JP4370590B2 - 回転ダンパ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばピアノの鍵盤蓋等の開閉に際してこれに制動力を与える回転ダンパに関し、特に、いわゆるバックラッシュのない回転ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転ダンパは、例えば、特開平5−10366号に示されるような構造を有する(図18)。可動軸2がa方向に回転すると、弁部9aの直線状平面9cがA室内部の作動油10から反時計回り方向の圧力を受けて軸承凹部8aを中心に反時計回りに回転することにより、シリンダ1の内壁面1kに円弧状面9dが密着して閉弁状態となり高トルクが得られる。一方、可動軸2がb方向に回転すると、弁部9aの円弧状面9dが作動油10から時計回り方向の力を受けて軸承凹部8aを中心に時計回りに回転することにより、円弧状面9dが内壁面1kから離間して開弁状態となり低トルクが得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造の回転ダンパでは、開弁方向に回転中の可動軸2を一旦停止し、今度は逆に閉弁方向に回転させる際には、シリンダ1の内壁面1kから離間していた弁部9aが動油10の圧力により回転して壁面1kに密着するまでに所定の時間を要するので、この間は高トルクが得られない。
【0004】
このように、高トルクへの移行が迅速に得られない、遊びの時間又は区間をバックラッシュといい、蓋等を閉じる際に迅速なダンピング効果が要求される場合等において不都合があった。そこで、高トルクへの移行に対して応答の速い回転ダンパが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の回転ダンパは、請求項1において、内部に室を備えた筒状ケーシングと、前記室内に充填された粘性流体と、前記室内に一部が収容されると共に外部部材と連結可能な支軸部を有し前記ケーシングに対して相対的に回転可能な軸部材と、前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に軸方向に沿ってかつ径方向外方に突出して設けられ、外端面が前記ケーシングの内周面に摺接する第1凸条と、前記ケーシングの内周面に軸方向に沿ってかつ径方向内方に突出して設けられ、内端面が前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に摺接する第2凸条と、前記軸部材の回転方向に応じて高トルク又は低トルクを発生させるトルク制御手段とを備え、前記第1及び第2の凸条は協働して前記軸部材の相対回転を所定範囲内に制限するとともに、前記室内を容積が可変の第1分室と第2分室に区分するように設けられており、さらに前記トルク制御手段は前記軸部材の回転時に前記第1分室及び第2分室間の粘性流体の移動を制御する回転ダンパにおいて、
前記トルク制御手段が、前記ケーシング中に前記室と連通するように隣接して設けられた補助室と、前記室と前記補助室とを仕切る隔壁に形成され前記室の前記第1分室及び第2分室のそれぞれと前記補助室とを連通する第1通孔及び第2通孔と、前記第1通孔における前記補助室から前記室の第1分室側への粘性流体の移動を阻止する逆止弁と、からなるようにした。
【0006】
以上のように構成したことにより、軸部材が一方向に回転する際には、室から出て補助室を経由し再び室に戻る粘性流体の移動が生じることにより発生するトルクを低トルクとすることができ、軸部材が逆方向に回転する際には、隔壁の第1通孔に設けられた逆止弁によって前記補助室から前記室の第1分室への粘性流体の移動が阻止されるため、室から出て補助室を経由し再び室に戻る粘性流体の移動が生じないことになり、発生するトルクを高トルクとすることができる。
さらに、軸部材が上記逆方向に回転する際には、逆止弁の作用によりその回転直後においても補助室側から室側への粘性流体の移動が完全に阻止されて高トルクが得られ、一方、軸部材が上記一方向に回転する際には、逆止弁の作用によりその回転直後においても室側から補助室側への粘性流体の移動が速やかに生じ低トルクが得られ、いわゆるバックラッシュのない回転ダンパが得られる。
【0007】
請求項2と請求項3では、前記室と前記補助室とを前記隔壁を介してダンパの軸方向に連設したので、ダンパ全体の直径を小さくすることができる。
【0008】
請求項4では、前記補助室を前記室のダンパの径方向外方に配設したので、ダンパ全体の軸方向長さを短くできる。
【0009】
請求項5では前記逆止弁を、前記第1通孔の補助室側の開口を覆うリードバルブとし、請求項8では同開口を塞ぐボールバルブとし、請求項9では同開口を塞ぐタペットバルブとした。
このようなバルブを用いることにより、粘性流体の流れに対して第1通孔を迅速かつ確実に開閉することができる。
【0010】
また、請求項6では、補助室側における隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、前記補助室側の開口周囲に環状突出部と略同じ高さを有する台座を設けて該台座上にリードバルブの径方向外側の可動弁部分を載置して前記開口を覆うようにした。さらに、請求項7では、補助室側における隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、リードバルブの径方向外側の可動弁部分の厚さを環状突出部の高さと略同じとし当該可動弁部分によって前記開口を覆うようにした。
【0011】
これにより、第1通孔の開口をより確実に密閉できると共に、リードバルブと補助室側の隔壁面との間を離間させることにより、開口を開閉する抵抗が減少し、開口を開閉する応答性も向上する。
【0012】
請求項10では、前記第1凸条を凸条本体とこれに被せて前記ケーシングの内周面との隙間を調整する隙間調整体とから構成するようにし、軸部材が回転する際に、この隙間調整体がその外端面を前記ケーシングの内周面に摺接しつつ前記本体と一体に回転するようにした。
このような隙間調整体を用いることにより、室内の密閉度を向上することができるので逆止弁の応答性を高めることが可能となり、筒状ケーシングの厳密な眞円度を必要としない利点も有る。また、隙間調整体がなくてもよいが、そのときは、筒状ケーシングや軸部材の加工精度に十分留意する必要がある。さらに、隙間調整体が損傷した際には容易にこれを交換できる。
【0013】
また、請求項11では前記第2凸条を凸条本体とこれに被せられて前記軸部材の外周面との隙間を調整する隙間調整体とから構成するようにし、軸部材が回転する際に、その外周面にこの隙間調整体の外端面が接するようにした。これにより室内の密閉度を向上することができる等の効果が生じる。
