JP4381787B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は空気入りタイヤに係り、特に、ウエット性能を犠牲にせずに、パターンノイズ及び操縦安定性を確保することのできる空気入りタイヤに関する。
夏用タイヤにおいては、タイヤ周方向に延びるストレート主溝と、タイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝との組み合わせによるブロックパターンが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
このようなパターンにおいて、ウエットハイドロプレーニング性能を良くするには、溝幅を広げるなど、溝面積(ネガティブ)を増やす方法が一般的である。
また、トレッド中央部の傾斜溝をハイアングル(タイヤ周方向に対する角度を小)にすることにより排水性の向上を図ることが知られている(例えば、特許文献2〜4)。
また、傾斜溝を周方向溝に開口しないで寸止めすることで、低ノイズ化が図れる。
また、トレッド左右の互いに傾斜溝に半ピッチの位相差を設けて低ノイズ化を図れることが一般的である。
また、トレッド中央部の剛性を高めることで操縦安定性が向上することが知られている。
さらに、ブロックパターンでは、ヒール・アンド・トゥ摩耗を発生することがあり、このヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制するために、ラグ溝を閉じてリブを配置することが一般的である(例えば、特許文献5参照。)。
特開平5−246214号公報 特開平7−96717号公報 特開平5−286312号公報 特開平4−218410号公報 特開昭62−15807号公報
しかしながら、溝面積を広げると一般に排水性は向上するが、単に溝幅を広げるだけでは、ブロックの剛性が不足したり、溝内エアーボリュームの増加によりパターンノイズが悪化したりする問題がある。
一般に陸部列は排水性のためラグ溝を設けるが、このラグ溝により連続したスムーズな接地が損なわれ、パターンノイズの発生源となることが多い。
一方で、切り込みの無いプレーンな陸部列(リブ)では、ウエット排水性の低下のみならず、低μ(低摩擦係数)路でのグリップ、陸部剛性の高すぎが原因の乗り心地の悪化を引き起こす場合がある。
また、ハイアングル系パターンは、トレッド中央のハイアングル部の剛性を確保するために、トレッド中央を両側部より少ないピッチ設定とし、低ノイズ化のためトレッド左右で半ピッチ位相をずらすのが好ましいが、図6に示すように、溝数がセンター:ショルダー=1:2の場合、溝のセンター半ピッチ(1/2P2)ずらしはショルダーが同位相となり、図7に示すように溝のショルダー半ピッチ(1/2P1)ずらしはセンター1/4ピッチ(1/4P2)ずらしとなってしまう。
これらはノイズ面でも不十分であるし、図7の場合はセンター部の剛性が不均一になりやすい。
不均一にしないためにはトレッド左右を周方向溝で分断すればよいが、センター部の剛性低下により操縦安定性が低下して好ましくない。
また、センター:ショルダー=1:3の場合、双方とも半ピッチずらしが成立するが、モールドピッチの型数が増えてしまう問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ウエット性能を犠牲にせずに、パターンノイズ及び操縦安定性を確保することのできる空気入りタイヤを提供することが目的である。
請求項1に記載の発明は、トレッド幅をタイヤ幅方向に3等分したときのトレッドの中央部分をトレッド中央域、前記トレッド中央域の両側をトレッド両側域としたときに、前記トレッドのタイヤ赤道面両側に、少なくとも前記トレッド中央域に配置されタイヤ周方向に対して傾斜して延びると共に、タイヤ赤道面側端部が陸部内で終端する急傾斜溝と、少なくとも前記両側区域に配置されトレッド接地端に向けて前記急傾斜溝と同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対する角度が前記急傾斜溝よりも大きく設定された緩傾斜溝と、を備え、前記急傾斜溝の周方向配置個数に対し、前記緩傾斜溝の周方向配置個数が2倍に設定されると共に、前記急傾斜溝、及び前記緩傾斜溝がそれぞれ周方向に略等間隔で配置され、タイヤ赤道面の一方側の前記緩傾斜溝と他方側の前記緩傾斜溝とが、前記緩傾斜溝の周方向ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらして配置され、タイヤ赤道面の一方側の前記急傾斜溝と他方側の前記急傾斜溝とは、互いに周方向にずらして配置され、タイヤ赤道面側端部が前記急傾斜溝の周方向配設ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらされている、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、トレッド中央側に急傾斜溝、その外側に緩傾斜溝を配置した方向性パターンとしたので、接地面内の水をスムーズに排水でき、高いウエット性能が得られる。
