JP4171543B2 - ポリイミド前駆体及びポリイミド並びに液晶セル用配向処理剤 - Google Patents

ポリイミド前駆体及びポリイミド並びに液晶セル用配向処理剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主鎖中にアルキレン基及びエステルまたはチオエステル基を含有する特定の構造のポリイミドおよび/またはポリイミド前駆体からなる、液晶セル用配向処理剤に関するものである。更に詳しくはネマティック液晶分子が基板に対し低い傾斜配向角を有し、かつ液晶注入後の熱処理において傾斜配向角が変化しない良好な配向安定性を示す。また、一定方向にラビング処理された配向膜表面に誘起される複屈折位相差において遅相軸とラビング方向とのズレ角が極めて小さい良好な一軸配向性を示す。特に強誘電性液晶、反強誘電性液晶に対して優れた配向均一性を示す液晶セル用配向処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、液晶の電気光学的変化を利用した表示素子であり、装置的に小型軽量であり、消費電力が小さい等の特性が注目され、近年、各種ディスプレイ用の表示装置として目覚ましい発展を遂げている。中でも正の誘電率異方性を有するネマティック液晶を用い、相対向する一対の電極基板のそれぞれの界面で液晶分子を基板に対し平行に配列させ、かつ、液晶分子の配向方向が互いに直交するように両基板を組み合わせた、ツイステッドネマティック型(TN型)の電界効果型液晶表示素子は、その代表的なものである。
【0003】
このようなTN型の液晶表示素子においては、液晶分子の長軸方向を基板表面に均一に平行に配向させること、更に液晶分子を基板に対して一定の傾斜配向角をもって配向させることが重要である。
【0004】
このように液晶分子を配向させる代表的な方法としては、従来より二つの方法が知られている。第一の方法は、酸化珪素等の無機物を基板に対して斜めから蒸着することにより基板上に無機膜を形成し、蒸着方向に液晶分子を配向させる方法である。この方法では、一定の傾斜配向角を有する安定した配向は得られるものの工業的には効率的ではない。第二の方法は、基板表面に有機被膜をもうけ、その表面を綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一定方向にラビングし、ラビング方向に液晶分子を配向させる方法である。この方法は、比較的容易に安定した配向が得られるため、工業的には専らこの方法が採用されている。有機膜としては、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられるが、化学的安定性、熱的安定性等の点からポリイミドが最も一般的に使用されている。この様な液晶配向膜に使用されているポリイミドの代表的な例としては、特開昭61−47932号公報に開示されるものがある。
【0005】
また、近年においては新規な液晶表示素子の開発も盛んであり、中でも一方の基板のみに互いに平行するストライプ状の電極を設け、上下電極基板間で平行に配向させたネマティック液晶に対し、基板に対して平行な、即ち横電界を印加することによって駆動するインプレーンスイッチング型(IPS型)の電界効果型液晶表示素子は、従来のネマティック液晶表示素子の視野角特性を格段に進歩させるものとして注目されている。
【0006】
このIPS型液晶表示方式では、基板面に対して平面上でのスイッチングによって表示の明暗を行うので、その動作を効率的に行うため、さらにはより高いコントラストを得るためには、ラビング処理による液晶分子のラビング方向への配向均一性がこれまで以上に重要であり、この性能を得るためには、配向膜分子鎖自体の均一配向性が特に重要である。
【0007】
一方、カイラルスメクチック相を有する強誘電性液晶や反強誘電性液晶を用い、相対向する一対の電極基板のそれぞれの界面で液晶分子を基板に対し、層方向が一方向に向くように配列させた強誘電性液晶表示素子や反強誘電性液晶表示素子では、液晶分子が有する自発分極と電界の直接的な相互作用により、ネマティック液晶表示素子よりも優れた高速応答性、高視野角特性を有することが知られている。さらに、強誘電性液晶や反強誘電性液晶が有する螺旋ピッチよりもセルギャップを薄くした表面安定型強誘電性液晶素子、表面安定型反強誘電性液晶素子では、ネマティック液晶表示素子にはない、双安定性や三安定性を示し、単純マトリックス電極構造でも高精細の表示素子を作製できることが知られている。
【0008】
このような強誘電性液晶液晶素子、反強誘電性液晶素子では、液晶分子を均一にかつ一定方向に配向させることが極めて重要である。このように液晶を配向させる代表的な方法としては、上述のネマティック液晶表示素子の場合と同様に、酸化硅素などの無機物を斜め方向から蒸着して基板上に無機膜を形成する方法と、基板表面に誘起皮膜をもうけ、その表面を布で一定方向にラビングする方法が知られている。
【0009】
ラビングする有機膜としては、ネマティック液晶表示素子の場合と同様に化学的安定性、熱的安定性等の点からポリイミドが一般的に使用されている。しかしながら、従来のポリイミドでは強誘電性液晶あるいは反強誘電性液晶に対して必ずしも十分に満足させる配向性が得られなかった。またたとえ良い配向が得られても、ポリイミドの合成面で問題があり実用上問題となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
正の誘電率異方性を有するネマティック液晶を用い、相対向する一対の電極基板のそれぞれの界面で液晶分子を基板に対し平行に配列させ、かつ、液晶分子の配向方向が互いに直交するように両基板を組み合わせた、TN型の電界効果型液晶表示素子においては、液晶分子の長軸方向を基板表面に均一に平行に配向させること、更に液晶分子を基板に対して一定の傾斜配向角をもって配向させることが重要である。特に近年、TN型の電界効果型液晶表示素子において、コントラストを向上させるために3゜以下、好ましくは1〜2゜程度の低い傾斜配向角を安定に得ることが要求されている。
【0011】
しかし、従来のポリイミドを用いた液晶配向膜は、液晶注入後の傾斜配向角において、低い傾斜配向角を発現するものはあるものの、液晶のアイソトロピック温度以上に加熱(以下アイソトロピック処理という)した際に傾斜配向角が変化してしまうことがあり、また、アイソトロピック処理により、液晶分子の配向が乱れてしまう問題があった。
【0012】
