JP4281932B2 - 平型オープンショーケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平型ショーケースを連結して中島を構成するショーケースにおけるエンドケースの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等のセルフサービス方式の食品販売店では、冷凍食品や生鮮食品等冷蔵食品の保冷及び陳列に、庫内上面が開口された平型ショーケース(直ケースやエンドケース)を連結して中島を構成するショーケースが使用されている。
【0003】
図5に示すように、中島を構成したショーケース31は、少なくとも、一対のエンドケース32,32(片側平型ショーケース)と一台以上の直ケース33(両側平型ショーケース)を組み合わせて構成されている。
そして、中島を構成したショーケース31には、冷気のエアフローの違いから、前面吸い込み背面吹き出しのエンドケース32aと前後面吸い込み中間仕切壁吹き出しの直ケース33aの組み合わせのショーケースと、前面吹き出し背面吸い込みのエンドケース32bと前後面吹き出し中間仕切壁吸い込みの直ケース33bの組み合わせのショーケースとの二種類のタイプがある。
【0004】
前者のタイプのエンドケース32aは、図6に示すように、上面を開口した箱形の商品収納部34と、この商品収納部34を適度の高さに保つ台座部35とから構成されている。そして、商品収納部34の陳列部34aは、一体発泡パネル構造の断熱壁36で囲まれている。この断熱壁36と陳列部34aの間には、所定空間を設けて冷気の循環ダクト37が形成され、該循環ダクト37の背面側には、冷却器38と送風機39とが設けられている。この循環ダクト37の背面側は冷気吹出口40に、前面側は冷気吸込口41に夫々接続されており、冷却器38で冷却された冷気は、背面側の冷気吹出口40から手前側の商品収納部34内に吹き出され、商品収納部34をエアカーテンでエアブランケット状態に覆い、所定の保冷温度に保持して、前面側の冷気吸込口41内に吸い込まれて、送風機39の作用で、この経路を循環する。
なお、Pは、陳列食品などの高さを調節できる陳列板である。
【0005】
前者のタイプの直ケース33aは、図7に示すように、商品収納部42がその中央に設けられた中間仕切壁43により2つの陳列部42a,42bに分断されることを除いて、エンドケース32aと略同様に構成されている。即ち、直ケース33aは、上面を開口した箱形の商品収納部42と、この商品収納部42を適度の高さに保つ台座部44とから構成されている。そして、商品収納部42の陳列部42a,42bは一体発泡パネル構造の断熱壁45で囲まれている。この断熱壁45と陳列部42a,42bの間には、所定空間を設けて冷気の循環ダクト46が形成され、商品収納部42の床下循環ダクト46の中央寄りには冷却器47,47と送風機48,48が配設されている。この冷却器47,47で冷却された冷気は、商品収納部42の中央に設けられた中間仕切壁43の内部循環ダクトを通って、その上部に形成された前後両サイドの冷気吹出口49,49から商品収納部42の両サイドに吹き出され、陳列部42a,42bに収納された食品等を冷却した後、両サイド内側の冷気吸込口50,50から再び循環ダクト46内に循環される。
【0006】
また、後者のタイプのエンドケース32bと直ケース33bは、図8及び図9に示すように、前者のタイプと冷気吹出口51、53,53と冷気吸込口52、54,54が逆になったショーケースであり、詳細な説明は省略する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来のエンドケースは、その背面部が開口していないため、中島を構成したショーケースの直ケースと商品収納部が区切れてしまい、商品収納部の連続感が失われてしまうという問題点があった。
そこで、前者のエンドケース(背面吹き出し、前面吸い込み)において、背面部の一部を開口し、直ケースと連結して、商品収納部を連通させるようにしてみたが、吹き出しの風量が、吸い込みの風量より少ないため、距離にして一番遠いコーナー部では、エアカーテンの形成が不完全で、冷えないという問題があった。