【0014】
請求項12では、前記筒状ケーシングの内周面の周方向において複数の前記第2凸条を等間隔に設けて当該複数の前記室を形成し、各室内に前記第1凸条が一つずつ収容されるように前記軸部材の室内に収容された部分の外周面に当該複数の第1凸条を設けるようにした。これにより、軸部材の回転角を所望の範囲内に制限可能であり、また発生トルクの大きさを調整可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例について添付した図面に基づき説明する。図1〜図6は本発明に係る回転ダンパの第1構成例を示し、図1は本回転ダンパの断面斜視図、図2は本回転ダンパの縦断面図、図3〜図6は本回転ダンパの動作を説明する横断面図で、図3〜図6の各(a)は図2のA−A断面図、同各(b)は図2のB−B断面図である。
【0016】
図1と図2に示すように、本発明の回転ダンパ1は、筒状ケーシング2の室3の内部に軸部材5の一部を組み込み、室3及び補助室4の内にシリコーンオイル等の粘性流体6を充填封入した構造を有する。
筒状ケーシング2の一方の端部は底壁11により封止され、底壁11は外方から室内3に突出するように外面に形成された凹部11aを有し、他方の開放された端部には穴空きキャップ10が取り付けられている。軸部材5の室3内に収容された部分5aはブッシュ15を介して前記凹部11aの室内側の突出部に軸支される。穴空きキャップ10の穴部分101からは軸部材5の支軸部52がケーシング2外に突出している。この支軸部52には回り止め52aが形成されており、この部分において外部部材である蓋等に係合させられる。
なお、ケーシングの底壁11には、上記凹部11aの代わりに室内側に凹状部を形成し、軸部材5の室内に収容された部分5aをこの内部凹状部に軸支する構造としてもよい。
【0017】
穴空きキャップ10の内面にはこれと接するプレート12が配設されている。このプレート12の穴空きキャップ10とは反対側の面には、軸部材5の支軸部52の周囲を囲むように軸方向に突出した突出部121が設けられている。プレート12とケーシング2の内周面22との間にはO−リング等の第1のシーリング部材13が装着され、プレート12と支軸部52の外周面55との間には同じく第2のシーリング部材14が装着され、これによってケーシング2内から外部に粘性流体6が漏れるのを防止している。
【0018】
図3〜図6に示すように、軸部材5の室3内に収容されている部分5aの外周面56には軸方向に沿ってかつ径方向外方に向けて第1凸条51が軸中心Oに対して対称となるように二つ突設しており、各第1凸条51の先端部には垂下壁53a、53bを有する断面略コの字型の隙間調整体53が被せられている。軸部材5が回転する際には、隙間調整体53は第1凸条51に対して周方向及び半径方向に遊びをもたないでこれと一体に回転する。
【0019】
このような隙間調整体53を用いることにより、隙間調整体53の外端面53cとケーシング2の内周面22との間にほとんど隙間が形成しない程度に、外端面53cを内周面22に密着させることができるので、室3内の密閉度をさらに高くすることが可能となり、その結果より高いトルクを発生させることができる。
なお、上述の遊びをもたないとは、隙間調整体53が第1凸条51上でガタガタとブレないように被せられていることを指すものであって精密部品のような精度を要求するものではない。
【0020】
ケーシング2の内周面22の軸方向に沿って二つの第2凸条8、8が、軸中心Oに対して対称となるように径方向内方に突設している。軸部材5はその外周面56を各第2凸条8の内端面8aに摺接するようにして回転し、隙間調整体53の垂下壁53a、53bのうちの一方の側面が第2凸条8の側面8bに当たることにより軸部材5の回転が停止する。このように、第1と第2の凸条51、8によって軸部材5の回転が所定の範囲内に制限される。垂下壁53aの側面が一方の第2凸条8の側面8bに当たって停止している状態を図3に示し、垂下壁53bの側面が他方の第2凸条8の側面8bに当たって停止している状態を図5に示す。
【0021】
図示例では、これら二つの第2凸条8,8の存在により、軸部材5の周囲に二つの室3、3が形成される。これら二室3、3内には、軸部材5の第1凸条51が該室の一端部から他端部まで全長にわたって移動自在に配置され、各室3内を容積が可変の第1分室31と第2分室32とに区分する。
【0022】
筒状ケーシング2内部は、その内周面22に対して固定された隔壁7によって室3と補助室4に区分され、補助室4は室3に対して前記軸部材の支軸部52側に位置する。
図1ならびに図3〜図6の各(b)に示すように、隔壁7は一方の第2凸条8のケーシング2の開放端側端面に突起状に設けられた回り止め33によってこのケーシング2の内周面22に対して固定されているが、例えば、隔壁7の外周部を内周面22に設けた係合溝(不図示)に嵌入して隔壁7を内周面22に対して固定する方法を採用してもよい。また、隔壁7をケーシング2の内周面22と一体の成形体としてもよい。さらに、内部に室3を有する第1の筒状ケーシングと、内部に補助室4を有する第2の筒状ケーシングをあらかじめ用意しこれらを共通の隔壁によって区分してもよい。
【0023】
図1、図2に示すように、補助室4は、軸方向において隔壁7とプレート12との間に広がり、径方向においてプレート12の突出部121の周壁121aとケーシング2の内周面22との間に広かる空間部分を占める。隔壁7とプレート12との間隔が隔壁7と封止端部11との間隔より十分に狭いので、補助室4の容積は室3のそれに比べて十分に小さい。
【0024】
図3〜図6に示すように、隔壁7には厚さ方向にこれを貫通する第1通孔71と第2通孔72とからなる一対の通孔(71、72)が二組設けられている。各組において、一方の室3の第1通孔71と他方の室3の第2通孔72は周方向において第2凸条8を挟んでその両隣りに位置するように配設される。また、二つの第1通孔71、71同士は軸中心Oに対して対称位置に配置され、第2通孔72、72同士も同様に配置される。
【0025】
図3〜図6の各(b)に示すように、隔壁7の補助室4側の面には逆止弁9として作用するリードバルブ91が載置固定され、この面の相当部分がこのリードバルブ91によって覆われている。リードバルブ91は、隔壁7に設けた係合突起73をリードバルブ91に設けた孔91aに係合することにより隔壁7面に固定されるが、リードバルブ91の隔壁7への固定方法はこれに限定されるものではなく、リードバルブ91による第1通孔の開閉に支障が生じないように、例えば、適当箇所において両者を部分的に接着する等の方法を採用してもよい。