また、一般に基板上に形成された樹脂膜をラビング処理して液晶配向膜として使用するが、この時高分子鎖がラビング方向に配向されることが一般に知られている。一方の基板のみに互いに平行するストライプ状の電極を設け、上下基板間で平行に配向させた液晶に対し、横電界を印加することによって駆動するIPS型電界効果型液晶表示素子においては、低い傾斜配向角とその熱処理に対する安定性に加えて、ラビング方向に対して液晶分子を従来のポリイミド膜以上により均一に配向させることがより効率的なスイッチング動作を行うため、あるいは電気光学特性、特にコントラストを向上させる上で重要な課題である。この性能を得るためにはポリイミド分子鎖自体がラビング方向に対してずれることなく均一に配向することが望ましい。すなわち高コントラストで均一な液晶表示を達成する上では極めて重要な課題であり、単に傾斜配向角が低いだけでなく、熱処理に対して安定に2゜以下の低い傾斜配向角を与え、且つラビング処理により液晶の均一な配向を発現させるために、分子鎖のラビング方向への配向均一性の高いポリイミド配向膜が切望されていた。
【0013】
一方、強誘電性液晶表示素子、反強誘電性液晶表示素子では、液晶の均一な初期配向を得ることが極めて重要であり、この配向状態が液晶素子の性能に大きな影響を与えることが知られている。しかしながら、強誘電性液晶や反強誘電性液晶の配向状態を均一に制御することは困難で、一般にラビングしたポリイミド膜上ではジグザク欠陥等の配向欠陥が観測され、これがコントラストの低下等の液晶素子の性能を著しく低減させる問題点があった。
【0014】
このように一般には配向させずらい液晶表示素子に均一な配向を与えるという観点からもポリイミド分子鎖のラビング方向への配向均一性は極めて重要である。液晶表示素子においては、ラビングによって生じる配向膜表面の傷や削れが液晶の配向不均一性を引き起こすという問題点も有しており、一般的にラビングの強度は非常に弱くしなくてはならなかった。
【0015】
ポリイミド分子鎖の配向は一般にラビング強度に依存し、その強度が強くなる程配向の度合が増すという傾向を有しており、弱いラビング条件では従来のポリイミド分子鎖を配向させるには不十分であった。即ち、極弱いラビングであっても、ラビング方向に対してポリイミド分子鎖がずれることなく均一に配向することも重要な課題である。
【0016】
また強誘電性液晶を良好に配向させる配向膜として、特開平8−248424号公報に開示されるような、主鎖にアルキレン基を有する脂肪族ジアミンを原料として得られるポリイミド膜を使用することができる。しかしながら、このような脂肪族ジアミンは重合反応性に劣り、一定のポリイミドワニスを得る上で問題を有していた。更に、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタンに代表されるような、主鎖にアルキレン基を有し、且つエステル結合を導入したジアミンを原料として得られるポリイミド膜を用いても、強誘電性液晶の良好な配向が得られるという事例もある。しかしながら、上述した極弱いラビング処理において、配向膜表面に誘起される複屈折位相差を測定すると高分子鎖の配向均一性が不十分であるという結果が得られている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、主鎖中にアルキレン基及びエステルまたはチオエステル基を含有する特定の構造のポリイミドおよび/またはポリイミド前駆体からなる液晶セル用配向処理剤に関するものであり、熱処理に対して安定した低い傾斜配向角の発現および、配向膜中の高分子鎖あるいは液晶の配向の均一性について詳細かつ系統的に鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、本発明はテトラカルボン酸誘導体と、ジアミンを重合反応させることにより得られる下記一般式(1)
【0019】
【化5】
Figure 0004171543
(R1はテトラカルボン酸残基で、R2はジアミン残基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体において、R2が下記一般式(2)
【0020】
【化6】
Figure 0004171543
(式中、R3、R4はそれぞれ独立にハロゲン原子または炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐状の低級アルキル基もしくはアルコキシ基、X1、X2はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子であり、n1は1〜18の整数であり、n2、n3はそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
で表されるジアミン残基を含有し、かつ還元粘度が0.05〜3.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5g/dl)であることを特徴とするポリイミド前駆体に関する。
【0021】
更に、前記ポリイミド前駆体をイミド化することにより得られるポリイミドに関し、また、該ポリイミド及び/又は前記ポリイミド前駆体を含有することを特徴とする液晶セル用配向処理剤に関する。
【0022】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の前記一般式(1)で表されるポリイミド前駆体の製造法について説明する。前記一般式(2)で表されるジアミン残基に対応するジアミン化合物は、例えば以下に示す方法により製造することができる。即ち、下記一般式(6)
【0024】
【化7】
Figure 0004171543
(式中、R3、X1およびn2は前記定義と同様である。)
で表される化合物と、下記一般式(7)
【0025】
【化8】
Figure 0004171543
(式中、X3およびX4は水酸基またはハロゲン原子、n1は前記定義と同様である。)
で表される化合物とを、一般式(6)で表される化合物を一般式(7)で表される化合物に対して2当量以上過剰に用いて縮合させるか、または一般式(7)で表される化合物を一般式(6)で表される化合物に対して少なくとも1当量以上用いて反応させた後、下記一般式(8)
【0026】
【化9】
Figure 0004171543
(式中、R4、X2およびn3は前記定義と同様である。)
で表される化合物と再度縮合させることにより、下記一般式(9)
【0027】
