JP2013155827A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】通常の走行状態および急加速時に効率良く変速できる変速比に制御する無段変速機の変速制御装置を提供する。
【解決手段】 動力伝達経路における動力源の出力側に連結されている無段変速機を変速制御して、最適動作線に基づいて目標変速比を設定する無段変速機の変速制御装置において、加速時には、通常の走行状態における最適動作線より低回転側かつ高トルク側へ変位した最適動作線に基づいて目標変速比を設定するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

この発明は、車両に搭載された無段変速機の変速比を制御する無段変速機の変速制御装置に関するものである。
無段変速機では、変速比を連続的に変化させることにより、内燃機関の回転数を無段階に変化させることができる。また最近では、スロットル開度や燃料供給量などを電気的に制御できるようになってきている。したがって、スロットル開度を電気的に制御しつつ、無段変速機によって回転数を任意に設定することにより、駆動力に対する要求を満たすと同時に、燃費が最適となる運転をおこなうことができる。よって、無段変速機を含む車両用自動変速機の変速比は、基本的には、アクセル開度などによって代表される要求駆動量と車速や出力軸回転数などによって代表される内燃機関の駆動状態に基づいて制御される。
その無段変速機の変速制御では、内燃機関の運転点を最適燃費線上に設定し、その内燃機関の回転数がその最適燃費線上の回転数となるような変速比に設定する。その最適燃費線として、車両の走行状態や車両の構成による燃料消費率に基づいた動作線を用いる変速制御が行われている。
例えば、特許文献1には、エンジンと変速機とを含むパワートレーン全体での燃料消費率が最少となるパワートレーン最適動作線により、変速比を設定する無段変速機の変速制御装置が記載されている。
特許文献2には、加速重視モードでの走行時は、最適燃費線により変速比を設定し、通常走行時は最適燃費線よりも低トルク側へ変位した動作線により変速比を設定することが記載されている。
また、特許文献3には、加速応答性重視での走行時は、エンジン最大トルクに対して大きな余裕代を持ったエンジン運転点により変速制御を行う構成が開示されている。
特開2010−13003号公報 特開2010−47127号公報 特開2007−269199号公報
上記特許文献1に記載された車両走行制御装置では、パワートレーン全体の効率を考慮して内燃機関の運転点を設定するように構成されているが、パワートレーン最適動作線はエンジン単体の効率を考慮したエンジン運転点よりも同出力において高回転かつ低トルク側のエンジン運転点となる。また、加速要求時にその最適動作線を外れてエンジン運転点が設定されるため、走行状態の全体を通してみた場合に燃費が必ずしも最適にはならない可能性があった。また、特許文献2に記載された装置は、通常走行時に最適燃費線上のエンジン運転点を外れたエンジン運転点で内燃機関を運転することになるので、燃費が悪化する可能性がある。さらに、特許文献3に記載された装置は、加速時におけるいわゆる余裕トルクが増大し、加速性もしくは加速応答性が良好になるが、燃費を考慮した運転状態を設定することにはならないので、車両の燃費が悪化する可能性がある。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、定常走行時および急加速時に効率の良い変速比に制御する無段変速機の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、最適動作線に基づいて目標変速比を設定する無段変速機の変速制御装置において、加速時には、通常の走行状態における最適動作線より低回転側かつ高トルク側へ変位した最適動作線に基づいて目標変速比を設定するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、通常の走行状態および加速時のそれぞれに応じて最適動作線を設定し、車両の加速の程度に応じてそれらの最適動作線を選択してエンジン運転点を設定するので、車両の走行の全体を通して燃費が良好になる。
この発明の一実施形態における無段変速機の変速制御装置によって実行される変速制御処理を示したフローチャートである。 通常の走行状態における変速制御マップによる変速制御処理を示したフローチャートである 急加速時の変速制御マップによる変速制御処理を示したフローチャートである。 この実施形態における急加速時の変速制御処理で用いられる急加速時の変速制御マップである。
