JP4164133B2 - 羽根形回転ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、それぞれ吸い込み領域と加圧領域とを有している二つのポンプ部分と、それぞれのポンプ部分の加圧領域から消費装置に通じ、加圧ダクトを含んでいる第1の流動経路と、二つのポンプ部分の加圧領域を互いに連通させている第2の流動経路と、第1の流動経路および第2の流動経路に付設されている少なくとも一つの液圧抵抗要素とを備え、前記二つのポンプ部分の加圧領域が、前記加圧ダクトと連通し且つポンプ部分の吸い込み領域にそれぞれ付設される第1および第2の搬送穴と、ポンプの羽根の羽根下部領域と連通する第1および第2の供給穴とを含み、ポンプの羽根の羽根下部領域を搬送媒体で付勢して羽根を作用位置にもたらすことにより吸い込み領域と加圧領域とを羽根により互いに切り離すようにした羽根形回転に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のポンプ、特に羽根形回転ポンプ、ローラ形回転ポンプは知られている。例えばドイツ特許公開第2935816号公報に開示されているポンプはロータを有し、ロータの周壁には、羽根を収容するスリットが形成されている。ロータは輪郭リングの内部で回転する。輪郭リングは、羽根が貫通している少なくとも一つの搬送空間、例えば鎌状の二つの搬送空間を形成している。ロータが回転すると大きくなる空間と小さくなる空間とが生じ、これによって吸い込み領域と加圧領域とが生じる。輪郭リングが二つの搬送空間を備えている場合には、それぞれ吸い込み領域と加圧領域とを備えた二つの、分離されたポンプ部分が生じる。
【0003】
羽根形回転ポンプが温まった状態で停止されると、上側にある羽根はその重力で、ロータに形成されたスリットのなかに戻る。従って、吸い込み領域と加圧領域との間に羽根によって与えられる分離は生じず、謂わばこのポンプ部分において短絡状態が発生する。対向する反対の側では、羽根はその重力に従ってスリットから抜け出る。このポンプ部分においては、吸い込み領域と加圧領域とは抜けでた羽根によって分離される。
【0004】
羽根形回転ポンプによって搬送される液体、例えば油圧オイルが冷えると、液体の粘性は増大する。その結果、羽根の運動性が衰える。このようなときにポンプを作動させると(冷間作動)、前記短絡状態のために一方のポンプ部分において搬送能力が著しく低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冷間始動時に搬送能力が低下しないようなポンプを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、両ポンプ部分の一方の加圧領域から一方の羽根下部領域へ延び、第1の搬送穴と第2の供給穴とを連通させる第1の流動連通部を形成している第1の溝と、両ポンプ部分の他方の加圧領域から他方の羽根下部領域へ延び、第2の搬送穴と第1の供給穴とを連通させる第2の流動連通部を形成している第2の溝とが設けられ、液圧抵抗要素は、冷間始動時に、第1および第2の搬送穴から流出する搬送媒体が、第1および第2の流動連通部を介して、それぞれポンプの羽根下部領域と連通する第1および第2の供給穴へ搬送されるように、第1の流動経路および第2の流動経路に付設されていることを特徴とするものである。
【0007】
加圧領域の間に液圧抵抗要素が設けられていることにより、ポンプの始動の間に搬送される粘性のある油圧オイルは、抵抗が小さいために優先的に下部羽根領域へ流動する。
【0008】
液圧抵抗要素として密封要素を使用するのが特に有利である。密封要素が流動経路を完全に密封するので、抵抗要素は無限の抵抗をもった抵抗要素である。密封要素が特に両加圧領域の連通部(ここにはポンプの加圧側から消費装置へ至る流動経路もある)を遮断することにより、ポンプの始動の間に搬送される油圧オイルはもっぱら下部羽根領域のためにだけ利用される。即ち羽根(ローラ形回転ポンプの場合にはローラ)を外側へ、その作用位置へ押すために利用される。
【0009】
羽根形回転ポンプの有利な実施形態によれば、まず、搬送穴に先行している下部羽根領域への流動連通部が形成される。これにより、ちょうど吸い込み領域を通過している羽根の下部羽根領域が圧力を受ける。即ち、冷間始動時に油圧オイルを搬送していないポンプ部分がその機能の点で支援を受ける。
【0010】
液圧抵抗要素が有限の抵抗値をもっているような実施形態も有利である。この場合、ダクトと溝の横断面を適当に構成することにより抵抗値の調整が可能である。
【0011】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を添付の図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、羽根形回転ポンプ1として構成されたポンプの第1実施例の簡略縦断面図である。ポンプ1はベースケーシング3を有している。ベースケーシング3には駆動軸5が貫通しており、駆動軸5はロータ7に係合している。ロータ7は、その周面に、半径方向に延びる複数のスリットを備えており、これらのスリット内に羽根が可動に配置されている。ロータ7は輪郭リング( Konturring )9によって取り囲まれている。輪郭リング9の内面は、少なくとも一つの、有利には二つの鎌状の搬送空間が形成されるように構成されている。搬送空間を羽根が貫通しており、その際それぞれ一つの吸い込み領域と加圧領域とを備えた二つのポンプ部分が形成される。
【0013】
ロータ7と輪郭リング9とは、ベースケーシング3の密封面に密接している。ロータ7と輪郭リング9の他の側には加圧板11が設けられている。この加圧板11により、羽根形回転ポンプ1により搬送される液体はポンプの加圧側から加圧空間13内へ誘導される。加圧空間13は、加圧側から消費装置に通じている流路の一部である。このため加圧板11を加圧ダクト15が貫通している。加圧ダクト15は前記ポンプ部分の加圧側に開口していると共に、加圧空間13にたいしても開口している。
【0014】
加圧板15の、加圧空間13に開口している搬送開口部は、冷間始動板17として構成された密封要素によって閉鎖される。密封要素としての冷間始動板17は、押圧ばね(例えば板ばね)19により予緊張力で加圧板11にたいして押圧される。
【0015】