【化10】
Figure 0004171543
(式中、R3、R4、X1、X2、n1、n2およびn3は前記定義と同様である。)
で表されるジニトロ化合物を合成し、さらにこのジニトロ化合物のニトロ基を還元することにより、下記一般式(10)
【0028】
【化11】
Figure 0004171543
(式中、R3、R4、X1、X2、n1、n2およびn3は前記定義と同様である。)
で表されるジアミン化合物を製造することができる。
【0029】
上記の縮合反応において、前記一般式(7)中のX3およびX4が水酸基である化合物を用いる場合には、一般に縮合剤の存在下好適に反応が進行する。その際用いられる縮合剤としては、塩酸や硫酸などの鉱酸、トシル酸などの芳香族スルホン酸、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体などのルイス酸、トリフルオロ酢酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−アルキルピリジニウム塩、トリフェニルホスフィン、ポリリン酸エステルなどを挙げることができる。この場合の反応温度は通常室温から100℃の範囲で好適に反応が進行する。
【0030】
一方、上記の縮合反応において、前記一般式(7)中のX3およびX4がハロゲン原子である化合物を用いる場合には、ハロゲン化水素が発生するので、その補捉剤としてトリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の有機塩基存在下で行うことにより好適に反応が進行する。また、この場合には0℃から室温前後の比較的低い温度で行うことが、副反応を抑える点で好ましい。
【0031】
これらの反応はいずれも有機溶媒中で行うことが好ましく、ここで用いられる有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、アセトン、テトラヒドロフラン等が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
また、上記のニトロ基の還元反応は通常用いられる公知の還元剤と反応させることにより容易に進行するが、水素ガス雰囲気下ニッケル、白金、パラジウム、ロジウムなどの金属を触媒とした接触還元を行うことにより、前記一般式(9)で表されるジニトロ化合物から前記一般式(10)で表されるジアミン化合物を収率良く合成することができる。いずれの反応も溶媒中で行うことが望ましく、溶媒としては反応に関与しないものであればいずれでもよく、アルコール、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン等を例示することができる。反応温度は−100℃〜150℃、好ましくは−50℃〜100℃の範囲で行うことができる。
【0033】
本発明に於ける液晶セル用配向処理剤は、テトラカルボン酸誘導体と、上記の方法で製造される特定の構造を有するジアミン化合物を反応重合させることにより得られるポリイミド及び/またはポリイミド前駆体を有効成分として含有することより成り、これを有機極性溶媒に溶解させた樹脂溶液を透明電極付きの基板上に塗布したのち、乾燥、焼成することによりポリイミド膜を形成し、ついで膜表面をラビング等の配向処理を施して液晶配向膜として用いるものである。
【0034】
本発明の液晶セル用配向処理剤は、液晶分子が基板に対し低い傾斜配向角を有しかつ熱処理によって、傾斜配向角が変化しない良好な配向安定性を有すると共に、ラビング処理に対する配向膜表面の遅相軸のズレ角が極めて小さいという良好な均一配向性を有するものであり、特に強誘電性液晶、反強誘電性液晶に対して良好な配向を与えるものである。
【0035】
本発明に用いられるテトラカルボン酸誘導体は、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物、更には、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸及び3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸等の脂環式テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物、ブタンテトラカルボン酸等の脂肪族テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物等が挙げられる。
【0036】
また、これらのテトラカルボン酸誘導体は1種であっても2種以上混合して使用しても良い。
【0037】
これらの中で、本発明の効果を充分に得る上で、ピロメリット酸等の芳香族テトラカルボン酸誘導体またはシクロブタンテトラカルボン酸誘導体を使用することが特に好ましい。シクロブタン環は、下記のテトラカルボン酸残基の構造式で示されるように炭素数1〜4のアルキル基で置換していても良い。
【0038】
【化12】
Figure 0004171543
(R5、R6、R7、R8は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
前記一般式(10)で表されるジアミン化合物の具体例としては(以下アミノ基の置換位置は明記しないが、前記一般式に従い2,2−、2,3−、2,4−、3,3−、3,4−、4,4−の6種の置換位置の組み合わせを含むものとする。)、ジ(アミノフェニル)プロパン−1,3−ジオエート、1,3−ジ(アミノフェニルチオ)プロパン−1,3−ジオン、アミノフェニル−3−(アミノフェニルチオ)−3−オキソプロパノエート、ジ(アミノフェニル)ブタン−1,4−ジオエート、1,4−ジ(アミノフェニルチオ)ブタン−1,4−ジオン、アミノフェニル−4−(アミノフェニルチオ)−4−オキソブタノエート、ジ(アミノフェニル)ペンタン−1,5−ジオエート、1,5−ジ(アミノフェニルチオ)ペンタン−1,5−ジオン、アミノフェニル−5−(アミノフェニルチオ)−5−オキソペンタノエート、ジ(アミノフェニル)ヘキサン−1,6−ジオエート、1,6−ジ(アミノフェニルチオ)ヘキサン−1,6−ジオン、アミノフェニル−6−(アミノフェニルチオ)−6−オキソヘキサノエート、ジ(アミノフェニル)ヘプタン−1,7−ジオエート、1,7−ジ(アミノフェニルチオ)ヘプタン−1,7−ジオン、アミノフェニル−7−(アミノフェニルチオ)−7−オキソヘプタノエート、ジ(アミノフェニル)オクタン−1,8−ジオエート