JP2007104760A - モータ制御装置 - Google Patents

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JP2007104760A JP2005288599A JP2005288599A JP2007104760A JP 2007104760 A JP2007104760 A JP 2007104760A JP 2005288599 A JP2005288599 A JP 2005288599A JP 2005288599 A JP2005288599 A JP 2005288599A JP 2007104760 A JP2007104760 A JP 2007104760A
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Abstract

【課題】複数のモータが異なる回転数で回転していても安定的にインバータを起動または再起動させる。
【解決手段】本発明の一態様において、モータ制御装置1は、1台のインバータ8に接続されている複数のモータ9a,9bを、回転子位置検出手段なしに制御し、インバータ8の運転開始から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間、インバータ8から複数のモータ9a,9bに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となるように電流フィードバック制御を実行する手段1Aと、電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化から複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める手段1Bと、インバータ8の運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後、複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する手段1Cとを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、センサレス制御を行うモータ制御装置に関する。
一般的に、永久磁石モータの出力トルクを高精度かつ高速に制御する場合、モータ回転子位置に基づいて回転子に電流を流し込むために、例えばレゾルバなどの回転子位置センサ(回転子位置検出手段)が永久磁石モータに取り付けられる。
しかしながら、永久磁石モータに回転子位置センサを取り付けると、システムコストが増加する。また、回転子位置センサは、比較的体積が大きいため、配置が制約される。また、回転子位置センサのセンサ出力を制御装置まで伝送するための制御伝送線の引き回しのわずらわしさがあり、断線などの故障要因が増加する。
他方で、永久磁石モータにおいて、いわゆるセンサレススペクトル制御が実用化され始めている。永久磁石モータにおけるセンサレスベクトル制御では、永久磁石磁束に起因して回転中に発生するモータ逆起電圧を検出し、間接的に回転子位置を求め、この回転子位置に基づいて高精度かつ高速にトルク制御を行う。
半導体製造用のクリーンルームなどで用いられる空調ファンは、一つの部屋に対して複数台取り付けられる。この複数の空調ファンは、基本的にすべて同一回転速度で運転される。
この空調ファン用のモータとしては、省エネルギー化のために永久磁石モータが用いられるのが一般的である。また、一般的に、一台のインバータにより一台の永久磁石モータが駆動される。このため、小容量のインバータが永久磁石モータの台数分必要であった。
これに対して、特願2001−200019号(特許文献1)では、1台のインバータで複数台の永久磁石モータを一括駆動し、安定に制御を行い、システムコストの低下を実現する方法が提案されている。
特願2001−200019号
複数のモータに対するセンサレス制御において、シミュレーション又は実験などで安定な定常運転が確認された場合であっても、自然の風など状況の違いにより、複数のモータの回転数が異なる状態からインバータ動作が開始されると、過渡的に過大な不安定電流が発生することがある。
この過大な不安定電流の流れる状態について何度か試験を行った結果、条件によっては、過電流からシステムを保護するためにインバータの動作を停止させた方がよい状態が観測された。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、複数のモータが異なる回転数で回転していても安定的にこの複数のモータをインバータ起動または再起動させることが可能なモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、1台のインバータに接続されている複数のモータを、回転子位置検出手段なしに制御するモータ制御装置において、インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間、インバータから複数のモータに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となるように電流フィードバック制御を実行する手段と、電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化から複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める手段と、インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後、複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