加圧空間13からは、羽根形回転ポンプ1により搬送される液体(有利にはオイル)が消費装置(例えば操舵補助装置またはギヤ装置)に達する。
図2は、加圧板11の、図2には図示していない冷間始動板17側の表面33を拡大して示す。表面33は、腎臓状の二つの搬送穴21と23を有している。搬送穴21と23は、加圧ダクト15を介してポンプ部分の加圧領域に通じている。加圧ダクト15は、最大で搬送穴21,23の貫流面の1/3である貫流面を有しているのが有利である。
【0016】
搬送穴21側の圧力領域には、ここでは簡略に示した、第1のポンプ部分の吸い込み領域25が属している。これに対応して搬送穴23に属する加圧領域には、第2のポンプ部分の吸い込み領域27が付設されている。
【0017】
加圧板11は、図面の面にたいしてほぼ垂直に延びる複数の供給ダクトを備えている。これらの供給ダクトを通って、加圧状態にある液体または油圧オイルがポンプ部分の下部羽根領域に達する。さらに第1の供給穴29が設けられている。この第1の供給穴29には第1の下部羽根部分の供給ダクトが開口している。さらに第2の供給穴31が設けられ、この第2の供給穴31には、第2の下部羽根部分に付設するように圧力板表面33に設けた供給ダクトが開口している。
【0018】
図2からわかるように、圧力板表面33には、液体連通部として用いられる溝35と37が形成されている。第1の溝35は、搬送穴21から供給穴31へ延びている。第2の溝37は、搬送穴23から供給穴29へ延びている。このように一つのポンプ部分のこれら搬送穴は、他の先行するポンプ部分の下部羽根領域を提供している。
【0019】
破線の対角線は、両ポンプ部分の間の仮想の仕切り線を示している。
図3も加圧板11の表面33を示している。同一の部材には同一の符号を付したので、その説明は省くことにする。
【0020】
圧力板33には、ここでも溝として形成された液体連通部が形成されている。しかし図2の場合とはその延在態様が異なっており、即ち搬送溝21はなんらかの溝に連通する連通部を有していない。これにたいして搬送穴23には二つの溝37aと37bが設けられている。溝37aと37bは、供給穴29と31に通じている。このように下部羽根領域には、一つのポンプ部分の搬送穴により油圧オイルが供給される。
【0021】
次に図4の原理図を用いて、冷間始動板を加圧板に取り付けたときに生じる流動特性について説明する。
図4の図示では、加圧板表面33の輪郭を判り易くさせるため冷間始動板は取り外されている。図4において破線で示すのは取付け領域であり、即ち加圧板11と冷間始動板17との接触領域である。図からわかるように、両板の接触領域はその表面積または全横断面よりもかなり小さい。冷間始動板17の外側輪郭43も同様に図4に示した。
【0022】
さらに図4からわかるように、加圧板表面33は搬送穴21,23と供給穴29,31とを有している。図4に図示した加圧板11の実施形態の場合、ダクト37cとして形成された流動連通部が搬送穴23から供給穴29へ延びている。両供給穴29と31は、ダクト37cに連通している環状溝45によって互いに連通している。即ち環状溝45は、溝として形成されたダクト37cを介して搬送穴23とも連通している。
【0023】
図4に図示した加圧板11の実施形態の場合、搬送穴23と供給穴29との間に延びているダクト37cは溝45よりも深い。ダクト37cを鏡像対称に形成して、供給穴29へではなく、供給穴31へ延びるようにしてもよい。
【0024】
接触領域41は、搬送穴21と23とを介して加圧板表面33に開口しているポンプ部分の加圧領域が外部にたいして遮蔽されているように設けられている。もし下部ポンプ部分の搬送穴23だけが冷間始動板17によって閉鎖されるならば、もちろんポンプの冷間始動特性はこれだけで著しく改善される。この実施形態の場合、冷間始動板の不規則ながたつきを回避することにより、騒音の発生をポジティブに制御できることが明らかになった。
【0025】
さらに図4の実施形態では、接触領域41は供給穴29,31と搬送穴23とを完全に取り囲み、搬送穴21から出ている、加圧領域13または消費装置への流動経路を密閉している。このようにして羽根形回転ポンプ1の個々の加圧領域は、加圧板11上に取り付けられる冷間始動板17、即ち密封要素または無制限の抵抗値を持った油圧抵抗要素として用いられる冷間始動板17により互いに分離されている。
【0026】
以下では、羽根形回転ポンプ1の機能について、または冷間始動板17として形成された密封要素の作用について説明する。
羽根形回転ポンプ1が停止しているときには、ポンプ部分の加圧領域及び加圧ダクト15は無圧であり、よって冷間始動板17は押圧ばね19により加圧板11にたいして押圧される。これにより搬送穴21と23は加圧空間13にたいして密閉される。
【0027】
羽根形回転ポンプ1が冷間始動する場合、即ち搬送される油圧オイルに非常に粘性があり、よって羽根が比較的不動状態でロータ7のスリット内で支持されているような場合には、図2の実施形態では、搬送穴21,23から流出する搬送オイルが溝35と37を通って供給穴31と29に誘導され、即ちこれによりポンプ部分の下部羽根領域に誘導される。このようにして、冷間始動時に羽根が外側へ押されて作動位置に達し、これによりポンプ部分の吸い込み領域と加圧領域とが相互に密閉されることが保証されている。さらにこのようにして、冷間始動時に羽根形回転ポンプ1がオイルを搬送することが保証されている。
【0028】
図3に図示した実施形態では、溝は搬送穴21に連通しておらず、下部ポンプ部分の搬送穴23が両ポンプ部分の下部羽根領域に油圧オイルを供給する。このような作用が生じるのは、一方では、溝37aを通って搬送穴23から流出する油圧オイルが供給穴29に達するためであり、他方では、溝37bを通って搬送穴23から流出する油圧オイルが供給穴31へ案内されるからである。これにより、両ポンプ部分の下部羽根領域はただ一つの搬送穴23の油圧オイルによって搬送オイルで付勢され、よって圧力で付勢される。
【0029】
図4に図示した実施形態では、搬送横断面が大きいので、冷間始動において非常に粘性のある油圧オイルはダクト37cを通ってまず供給穴29に達する。搬送されたオイルの非常にわずかな部分は環状溝45を通って供給穴31に搬送される。なぜなら、環状溝45の深さがより浅いので、より大きな油圧抵抗が与えられているからである。即ちまず、搬送穴23に先行している吸い込み領域の下部羽根領域に油圧オイルが供給される。ここで「先行する」という概念を定義するにあたっては、図2から図4までに図示したすべての実施形態においてロータ7が時計方向に回転することを前提としている。