また、後者のエンドケース(背面吸い込み、前面吹き出し)において、背面部の一部を開口し、直ケースと連結して商品収納部を連通させると、今度は、吹き出しの風量が吸い込みの風量より多くなって回収しきれず、オーバーフローを起こし、連結した隣の直ケースのエアカーテンを乱して、冷却不良を起こす問題があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑み創案されたもので、後者のエンドケースにおいて、吸い込み風量を多くとれるようにして、吹き出し風量と吸い込み風量のバランスを取り、冷却不良を起こさないようにし、エンドケースと直ケースの商品収納部の連続感を出しながら、保冷力が維持できる中島を構成するエンド部の平型オープンショーケースを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、エンドケースと直ケースとからなる平型ショーケースを連結して中島を構成する平型オープンショーケースであって、そのエンドケースに設けられ、上面を開口してその下に商品収納部を配設したケース本体を有し、該ケース本体の前面に亘って形成した冷気吹出口とケース本体の背面に設けられた柱状の背面仕切壁の上部に形成した冷気吸込口との間に、冷気のエアカーテンを形成して前記商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、前記柱状の背面仕切壁以外のエンドケース後面を開口して、該エンドケースとこれに連結される直ケースのそれぞれの商品収納部の床板面、陳列板面及び両側面同士が面一となるように構成するとともに、前記背面仕切壁上部の冷気吸込口以外に、前記ケース本体内の側面後部、あるいは陳列板及び床板の直ケース接続側表面に冷気吸込口を設けたことを特徴とする。
そして、これらのケース本体内の側面後部や陳列板及び床板の直ケース接続側表面に設けた冷気吸込口は、複数の通気孔を配設して形成したことを特徴とする。
上記構成を採用したことにより、エンドケースと直ケースの商品収納部の連続感を出しながら、直ケースのエアフローを乱すことなく、保冷力を維持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の平型ショーケースがエンドケースとして使用されている中島を構成したショーケースの斜視図、図2は平型ショーケースの斜視図、図3は図1のA−A線断面図、図4は図1のB−B線断面図である。
なお、従来例と同様の構成要素については、従来と同一符号を付し、説明は省略する。
【0011】
従来と同様に、図1に示すように、中島を構成したショーケース1は、本発明のエンドケース2,2(片側平型ショーケース)と、一台以上の直ケース3(両側平型ショーケース)を組み合わせて構成されている。
本発明のエンドケース2は、図2乃至図4に示すように、前面吹き出し背面吸い込みのエアフロータイプで、前面の全長に亘って冷気吹出口4が設けられるとともに、ケース本体5の背面の中央部の背面仕切壁6の上部にパンチングした通気孔からなる冷気吸込口7が設けられている。この冷気吸込口7以外にも、ケース本体5内の側面後部にパンチングした複数の通気孔からなる冷気吸込口8が設けられている。
【0012】
前記背面仕切壁6以外の後面は、このエンドケース2に連結される直ケース3の商品収納部と面一、即ち、それぞれの商品収納部の床板面、陳列板面及び両側面同士が面一になるように開口されていて、エンドケース2の商品収納部9には陳列板10a,10b,10c,10dが嵌っている。そして、エンドケース2の後部の陳列板10c,10dの直ケース接続側表面と、床板11の直ケース接続側表面には更に夫々パンチングした複数の通気孔からなる冷気吸込口12,13が設けられている。
【0013】
而して、冷気吹出口4から吹き出された冷気は、商品収納部9の陳列板10a,10b,10c,10dに載置された食品等をエアブランケット状態に冷却し、一部は、背面仕切壁6の上部の冷気吸込口7から、また他の一部は、ケース本体5内の側面後部の冷気吸込口8から、残りの冷気は陳列板10c,10dの直ケース接続側表面の冷気吸込口12から床板11の直ケース接続側表面の冷気吸込口13を通って、床下循環ダクト14を通って回収され、床下循環ダクト14内の冷却器15と熱交換され、再び冷やされて、送風機16の作用で再び冷気吹出口4より吹き出される。
【0014】