図3(b)に示すように、リードバルブ91は、径方向内方の基部91cと、径方向の外側にあって基部91cからその周囲に沿って対称に延出する腕状部91dからなる。腕状部91dの端部は、第1通孔71の補助室4側の開口部分を覆う可動弁部分91bを構成する。
図示例では、リードバルブ91の基部91cと腕状部91dとの間には切れ込みが設けてあり、可動弁部分91bが粘性流体によって押し上げられた後に元の位置に戻る際において大きな復元力が得られるようになっている。例えば、厚さのさらに薄いリードバルブ91を用いたり、より大きな復元力を有する材質を採用することにより、上記のような切れ込みがなくほぼ円形状のリードバルブを用いてもよい。
さらに、より大きな復元力を得るには、腕状部91dの端部を可動弁部分91bとするのが好ましいが、腕状部91dの任意の位置を可動弁部分91としてもよい。
【0026】
二つの第1通孔71、71はリードバルブ91の径方向外側の両端部側に設けられた一対の可動弁部分91bで覆われているが、二つの第2通孔72、72はリードバルブ91により覆われていない。リードバルブ91は例えば板バネを成形したものを使用でき、第1通孔71の補助室4側の開口部分を覆うように隔壁面に載置され、上述のように、可動弁部分91bは粘性流体によって押し上げられた後に元の位置に戻る復元力を有する。
【0027】
このようなリードバルブ91は、図1及び図2に示すように、その片側の全面を隔壁7の補助室4側の面上に載置してもよいが、これに代わって、図7に示すような隔壁7構造を用いた変更例を使用してもよい。すなわち、第1通孔71の補助室4側の開口周囲に隔壁7面から突出する円形台座74を設け、かつ、隔壁7の径方向の内側部分には円形台座74と同じ高さを有する環状突出部75を設けた隔壁構造である。
【0028】
図8に示すように、リードバルブ91の径方向内側の基部を環状突出部75上に載置するとともに、リードバルブ91の径方向外側の両端部側にある一対の可動弁部分91bをこの円形台座74上に載置し、第1通孔71の補助室4側の開口を覆うようになっている。上記台座は円筒状が好ましいが、これに限定されるものではない。
なお、図8には、第1通孔71の補助室4側の一方の開口と、円形台座74を介して当該開口を閉じるリードバルブ91の一方の可動弁部分を示す。
【0029】
このような円形台座74を設けることにより、リードバルブ91を円形台座74の上面により密着できるので、第1通孔71の補助室4側の開口をより確実に密閉することが可能となる。また、リードバルブと補助室側の隔壁面との間を離間させることにより、開口を開閉する抵抗が減少するので開閉の応答性も向上できる。
【0030】
図9に示すように、リードバルブ91を隔壁7に固定するには、隔壁7に設けた係合突起73をリードバルブ91に設けた孔91aに係合することにより隔壁7面に固定されるが、リードバルブ91の隔壁7への固定方法はこれに限定されるものではない。
【0031】
さらに、図8に示す構造に代わって、図10に示すような径方向外側の可動弁部分91bの厚さが厚いリードバルブ91を用いた変更例を使用してもよい。すなわち、第1通孔71の補助室4側の開口をこのような可動弁部分91bによっ覆うものである。なお、図10には、一方の可動弁部分しか示していないが、かかる可動弁はリードバルブ91の径方向外側の両端部側に一対設けられている。また、この例においても、図示しないが、隔壁7には、径方向の内側部分においてリードバルブ91の可動弁部分91bと略同じ高さを有する環状突出部が設けられている。
このような形状のリードバルブを用いることによって、上記の変更例と同様に、第1通孔71の補助室4側の開口をより密接に覆うことができるので、より確実に開口を密閉でき、かつ開口を開閉する応答性も向上できる。
【0032】
以上説明した二つの変更例では、従前の例と同様に、隔壁7は一方の第2凸条8のケーシング2の開放端側端面に突起状に設けられた回り止め33によってこのケーシング2の内周面22に対して固定されているが(図9)、以下の点で従前の例とは異なる。すなわち、従前の例では、図2に示すように、ケーシング2の内径より僅かに小さな外径を有する隔壁7をケーシング2内に嵌入することによって、ケーシング2内に隔壁7を収容している。
これに対して、上記変更例では、図7に示すように、ケーシング2の内周面22に環状段差を設け、この段付部分76に隔壁7の径方向の外側部分を載置するようにして、ケーシング2内に隔壁7を収容している。このような構造を採用することにより、段付部分76におけるシール効果の向上、ならびに、ケーシングの内径及び隔壁の外径に関して厳格な寸法精度を必要としない利点がある。
【0033】
以上説明したようなリードバルブの他に、図11に示すボールバルブ92や図12に示すタペットバルブ93を用いてもよい。
ボールバルブ92を用いる場合には、第1通孔71の補助室4側の出口部分に開口側に向けて広くなるテーパ部分71aを設け、このテーパ部分71aでボール92aを受けて第1通孔71を閉じるようにする。そして、プレート12の第1通孔71に対向する面部分に切欠12aを設け、第1通孔71の補助室4側の開口部分を塞ぐようにボール92aを付勢するコイルバネ等のバネ手段92bを切欠12a内に収容する。
一方、タペットバルブ93を用いる場合には、タペットの蓋部分の直径が第1通孔71の内径より大きなタペット93aを用い、タペット93aを付勢するバネ手段93bはボールバルブ92で用いたのと同様のものを用いる。
【0034】
図1に示すように、軸部材5の室3内に収容された部分5aの外周面56の一部分には、一定の深さで軸方向の幅が次第に変化する溝54が周方向に沿って刻設されている。なお、溝の幅を一定にして深さを周方向に沿って変化さてもよく、また溝の幅と深さを共に周方向に沿って変化さてもよい。
軸部材5が回転する際に、第2凸条8の内端面と軸部材5の室3の内部に収容された部分5aの外周面56の間に溝54が存在する場合には、溝54を通って一方の室3の第1分室31から他方の室3の第2分室32へ、又はこれとは逆への粘性流体6の流れが生じ、これによって発生トルクを低減、調整可能となる。
【0035】
なお、このような溝を室3の底壁11の内面又は隔壁7の室3側の面に設けてもよい。これらの場合には、第1凸条の径方向に沿った側面がこのような溝と対面する際には、この溝を介して、同じ室3における第1分室31から第2分室32へ又はこれと逆の方向に粘性流体の流れを生じる。特に、図6に示すような回転においては、このような溝を介した同じ室3における第2分室32から第1分室31への粘性流体の流れによって、第1通孔71及び第2通孔72を介して、一方の室3の第1分室31から他方の室3の第2分室32への粘性流体の流れが生じ、その結果、発生トルクを低減させることができる。