する手段とを具備するモータ制御装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、一台のインバータに接続されている複数のモータを、回転子位置検出手段なしに制御するモータ制御装置において、インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過するまでの間、インバータからの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値となるようにインバータのスイッチング状態を制御する手段と、インバータのスイッチング状態の制御時に流れるモータ電流ベクトルの回転角度変化から複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める手段と、インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する手段とを具備するモータ制御装置が提供される。
本発明においては、複数のモータが異なる回転数で回転していても安定的にインバータを起動または再起動させることができる。
以下、図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、以下の説明において同一の要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、インバータ起動または再起動の直後から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間(例えば、一定時間)においては、センサレス制御を実行させずに、電流フィードバック制御のみを実行させる。この電流フィードバック制御を実行する間の電圧指令ベクトルまたは電流ベクトルの回転速度からモータの回転子の回転速度推定値(モータ回転速度の概略値)を検出する。
電流フィードバック制御で電流がほぼゼロに制御された状態(インバータから複数のモータに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となった状態)においては、永久磁石モータが回転することによって発生する誘起電圧と、インバータ出力電圧とは定常的につりあった状態である。
この定常状態において、インバータの電圧指令ベクトルを観測することは、モータ誘起電圧を観測することにおおむね等しいといえる。
モータ誘起電圧は、モータ回転子の回転速度に比例した振幅であり回転周波数に等しい周波数の交流波形であることが一般的である。
回転速度の異なる複数のモータ(永久磁石電動機)が接続されている場合、電圧はそれぞれの永久磁石モータの周波数の誘起電圧が重畳されて発生する。このため、電圧指令ベクトルをフーリエ変換などの手法で周波数分解すれば、それぞれのモータの回転速度の概略を得ることが可能である。
インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後においては、上記手法で各モータの回転速度の情報を取得し、その中で最も回転速度の遅いモータに対してセンサレス制御を実行し加速させる。すると、この最も回転速度の遅いモータを除く他のモータに対しては、制御開始直後に、同期外れにより加速トルクを発生しないが、最低速度のモータがセンサレス制御により加速されて他のモータの回転速度に追いつくと、他のモータに対しても加速トルクが発生し、センサレス制御による加速が始まる。
結果的にすべてのモータが所望の回転速度にまで加速され、スムーズにインバータの起動または再起動を行うことが可能となる。
図1は、本実施の形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態では、1台のインバータ8で2台のモータ9a,9bを駆動させる場合について説明するが、1台のインバータ8で3台以上のモータを駆動させる場合についても同様である。
モータ制御装置1は、1台のインバータ8に接続されている複数のモータ9a,9bを、回転子位置検出手段なしに制御する。
モータ制御装置1は、電流フィードバック制御部1A、回転速度推定部1B、センサレス制御実行部1C、異常信号出力部1D、インバータ停止部1Eを具備する。
電流フィードバック制御部1Aは、複数のモータ9a,9bのうちの少なくとも一つが回転している状態でインバータ8の運転を開始する場合に、インバータ8の運転開始から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間(例えば、インバータ運転開始から一定時間経過するまでの間)、インバータ8から複数のモータ9a,9bに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となるように電流フィードバック制御を実行する。
回転速度推定部1Bは、電流フィードバック制御部1Aによる電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化から複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める。
センサレス制御実行部1Cは、インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後、複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する。
例えば、センサレス制御実行部1Cは、複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち、最も小さい回転速度推定値を持つモータに対してセンサレス制御を実行し、この最も小さい回転速度推定値を持つモータの回転速度を所望の速度まで加速する制御を行うことにより、複数のモータの全てを所望の速度以上で運転させる。これにより、複数のモータの全ての回転速度を所定の速度とすることができ、整合させることができる。
