JP4475276B2 - 澱粉含有食品の物性改良方法及び物性改良剤 - Google Patents

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Description

本発明は、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を用いる、澱粉含有食品の物性改良方法及び物性改良剤に関するものである。
α化した澱粉を常温や低温で放置すると、水分を分離し硬くなる。この現象を老化というが、澱粉の老化現象については数多く研究されている。一般に老化の抑制のためには温度を80℃以上に保つ、急速に乾燥させ水分含量を15%以下にする、pH13以上のアルカリ性に保つ等が必要である。また、澱粉含有食品に糖類(ブドウ糖、果糖、液糖等)や大豆タンパク、小麦グルテン、脂肪酸エステル、多糖類(山芋、こんにゃく等)、増粘剤、界面活性剤、酵素等を添加することで老化を抑制する方法も知られている。
酵素を利用する方法として、例えば精白米にアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の酵素と、食塩及びサイクロデキストリンを混合して炊飯する米飯の改良方法(特開昭58−86050)、炊飯後の米飯に糖化型アミラーゼ(β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ)の水溶液を噴霧添加する米飯の老化抑制方法(特開昭60−199355)、サイクロデキストリンと澱粉分解酵素、蛋白質分解酵素又はセルロース分解酵素の1種以上の酵素と乳化剤、水溶性ゼラチンからなる米飯品質改良用組成物(特開平1−54987)、レシチンと胚乳細胞壁分解酵素(セルラーゼ)の組み合わせによる米粒用添加剤(特開平2−72836)、エンドペプチダーゼを用いた米粒用添加剤(特開平3−180151)が開示されている。これらは、米に各種の酵素剤を添加し米飯の品質改良を試みているが、いずれも目ざましい効果は得られていない。
米飯について詳述すると、低品質の米(古米や古古米、低食味米)を用いた場合、製造直後であっても食味、食感、風味等について十分に満足のいく品質を得られていないのが現状である。更に良食味米や新米であっても、保存条件(炊飯ジャー内保存、室温、チルド冷蔵、冷凍)による差異はあるものの、時間の経過により、澱粉の老化等品質劣化により、商品価値(食味・食感・風味等)が低下する。特に、テイクアウト弁当製造販売業や外食産業においては、店舗において炊飯した米飯が炊飯器内で2時間程度保温状態に置かれることがあるため、この品質劣化の抑制が求められている。このような炊き上げ時の品質向上や保存による劣化を抑制するために、数多くの方法が検討されている。
例えば、トレハロースを含有する米飯改質剤(特開2003−12571、特開2003−225059)等があり、酵素を用いた改良法としては、トレハロースとアミラーゼを用いた米飯品質改良剤(特開平10−234320)、プロテアーゼとβ−アミラーゼ、澱粉類と共に炊飯する方法(特開平7−274865)、澱粉分解酵素(α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ)と米粒細胞壁分解酵素(セルラーゼ)にpH調整剤と穀物起源の糊剤を含有させた米飯改良剤(特開平8−140600)、澱粉分解酵素(α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ等)と蛋白分解酵素(パパイン)と加工澱粉からなる改良剤(特開平7−31396)等があるが、各種酵素剤と糖類又はPH調整剤などの組み合わせを行ったこれらの方法においても、食味・食感・風味等において十分な品質向上効果、例えば、炊飯器内で2時間保温された米飯食品の品質劣化の抑制効果は、未だ得られていないのが現状である。
また、パンについて記述すると、パンは焼成後時間が経つにしたがって内相が固くパサパサした触感と食感へと変化する。これを一般にパンの老化という。サンドイッチ等の近年需要の大きい惣菜パンは冷蔵を要する具材を使用する場合が多く、冷蔵流通・冷蔵保存が主流となってきた。一般に冷蔵状態でパンの老化が進行しやすく、これを抑えるために様々な方法が検討されてきた。
例としてパンの製造時に、乳化剤またはアミラーゼ等の酵素を添加する、砂糖、油脂や水の添加量を増やすといった配合を変えるといった方法が検討されてきた。しかし、乳化剤を単独で添加する方法、乳化剤と酵素を組み合わせる方法(特開平5−168394)、油脂に乳化剤とタンパク質を分散複合化させて添加する方法(特開平8−26621)があるが、これらの方法では柔らかさについての効果は得られるが、乳化剤による食感への悪影響(歯にまとわりつく、ねちゃつき、パンが口中で団子状のだまになる等)が生じ、好ましくない食感となってしまう。また、従来、酵素剤による老化防止の検討がなされてきたが、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ等の糖化酵素では老化防止効果は弱く冷蔵保存した場合には十分な効果は得られない。また、プロテアーゼ、パパイン等のタンパク分解酵素はパンの柔らかさには効果が得られるが、製パン時の生地がべちゃつき、作業効率の低下や、ボリュームが出ない等の問題を生じる。