以下、この発明を実施形態に基づき具体的に説明する。まず、この発明を適用できる車両においては、動力源と車輪との間の動力伝達経路に、流体伝動装置、ロックアップクラッチ、前後進切り換え機構、無段変速機(CVT)などが設けられている。動力源としては、例えば、内燃機関または電動機の少なくとも一方を用いることができ、好ましくは電子スロットルバルブを備えた内燃機関などの出力を電気的に制御できる機構を備えた内燃機関が使用される。電動機としては、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有するモータ・ジェネレータを用いることが可能である。この発明では、動力源として、主としてガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの内燃機関が用いられ、この実施形態では、動力源としてエンジンを用いられている場合について説明する。
また、流体伝動装置およびロックアップクラッチは、動力源と前後進切り換え機構との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置とロックアップクラッチとは相互に並列に配置されている。流体伝動装置は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、ロックアップクラッチは、摩擦力により動力を伝達する装置である。前後進切り換え機構は、入力部材に対する出力部材の回転方向を、選択的に切り換える装置である。
無段変速機は、変速比を連続的に変化させることのできる機構であって、ベルト式あるいはトロイダル型の無段変速機を使用することができる。ベルト式の無段変速機は、前後進切り換え機構と車輪との間の動力伝達経路に設けられている。無段変速機についてより具体的に説明すると、相互に平行に配置されたプライマリシャフトおよびセカンダリシャフトが備えられている。このプライマリシャフトにはプライマリプーリが設けられており、セカンダリシャフトにはセカンダリプーリが設けられている。プライマリプーリは、プライマリシャフトに固定された固定シーブと、プライマリシャフトの軸線方向に移動できるように構成された可動シーブとを有している。そして、固定シーブと可動シーブとの間にV字形状の溝が形成されている。
また、この可動シーブをプライマリシャフトの軸線方向に動作させることにより、可動シーブと固定シーブとを接近もしくは離隔させる油圧サーボ機構が設けられている。この油圧サーボ機構は、油圧室と、油圧室のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフトの軸線方向に動作しかつ可動シーブに接続されたピストンとを備えている。
一方、セカンダリプーリは、セカンダリシャフトに固定された固定シーブと、セカンダリシャフトの軸線方向に移動できるように構成された可動シーブとを有している。そして、固定シーブと可動シーブとの間にはV字形状の溝が形成されている。そして、それぞれの溝に挟持された状態でベルトが各プーリに巻き掛けられている。
また、この可動シーブをセカンダリシャフトの軸線方向に動作させることにより、可動シーブと固定シーブとを接近もしくは離隔させる油圧サーボ機構が設けられている。この油圧サーボ機構は、油圧室と、油圧室の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフトの軸線方向に動作しかつ可動シーブに接続されたピストンとを備えている。
一方、無段変速機のそれぞれの油圧サーボ機構と、ロックアップクラッチと、前後進切り換え機構とを制御する機能を有する油圧制御装置が設けられている。さらに、動力源、ロックアップクラッチ、前後進切り換え機構、無段変速機、油圧制御装置を制御するコントローラとしての電子制御装置(ECU)が設けられている。この電子制御装置は、演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。この発明に係る無段変速機の変速制御装置は、その電子制御装置に含まれる。
この電子制御装置に対しては、エンジン回転数、車速、車両の加速度、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブの開度、シフトポジション、プライマリシャフトの回転数、セカンダリシャフトの回転数、油圧制御装置のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジンの吸入空気量、登坂路か否かなどを検出するセンサ(装置)の信号が入力される。このセカンダリシャフトの回転数、または車軸の回転数もしくは車輪の回転数に基づいて車速が求められる。電子制御装置の記憶装置には各種のデータが記憶されており、電子制御装置に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置から、動力源を制御する信号、無段変速機を制御する信号、前後進切り換え機構を制御する信号、ロックアップクラッチを制御する信号、油圧制御装置を制御する信号などが出力される。
