JP4432436B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に搭載された無段変速機の変速比を制御し、あるいは無段変速機によって動力源の回転数を制御する変速制御装置に関するものである。
周知のように、車両の動力源として使用されている内燃機関は、ある程度の高い回転数までは回転数の増大に伴ってトルクが増大する出力特性を有している。これに対して車両に要求される駆動トルクは、例えば発進時や登坂時のように低車速時に大きくなる場合がある。そこで、変速機を内燃機関の出力側に配置し、発進時や加速時、あるいは登坂時などにアクセルペダルが踏み込まれて大きい駆動力が要求された場合、あるいはそのような運転状況になると、自動的もしくは手動操作によって変速比を増大させて、駆動トルクを増大させるようにしている。また、反対に平坦路の中高速走行時には、変速比を低下させて内燃機関の回転数を下げている。また一方、減速時には変速比を増大させてエンジンブレーキ力を増大させることもおこなわれている。
車両用の変速機として、最近では無段変速機が注目されている。すなわち、無段変速機によれば、変速比を連続的に変化させることにより内燃機関の回転数を無段階に変化させることができる。また最近では、スロットル開度や燃料供給量などを電気的に制御できるようになってきている。したがって、例えばスロットル開度を電気的に制御しつつ、無段変速機によって回転数を任意に設定することにより、駆動力に対する要求を満たすと同時に、燃費が最適となる運転をおこなうことができる。
したがって無段変速機を含む車両用自動変速機の変速比は、基本的には、アクセル開度などによって代表される要求駆動量と車速や出力軸回転数などによって代表される内燃機関の駆動状態に基づいて制御される。その場合、高車速ほど、また低アクセル開度ほど小さい変速比が設定される。これに対して、エンジンブレーキを効かせる場合には、内燃機関をある程度高回転数で回転させる必要があるので、アクセル開度がゼロ程度に小さい場合であっても、相対的に大きい変速比が設定される。
その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された発明は、無段変速機が連結されたエンジンの回転数を、通常の走行状態では、要求駆動量や車速に基づいて求められる目標回転数にフィードバック制御し、ブレーキの作動が検出され、かつ減速度が基準減速度より大きい場合に、そのフィードバック制御を中止するように構成されている。これは、減速状態から加速状態に切り替わる際に車速が低下していないとエンジン回転数が急激に増大してショックが生じるので、フィードバック制御を中止して変速比を増大させないようにするためである。
なお、無段変速機を制御するにあたり、有段手動変速モードが選択された場合に、フィードバック制御より大きい操作量の変速比変更信号を一時的に出力することによりフィードフォワード制御を実行するように構成された制御装置が、特許文献2に記載されている。
特開平10−311422号公報 特開2001−208185号公報
上記の特許文献1に記載された発明では、いわゆる急減速時に変速比が従前の変速比に維持されるから、ブレーキ操作をおこなって減速度が大きくなった直後にアクセルペダルが踏み込まれた場合には、エンジンの回転数が吹き上がることを防止することができるが、その反面、変速比が小さい状態に維持されるので、エンジンブレーキ力が相対的に小さくなる。言い換えれば、エンジンブレーキが効きにくくなる。
また、減速度が基準減速度を超えない領域で目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差が大きくなった場合、その回転数差を制御偏差としてフィードバック制御がおこなわれるので、急速な変速が生じ、その結果、ショックが発生する可能性がある。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、減速度に応じて原動機ブレーキを効かせるとともに、減速度の大小に関わらずショックを防止することのできる変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源の出力側に無段変速機が連結され、その動力源の出力回転数が目標回転数となるように前記無段変速機を制御する無段変速機の変速制御装置において、減速度を判定する減速度判定手段と、その減速度判定手段で判定された減速度が大きい場合に、目標回転数を、ステップ的に増大させた後、所定の勾配で増大させ、さらに要求されている減速度に基づく所定の低下勾配で減少させる急減速時制御を実行する急減速時制御実行手段とを備えていることを特徴とする変速制御装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明における前記減速時制御実行手段が、前記ステップ的な目標回転数の増大量およびステップ的な増大の後の増大勾配を、前記減速度判定手段で判定された減速度に応じて異ならせる手段を含むことを特徴とする変速制御装置である。
さらに、請求項3の発明は、請求項2の発明における前記減速時制御実行手段が、前記増大量を、前記減速度判定手段で判定された減速度が大きい場合には、小さい場合に比較して小さく設定する手段を含むことを特徴とする変速制御装置である。
