JP4458794B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石モータをセンサレスでインバータにより制御するモータ制御装置に係り、特に、高速回転中における再起動を確実且つ安定に行うことが可能なモータ制御装置に関する。
永久磁石モータの制御装置として特許文献1,2がある。
かかる永久磁石モータの出力トルクを高精度高速に制御する場合、モータ回転子位置に基づいて電流を流し込むために回転子位置センサを取り付ける必要があった。
特開2000−295889号公報 特開2000−308388号公報
しかしながら、回転子位置センサは比較的体積が大きいために配置上の制約を誘起したり、センサ出力を制御装置まで伝送するための制御伝送線の引き回しのわずらわしさ、断線などの故障要因の増加となる。
これに対して永久磁石モータにおいては、永久磁石磁束に起因して回転中に発生するモータ逆起電圧を検出することで間接的に回転子位置を知ることができ、それに基づいて高速高精度なトルク制御を行う、いわゆるセンサレスベクトル制御が既に実用に供され始めている。
センサレスベクトル制御においては、モータに印加したインバータ電圧指令と、モータに流れた電流検出値とからモータ逆起電圧を推定演算するのが一般的である。しかるに、インバータ動作開始前には、モータ回転子位置を知ることが出来ず、特にモータが高速に回転して逆起電圧振幅が高いときには、インバータ再起動時に、電流制御不安定による、望まざるトルク発生や、最悪の場合には過電流保護動作により、再起動できなくなる場合もあった。
一方、モータが高速回転時に、モータ逆起電圧の線間電圧振幅がインバータ入力直流電圧よりも高くなるシステムにおいて、インバータが保護動作などの理由で停止した場合に、インバータのスイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードを介してブレーキ電流が流れつづけるのを防ぐ目的で、モータとインバータの間に電気的な接続を切り離すスイッチを設置する場合がある。
このようなシステムにおいては、スイッチの再投入の際に、モータが高速で回転したままであると、大きなブレーキ電流が流れ、車両システムなどに適用した場合には乗り心地の悪化など問題となる場合があった。これに対して、特許文献1は、モータ逆起電圧と同一角度の電圧ベクトルをインバータから出力した後に、前記スイッチを投入することにより、スムーズなスイッチ投入と運転再開とが可能となる。
しかしながら、特許文献1の方法は、モータの回転子位置が回転子位置センサ情報であらかじめ知り得た場合にのみ適用できる方法で、センサレス制御の場合にはそのまま適用できなかった。
本発明の目的は、高速回転している、センサレスベクトル制御の永久磁石モータの再起動を、確実且つ安定に行うことが可能なモータ制御装置を提供することにある。
本発明は上記問題点を解決するために、インバータ再起動から一定時間の間は、センサレス制御動作させずに、電流フィードバック制御のみを実施し、その間の電圧ベクトルまたは電流ベクトルの回転速度からモータ回転速度の概略値を推測し、その後に当該推測値を初期値としてセンサレス制御を開始することにより、永久磁石モータが高速に回転している状態においても、スムーズにインバータの再起動が行われるようにする。
また、モータ回転周波数が、1000Hzを超過するような超高速モータにおいては、現状の電流制御では制御応答に限界があり、電流を所望の値に制御しきれず、過電流によるインバータ動作停止に至る場合がある。
かかる問題を解決するため本発明は、過電流保護動作に至る前にインバータ動作を一旦停止させるとともに、それまでに流れた電流ベクトル、電圧ベクトルの回転速度から、モータ回転速度の概略値を推測し、該推測値を初期値としてインバータを再起動することにより、超高速回転状態においても、スムーズにインバータの再起動が行われるようにする。
また、本発明では、インバータが不動作時にモータ逆起電圧を検出することが出来る電圧センサを取付け、前記電圧センサの検出値をもとに回転子位置、回転子速度を推定した結果に基づいてインバータを再始動することで、スムーズな再始動を可能にする。
さらに、本発明では、スイッチとモータとの間に設置した電圧センサの情報により逆起電圧位相を検出し、これを用いてインバータ電圧を出力した後にスイッチを投入することにより、前記提案と同様、スムーズなスイッチ投入と運転再開が可能となる。
以上ように本発明によれば、高速回転時にインバータとモータとを電気的に切り離すスイッチを再投入しても、永久磁石モータの誘起電圧とインバータ出力電圧との差電圧のみに起因した無効電流しか流れないためブレーキ力は働かず、安定した再投入が可能なモータ制御装置を提供できるものである。
(第1実施形態:請求項に対応)
第1実施形態のモータ制御装置は、図1,図2に示すように、インバータ部1と、電流指令値設定部10と、電流制御部20と、電圧座標変換部30と、電流座標変換部40と、インバータ動作指令部50と、回転子位置推定部60とで構成される。
電流指令値設定部10は、dq軸電流指令演算部11及び電圧指令切替部12を含み、トルク指令TrqRefと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEとを入力として次の演算、条件分岐により、d軸電流指令IdRefと、q軸電流指令IqRefを求めて出力する。