また、タイヤ赤道面の一方側の緩傾斜溝と他方側の緩傾斜溝とが緩傾斜溝の周方向ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらして配置され、タイヤ赤道面の一方側の急傾斜溝と他方側の急傾斜溝とが互いに周方向にずらして配置されているため、パターンノイズを良化できる。
なお、タイヤ赤道面の一方側の緩傾斜溝と他方側の緩傾斜溝とを緩傾斜溝の周方向ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらして配置し、緩傾斜溝とこれに隣接する急傾斜溝とのタイヤ周方向の位置関係をタイヤ赤道面の左右両側で同じに設定すると、タイヤ赤道面の一方側の急傾斜溝と他方側の急傾斜溝とは、1/4ピッチずれの状態となるが、タイヤ赤道面側端部では急傾斜溝の周方向配設ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらされる設定であるので、トレッドセンター部分の剛性が均一化され、高い操縦安定性が得られるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ赤道面を挟んで一方側の前記急傾斜溝と他方側の前記急傾斜溝とは長さが異なる、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、タイヤ赤道面を挟んで一方側の急傾斜溝の長さと他方側の急傾斜溝の長さを異ならせることで、左右のタイヤ赤道面側端部を1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらことを可能としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッド中央域には、タイヤ周方向に連続する陸部が設けられ、前記急傾斜溝は、タイヤ周方向に対する角度が45°以下に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
トレッド中央域にタイヤ周方向に連続する陸部が設けられているので、トレッド中央域において高い剛性が確保され、操縦安定性が向上する。
また、急傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度を45°以下に設定することで、急傾斜溝がトレッド中央域の水の流線方向とほぼ一致することで、ウエット排水性が向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッドのタイヤ赤道面両側には、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の40〜60%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
トレッドのタイヤ赤道面両側に、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の40〜60%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝を設けることにより、排水性が向上し、ウエットハイドロプレーニング性能が更に向上する。
なお、周方向溝の配置位置が上記領域よりもタイヤ赤道面側に配置されると、トレッド中央域の十分な排水性が得られなくなる。
一方、周方向溝の配置位置が上記領域よりもトレッド接地端側に配置されると、周方向溝より外側のブロックの剛性が低くなり、操縦安定性、片落ち摩耗が悪化する。
以上説明したように請求項1に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、ウエット性能を犠牲にせずに、パターンノイズ及び操縦安定性を確保することができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の空気入りタイヤは上記の構成としたので、ピッチずらしの設定を容易に行なえる。
請求項3に記載の空気入りタイヤは上記の構成としたので、操縦安定性が向上すると共に、ウエット排水性が向上する、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の空気入りタイヤは上記の構成としたので、ウエットハイドロプレーニング性能が更に向上する、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド12には、各トレッド接地端12E側に、タイヤ軸方向(矢印W方向)に対して傾斜する緩傾斜溝14がタイヤ周方向(矢印A方向はタイヤ回転方向)に一定の間隔(ピッチ)を空けて複数形成されている。
タイヤ赤道面CLの左側の緩傾斜溝14は左上がりに傾斜し、タイヤ赤道面CLの右側の緩傾斜溝14は右上がりに傾斜している。
緩傾斜溝14は、タイヤ軸方向外側がトレッド接地端12に開口している。