、1,8−ジ(アミノフェニルチオ)オクタン−1,8−ジオン、アミノフェニル−8−(アミノフェニルチオ)−8−オキソオクタノエート、ジ(アミノフェニル)ノナン−1,9−ジオエート、1,9−ジ(アミノフェニルチオ)ノナン−1,9−ジオン、アミノフェニル−9−(アミノフェニルチオ)−9−オキソノナノエート、ジ(アミノフェニル)デカン−1,10−ジオエート、1,10−ジ(アミノフェニルチオ)デカン−1,10−ジオン、アミノフェニル−10−(アミノフェニルチオ)−10−オキソデカノエート、ジ(アミノフェニル)ウンデカン−1,11−ジオエート、1,11−ジ(アミノフェニルチオ)ウンデカン−1,11−ジオン、アミノフェニル−11−(アミノフェニルチオ)−11−オキソウンデカノエート、ジ(アミノフェニル)ドデカン−1,12−ジオエート、1,12−ジ(アミノフェニルチオ)ドデカン−1,12−ジオン、アミノフェニル−12−(アミノフェニルチオ)−12−オキソドデカノエート、ジ(アミノフェニル)トリデカン−1,13−ジオエート、1,13−ジ(アミノフェニルチオ)トリデカン−1,13−ジオン、アミノフェニル−13−(アミノフェニルチオ)−13−オキソトリデカノエート、ジ(アミノフェニル)テトラデカン−1,14−ジオエート、1,14−ジ(アミノフェニルチオ)テトラデカン−1,14−ジオン、アミノフェニル−14−(アミノフェニルチオ)−14−オキソテトラデカノエート、ジ(アミノフェニル)ペンタデカン−1,15−ジオエート、1,15−ジ(アミノフェニルチオ)ペンタデカン−1,15−ジオン、アミノフェニル−15−(アミノフェニルチオ)−15−オキソペンタデカノエート、ジ(アミノフェニル)ヘキサデカン−1,16−ジオエート、1,16−ジ(アミノフェニルチオ)ヘキサデカン−1,16−ジオン、アミノフェニル−16−(アミノフェニルチオ)−16−オキソヘキサデカノエート、ジ(アミノフェニル)ヘプタデカン−1,17−ジオエート、1,17−ジ(アミノフェニルチオ)ヘプタデカン−1,17−ジオン、アミノフェニル−17−(アミノフェニルチオ)−17−オキソヘプタデカノエート、ジ(アミノフェニル)オクタデカン−1,18−ジオエート、1,18−ジ(アミノフェニルチオ)オクタデカン−1,18−ジオン、アミノフェニル−18−(アミノフェニルチオ)−18−オキソオクタデカノエート、ジ(アミノフェニル)ノナデカン−1,19−ジオエート、1,19−ジ(アミノフェニルチオ)ノナデカン−1,19−ジオン、アミノフェニル−19−(アミノフェニルチオ)−19−オキソノナデカノエート、ジ(アミノフェニル)イコサン−1,20−ジオエート、1,20−ジ(アミノフェニルチオ)イコサン−1,20−ジオン、アミノフェニル−20−(アミノフェニルチオ)−20−オキソイコサノエートおよび、それらの構造において芳香族環の水素原子の一原子あるいは二原子が、それぞれ独立にハロゲン原子または炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐状の低級アルキル基もしくはアルコキシ基に置換されたものなどが挙げられる。
【0039】
これらの中で好ましいものは、下記一般式(11)
【0040】
【化13】
Figure 0004171543
(n1は1〜18の整数である。)
で表されるジアミン化合物が好ましい。
【0041】
前記一般式(2)または(11)で表されるジアミンで、n1が大きくなると得られるポリイミドの耐熱性が低下するため、実用上n1は1〜10が好ましい。
【0042】
更に、ジ(4−アミノフェニル)ペンタン−1,5−ジオエート、ジ(4−アミノフェニル)ヘキサン−1,6−ジオエート、ジ(4−アミノフェニル)ヘプタン−1,7−ジオエート、ジ(4−アミノフェニル)オクタン−1,8−ジオエート、ジ(4−アミノフェニル)ノナン−1,9−ジオエート、ジ(4−アミノフェニル)デカン−1,10−ジオエートが特に好ましい。
【0043】
本発明のポリイミド前駆体に含まれる全ジアミン成分の中で、前記一般式(2)で表されるジアミン残基を含有することが必須であるが、液晶の均一な配向を得るためには80mol%〜100mol%であることが好ましい。
【0044】
本発明の効果を損なわない範囲内であれば、他のジアミン成分を共重合してもよい。その具体例を挙げるならば、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ジアミノジフェニルプロパン、ビス(3,5−ジエチル4−アミノフェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等の芳香族ジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン、更には、下記一般式(12)
【0045】
【化14】
Figure 0004171543
(mは1〜10の整数)
で表されるジアミノシロキサンである。
【0046】
また、これらジアミンの1種または2種以上を混合して使用することもできる。
【0047】
テトラカルボン酸誘導体とジアミンを重合反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)とするが、この際用いるテトラカルボン酸誘導体としてはテトラカルボン酸二無水物を用いるのが一般的である。テトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル数の比は0.8から1.2であることが好ましい。通常の重縮合反応同様、このモル比が1に近いほど生成する重合体の重合度は大きくなる。
【0048】
重合度が小さすぎるとポリイミド塗膜の強度が不十分であり、また重合度が大きすぎるとポリイミド塗膜形成時の作業性が悪くなる場合がある。従って、本反応に於ける生成物の重合度は、ポリイミド前駆体溶液の還元粘度換算で、0.05〜3.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5g/dl)であることが必須である。
【0049】
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる方法としては、通常、溶液法が好適である。溶液重合法に使用される溶剤の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、及びブチルラクトン等を挙げることが出来る。これらは単独でも、また混合して使用しても良い。更に、ポリイミド前駆体を溶解しない溶剤であっても、その溶剤の均一溶液が得られる範囲内で上記溶剤に加えて使用しても良い。その際の反応温度は−20℃から150℃、好ましくは−5℃から100℃の任意の温度を選択することができる。