また、例えば、センサレス制御実行部1Cは、複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち、最も大きい回転速度推定値を持つモータに対してセンサレス制御を実行し、この最も大きい回転速度推定値を持つモータの回転速度を、ゼロを含む所望の速度まで減速する制御を行うことにより、複数のモータの全ての回転子の回転速度推定値をゼロを含む所望の速度範囲に収める。これにより、複数のモータ複の全ての回転速度を一旦セロ付近で整合させることができる。
異常信号出力部1Dは、電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化を観測し、電圧指令ベクトルの回転角度変化の周波数成分として電流フィードバック制御の回転座標軸の回転周波数以外の周波数成分が予め設定した値を超えている場合に、制御動作異常信号を出力する。
インバータ停止部1Eは、異常信号出力部1Dから制御動作異常信号が出力された場合に、インバータを動作停止する。
図2は、本実施の形態に係るモータ制御装置1で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS1において、モータ制御装置1は、1台のインバータ8により起動または再起動される複数台のモータ9a,9bについて、センサレス制御を実行することなく、電流フィードバック制御のみを実行する。
ステップS2において、モータ制御装置1は、電流フィードバック制御を実行する間の電圧指令ベクトルまたは電流ベクトルの回転速度からモータ9a,9bの回転速度推定値(回転速度の概略値)を検出する。
ステップS3において、モータ制御装置1は、電流フィードバック制御により電流がほぼゼロに制御された状態(モータが回転することによって発生する誘起電圧と、インバータ出力電圧とは定常的につりあった状態)か否か判断する。なお、電流フィードバック制御により電流がほぼゼロに制御されたか否かについては、インバータ8から複数のモータ9a,9bに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となったか否かにより判断する。
電流フィードバック制御により電流がほぼゼロに制御されていない場合、処理はステップS1に戻る。
電流フィードバック制御により電流がほぼゼロに制御された場合、ステップS4において、モータ制御装置1は、モータ誘起電圧として、インバータ8の電圧指令ベクトルを観測する。
ステップS5において、モータ制御装置1は、インバータの電圧指令ベクトルをフーリエ変換などの手法で周波数分解する。
ステップS6において、モータ制御装置1は、周波数分解結果に基づいて、各モータ9a,9bの回転速度推定値(回転速度の概略値)を求める。
上記ステップS1〜S6により各モータ9a,9bの回転速度の情報を得た後、ステップS7において、モータ制御装置1は、複数のモータ9a,9bの中で最も回転速度の遅いモータに対してセンサレス制御を実行し加速を行う。
上記モータ制御装置1の制御の開始直後においては、最も回転速度の遅いモータを除く他のモータに対して、同期外れにより加速トルクは発生しない。しかしながら、最低速度のモータがセンサレス制御により加速されて他のモータの回転速度に追いつくと、最も回転速度の遅いモータを除く他のモータに対しても加速トルクが発生し、センサレス制御による加速が始まる。
結果的にすべてのモータ9a,9bが所望の回転速度にまで加速され、スムーズにインバータ8の起動または再起動を行うことが可能となる。
図3は、本実施の形態に係るモータ制御装置1の詳細構成の一例を示すブロック図である。
モータ制御装置1は、電流指令値設定部2、電流制御部3、電圧座標変換部4、電流座標変換部5、インバータ動作指令部6、回転子位置推定部7を具備する。
電流指令値設定部2は、トルク指令TrqRefを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ起動モードフラグStartMODEを入力し、以下の条件分岐C1,C2および式(1)〜(4)により、d軸電流指令IdRefと、q軸電流指令IqRefとを求めて電流制御部3に出力する。なお、インバータ起動モードフラグはインバータ再起動モードフラグでもよい。
この電流指令値設定部2の動作は、dq軸電流指令演算部2a及びスイッチ2a,2bにより実現される。
(C1)StartMODE=0の場合
IdRef=0 …(1)
IqRef=TrqRef/(ΦPM・P0)…(2)
(ΦPMは永久磁石の磁束、P0は極対数)
(C2)StartMODE=1の場合
IdRef=0 …(3)
IqRef=0 …(4)
電流制御部3は、電流指令値設定部2からd軸電流指令IdRefとq軸電流指令IqRefとを入力し、電流座標変換部5からd軸電流検出値Idとq軸電流検出値Iqとを入力し、以下の式(5),(6)により、d軸電圧指令VdRefと、q軸電圧指令VqRefとを求めて電圧座標変換部4および回転子位置推定部7に出力する。
VdRef=G(s)・(IdRef−Id) …(5)
VqRef=G(s)・(IqRef−Iq) …(6)
(G(s)は制御関数。sはラプラス演算子。通常は比例積分制御を用いる)
電圧座標変換部4は、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefとq軸電圧指令VqRefとを入力し、回転子位置推定部7から回転子位置推定値θを入力し、以下の式(7)〜(9)により、3相電圧指令Vu,Vv,Vwを求め、インバータ8に出力する。