その電子制御装置の記憶装置に記憶されているデータとしては、変速比の制御マップである変速制御マップ、ロックアップクラッチの制御マップなどが挙げられる。その変速制御マップは、車速、アクセル開度、減速度もしくはブレーキの操作状態などに基づいて、無段変速機の変速比もしくは動力源の目標回転数を設定するマップである。動力源としてエンジンが用いられている場合は、無段変速機の変速比の制御により、エンジン回転数を最適燃費線に近づけるようにもしくはエンジン回転数を最適燃費線上の回転数とするように制御できる。なお、この動力源の回転数制御は、主として目標回転数と実回転数との偏差に基づくフィードバック制御によっておこなわれ、必要に応じてフィードフォワード制御が実行もしくは併用される。
上述したように、無段変速機は、動力源の回転数を燃費が最適になる回転数に制御するように機能させることができる。このいわゆる通常の制御では、一例として、アクセル開度などで代表される駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その要求駆動力と車速とから動力源の目標出力を算出する。その目標出力を最適燃費で出力することのできる目標回転数を、いわゆる最適燃費線と目標出力線との交点での回転数として変速制御マップなどから求める。その目標回転数と実際の動力源回転数との差を制御偏差して無段変速機の変速比がフィードバック制御される。一方、目標出力とその時点の車速などに基づいて目標トルクが算出され、その目標トルクを達成するように電子スロットルバルブなどによって動力源の出力トルクが制御される。
その変速制御は、車速とアクセル開度などの要求駆動量とで定まる走行状態、例えば定常の走行状態もしくは定常走行に近い準定常走行状態または急加速時の走行状態に基づいて無段変速機を制御する。すなわち、アクセル開度などの要求駆動量の増減により要求する走行状態が変化し、その変化した走行状態に応じた変速制御が行われる。例えば、アクセルペダルを急激に踏み込んだことにより要求駆動力が増大した場合に、言い換えれば急激な加速が要求される変速制御により、無段変速機で設定される変速比が増大するので、駆動トルクが大きくなって加速性が増すように制御される。
次に、図面を参照して、この実施形態における無段変速機の変速制御装置をより具体的に説明する。その無段変速機の変速制御装置は、車両の走行状態に応じて変速比を変更するものであって、要求される加速の程度に応じて異なる変速制御の内容を実行するように構成されている。例えば、定常走行および準定常走行状態における変速制御と急激な加速要求に応じた変速制御とに制御内容を分けることができる。なお、定常走行時とは車速を保つように要求されて走行する状態であり、準定常走行時とは定常走行に比べて加速要求がされるものの定常走行時の車速を保つために不足した駆動トルクを補うような加速要求がされている走行状態であって定常走行に近い状態であり、その定常走行状態および準定常走行状態を通常の走行状態として説明する。一方、急加速時とは、通常の走行状態に比べて要求駆動量が急激に増大することに応じる走行状態であって、定常走行の駆動トルクよりも急激に駆動トルクを増大させる走行状態として説明する。
図1は、この実施形態の無段変速機の変速制御装置によって実行される制御の一例を説明するための処理フローチャートである。この制御処理のルーチンは、所定の短時間毎に繰り返し実行される。その図1に例示するように、無段変速機の変速制御装置は、車両が通常の走行状態である場合に、記憶装置に記憶されている通常の変速制御マップを参照して、変速制御処理を実行する(ステップS1)。その通常の変速制御マップとは、横軸をエンジン回転数Ne、縦軸をエンジントルクTeとするマップであり、エンジンの等燃費率線11に応じた最適燃費線10と目標出力における等出力線との交点によりエンジン運転点が設定されるマップである。次に、アクセル開度などの要求駆動量が急激に増大した急加速時であるか否かを判定する(ステップS2)。その急加速判定は、例えば、要求駆動量の変化量と所定の閾値とを比較判定することにより、急激な加速要求量の増大であるか否かを判定する。また、例えば変速比を1以上とする必要がある場合を急加速時と判定するものであってもよい。その急加速判定の結果、急加速時でないと判定した場合(ステップS2でNo)、通常の変速制御マップによる制御が実行される(ステップS1)。すなわち、急加速時でない場合、言い換えれば通常の走行状態が継続している場合には、通常の変速制御マップに基づいて変速制御が実施される。
一方、上記急加速判定の結果、要求駆動量が急激に増大した急加速時であると判定した場合(ステップS2でYes)、記憶装置に記憶されている急加速時用の変速制御マップを参照し、その急加速時の加速の程度に応じた変速制御処理を実行する(ステップ3)。その急加速時用の変速制御マップとは、急加速時用の最適燃費線1と目標出力における等出力線2との交点によりエンジン運転点が設定されるマップである。また、所定の短時間毎にステップS3からステップS2へリターンするような処理フローとするため、急加速時にのみステップS3の変速制御処理が実行される。すなわち、急加速時にのみ、急加速時用の変速制御マップに基づいて変速制御が実施される。