(1)StartMODE=0の時、
IdRef=0
IqRef=TrqRef/(ΦPM・Po)
(ΦPMは永久磁石磁束、Poは極対数)
(2)StartMODE=1の時、
IdRef=0
IqRef=0
電流制御部20においては、電流指令値設定部10から出力されるdq軸電流指令IdRef、IqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流検出値Id、Iqを入力として次の演算によりd軸電圧指令VdRef、q軸電圧指令VqRefを求めて出力する。
VdRef=G(s)・(IdRef−Id)
VqRef=G(s)・(IqRef−Iq)
(G(s)は制御関数。sはラプラス演算子。通常は比例積分制御を用いる)
電圧座標変換部30においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、回転子位置推定部60から出力される回転子位置推定値θを入力として、次の演算により3相電圧指令Vu、Vv、Vwを求めて出力する。
Figure 0004458794
電流座標変換部40においては、U相電流検出値Iuと、W相電流検出値Iwと、回転子位置推定部60から出力される回転子位置推定値θを入力として、dq軸電流検出値Id、Iqを一般的な座標変換の式を用いて次のように求める。
Figure 0004458794
回転子位置推定部60においては、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、インバータ動作指令Gstと、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqとを入力として、次の演算により回転子位置推定値θを求めて出力する。
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである誘起電圧演算部61においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqと、推定回転角周波数ωを入力として、次の演算によりd軸誘起電圧推定値Edを求めて出力する。
(a)StartMODE=0の時
(1)ω>0の場合、
Ed=VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(2)ω<0の場合、
Ed=−(VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq))
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(b)StartMODE=1の時
Ed=0
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである電圧ベクトル回転速度演算部62においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、インバータ動作指令Gstとを入力として、電圧ベクトル回転角速度ω0を求めて出力する。
(1) Gst=1の時
θ0=tan−1(Vq/Vd)
ω0=dθ0/dt(θ0の時間微分)
(2) Gst=0かつStartMODE=0の時、
ω0=0
(3) Gst=0かつStartMODE=1の時
ω0は前回の値を保持。
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである誘起電圧追従部63においては、誘起電圧演算部61から出力されるd軸誘起電圧推定値Edと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、電圧ベクトル回転速度演算部62から出力される電圧ベクトル回転角速度ω0とを入力として、次の演算および条件分岐により誘起電圧回転角速度ωSLを求めて出力する。
(1) StartMODE=0の時、
ωSL=(Kp・s+Ki)/s×Ed
(sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)
(2)StartMODE=1の時
ωSL=ω0
(前記比例積分制御の積分器もω0にする)
回転子位置推定値θは回転子回転角速度推定値ωをもちいて、最終的に次の条件分岐および演算により求める。
(1)StartMODE=1の時
ω=ω0
(2) StartMODE=0の時。
ω=ωSL
θ=1/s×ω
(sはラプラス演算子。ωの積分結果がθ)
インバータ動作指令部50の動作を図2を用いて説明する。インバータ動作指令部50においては、インバータ再起動指令フラグGst0と、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流検出値Id、Iqとを入力として、次の演算と条件分岐により、インバータ再始動モードフラグStartMODEと、インバータ動作指令Gstを出力する。
dq軸電流検出値Id、Iqから電流ベクトル振幅I1を求める。
Figure 0004458794
電流ベクトル振幅I1があらかじめ設定した電流振幅上限値I1Maxを越えた場合には、電流上限超過フラグI1OCを1にセットする。I1OCは一度1にセットされると、一定時間(tOC)の間1を保持し、tOCの後0に戻す。
インバータ動作指令Gstは、インバータ再起動指令フラグGst0と、電流上限超過フラグI1OCにより出力状態が決定される。