【0030】
冷間始動板17が加圧板11にたいして密接に押圧されることにより、冷間始動時においてはまず純粋に下部羽根供給が行なわれる。即ち油圧オイルは加圧空間13に放出されず、よって消費装置に放出されず、羽根形回転ポンプ1の機能だけが保証される。
【0031】
羽根形回転ポンプ1がより高い圧力を発生することができるようになると、冷間始動板17は押圧ばね19の力に抗して加圧板11から持ち上げられ、その結果料搬送穴21と23は開口し、搬送されたオイルが加圧空間13を介して消費装置に達することができる。
【0032】
冷間始動板17が加圧板11に付着したままにならないようにするため、接触領域41はできるだけ小さく選定される。さらに、液体動力学的パラドックスが生じて、冷間始動板17が排流されるオイルによって加圧板11へ引き寄せられないように選定される。
【0033】
上記のことから明らかなように、冷間始動板17は、図4に図示したような、加圧板11にたいする方向付けが保証されている場合にだけその機能が保証されている。即ち冷間始動板17の心合わせも相対回転の阻止も必要である。これは例えば図4に図示したピン47と49によって行なう。有利なのは、すでに加圧板及び輪郭リングの心合わせのために挿着されているピンを延設して、冷間始動板17に対応的に設けた穴に係合できるように構成することである。他方特に有利なのは、ピン47,49を押圧ばね19の心合わせにも使用することである。ピン47,49が冷間始動板17を貫通して押圧ばね19と協働することにより、羽根形回転ポンプにすでに設けられているピンに別の機能を持たせることができる。押圧ばね19を心合わせするために付加的な部材を設ける必要がない。
【0034】
搬送穴21が搬送穴23にたいして圧力を漏らさないように密閉されていることにより、始動時に、下部ポンプ部分から搬送穴23を介して搬送されたオイルが上部ポンプ部分の搬送穴21に侵入して、そこから、進入して来る羽根により直接上部ポンプ部分の吸い込み領域へ戻されることが阻止され、しかも下部羽根領域への供給に必要な圧力を発生することなく戻されることが阻止される。
【0035】
冷間始動特性を補助するため、中断なく周回している溝50(図1)を、即ちロータ7の加圧板11とは逆の側に配置されている溝50を油圧抵抗体、例えば細条体によって2分割にしてもよい。この場合、分割された溝50のそれぞれの領域は一方のポンプ部分の下部羽根領域に付設される。これにより、一方の下部羽根領域に供給された油圧オイルが冷間始動時に、まだ搬送機能を有していない他方のポンプ部分の下部羽根領域に排出されないよう保証される。この場合重要なことは、一方のポンプ部分の吸い込み領域と加圧領域との間の油圧抵抗が、ポンプの他方のポンプ部分の吸い込み領域と加圧領域との間の油圧抵抗よりも大きいことである。
【0036】
図1ないし図4にたいする説明から明らかなように、加圧板表面33に設けられ溝35,37,37a,37b,37cとして形成された液体連通部は、冷間始動板17の加圧板11側の表面にも設けてよい。さらに、加圧板表面33にも冷間始動板17にも、下部羽根領域への供給用溝を設けてもよい。重要なことは、羽根形回転ポンプ1の個々の加圧領域が互いに分離され且つ加圧空間113からも分離されて、純粋な下部羽根作動が保証され、この下部羽根作動において、始動段階で搬送された油圧オイルが下部羽根領域にだけ供給されることである。
【0037】
冷間始動板17は、適当な金属またはプラスチックから製造することができる。押圧ばね17の圧縮力は、個々のケースにおいて羽根形回転ポンプ1の作動特性に同調させることができる。冷間始動板17に作用する押圧力を、加圧板11をロータ7にたいして押圧させる圧縮ばねによって保証するようにしてもよい。
【0038】
さらに、以上の説明から明らかなように、冷間始動の間に、搬送穴23に属している後行の下部羽根領域に供給穴31を介して油圧オイルを供給し、及び(または)他のポンプ部分の先行する下部羽根領域に供給穴29を介して油圧オイルを供給することができる。両下部羽根領域をオイルで付勢してもよい。この場合には、異なる溝横断面に選定することにより、異なる搬送能力を両下部羽根領域に割り当てることができる。このような構成においては、オイルを空の吸い込み管を介して搬送させるようにしてもよい。即ちポンプは始動段階において空気を搬送する。この場合もポンプの冷間始動特性または始動特性は、冷間始動板としての抵抗要素(密封要素)によって著しく改善させることができる。この場合には、ポンプの始動時に下部羽根領域に空気が供給される。
【0039】
次に、図5と図6を用いて、二つの加圧板が設けられているポンプの実施形態について説明する。これらの実施形態も、図1から図4までに図示した実施形態の場合と同様に2行程の羽根形回転ポンプである。図1を用いて説明したものと同じ部材には同じ符号を付したので、これらの部材の説明は省略する。
【0040】
図5に図示した羽根形回転ポンプ101は、ベースケーシング3内に収納されているロータ7を有している。ロータ7は、輪郭リング9の内部に回転可能に支持されている。図5の断面図からわかるように、ロータ7及び輪郭リング9の両端面には加圧板11aと11bが設けられている。右側の加圧板11aは、図1を用いて説明した実施形態の場合と同一に構成されている。この右側の加圧板11aは、該加圧板を貫通する二つの加圧ダクト15を有している。加圧ダクト15は、図2から図4までに図示した搬送穴を介して加圧空間13に開口している。加圧空間13には適当な態様で、例えば接続部材51を介して消費装置を接続させることができる。加圧板11aの、ロータ17とは逆の側の表面には、始動板または冷間始動板17としての密封要素が接している。密封要素は、ポンプ101の下部ポンプ部分の下部加圧ダクト15を密封する。下部加圧ダクト15は、図2ないし図4に関連して詳細に説明した適当な液体連通部51’を介して、下部及び(または)上部ポンプ部分の下部羽根領域53と連通させることができる。冷間始動板17は液体連通部51’を加圧空間13にたいして密封させ、その結果、冷間始動板17が加圧板11aに密接している間、加圧ダクト15から流出する液体は液体連通部51’を介して下部羽根領域53に達する。冷間始動板17が上部ポンプ部分の上部搬送穴を閉鎖しないにもかかわらず、加圧空間13を介して、搬送される液体は下部加圧ダクト15から上部加圧ダクト15へ達することはできない。即ち、冷間始動板17は、下部ポンプ部分の搬送穴だけを加圧空間にたいして密封するようほどに小さく形成させることができる。