また、パン製造時の作業工程を簡略化するため、近年冷凍パン生地が広く用いられるようになってきている。しかし冷凍パン生地は、冷凍保存中の氷結晶の成長や、二酸化炭素の生成等により解凍後の生地が軟化し、またイーストが死滅することによりガス発生力が低くなる。そのためこのような生地を用いてパンを製造するとパンのボリュームの減少、老化促進などの問題が生じる。
生地を冷凍、解凍することにより生じる障害を改善する方法として従来、モノグリセリド等の乳化剤が使用されている。しかし、上述したように乳化剤を使用したパンは独特の異味・異臭のため風味が悪く、食感がねちゃつくという問題がある。乳化剤を使わない改良剤として、マルトトリオース生成酵素、ヘミセルラーゼ含有の改良剤を冷凍生地に対して用いることが提案されている(特開平7−322811)。しかしこの方法では焼成されたパンのソフトさに欠けるという課題がある。また分散性をあげるためヘミセルラーゼ、アミラーゼを油脂組成物に混合した生地改良剤も提案されている(特開2000−83573)が、効果はあまり明確でなく大きな改善とはなっていないのが現状である。
さらに、麺類について記述すると、一般的に食される麺類は、生麺を調理することにより作られる。生麺は、小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラムセモリナ粉)、はと麦粉、大麦粉、ライ麦粉、そば粉、米粉、とうもろこし粉、大豆粉などの粉体に、必要に応じて澱粉などの副原料を加え、水、場合によっては食塩やかんすいやアルコールなどを加えて混合し、伸ばして、麺帯を作成し所定の形にカット等をして製造される。また、こうして製造された生麺を冷凍したり、フライしたり、乾燥させたり、プレ茹でをしたりして加工した麺も製造、流通されている。一般的に麺類のおいしさは、物性や食感に負うところが大きい。これら麺類は調理後において、適度の硬さ、弾力、歯ごたえと滑らかさ(つるみ感)があり、のど越しがよい食感でかつ湯伸び、茹で伸びしにくいものが望まれている。このような麺を作るために、原料の選択や配合調整、製造工程の改良や製麺機械の開発や(特開平5−316978)、リン酸塩類、乳化剤、増粘多糖類等の食品添加物や卵白やグルテンなどの食品素材を添加する(特開昭54−76846、特開平7−107934)等、様々な試みがなされているが、十分ではなく、食感を更に向上させる物性改良剤が望まれている。
α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素として、トランスグルコシダーゼ、1,4−αグルカン分枝酵素等が挙げられるが、トランスグルコシダーゼを用いた清酒の製造方法(特開昭54−157897)、みりんの製造方法(特開平1−171472)、1,4−αグルカン分枝酵素を用いた環状グルカンの製造方法(特開平8−134104)について開示されている。しかしながら、いずれも米飯等の米飯食品、小麦加工食品等澱粉含有食品の老化抑制、品質向上について言及されていない。
本発明は、米、小麦、ジャガイモ等より製造される澱粉含有食品の老化抑制、品質向上方法を提供すること及び澱粉含有食品に用いる品質剤を提供することを目的とする。澱粉含有食品の中でも特に、炊き上げ時の米飯食品の品質(食味・食感・風味・歩留まり改善等)を向上し、保存による品質劣化を抑制することができる米飯食品の製造方法及び米飯用改質剤の提供と焼成後のパンの品質(食味・食感・風味等)を向上し、保存による品質劣化を抑制することができるパンの製造方法及び製パン・パン生地用改質剤の提供を目的とする。
本発明者は鋭意研究を行った結果、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を用いることにより澱粉含有食品の老化を抑制することができ、品質を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
1.α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を用いることを特徴とする澱粉含有食品の品質向上方法。
2.酵素がトランスグルコシダーゼである前記1記載の方法。
3.さらにβ−アミラーゼを用いることを特徴とする前記2記載の方法。
4.澱粉含有食品が米飯食品又は小麦加工食品又はジャガイモ加工品である前記1乃至3記載の方法。
5.原料生米1g当り15〜30000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする米飯食品の品質向上方法。
6.原料生米1g当り3〜30000Uのトランスグルコシダーゼ及び原料生米1g当り0.00065〜0.65Uのβ−アミラーゼを添加し作用させることを特徴とする米飯食品の品質向上方法。
7.原料小麦粉1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とするパンの品質向上方法。
8.麺の原料粉1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする麺の品質向上方法。
9.原料として用いる生ジャガイモ1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とするポテトサラダの品質向上方法。