(1) Gst0=0のとき、
Gst=0
(2) Gst0=1でかつI1OC=0の時
Gst=1
(3) Gst0=1でかつI1OC=1の時
Gst=0
インバータ再始動モードフラグカウンタCNT_StartMODEは、Gst=1である時間を積算する。ただし、Gst=0になったら、CNT_StartMODEは0に強制セットする。
CNT_StartMODEがあらかじめ設定した一定時間(tStartMODE)を超過するかどうかに応じて、次の条件分岐によりインバータ再始動モードフラグStartMODEの状態を決定し出力する。
以上のように本実施形態のモータ制御装置によれば、インバータ再起動から一定時間の間は、センサレス制御動作させずに、電流フィードバック制御のみを実施し、その間の電圧ベクトルまたは電流ベクトルの回転速度からモータ回転速度の概略値を見極め、その後に、前記モータ回転速度概略値を初期値としてセンサレス制御を開始することにより、永久磁石モータが高速に回転している状態においても、スムーズにインバータの再起動を行うことができる。
(第2実施形
第2実施形態のモータ制御装置は、図1と同一部分には同一符号を付した図3に示すように、インバータ部1と、dq軸電流指令演算部11と、電圧指令切替部12と、電流制御部20と、電圧座標変換部30と、電流座標変換部40と、インバータ動作指令部50と、回転子位置推定部60とで構成される。
電流制御部20と、電圧座標変換部30と、電流座標変換部40と、インバータ動作指令部50との動作は、第1実施形態と同一である。
dq軸電流指令演算部11においては、トルク指令TrqRefを入力として次の演算岐により、d軸電流指令IdRefと、q軸電流指令IqRefを求めて出力する。
IdRef=0
IqRef=TrqRef/(ΦPM・Po)
(ΦPMは永久磁石磁束、Poは極対数)
回転子位置推定部60においては、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、インバータ動作指令Gstと、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqとを入力として、次の演算により回転子位置推定値θを求めて出力する。
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである誘起電圧演算部61においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqと、推定回転角周波数ωを入力として、次の演算によりd軸誘起電圧推定値Edを求めて出力する。
(a)StartMODE=0の時
(1)ω>0の場合、
Ed=VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(2)ω<0の場合、
Ed=−(VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq))
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(b)StartMODE=1の時
Ed=0
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである電流ベクトル回転速度演算部64においては、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流検出値Id、Iqと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、インバータ動作指令Gstとを入力として、電流ベクトル回転角速度ω0を求めて出力する。
(4) Gst=1の時
θ0=tan−1(Iq/Id)
ω0=dθ0/dt(θ0の時間微分)
(5) Gst=0かつStartMODE=0の時、
ω0=0
(6) Gst=0かつStartMODE=1の時
ω0は前回の値を保持。
回転子位置推定部60の構成要素のひとつである誘起電圧追従部63においては、誘起電圧演算部61から出力されるd軸誘起電圧推定値Edと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEと、電流ベクトル回転速度演算部65から出力される電流ベクトル回転角速度ω0とを入力として、次の演算および条件分岐により誘起電圧回転角速度ωSLを求めて出力する。
(3) StartMODE=0の時、
ωSL=(Kp・s+Ki)/s×Ed
(sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)
(2)StartMODE=1の時
・ωSL=ω0
・前記比例積分制御の積分器もω0にする
回転子位置推定値θは回転子回転角速度推定値ωをもちいて、最終的に次の条件分岐および演算により求める。
(1)StartMODE=1の時
ω=ω0
(4) StartMODE=0の時。
ω=ωSL
θ=1/s×ω
(sはラプラス演算子。ωの積分結果がθ)
電圧指令切替部12においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、インバータ動作指令部50から出力されるインバータ再始動モードフラグStartMODEを入力として、次の演算、条件分岐により新たなdq軸電圧指令VdRef2、VqRef2を求めて出力する。