【0036】
このような回転ダンパ1は、例えば次のようにして組付けられる。軸部材5の支軸部52を蓋等の中空軸(不図示)に嵌入し、回り止め部分52aをこれに係合させる。一方、回転ダンパ1の本体はケーシング2外に張り出した穴空き鍔23部分を蓋等の本体に回転不能に組付ける。
【0037】
次に、このように構成された回転ダンパ1の作用を図3〜図6に基づいて説明する。まず、蓋等が完全に閉じている状態から開くまでの作用について以下に説明する。
【0038】
回転ダンパ1が連結された蓋等が完全に閉じているときは、回転ダンパ1の横断面状態は図3で示される。
図3(a)に示すように、軸部材5の第1凸条51に被せられた隙間調整体53の一方の垂下壁53aの側面が、第2凸条8の一方の側面8bに当接している。図に示す状態では、第1凸条51と隙間調整体53によって、第2通孔72、72の室3側の開口の一部分がそれぞれ閉じられているが、この開口が完全に開いた状態になるように第1凸条51と隙間調整体53の形状等を設定してもよく、又は、軸部材5が回転し始めると同時にこれら開口も開き始めるようになっていて、後述のように第1通孔71から補助室4を経由した粘性流体6が通過可能であれば開口がこの状態において完全に閉じられた状態であってもよい。
これに対して、図3(b)に示すように、第1通孔71、71の補助室4側の開口はリードバルブ91によってそれぞれ覆われ完全に閉じられている。
【0039】
図3で示される状態から、軸部材5が時計回りに僅かに回転した状態を図4に示す。
図4(a)に示すように、二つの室3、3は二つの第2凸条8、8と第1凸条51、51とによって、軸部材5の周方向に沿って第1分室31と第2分室32とにそれぞれ区分される。第1凸条51に対して回転方向の前方が第1分室31で、後方が第2分室32である。
軸部材5の回転により第1分室31の内圧が高くなるので、第1分室31内の粘性流体6が第1通孔71の補助室4側の開口を覆っているリードバルブ91部分を押上げるように作用する。粘性流体6の押上げ力がリードバルブ91の復元力より大きいときには、第1通孔71を覆っている可動弁91b部分を含むリードバルブ91の両端付近が隔壁7から離間する。その結果、リードバルブ91が開いた状態となり、第1通孔71を介して室3の第1分室31と補助室4が連通する。このように一方の室3の第1分室31から第1通孔71を通って補助室4に移動した粘性流体6は、図4(b)に示すように、第2凸条8に対して前記第1通孔71に隣接して配置されリードバルブ91に覆われていない第2通孔72を通って、矢印αで示すように他方の室3の第2分室32内に移動する。
【0040】
なお、リードバルブ91の代わりに図11に示すボールバルブ92を用いた場合には、第1分室31内の粘性流体6が第1通孔71の補助室4側の開口を塞いでいるボールバルブ92を押上げるように作用する。粘性流体6の押上げ力がボール92aを付勢するバネ力より大きいときには、ボール92aがプレート12側に押し上げられ隔壁7から離間する。その結果、一方の室3の第1分室31から補助室4へ流動した粘性流体6は、ボール92aに塞がれていない第2通孔72を通って、矢印αで示すように他方の室3の第2分室32内に移動する。
【0041】
また、リードバルブ91の代わりに図12に示すタペットバルブ93を用いた場合には、第1分室31内の粘性流体6が第1通孔71の補助室側の開口を塞いでいるタペット93aを押上げるように作用する。粘性流体6の押上げ力がタペット93aを付勢するバネ力より大きいときには、タペット93aがプレート12側に押し上げられ隔壁7から離間する。その結果、一方の室3の第1分室31から補助室4へ流動した粘性流体6は、タペット92aに塞がれていない第2通孔72を通って、矢印αで示すように他方の室3の第2分室32内に移動する。
【0042】
以上のように、一方の室3の第1分室31から第1通孔71を通って補助室4を経由し、次いで第2通孔72から他方の室3の第2分室32に至る粘性流体6の流路が形成されるので発生するトルクは小さい。
【0043】
この構成例では、補助室4と、第1通孔71と第2通孔72からなる一対の流体通孔と、第1通孔71に設けられたリードバルブ91などの逆止弁9とからトルク制御手段を構成し、前記トルク制御手段によって、軸部材5の回転時における第1分室31と第2分室32間の粘性流体6の移動を制御するようにした。
【0044】
次に、図4で示される状態からさらに回転を続けると、図5に示すように、隙間調整体53の他方の垂下壁53bの側面が、もう一方の第2凸条8の側面8bに当接した状態で回転が停止する。この状態では、第1凸条51と隙間調整体53によって、第1通孔71、71の室3側の開口の一部分がそれぞれ閉じられているが、上述のように、この開口が完全に開いた状態や完全に閉じた状態であってもよい。以上のように、蓋が閉じている状態から完全に開くまでは発生トルクを低くできる。
【0045】
また、使用する逆止弁9はバネの弾性力を利用しているためその開閉が迅速に行なわれる。したがって、軸部材5が上記図3に示す状態から図4に示す状態に至る回転直後においても、第1通孔71を覆う逆止弁9がタイムラグなしにすばやく開状態となるので、室3側から補助室4側へ粘性流体6が速やかに移動するので、回転と同時に低トルクが発生するバックラッシュのない回転ダンパが得られる。
【0046】
次に、蓋等が完全に開いた状態から閉じる際の作用について以下に説明する。回転ダンパ1が連結された蓋等が完全に開いている状態は、上述のように図5で示される。
【0047】
図5で示される状態から、軸部材5が反時計回りに僅かに回転した状態を図6に示す。
図6(a)に示すように、二つの室3、3は二つの第2凸条8、8と第1凸条51、51とによって、軸部材5の周方向に沿って第1分室31と第2分室32とに区分される。図4に示す場合と異なり、第2分室32は第1凸条51に対して回転方向の前方となり、第1分室31はその後方となる。
【0048】
軸部材5の回転により第2分室32の内圧が高くなるので、この流体圧がリードバルブ91により覆われていない第2通孔72を介して補助室4内に伝わる。ところで、上記第2通孔72と第2凸条8を介して隣接する第1通孔71の補助室4側の開口は、補助室4側から室3側へと作用する復元力をもつリードバルブ91により覆われているが、上記流体圧によってリードバルブが補助室4側から室3側へとさらに付勢されるため、第1通孔71の補助室4側の開口は、リードバルブ91によってより強固に閉じられた状態となる。
【0049】