10.澱粉1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする澱粉の品質向上方法。
11.α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を含むことを特徴とする、澱粉含有食品の品質向上剤。
12.酵素がトランスグルコシダーゼである前記11記載の品質向上剤。
13.さらにβ−アミラーゼを含むことを特徴とする前記12記載の品質向上剤。
本発明による澱粉含有食品の老化抑制、品質向上方法には、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を用いる。該活性を有する酵素の例として、トランスグルコシダーゼ(EC3.2.1.20)、1,4−αグルカン分枝酵素(EC2.4.1.18)、1,4−αグルカン6−α−D−グルコシルトランスフェラーゼ(EC2.4.1.24)が挙げられる。トランスグルコシダーゼはα−グルコシダーゼ、マルターゼという別名をもち、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有し、非還元末端α−1,4−グルコシド結合を加水分解し、α−グルコースを生成する酵素である。尚、グルコアミラーゼはα−グルコシダーゼと類似の反応を起こすが生成するグルコースはα−グルコースではなく、β−グルコースである。従って、本発明に用いる酵素には該当しない。さらに、本発明に用いる酵素は単に分解活性を有するのみではなく、水酸基を持つ適当な受容体がある場合、グルコースをα−1,4結合よりα−1,6結合へと転移させ、分岐糖を生成する糖転移活性を有するものであることが特に重要である。従来の物性改良剤に含まれる酵素は澱粉分解酵素であり、糖転移酵素ではない。尚、トランスグルコシダーゼL「アマノ」という商品名で天野エンザイム(株)より販売されている酵素が、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素の一例である。
本発明の澱粉含有食品は、澱粉を含有する食品であれば特に限定されないが、澱粉が該食品の食感、物性に寄与している食品が挙げられる。代表例として具体的には、米飯食品、パン、麺等の小麦加工食品、ジャガイモやサツマイモといったイモ類やその他果実・野菜類、またこれらの澱粉そのもの、リン酸や酢酸で処理された加工澱粉が挙げられる。また、澱粉が該食品の食感、物性に寄与する場合、例えば澱粉が増粘剤として添加されているソース、液体調味料等の場合は、液状食品であっても、本発明の澱粉含有食品に当然含まれる。但し、澱粉が該食品の食感、物性に寄与しないような、酒、みりん、醤油等の粘性のほとんどない液状食品は本発明の澱粉含有食品には含まれない。また、環状グルカンは本発明の澱粉含有食品には含まれない。
本発明の米飯食品として、炊飯白米、赤飯、ピラフ、炊き込みご飯、粥、リゾット、おにぎり、寿司、弁当、米麺が挙げられ、餅米を加工した餅、おはぎ、団子も本発明の米飯食品に含まれる。また、これらの冷凍品も含まれる。本発明の小麦加工食品には、うどん、中華麺、そば、パスタ等の麺類、食パン、フランスパン、菓子パン、調理パン等のパン類、ドーナツ、ケーキ、ホットケーキ、ラザニア、マカロニ、饅頭、お好み焼き等が含まれ、これらの冷凍品も含まれる。本発明のジャガイモ加工品には、ポテトサラダ、フライドポテト、ボイルドポテト、マッシュポテト、これらの冷凍品、ポテトチップス等のポテトスナック等が含まれる。
米にα−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を作用させる場合は、米飯のどの製造段階で作用させてもかまわない、すなわち吸水のため米を浸漬させる浸漬液に酵素を添加してもよいし、浸漬後に炊飯前に酵素を添加してもよい、また炊飯後炊飯米に酵素を振りかけて作用させてもよい。さらに、該酵素を他の酵素や物質と併用し使用してもかまわない。原料米としてはどのような品種の米でもよく、軟質米でも硬質米でも、また新米でも古米、古古米でもかまわない。また、低食味米でも良食味米でもかまわない。しかし、本発明の目的の一つである、老化抑制効果をより顕著にするためには、一般にあまりグレードの高くない食味の低い米の方が効果は大きい。
酵素の添加量は、β−アミラーゼを併用しない場合、原料として用いる生米1g当り酵素活性が15U以上、好ましくは15〜30,000U、より好ましくは300〜30,000Uの範囲が適正である。尚、酵素活性については1mM α−メチル−D−グルコシド1mlに0.02M酢酸バッファー(pH5.0)1mlを加え、酵素溶液0.5ml添加して、40℃、60分間を作用させた時に、反応液2.5m1中に1μgのブドウ糖を生成する酵素量を1Uと定義する。
酵素の反応時間は、酵素が基質物質に作用することが可能な時間であれば特に制限はなく、非常に短い時間でも逆に長時間作用させても構わないが、現実的な作用時間としては5分〜24時間が好ましい。また、反応温度に関しても酵素が活性を保つ範囲であればどの温度であっても構わないが、現実的な温度としては4〜70℃での作用させることが好ましい。