Figure 2007104760
電流座標変換部5は、インバータ8からモータ9a,9bに流れるU相電流検出値IuとW相電流検出値Iwとを入力し、回転子位置推定部7から回転子位置推定値θを入力し、以下の変換式(10),(11)により、d軸電流検出値Idと、q軸電流検出値Iqとを求め、回転子位置推定部7、電流制御部3、インバータ動作指令部6に出力する。
Figure 2007104760
回転子位置推定部7は、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEとインバータ動作指令Gstとを入力し、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefおよびq軸電圧指令VqRefを入力し、電流座標変換部5からd軸電流Idおよびq軸電流Idを入力し、以下に説明する演算により回転子位置推定値θを求め、電圧座標変換部4および電流座標変換部5に出力する。
ここで、回転子位置推定部7による回転子位置推定値θの演算について説明する。
回転子位置推定部7に具備されている誘起電圧演算部7aは、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefおよびq軸電圧指令VqRefを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefおよびq軸電圧指令VqRefを入力し、回転子位置推定部7に具備されているω決定部7bから推定回転角周波数ωを入力する。
そして、誘起電圧演算部7aは、以下の条件分岐C3,C4,C5および式(12)〜(14)により、d軸誘起電圧推定値Edを求め、誘起電圧追従部7cに出力する。
(C3)StartMODE=0かつω>0の場合
Ed=VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq) …(12)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(C4)StartMODE=0かつω<0の場合
Ed=−(VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq)) …(13)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(C5)StartMODE=1の場合
Ed=0 …(14)
回転子位置推定部7に具備されている電圧ベクトル回転速度演算部7dは、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefおよびq軸電圧指令VqRefを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEおよびインバータ動作指令Gstを入力する。
そして、電圧ベクトル回転速度演算部7dは、以下の条件分岐C6,C7,C8および式(15)〜(17)により、電圧ベクトル回転角速度ω0を求め、最低回転速度演算部7eに出力する。
(C6)Gst=1の場合
θ0=tan-1(Vq/Vd) …(15)
ω0=dθ0/dt(θ0の時間微分) …(16)
(C7)Gst=0かつStartMODE=0の場合
ω0=0 …(17)
(C8)Gst=0かつStartMODE=1の場合
ω0=前回の値(ω0は前回の値を維持)…(18)
回転子位置推定部7に具備されている最低回転速度演算部7eは、電圧ベクトル回転速度演算部7dから電圧ベクトル回転角速度ω0を入力する。
また、最低回転速度演算部7eは、入力した電圧ベクトル回転角速度ω0に対して高速フーリエ変換を実施し、周波数分解を行う。
最低回転速度演算部7eは、この高速フーリエ変換の結果より、インバータ8に接続された2台のモータ9a,9bのそれぞれの回転速度に対応した回転角周波数成分ω01,ω02を求める。
そして、最低回転速度演算部7eは、2台のモータ9a,9bのそれぞれの回転速度に対応した回転角周波数成分ω01,ω02、以下の条件分岐C9,C10、および式(19),(20)に基づいて、最低回転角速度ω0Lを求め、ω決定部7bおよび誘起電圧追従部7cに出力する。
(C9)ω01>ω02の場合
ω0L=ω02 …(19)
(C10)ω01<ω02の場合
ω0L=ω01 …(20)
回転子位置推定部7に具備されている誘起電圧追従部7cは、誘起電圧演算部7aからd軸誘起電圧推定値Edを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、最低回転速度演算部7eから最低回転角速度ω0Lを入力する。
そして、誘起電圧追従部7cは、以下の条件分岐C11,C12、および式(21),(22)に基づいて、誘起電圧回転角速度ωSLを求め、ω決定部7bに出力する。
(C11)StartMODE=0の場合
ωSL={(Kp・s+Ki)/s}×Ed …(21)
(sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)
(C12)StartMODE=1の場合
ωSL=ω0L …(22)
(比例積分制御の積分器もω0Lとする)
ω決定部7bは、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、最低回転速度演算部7eから最低回転角速度ω0Lを入力し、誘起電圧追従部7cから誘起電圧回転角速度ωSLを入力する。
そして、ω決定部7bは、以下の条件分岐C13,C14、および式(23),(24)に基づいて、推定回転角周波数ωを求め、積分器7fに出力する。
(C13)StartMODE=1の場合
ω=ω0L …(23)