【0041】
ロータ7また拝啓リング9の左側には、第2の加圧板11bが設けられている。この第2の加圧板11bは、下部ポンプ部分の加圧領域に付設されている、密閉された空間57に通じる貫通部55を有している。貫通部55を通って空間57内に搬送された液体により、この空間57内に過圧が生じる。その結果、左側の加圧板11bはロータ7及び輪郭リングにたいして密接に押圧される。
【0042】
ポンプ101が始動すると、過圧領域15’から流出する液体は貫通部55を介して空間57内に達し、さらに加圧ダクト15’’と液体連通部51’とを介して下部ポンプ部分及び(または)上部ポンプ部分の下部羽根領域53に達する。その際、冷間始動板17として構成されている密封要素の作用で、液体は消費装置及び腎臓形の加圧ダクト15に通じている加圧空間13または液体経路へ達しない。なお、密封要素は任意に構成してもよい。重要なことは、消費装置への液体経路が中断されていること、ポンプ101により搬送される液体が始動段階の間、または冷間始動の間にもっぱら下部羽根領域にとって有用であるという点にすぎない。
【0043】
図6に図示した羽根形回転ポンプ201の実施形態にたいしても同様のことが言える。この羽根形回転ポンプ201も2行程ポンプとして二つの加圧板11a,11bを備えている。これらの加圧板11a,11bは、図6の断面図からわかるように、ロータ7または付属の輪郭リング9の端面に接している。同一の部材には同一の符号を付したので、同一の部材に関しては図5及び図1の説明を指摘するに留める。
【0044】
左側の加圧板11bは、加圧ダクト15’’を備えている。加圧ダクト15’’は、液体連通部51を介して下部羽根領域53と連通している。この実施形態では、液体連通部の密閉を必要としない。なぜなら、加圧ダクト15’’が下部羽根領域53と同様に、圧力を漏らさないように密閉されている空間57に開口しているからである。加圧板11aは加圧ダクト15’を有している。加圧ダクト15’は、この実施形態ではロータ7の右側に配置されており、この実施形態では冷間始動板として形成されている密封要素により加圧空間13にたいして閉鎖されている。この場合、図7ないし図9及び図1の場合と同様に図5及び図6も始動段階または冷間始動段階を示しており、即ち搬送圧力が密封要素または冷間始動板17を付属の加圧板から引き離すのに十分でないような段階にあることを前提としている。
【0045】
図6から明らかなように、ポンプの機能にとっては、2行程ポンプの加圧領域に付設されている二つの搬送穴を閉塞させることは、いかなる場合も必要でない。むしろ、下部加圧ダクトだけを加圧空間にたいして密封して、上部加圧空間または消費装置への流動連通部を遮断すれば十分である。始動段階または冷間始動段階では、搬送の用を成している腎臓形加圧ダクトは、冷間始動板17により、搬送の用を成していない腎臓形加圧ダクトから油圧的に切り離されている。同時に、搬送される液体が搬送の用を成している腎臓形加圧ダクトから排出されることが、例えば加圧空間を介して消費装置に達するのが阻止される。さらに、搬送の用を成している腎臓形加圧ダクトがポンプの少なくとも1つの下部羽根領域と連通して、羽根またはローラが外側へ輪郭リングのほうへ移動して、始動段階の間ポンプの搬送特性が改善されることが保証される。
【0046】
図6に図示したポンプ201の実施形態では、冷間始動板17により、始動段階または冷間始動段階において、下部ポンプ領域から油圧オイルが加圧空間13を介して消費装置に達しないことが保証される。むしろ搬送されるオイルは、左側の加圧ダクト15’’を介して、密閉された空間57に搬送され、本実施形態では単に加圧板11bに設けた溝として例示されているにすぎない流動連通部を介して、下部ポンプ部分の下部羽根領域53に達する。図6に図示した実施形態において、流動連通部51を必ずしも溝として加圧板11bの表面に形成させる必要はない。なぜなら、下部加圧ダクト15’’から、密閉された空間57を経て下部羽根領域53へ至る流動連通部が存在するからである。
【0047】
次に図7から図9を用いて始動特性または冷間始動特性が改善される原理を説明するが、この原理は1行程ポンプでも著しい改善を示し、即ち羽根形回転ポンプの場合でもローラ形回転ポンプの場合でも著しい改善を示す。図7に極めて簡略に図示したロータ7及び輪郭リング9の平面図から、1行程ポンプ301の基本原理は明白である。ロータ7は半径方向に延びている複数のスリット59を備えており、これらのスリット59に、例示した羽根61が可動に収納されている。ロータ7は輪郭リング9内に偏心して収納されており、その結果実質的に鎌状の搬送空間63が形成される。羽根61はこの搬送空間63を、この実施形態では反時計方向に通過する。その際、羽根61によって体積が分割されるので、吸い込み領域65と加圧領域67とが生じる。ロータ7または輪郭リング9の端面に接している加圧板には、ほぼリング状に周回する溝69と71が設けられている。溝69と71は下部羽根領域に付設されている。
【0048】
図8は、図7で述べたポンプ301の第1実施形態を示し、二つの加圧板11aと11bを備えている。加圧板11aと11bは、ロータ7及びこれに付設されている輪郭リング9の右側及び左側に配置されている。右側の加圧板11aは、図7に図示した実施形態では溝69と71を備えている。これらの溝のうち、吸い込み領域65に付設されている溝69は、流動連通部51を介して、加圧領域または加圧領域に付設されている加圧ダクト15と油圧的に連通している。本実施形態では、流動連通部51は、加圧板11aに形成された溝として構成されている。この溝は、加圧板11aのロータ7とは逆の側の表面に設けられている。加圧ダクト15と溝69との流動連通部51は、冷間始動板17として形成された密封要素により密封されており、その結果加圧ダクト15から流出したオイルが加圧空間13内に達することはない。冷間始動板17は、押圧ばね19によって加圧板11aにたいして押圧される。
【0049】
