベリングが乏しく光沢のない印刷物しか得られない。また、60℃より低いアニリン点の溶剤を使用したインキは乾燥時のインキ被膜からの溶剤の脱離性が悪く乾燥劣化を起こしてしまう。さらに本発明において上記0号ソルベント、ISU(株)製N−パラフィンC14−C18等のようなパラフィン系成分、ダイヤレン168のようなオレフィン系成分を含んだ溶剤が使用される場合もある。特に本乾式平版印刷インキ組成物中1〜30重量%の1〜100万、望ましくは3〜15万の重量平均分子量の樹脂と0.1〜10重量%のパラフィン、オレフィン溶剤を組み合わせることにより本素材との溶解性を調整し、乾式平版とインキの間に溶剤による非常に弱い結合力を持った弱境界層「当該技術分野ではWFBL(Week Fluid Boundary Layer)と称す」を形成させて乾式平版印刷適性(非画線部にインキが着かず)を向上させることが出きる。
次に、本発明における硬化性組成物としての使用形態について説明する。本発明における活性エネルギー線硬化性組成物は、印刷インキまたはオーバープリントニス(OPニス)としての使用形態がある。通常の組成比は下記の通りである。
* 芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸エステルからなる重合体
1〜40重量%
*植物油および/またはその脂肪酸エステル 1〜20重量%
*50〜180℃軟化点樹脂 1〜40重量%
*エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーまたはオリゴマー
10〜70重量%

*着色剤
*ラジカル重合禁止剤
*ラジカル重合性開始剤
*金属ドライヤー
*その他添加剤
*印刷インキ用溶剤
*オルガノポリシロキサン
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性乾式平版硬化性インキとして使用するには、通常の湿し水を使用して印刷するインキの粘度20〜60 Pa ・s /25℃に対し若干かための50〜100 Pa ・s /25℃にするのが非画線部の汚れ等の乾式平版適性の点から望ましい。
さらに、本発明の硬化性組成物を印刷インキ用として使用する場合は、該組成物を印刷インキに供し易い粘度(100 〜300Pa ・s /25℃)を持ったワニスにすることが望ましい。
本発明のワニスを製造するにあたって、50〜180℃の軟化点を持つ樹脂と植物油またはその脂肪酸エステルで180〜260℃の温度範囲で0.5〜3時間、溶解またはクッキングした後180℃に冷却後、芳香族ビニル化合物とα,β不飽和カルボン酸の重合体を仕込み溶解30分後、さらにエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマーを重合禁止剤を仕込みながら、80〜120℃で溶解させ粘度50〜300Pa・S/秒ワニスの形使用する。該ワニスに、必要に応じて、本発明のハイブリッド化合物を混合した形にワニスとしても使用可能である。本発明における硬化性組成物を製造するに当たってはその場合、必要に応じて空気吹き込み、窒素ガス、重合禁止剤の添加、あるいは酸化防止剤の添加などを同時に行う。
添加剤としては、例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワックスを使用することができる。
さらに、該ワニスをゲル化剤を用いてゲルワニスとすることも可能である。ゲル化剤としては、通常アルミニウム錯体化合物を挙げる事が出来る。アルミニウムアルコラート類としてアルミニウムイソプロピレート(川研ファインケミカル社製AIPD) 、アルミニウムイソプロピレート−モノ−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製AMD) 、アルミニウムアルキルアセテート類、例えばアルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB2)、アルミニウム−ジ−iso−プロポキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬社製Chelope−Al−EP12、川研ファインケミカル社製ALch)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトナート)(川研ファインケミカル社製ALCH−TR) 、アルミニウム−トリス(アチルアセトアセテート)(川研ファインケミカル社製アルミキレート−A) 、アルミニウム−ビス(エチルアセチルアセトナート)−モノアセチルアセトナート(川研ファインケミカル社製アルミキレートD) 、アルミキレートM(川研ファインケミカル社製) 、液状オリープAOS( ホープ製薬社製) が例示される。アルミニウム石鹸としてアルミニウムステアレート(日本油脂(株)製)、アルミニウムオレート、アルミニウムナフトネート、アルミニウムウレート、アルミニウムアセチルアセトネート、が例示される。これらのゲル化剤は、ワニス100重量部に対し、0.1重量部から10重量部の範囲で使用される。ゲルワニスの作成は、通常ゲル化剤を0.1〜3重量部を仕込み、100〜200℃の温度範囲で、30分〜2時間反応させて得られる。