(C14)StartMODE=0の場合
ω=ωSL …(24)
積分器7fは、以下の式(25)に基づいて、回転子位置推定値θを求め、電圧座標変換部4および電流座標変換部5に出力する。
θ=(1/s)×ω …(25)
(sはラプラス演算子。ωの積分結果がθ)
図4は、本実施の形態に係るインバータ8と複数のモータ9a,9bとの関係の一例を示す回路図である。
第1及び第2のモータ9a,9bの回転子は、一般的な3相永久磁石モータと同一の構成でよい。従来の3相永久磁石電動機の固定子においては、一方端が電動機外部に出力され、インバータなどの3相交流電源に接続され、他方端はモータ内部で3相短絡される。これに対して、本実施の形態に係る第1及び第2のモータ9a,9bの固定子巻線においては、両方の端が、電動機外部に出力され、外部で電気的に接続することが可能な構成となっている。
3相巻線の一方をそれぞれU,V,Wとし、他方の端をX,Y,Zとする。第1のモータ9aのU,V,Wは、それぞれインバータのU相、V相、W相に接続される。
第2のモータ9bのU,V,Wは、それぞれ第1のモータ9aのX,Y,Zに接続される。第2のモータ9bのX,Y,Zは、互いに短絡接続される。
以上説明した本実施の形態に係るモータ制御装置1は、インバータ8の起動または再起動から電流フィードバック制御時間が経過するまで、センサレス制御を行うことなく、電流フィードバック制御のみを実行し、この電流フィードバック制御時間が経過するまで、電圧ベクトルまたは電流ベクトルの回転速度からモータ回転速度推定値(モータ回転速度の概略値)を求め、電流フィードバック制御時間経過後に、2台のモータ9a,9bのうち最も低い回転数で回っているモータ9a,9bの回転角周波数を初期値としてセンサレス制御を開始する。これにより、モータ9a,9bが高速に回転している状態において、スムーズにインバータ8の起動または再起動を行うことができる。
例えば、本実施の形態に係るモータ制御装置1は、起動時ゼロ電流制御を行い、モータ回転数に比例した逆起電圧相当の電圧指令を求め、この電圧指令ベクトルの回転速度を周波数分析し、最低周波数成分を初期速度としてセンサレス制御を開始することにより、安定な複数台のモータ9a,9bの起動または再起動を可能にすることができる。
なお、本実施の形態においては、インバータ8の運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、モータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する一例として、モータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち最も小さい回転速度推定値を持つモータに対してセンサレス制御を実行し、所望の速度まで加速することにより、モータ9a,9bの全てを所望の速度以上で運転させる場合について説明している。
しかしながら、例えば、モータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち最も大きい回転速度推定値を持つモータに対してセンサレス制御を実行し、ゼロを含む所望の速度まで減速することにより、モータ9a,9bの全ての回転子の回転速度推定値をゼロを含む所望の速度範囲に収めるとしてもよい。以下の各実施の形態の場合についても同様である。
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。
図5は、本実施の形態に係るモータ制御装置の一例を示すブロック図である。
モータ制御装置10は、電流制御部3、電圧座標変換部4、電流座標変換部5、インバータ動作司令部6、dq軸電流指令演算部11、回転子位置推定部12、電圧指令切替部13を具備する。
dq軸電流指令演算部11は、トルク指令TrqRefを入力し、以下の演算岐(26),(27)により、d軸電流指令IdRefと、q軸電流指令IqRefとを求めて電流制御部3に出力する。
IdRef=0 …(26)
IqRef=TrqRef/(ΦPM・Po) …(27)
(ΦPMは永久磁石磁束、Poは極対数)
回転子位置推定部12は、インバータ動作司令部からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ動作指令Gstを入力し、電圧指令切替部13からd軸電圧指令VdRef2およびq軸電圧指令VqRef2を入力し、電流座標変換部5からd軸電流Idおよびq軸電流Iqを入力する。
そして、回転子位置推定部12は、以下に説明する演算により回転子位置推定値θを求め、電圧座標変換部4および電流座標変換部5に出力する。
ここで、回転子位置推定部12による回転子位置推定値θの演算について説明する。
回転子位置推定部12に具備されている誘起電圧演算部12aは、電圧指令切替部13からd軸電圧指令VdRef2およびq軸電圧指令VqRef2を入力し、電流座標変換部5からd軸電流Idおよびq軸電流Idを入力し、回転子位置推定部7に具備されているω決定部12bから推定回転角周波数ωを入力する。
そして、誘起電圧演算部12aは、以下の条件分岐C15,C16,C17および式(28)〜(30)により、d軸誘起電圧推定値Edを求め、誘起電圧追従部12cに出力する。
(C15)StartMODE=0かつω>0の場合
Ed=VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq) …(28)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(C16)StartMODE=0かつω<0の場合
Ed=−(VdRef−(R×Id−ω・Lq・Iq)) …(29)
(Rはモータ巻線抵抗、Lqはモータq軸同期インダクタンス)