(1) StartMODE=1の時、
VdRef2=0
VqRef2=0
(2) StartMODE=0の時、
VdRef2=VdRef
VqRef2=VqRef
dq軸電圧指令をすることにより3相電圧出力をゼロとする例を述べたが、インバータスイッチング素子のオンオフ状態を直接操作することにより、UVW線間電圧がゼロとなる状態を作ることによってもゼロ電圧を実現しても同様の項かが得られることは言うまでもない。
以上の構成のモータ制御装置によっても、第1実施形態と同様に、永久磁石モータが高速に回転している状態においても、スムーズにインバータの再起動を行うができる。
(第3実施形
第3実施形態のモータ制御装置は、図1,図3と同一部分には同一符号を付した図4に示すように、インバータ部1と、dq軸電流指令演算部11と、電流制御部20と、電圧座標変換部30と、電流座標変換部40と、回転子位置推定部70と、電圧検出部80とで構成される。
dq軸電流指令演算部11と、電流制御部20と、電圧座標変換部30と、電流座標変換部40との動作は第2実施形態と同一である。
回転子位置推定部70においては、インバータ動作指令Gstと、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqと、電圧検出部80から出力されるモータ電圧回転角周波数ωVと、モータ電圧位相θVを入力として、次の演算により回転子位置推定値θを求めて出力する。
回転子位置推定部70の構成要素のひとつである誘起電圧演算部61においては、電流制御部20から出力されるdq軸電圧指令VdRef、VqRefと、電流座標変換部40から出力されるdq軸電流Id、Iqと、推定回転角周波数ωを入力として、次の演算によりd軸誘起電圧推定値Edを求めて出力する。
(1)ω>0の場合、
Ed=VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(2)ω<0の場合、
Ed=−(VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq))
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
回転子位置推定部70の構成要素のひとつである誘起電圧追従部63においては、誘起電圧演算部61から出力されるd軸誘起電圧推定値Edと、インバータ動作指令Gstと、電圧検出部80から出力されるモータ電圧回転角周波数ωVとを入力として、次の演算および条件分岐により誘起電圧回転角速度ωSLを求めて出力する。
(1)Gst=1の時、
ωSL=(Kp・s+Ki)/s×Ed
(sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)
(2)Gst=0の時
・ωSL=ωV
・前記比例積分制御の積分器もωVにする
回転子位置推定値θは回転子回転角速度推定値ωをもちいて、最終的に次の条件分岐および演算により求める。
(1) Gst=1の時
ω=ωSL
(2)Gst=0の時。
ω=ωV
(a)Gst=0の時、
θ=θV
(b)Gst=1の時、
θ=1/s×ω
(sはラプラス演算子。ωの積分結果がθ)
電圧検出部80においては、モータ端子電圧検出値Vu、Vv、Vwを入力として次の演算により、モータ電圧回転角周波数ωV、モータ電圧回転位相θVを求めて出力する。
まず、U相と同一方向をX軸、それと直角方向をY軸とした時に、電圧ベクトルをXY座標上で表した時の電圧Vx、Vyを求める。
θV=tan−1(Vy/Vx)
Figure 0004458794
モータ電圧回転角周波数ωVは、θVの時間微分により求める。
ωV=dθV/dt
以上の構成のモータ制御装置によっても、第1実施形態と同様に、永久磁石モータが高速に回転している状態においても、スムーズにインバータの再起動を行うができる。
(第4実施形
第4実施形態のモータ制御装置は、直流電源81、平滑コンデンサ82、インバータ83、永久磁石モータ84からなる主回路構成の下で、再運転シーケンス制御部100と、q軸電圧設定部200と、3相電圧演算部300と、回転子位置演算部400と、電圧検出部500と、インバータ83と永久磁石モータ84との間を電気的に切り離すスイッチ600とで構成される。
再運転シーケンス制御部100では、運転台からの再運転指令Gst0を入力として、次の順序で、スイッチ投入指令SWONと、インバータ運転指令Gstとを出力する。
Gst0が0→1に変化した瞬間を時刻t=0とおく。
t=0で、Gst=1(0がインバータ停止指令、1がインバータ運転指令)
t=t1で、SWON=1(0がスイッチオフ、1がスイッチオン)
(t1は正の実数、インバータが確実に動作開始するのに必要な時間以上の値)
q軸電圧設定部200は、電圧検出部500から出力されるモータ回転角周波数ωを入力として、次の演算によりq軸電圧指令VqRefを求めて出力する。
VqRef=p・ω・ΦPM
(pはモータ極対数、ΦPMはモータ永久磁石磁束)
上記演算結果によるVqRefが、インバータ出力可能最大電圧よりも大きい場合にはインバータ出力可能最大電圧V1Maxを出力する。
Figure 0004458794
3相電圧演算部300は、q軸電圧指令VqRefとモータ回転子位相θを入力として次の演算により3相電圧指令Vu、Vv、Vwを求めて出力する。