印刷インキは、常温から100℃の間で、着色剤、ワニスおよび/またはそのゲルワニス、本発明のハイブリッド化合物、植物油またはその脂肪酸エステル、エチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマー、ラジカル重合禁止剤、ラジカル重合性開始剤および/または増感剤、金属ドライヤー、その他添加剤などの印刷インキ用成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサーなどの練肉、混合、調整機を用いて製造される。
本発明の硬化性組成物からなる硬化性インキは、通常湿し水を使用するオフセット印刷に適用されるが、湿し水を使用しない水無し印刷にも好適に用いられる。また、本発明の硬化性組成物は、オーバープリントニス(通称OPニス)にも適用される。本発明の硬化性組成物、硬化性インキは、フォーム用印刷物、各種書籍用印刷物、カルトン紙等の各種包装用印刷物、各種プラスチック印刷物、シール/ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物(美術印刷物、飲料缶印刷物、缶詰等の食品印刷物)などの印刷物に適用される。硬化性インキについては、紫外線硬化性インキ、電子線硬化性インキとして、オーバーコートワニスについては、紫外線硬化性オーバーコートワニス、電子線オーバーコートワニスとして使用され、さらに水性オーバーコートワニスとして使用されることもある。
さらに本発明は、本発明の硬化性インキを用いた印刷物の美的高級感や耐久性をさらに高めるために、基材に硬化性インキを印刷し、直ちにウェットで活性エネルギー線硬化性オーバーコートワニスを塗工し、活性エネルギー線照射する印刷方法や、該方法によって得られた印刷物をも提供する。通常酸化重合性のみの一般油性インキを印刷した後、ウェットで直ちに活性エネルギー線オーバーコートワニスを塗工し、活性エネルギー線照射した場合、数日後の光沢を測定すると、初期光沢が維持されずに光沢低下する、いわゆるグロスバックが生ずるが、本発明の硬化性インキを用いた場合、活性エネルギー線硬化性オーバーコートワニスを直ちに塗工、活性エネルギー線照射した場合でも、このグロスバックは著しく改善され、美的高級感のある印刷物を提供することができる。尚、基材としては北越製紙(株)製マリコート、ポリエチコート紙、アルミコート紙等のコートボール紙、三菱製紙(株)製特菱アート紙、上質紙等の薄紙コート紙、合成紙、プラスチックフィルム、金属板等が使用される。
次に具体例により本発明を説明する。例中「部」とは重量部を示す。
重合体化合物(重合体P1)の製造例
攪拌機付き、水分離管付き、温度計付き四つ口フラスコに、イソボルネオール(イソボルニルアルコール)154部、ハイドロキノン0.2部、トルエン20部、メタアクリル酸86部、P−トルエンスルフォン酸2部を仕込み、空気吹き込み下90〜115℃酸価が15以下になるまで反応させる。その後20%の水酸化ナトリウム水溶液12部を仕込み中和後、200mlの水で3回水洗後90〜115℃で減圧脱溶媒しイソボルネオールメタクリルエステル(イソボルニルメタクリレート)を得る。次にトルエン150部を仕込み、窒素気流下で80℃に昇温し、スチレン50部、上記イソボルネオールメタクリルエステル(イソボルニルメタクリレート)40部、ブチルメタクリレート5部、ヒドロキシプロピルメタクリレート5部、ベンゾイルペルオキシド3部ををあらかじめ溶解させた溶解液3時間かけて滴下した。滴下終了2時間後にベンゾイルペルオキシド0.5部を添加しさらに2時間反応を継続させた後溶剤を脱溶媒し汲み出した。(実施例重合体P1)
以下同様に表1に示す組成で、(重合体P1〜P5)を合成した。尚、ボルネオールアクリルエステル(ボルニルアクリレート)はボルネオールとアクリル酸との等モル反応、テルピネオールメタクリルエステルはテルピネオールとメタクリル酸の等モル反応でイソボルネオールメタクリルエステルと同様な反応操作方法で得た。
Figure 0004511822
50〜180℃の軟化点を持つ樹脂の実施例(以下樹脂の実施例)1
(樹脂実施例R1)
ロジンフェノール樹脂の合成例1
(レゾール型フェノール樹脂の合成)