(C17)StartMODE=1の場合
Ed=0 …(30)
回転子位置推定部12に具備されている電流ベクトル回転速度演算部12dは、電流座標変換部5からd軸電流検出値Idおよびq軸電流検出値Iqを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEおよびインバータ動作指令Gstを入力する。
そして、電流ベクトル回転速度演算部12dは、以下の条件分岐C18,C19,C20および式(31)〜(34)により、電流ベクトル回転角速度ω0を求め、最低回転速度演算部12eに出力する。
(C18)Gst=1の場合
θ0=tan-1(Iq/Id) …(31)
ω0=dθ0/dt(θ0の時間微分) …(32)
(C19)Gst=0かつStartMODE=0の場合
ω0=0 …(33)
(C20)Gst=0かつStartMODE=1の場合
ω0=前回の値(ω0は前回の値を維持)…(34)
回転子位置推定部12に具備されている最低回転速度演算部12eは、電流ベクトル回転速度演算部12dから電流ベクトル回転角速度ω0を入力する。
また、最低回転速度演算部12eは、入力した電流ベクトル回転角速度ω0に対して高速フーリエ変換を実施し、周波数分解を行う。
最低回転速度演算部12eは、この高速フーリエ変換の結果より、インバータ8に接続された2台のモータ9a,9bのそれぞれの回転速度に対応した回転角周波数成分ω01,ω02を求める。
そして、最低回転速度演算部12eは、2台のモータ9a,9bのそれぞれの回転速度に対応した回転角周波数成分ω01,ω02、以下の条件分岐C21,C22、および式(135),(36)に基づいて、最低回転角速度ω0Lを求め、ω決定部12bおよび誘起電圧追従部12cに出力する。
(C21)ω01>ω02の場合
ω0L=ω02 …(35)
(C22)ω01<ω02の場合
ω0L=ω01 …(36)
回転子位置推定部12に具備されている誘起電圧追従部12cは、誘起電圧演算部12aからd軸誘起電圧推定値Edを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、最低回転速度演算部7eから最低回転角速度ω0Lを入力する。
そして、誘起電圧追従部12cは、以下の条件分岐C23,C24、および式(37),(38)に基づいて、誘起電圧回転角速度ωSLを求め、ω決定部12bに出力する。
(C23)StartMODE=0の場合
ωSL={(Kp・s+Ki)/s}×Ed …(37)
(sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)
(C24)StartMODE=1の場合
ωSL=ω0L …(38)
(比例積分制御の積分器もω0Lとする)
ω決定部12bは、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力し、最低回転速度演算部12eから最低回転角速度ω0Lを入力し、誘起電圧追従部12cから誘起電圧回転角速度ωSLを入力する。
そして、ω決定部12bは、以下の条件分岐C25,C26、および式(39),(40)に基づいて、推定回転角周波数ωを求め、積分器7fに出力する。
(C25)StartMODE=1の場合
ω=ω0L …(39)
(C26)StartMODE=0の場合
ω=ωSL …(40)
積分器12fは、以下の式(41)に基づいて、回転子位置推定値θを求め、電圧座標変換部4および電流座標変換部5に出力する。
θ=(1/s)×ω …(41)
(sはラプラス演算子。ωの積分結果がθ)
電圧指令切替部13は、電流制御部3からd軸電圧指令VdRefおよびq軸電圧指令VqRefを入力し、インバータ動作指令部6からインバータ始動モードフラグStartMODEを入力する。
そして、電圧指令切替部13は、以下の条件分岐C27,C28、および式(42)〜(45)に基づいて、新たなd軸電圧指令VdRef2およびq軸電圧指令VqRef2を求め、電圧座標変換部4および回転子位置推定部12の誘起電圧演算部12aに出力する。
(C38)StartMODE=1の場合
VdRef2=0 …(42)
VqRef2=0 …(43)
(C39)StartMODE=0の場合
VdRef2=VdRef …(44)
VqRef2=VdRef …(45)
以上説明した本実施の形態に係るモータ制御装置10においては、上記第1の実施の形態と同様に、モータ9a,9bが高速に回転している状態においても、スムーズにインバータ8の起動または再起動を行うことができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第2の実施の形態の変形例について説明する。
上記第2の実施の形態においては、d軸電圧指令およびq軸電圧指令を切り替えることにより、3相電圧出力をゼロとする例を述べたが、インバータスイッチング素子のオンオフ状態を直接操作してUVW線間電圧がセロとなる状態を作ることによってもゼロ電圧を実現しても同様の効果が得られる。
図6は、本実施の形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、1台のインバータ8で2台のモータ9a,9bを駆動させる場合について説明するが、1台のインバータ8で3台以上のモータを駆動させる場合についても同様である。
モータ制御装置14は、1台のインバータ8に接続されている複数のモータ9a,9bを、回転子位置検出手段なしに制御する。
モータ制御装置14は、インバータスイッチング部14A、回転速度推定部14B、センサレス制御実行部14C、異常信号出力部14D、インバータ停止部14Eを具備する。