そして、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記動力源の回転数を前記目標回転数と実際の回転数との偏差に基づいてフィードバック制御する手段を更に備えていることを特徴とする変速制御装置である。
請求項1の発明によれば、ブレーキ操作を急激に、また大きくおこなうなどのことによって要求されている減速度が大きいことが判定され、あるいは減速度が大きくなったことが判定されると、動力源の回転数についての目標値が、ステップ的に増大させられた後に所定の勾配で増大させられ、ついで要求減速度に基づく所定の勾配で低下させられる。その結果、無段変速機の変速比が、その目標回転数を達成するように制御されるので、動力源が制動力を生じ、いわゆるエンジンブレーキ力を効かせることができる。その場合、特に手動による変速操作などの他の操作を必要としないので、ドライバビリティあるいは運転操作性を向上させることができる。
また、請求項2の発明によれば、ステップ的に増大させる目標回転数やその後の増大勾配が、減速度によって異なっているから、減速度に基づく目標回転数の低下勾配に従って動力源の回転数が低下する場合、その回転数の変化割合を、適宜に制御することが可能になる。例えば、請求項3に記載されているように、要求減速度が大きい場合には、目標回転数のステップ的な増大量を小さくすることにより、実回転数の増大勾配が相対的に緩やかになり、その結果、減速度に基づく相対的に急な低下勾配で実回転数が低下し始める際の回転数の変化が相対的に緩慢になる。そのため、回転数の変化に起因する慣性力や駆動系統の捩りによるトルクなどが小さくなってショックを効果的に防止もしくは抑制することができる。
そして、請求項4の発明によれば、目標回転数が上記のように制御されることにより、動力源の回転数をフィードバック制御するとしても、ショックを悪化させることなくいわゆるエンジンブレーキを効かせることができる。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図3に示す。図3に示す車両Veにおいては、動力源1と車輪2との間の動力伝達経路に、流体伝動装置3、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、無段変速機6などが設けられている。動力源1としては、例えば、内燃機関または電動機の少なくとも一方を用いることができ、好ましくは電子スロットルバルブを備えた内燃機関などの出力を電気的に制御できる機構を備えた内燃機関が使用される。電動機としては、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有するモータ・ジェネレータを用いることが可能である。この実施例では、動力源1として、主としてガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの内燃機関が用いられている場合について説明する。
また、流体伝動装置3およびロックアップクラッチ4は、動力源1と前後進切り換え機構5との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とは相互に並列に配置されている。流体伝動装置3は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、ロックアップクラッチ4は、摩擦力により動力を伝達する装置である。前後進切り換え機構5は、入力部材に対する出力部材の回転方向を、選択的に切り換える装置である。
無段変速機6は、要は、変速比を連続的に変化させることのできる機構であって、ベルト式あるいはトロイダル型の無段変速機を使用することができる。図3にはベルト式のものが記載されており、この無段変速機6は、前後進切り換え機構5と車輪2との間の動力伝達経路に設けられている。無段変速機6についてより具体的に説明すると、相互に平行に配置されたプライマリシャフト7およびセカンダリシャフト8が備えられている。このプライマリシャフト7にはプライマリプーリ9が設けられており、セカンダリシャフト8にはセカンダリプーリ10が設けられている。プライマリプーリ9は、プライマリシャフト7に固定された固定シーブ11と、プライマリシャフト7の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ12とを有している。そして、固定シーブ11と可動シーブ12との間に溝M1が形成されている。
また、この可動シーブ12をプライマリシャフト7の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ12と固定シーブ11とを接近・離隔させる油圧サーボ機構13が設けられている。この油圧サーボ機構13は、油圧室19と、油圧室19のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフト7の軸線方向に動作しかつ可動シーブ12に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、セカンダリプーリ10は、セカンダリシャフト8に固定された固定シーブ14と、セカンダリシャフト8の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ15とを有している。そして、固定シーブ14と可動シーブ15との間にはV字形状の溝M2が形成されている。そして、これらの溝M1,M2に挟持された状態でベルト17が各プーリ9,10に巻き掛けられている。