攪拌機、還流冷却器、温度計付4つ口フラスコにp−ターシャリブチルフェノール150部、37%ホルマリン203部、キシレン250部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら加熱攪拌し、50℃で水酸カルシウム2.0部を水10部に分散させて、その分散液を添加し95℃に昇温し、同温度で3.5時間反応させた。その後、冷却し、硫酸で中和、水洗した。レゾールキシレン溶液層と水層を静置分離した。このレゾール型フェノール樹脂をレゾ−ル液とする。
(ロジンフェノ−ル樹脂の合成)
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに窒素ガスを吹き込みながら、ロジン57部、無水マレイン酸3部を仕込み、加熱攪拌し、200℃でレゾール液40部(固形分)を滴下しながら約2時間かけて仕込み、その間水とキシレンを回収しながら反応させ、仕込み終了後、昇温し250℃でグリセリン8.0部を仕込み12時間反応させ、酸価が25以下になったので汲み出した。
本樹脂の重量平均分子量は15万であった。(樹脂R1)
注)*ロジンと反応するレゾ−ル液の重量部は150℃30分加熱し蒸発後の固形分の重量部を示す。
*重量平均分子量は東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC8020)で検量線用標準サンプルはポリスチレンで測定した。

ロジンフェノール樹脂の合成例2
(レゾール型フェノール樹脂の合成)
攪拌機、還流冷却器、温度計付4つ口フラスコにp−オクチルフェノール206部、37%ホルマリン203部、キシレン250部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら加熱攪拌し、50℃で水酸カルシウム2.0部を水10部に分散させて、その分散液を添加し95℃に昇温し、同温度で3.5時間反応させた。その後、冷却し、硫酸で中和、水洗した。レゾールキシレン溶液層と水層を静置分離した。このレゾール型フェノール樹脂をレゾ−ル液とする。
(ロジンフェノ−ル樹脂の合成)
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに窒素ガスを吹き込みながら、ロジン60部を仕込み、加熱攪拌し、200℃でレゾール液40部(40部は固形分換算量)を滴下しながら約2時間かけて仕込み、その間水とキシレンを回収しながら反応させ、仕込み終了後、昇温し250℃でグリセリン6.0部を仕込み12時間反応させ、酸価が25以下になったので汲み出した。
本樹脂の重量平均分子量は4.5万であった。(樹脂R2)
注)*ロジンと反応するレゾ−ル液の重量部は150℃30分加熱し蒸発後の固形分の重量部を示す。
*重量平均分子量は東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC8020)で検量線用標準サンプルはポリスチレンで測定した。
( 実施例樹脂R3)
α、βエチレン性不飽和カルボン酸エステル変性石油樹脂例
丸善石油化学(株)製ジシクロペンタジエン樹脂(マルカレッツM510A:ジシクロペンタジエン/ペンタジエン=4/1重量比)470部、無水マレイン酸30部を、攪拌機、還流冷却管、温度計付きフラスコに仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温加熱し、180℃で3時間反応させ、無水マレイン酸変性DCPD樹脂(MD樹脂)を得た。次いで、MD樹脂を300部、ネオペンチルグルコールを13部、攪拌機、水分離器付き還流冷却管、温度計付きフラスコに仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温加熱し、250℃で3時間反応させ、酸価が10,融点が140℃、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPC)における重量平均分子量(以下Mw)が10.5万の樹脂( 樹脂R3)を得た。
樹脂実施例R4
α、βエチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコに重合ロジン(理化ハーキュレス(株)製ダイマレクッスで80%の二量体ロジンを含む)93部、無水マレイン酸8部を仕込み、窒素気流下で180℃、2時間ディールスアルダー反応させる。その後ペンタエリスリトール18.5部、オクチル酸9.0部を仕込み、徐々に昇温し250℃で反応させ、酸価25以下まで反応させ汲み出した。本樹脂の重量平均分子量は11.0万であった。(樹脂R4)
樹脂実施例R5
ロジンおよび石油樹脂変性エステル樹脂
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコにガムロジン53部、マルカレッツM510(丸善石油株式会社製石油樹脂)40部、無水マレイン酸8部を仕込み、窒素気流下で180℃、2時間ディールスアルダー反応させる。その後ペンタエリスリトール18.5部、ノニール酸9.5部を仕込み、徐々に昇温し250℃で反応させ、酸価25以下まで反応させ汲み出した。本樹脂の重量平均分子量は11.5万であった。( 樹脂R