インバータスイッチング部14Aは、複数のモータ9a,9bのうちの少なくとも一つが回転している状態でインバータ8の運転を開始する場合に、インバータ8の運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過するまでの間(例えば、一定時間)、インバータ8からの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値となるようにインバータ8のスイッチング状態を制御する。
回転速度推定部14Bは、インバータ8のスイッチング状態の制御時に流れるモータ電流ベクトルの回転角度変化から複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める。
センサレス制御実行部14Cは、インバータ8の運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する。
異常信号出力部14Dは、モータ電流ベクトルの回転角度変化を観測し、モータ電流ベクトルの回転角度変化の周波数成分として制御の回転座標軸の回転周波数以外の周波数成分が予め設定した値を超えている場合に、制御動作異常信号を出力する。
インバータ停止部14Eは、異常信号出力部14Dから制御動作異常信号が出力された場合に、インバータ8を動作停止する。
図7は、本実施の形態に係るモータ制御装置14で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
ステップT1において、モータ制御装置14は、インバータ8からモータ9a,9bへの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値(ほぼゼロ)となるようにインバータ8のスイッチング状態を制御する。
ステップT2において、モータ制御装置14は、インバータ8のスイッチング状態の制御時に流れるモータ電流ベクトルの回転角度変化から複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値を検出する。
ステップT3において、モータ制御装置14は、インバータ8からモータ9a,9bへの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値となったか否か判断する。インバータ8からモータ9a,9bへの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値に制御されていない場合、処理はステップT1に戻る。
インバータ8からモータ9a,9bへの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値に制御されている場合、ステップT4において、モータ制御装置14は、インバータ8の運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、複数のモータ9a,9bのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する。
(第4の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態に係るモータ制御装置1と図8の示す従来制御を行うモータ制御装置15との間の起動シミュレーション結果の比較例について説明する。
図9は、従来制御を行うモータ制御装置15の起動シミュレーション結果の一例を示すグラフである。
これに対し、図10は、上記第1の実施の形態に係るモータ制御装置1の起動シミュレーション結果の一例を示すグラフである。
この図6,7より、上記第1の実施の形態に係るモータ制御装置1の方が、従来制御を行うモータ制御装置15よりも、スムーズにインバータ8の起動または再起動が行われていることがわかる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は同様の動作を実現可能であれば配置を変更させてもよく、また各構成要素を自由に組み合わせてもよく、各構成要素を自由に分割してもよく、いくつかの構成要素を削除してもよい。すなわち、上記各実施の形態については、上記の構成そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
本発明の第1の実施の形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図。 同実施の形態に係るモータ制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャート。 同実施の形態に係るモータ制御装置の詳細構成の一例を示すブロック図。 同実施の形態に係るインバータと複数のモータとの関係の一例を示す回路図。 本発明の第2の実施の形態に係るモータ制御装置の一例を示すブロック図。 本発明の第3の実施の形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図。 同実施の形態に係るモータ制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャート。 従来制御を行うモータ制御装置の詳細構成の一例を示すブロック図。 従来制御を行うモータ制御装置の起動シミュレーション結果の一例を示すグラフ。 本発明の第1の実施の形態に係るモータ制御装置の起動シミュレーション結果の一例を示すグラフ。
符号の説明