β−アミラーゼを併用する場合は、市販のβ−アミラーゼ製剤をはじめとするいかなるβ−アミラーゼでよく、これには例えば大豆、小麦、大麦等植物起源のものの他、各種微生物起源のものが包含されるが、植物起源のものが好ましい。「ビオザイムML」という商品名で天野エンザイム(株)より販売されている酵素が一例である。
α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素とβ−アミラーゼを併用することで、これらを単独で用いるときよりも、少ない酵素添加量で、炊き上げ時の品質(食味・食感・風味等)向上と保存による品質低下の防止及び抑制において、より大きな効果を得ることができる。その理由としては、生米中に含まれる澱粉に酵素(糖転移活性を有する酵素)が作用するよりもアミラーゼで分解された鎖長の短い糖の方が酵素(糖転移活性を有する酵素)と反応しやすくなるために、単独で添加するよりも効果が大きくなると考えられる。
β−アミラーゼと併用する場合、糖転移活性を有する酵素の添加量は、原料生米1g当たり3U以上であれば米飯の改質目的は達成されるが、3〜30,000Uが好ましく、15〜30,000Uがより好ましい。酵素の添加時期については、原料米の炊飯時に酵素が存在する限り任意であり、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素とβ−アミラーゼの2種類の酵素を同時に添加しても、別々に添加しても構わないが、原料米の洗浄後の水浸漬時又は炊飯直前に、2種を同時に添加するのが好ましい。反応時間は、酵素が基質物質に作用することが可能な時間であれば得に構わなく、非常に短い時間でも逆に長時間作用させても構わない。しかし、現実的な作用時間としては5分〜24時間が好ましい。また、反応時間に関しては、酵素が活性を保つ範囲4〜80℃で作用させることが好ましい。さらに加水量に関しては特に規定はない。一般に白飯として食べる場合、加水量を増やしすぎると(1.5倍加水以上)、非常にべちゃつきが多く、食味の悪い米飯白飯となるが、当該酵素を作用させた場合、高加水米飯のべちゃつきが抑えられ、品質・食味が改善されたものとなる。
小麦にα−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を作用させ、パンを製造する場合は製パン時のどの段階で作用させても構わないが、原料の混合(ミキシング)時に酵素を添加するのが特に好ましい。あるいは原料の一部に作用させても構わない。また、中種法で製造する場合、中種、本捏ね、いずれにおいて作用させても構わない。また、さらに、該酵素を他の酵素や物質と併用し使用してもかまわない。原料としてはどのような品種の小麦でもよく、タンパク質含量が多くても少なくてもかまわない。また、小麦以外に、米粉や他の澱粉を含有するパンにも使用できる。さらに、小麦を全く含まず、他の澱粉によって小麦代替をしているような製品にも使用できる。
酵素の添加量は、小麦粉1g当り、あるいは米粉や澱粉等小麦粉の代用となる粉体(複数種の粉を併用する場合はそれらの重量の合算)1g当り1.5U以上、好ましくは1.5〜150,000U、より好ましくは10U〜150,000U、さらに好ましくは100〜150,000Uの範囲が適正である。
酵素の反応時間・反応温度に関しては、特別に条件を設ける必要はなく、通常の製パン工程に沿って作業をすれば十分に作用することができるが、別途反応時間をとっても構わない。その時間は、非常に短い時間でも逆に長時間でも構わないが、現実的な作用時間としては1分〜24時間が好ましい。また、その際の反応温度に関しても酵素が活性を保つ範囲であればどの温度であっても構わないが、現実的な温度としては4〜80℃で作用させることが好ましい。
麺にα−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を作用させる場合は、製麺時のどの段階で作用させても構わないが、特に効果的なのは、予め水に溶解させておくか、粉末を水と混合させる時に酵素を添加することである。また、酵素は粉体すべてに作用させてもよいし、あるいは原料の一部に作用させても構わない。また、さらに、該酵素を他の酵素や物質と併用し使用してもかまわない。麺の原料粉としては小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラムセモリナ粉)、米粉、はと麦粉、大麦粉、ライ麦粉、そば粉、とうもろこし粉、大豆粉などの粉体やそれらにさらに各種澱粉を添加したものなどが代表的なものとしてあげられるが、どのようなものでも構わない。酵素の添加量は麺の原料粉(小麦粉又は米粉、複数種の粉を併用する場合はそれらの合算重量)1g当り1.5U以上、好ましくは1.5〜150,000U、より好ましくは10U〜150,000U、さらに好ましくは100〜150,000Uの範囲が適正である。
酵素の反応時間・反応温度に関しては、特別に条件を設ける必要はなく、通常の製麺工程に沿って作業をすれば十分に作用することができるが、別途反応時間をとっても構わない。その時間は、非常に短い時間でも逆に長時間でも構わないが、現実的な作用時間としては1分〜24時間が好ましい。また、その際の反応温度に関しても酵素が活性を保つ範囲であればどの温度であっても構わないが、現実的な温度としては4〜80℃で作用させることが好ましい。