加圧板11aに対向するように、ロータ7または輪郭リング9のもう一方の側には第2の加圧板11bが設けられている。第2の加圧板11bは、周回する溝73を備えている。溝73は、吸い込み領域65の下部羽根領域及び加圧領域67の下部羽根領域を互いに連通させている。加圧領域に走入する羽根は、吸い込み領域65において走出する羽根に油圧オイルを提供する。これにより、ポンプの機能安定性が向上する。
【0050】
ポンプ301の加圧領域67は、貫通部55を介して、密閉された空間57に連通している。これにより、左側の加圧板11bがロータ7及び輪郭リング9にたいして押圧されて、漏れが最小限に抑えられる。
【0051】
図8からわかるように、左側の加圧板11bは設けなくてもよい。また、直接ケーシングにより、ロータ及び輪郭リングに接する密封面を形成させてもよい。しかし、ポンプ301が二つの加圧板を備えたポンプとして構成されている場合には、貫通部55が加圧板を貫通して、その結果オイルが空間57内に達し、加圧板がロータ7にたいして押圧されるようにするのが有利である。
【0052】
図8から明らかなように、始動段階においては、液体は加圧領域67から加圧ダクト15を介して加圧空間13または消費装置に達することができない。搬送される液体は、流動連通部51を介して吸い込み領域65の下部羽根領域にだけ供給され、その結果始動段階または冷間始動段階におけるポンプの搬送特性が著しく改善される。
【0053】
図9はポンプ401の他の実施形態を示し、図8を用いて説明したポンプ301の加圧板11aと11bが入れ替わっている。同一の部材には同一の符号を付した。右側の加圧板11bの加圧ダクト15は、密封要素である冷間始動板17によって閉鎖されている。加圧ダクト15を任意のどのような密封要素によって閉鎖させてもよい。ロータ7の加圧ダクト15とは逆の側には貫通部55が設けられている。貫通部55は、油圧的に密封された空間57に開口しており、よって、吸い込み領域65に付設されている下部羽根領域53に通じる流動連通部を形成している。始動段階または冷間始動段階において加圧ダクト15が加圧空間13にたいして閉鎖されているので、始動段階で搬送される液体は、貫通部55と流動連通部(例えば空間57)とを介して下部羽根領域53に達する。左側の加圧板11aは、図8のポンプ301の加圧板11aの場合に設けられていたような、溝として形成される流動連通部を有することができる。
【0054】
加圧板11bは、この実施形態でも、周回する溝73を備えている。
図9の実施形態で、始動段階または冷間始動段階において、加圧領域67にある液体が消費装置に達することができないことは明白である。密封要素または冷間始動板17により、液体は吸い込み領域65の下部羽根領域53にだけ供給され、その結果ポンプ401の搬送特性が迅速に改善される。
【0055】
図10は、2行程羽根形回転ポンプ1の他の実施形態の縦断面図であり、上半分は加圧領域の断面図であり、下半分は吸い込み領域の断面図である。この羽根形回転ポンプは図1に図示した羽根形回転ポンプの構成にほぼ対応しており、よって同一の符号をもった部材についての説明は省略する。
【0056】
図1に図示した羽根形回転ポンプの構成と大きく異なるのは、無制限の抵抗をもった油圧抵抗体としての冷間始動板を設ける代わりに、有限の抵抗をもった油圧抵抗体としての冷間始動板が設けられていることである。
【0057】
他の異なる点は、ダクト117の構成にある。ダクト117は、ロータ7側で図示していない下部羽根領域側に開口しており、逆の側で加圧空間13または加圧ダクト15に開口している。加圧ダクト15とそれぞれのダクト117との連通を改善するため、前記実施例の溝35,37に対応する溝119が加圧板11の表面に形成されている。
【0058】
図10からはわからないが、加圧領域と下部羽根領域との間の流動経路の油圧抵抗、及び加圧領域と消費装置または他の圧力領域との間の流動経路の油圧抵抗は、粘性のある液体を考慮して、異なるように選定されている。例えば、図2に図示した加圧板を図10の実施形態に適用した場合、搬送穴21または23と供給穴29または31との連通部の油圧抵抗は、搬送穴21または23と消費装置または反対側の搬送穴23または21との加圧空間13を介した連通部の油圧抵抗よりも小さい。同様のことは、もちろん本実施形態に図3に図示した加圧板を使用した場合にも適用される。
【0059】
油圧抵抗を本発明にしたがって選定することにより、冷たい粘性のある液体はまず抵抗が最も小さな経路を通過し、このようにして加圧領域から下部羽根領域内へ流動する。
【0060】
次に、羽根形回転ポンプ1の作用、または上記の油圧抵抗の作用に関して詳細に説明する。
すでに述べたように、羽根形回転ポンプ1が冷間始動する場合、即ち搬送される液体が非常に粘性があり、よって液体がロータ7内のスリットに比較的不動に蓄積されている場合には、まず下部ポンプ部分だけが搬送の用を成す。なぜなら、上部ポンプ部分はまだ輪郭リングに接しているからである。
【0061】
上部ポンプ部分の羽根を粘性液体の抵抗に抗してスリットから押しだすため、下部ポンプ部分の搬送能力を利用して、上部ポンプ部分の下部羽根に液体を供給する。このため、搬送される液体は加圧ダクト115を介して搬送穴23と溝119を通って供給穴29に達し、そして供給ダクト117を通って下部羽根領域内へ流動する。このようにして下部羽根領域に発生した圧力により、羽根を押し出すことができる。
【0062】
油圧抵抗を前述のように選定することにより、下部ポンプ部分から搬送される液体はほぼ完全に下部羽根領域に供給されることを保証でき、上部ポンプ部分の加圧空間13と加圧ダクト15を介して再び戻って、吸い込み領域または消費装置に流動することはない。この場合には圧力は発生しない。
【0063】
ポンプの搬送能力が完全になって液体が熱くなり、よって粘性が小さくなると、前記の油圧抵抗はもはやポンプの機能に影響しない。
図2と図3に図示した加圧板を図10の羽根形回転ポンプに使用する場合、機能に関しては同じである。しかし、図2に図示した分割型の溝ガイドは、その機能がポンプの取付け位置に依存しないという利点を持っている。即ち、上部ポンプ部分は取付け状態において下部にあってもよい。このことは、図3に図示した実施形態では不可能である。なぜならこの実施形態では、作動していない上部ポンプ部分は下部羽根へ液体を供給する用をなさず、そのように設計されていないからである。
【0064】