なお、上記実施の形態における説明では、背面仕切壁上部の冷気吸込口の他に、冷気吸込口をケース本体内の側面後部と、陳列板及び床板の直ケース接続側表面との双方に設けた例を示したが、片方でもよいことは勿論である。また、ケース本体内の側面後部とは、ケース本体の中央から後方側の位置の意味である。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、エンドケースと直ケースとからなる平型ショーケースを連結して中島を構成するショーケースにおいて、そのエンドケースの柱状の背面仕切壁以外のエンドケース後面を開口して、該エンドケースとこれに連結される直ケースのそれぞれの商品収納部の床板面、陳列板面及びケース本体内の両側面同士が面一となるように構成したので、商品収納部が連通し、商品の連続感を出すことができた。
【0016】
また、前面吹き出し、背面吸い込み構造における冷気の吸い込み不足を、背面仕切壁上部の冷気吸込口以外に、ケース本体内の側面後部あるいは、陳列板及び床板の直ケース接続側表面に新たに冷気吸込口を設けることにより解消し、直ケース側に冷気がオーバーフローして直ケースのエアフローを乱すことがなくなり、保冷力を効率的に維持することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の平型ショーケースがエンドケースとして使用されている中島を構成したショーケースの斜視図である。
【図2】 本発明の平型ショーケースの斜視図である。
【図3】 本発明の平型ショーケースのA−A線断面図である。
【図4】 本発明の平型ショーケースのB−B線断面図である。
【図5】 従来の中島を構成したショーケースの斜視図である。
【図6】 従来のエンドケースのX−X線断面図である。
【図7】 従来の直ケースのY−Y線断面図である。
【図8】 従来の別のエンドケースのX−X線断面図である。
【図9】 従来の別の直ケースのY−Y線断面図である。
【符号の説明】
1 中島を構成したショーケース
2 エンドケース
3 直ケース
4 冷気吹出口
5 ケース本体
6 背面仕切壁
7 冷気吸込口
8 冷気吸込口
9 商品収納部
10a 陳列板
10b 陳列板
10c 陳列板
10d 陳列板
11 床板
12 冷気吸込口
13 冷気吸込口
14 床下循環ダクト
15 冷却器
16 送風機
35 台座部
36 断熱壁
Claims (4)
- エンドケースと直ケースとからなる平型ショーケースを連結して中島を構成する平型オープンショーケースであって、そのエンドケースに設けられ、上面を開口してその下に商品収納部を配設したケース本体を有し、該ケース本体の前面に亘って形成した冷気吹出口とケース本体の背面に設けられた柱状の背面仕切壁の上部に形成した冷気吸込口との間に、冷気のエアカーテンを形成して前記商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
前記柱状の背面仕切壁以外のエンドケース後面を開口して、該エンドケースとこれに連結される直ケースのそれぞれの商品収納部の床板面及び両側面同士が面一となるように構成するとともに、
前記背面仕切壁上部の冷気吸込口(7)以外に、前記ケース本体内の側面後部に冷気吸込口(8)を設けたことを特徴とする平型オープンショーケース。 - 前記ケース本体内の側面後部に設けた冷気吸込口(8)は、複数の通気孔を配設してなることを特徴とする請求項1記載の平型オープンショーケース。
- エンドケースと直ケースとからなる平型ショーケースを連結して中島を構成する平型オープンショーケースであって、そのエンドケースに設けられ、上面を開口してその下に商品収納部を配設したケース本体を有し、該ケース本体の前面に亘って形成した冷気吹出口とケース本体の背面に設けられた柱状の背面仕切壁の上部に形成した冷気吸込口との間に、冷気のエアカーテンを形成して前記商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
前記柱状の背面仕切壁以外のエンドケース後面を開口して、該エンドケースとこれに連結される直ケースのそれぞれの商品収納部の床板面、陳列板面及び両側面同士が面一となるように構成するとともに、
前記背面仕切壁上部の冷気吸込口(7)以外に、前記ケース本体内の商品陳列板及び床板の直ケース接続側表面に冷気吸込口(12,13)を設けたことを特徴とする平型オープンショーケース。 - 前記ケース本体内の商品陳列板及び床板の直ケース接続側表面に設けた冷気吸込口(12,13)は、複数の通気孔を配設してなることを特徴とする請求項3記載の平型オープンショーケース。
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