イモ類、野菜類あるいは澱粉にα−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素を作用させる方法は、十分に対象物中に導入できる方法であれば特に限定はされない。例えば浸漬や加圧、減圧により酵素を導入する方法があげられる。また、酵素の反応時間は、非常に短い時間でも逆に長時間でも構わないが、現実的な作用時間としては1分〜24時間が好ましい。また、その際の反応温度に関しても酵素が活性を保つ範囲であればどの温度であっても構わないが、現実的な温度としては4〜80℃で作用させることが好ましい。
本発明の品質向上剤は、α−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素にβ−アミラーゼ等の他の酵素、調味料、食品添加物等を混合することにより得ることができる。本発明の品質向上剤は液体状、ペースト状、顆粒状、粉末状のいずれの形態でも構わない。また、品質向上剤におけるα−1,4結合をα−1,6結合へと変換する糖転移活性を有する酵素の配合量は0%より多く、100%以下である。
図1はTGL、GAF処理米及び未処理米のTA測定結果である。(実施例1)
図2はα−アミラーゼ、β−アミラーゼ処理米のTA測定結果である。(実施例1)
図3はBAP法による糊化度測定結果である。(実施例2)
図4は米麺濁度測定結果である。(実施例8)
図5はポテトサラダの製造工程である。(実施例9)
図6は工程Aポテトサラダのガスクロマトグラフィーによる匂い分析結果である。(実施例9)
図7は工程BポテトサラダのポテトのTA測定結果である。(実施例9)
以下、実施例により本発明を詳しく説明する。もちろん、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
テクスチャーアナライザーによる物性測定
市販の米70gを、市水にて洗米し、表1に示した配合で酵素、10mM酢酸バッファー(pH5.5)、ミリQ水を加えた酵素溶液100mlを加え、常温で2時間浸漬後炊飯した。酵素はトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム社製、以下TGLと略す)及び従来の米飯改良方法として添加されている酵素との比較を行うために、グルコアミラーゼ(天野エンザイム社製、以下GAFと略す)、α−アミラーゼ(和光純薬社製)、及びβ−アミラーゼ(和光純薬社製)の4種を添加した。また、コントロールとして酵素無添加で炊飯したもの(NT)も加えた。各酵素濃度は、TGLは原料生米1g当り0.05ml(15000U)添加し、GAF、α−アミラーゼ、β−アミラーゼに関しては、これらの酵素の最適作用量である0.01g添加した。また、α−アミラーゼ、β−アミラーゼについては、さらに1/10量の0.001g添加区も設け検討を行った。尚、使用したTGLの活性は300,000U/mlであった。
Figure 0004475276
炊飯した米を、ラップに包み小分けにして、常温まで放冷(0時間)後、及び4℃24時間保存後の時間帯で物性測定を行った。測定にはテクスチャーアナライザー(TAと略す場合あり)(Stable Micro System社製)を用い、各サンプルから米飯1粒を取り出し、直径1cmのアクリル円柱プランジャーの90%圧縮による耐荷重を測定し、その値から米飯の硬さと粘りを算出した。また、各サンプルについて10粒の測定を行いその平均値を出した。結果を図1、2に示した。
図1より放冷直後時点では無処理米に比べ、TGL及びGAF処理をすることにより、炊飯米が柔らかく、粘りを増していた。一方4℃24時間保存後では、TGL処理米は柔らかく粘りが強い状態を保つが、GAF処理ではそのような効果がなく、むしろ粘りが少なくなっていた。これよりTGL処理によって老化の抑制効果が見られ、GAFではそのような効果が見られないことが明らかとなった。
α−アミラーゼ処理を行うことで炊飯米は柔らかくなるが、粘りが著しく減少した。酵素濃度を上げるほど効果は顕著になる。また4℃24時間保存後もほぼ同様の効果であり、無処理米より柔らかいが、粘りは少なかった。一方、β−アミラーゼ処理では粘りは大きくなるが、硬さが上昇する効果が見られ、いずれも完全な老化抑制の効果は得られなかった。さらにα−アミラーゼ処理では柔らかくなるが、米自体がぼろぼろに崩れており品質は悪かった。また、β−アミラーゼでは炊飯米に異風味が付き同じくその品質は悪かった。
β−アミラーゼ−プルラナーゼ法(BAP法)による糊化度測定
実施例1と同様に、市販の米70gを、市水にて洗米し、表2に示した配合の酵素溶液100mlを加え、常温で2時間浸漬後炊飯した。尚、使用したTGLの活性は300,000U/mlであった。この炊飯米にエタノールを加え乳鉢ですりつぶし、デカンテーションした。同じ操作を3回繰り返した後、エタノールからアセトンに溶液を変え、更に3回同様の操作を繰り返し、完全に脱水した粉末試料を調製した。炊飯米試料としては、酵素処理をしていないコントロール(NT)とTGL処理米及びGAF処理米の3種の炊飯米(炊飯直後、4℃5時間保存後、4℃24時間保存後)を用いた。
Figure 0004475276