なお、リードバルブ91の代わりに図11に示すボールバルブ92や図12に示すタペットバルブ93を用いた場合には、補助室4側から室3側へと作用する付勢力をもつボール92a又はタペット93aにより、第1通孔71の補助室4側の開口が塞がれている。ここで、第2通孔72を介して補助室4内に伝わる流体圧によってボール92a又はタペット93aが補助室4側から室3側へとさらに付勢されるため、第1通孔71の補助室4側の開口は、これらのバルブによってより強固に閉じられた状態となる。
【0050】
以上のように、第1通孔71を介した補助室4と室3の第1分室31とが連通しないので、一方の室3の第2分室32から補助室4を経て他方の室3の第1分室31に至る粘性流体6の流路が形成されない。したがって、粘性流体6は、隙間調整体53の外端面53cと室3の内周面22との間や、第2凸条8の内端面8aと軸部材5の外周面56との間等に形成されるラジアル方向の僅かな隙間、ならびに、第1凸条51の端面と隔壁7の側面との間等に形成されるスラスト方向の僅かな隙間を大きな抵抗力を受けつつ移動せざる得ないこととなるため高トルクが発生する。
【0051】
次に、図6で示される状態からさらに回転を続けると、隙間調整体53の一方の垂下壁53aが一方の第2凸条8の側面8bに当接して回転が停止し、図3に示す状態に戻る。以上のように、蓋が開いている状態から完全に閉じるまでは発生するトルクを高くできる。
【0052】
また、使用する逆止弁9はバネの弾性力を利用しているためその開閉が迅速に行なわれる。したがって、軸部材5が上記図5に示す状態から図6に示す状態に至る回転直後においても、室3側から補助室4側への粘性流体の移動が第1通孔を覆う逆止弁9によってタイムラグなしに完全に阻止されるのでこの回転直後から高トルクが発生し、いわゆるバックラッシュのない回転ダンパが得られる。
【0053】
次に、本発明の回転ダンパ1の第2構成例を第1構成例と異なる点についてのみ説明する。図13はこの第2構成例の回転ダンパの縦断面図を示す。
【0054】
図13に示すように、第2構成例の回転ダンパ1は室3と補助室4とが軸方向において連通するように、これら二つの室が隔壁7を介して軸方向に連設されている点で上記第1の構成例と同様であるが、室3が補助室4に対して軸部材5の支軸部52側に配設されている点で第1の構成例と相違する。
【0055】
第2構成例の回転ダンパ1もまた、筒状ケーシング2の室3の内部に軸部材5の一部を組み込み、この室3内に粘性の高いいわゆるシリコンオイル等の粘性流体6を充填封入した構造を有する。凹部11a部分を有する筒状ケーシング2の一方の端部は封止キャップ11により封止され、他方の開放された端部には穴空きキャップ10が取り付けられている。穴空きキャップ10の穴部分101からは軸部材5の支軸部52がケーシング2外に突出している。
【0056】
穴空きキャップ10の内側には、軸部材5に軸支されるようにしてO−リングホルダー16が設けられている。O−リングホルダー16の径方向の両端部には同心状に2つのO−リング等のシーリング部材13、14が装着されており、筒状ケーシング2の内周面22との間には第1のシーリング部材13が装着され、軸部材5の外周面55との間には第2のシーリング部材14が装着され、これらによってケーシング2内から外部に粘性流体6が漏れるのを防止している。
また、筒状ケーシング2の内周面22と封止キャップ11との間にはシーリング部材18が装着され、粘性流体6の漏れを防止している。
【0057】
筒状ケーシング2内を封止キャップ11側の補助室4と支軸部52側の室3との二つの室に軸方向において仕切る隔壁7は、例えばケーシング2の内周面22に固定される。
【0058】
室3内に収容されている軸部材5の外周面56には、第1の構成例と同様の二つの第1凸条51が形成され、各第1凸条51には隙間調整体53がそれぞれ被せられている。また、室3内には、これまた第1の構成例と同様の二つの第2凸条(不図示)が、軸方向に沿うと共に軸中心Oに対して対称位置に配置するように径方向内方に突設しており、隙間調整体53の垂下壁(不図示)の側面の一方が第2凸条8の側面(不図示)に当たることにより軸部材5の回転を停止させる。
なお、軸部材5の一端側の小径部分57の先端は、隔壁7を貫通して補助室4内に入り込んでいる。
【0059】
なお、第1の構成例と同様に、隔壁7は第2凸条の軸方向端面に突設された回り止めによってケーシング2の内周面22に対して固定されてもよく、また隔壁7の外周部を内周面22に設けた係合溝(不図示)に嵌入して隔壁7を内周面22に対して固定してもよく、隔壁7を内周面22との一体成形体としてもよい。さらに、内部に室3を有する第1の筒状ケーシングと、内部に補助室4を有する第2の筒状ケーシングをあらかじめ用意しこれらを共通の隔壁によって区分してもよい。
【0060】
隔壁7には第1構成例と同様に、厚さ方向にこれを貫通する第1通孔71と第2通孔72とからなる一対の通孔(71、72)が二組設けられている(図13では第1通孔71のみが示されている)。また、隔壁7の補助室4側の面上には、これまた第1構成例と同様に、第1通孔71、71を覆い(第2通孔72は覆っていない)逆止弁9として作用するリードバルブ91が載置固定されている。なお、第1構成例と同様に、リードバルブに代わり、バネを収容する不図示のプレート等を設けて図11に示すボールバルブ92や図12に示すタペットバルブ93を用いてもよい。
【0061】
また、第1構成例と同様に、軸部材5の室3に収容された部分の外周面56においてその周方向の一部分に溝54(不図示)を刻設してもよく、回転ダンパ1の蓋等への組付けも第1構成例と同様にして行われる。
【0062】
この第2構成例も第1構成例と同様に、補助室4と、第1通孔71と第2通孔72からなる一対の流体通孔と、第1通孔71に設けられたリードバルブ91などの逆止弁9とからトルク制御手段が構成され、このトルク制御手段により、軸部材5の回転時には第1分室31と第2分室32間の粘性流体6の移動が制御される。また、この構成例におけるトルク制御手段の作用も第1構成例と同様である。
【0063】
次に、本発明の回転ダンパ1の第3構成例を図14、図15に基づいて説明する。この構成例に関しても第1構成例と異なる部分についてのみ説明する。図14は第3構成例の回転ダンパの横断面図、図15は図14のD−D断面図を示す。
【0064】
図14と図15に示すように、第3構成例の回転ダンパ1は、補助室4が隔壁7を介して室3のダンパの径方向外方に配設されている点で上記第1構成例及び第2構成例の回転ダンパ1と相違する。
【0065】