ここで、タイヤ赤道面CLを挟んで左側の緩傾斜溝14の配置個数と右側の緩傾斜溝14の配置個数とは同一である。
また、パターンノイズを良化するために、タイヤ赤道面CLの左側の緩傾斜溝14とタイヤ赤道面CLの右側の緩傾斜溝14とは、図1及び溝を簡略化した図2(A)に示すように、タイヤ幅方向に並ばないように、タイヤ赤道面CLを挟んで左側の緩傾斜溝14と右側の緩傾斜溝14とはタイヤ周方向に位相差を設けて配置されている。
なお、図2(A)において、P1は緩傾斜溝14の周方向のピッチ、P2は後述する急傾斜溝16の周方向のピッチを示している。また本実施形態において、P2=2・P1である。
本実施形態では、例えば、タイヤ赤道面CLの左側の緩傾斜溝14のタイヤ周方向位置が、その右側の2つの緩傾斜溝14の中央部分のタイヤ周方向位置となるように位相差を設けている(即ち、右側と左側は1/2P1のズレ)。
これら緩傾斜溝14のタイヤ赤道面CL側には、タイヤ幅方向外側に隣接する緩傾斜溝14と同一方向に傾斜し、かつ緩傾斜溝14よりもタイヤ周方向に対する角度が小さく設定された急傾斜溝16がタイヤ周方向に間隔を空けて複数形成されている。
タイヤ赤道面CLを挟んで左側の急傾斜溝16の配置個数と右側の急傾斜溝16の配置個数とは同一であるが、配置個数は緩傾斜溝14の配置個数の1/2である。
本実施形態では、図1に示すように、1本の急傾斜溝16に対し、2本の緩傾斜溝14が接続されており、2本の緩傾斜溝14のちの1本は周方向溝18を介して接続されている。
急傾斜溝16のタイヤ軸方向外側端部は、一方(タイヤ回転方向とは反対方向)の緩傾斜溝14の長手方向中間部分(周方向溝18寄り)に接続され、他方(タイヤ回転方向)の緩傾斜溝14のタイヤ軸方向内側端部が周方向溝18を介して急傾斜溝16の長手方向中間部分に接続されている。
周方向溝18は、タイヤ赤道面CLからトレッド接地端12Eへ向けてトレッド半幅(TW/2)の40〜60%の領域内に設けることが好ましい。
なお、急傾斜溝16に接続されている一方の緩傾斜溝14と他方の緩傾斜溝14とは、急傾斜溝16と略平行とされた急傾斜副溝20を介して連結されている。
タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16と、タイヤ赤道面CLの右側の急傾斜溝16とは、タイヤ軸方向外側端部分では、図2(A)に示すように、1/4P2分だけタイヤ周方向に位相差が付けられている。
しかし、実施形態では、図1、及び図2に示すように、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16が、タイヤ赤道面CLの右側の急傾斜溝16よりも相対的に長く設定されているため、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16の端部と、タイヤ赤道面CLの右側の急傾斜溝16の端部とは、1/2P2分タイヤ周方向に位相差が付けられている。
なお、タイヤ赤道面CLの両側の急傾斜溝16は、タイヤ赤道面CL側の端部が他の溝に接続せずに陸部内で終端しているため、タイヤ赤道面CL近傍において、陸部22はタイヤ周方向に連続している。
なお、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16はタイヤ赤道面CL側へ延長されているので、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16の端部は、タイヤ赤道面CLの右側の急傾斜溝16の端部よりもタイヤ赤道面CL側に近い。
したがって、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16の端部とタイヤ赤道面CLの右側の急傾斜溝16の端部との中心線RCL(タイヤセンターにてタイヤ周方向に連続する陸部分の見かけの中心線)は、タイヤ赤道面CLに対して図面右側に若干変位していることになる。
トレッド幅TWをタイヤ軸方向に3等分したときのトレッド12の中央部分をトレッド中央域12C、トレッド中央域12Cの両側をトレッド両側域12Sとしたときに、トレッド中央域12Cには急傾斜溝16が配置され、トレッド両側域12Sには急傾斜溝16の一部分、緩傾斜溝14、周方向溝18、及び急傾斜副溝20が配置されている。
急傾斜溝16には、タイヤ赤道面CL側の一部分が幅広とされ、タイヤ軸方向外側の残りの部分が幅狭とされている。
急傾斜溝16のタイヤ赤道面CL側の幅広部分の溝幅は、乗用車用タイヤの場合5mm以上とすることが好ましい。
急傾斜溝16の幅狭部分に面する陸部22の蹴り出し縁には、蹴り出し縁面取り部24が形成されている。
緩傾斜溝14は、トレッド接地端12E付近の一部分が幅広とされ、タイヤ軸方向内側の残りの部分が幅狭とされている。
緩傾斜溝14の幅狭部分に面する陸部22の踏み込み縁には、踏み込み縁面取り部26が形成されている。
なお、急傾斜副溝20は、急傾斜溝16の幅狭部分と略同様の幅狭に設定されており、急傾斜副溝20に面する陸部22の蹴り出し縁には、蹴り出し縁面取り部29が形成されている。