脱水粉末試料640gにミリQ水6.4mlを加え、ホモジナイザーにて分散させた。一方をアルカリ糊化試料(10NNaOH 0.16mlを加え溶解させ、その後0.6ml2N酢酸を加えpH6.0に調整)とし、他方を懸濁試料として各1.6ml採取した。その後、懸濁液、アルカリ糊化溶液ともに0.8M酢酸緩衝液にて20mlに定容した。これよりそれぞれ4mlずつファルコンチューブにとり酵素溶液(β−アミラーゼ8IU/ml,プルラナーゼ7IU/ml)1mlを加え、40℃30分インキュベーションした。同時にブランク試験用に懸濁試料から4ml試料を取り、失活酵素溶液1mlを加えた区を作成した。反応終了後1mlを採取し、100℃5分熱処理をし、酵素を失活後、5倍希釈し、これより0.5mlを取り、ソモギーネルソン法で還元力(還元糖量)を測定、同じく0.5mlを取り、フェノール硫酸法にて全糖量を測定し、次式により糊化度を算出した。
糊化度=試料の/完全糊化試料の分解率×100
分解率=生成還元糖量/全糖量×100
結果を図3に示した。
図3より、酵素無添加のNT(無処理米)に比べ、TGL処理では5時間後、24時間後のいずれの時点でも糊化度が高く、老化抑制効果が見られた。一方、GAF処理では無処理米に比べ逆に糊化度が低く、老化が進行しているという結果を得た。この結果は図1のTA測定の結果ともよく一致した。
官能評価
市販の米70gを、市水にて洗米し、表3に示した配合の酵素溶液100mlを加え、常温で2時間浸漬後炊飯した。尚、使用したTGLの活性は300,000U/mlであった。炊飯後15分間蒸らし、釜を取り出し、室温まで30分間放冷した。室温になった米を型(一口サイズの俵型)に押し込んで成型し、4℃冷蔵し評価した(0時間、24時間)。官能評価は各時間における酵素無添加の無処理米をコントロールとし、外観・香り・味・粘り・硬さ・総合(好ましさ)に関して、評価した。評価方法は、各時間における無処理米と同等のものは△、それよりも良いものは○、非常に良いものは◎とし、逆に悪いものは×とした(粘り:粘りが強いものが○、硬さ:柔らかいものが○)。
Figure 0004475276
官能評価の結果を表4に示した。また、無処理米とTGL処理米を炊飯後、10℃で冷蔵し経時的(0、6、24、48時間後)に官能評価した。結果を表5に示した。
Figure 0004475276
Figure 0004475276
表4より、TGL処理では炊飯米は粘りのある、柔らかい物性であり、その効果は24時間後の方が明確であった。また、コントロールに比べ、外観でも粒が立って、ふっくらとした良いものであった、また味もコントロールと同等かそれ以上の食味であるという評価であった。一方、GAFは炊飯直後ではコントロールに比べ柔らかいが、24時間後ではコントロールと硬さの差がなく、また粘りに関してはコントロール以下となっていた。α−アミラーゼ処理で炊飯米は柔らかくなるが、粘りが著しく減少した。酵素濃度を上げるほど効果は顕著になっていた。また24時間保存後もほぼ同様の効果であり、無処理米より柔らかいが、粘りは少なかった。さらに、β−アミラーゼ処理の場合、炊飯直後では粘りは大きくなるが、硬さはほとんど変わらなかった(有意差は無いがやや硬くなっていた)。しかも24時間後ではその効果は全くなくなっておりコントロールと変わらない食感となった。α−アミラーゼ処理での柔らかさは、米自体がぼろぼろに崩れるためであり、外観が悪く、甘みが出すぎて味も好ましくはなかった。また、β−アミラーゼでは炊飯米に異風味が付き、味が悪かった。
表5より、炊飯後いずれの時点においてもTGL処理米は粘りがあり、柔らかい物性であった。また、冷蔵保存時間が長くなるほどその差は明確になり、老化抑制の効果も明確になった。
β−アミラーゼの併用
市販の米150gを蒸留水により洗米し、表6に示した配合(生米(g)当たりの酵素活性)で酵素を加え、生米に対して1.4倍量の市水を加え、室温で1時間浸漬後、市販炊飯器(National SR−03G)にて炊飯した。酵素としては、α−アミラーゼとしてアミラーゼAD「アマノ1」(天野エンザイム製)、β−アミラーゼとしてビオザイムML(天野エンザイム製)、糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を用いた。炊飯後15分間蒸らし、官能評価を行った。その後、炊飯器内で約70℃に保温し2時間後に官能評価を行った。評価方法は、各時間における無処理米と同等のものは△、それよりも良いものは○、非常に良いものは◎とし、逆に悪いものは×とした。官能評価の結果を表7に示した。
Figure 0004475276
Figure 0004475276