すでに詳細に述べたように、この実施形態においても、溝が加圧板表面に設けられているか、或いは境を接しているケーシング壁に設けられているかどうかは重要でない。加圧板に設けた溝とケーシング壁に設けた溝の組合せも可能である。重要なことは、粘性のある液体にたいする加圧領域と下部羽根領域との間の油圧抵抗が、消費装置または他の加圧領域にたいしてよりも明らかに小さいことだけである。即ちどのような場合にでも、下部ポンプ部分の搬送液体が圧力を発生させることができ、無圧で排出されないよう保証されていなければならない。
【0065】
図11ないし図13には他の実施形態が図示されている。これらの実施形態は、別の加圧板11.2が設けられていることを特徴としている。即ちこれらの実施形態においても2行程羽根形回転ポンプを対象とする。図10を用いて説明した部材と同一のものには同一の符号を付したので、その説明は省略する。
【0066】
図11に図示した羽根形回転ポンプ1も同様に、ベースケーシング内に収納されたロータ7を有している。ロータ7は、輪郭リング9の内部に回転可能に支持されている。図11の断面図からわかるように、ロータ7及び輪郭リング9の両端面には加圧板11.1及び11.2が設けられている。右側の加圧板11.1は、図10を用いて説明した実施形態の場合と同一に構成されている。右側の加圧板11.1は、これを貫通する二つの加圧ダクト15を有している。加圧ダクト15は加圧空間13に開口している。加圧空間13には、適当な態様で消費装置を接続させることができる。ダクト15と117とを用いて液体経路141が形成される。液体経路141は、少なくとも1つの下部羽根領域への液体の供給に用いられる。油圧抵抗を適当に選定することにより、例えば細条部、深い溝、絞り等を設けることにより、粘性のある液体がこの経路を通り、破線で示した液体経路143を通らないことが保証される。
【0067】
第1の加圧板11.1に対向している加圧板11.2には、周回する溝145が設けられている。この溝145は、下部羽根に液体を供給するために用いる。冷間始動特性を補助するために、連続して周回している溝145を油圧抵抗体、例えば細条部により2分割してもよい。この場合、溝のそれぞれの領域は一つのポンプ部分に付設される。これにより、一方の下部羽根領域に供給された油圧オイルが、冷間始動時に、まだ搬送機能を有していない他方のポンプ部分の下部羽根領域に排出されないことが保証される。この場合重要なことは、一方のポンプ部分の吸い込み領域と加圧領域との間の油圧抵抗が、これらの領域と他方の加圧領域の吸い込み領域及び加圧領域との油圧抵抗よりも大きいことである。
【0068】
図12は、羽根形回転ポンプ1の他の実施形態を示している。この実施形態では、加圧板11.1は加圧ダクト15だけを有している。下部羽根領域への液体供給はこの加圧板を介しては行われない。これにたいして、対向している加圧板11.2は、加圧ダクト15のほかに、少なくとも1つの下部羽根領域に供給ダクト117を有している。加圧ダクト15には、液密に密封された加圧空間147が開口しており、加圧空間147には供給ダクト17も開口している。ポンプの作動時にはこの加圧空間147に圧力が発生する。この圧力は、加圧板11.2を輪郭リング及びロータにたいして押圧させるとともに、両下部羽根領域を圧力で付勢する。
【0069】
加圧空間147が液密に密封されているので、図12に図示した、第2の加圧板11.2の溝149を設けなくとも問題はないが、しかしこの場合には、流動経路(加圧領域−加圧空間−下部羽根領域)の油圧抵抗が両加圧領域の間の流動経路143の油圧抵抗よりも小さいことが保証されていなければならない。
【0070】
図12に図示した羽根形回転ポンプの機能は、前述した実施形態のそれに対応している。しかし、図2に図示した加圧板を使用することはできない。
図13に図示した羽根形回転ポンプ1の実施形態も同様に作動する。しかし、図12に図示した実施形態の場合とは異なり、第2の加圧板11.2は加圧ダクト15だけを有している。加圧ダクト15は、液密に密封されている加圧空間147に開口している。従ってこの実施形態においても、加圧ダクト147を介しての両加圧領域の間の流動連通部は設けられていない。下部羽根領域に通じている供給ダクト117は、第1の加圧板11.1に設けられている。もちろんこの場合も、加圧板11.2を図2及び図3の実施形態に対応させて構成してよい。
【0071】
図13に図示した実施形態では、加圧空間147の上部領域に空気が集まり、開口部がないためにこの空気を排出できないという問題が生じることがある。集積した空気により、明瞭に聞き取れる騒音が発生し、よって騒音の問題が生じる。このような問題は、図14のaないしcに図示した実施形態により解消させることができる。
【0072】
このため、図14のaに図示した羽根形回転ポンプは、既に前記実施形態に関連して詳細に述べた部材のほかに、加圧板11.2に脱気ダクト165を有している。この脱気ダクト165は加圧板11.2を貫通し、上部ポンプ部分に付設されている腎臓形の加圧部167に開口している。冷間始動段階で下部加圧領域から上部加圧領域への流動が発生するのを阻止するため、脱気ダクト165の流動横断面積は小さい。従って脱気ダクト165により形成される油圧抵抗の大きさは、冷たい粘性のある油圧オイルにたいしては流動がほとんど生じないように、よって、下部ポンプ部分から加圧空間147に搬送された油圧オイルのほとんど全部がダクト145を介して下部羽根領域に供給されるように選定されねばならない。
【0073】
図14のbには他の実施形態が図示されている。この実施形態では、加圧板11.2の二つの腎臓形加圧部のそれぞれに脱気ダクト165が付設されている。下部加圧ダクトから加圧空間147を経て上部加圧領域に至る流動経路には、脱気ダクトとして二つの油圧抵抗体が設けられているので、個々の脱気ダクトの流動横断面積を前記実施形態の場合よりもいくぶん大きく選定できる。この場合、両油圧抵抗体の抵抗値の和を、冷たい粘性のある油圧オイルでの冷間始動時にほとんど流動が生じないような大きさに選定するだけでよい。
【0074】
上記二つの実施形態においては、脱気ダクト165の横断面は小さいが、しかし加圧空間147内で上方に流動する空気をこの加圧空間147から排出させるためには十分な大きさである。
【0075】