また、この可動シーブ15をセカンダリシャフト8の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ15と固定シーブ14とを接近・離隔させる油圧サーボ機構16が設けられている。この油圧サーボ機構16は、油圧室100と、油圧室100の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフト8の軸線方向に動作しかつ可動シーブ15に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、無段変速機6の油圧サーボ機構13,16およびロックアップクラッチ4、および前後進切り換え機構5を制御する機能を有する油圧制御装置18が設けられている。さらに、動力源1、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、無段変速機6、油圧制御装置18を制御するコントローラとしての電子制御装置52が設けられており、この電子制御装置52は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
この電子制御装置52に対しては、エンジン回転数、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブの開度、シフトポジション、プライマリシャフト7の回転数、セカンダリシャフト8の回転数、油圧制御装置18のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジンの吸入空気量、登坂路か否かなどを検知するセンサの信号が入力される。このセカンダリシャフト8の回転数に基づいて車速が求められる。電子制御装置52には各種のデータが記憶されており、電子制御装置52に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置52から、動力源1を制御する信号、無段変速機6を制御する信号、前後進切り換え機構5を制御する信号、ロックアップクラッチ4を制御する信号、油圧制御装置18を制御する信号などが出力される。
電子制御装置52に記憶されているデータとしては、変速機制御マップ、ロックアップクラッチ制御マップなどが挙げられる。この変速機制御マップには、変速比の制御マップ、トルク容量の制御マップなどが含まれる。変速比制御マップは、車速、アクセル開度、減速度もしくはブレーキの操作状態などに基づいて、無段変速機6の変速比もしくは動力源1の目標回転数を設定するマップである。動力源1としてエンジンが用いられている場合は、無段変速機6の変速比の制御により、エンジン回転数を最適燃費曲線に近づけるように制御できる。なお、この回転数制御は、主として目標回転数と実回転数との偏差に基づくフィードバック制御によっておこなわれ、必要に応じてフィードフォワード制御が実行もしくは併用される。トルク容量制御マップは、変速比、伝達するべきトルクなどに基づいて、無段変速機6のトルク容量を制御する場合に用いるマップである。また、ロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ4のトルク容量を設定するマップである。
上述したように、無段変速機6は動力源1の回転数を燃費が最適になる回転数に制御するように機能させることができる。このいわゆる通常の制御では、一例として、アクセル開度などで代表される駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その要求駆動力と車速とから動力源の目標出力を算出する。その目標出力を最適燃費で出力することのできる目標回転数をいわゆる最適燃費線と目標出力線との交点での回転数としてマップなどから求め、その目標回転数と実際の動力源回転数との差を制御偏差して無段変速機6の変速比がフィードバック制御される。一方、目標出力とその時点の車速などに基づいて目標トルクが算出され、その目標トルクを達成するように電子スロットルバルブなどによって動力源1の出力トルクが制御される。
このいわゆる通常制御は、車速や流体伝動装置3のタービン回転数などとアクセル開度などの要求駆動量とで定まる走行状態に基づいて無段変速機6を制御するものであるが、無段変速機6の変速比の制御としては、手動操作に基づく制御も可能である。その制御は、例えば図示しないシフト装置にアップシフトスイッチとダウンシフトスイッチとを設けておき、シフトレバーなどによってこれらのいずれかのスイッチがオン操作された場合に、そのオン操作されたスイッチから出力される信号に基づいて、動力源1の目標回転数をステップ的に変化させ、あるいは信号の出力している間、目標回転数を連続的に変化させる制御である。このような制御は、例えばマニュアル変速制御と称されることがある。