α−アミラーゼのみの添加では、外側は溶けており、中央部は芯が残って生っぽさが残っている感じであり、食味・硬さ・粒感ともに好ましいものではなかった。特に、甘味が非常に強く、不自然に感じられた。また、粘りも感じられなかった。β−アミラーゼの添加では、やや軟らかくなり、ふっくらした感じになるが、軟らかすぎ粒感も感じにくかった。糖転移酵素(TGL)のみの添加では、内部はやや軟らかいが、表面はかなりしっかりとしており、強い粒感が感じられた。また、甘味がやや強く感じられた。また、表面は瑞々しく好ましい粘りが感じられた。添加量が多いほどその効果が顕著に表れていた。糖転移酵素(TGL)とβ−アミラーゼを併用して添加した場合は、糖転移酵素(TGL)のみをその100倍(7500u/g)入れた場合と比べて、同程度の硬さ・粘りの好ましさが得られたが、2時間放置後については、硬さ・粘りがより好ましい結果が得られた。すなわち、表面はしっかりとしているが、内部は軟らかく、TGLのみの場合よりもふっくらとし、粘りのある好ましい食感が得られた。また、呈味において自然な甘味があり、非常に好ましく感じられた。従って、糖転移酵素(TGL)とβ−アミラーゼを併用することにより、糖転移酵素(TGL)単独で使用する場合の1/100の添加量においても、同程度以上の効果を得ることができた。一方、TGLとα−アミラーゼを併用したものでは、食味・食感の向上は弱く、また保存後も食味・食感向上の効果はみられなかった。
フランスパンでの添加効果
表8に示した原料をミキサー(愛工舎製作所 縦型ミキサーAM−20)にて、低速回転で7分、高速回転で30秒ミキシングし、120分1次発酵し、30℃湿度80%で60分2次発酵後、350gに分割した。室温30分のベンチタイムを経て、成形、ホイロ(30℃、湿度80%、70分)後、オーブンにて焼成(上面240℃、下面230℃)し、フランスパンを製造した。糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を用いた。なお使用したTGL活性は300,000U/gであり、原料小麦粉1g当りのTGL添加量は1500Uであった。製造したパンを焼成直後、焼成2時間(室温まで放冷)後、冷凍・自然解凍後に評価した。評価結果を表9に示す。酵素無添加をコントロールとした。TGL添加によりパン内相が弾力性に富み、もちもちとした食感に変化した。また、しっとりとした食感でもあった。−80℃急速冷凍し、2日間保存後に自然解凍させたあとも同様の傾向を示し、パンの老化が抑制され、好ましい食感を維持されることがわかる。
Figure 0004475276
Figure 0004475276
×:悪い(弾力ない、硬い、密度薄い、乾燥している)、
△:普通
○:良好(弾力あり、柔らかい、密度濃い、しっとりしている)
◎極めて良好
コメント欄の(a/b)は評価人数b中のコメント者数aを表す
イギリスパンでの添加効果
表10に示した中種原料をミキサー(愛工舎製作所 縦型ミキサーAM−20)にて、低速回転で4分、中速回転で4分ミキシング後、30℃湿度85%で3時間発酵(フロアタイム)後、8分割した。表10に示した本捏ね原料を低速回転で2分ミキシング後、8分割した中種を加え、低速、中速で各2分ミキシングし、ショートニングを加えて低速3分、中速2分、高速2分ミキシングした。15分のフロアタイムを経て、210gに分割して丸め、15分のベンチタイムを経て、成形、ホイロ(38℃、湿度85%、60分)後、オーブンにて焼成(上面160℃、下面240℃)し、イギリスパンを製造した。糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を用いた。なお使用したTGL活性は300,000U/gであり、原料小麦粉1g当りのTGL添加量は2143Uであった。製造したパンを焼成直後、焼成2時間(室温まで放冷)後、4℃3日間冷蔵保存後に評価した。評価結果を表11に示す。酵素無添加をコントロールとし、パン老化防止用の酵素製剤としてよく用いられるα−アミラーゼ(SIGMA製試薬)を添加した区(TGL未添加)、TGL添加区を評価した。TGL添加区は実験例5と同様に、パン内相が弾力性に富み、もちもちとした食感でしっとりとした食感であった。また、老化が進行しやすい冷蔵保存後も同様の傾向を保ち老化が抑制され、好ましい食感を維持していた。一方、α−アミラーゼ添加区は柔らかくなるものの、弾力性やしっとりとした食感は得られなかった。また、冷蔵保存後はコントロールとほぼ同等の硬さとなり老化抑制効果は見られなった。また、焼成したパンの形はふくらみが悪くいびつな形となった。
Figure 0004475276
Figure 0004475276
××:極めて悪い
×:悪い(弾力ない、硬い、密度薄い、乾燥している)、
△:普通
○:良好(弾力あり、柔らかい、密度濃い、しっとりしている)
◎極めて良好
コメント欄の(a/b)は評価人数b中のコメント者数aを表す
うどんでの添加効果
市水400gに食塩30gを加えた20℃の食塩水に糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を溶解させた。中力粉にこの酵素含有食塩水を加えながら手で3分間混合し、機械(トーメン TVM03−0028)で10分間(95rpm、4分、75rpm6分)混合後、バラ掛け、複合、圧延し、1時間ねかした後、麺線を切り出し、−40℃で冷凍して、冷凍うどんを製造した。尚、使用したTGL活性は300,000U/gであり、原料小麦粉1g当りのTGL添加量は1500Uであった。
酵素を加えない以外は同じ方法で製造したうどんをコントロールとして、官能評価はコントロールを基準(官能評点3点)とし、硬さ、弾性、粘り、中心感について評価した(官能評点は最低0点、最高5点)。評価は茹で直後と茹で後1時間室温静置後に行った。結果を表12に示す。茹で直後では、TGL処理したうどんは、コントロールに比べ弾力感があり、麺が硬く(しっかりしている)、粘りもやや増え、食感が改善されていた。また1時間静置後は、上記の特性を維持し、かつ中心感もあるものとなった。