第3構成例の回転ダンパ1は、室3の内部に軸部材5の一部を組み込み、この室3内に粘性の高いいわゆるシリコンオイル等の粘性流体6を充填封入した構造を有する。ケーシング2の一方の端部は底壁11によって封止され、底壁11は軸部材5を支持する突起11aを有する。ケーシング2の開放された端部には穴空きキャップ10が取り付けられている。穴空きキャップ10の穴部分101からは軸部材5の支軸部52がケーシング2外に突出している。
【0066】
穴空きキャップ10の内側には、軸部材5に軸支されるようにしてO−リングホルダー16が設けられている。O−リングホルダー16の径方向の両端部には同心状に2つのO−リング等のシーリング部材13、14が装着されており、ケーシング2の内周面22との間には第1のシーリング部材13が装着され、軸部材5の支軸部52の外周面55との間には第2のシーリング部材14が装着され、これらによってケーシング2から外部に粘性流体6が漏れるのを防止している。
【0067】
以上のような室3に対して、補助室4は以下のように配設される。ケーシング2の周壁2aのうち周方向において第2凸条8を挟んだ円弧状の所定領域を、室3と補助室4との隔壁7として用いている。二つの第2凸条8は中心Oに対して対称位置に配置されており、二つの円弧状隔壁7も通常中心Oに対して対称位置に配置される。補助室4は隔壁7を介して回転ダンパ1の径方向外方に突出するように二つ設けられる。
【0068】
二つの隔壁7は、ケーシング2の周壁2aとは別個の円弧状部材を使用してその内側に第2凸条8を形成したものを、二つ割にされたケーシング2の周壁2a間にそれぞれ埋め込むようにしてケーシング2に取付けてもよい。しかしながら、通常は、上述のようなケーシング2の周壁2aの一部分を利用したものが用いられる。
補助室4は、ケーシング2の周壁2aと一体に形成された周壁41、2b、封止キャップ42、ならびに底壁11によって囲まれた空間部からなる。
【0069】
隔壁7には、厚さ方向にこれを貫通する第1通孔71と第2通孔72とからなる一対の通孔(71、72)が二組設けられている。各組において、一方の室3の第1通孔71と他方の室3の第2通孔72は周方向において第2凸条8を挟んでその両隣りに位置するように配設される。また、二つの第1通孔71、71同士は軸中心Oに対して対称位置に配置され、第2通孔72、72同士も同様に配置される。
【0070】
隔壁7の補助室4側の面上には、上記第1構成例及び第2構成例と同様に、第1通孔71を覆う(第2通孔72は覆っていない)逆止弁9として作用するリードバルブ91が載置固定されている。リードバルブ91の隔壁7への固定方法としては、図14に示すように、隔壁7の補助室4側にネジ溝16bを設け、リードバルブ91にネジ16aを通す孔を設け、リードバルブ91を介してネジ16aをネジ溝16bに螺合する方法が通常用いられるが、リードバルブ91による第1通孔の開閉に支障が生じないように、リードバルブ91を隔壁7の適当な箇所に部分的に接着して固定する等の方法によってもよい。
また、リードバルブに代わり、バネを収容する不図示のプレート等を設けて図11に示すボールバルブ92や図12に示すタペットバルブ93を用いてもよい。
【0071】
室3内に収容されている軸部材5部分の外周面56に、中心Oに対して対称となるように第1凸条51を二つ設け、各第1凸条51に隙間調整体53を被せるようにすることは、第1及び第2の構成例と同様である。また、同室3内には、これまた第1及び第2の構成例と同様の二つの第2凸条8、8が、軸方向に沿うと共に軸中心Oに対して対称位置に配置するように径方向内方に突設しており、隙間調整体53の垂下壁53a又は53bの側面が第2凸条8の側面8bに当たることにより軸部材5の回転を停止させる。
また、第1及び第2の構成例と同様に、軸部材5の外周面56の周方向の一部分に溝54を刻設してもよく、回転ダンパ1の蓋等への組付けも第1及び第2の構成例と同様にして行われる。
【0072】
この第3構成例も第1構成例と同様に、補助室4と、第1通孔71と第2通孔72からなる一対の流体通孔と、第1通孔71に設けられたリードバルブ91などの逆止弁9とからトルク制御手段が構成され、このトルク制御手段により、軸部材5の回転時には第1分室31と第2分室32間の粘性流体6の移動を制御する。また、この構成例におけるトルク制御手段の作用も第1構成例と同じである。
【0073】
以上説明した第1〜第3構成例では、筒状ケーシング2内に室3が二つ設けられるように第2凸条8が二つ設けられ、かつ、各室3内を第1分室31と第2分室32に区分するように第1凸条も二つ設けられている。これに対して、図16に示す第4構成例のように、筒状ケーシング2内に室3が一つだけ設けられるように第2凸条8を一つ設け、かつ、この室3内を第1分室31と第2分室32に区分する第1凸条を一つ設けるようにしてもよい。
さらに、図示しないが、筒状ケーシング2内に室3が三つ以上設けられるように第2凸条8を三つ以上設け、かつ、各室3内を第1分室31と第2分室32に区分するように第1凸条も第2凸条と同数設けるようにしてもよい。
【0074】
さらに、図17に示すように、第2凸条8に隙間調整体81を被せて、第2凸条8の内端面8aと軸部材5の外周面56との隙間を調整するようにしてもよい。
【0075】
以上説明した各構成例においては、筒状ケーシング2を固定しておいてその中で軸部材5を回転させる場合について説明したが、これとは逆に、軸部材5を固定しておいてその回りを筒状ケーシング2を回転させてもよい。
【0076】
【発明の効果】
本発明の回転ダンパは、請求項1において、内部に室を備えた筒状ケーシングと、前記室内に充填された粘性流体と、前記室内に一部が収容されると共に外部部材と連結可能な支軸部を有し前記ケーシングに対して相対的に回転可能な軸部材と、前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に軸方向に沿ってかつ径方向外方に突出して設けられ、外端面が前記ケーシングの内周面に摺接する第1凸条と、前記ケーシングの内周面に軸方向に沿ってかつ径方向内方に突出して設けられ、内端面が前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に摺接する第2凸条と、前記軸部材の回転方向に応じて高トルク又は低トルクを発生させるトルク制御手段とを備え、前記第1及び第2の凸条は協働して前記軸部材の相対回転を所定範囲内に制限するとともに、前記室内を容積が可変の第1分室と第2分室に区分するように設けられており、さらに前記トルク制御手段は前記軸部材の回転時に前記第1分室及び第2分室間の粘性流体の移動を制御する回転ダンパにおいて、