ダウンシフトスイッチがオン操作されることによりダウンシフト方向にマニュアル変速制御をおこなった場合、無段変速機6で設定される変速比が増大するので、アクセルペダルを踏み込んだアクセル・オン状態では、駆動トルクが大きくなって加速性が増し、反対にアクセル・オフの状態では、負方向の駆動トルクが増大するので、エンジンブレーキ力(動力源ブレーキ力)が大きくなる。
この発明の変速制御装置は、このようないわゆるマニュアル変速制御(この発明における急減速時制御)を手動操作に基づく信号によらずに実行し、またそのマニュアル変速制御の制御内容を減速状態で異ならせるように構成されている。図1はこの発明に係る変速制御装置によって実行される制御の一例を説明するためのフローチャートであって、このルーチンは、所定の短時間毎に繰り返し実行される。先ず、ブレーキ・オンでの自動ダウンシフトか否かが判定される(ステップS1)。図示しないブレーキペダルを踏み込むことによりブレーキ・オン信号が出力されるが、ブレーキペダルの踏み込み量が大きい場合や踏み込み速度が速いなどの場合には、車速が所定値以上であるなどの他の条件が成立していることにより、自動ダウンシフトの判断が成立する。すなわち、ブレーキ・オンの状態では、アクセル・オフの状態となっているので、通常の変速制御では要求駆動量が低下もしくはゼロであることによりアップシフトすることになるが、制動操作に伴って車速が低下すると、その後の再加速に備えて変速比を増大させておく必要がある。そのために、上記の自動ダウンシフトを実行する必要がある。
このステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなく図1のルーチンを一旦終了する。これとは反対にステップS1で肯定的に判断された場合には、そのダウンシフトがマニュアル変速制御であるか否かが判断される(ステップS2)。すなわち、ブレーキペダルの踏み込み量や踏み込み速度が予め定めた基準値を超えていて、要求されている減速度が大きい場合あるいはブレーキ操作によって実際に生じた減速度が大きい場合、ステップS1で肯定的に判断されるとともに、手動操作に基づくダウンシフトと同様にエンジンブレーキを効かせる必要があるものと判断してマニュアル変速制御の判断が成立する。すなわちステップS2で肯定的に判断される。その場合は、ステップS3に進む。なお、ステップS2で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくこのルーチンを一旦終了する。
ステップS3では、上記のステップS2で判断の成立したマニュアル変速制御の制御開始時であるか否かが判断される。言い換えれば、マニュアル変速制御を実行することの判断が成立した時点か、あるいは既にそのマニュアル変速制御が開始されているかが判断される。所定の車速以上でブレーキペダルを急激に踏み込んだ直後ではこのステップS3で肯定的に判断される。その場合は、動力源1の目標回転数NINT をステップ的に増大させるステップ量NINTMNLSTP (rpm )が求められる(ステップS4)。
そのステップ量NINTMNLSTP は、減速度に基づく量であり、したがってブレーキペダルの踏み込み量や踏み込み速度から求まる要求減速度もしくは実際に生じている減速度に基づいて演算することができるが、より具体的には、予め定めたマップから減速度を引数として求められる。そして、そのステップ量NINTMNLSTP は、減速度が大きい場合には、減速度が小さい場合に比較して小さい値に設定される。このようにして求められたステップ量NINTMNLSTP が、前回値NINT(i-1)に加算されて今回の目標回転数NINT(i)が求められる(ステップS5)。その後、このルーチンを一旦終了する。
所定の短時間が経過したことにより再度、図1のルーチンを実行すると、既にマニュアル変速制御の判断が成立しているので、上述したステップS3で否定的に判断される。その場合、目標回転数NINT を次第に増大させる変速速度(目標回転数の増大勾配)NINTMNL(rpm/sec )が求められる(ステップS6)。これは、目標回転数NINT をステップ的に増大させることにより動力源1の回転数(無段変速機6の入力回転数)を迅速に増大させた後、減速度に応じた回転数の低下に移行する直前の変化を滑らかにする制御をおこなうためのものである。この変速速度NINTMNLは、具体的には、予め定めたマップから要求減速度を引数として求められる。なお、演算によって求めてもよい。
そして、その変速速度NINTMNLは、減速度が大きい場合には、減速度が小さい場合に比較して小さい値に設定される。このようにして求められた変速速度NINTMNLは、図1のルーチンを1回実行する毎に目標回転数NINT を増大させる量として定められており、したがって、前回値NINT(i-1)に加算されて今回の目標回転数NINT(i)が求められる(ステップS7)。その後、このルーチンを一旦終了する。
この発明に係る変速制御装置は、上記のようにして求められた目標回転数NINT と実際の回転数とに基づくフィードバック制御によって無段変速機6を制御する。図2は、減速度が小さい状態と大きい状態とでマニュアル変速制御が実行された場合の無段変速機6の入力回転数(もしくは動力源1の回転数)の変化を模式的に示している。先ず、減速度が小さい場合について説明すると、ブレーキ・オンに伴って車両の速度が低下し始めるから、入力回転数も同様に低下し始める。その時点のブレーキ操作の程度や走行状態に基づいてマニュアル変速制御の開始が判断されると、図2に破線で示す目標回転数NINT がステップ的に増大させられる。そのステップ量NINTMNLSTP は減速度に応じて求められたものである。つづいて、そのステップ的に増大させた目標回転数を基点として所定の変速速度(勾配)NINTMNLで目標回転数NINT が増大させられる。