蹴り出し縁面取り部24は、図3の断面図に示すように一定角度で傾斜しているが、アール面取りであっても良く、少なくとも踏面22Aよりも低くなっていれば良く、段部であっても良い。
なお、踏み込み縁面取り部26、及び蹴り出し縁面取り部29についも、蹴り出し縁面取り部24と同様の形状に設定される。
急傾斜溝16は、蹴り出し縁面取り部24を形成した部分の溝底部側に、溝深さ中間部分よりも溝幅が広く設定された拡幅部分28を有している、
ここで、急傾斜溝16に設けられた拡幅部分28は、図3に示すように蹴り出し縁面取り部24側に変位して設けられている。
なお、緩傾斜溝14にも同様の拡幅部分28(図示せず)が踏み込み縁面取り部26側に変位して設けられており、急傾斜副溝20にも同様の拡幅部分28(図示せず)が蹴り出し縁面取り部29側に変位して設けられている。
なお、トレッド接地端12Eとは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2003年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外側の端部である。
なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、リム、空気圧、及び荷重は各々の規格に従う。
また、トレッド幅TWとは、タイヤ幅方向一方側のトレッド接地端12Eから他方側のトレッド接地端12Eまでのタイヤ幅方向に沿って計測した寸法である。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド中央側に急傾斜溝16を配し、その外側に緩傾斜溝14を配置した方向性パターンとし、更に周方向溝18及び急傾斜副溝20を配置したので、接地面内の水をスムーズに排水でき、高いウエット性能が得られる。
また、タイヤ赤道面CLの一方側の緩傾斜溝14と他方側の緩傾斜溝14とが周方向に位相差を設けて配置されると共に、タイヤ赤道面CLの一方側の急傾斜溝16と他方側の急傾斜溝16とが周方向に位相差を設けて配置されているので、パターンノイズを良化できる。
また、タイヤ赤道面CL上においては陸部22が周方向に連続しており、かつ急傾斜溝16のタイヤ赤道面CL側端部は、タイヤ赤道面CLの左右で1/2P2の位相差を設けて配置されているので、トレッド12のセンター部分の剛性が高く、かつ均一となり、高い操縦安定性が得られる。
なお、厳密には、急傾斜溝16のタイヤ赤道面CL側部分において左右非対称になるが、タイヤ赤道面CL側の角度がハイアングルなため、例えば、図2(B)に示すように、周方向に対する角度θが例えば20°であれば、ピッチP2が60mmで、タイヤ赤道面CL左側の端部がタイヤ赤道面CL側へ7.5mm、タイヤ赤道面CL右側の端部がタイヤ赤道面CLから離れる側へ7.5mmずれている場合、周方向に連続する陸部分の見かけの中心線RCLは、タイヤ赤道面CLに対して2.25mmのオフセットに過ぎず(例えば170mmのトレッド幅TWに対しては1.2%の量)、実際にはタイヤ性能に非対称の影響は出ない。
また、急傾斜溝16のタイヤ周方向に対する角度を45°以下に設定することで、急傾斜溝16がトレッド中央域12Cの水の流線方向とほぼ一致し、ウエット排水性が向上する。
また、急傾斜溝16は、タイヤ赤道面CL側端部付近が幅広に設定されているので、トレッド中央部の面圧が高くなり、排水性を高めることができる。
ここで、周方向溝18の配置位置が上記領域よりもタイヤ赤道面CL側に配置されると、トレッド中央域12Cの十分な排水性が得られなくなる。
一方、周方向溝18の配置位置が上記領域よりもトレッド接地端12E側に配置されると、周方向溝18より外側の陸部22の剛性が低くなり、操縦安定性、片落ち摩耗が悪化する。
なお、本実施形態では、緩傾斜溝14のピッチは一定で、急傾斜溝16のピッチも一定であったが、パターンノイズを良化するために周方向の部分毎に意図的にピッチを異ならせても良い(所謂ピッチバリエーション)。
但し、最大のピッチPmaxと最小のピッチPminとの比Pmin/Pmaxは、0.6以上とする。
また、本実施形態では、タイヤ赤道面CLの左側の緩傾斜溝14と右側の緩傾斜溝14とは周方向に1/2P1の位相差を設けているが、本発明においては±10%以内の変動は許容する。
同様に、本実施形態では、タイヤ赤道面CLの左側の急傾斜溝16のタイヤ赤道面CL側端部と右側の急傾斜溝16のタイヤ赤道面CL側端部とは周方向に1/2P2の位相差を設けているが、本発明においては±10%以内の変動は許容する。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来例の空気入りタイヤ2種、本発明の適用された実施例のタイヤ1種を用意し、それぞれのウエットハイドロプレーニング性能、パターンノイズ、及びドライ操縦安定性能を調べた。