脱気を行うための他の実施形態を図14のcに示す。この実施形態では、加圧板11.2に狭いダクトとして油圧抵抗体を設ける代わりに、加圧空間147に境を接する壁に細条部169が形成されている。この細条部169は、下部加圧領域と上部加圧領域との間の流動経路に形成される油圧抵抗要素として用いられる。その抵抗値の大きさは、この実施形態の場合も、冷たい粘性のある油圧オイルが下部ポンプ部分に付設されている加圧空間領域から、上部ポンプ部分に付設されている加圧空間領域へ流出しないように選定されている。この場合、両加圧空間領域の境界部が細条部169である。
【0076】
もちろん、細条部169を適当に構成することにより、互いに完全に分離された二つの加圧空間領域を形成させてもよい。
総括的に述べると以下のようになる。図10ないし図14に図示した実施形態に共通なことは、二つの加圧領域の間にある流動経路143、または搬送の用を成している加圧領域と消費装置との間の流動経路の油圧抵抗が、加圧領域と下部羽根領域との間の流動経路141の油圧抵抗よりも大きくなるように選定されていることである。これにより、どのような場合も、羽根形回転ポンプの始動時に、搬送の用を成す下部ポンプ部分が主に下部羽根領域に液体を供給するために使用され、これによって上部ポンプ部分の搬送能力が増大することが保証される。
【0077】
もちろん、一つまたは二つの加圧板に設けられる加圧ダクト及び供給ダクトの他の組合せ配置も可能である。結局のところ、本発明によるポンプの機能にとって必要なことは、前述した態様で油圧抵抗を設定することだけである。
【0078】
特に明らかなことは、ここで述べた原理は羽根形回転ポンプにもローラ形回転ポンプにも使用できるということである。また、ポンプが1行程ポンプであるか2行程ポンプであるかどうか、或いは二つ以上の搬送空間を有しているかどうかは問題でない。重要なことは、最初の瞬間に、即ち始動時または冷間始動時に、搬送の用を成している加圧領域と消費装置との間の流動連通部が制限または遮断されていること、2行程またはそれ以上の行程のポンプの場合でも、搬送の用を成している加圧領域と始動時に搬送の用を成していない加圧領域との間の連通がほとんど与えられていないこと、無限または有限の抵抗値をもった油圧抵抗体により、始動段階にある液体または始動段階で搬送されている液体が優先的に下部羽根領域に供給され、或いはこの下部羽根領域にだけ供給されて、始動時におけるポンプの搬送特性を向上させている点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】羽根形回転ポンプの第1実施形態の原理図である。
【図2】加圧板の冷間始動板側の表面の第1実施形態の平面図である。
【図3】加圧板の冷間始動板側の表面の第2実施形態の平面図である。
【図4】加圧板と冷間始動板との間の流動案内部を示す原理図である。
【図5】羽根形回転ポンプの第2実施形態の原理図である。
【図6】羽根形回転ポンプの第3実施形態の原理図である。
【図7】1行程ポンプの原理図である。
【図8】図7に図示した1行程ポンプの横断面図である。
【図9】1行程ポンプの他の実施形態の原理図である。
【図10】羽根形回転ポンプの他の実施形態の原理図である。
【図11】羽根形回転ポンプの他の実施形態の原理図である。
【図12】羽根形回転ポンプの他の実施形態の原理図である。
【図13】羽根形回転ポンプの他の実施形態の原理図である。
【図14】a,b,cはそれぞれ羽根形回転ポンプの他の実施形態の原理図である。
【符号の説明】
1 羽根形回転ポンプ 7 ロータ
11 加圧板 17 冷間始動板
21,23 搬送穴 29,31 供給穴
35,37 溝
141 流動経路 143 流動経路
145 溝 147 加圧空間
165 ダクト(抵抗要素) 169 細条部(抵抗要素)
Claims (20)
- それぞれ吸い込み領域(25,27)と加圧領域とを有している二つのポンプ部分と、それぞれのポンプ部分の加圧領域から消費装置に通じ、加圧ダクト(15)を含んでいる第1の流動経路と、二つのポンプ部分の加圧領域を互いに連通させている第2の流動経路と、第1の流動経路および第2の流動経路に付設されている少なくとも一つの液圧抵抗要素(17)とを備え、前記二つのポンプ部分の加圧領域が、前記加圧ダクト(15)と連通し且つポンプ部分の吸い込み領域(25,27)にそれぞれ付設される第1および第2の搬送穴(21,23)と、ポンプの羽根の羽根下部領域と連通する第1および第2の供給穴(29,31)とを含み、ポンプの羽根の羽根下部領域を搬送媒体で付勢して羽根を作用位置にもたらすことにより吸い込み領域(25,27)と加圧領域とを羽根により互いに切り離すようにした羽根形回転ポンプにおいて、
両ポンプ部分の一方の加圧領域から一方の羽根下部領域へ延び、第1の搬送穴(21)と第2の供給穴(31)とを連通させる第1の流動連通部を形成している第1の溝(35)と、両ポンプ部分の他方の加圧領域から他方の羽根下部領域へ延び、第2の搬送穴(23)と第1の供給穴(29)とを連通させる第2の流動連通部を形成している第2の溝(37)とが設けられ、
液圧抵抗要素(17)は、冷間始動時に、第1および第2の搬送穴(21,23)から流出する搬送媒体が、第1および第2の流動連通部を介して、それぞれポンプの羽根下部領域と連通する第1および第2の供給穴(29,31)へ搬送されるように、第1の流動経路および第2の流動経路に付設されていることを特徴とする羽根形回転ポンプ。 - 半径方向に延びて羽根を収容しているスリットを有しているロータ(7)と、ロータ(7)の端面に圧接する加圧板(11)とを有していることを特徴とする、請求項1に記載の羽根形回転ポンプ。
- 液圧抵抗要素が無限の抵抗をもった密封要素としての冷間始動板(17)として形成され、密封要素としての冷間始動板(17)により前記二つのポンプ部分の加圧領域を互いに分離可能であることを特徴とする、請求項2に記載の羽根形回転ポンプ。
- 加圧板(11)が、冷間始動板(17)として形成された密封要素側に、加圧板(11)の表面(33)に形成した前記溝(35;37)を含んでいる前記第1および第2の流動連通部を備え、該第1および第2の流動連通部を介して搬送媒体としての液体が加圧領域の第1および第2の搬送穴(21;23)から少なくとも1つの羽根下部領域に達するようにしたことを特徴とする、請求項3に記載の羽根形回転ポンプ。