前記トルク制御手段が、前記ケーシング中に前記室と連通するように隣接して設けられた補助室と、前記室と前記補助室とを仕切る隔壁に形成され前記室の前記第1分室及び第2分室のそれぞれと前記補助室とを連通する第1通孔及び第2通孔と、前記第1通孔における前記補助室から前記室の第1分室側への粘性流体の移動を阻止する逆止弁と、からなるようにした。
【0077】
以上のように構成したことにより、軸部材が一方向に回転する際には、室から流出して補助室を経由し再び室に戻る粘性流体の移動流路が確保されるので、流体の移動抵抗が小さくなり発生するトルクを低くすることができる。
一方、軸部材が逆方向に回転する際には、隔壁の第1通孔に設けられた逆止弁によって、前記補助室から室への粘性流体の移動が阻止されるため、室から出て補助室を経由し再び室に戻る粘性流体の移動流路が確保されず、粘性流体は、ケーシングの内周面、隔壁又はプレートの内周面と軸部材の外周面の間等に形成されるラジアル方向の僅かな隙間、ならびに、第1の凸条の端面と隔壁の側面の間等に形成されるスラスト方向の僅かな隙間を移動するだけなので、流体の移動抵抗が大きくなり発生するトルクを高トルクとすることができる。
【0078】
さらに、上記第1の通孔に設けられた逆止弁の開閉が迅速に行なわれるので、軸部材が上記逆方向に回転する際には、回転直後においても室側から補助室側への粘性流体の移動が完全に阻止され回転と同時に高トルクが発生する、いわゆるバックラッシュのない回転ダンパが得られる。一方、軸部材が上記一方向に回転する際には、回転直後においても補助室側から室側へと粘性流体が速やかに移動するので、回転と同時に低トルクが発生する回転ダンパが得られる。
【0079】
請求項2と請求項3では、前記室と前記補助室とを前記隔壁を介してダンパの軸方向に連設したので、ダンパ全体の直径を小さくすることができる。その結果、他の部材との関係でダンパ取付け部分が小口径の空間となる場合に好適に用いることができる。
【0080】
請求項4では、前記補助室を前記室のダンパの径方向外方に配設したので、ダンパ全体の軸方向長さを短くできる。その結果、他の部材との関係でダンパ取付け部分が奥行きの狭い空間となる場合に好適に用いることができる。
【0081】
請求項5では前記逆止弁を、前記第1通孔の補助室側の開口を覆うリードバルブとし、請求項8では同開口を塞ぐボールバルブとし、請求項9では同同開口を塞ぐタペットバルブとした。これらのバルブは、バネ弾性等による復元力を利用しているので、粘性流体の流れに対して第1通孔を迅速かつ確実に開閉することができる。回転ダンパを取付けた扉等の開閉の途中でこれを一旦停止し再度開閉するような場合にいおいても、高トルク又は低トルクが回転再開と同時に得られる。
【0082】
また、請求項6では、補助室側における隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、第1通孔の補助室側の開口周囲に前記環状突出部と略同じ高さの台座を設けてこの台座上にリードバルブの径方向外側の可動弁部分が載置されて開口を覆うようにした。
このような円形台座を設けることにより、リードバルブの前記可動弁部分を円形台座の上面により密着できるので、第1通孔71の補助室側の開口をより確実に密閉することが可能となる。また、リードバルブと補助室側の隔壁面との間を離間させることにより、開口を開閉する抵抗が減少するので開閉の応答性も向上できる。
【0083】
請求項7では、補助室側における隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部にリードバルブの径方向内側の基部を載置し、リードバルブの径方向外側の可動弁部分の厚さを環状突出部の高さと略同じとし、この可動弁部分によって前記開口を覆うようにした。このようなリードバルブを用いることにより、第1通孔71の補助室側の開口をより密接に覆うことができる。その結果、この開口をより確実に密閉でき、かつ開閉の応答性も向上する。
【0084】
請求項10では、前記軸部材の外周面に設けられた第1凸条を凸条本体とこれに被せられて前記ケーシングの内周面との隙間を調整する隙間調整体から構成し、軸部材の回転時に、この隙間調整体がその外端面を前記ケーシングの内周面に摺接しつつ、前記本体と一体に回転するようにした。
このような隙間調整体を用いることにより、これとケーシングの内周面との間の密着性が高められるので、得られるトルクをさらに高トルクとすることが可能となる。さらに、このような密閉度の向上により逆止弁の応答性を高めることが可能となり、筒状ケーシングの厳密な眞円度を必要としない利点も有る。
また、このような隙間調整体を用いない場合には、第1凸条の外端面が摩耗等により損傷すると、軸部材全体を交換する必要があったが、隙間調整体を用いている場合には、隙間調整体の外端面が損傷してもこれだけを交換すればよいので、部品交換も容易であると共に交換部品コストも低減できる。なお、隙間調整体を用いない場合には、筒状ケーシングや軸部材の加工精度に十分留意する必要がある。
【0085】
また、請求項11では前記第2凸条を凸条本体とこれに被せられて前記軸部材の外周面との隙間を調整する隙間調整体とから構成し、軸部材の回転に際し、軸部材の外周面にこの隙間調整体の外端面が接するようにした。このような隙間調整体を用いることにより、これと軸部材の外周面との間の密着性が高められるので、得られるトルクをさらに高トルクとすることが可能となり、このような密閉度の向上により逆止弁の応答性を高めることも可能となる。
また、このような隙間調整体を用いない場合には、第2凸条の内端面が摩耗等により損傷してもこの隙間調整体だけを交換すればよいので、部品交換も容易であると共に交換部品コストも低減できる利点もある。
【0086】
請求項12では、筒状ケーシングの内周面の周方向において複数の前記第2凸条を等間隔に設けて当該複数の前記室を形成し、各室内に前記第1凸条が一つずつ収容されるように前記軸部材の室内に収容された部分の外周面に当該複数の第1凸条を設けるようにした。これにより、本回転ダンパが取付けられる蓋等に要求される開閉角度の範囲に一致するように軸部材の回転角範囲を制限可能となり、さらに発生トルクの大きさも調整可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ダンパの第1構成例の内部構造を示す断面斜視図
【図2】第1構成例の回転ダンパの内部構造を示す縦断面図
【図3】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図
【図4】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図
【図5】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図