Figure 0004458794
電圧検出部500においては、モータ端子電圧検出値Vu、Vv、Vwと、再運転シーケンス制御部100から出力されるスイッチ投入指令SWONを入力として次の演算により、モータ電圧回転角周波数ωV、モータ電圧回転位相θVを求めて出力する。
まず、U相と同一方向をX軸、それと直角方向をY軸とした時に、電圧ベクトルをXY座標上で表した時の電圧Vx、Vyを求める。
Figure 0004458794
モータ電圧回転角周波数ωVは、θVの時間微分により求める。
(1)SWON=0の時
ωV=dθV/dt
(2) SWON=1の時
ωVは値を保持。(SWON=0から1に切替った瞬間のωVを保持)
回転子位置演算部400においては、電圧検出部500から出力されるモータ電圧回転角周波数ωVと、モータ電圧回転位相θVと、再運転シーケンス制御部100から出力されるスイッチ投入指令SWONを入力として、次の演算によりモータ回転子位相θを求めて出力する。
(1) SWON=1の時、
θ=1/s・ωV
(sはラプラス演算子。θはωVの時間積分で求める)
(2) SWON=0の時、
・θ=θV
・前記積分器もθVにセットする
以上の構成による永久磁石モータの制御装置を用いれば、モータ高速回転時にインバータ83と永久磁石モータ84とを電気的に切り離すスイッチ600を再投入しても、永久磁石モータ84の誘起電圧とインバータ出力電圧との差電圧のみに起因した無効電流しか流れないためブレーキ力は働かず、安定した再投入を図ることが出来る。
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置を示すブロック図。 同実施形態における再始動時のシーケンスを説明する図。 本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置を示すブロック図。 本発明の第3実施形態に係るモータ制御装置を示すブロック図。 本発明の第4実施形態に係るモータ制御装置を示すブロック図。 同実施形態における再始動時のシーケンスを説明する図。
符号の説明
1…インバータ部、10…電流指令値設定部、11…dq軸電流指令演算部、12…電圧指令切替部、20…電流制御部、30…電圧座標変換部、40…電流座標変換部、50…インバータ動作指令部、60,70…回転子位置推定部、61…誘起電圧演算部、62…電圧ベクトル回転速度演算部、63…誘起電圧追従部、64…電流ベクトル回転速度演算部,80…電圧検出部、81…直流電源、82…平滑コンデンサ、83…インバータ、84…永久磁石モータ、100…再運転シーケンス制御部、200…q軸電圧設定部、300…3相電圧演算部、400…回転子位置演算部、500…電圧検出部、600…スイッチ。

Claims (2)

  1. 永久磁石モータをセンサレスでインバータにより制御するセンサレスベクトル制御を行なうモータ制御装置において、
    高速回転中の前記モータを運転再開するに際し、インバータ運転開始の後一定時間の間、前記インバータから前記モータへ流れ込む電流がトルク指令値と永久磁石磁束とをもとに設定された零を含む所望の値となるように電流フィードバック制御を実施して、この電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化から回転子の回転速度を推し、該推定した回転速度を回転子位置推定演算における初期値としたセンサレスベクトル制御を、前記インバータ運転開始の後前記一定時間経過後に実施する再起動手段を具備し、前記再起動手段は、前記電流フィードバック制御の実施開始から第1の一定時間経過前に当該制御の実施により流れる電流ベクトル振幅が所定値以上に大きくなったことを検知したとき、推定中であった回転子の回転速度を記憶したままインバータ動作をいったん停止し、この停止から第2の一定時間経過後にインバータ動作を再開し、この再開から前記第1の一定時間経過後も前記電流ベクトル振幅が前記所定値以上に大きくなったことを検知しないとき、前回インバータ動作停止した直前に推定した回転速度を、前記センサレスベクトル制御における回転子位置推定演算における初期値とする
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記再起動手段は、前記電流フィードバック制御の実施に際し前記インバータの動作指令を有効として、当該動作指令が有効である時間の積算を開始し、この積算した時間が一定値を超過する前に前記電流フィードバック制御の実施により流れる電流ベクトル振幅が所定値以上に大きくなったことを検知したとき、推定中であった回転子の回転速度を記憶したまま前記インバータの動作指令を無効としてインバータ動作をいったん停止し、この停止から一定時間経過後に前記インバータの動作指令を再び有効としてインバータ動作を再開し、前記動作指令が有効である時間の積算を開始し、この積算した時間が前記一定値を超過しても前記電流ベクトル振幅が前記所定値以上に大きくなったことを検知しないとき、前回インバータ動作停止した直前に推定した回転速度を、前記センサレスベクトル制御における回転子位置推定演算における初期値としたセンサレスベクトル制御を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
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