【0050】
ポリイミド前駆体をポリイミドに転化するには、加熱により脱水閉環する方法が採用される。この加熱脱水閉環温度は、150〜450゜C、好ましくは170〜350゜Cの任意の温度を選択することができる。この脱水閉環に要する時間は、反応温度にもよるが30秒〜10時間、好ましくは5分〜5時間が適当である。
【0051】
また、ポリイミドが有機溶媒に溶解するいわゆる可溶性ポリイミドの場合、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応して得られたポリイミド前駆体を溶液中で公知の脱水閉環触媒を用いてイミド化することができる。
【0052】
このように得られたポリイミド溶液はそのまま使用することができる。また得られたポリイミド溶液から一旦ポリイミドを単離した後、適当な溶媒に再溶解させて使用することもできる。再溶解させる溶媒は、得られたポリイミドを溶解させるものであれば特に限定されないが、その例として、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、ジグライム等が挙げられる。
【0053】
また、基板への塗布性を改善する目的から、単独ではこのポリイミドおよび/またはポリイミド前駆体を溶解させない溶媒であっても溶解性を損なわない範囲であれば上記溶媒に加えてもよい。その例としてはブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコール、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0054】
上記のようにして得られた本発明のポリイミドおよび/またはポリイミド前駆体溶液を、スピンコート、転写印刷法などの方法を用いて透明電極の付いたガラスまたはプラスチック等の透明基板上に塗布し、これを上記の条件により加熱処理してポリイミド膜を形成する。この際のポリイミド膜の厚みとしては、特に限定されるものではないが、通常の液晶配向膜として使用される上で、100Å〜3000Åが適当である。ついで該ポリイミド膜をラビング処理等の配向処理を施し、液晶配向処理剤として使用することができる。
【0055】
ラビング処理は、一般には綿、ナイロン、ポリエステルなどの布を巻いたローラーを回転させ、そのローラーを一定の押し込み圧で基板に接触させて基板またはローラーを一定速度で移動させることにより行うことができる。また、ローラーが回転していない状態でローラーもしくは基板を移動させて行うことができる。回転ラビングでのラビングの強さは、次の式で定義されるラビング度L(mm)で表すことが報告されている。
【0056】
【数1】
L=N・M{(2πrn/60V)−1} (I)
(I)式において、Nはラビング回数、Mは押し込み量(mm)、rはラビングローラーの半径(mm)、nはローラーの回転数(rpm)、Vはステージの移動速度(mm/秒)であり、ラビング強度が強いほどラビング度は大きくなる。本発明に用いることができるラビング度は特に限定されるものではないが、ポリイミド膜の密着性の観点から、500mm以下が好ましい。
【0057】
このようなラビング処理によって高分子鎖がラビング方向に配向されることが知られており、この高分子鎖の配向の効果は、一般的に、ラビング処理後に誘起されるポリイミド膜の複屈折位相差およびラビング方向と遅相軸のズレ角を測定することによって評価できる。この測定の原理は、次の文献に記載されている。
【0058】
An Improved Method for High Reflectivity Ellipsometry Based on a New Polarization Modulation Technique (S.N.Jasperson & E.Schnatterly) Rev. Sci.Inst.,vol.40,page761, 1969
High Frequency Polarization Modulation Method for Measuring Birefrin- gence (F.A.Modoine, R.W.Major & E.Sonder) Appl.Opt.,vol14,No.3, 1975
本発明におけるポリイミドは液晶配向処理剤として特に優れた特性を有するものであるが、本発明の効果を得るためにはポリイミド分子鎖がラビングにより延伸され、ラビング方向に均一に配向することが重要である。ラビングによって誘起される複屈折位相差の大きさは、高分子の構造単位が有する屈折率の異方性、ラビング度、延伸される膜厚等に依存するが、複屈折位相差が大きいほど高分子鎖が配向していることを示し、さらに、ラビング方向と遅相軸のズレ角は、その大きさが小さいほど高分子鎖がラビング方向に配向していることを示している。本発明の効果を得るためには、ラビング強度が比較的小さい場合においても高い均一配向性が得られるという特徴を考慮して、ラビング度が15〜100(mm)の時、複屈折位相差の大きさ0.5(nm)以上、ラビング度100(mm)以上で0.8(nm)以上であることが好ましく、またラビング方向と遅相軸のズレ角については0.5゜以下、さらに好ましくは0.3゜以下であることが好適である。
【0059】
このようにラビングによって均一かつ一方向に高分子鎖が配向した液晶配向膜を用いることによって、液晶分子を均一に配向させることができる。特に、一般的に均一な配向が得にくい、強誘電性液晶や反強誘電性液晶には大きな効果を与えることができる。
【0060】
以下に実施例および比較例を上げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】
【実施例】
実施例1
ジ(4−アミノフェニル)ヘキサン−1,6−ジオエート2.40g(0.0073モル)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物1.40g(0.0072モル)をN−メチルピロリドン(以下NMPと省略する)21.53g中、室温で2時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を調製した。重合反応は容易かつ均一に進行し、還元粘度0.96dl/g(濃度0.5g/dl,NMP中30℃)のポリイミド前駆体を再現良く得ることができた。