樹脂実施例6(ロジンアルキッド樹脂の合成例)
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコにロジン73.1部を仕込み、窒素気流下で240℃でペンタエリスリトール15.2部を仕込み270℃で酸価20以下まで反応させた。その後同温度でイソフタル酸14.7部部を徐々に仕込み、酸価が20以下になるまで反応させた。本樹脂の重量平均分子量は11.5万であった。(樹脂R6)
ハイブリッド化合物(HR1)の製造例
攪拌機付き、水分離管付き、温度計付き四つ口フラスコに、大豆油油脂肪酸266部、トリメチロールプロパン134部、p−トルエンスルフォン酸6部、トルエン40部を仕込み、窒素気流下で徐々に昇温し、110℃で9時間反応させ、酸価が5以下になっt、メトキノン0.6部、アクリル酸137部を仕込み、窒素容量気流下で110℃で反応させた。約7時間後に脱水反応が止まったところで、シクロヘキサン20部を仕込み、さらに還流にて脱水反応を継続させ、酸価が10.0になったところで、等量の水で3回水洗し、水洗水がpH試験紙で中性またはそれに近いのを確認した後、脱溶媒して汲み出した。酸価は2.0であった。
ハイブリッド化合物(HR2)の製造例
攪拌機付き、水分離管付き、温度計付き四つ口フラスコに、ロジン287部、トリメチロールプロパン134部、トルエン40部を仕込み、窒素気流下で徐々に昇温し、270℃で7時間反応させ、酸価が5以下になったところで110℃に冷却し、メトキノン0.6部、p−トルエンスルフォン酸6部、アクリル酸137部を仕込み、窒素容量気流下で110℃で反応させた。約8時間後に脱水反応が止まったところで、シクロヘキサン20部を仕込み、さらに還流にて脱水反応を継続させ、酸価が10.0になったところで、等量の水で3回水洗し、水洗水がpH試験紙で中性またはそれに近いのを確認した後、脱溶媒して汲み出した。酸価は4.0であった。
ワニス製造実施例(樹脂ワニスの作成)
攪拌機、水分離冷却管、温度計付き四つ口フラスコに樹脂(R1)20部、樹脂(R2)7部、大豆油脂肪酸ブチルエステル15部を仕込み、窒素気流下で190℃1時間加熱後180℃で実施例重合体P1を20部を仕込み30分撹拌後110℃にしt-BHQ(ターシャリブチルハイドロキノン)0.1部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート39.9部を仕込み30分撹拌後粘度を150〜200Pa・s/25℃に調製し、汲み出した(実施例ワニスV1)。以下、同様に実施例ワニスV2、実施例ワニスV4〜V5を作成した。
(実施例ワニスV3)
攪拌機、水分離冷却管、温度計付き四つ口フラスコに樹脂(R6)27部、大豆油15部を仕込み、窒素気流下で加熱溶解し、190℃1時間保温後、その後160℃の温度を下げ、実施例重合体(P3)18部、ALCH(川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤)0.5部を添加後、190℃1時間保温し、その後表2の実施例ワニスV3の処方内容で実施例ワニスV1の操作手順で作製した。(実施例ワニスV3)。
Figure 0004511822
比較例ワニス
比較例ワニス(V)の製造例(酸化重合型ワニス)
攪拌機付き、水分離冷却管付き、温度計付き四つ口フラスコに、窒素気流下に、ハイレツTR105(星光化学(株)製ロジン変性フェノール樹脂で重量平均分子量15万)を30部、ロジン変性フェノール樹脂R2を15部、あまに油20部、AF5溶剤(日本石油(株)製アロマフリーインキ溶剤)34.4部、ALCH(川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤)0.5部、t-BHQ(ターシャリブチルハイドロキノン)0.1部を仕込み、200℃で1時間加熱溶解した。コーンプレート型粘度計で粘度測定したところ、115Pa ・s /25℃であった。
以下同様に、表3に示した処方で、比較例ワニスVを作成した。
比較例ワニス(V)の製造例(活性エネルギー線硬化型ワニス)
攪拌機付き、水分離冷却管付き、温度計付き四つ口フラスコに、ダップトートDT170(東都化成(株)製ジアルルフタレート樹脂)30部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート69.9部、ハイドロキノン0.1部を仕込み、空気気流下で100℃で30分〜1時間で溶解した。コーンプレート型粘度計で粘度測定したところ、152Pa ・s /25℃であった。
以下同様に、表3に示した処方で、比較例ワニスVを作成した。