・ウエットハイドロプレーニング性能の試験方法、及び評価方法:水深5mmのウエット路を通過時のハイドロプレーニング発生限界速度でのテストドライバーによるフィーリング評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・パターンノイズの試験方法、及び評価方法:直線平滑路を100km/hから慣行したときの車内音のテストドライバーによるフィーリング評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・ドライ操縦安定性能の試験方法、及び評価方法:ドライ状態のサーキットコースを各種走行モードにてスポーツ走行したときのテストドライバーのフィーリング評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・実施例のタイヤ:前述した実施形態の空気入りタイヤである。各部の寸法、角度は以下の表1に示す通りである。
・従来例1のタイヤ:図5に示すパターンを有するタイヤ。なお、実施形態と同一構成には同一符号を付している。実施例のタイヤとは溝の位相が異なる。溝の位相は図7参照。
・従来例2のタイヤ:図4に示すパターンを有するタイヤ。なお、実施形態と同一構成には同一符号を付している。実施例のタイヤとは溝の位相が異なる。溝の位相は図6参照。
タイヤの各部の寸法、角度等は表1に示す通りであり、結果は表2に示す通りである。
また、タイヤサイズ、内圧、荷重は以下の通りである。
タイヤサイズ:205/55R16
内圧:230kPa
荷重:実車2名乗車相当
Figure 0004381787
タイヤ赤道面CLに対する中心線RCLのオフセット寸法は2mm。
θa:周方向に対する角度
Figure 0004381787
試験の結果から、本発明の適用された実施例のタイヤは、ウエット性能を犠牲にせずに、パターンノイズ及び操縦安定性を確保できていることが分かる。
本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 (A)は第1の実施形態のトレッドの簡略化した溝配置図であり、(B)はタイヤ赤道面付近の急傾斜溝を簡略化して拡大した溝配置図である。 傾斜溝の断面図である。 従来例2に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 従来例1に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 従来例2のトレッドの簡略化した溝配置図である。 従来例1のトレッドの簡略化した溝配置図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12E トレッド接地端
12 トレッド
12C トレッド中央域
12S トレッド両側域
14 急傾斜部分
16 緩傾斜部分
18 周方向溝
22 陸部

Claims (4)

  1. トレッド幅をタイヤ幅方向に3等分したときのトレッドの中央部分をトレッド中央域、前記トレッド中央域の両側をトレッド両側域としたときに、前記トレッドのタイヤ赤道面両側に、少なくとも前記トレッド中央域に配置されタイヤ周方向に対して傾斜して延びると共に、タイヤ赤道面側端部が陸部内で終端する急傾斜溝と、少なくとも前記両側区域に配置されトレッド接地端に向けて前記急傾斜溝と同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対する角度が前記急傾斜溝よりも大きく設定された緩傾斜溝と、を備え、
    前記急傾斜溝の周方向配置個数に対し、前記緩傾斜溝の周方向配置個数が2倍に設定されると共に、前記急傾斜溝、及び前記緩傾斜溝がそれぞれ周方向に略等間隔で配置され、
    タイヤ赤道面の一方側の前記緩傾斜溝と他方側の前記緩傾斜溝とが、前記緩傾斜溝の周方向ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらして配置され、
    タイヤ赤道面の一方側の前記急傾斜溝と他方側の前記急傾斜溝とは、互いに周方向にずらして配置され、タイヤ赤道面側端部が前記急傾斜溝の周方向配設ピッチの1/2ピッチ分だけ互いに周方向にずらされている、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤ赤道面を挟んで一方側の前記急傾斜溝と他方側の前記急傾斜溝とは長さが異なる、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッド中央域には、タイヤ周方向に連続する陸部が設けられ、
    前記急傾斜溝は、タイヤ周方向に対する角度が45°以下に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記トレッドのタイヤ赤道面両側には、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の40〜60%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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