次に、図2を参照して、上述した図1に例示する処理フローのうち通常の走行状態における変速制御処理(ステップS1)をより具体的に説明する。図2は、その通常の走行状態における変速制御の処理フローであって、通常の変速制御マップに基づいて変速制御処理を実行するフローチャートを示したものである。その通常の走行状態における変速制御処理(ステップS1)は、駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その求めた要求駆動力と車速とからエンジンの目標出力を算出する(ステップS11)。
その目標出力の算出後、記憶装置に記憶されている通常の変速制御マップを参照して、その算出した目標出力を最適燃費で出力することのできる目標エンジン回転数を、その目標出力に応じた等出力線といわゆる最適燃費線との交点から決定する(ステップS12)。その通常の変速制御マップでは、その目標出力の等出力線と最適燃費線10との交点が、エンジン回転数NeとエンジントルクTeとを含むいわゆるエンジン運転点である。すなわち、目標出力線と最適燃費線10との交点から、目標のエンジン回転数としての回転数を求める。その目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数との差を制御偏差して無段変速機の変速比がフィードバック制御される。この通常の変速制御処理では、エンジン単体のみの効率から導出した最適燃費線10を用いて処理する。なお、その通常の走行状態における変速制御は、後述する急加速時の最適燃費線1に比べて高回転側かつ低トルク側の最適燃費線を用いて制御処理すればよい。例えば、相対的に急加速時の最適燃費線よりエンジン運転点が高回転化する最適燃費線であれば、エンジンと無段変速機とを含むパワートレーン全体での最適燃費線を用いてもよい。
そして、上記ステップS11で算出した目標出力とその時点の車速などとに基づいて目標エンジントルクを算出する(ステップS13)。このステップS13における目標エンジントルクの算出は、ステップS12で決定した目標エンジン回転数とステップS11で算出した目標出力とにより算出されてもよい。また、無段変速機の変速制御装置は、図示しないが、その目標エンジン回転数と車速とから目標変速比が設定され、その目標変速比を達成するように無段変速機の動作を制御し、さらに、その目標エンジントルクを達成するように電子スロットルバルブなどの動作を制御してエンジンの出力トルクを制御する。
次に、図3,4を参照して、上述した図1に例示した処理フローのうち急加速時の変速制御処理(ステップS3)をより具体的に説明する。まず、図4を参照して、その急加速時用の変速制御マップについて説明する。図4は、急加速時用の変速制御マップの一例を示し、急加速時の変速制御処理で用いる最適燃費線1とエンジンの等出力線2と含む変速制御マップを示したものである。なお、ここでの説明のために図4には通常の走行状態における最適燃費線10とエンジン単体の等燃費率線11とを図示したのであって、実際の急加速時用の変速制御マップには当然にその最適燃費線10は含まれない。さらに、エンジンと無段変速とを含むパワートレーン全体における等燃費率線は図4に図示していない。その急加速時における最適燃費線1は、通常の走行状態における最適燃費線10よりも同じ出力におけるエンジン運転点が低回転化するように設定されている。言い換えれば、急加速時の変速制御処理で用いられる最適燃費線1は、通常の走行状態における最適燃費線10に比べて、低回転側かつ高トルク側に変位している。また、その最適燃費線1は、加速度に応じた複数の最適燃費線を有する。例えば、加速度α2が加速度α1よりも大きい場合、加速度α2における最適燃費線1bは、加速の程度が大きいため加速度α1における最適燃費線1aよりも同じエンジン出力でのエンジン運転点が低回転側かつ高トルク側になるように設定されている。すなわち、加速度が相対に大きい最適燃費線1bは、加速度が相対的に小さい最適燃費線1aより低回転側かつ高トルク側に変位している。
また、急加速時用の最適燃費線1として、エンジンと無段変速機とを含むパワートレーン全体での効率により導出した最適燃費線を用いることができる。パワートレーン全体での最適燃費線は、エンジン単体の効率と無段変速機の伝達効率との積により導出されたエンジンと無段変速機とを含むパワートレーン全体における伝達効率に基づき導出されている。例えば、いずれも縦軸にエンジントルク、横軸にエンジン回転数を有する効率マップであり、エンジン単体の熱効率マップと低回転側かつ高トルク側で効率最適となる分布を有する無段変速機の伝達効率マップとの積により、エンジンの熱効率と無段変速機の伝達効率とが反映され、すなわちパワートレーン全体での伝達効率が考慮された伝達効率マップを導出する。したがって、エンジン単体に比べて低回転側かつ高トルク側にパワートレーン全体での最適燃費線は、その無段変速機の伝達効率の最適分布を反映して変位する。言い換えれば、エンジン単体の最適燃費線から低回転側かつ高トルク側に変位した最適燃費線が、パワートレーン全体の最適燃費線である。すなわち、この発明に係る無段変速機の変速制御装置は、急加速時に、パワートレーン全体での最適燃費線であるとともに通常の走行状態における最適燃費線およびエンジン単体での効率による最適燃費線よりも低回転側で高トルク側に変位した最適燃費線である急加速時用の最適燃費線に基づいて、変速比を設定するように構成されている。