1,10,14…モータ制御装置、1A…電流フィードバック制御部、1B、14B…回転速度推定部、1C,14C…センサレス制御実行部、1D,14D…異常信号出力部、1E,14E…インバータ停止部、2…電流指令値設定部、2a,11…dq軸電流指令演算部、2b,2c…スイッチ、3…電流制御部、4…電圧座標変換部、5…電流座標変換部、6…インバータ動作指令部、7,12…回転子位置推定部、7a,12a…誘起電圧演算部、7b,12b…ω決定部、7c,12c…誘起電圧追従部、7d…電圧ベクトル回転速度演算部、7e,12e…最低回転速度演算部、7f,12f…積分器、8…インバータ、9a,9b…モータ、11…dq軸電流指令演算部、14A…インバータスイッチング部

Claims (9)

  1. 1台のインバータに接続されている複数のモータを、回転子位置検出手段なしに制御するモータ制御装置において、
    前記インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間、前記インバータから前記複数のモータに流れ込む電流がゼロを含む所望の範囲の値となるように電流フィードバック制御を実行する手段と、
    前記電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化から前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める手段と、
    前記インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後、前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する手段と
    を具備するモータ制御装置。
  2. 請求項1記載のモータ制御装置において、
    前記複数のモータのうちの少なくとも一つが回転している状態で前記インバータの運転を開始する場合に、前記インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過するまでの間、前記電流フィードバック制御を実行し、前記インバータの運転開始から電流フィードバック制御時間が経過した後、前記センサレス制御を実行する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のモータ制御装置において、
    前記電流フィードバック制御の結果として求められる電圧指令ベクトルの回転角度変化を観測し、前記電圧指令ベクトルの回転角度変化の周波数成分として制御の回転座標軸の回転周波数以外の周波数成分が予め設定した値を超えている場合に、制御動作異常信号を出力する手段をさらに具備することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 一台のインバータに接続されている複数のモータを、回転子位置検出手段なしに制御するモータ制御装置において、
    前記インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過するまでの間、前記インバータからの出力電圧がゼロを含む所望の範囲の値となるように前記インバータのスイッチング状態を制御する手段と、
    前記インバータのスイッチング状態の制御時に流れるモータ電流ベクトルの回転角度変化から前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値を求める手段と、
    前記インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうちのいずれか一つを初期値としてセンサレス制御を実行する手段と
    を具備するモータ制御装置。
  5. 請求項4記載のモータ制御装置において、
    前記複数のモータのうちの少なくとも一つが回転している状態で前記インバータの運転を開始する場合に、前記インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過するまでの間、前記インバータのスイッチング状態を制御し、前記インバータの運転開始からインバータスイッチング実行時間が経過した後、前記センサレス制御を実行する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項4または請求項5記載のモータ制御装置において、
    前記モータ電流ベクトルの回転角度変化を観測し、前記モータ電流ベクトルの回転角度変化の周波数成分として制御の回転座標軸の回転周波数以外の周波数成分が予め設定した値を超えている場合に、制御動作異常信号を出力する手段をさらに具備することを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項3または請求項6記載のモータ制御装置において、
    前記制御動作異常信号が出力された場合に、前記インバータを動作停止する手段をさらに具備することを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載のモータ制御装置において、
    前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち、最も小さい回転速度推定値を持つモータに対して前記センサレス制御を実行し、所望の速度まで加速することにより、前記複数のモータの全てを所望の速度以上で運転させる
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載のモータ制御装置において、
    前記複数のモータのそれぞれの回転子の回転速度推定値のうち、最も大きい回転速度推定値を持つモータに対して前記センサレス制御を実行し、ゼロを含む所望の速度まで減速することにより、前記複数のモータの全ての回転子の回転速度推定値をゼロを含む所望の速度範囲に収める
    ことを特徴とするモータ制御装置。
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