【0062】
この溶液をNMPおよびブチルソロソルブ(以下BSと省略する)の混合溶媒(重量比80:20)により総固形分4重量%に希釈後、ガラス基板に2800rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。
【0063】
このポリイミド膜をレーヨン布を用い、表1の3種の条件でラビング処理を施した。ここで、ラビングの強度を定量的に表すために、以下の数式(I)で算出されるラビング度Lを導入した。ラビング度の値は表1に併せて記載する。
【0064】
【数2】
L=N・M{(2πnr/60V)−1} (I)
(I)式において、Nはラビング回数、Mは押し込み量(mm)、rはラビングローラーの半径(mm)、nはローラーの回転数(rpm)、Vはステージの移動速度(mm/秒)であり、ラビング強度が強いほどラビング度は大きくなる。
【0065】
このようにラビング処理された各々の基板を50μmのスペーサーを挟んでラビング方向を反平行にして組み立て、ついでネマティック液晶(メルク社製ZLI−2293)を注入し液晶セルを作成した。これらの液晶セルの配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、いずれのラビング条件でも欠陥は全く観測されず、液晶が均一に配向していることが確認された。また、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、条件1では1.2゜、条件2及び条件3では1.0゜であり、低い傾斜配向角が安定に得られていることが確認された。
【0066】
さらに、熱処理に対する傾斜配向角と配向状態の変化を評価するため、各液晶セルを95℃で10分間、120℃で1時間、120℃で6時間、順次加熱処理を行ったが、熱処理による配向の乱れや配向欠陥の発生は一切見られず、均一な配向を保持しており、傾斜配向角の変化も全くないことが確認された。
【0067】
【表1】
Figure 0004171543
【0068】
実施例2
実施例1に記載したポリイミド膜のラビング処理による分子鎖の配向性を評価するため、ポリイミド膜をレーヨン布を用い表1に記載の条件1および条件2でラビング処理し、オーク製作所高感度自動複屈折測定装置により複屈折位相差(以下Δndと略す)、および遅相軸とラビング方向とのズレ角を測定した。表2に各条件に於けるΔndと遅相軸のズレ角の測定結果を示す。条件1のような弱いラビング条件であってもΔnd値は十分に大きく、特に遅相軸のズレ角は極めて小さいことから、ポリイミド分子鎖のラビング処理に対する、均一配向性が非常に高いことが確認された。
【0069】
【表2】
Figure 0004171543
【0070】
実施例3
実施例1に記載したポリイミド膜をナイロン布を用い、表1に記載の条件1でラビング処理を施した。このようにラビング処理された各々の基板を1.5μmのスペーサーを挟んで、各基板のラビング方向が平行になるように組み立て、ついで強誘電性液晶(メルク社製ZLI−3489)を注入して、表面安定化液晶セルを作製した。このセルの配向状態を偏光顕微鏡により観察したところ、液晶セルの全領域にわたり欠陥は観測されず、強誘電性液晶が均一に配向していることが確認された。
【0071】
実施例4
ジ(4−アミノフェニル)ヘキサン−1,6−ジオエート2.40g(0.0073モル)とピロメリット酸二無水物1.56g(0.0072モル)をNMP22.43g中、室温で3時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を調製した。重合反応は容易かつ均一に進行し、還元粘度0.94dl/g(濃度0.5g/dl、NMP中30℃)のポリイミド前駆体を再現良く得ることができた。
【0072】
この溶液をNMPおよびBSの混合溶媒(重量比80:20)により総固形分4重量%に希釈後、ガラス基板に3050rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。このポリイミド膜をレーヨン布を用い、表1に記載した3種の条件でラビング処理を施した。各々の基板を50μmのスペーサーを挟んでラビング方向を反平行にして組み立て、ついでネマティック液晶(メルク社製ZLI−2293)を注入し液晶セルを作成した。これらの液晶セルの配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、いずれのラビング条件でも欠陥は全く観測されず、液晶が均一に配向していることが確認された。また、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、条件1では1.2゜、条件2及では1.0゜、条件3では1.1゜であり、低い傾斜配向角が安定に得られていることが確認された。
【0073】
さらに、熱処理に対する傾斜配向角と配向状態の変化を評価するため、各液晶セルを95℃で10分間、120℃で1時間、120℃で6時間、順次加熱処理を行ったが、熱処理による配向の乱れや配向欠陥の発生は一切見られず、均一な配向を保持しており、傾斜配向角の変化も全くないことが確認された。
【0074】
実施例5
実施例4に記載したポリイミド膜のラビング処理による分子鎖の配向性を評価するため、ポリイミド膜をレーヨン布を用い表1に記載の条件1および条件2でラビング処理し、実施例2と同様にΔnd、および遅相軸とラビング方向とのズレ角を測定した。表3に各条件に於けるΔndと遅相軸のズレ角の測定結果を示す。いずれのラビング条件であってもΔnd値は十分に大きく、特に遅相軸のズレ角は極めて小さいことから、ポリイミド分子鎖のラビング処理に対する、均一配向性が非常に高いことが確認された。
【0075】
【表3】
Figure 0004171543
【0076】
実施例6
実施例4に記載したポリイミド膜をナイロン布を用い、表1に記載の条件1でラビング処理を施した。このようにラビング処理された各々の基板を1.5μmのスペーサーを挟んで、各基板のラビング方向が平行になるように組み立て、ついで強誘電性液晶(メルク社製ZLI−3489)を注入して、表面安定化液晶セルを作製した。このセルの配向状態を偏光顕微鏡により観察したところ、液晶セルの全領域にわたり欠陥は観測されず、強誘電性液晶が均一に配向していることが確認された。
【0077】
比較例1