【図6】第1構成例の回転ダンパの動作を示す説明図で、(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図
【図7】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更例を使用した場合の、回転ダンパの内部構造を示す縦断面図
【図8】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更例を示す部分断面図
【図9】図7のC−C断面図
【図10】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更例を示す部分断面図
【図11】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更例を示す断面図
【図12】第1構成例の回転ダンパに用いる逆止弁の変更例を示す断面図
【図13】本発明の回転ダンパの第2構成例の内部構造を示す縦断面図
【図14】本発明の回転ダンパの第3構成例の内部構造を示す横断面図
【図15】図14のD−D断面図
【図16】本発明の第4構成例の回転ダンパの動作を説明する横断面図
【図17】本発明の回転ダンパの第2凸条の変更例を示す横断面図
【図18】従来の回転ダンパの横断面図
【符号の説明】
1・・回転ダンパ、2・・筒状ケーシング、22・・内周面、3・・室、31・・第1分室、32・・第2分室、4・・補助室、5・・軸部材、5a・・軸部材の室内に収容された部分、51・・第1凸条、52・・支軸部、53・・隙間調整体、53c・・外端面、56・・外周面、6・・粘性流体、7・・隔壁、71・・第1通孔、72・・第2通孔、74・・台座、8・・第2凸条、8a・・内端面、81・・隙間調整体、9・・逆止弁、91・・リードバルブ、92・・ボールバルブ、93・・タペットバルブ。
Claims (12)
- 内部に室を備えた筒状ケーシングと、前記室内に充填された粘性流体と、前記室内に一部が収容されると共に外部部材と連結可能な支軸部を有し前記ケーシングに対して相対的に回転可能な軸部材と、前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に軸方向に沿ってかつ径方向外方に突出して設けられ、外端面が前記ケーシングの内周面に摺接する第1凸条と、前記ケーシングの内周面に軸方向に沿ってかつ径方向内方に突出して設けられ、内端面が前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に摺接する第2凸条と、前記軸部材の回転方向に応じて高トルク又は低トルクを発生させるトルク制御手段とを備え、前記第1及び第2の凸条は協働して前記軸部材の相対回転を所定範囲内に制限するとともに、前記室内を容積が可変の第1分室と第2分室に区分するように設けられており、さらに前記トルク制御手段は前記軸部材の回転時に前記第1分室及び第2分室間の粘性流体の移動を制御する回転ダンパにおいて、
前記トルク制御手段が、前記ケーシング中に前記室と連通するように隣接して設けられた補助室と、前記室と前記補助室とを仕切る隔壁に形成され前記室の前記第1分室及び第2分室のそれぞれと前記補助室とを連通する第1通孔及び第2通孔と、前記第1通孔における前記補助室から前記室の第1分室への粘性流体の移動を阻止し、前記室の第1分室から前記補助室への粘性流体の移動を許容する逆止弁と、からなり、前記室の第2分室内の圧力が高くなったとき、その高い流体圧は前記第2通孔を介して前記補助室に伝わることを特徴とする回転ダンパ。 - 前記室と前記補助室とが前記隔壁を介して回転ダンパの軸方向に連設され、前記補助室が前記室に対して前記軸部材の前記支軸部に近い側に配設されている、請求項1に記載の回転ダンパ。
- 前記室と前記補助室とが前記隔壁を介して回転ダンパの軸方向に連設され、前記補助室が前記室に対して前記軸部材の前記支軸部から遠い側に配設されている、請求項1に記載の回転ダンパ。
- 前記補助室が前記室の回転ダンパの径方向外方に配設されている、請求項1に記載の回転ダンパ。
- 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の前記開口を覆うリードバルブである、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
- 前記補助室側における前記隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部に前記リードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、前記補助室側の前記開口周囲に前記環状突出部と略同じ高さを有する台座を設けて該台座上に前記リードバルブの径方向外側の可動弁部分を載置して前記開口を覆うようにした、請求項5に記載の回転ダンパ。
- 前記補助室側における前記隔壁面の径方向内側部分に環状突出部を設けて該環状突出部に前記リードバルブの径方向内側の基部を載置し、かつ、前記リードバルブの径方向外側の可動弁部分の厚さを前記環状突出部の高さと略同じとし当該可動弁部分によって前記開口を覆うようにした、請求項5に記載の回転ダンパ。
- 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の開口を塞ぐボールバルブである、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
- 前記逆止弁が前記第1通孔の補助室側の開口を塞ぐタペットバルブである、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
- 前記第1凸条が凸条本体とこれに被せられて前記ケーシングの内周面との隙間を調整する隙間調整体とからなる、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
- 前記第2凸条が凸条本体とこれに被せられて前記軸部材の外周面との隙間を調整する隙間調整体とからなる、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
- 前記ケーシングの内周面の周方向において複数の前記第2凸条を等間隔に設けて当該複数の前記室を形成し、各室内に前記第1凸条が一つずつ収容されるように前記軸部材の前記室内に収容された部分の外周面に当該複数の第1凸条を設けた、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の回転ダンパ。
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