Figure 0004475276
△:普通
○:良好(硬い、弾力あり、粘りあり、中心感あり)
米麺での添加効果
米2重量部を、洗浄し、市水3重量部に3.5時間浸漬後、破砕機にて破砕し米乳液を調製した。米乳液6重量部にコーンスターチ3重量部、タピオカ澱粉1重量部を混合し、糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を米粉重量の1%量添加し、24℃30分静置した。この混合物を厚さ0.65〜0.75mmとなるようトレーに塗布し、100℃で2分蒸した。これを45℃で45分一次乾燥し、25℃で3.5時間老化させた後、パスタマシーンで麺線化し、ブロック成形後、45℃で2.5時間二次乾燥して、米麺を製造した。尚、TGL活性は300,000U/mlであり、麺の原料粉(米、コーンスターチ、タピオカ澱粉の混合物)1gに対するTGL添加量は1800Uであった。製造した米麺を熱湯中に入れ、その水の濁度を測定した(Lamotte ポータブル濁度計2020にて測定)。結果を図4に示した。これよりTGL処理した米麺は濁度が低く、澱粉の水中への流出が押さえられていることがわかる。
ポテトサラダでの添加効果
表13の配合、図5の製法によりポテトサラダを製造した。糖転移酵素としてトランスグルコシダーゼL(天野エンザイム製、以下TGLと略す)を用いた。尚、使用したTGL活性は300,000U/mlであり、酵素の導入は、原料ポテトを等量の酵素溶液(0.5、2.5%溶液)に浸漬することで行った。溶液中のTGL量濃度は原料生ポテト1gに対して1500U,7500Uであった。工程Aは、マヨネーズとの混合前に冷却工程をとらず、ポテトをマッシュ状態にした。工程Bでは混合前に冷却を行い、ポテトの形が残るよう軽く和えた。製造直後の官能評価結果を表14に示した。また、冷蔵(4℃)2週間保存を行い、目視による外観評価、匂いの分析、工程Bで製造したポテトサラダ中のポテトの硬さをテクスチャーアナライザーにて分析した。匂いの分析結果を図6に、硬さの測定結果を図7に示した。
製造直後の官能評価結果より工程A、Bいずれの製法で調製したものも、TGLの添加によりポテトがしっとりとし食感に大きな変化が生じることがわかる。特に、工程Bでは効果が明確であった。冷蔵2週間保存後のポテトサラダは、酵素無添加品はマヨネーズの油分が分離していており、ポテトサラダ自体の色も黄色かった(油の色と思われる)。一方、TGLを添加したものは油分分離が起きていなかったことより、TGLの添加によりマヨネーズの油分の分離が抑えられることが明らかになった。これは、TGL添加によりポテト澱粉に変化が起こりマヨネーズの乳化安定性を向上させたことによる考えられる。
図7よりTGL添加によりポテトの風味成分といわれる、メチオナールとメタンチオール濃度が多く、製造後時間が経ってもポテト風味を保つことが示された。また、添加量が多いほど匂い濃度も高い傾向を示した。
図8より酵素無添加のポテトは柔らかく、食感が落ちるのに対し、TGLを添加したポテトは製造後時間が経っても軟化せず、食感が維持された。
Figure 0004475276
Figure 0004475276
本発明により澱粉含有食品の老化を抑制し、品質を向上することができ、さらにその状態を長く保つことができる。特に、コンビニエンスストア等で販売される弁当のように、調理加工後、喫食されるまで一定期間保持される米飯食品、小麦粉加工食品の品質の保持に利用できることより、本発明は食品分野、特に弁当等テイクアウト食品の製造販売の分野、外食産業の分野において極めて有用である。

Claims (10)

  1. トランスグルコシダーゼを用いることを特徴とする米飯食品又は小麦加工食品製造方法
  2. さらにβ−アミラーゼを用いることを特徴とする請求の範囲記載の製造方法
  3. 原料生米1g当り15〜30000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする米飯食品の製造方法
  4. 原料生米1g当り3〜30000Uのトランスグルコシダーゼ及び原料生米1g当り0.00065〜0.65Uのβ−アミラーゼを添加し作用させることを特徴とする米飯食品の製造方法
  5. 原料小麦粉1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とするパンの製造方法
  6. 麺の原料粉1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする麺の製造方法
  7. 原料として用いる生ジャガイモ1g当り1.5〜150000Uのトランスグルコシダーゼを添加し作用させることを特徴とする、製造直後の食感が向上したポテトサラダの製造方法
  8. トランスグルコシダーゼを含むことを特徴とする、米飯食品又は小麦加工食品の品質向上剤。
  9. さらにβ−アミラーゼを含むことを特徴とする請求の範囲記載の品質向上剤。
  10. トランスグルコシダーゼを用いることを特徴とする米飯食品又は小麦加工食品の品質向上方法。
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