図3は、その急加速時における変速制御の処理フローであって、急加速時用の変速制御マップに基づいて変速制御処理を実行するフローチャートである。その急加速時の変速制御処理(ステップS3)は、駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その求めた要求駆動力と車速とからエンジンの目標出力を算出する(ステップS21)。
また、車両の加速度を検出するセンサから信号が入力される電子制御装置は、その加速度に応じた最適燃費線1を急加速時の変速制御用の最適燃費線として決定する(ステップS22)。言い換えれば、そのステップS22の処理では、駆動要求量の変化量すなわち加速要求される程度に応じて最適燃費線1を決定する。図4では、複数の最適燃費線1a,1bが示されているが、目標エンジン回転数を決定する際に用いられる最適燃費線1はひとつであり、ステップS22において加速度に応じて決定される最適燃費線1の候補を複数本1a,1bで例示しているに過ぎない。なお、この急加速時の変速制御処理では、ひとつの急加速時用の変速制御マップに複数本の最適燃費線が含まれており加速度に応じてそのうちのひとつが処理対象の最適燃費線として決定されてもよく、一本の最適燃費線のみを有する急加速時の変速制御マップが複数記憶され加速度に応じた最適燃費線を含む変速制御マップが検索され処理対象として特定されてもよい。
また、記憶装置に記憶されている変速制御マップのうち、そのステップS22で決定した最適燃費線1を有する急加速時用の変速制御マップを参照して、その算出した目標出力を最適燃費で出力することのできる目標エンジン回転数を、その最適燃費線1とその目標出力に応じた等出力線2との交点から決定する(ステップS23)。言い換えれば、急加速時には変速制御マップのうち急加速時用の変速制御マップに基づいて変速制御され、その急加速時の変速制御マップは加速の程度に応じた最適燃費線2を有するものである。また、その交点はエンジン運転点3であり、目標とするエンジン回転数が決定される。なお、その目標エンジン回転数と実際のエンジン回転数との差を制御偏差して無段変速機の変速比がフィードバック制御される。そのステップS23における目標エンジン回転数の決定処理では、図4に例示するような急加速時の変速制御マップに基づき、その目標出力に応じた等出力線2と急加速時における最適燃費線1との交点から目標エンジン回転数を求める。例えば、最適燃費線1aである場合に、その交点はエンジン運転点3であり、等出力線2と通常の走行状態における最適燃費線10とのエンジン運転点に比べ、低回転側かつ高トルク側に位置する。
そして、上記ステップS21で算出した目標出力とその時点の車速などとに基づいて目標エンジントルクを算出する(ステップS24)。このステップS24における目標エンジントルクの算出は、ステップS23で決定した目標エンジン回転数とステップS21で算出した目標出力とにより算出されてもよい。また、無段変速機の制御装置は、図示しないが、その目標エンジン回転数と車速とから目標変速比が設定され、その目標変速比を達成するように無段変速機の動作が制御し、さらに、その目標エンジントルクを達成するように電子スロットルバルブなどの動作を制御してエンジンの出力トルクを制御する。
以上説明してきた通り、この発明に係る無段変速機の変速制御装置によれば、定常走行時もしくは準定常走行時、および急加速走行時のいずれにおいても、エンジン運転点を最適燃費線上に設定することができるので、燃費を向上させることができる。さらに、急加速状態において、その加速度に応じた最適燃費線を用いて変速比を設定することができるので、その変速比の精度が向上する。また、上述した急加速時の変速制御処理によれば、通常の走行状態の最適燃費線を用いた処理に比べてエンジン運転点を低回転化させることができる。
1…急加速時の最適燃費線、 2…等出力線、 3…エンジン運転点、 10…通常の走行状態の最適燃費線、 11…エンジンの等燃費率線。

Claims (1)

  1. 最適動作線に基づいて目標変速比を設定する無段変速機の変速制御装置において、
    加速時には、通常の走行状態における最適動作線より低回転側かつ高トルク側へ変位した最適動作線に基づいて目標変速比を設定するように構成されている
    ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
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