- 冷間始動板(17)が、加圧板(11)の冷間始動板(17)側の表面(33)に設けた前記第1の溝(35)および第2の溝(37)を、前記第1及び第2の流動経路にたいして密封させていることを特徴とする、請求項4に記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第2の溝(37)を形成している前記第2の流動連通部が、前記第2の搬送穴(23)から、前記第1の供給穴(29)を介して、ロータ(7)の回転方向に見て前記第2の搬送穴(23)に先行する羽根下部領域に通じていることを特徴とする、請求項2から5までのいずれか1つに記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第1の溝(35)を形成している前記第1の流動連通部が、前記第1の搬送穴(21)から、前記第2の供給穴(31)を介して、ロータ(7)の回転方向に見て前記第2の搬送穴(23)に後行する羽根下部領域に通じていることを特徴とする、請求項2から5までのいずれか1つに記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第2の流動連通部が、前記第2の搬送穴(23)に先行する下部羽根領域と第2の搬送穴(23)との間にあり、前記第1の流動連通部が、前記第2の搬送穴(23)に後行する下部羽根領域と前記第1の搬送穴(21)との間にあることを特徴とする、請求項6または7に記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第1および第2の流動連通部が、加圧板(11)及び/または冷間始動板(17)として形成された密封要素の表面に形成した前記溝(35,37)によって形成され、これらの溝の深さが異なっていることを特徴とする、請求項3に記載の羽根形回転ポンプ。
- 冷間始動板(17)として形成された密封要素が、ばねによって生じる予緊張力により加圧板(11)にたいして押圧されることを特徴とする、請求項3から5までのいずれか一つまたは9に記載の羽根形回転ポンプ。
- 始動後に冷間始動板(17)が離間して、消費装置と加圧板とが流体により互いに連通するように、且つ前記第1および第2の流動経路を開放するように、前記予緊張力が選定されていることを特徴とする、請求項10に記載の羽根形回転ポンプ。
- 加圧板(11)を心合わせする二つのピン(47,49)が設けられ、これらのピン(47,49)は、冷間始動板(17)を、または冷間始動板(17)とばねとを心合わせさせ且つ相対回転を阻止するように形成されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の羽根形回転ポンプ。
- 加圧板(11)と冷間始動板(17)として形成された密封要素とが互いに部分的に接触して取り付けられるように、加圧板(11)及び/または冷間始動板(17)が形成されていることを特徴とする、請求項項3から5までのいずれか一つまたは9から12までのいずれか1つに記載の羽根形回転ポンプ。
- 羽根を半径方向に延びるスリットに収容しているロータ(7)と、ロータ(7)の端面に圧接する二つの加圧板(11.1,11.2)とを有し、前記第1および第2の供給穴(29,31)がダクト(117)により形成されて該ダクト(117)と前記加圧ダクト(15)とにより第3の流動経路(141)が形成され、該第3の流動経路(141)は、前記第1および第2の流動連通部に対応してポンプの加圧領域を下部羽根領域と連通させているとともに、該下部羽根領域に流体を供給するため、前記二つの加圧板(11.1,11.2)のうちの一方の加圧板(11.1)に設けられ、前記液圧抵抗要素(17)は、ポンプの加圧領域を互いに連通させている前記第2の流動経路(143)の液圧抵抗にたいする第3の流動経路(141)の液圧抵抗と、ポンプの加圧領域を消費装置と連通させている前記第1の流動経路の液圧抵抗にたいする第3の流動経路(141)の液圧抵抗とが、少なくとも搬送される液体が冷えているときに液体が優先的に第3の流動経路(141)を貫流するほどに小さくなるように、構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第1および第2の溝(35,37)が前記一方の加圧板(11.1)のロータ(7)とは逆の側に配置される溝(119)によって形成され、該溝(119)は、前記第1および第2の搬送穴(21,23)を介して前記加圧ダクト(15)を互いに連通させているとともに、前記ダクト(117)に開口している第1および第2の供給穴(29,31)を介して互いに連通しており、その結果前記第3の流動経路(141)が形成されることを特徴とする、請求項14に記載の羽根形回転ポンプ。
- ロータ(7)の他の端面側で前記一方の加圧板(11.1)に対向している第2の加圧板(11.2)内に、羽根の下部領域を互いに連通させている周回する溝(145)が設けられていること、第1のポンプ部分に付設される第1の溝領域と第2のポンプ部分に付設される第2の溝領域との間に、液圧抵抗体が設けられていることを特徴とする、請求項14または15に記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第2の加圧板(11.2)に、該加圧板を貫通するダクト(15)が形成され、このダクト(15)は、両ポンプ部分の2つの加圧領域のうちの第1の加圧領域と加圧空間(147)との間を連通させていることを特徴とする、請求項16に記載の羽根形回転ポンプ。
- 前記第2の加圧板(11.2)が他のダクト(165)を有し、他のダクト(165)は、前記加圧空間(147)と第2の加圧領域との間を連通させ、加圧空間(147)を介して加圧領域を連通させている流動経路内に液圧抵抗要素(165;169)が形成され、該液圧抵抗要素(165;169)は、液体が冷えて且つ粘性のあるときに連通部を遮断することを特徴とする、請求項17に記載の羽根形回転ポンプ。
- 液圧抵抗要素は、前記加圧空間(147)の脱気を保証するとともに液体が冷えて且つ粘性のあるときに加圧領域の連通部を流体の流動に関し遮断するように流動横断面積が縮小されたダクト(165)として設けられていることを特徴とする、請求項18に記載の羽根形回転ポンプ。
- 液圧抵抗要素は、加圧空間(147)内に配置される細条部(169)として設けられていることを特徴とする、請求項18に記載の羽根形回転ポンプ。
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