したがってマニュアル変速制御の開始時もしくはその直後には、制御偏差が最も大きくなるので、入力回転数を急激に増大させるように無段変速機6の変速比が制御される。一方、目標回転数NINT は、車速や要求されている減速度に応じて定められた所定値に達すると、その減速要求に則した勾配で低下させられる。したがってマニュアル変速制御によって所定の増大勾配で増大させた目標回転数NINT が、減速要求に基づく目標値に達すると、目標回転数NINT が次第に減少させられる。そのため、目標値の増大に遅れて増大した実際の入力回転数は、その増大の過程で目標回転数NINT と一致し、その後は、ほぼ目標回転数NINT に則して入力回転数が低下する。
その場合、マニュアル変速制御によって実際の入力回転数が急激に増大させられ、その増大勾配が大きくなるが、その後の減速要求に基づく低下勾配が相対的に緩やかであるから、その回転数の変化の過程における実際の入力回転数の変化の程度(図2では丸で囲んである領域)が滑らかもしくは緩慢になり、その結果、慣性トルクや駆動系統の捩りなどによるショックを防止もしくは抑制することができる。また、上記の制御では無段変速機6の変速比が増大させられるから、エンジンブレーキを効かせることができ、しかもその操作を手動操作によらずに自動的におこなうことができるので、ドライバビリティもしくは運転操作性が向上する。
一方、減速度が相対的に大きい場合、マニュアル変速制御によるステップ量NINTMNLSTP が相対的に小さくなり、またその後の変速速度が緩やかになる。そのため、フィードバック制御による実際の入力回転数の増大勾配が、上述した減速度が小さい場合に比較して緩やかになる。そのため、要求減速度や車速に基づいて定められた目標回転数の低下勾配に即して実際の入力回転数が低下し始める場合(図2では丸で囲んである領域)、要求減速度が大きいことによりその低下勾配が大きいものの、その直前での入力回転数の増大勾配が相対的に緩やかであるから、入力回転数の増大から減少への変化が滑らかもしくは緩やかになる。そのため、上述した減速度が小さい場合と同様に、慣性トルクや駆動系統の捩りなどによるショックを防止もしくは抑制することができる。また、無段変速機6の変速比が増大させられるから、エンジンブレーキを効かせることができ、しかもその操作を手動操作によらずに自動的におこなうことができるので、ドライバビリティもしくは運転操作性が向上する。
ここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したステップS1の機能的手段が、この発明の減速度判定手段に相当し、ステップS2ないしステップS7の機能的手段が、この発明の急減速時制御実行手段に相当する。
この発明の変速制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。 図1の制御例に対応するタイムチャートである。 この発明の制御装置を適用可能な車両のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。
符号の説明
1…動力源、 6…無段変速機、 52…電子制御装置。

Claims (4)

  1. 動力源の出力側に無段変速機が連結され、その動力源の出力回転数が目標回転数となるように前記無段変速機を制御する無段変速機の変速制御装置において、
    減速度を判定する減速度判定手段と、
    その減速度判定手段で判定された減速度が大きい場合に、目標回転数を、ステップ的に増大させた後、所定の勾配で増大させ、さらに要求されている減速度に基づく所定の低下勾配で減少させる急減速時制御を実行する急減速時制御実行手段と
    を備えていることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記減速時制御実行手段は、前記ステップ的な目標回転数の増大量およびステップ的な増大の後の増大勾配を、前記減速度判定手段で判定された減速度に応じて異ならせる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記減速時制御実行手段は、前記増大量を、前記減速度判定手段で判定された減速度が大きい場合には、小さい場合に比較して小さく設定する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の無段変速機の変速制御装置。
  4. 前記動力源の回転数を前記目標回転数と実際の回転数との偏差に基づいてフィードバック制御する手段を更に備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の無段変速機の変速制御装置。
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