ジアミノジフェニルエーテル20.0g(0.1モル)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.2g(0.098モル)をNMP343.5g中、室温で10時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を調製した。重合反応は容易かつ均一に進行し、還元粘度0.98dl/g(濃度0.5g/dl、NMP中30℃)のポリイミド前駆体を再現性良く得ることができた。
【0078】
この溶液をNMPおよびBSの混合溶媒(重量比80:20)により総固形分3重量%に希釈後、ガラス基板に3000rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。この樹脂膜をレーヨン布を用い、表1に記載した条件1でラビング処理したのち、各々の基板を50μmのスペーサーを挟んでラビング方向を反平行にして組み立て、ついで液晶(メルク社製ZLI−2293)を注入し液晶セルを作成した。この液晶セルの配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ欠陥のない均一な配向をしていることが確認された。更にこのセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、3.6゜であった。更にこの液晶セルを120℃、1時間オーブン中で加熱処理したのち、配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、欠陥のない均一な配向をしていたが、このセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、4.1゜であり、熱処理によって傾斜配向角は高くなり、熱処理後、低い傾斜配向角は得られなかった。
【0079】
比較例2
比較例1に記載したポリイミド膜のラビング処理による分子鎖の配向性を評価するため、ポリイミド膜をレーヨン布を用い表1に記載の条件1および条件3でラビング処理し、実施例2と同様にΔnd、および遅相軸とラビング方向とのズレ角を測定した。表4に各条件に於けるΔndと遅相軸のズレ角の測定結果を示す。いずれのラビング条件であってもΔnd値が小さく、また遅相軸のズレ角が大きいことから、ポリイミド分子鎖のラビング処理に対する、均一配向性が低いことが確認された。
【0080】
【表4】
Figure 0004171543
【0081】
比較例3
比較例1に記載したポリイミド膜をナイロン布を用い、表1に記載の条件1でラビング処理を施した。このようにラビング処理された各々の基板を1.5μmのスペーサーを挟んで、各基板のラビング方向が平行になるように組み立て、ついで強誘電性液晶(チッソ社製CS−1014)を注入して、表面安定化液晶セルを作製した。このセルの配向状態を偏光顕微鏡により観察したところ、多数のジグザグ欠陥、線状欠陥が観測され、強誘電性液晶の配向が不均一であることが確認された。
【0082】
比較例4
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン41.0g(0.1モル)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.2g(0.098モル)をNMP341.2g中、室温で2時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を調製した。重合反応は容易かつ均一に進行し、還元粘度1.0dl/g(濃度0.5g/dl、NMP中30℃)のポリイミド前駆体を再現性良く得ることができた。
【0083】
この溶液をNMPおよびBSの混合溶媒(重量比80:20)により総固形分3重量%に希釈後、ガラス基板に2800rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。この樹脂膜をレーヨン布を用い、表1に記載した条件1及び条件3でラビング処理したのち、各々の基板を50μmのスペーサーを挟んでラビング方向を反平行にして組み立て、ついで液晶(メルク社製ZLI−2293)を注入し液晶セルを作成した。この液晶セルの配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ欠陥のない均一な配向をしていることが確認された。更にこのセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、条件1では4.2゜、条件3では3.1であった。更にこの液晶セルを120℃、1時間オーブン中で加熱処理したのち、配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、欠陥のない均一な配向をしていたが、このセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、条件1では6.2゜、条件3では5.4゜となり、熱処理によって傾斜配向角は高くなり、熱処理後、低い傾斜配向角は得られなかった。
【0084】
比較例5
比較例4に記載したポリイミド膜のラビング処理による分子鎖の配向性を評価するため、ポリイミド膜をレーヨン布を用い表1に記載の条件1、条件2および条件3でラビング処理し、実施例2と同様にΔnd、および遅相軸とラビング方向とのズレ角を測定した。表5に各条件に於けるΔndと遅相軸のズレ角の測定結果を示す。いずれのラビング条件であってもΔnd値は比較的小さく、また遅相軸のズレ角が大きいことから、ポリイミド分子鎖のラビング処理に対する、均一配向性が低いことが確認された。
【0085】
【表5】
Figure 0004171543
【0086】
比較例6
比較例4に記載したポリイミド膜をナイロン布を用い、表1に記載の条件1でラビング処理を施した。このようにラビング処理された各々の基板を1.5μmのスペーサーを挟んで、各基板のラビング方向が平行になるように組み立て、ついで強誘電性液晶(メルク社製ZLI−3489)を注入して、表面安定化液晶セルを作製した。このセルの配向状態を偏光顕微鏡により観察したところ、多数のジグザグ欠陥、線状欠陥が観測され、強誘電性液晶の配向が不均一であることが確認された。
【0087】
比較例7