Figure 0004511822
硬化性インキ(インキ1)の製造例
紅顔料としてカーミン6B(東洋インキ製造(株)製紅顔料)18部、ワニスV1を50部、CN111(化薬サートマー(株)製エポキシ化大豆油アクリルエステル)5部、ダイヤレン168(三菱化学(株)製オレフィン系溶剤)6部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートを15.9部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)を2.5部、イルガキュア907を2.5部、t-BHQ(ターシャリブチルハイドロキノン)0.1部を仕込み、三本ロ−ルミルで常法により製造した。
尚、インキ粘度は60Pa ・s /25℃に調整し、タック値(インコメーターでのロールの水温30℃、室温25℃)、フロー(平行板粘度計25℃で一定の荷重をかけ拡がったインキの1分後の半径の長さで単位はミリメートル)測定したところ、タック値8.0/25℃、フロー18.5であった。以下表4に示した処方でインキ2〜5を製造した。尚、インキ5は電子線硬化性インキの例である。
Figure 0004511822
比較例油性インキ(インキ6)の製造例
カーミン6Bを18部、ワニスVを70.9部、AF5溶剤(日本石油化学(株)製溶剤)を4部、ダイヤレン168を6部、t-BHQ(ターシャリブチルハイドロキノン)0.1部、ナフテン酸マンガン1部を仕込み、三本ロ−ルミルで常法により作成した。
尚、インキ粘度は60Pa ・s /25℃に調整し、タック値、フローを測定したところ、タック値7.5/25℃、フロー19であった。
以下同様に、表5に示した処方で比較例油性インキ7を製造した。
Figure 0004511822
比較例紫外線硬化性インキ(インキ8)
カーミン6Bを18部、ワニスVを30部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート26.9部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20部、EABを2.5部、イルガキュア907を2.5部、ハイドロキノン0.1部、TSF451−100(東芝シリコン(株)製オルガノポリシロキサン)を1.5部仕込み、三本ロ−ルミルで常法により作成した。インキ粘度は60Pa ・s /25℃に調整し、タック値、フローを測定したところ、タック値14.5/25℃、フロー13.8であった。
比較例電子線硬化性インキ(インキ9)
カーミン6Bを18部、ワニスVを35部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート26.9部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20重量部、ハイドロキノン0.1部,TSF451−100(東芝シリコン(株)製オルガノポリシロキサン)を1.5部を仕込み、三本ロ−ルミルで常法により作成した。インキ粘度は60Pa ・s /25℃に調整し、タック値、フローを測定したところ、タック値13.8/25℃、フロー16であった。以下表6に示す。
Figure 0004511822

本発明の効果を乾式平版印刷試験で説明する。(表7)
小森コポレーション(株)製リスロンL226の印刷機を使用し東レ(株)製乾式平版(商品名HG2)印刷速度12000枚/時で各インキを王子製紙(株)製OKトップコート紙(62.5Kg)に印刷し、東芝(株)製紫外線照射装置120W/cmメタハラランプ3灯で照射し6000枚棒積みし、地汚れ発生温度、紙剥け、パイリング、棒積み性を以下の要領で確認した。
地汚れ発生版面温度:印刷機温度を常温(25℃)から徐々に昇温し乾式版面温度を測定し、版面温度と非画線部の汚れが生じなくなった温度で温度が高い程良好の結果を示す。
紙剥け:印刷時にブランケットに紙の一部が張り付き紙の表面が剥ける現象。
パイリング:版やブランケットにインキや紙粉が堆積する状態。
棒積み性:上記6000枚印刷後下部の印刷物が乾燥不良のによる裏付き現象。
尚、参考実施例インキ5、比較例インキ9は電子線硬化性インキ組成物であり、印刷中の印刷物を抜き取り、5cm*4cmにカットし、その後電子線照射については、東洋インキ製造(株)製Min-EB超小型・超低加速電圧電子線照射装置(加圧電圧20〜60KV、酸素濃度200ppm の窒素置換した雰囲気)を用い30KGy で照射した。その後20枚に10Kgの荷重(1パレットの平均的印刷物の荷重500g/cm2)をかけ1日後の裏付き度合い。
本発明の効果を、グロスバック試験にて説明する。(参考実施例1、5、実施例1〜4、比較例6〜9)
−紫外線照射の場合−