1,6−ジアミノヘキサン11.6g(0.1モル)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.2g(0.098モル)をNMP174.5g中、室温で10時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液の調整を試みた。しかしながら重合反応は、1,6−ジアミノヘキサンの塩基性が高いために塩を形成し、均一には進行しなかった。さらに、酸無水物の仕込み量を同量にしても1,6−ジアミノヘキサンの塩基性が高いために塩を形成し、またその塩の形成が定量的でないため、重合の度に異なった粘度のポリイミド前駆体が得られ、再現良く調製することが困難であった。異なった粘度のポリイミド前駆体の一例として、還元粘度0.5dl/g(濃度0.5g/dl、NMP中30℃)のポリイミド前駆体を得た。
【0088】
この溶液をNMPおよびBSの混合溶媒(重量比80:20)により総固形分6重量%に希釈後、ガラス基板に3000rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。この樹脂膜をレーヨン布を用い、表1に記載した条件1でラビング処理したのち、各々の基板を50μmのスペーサーを挟んでラビング方向を反平行にして組み立て、ついで液晶(メルク社製ZLI−2293)を注入し液晶セルを作成した。この液晶セルの配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ欠陥のない均一な配向をしていることが確認された。更にこのセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、1.9゜であった。
【0089】
更にこの液晶セルを120℃、1時間オーブン中で加熱処理したのち、配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、欠陥のない均一な配向をしていたが、このセルについて、結晶回転法により液晶の傾斜配向角を測定したところ、2.5゜であり、熱処理によって傾斜配向角は高くなり、熱処理後、低い傾斜配向角は得られなかった。
【0090】
比較例8
1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン24.2g(0.1モル)とピロメリット酸二無水物21.8g(0.096モル)をNMP260.6g中、室温で10時間反応させポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を調製した。重合反応は容易かつ均一に進行し、還元粘度0.94dl/g(濃度0.5g/dl、NMP中30℃)のポリイミド前駆体を再現性良く得ることができた。
【0091】
この溶液をNMPおよびBSの混合溶媒(重量比80:20)により総固形分4重量%に希釈後、ガラス基板に4500rpmでスピンコートし、ついで80℃で5分、250℃で1時間加熱処理することにより厚さ1000Åのポリイミド膜を形成した。このポリイミド膜のラビング処理による分子鎖の配向性を評価するため、ポリイミド膜をレーヨン布を用い表1に記載の条件1、条件2および条件3でラビング処理し、実施例2と同様にΔnd、および遅相軸とラビング方向とのズレ角を測定した。表6に各条件に於けるΔndと遅相軸のズレ角の測定結果を示す。最もラビング強度が強い条件3においては十分に大きいΔnd値が得られ、また遅相軸のズレ角の小さく高い配向性が示唆されるが、比較的弱いラビングである条件1および条件2ではΔnd値は比較的小さく、また遅相軸のズレ角も大きいことから、弱ラビングではポリイミド分子鎖の均一配向性が不十分であることが確認された。
【0092】
【表6】
Figure 0004171543
【0093】
【発明の効果】
本発明による液晶配向処理剤により、熱的に安定した低い傾斜配向角をもち、且つラビング処理に対して液晶の均一な配向与える優れた液晶配向膜を得ることが可能となり、従来以上にコントラストの高い液晶素子を得ることができる。
また本発明による液晶配向処理剤を使用することにより、強誘電性液晶表示素子や反強誘電性液晶表示素子において均一は配向が得られ、優れた表示特性を与えると共に該液晶配向剤を再現性良く製造することが可能となる。

Claims (5)

  1. テトラカルボン酸誘導体と、ジアミンを重合反応させることにより得られる下記一般式(1)
    Figure 0004171543
    (R1はテトラカルボン酸残基で、R2はジアミン残基を表す。)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体において、R2が下記一般式(2)
    Figure 0004171543
    (式中、R3、R4はそれぞれ独立にハロゲン原子または炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐状の低級アルキル基もしくはアルコキシ基、X1、X2はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子であり、n1は1〜18の整数であり、n2、n3はそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
    で表されるジアミン残基を含有し、かつ還元粘度が0.05〜3.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5g/dl)であることを特徴とするポリイミド前駆体。
  2. 一般式(2)のジアミン残基が下記一般式(3)
    Figure 0004171543
    (n1は1〜18の整数である。)
    で表されるジアミン残基である請求項1記載のポリイミド前駆体。
  3. 4価のテトラカルボン酸残基が下記式(4)又は(5)
    Figure 0004171543
    (R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    で表される4価のテトラカルボン酸残基である請求項1または請求項2記載のポリイミド前駆体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリイミド前駆体をイミド化することにより得られるポリイミド。
  5. 請求項4に記載のポリイミド及び/または請求項1乃至3のいずれかに記載のポリイミド前駆体を含有することを特徴とする液晶セル用配向処理剤。
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