マリコート紙(北越製紙(株)製コートボール紙)にRIテスター(明製作所(株)製簡易印刷機)を使用し、インキ盛り0.3ccで展色刷りした後、直ちにワイヤーバー#3K−ロックスプルーファ(RK PRINT−COAT INSTRUMENTS Ltd)で、紫外線硬化性ニス(FDPCA902ワニス:東洋インキ製造(株)製)を塗工、紫外線照射し、直後と72時間後に光沢を測定した。またセロハンテープ剥離による密着試験も実施した。紫外線照射は、東芝(株)製紫外線照射装置(120W/cm超高圧水銀オゾンノーカットランプ1灯、コンベヤースピード30m /min の条件)を使用した。光沢計は村上色彩研究所(株)製60度の条件で使用した。
−電子線照射の場合−
紫外線照射の場合と同条件で展色刷りし、EB硬化性ニス(FDPCA902から開始剤を除いたニス)を塗工後、直ちに電子線照射した。電子線照射については、東洋インキ製造(株)製Min-EB超小型・超低加速電圧電子線照射装置(加圧電圧20〜60KV、酸素濃度200ppm の窒素置換した雰囲気)を用い30KGy で照射した。
以上の結果を表7にまとめて示した。
Figure 0004511822

Claims (8)

  1. 1〜30重量%の重合体(a)、
    (a)以外の1〜40重量%の油溶性樹脂(b)、
    1〜20重量%の植物油またはその脂肪酸エステル(c)、
    10〜70重量%のエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマー
    または(メタ)アクリルオリゴマー(d)、
    0.1〜10重量%のオルガノポリシロキサン
    および
    1〜40重量%の着色剤または体質顔料(e)
    からなる活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物において、
    重合体(a)が、
    スチレンおよび/またはビニルトルエンと、
    イソボルネオールメタクリルエステル、ボルネオールアクリルエステル、テルピ ネオールメタクリルエステル、ブチルメタリレートおよびヒドロキシプロピル メタクリレートから選ばれる1種類以上と
    からなり、
    油溶性樹脂(b)が、
    軟化点50〜180℃
    および
    重量平均分子量3万〜15万
    である
    ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 エステル変性石油樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂および α,β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンエステル樹脂から選ばれる1種 類以上
    であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物
  2. エチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたは(メタ)アクリルオリゴマー(d)脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートである請求項記載の活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物。
  3. 0.1〜10重量%の印刷インキ用溶剤を含有する請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物。
  4. 50〜100Pa・S/25℃の粘度を持つ請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物。
  5. 0.1〜3重量%の金属ドライヤーおよび/または0.1〜15重量%のラジカル重合性開始剤を含む請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物。
  6. 基材に、請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性インキ組成物を印刷し、該印刷インキが未硬化または硬化の状態で活性エネルギー線硬化性オーバーコートワニスまたはオーバープリントニスを塗工し、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする印刷方法。
  7. 請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性乾式平版印刷インキ組成物で印刷された印刷物。
  8. 請求項記載の印刷方法により得られた印刷物。
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